JPH06266219A - 現像方法 - Google Patents

現像方法

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JPH06266219A
JPH06266219A JP5077590A JP7759093A JPH06266219A JP H06266219 A JPH06266219 A JP H06266219A JP 5077590 A JP5077590 A JP 5077590A JP 7759093 A JP7759093 A JP 7759093A JP H06266219 A JPH06266219 A JP H06266219A
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秋雄 松井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一成分系現像剤(特に非磁性一成分トナー)
を現像剤担持体上に十分付着させた状態で静電潜像の現
像し、その結果として、画像濃度が高くかつ高解像度の
良好な画像が得られる現像方法を提供する。 【構成】 現像剤担持体上に形状係数が50〜85%で
あるトナー粒子を薄層化して供給し、静像保持体と接触
又は非接触で静電潜像を可視像化する現像方法におい
て、現像領域におけるトナー層の空隙率が60〜75%
となるように設定して静電潜像を現像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真方式、静電記録
方式、静電印刷方式などにおける現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、静電潜像の現像を行なう例として
内部に磁界発生手段を設けたスリーブを有する現像マグ
ネットローラと磁性の一成分トナーとを用いる方式が盛
んである。しかしながら、磁性トナーはその内部に混入
する磁性体が黒色であるためカラー化に不向きであると
いう欠点を持っている。また、磁性の一成分トナーを用
いる方式での静電潜像の現像動作はスリーブを回転し
て、あるいは内部のマグネットを回転して、ないしはこ
の両方を回転することにより行なわれる。マグネットを
回転させて現像をおこなうときには磁極のピッチが画像
に現われないよう磁性トナーの移動速度を潜像の2〜4
倍になるようにしてスリーブあるいはマグネットの回転
速度を選定する。だが、画像濃度の均一性を十分に確保
しようとすればマグネットの回転数は大変速いものとな
り、その駆動に強力なモーターを必要とする不具合をも
たらし、加えて、当然機械装置の大型化を招くことにな
る。
【0003】こうした実状から、特公昭41−9475
号公報にもみられるように、表面に一成分系現像剤(ト
ナー)薄層を有するドナー部材を潜像保持体に近接配置
して、それらを非接触の関係で静電潜像のみへトナーを
飛翔させることが考えられている。この例ではトナーの
保持は適当な粘着性を帯びたウエブあるいはあらかじめ
電荷を与えたフィルムシートにトナーを吸引吸着させる
ことにより達成している。しかし、この方法ではシー
ト、ウエブの長さに限りがあり、連続複写及び印刷には
不向きである。もっとも、トナー担持体をエンドレス状
にしてこれを繰り返し使用できるようにすれば上記の問
題は解決され、そのような非磁性一成分トナーを用いる
方式が特開昭60−229065号公報に開示されてい
る。この例では弾性の均一化部材を現像担持体ローラに
当接してトナーの薄層を形成し交流及び直流の現像バイ
アスを印加して潜像の現像をおこなっている。特開昭5
0−30537号公報にはパルスバイアス方式により画
像濃度を高めようとする方法が開示されている。さら
に、特開昭47−12635号公報や特開昭50−10
143号公報には表面に絶縁性と導電性の微小パターン
を有する現像剤担持体の構造が示されている。これらは
微小電界を利用してその微小パターンに応じたトナーの
山と谷を形成し潜像の電位レベルに対応したトナー付着
をさせるもので、多層化を狙っている。いずれの方式で
あっても現像担持体上にトナーがどのような状態に塗布
されるかにより、感光体への現像量が変化することから
現像剤担持体上のトナー特性は重要である。
【0004】現像剤担持体上のトナー特性に関しては、
特公平2−6059号公報、特開昭61−133951
号公報に非磁性非接触現像方式に限定して充填密度を規
定することが開示されている。特公平2−6059号公
報に記載された方法はトナー担持体に充填密度0.19
〜0.46g/cm3で真比重1.2以下の非磁性一成
分トナーを交流で非接触現像するものであるが、真比重
が1.2以下というのは磁性体を含まないかあるいは磁
性体を少量含んでも非磁性トナー相当の物性なみである
ことを示す基準に止まっている。特開昭61−1309
62号公報、特開昭61−133951号公報ではトナ
