JPH0269770A - 二成分現像剤用キャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 電子写真等に使用する磁性キャリアに関し、帯電特性を
向上し、トナー濃度許容幅の広い現像剤を実用化するこ
とを目的とし、 結着樹脂中に磁性粉末を分散させ、球状をした樹脂キャ
リアの表面に結着樹脂よりも軟らかな樹脂粉末を融着被
覆した後、この被覆層上に帯電制御剤を分散固着させ、
更に結着樹脂よりも粒径が小さく、且つ圧縮破壊強度が
大きな球状の樹脂粉末を一様に固着させて二成分現像剤
用キャリアを構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は帯電性を高め、トナー濃度許容幅を拡大した二
成分現像剤用キャリアに関する。

電子写真技術は複写機に広く使用されているがプリンタ
やファクシミリなどの情報機器にも盛んに利用されてい
る。

こ＼で電子写真式プリンタの印字プロセスとしては、光
専電性絶縁体を被覆した感光体の表面をコロナ放電など
により一様に帯電させた後、電気信号に対応してオン、
オフさせた光を感光体に照射して静電潜像を作り、この
潜像にトナーを付着して可視像とする。

こ＼で、トナーは合成樹脂の中に着色剤を分散させた着
色微粒子であり、キャリアと呼ばれる磁性粉と共に磁気
ロールに供給され、キャリアが磁気吸引されて磁気ブラ
シを形成しっ一回転する段階でキャリアとトナーとが相
互に摩擦して互いに逆極性に帯電して磁性現像剤が作ら
れる。

次に、静電潜像がある感光体の表面を磁気ブラシの穂が
擦過することによりトナーのみを電気的な吸引力により
分離付着させて静電潜像を現像する。

このようにして作られたトナー像は転写部で記録紙の裏
側から電界を与えることにより静電的に記録紙上に写し
取らせた後、定着器でトナー像に熱と圧力を加えて記録
紙に融着させることにより記録が完成している。

次に、キャリアとトナーの二成分からなる磁性現像剤は
二成分現像剤と言われ、キャリアとしては平均粒径が１
００μＩ程度の鉄（Ｆｅ）粉、フェライト（ｒ−Ｆｅｔ
Ｏ３）粉、マグネフィトＣＦｅｚＯａ＞粉などの磁性粉
末或いは、これに樹脂被覆を施した磁性粉末が使われて
いる。

また、トナーとしては天然樹脂或いは合成樹脂からなる
結着樹脂の中に着色剤を分散して平均粒径１０μｍ程度
に微粉砕した非磁性の絶縁粉末が常用されている。

〔従来の技術〕

上記のようにキャリアとトナーからなる二成分現像剤を
用いて現像を行うと、転写性と定着性は優れるもの＼、
キャリアとトナーとの混合比を示すトナー？二度の許容
幅が非常に狭いために、使用中は消費されたトナーを適
切に補給し、常に一定のトナー濃度に保つ必要がある。

そのため精度の高いトナー補給機構とトナー濃度制御機
構が必要で、装置が高価になると云う問題があった。

そこで、このような問題を緩和してトナー濃度許容幅を
広（する方法として粒径の小さな磁性キャリアを用いる
方法が知られている。

然し、小粒径化した磁性粉末を使用する場合は樹脂被覆
を均一な厚さに行うことが難しくなり、そのために電気
抵抗や帯電性の調節の効果が不充分になる。

そこで、この問題を解決する方法として絶縁樹脂中に磁
性粉末を分散した小粒径の樹脂キャリアが開発され、こ
れにより電気抵抗と帯電性の制御が可能となった。

然し、比表面積を更に広くするために樹脂キヤツチの粒
径を小さくしすぎると樹脂キャリアの磁力が弱くなり、
現像器内のマグネットロールがら離れ易くなり、印刷に
当たってキャリアが用紙に付着すると云う問題があった
。

〔発明が解決しようとする課題〕

以上記したように、磁力が強く、帯電性に優れ。

トナー濃度許容幅が広く、電気抵抗と帯電性の制御が可
能なことがキャリアの必要条件である。

そこで、磁力を弱めることなくキャリアの帯電性を向上
することにより、トナー濃度許容幅が広く、トナー濃度
制御機構を必要としないキャリアを実用化することが課
題である。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題は結着樹脂中に磁性粉末を分散させ、球状を
した樹脂キャリアの表面に結着樹脂よりも軟らかな樹脂
粉末を融着被覆した後、この被覆層上に帯電制御剤を分
散固着させ、更に結着樹脂よりも粒径が小さく、且つ圧
縮破壊強度が大きな球状の樹脂粉末を一様に固着させて
二成分現像剤用キャリアを構成することにより解決する
ことができる。

〔作用〕

本発明はトナー濃度許容幅を拡げる方法としてキャリア
の表面に帯電制御剤をまぶせると共に粒径が小で且つ硬
い樹脂を均一に付着させ表面積を拡げることにより解決
するものである。

第１図は本発明に係る二成分キャリアの断面図であって
、結着樹脂の中に石ｄ性粉末を分散させた球状の樹脂キ
ャリア１の表面に圧縮破壊強度が小さく柔らかな樹脂層
２を被覆し、これにより、樹脂キャリア１の中に分散し
ている磁性粉末の露出を防ぐ。

次に、この上に帯電制御剤３を付着させ、更に、圧縮破
壊強度の大きく、粒径が小さい樹脂粉末４を固着するこ
とによりキャリアの表面積を拡大させたものである。

こ＼で、帯電制御剤は微粉末であって柔らかな（圧縮破
壊強度の小さな）樹脂層２の中にめり込ませ、一方、帯
電制御剤３に較べて溝かに大きな粒径をもつ樹脂粉