ー飛散を防止するために、意図的に比重の大きい物質を
含有させて真比重1.2g/cm3以上にした非磁性ト
ナーを非接触現像するものであるが、上述のとおり、真
比重1.2g/cm3には深い理由は認められないし、
比重の大きい物質として酸化鉄を含有するとそれ自身の
色による影響が強くカラー化に適さないものになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一成
分系現像剤として特に非磁性一成分トナーを静電潜像の
現像に用いて現像剤担持体上へ十分にトナーが付着しか
つ効率よく現像し、その結果として画像濃度が高くかつ
高解像度の良好な画像が得られる現像方法を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、現像剤担持体
上に形状係数が50〜85%であるトナー粒子を薄層化
して供給し、潜像保持体と接触又は非接触で静電潜像を
可視像化する現像方法において、現像領域におけるトナ
ー層の空隙率が60〜75%となるように設定して静電
潜像を現像することを特徴としている。
【0007】本発明者らは、現像剤担持体上に形状係数
が50〜85%であるトナーを薄層化して供給し、潜像
保持体と接触又は非接触で静電潜像を可視像化する現像
方法において、トナー層の空隙率が60〜75%となる
ように設定して静電潜像を顕像化すれば、所期の目的が
達成しうることを見いだした。本発明はそれに基づいて
なされたものである。
【0008】以下に、本発明の方法をさらに詳細に説明
する。本発明で用いられるトナー粒子は形状係数が50
〜85%好ましくは60〜80%のものである。ここ
で、トナーの“形状係数”とは次のように定義される。 形状係数=(粒子と同じ体積を有する球の比表面積/粒
子の比表面積)×100(%) 分母の“粒子の比表面積”は、例えば空気透過式比表面
積測定装置(三協電業社製 WTT−2)で測定され
る。この測定はサンプルを測定セルに充填し空気を透過
させ、そのときの圧力損失をもとに粉体の比表面積を求
める方法であるが、比表面積はセルに充填したトナー層
の空隙率に依存する。この明細書では空隙率50%に統
一して比表面積を求めている。また、分子の“粒子と同
じ体積を有する球の比表面積”はコールターカウンター
(TA−II)で測定される。トナーの形状係数はつまり
粒子の球形度を示しており、これはトナーの製法により
決まる。気流式粉砕等により衝突板にトナー混練物を衝
突させる方式を採ると形状係数は小さくなる。機械式微
粉砕を行なったり、粉砕後に熱風処理を施したり、高速
気流中衝撃法により処理すると、比較的大きい形状係数
のトナーが得られる。また、重合法により製造すればほ
ぼ真球のトナーが得られる。
【0009】一方、現像剤担持体上のトナー層の空隙率
の大小によりトナー粒子の現像電界から受ける力及び現
像剤担持体から受ける力、トナー同士の付着力が変化す
る。また、この空隙率はトナーの処方等により差はある
もののトナーを薄層化するための規制ブレードの当接圧
等のプロセス条件により調節される。ここでの“トナー
空隙率”とは、現像剤担持体上のトナーを規制ブレード
で押圧した直後の段階のトナー層の空隙率を意味してい
る。なお、現像剤担持体上のトナー層の空隙率は次のよ
うに求めた。レーザー外径測定器LS−3100(キー
エンス社製)を用いて現像剤担持体上のトナー層の層厚
を計り、さらに単位面積当りの現像剤担持体上トナーの
重量測定を行なって現像剤担持体上のトナーの嵩密度を
求め、それを真比重(空気式比重計による)で割り、1
からこの値を引き、100倍したものを空隙率とした。 空隙率=[1−(嵩比重/真比重)]×100(%)
【0010】この空隙率と現像剤担持体上のトナーの付
着量との関係を図1に、空隙率と現像効率との関係を図
2に示す。空隙率が高くなるとトナー付着量は低下する
傾向がみられる。現像効率も空隙率が高くなると現像剤
担持体とトナーの付着力(担持体のトナー保持力)が大
きくなるため低下する傾向があるが、空隙率が60%未
満では、トナー間の付着力が増すことにより、現像効率
が激減する傾向を示す。このように現像剤担持体上のト
ナー層の空隙率は最適な領域を設定する必要があること
が判る。
【0011】図3に形状係数と現像剤担持体上のトナー
付着量との関係を、図4に形状係数と現像効率の関係を
示す。トナー付着量は、形状係数が大きいほどつまり球
形に近いほど多いといえる。現像効率は空隙率同様最適
な領域が存在することがわかる。形状係数が大きすぎる
とトナーの多層化が不均一となりやすく、さらに転写性
が低下し、画像濃度が低下し易くなる。小さすぎると現
像剤担持体とトナーの付着力が低下し、担持体を回転す
ることによりトナーが飛散したり画像上の地肌部へトナ
ーが付着する現象が発生し易くなる。
【0012】図5にトナーの形状係数の違いによる空隙
率と現像量の関係を示す。空隙率が60〜75%である
とき形状係数が50〜85%であるとき現像量が1.0
mg/cm2を超える十分な現像量を確保できることが
わかる。さらに、特に機械式微粉砕や球形化処理をおこ
なうことによりつくることのできる60%〜80%の範
囲にあるときの特性がより優れていることがわかった。
この結果は特公平2−6059号公報に示されるような
交流バイアス下での非接触現像に限定されるものではな
いし、特開昭61−130962号公報、特開昭61−
133951号公報にも示されるような真比重により限
定されるものでもない。現像剤担持体上の空隙率とトナ
ーの形状係数とが前記した範囲にあるとき、良好な結果
が得られるのである。
【0013】本発明方法においては、図6に示されるよ
うに、現像剤担持体として誘電体部と導電体部(電極)
が微小面積で混在するように構成されたものを用いるこ
とにより多層薄層化が安定におこなわれ目的を十分に達
成できる。10〜500μmの大きさの微小面積がラン
ダムに、または、ある規則にしたがって分散していて、
面積比としては絶縁部の面積が20〜60%の範囲が好
ましい。
【0014】現像剤担持体へのトナーの付着は、次のよ
うになる。まず現像を終了した現像剤担持体は回転して
トナー供給部材と接触する。ここで現像しなかった非画
像部の残トナーはトナー供給部材により機械的にかきと
られ誘電部は摩擦によって帯電する。このとき前の現像
による現像剤担持体とトナーの電荷は、摩擦により一定
化され初期化される。次に供給部材によって運ばれたト
ナーは、摩擦により帯電し、現像剤担持体の誘電部に静
電的に付着する。この時の極性は静電保持体電荷に対し
てトナーは逆極性に、現像剤担持体の誘電部は同極性と
なる。この時の現像剤担持体上の電界はマイクロフィー
ルド(閉電界)となり、電界傾度の大きい電界となりト
ナーを多層に付着させることが可能となる。また、付着
したトナーは閉電界となっているので、現像剤担持体側
に強く引かれて離れにくい状態となる。このトナー層は
図6のブレードによりトナー層厚が制御され現像領域に
達する。現像領域での現像剤担持体と潜像保持体間の電
界は電極効果が大きくなり現像剤担持体上のトナーは静
電保持体に付着し易い電界となり、現像が行なわれる。
【0015】トナーの体積平均粒径は4〜10μmであ
るのが好ましい。このように従来に較べて小粒径化を図
ることにより解像度が良好なものとなり、画像品質を向
上することができる。特にこのトナーをカラートナーと
して用いる場合には粒子径による色再現性等の画像品質
の差は顕著である。なお、トナーの体積平均粒径はコー
ルターマルチサイザーにより測定される。
【0016】現像剤担持体上のトナーの帯電量の絶対値
は2〜20μC/gであることが好ましい。すなわち、
この絶対値の範囲であることにより、現像剤担持体上に
おけるトナーの多層化が安定化するとともに現像時にト
ナー飛散、画像上での地肌部等へのかぶりや画像濃度の
低下度の発生が低減する。前記絶対値が2μC/gより
も低い場合には現像剤担持体上からトナーが飛散したり
画像にかぶりを生じ易くなる。現像剤担持体上トナーの
帯電量測定は次のようにして行なわれる。出口側にフィ
ルター層を具備したファラデーケージを介し現像剤担持
体上に付着したトナーを吸引し、ファラデーケージ内に
トラップされたトナーの重量及び電荷量により帯電量
(Q/M)を算出する。
【0017】トナーに使用される結着樹脂としては、ポ
リスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトル
エンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレ
ン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレ
ン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチ
レン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合
体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−
アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン
−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエ
−テル共重合体、スチレン−ビニルエチルエ−テル共重
合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸
エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポ
キシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル樹脂、
ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、
脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩
素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、
単独あるいは混合して使用できる。特に圧力定着用に好
適な結着樹脂として例を挙げると下記のものが単独ある
いは混合して使用できる。ポリオレフィン(低分子量ポ
リエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化ポリエチレ
ンポリ4弗化エチレンなど)、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(モノマー比
5〜30:95〜70)、オレフィン共重合体(エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノ
マー樹脂)、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエー
テル−無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノ
ール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂。
【0018】トナー中に使用される荷電制御剤として
は、正帯電性に制御するものとして、第四級アンモニウ
ム塩、その他、塩基性電子供与性の有機物質など、トナ
ーを負帯電性に制御するものとして、モノアゾ染料の金
属錯体、テトラフェニルホウ素ナトリウム及びカリウム
等のテトラフェニルホウ素誘導体等があげられる。トナ
ー中に含有させる量は、結着樹脂100重量部に対して
1〜10重量部が適当である。
【0019】また、トナーに用いられる添加剤として
は、例えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウムなどの
流動性付与剤が効果的であるが、ほかにケーキング防止
剤、あるいは例えばカーボンブラック、酸化スズ等の導
電性付与剤、あるいは低分子量ポリオレフィンなどの定
着助剤等を添加してもよい。また、現像部のブレード固
着を防止する潤滑剤として脂肪酸金属塩、例えばステア
リン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸鉛、ラ
ウリン酸バリウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸
亜鉛、ラウリン酸マグネシウム、ラウリン酸リチウム、
ラウリン酸鉛、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸
マグネシウム、二塩基性ステアリン酸鉛等を添加しても
よい。これら脂肪酸金属塩の添加量は0.01〜5重量
%含有するのが望ましい。
【0020】
【実施例】次に実施例をあげて本発明の方法をさらに具
体的に説明する。
【0021】実施例1 結着樹脂(スチレン−アクリル共重合物) 100重量部 離型剤(低分子ポリプロピレン) 5.5重量部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 4重量部 着色剤(アゾ系染料) 6重量部 からなる混合物をブレンダーで充分混合したのち、12
0〜140℃に熱した2本のロールによって溶融混練し
た。混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級を用い
て体積平均粒径約8μmとし、母体トナーを得た。さら
にこれにシリカ微粉末を母体トナー100に対し0.5
の比率で添加しミキサーで混合して形状係数55%のト
ナーをつくった。これをリコー社製レーザープリンター
PC−6000に入れて評価した。現像剤担持体上のト
ナー層の空隙率を70%として現像に供したところ、現
像量は1.20mg/cm2と高く、マクベス濃度計に
よる反射濃度も1.21と十分高かった。タケノコチャ
ートを用いた解像度は9本/mmであった。
【0022】実施例2 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、川崎重工製クリプトロン粉砕装置を用い
て微粉砕後、風力分級を用いて体積平均粒径約8μmと
し、母体トナーを得た。さらにこれにシリカ微粉末を母
体トナー100に対し0.5の比率で添加しミキサーで
混合して形状係数67%のトナーをつくった。これをリ
コー社製レーザープリンターPC−6000に入れて評
価した。その結果、現像剤担持体上のトナー層の空隙率
を68%として現像に供したところ、現像量は1.38
mg/cm2と高く、マクベス濃度計による反射濃度も
1.35と十分高かった。
【0023】実施例3 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後
熱風処理を行ない、風力分級を用いて体積平均粒径約8
μmとし、母体トナーを得た。さらにこれにシリカ微粉
末を母体トナー100に対し0.5の比率で添加しミキ
サーで混合して形状係数76%のトナーをつくった。こ
れをリコー社製レーザープリンターPC−6000に入
れて評価した。その結果、現像剤担持体上のトナー層の
空隙率を71%として現像に供したところ、現像量は
1.44mg/cm2と高く、マクベス濃度計による反
射濃度も1.38と十分高かった。
【0024】比較例1 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級を用いて体積平均粒径約8μmとし、母体
トナーを得た。さらにこれにシリカ微粉末を母体トナー
100に対し0.5の比率で添加しミキサーで混合して
形状係数55%のトナーをつくった。これをリコー社製
レーザープリンターPC−6000に入れて評価した。
現像剤担持体上のトナー層の空隙率を58%にして現像
に供したところ、現像量は0.85mg/cm2と低
く、マクベス濃度計による反射濃度も0.97と低かっ
た。
【0025】比較例2 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級を用いて体積平均粒径約8μmとし、母体
トナーを得た。さらにこれにシリカ微粉末を母体トナー
100に対し0.5の比率で添加しミキサーで混合して
形状係数55%のトナーをつくった。これをリコー社製
レーザープリンターPC−6000に入れて評価した。
現像剤担持体上のトナー層の空隙率を80%にして現像
に供したところ、現像量は0.78mg/cm2と低
く、マクベス濃度計による反射濃度も0.83と低かっ
た。
【0026】比較例3 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級を用いて体積平均粒径約8μmとし、母体
トナーを得た。さらにこれにシリカ微粉末を母体トナー
100に対し0.5の比率で添加しミキサーで混合して
形状係数35%のトナーをつくった。これをリコー社製
レーザープリンターPC−6000に入れて評価した。
現像剤担持体上のトナー層の空隙率を70%にして現像
に供したところ、現像量は0.75mg/cm2と低
く、マクベス濃度計による反射濃度も0.88と低かっ
た。
【0027】比較例4 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級を用いて体積平均粒径約8μmとし、母体
トナーを得た。さらにこれにシリカ微粉末を母体トナー
100に対し0.5の比率で添加しミキサーで混合して
形状係数90%のトナーをつくった。これをリコー社製
レーザープリンターPC−6000に入れて評価した。
現像剤担持体上のトナー層の空隙率を70%にして現像
に供したところ、現像量は0.72mg/cm2と低
く、マクベス濃度計による反射濃度も0.83と低かっ
た。
【0028】実施例4 実施例1と同一のトナーで、同一の機械条件下でマイク
ロフィールド電界を形成した現像剤担持体を用いたリコ
ー社製レーザープリンターPC−6000に入れて評価
したところ、現像量は1.35mg/cm2と増加し、
マクベス濃度計による反射濃度も1.31と増加した。
【0029】実施例5 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級を用いて体積平均粒径約12μmとし、母
体トナーを得た。さらにこれにシリカ微粉末を母体トナ
ー100に対し0.5の比率で添加しミキサーで混合し
て形状係数58%のトナーをつくった。これをリコー社
製レーザープリンターPC−6000に入れて評価し
た。現像剤担持体上のトナー層の空隙率を72%にして
現像に供したところ、現像量は1.15mg/cm2
マクベス濃度計による反射濃度も1.21であった。タ
ケノコチャートを用いた解像度は6本/mmであった。
【0030】比較例5 結着樹脂(スチレン−アクリル共重合物) 100重量部 離型剤(低分子ポリプロピレン) 5.5重量部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 10重量部 着色剤(アゾ系染料) 6重量部 からなる混合物をブレンダーで充分混合したのち、12
0〜140℃に熱した2本のロールによって溶融混練し
た。混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級を用い
て体積平均粒径約8μmとし、母体トナーを得た。さら
にこれにシリカ微粉末を母体トナー100に対し0.5
の比率で添加しミキサーで混合して形状係数55%のト
ナーをつくった。これをリコー社製レーザープリンター
PC−6000に入れて評価した。現像剤担持体上のト
ナー帯電量は−26μC/gと高かったが、トナー層の
空隙率を67%として現像に供したところ、現像量は
0.94mg/cm2と低く、マクベス濃度計による反
射濃度も0.89と低かった。
【0031】比較例6 結着樹脂(スチレン−アクリル共重合物) 100重量部 離型剤(低分子ポリプロピレン) 5.5重量部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 0.2重量部 着色剤(アゾ系染料) 6重量部 からなる混合物をブレンダーで充分混合したのち、12
0〜140℃に熱した2本のロールによって溶融混練し
た。混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級を用い
て体積平均粒径約8μmとし、母体トナーを得た。さら
にこれにシリカ微粉末を母体トナー100に対し0.5
の比率で添加しミキサーで混合して形状係数55%のト
ナーをつくった。これをリコー社製レーザープリンター
PC−6000に入れて評価した。現像剤担持体上のト
ナー帯電量は−1.56μC/gと低く、トナー層の空
隙率を69%として現像に供したところ、現像量は0.
83mg/cm2と低く、マクベス濃度計による反射濃
度も0.79と低かった。さらに非画像部にかぶりが発
生した。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、一成分現像剤
として特に非磁性一成分トナーを静電潜像の現像に用い
て現像剤担持体上へ十分にトナーが付着しかつ効率よく
現像し、その結果として画像濃度が高くかつ高解像度の
良好な画像が得られる。請求項2の発明によれば、現像
剤担持体上へのトナー付着がより良好になるため、さら
に良質の画像が得られる。請求項3の発明によれば、解
像度が良好となり、画像品質の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像剤担持体上のトナー層空隙率とトナー付着
量との関係を示した図。
【図2】現像剤担持体上のトナー層空隙率と現像効率と
の関係を示した図。
【図3】トナー形状係数とトナー付着量との関係を示し
た図。
【図4】トナー形状係数と現像効率との関係を示した
図。
【図5】現像剤担持体上のトナー層空隙率と現像量との
関係を示した図。
【図6】(a)は本発明の実施に有用な現像剤担持体上
にマイクロフィールドの電界を形成させる現像装置の一
例を示す現像剤担持体部を中心とした模式断面図。
(b)は(a)で示される装置において、現像剤担持体
上にマイクロフィールドによる閉電界が生成している状
態を説明するための模式断面図。
【符号の説明】
10 静電潜像保持体 20 トナー担持体部材(トナー搬送部材) 30 トナー層厚規制部材 40 トナー供給部材 50 撹拌羽根 60 トナー 70 トナータンク 80 現像領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 寛治郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体上に形状係数が50〜85
    %であるトナー粒子を薄層化して供給し、潜像保持体と
    接触又は非接触で静電潜像を可視像化する現像方法にお
    いて、現像領域におけるトナー層の空隙率が60〜75
    %となるように設定して静電潜像を現像することを特徴
    とする現像方法。
  2. 【請求項2】 前記現像剤担持体がほぼ平滑な表面を有
    し、かつ、導電部と誘電部が微小面積で混在しマイクロ
    フィールドの電界を形成して、トナーを多層塗布せしめ
    る請求項1記載の現像方法。
  3. 【請求項3】 前記トナーの体積平均粒径が4〜10μ
    mである請求項1又は2記載の現像方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4838668A (en) * 1987-10-09 1989-06-13 Eastman Kodak Company Zoom lens
US6187495B1 (en) 1998-08-31 2001-02-13 Canon Kabushiki Kaisha Yellow toner, process for producing the tower and image forming method using the toner

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4838668A (en) * 1987-10-09 1989-06-13 Eastman Kodak Company Zoom lens
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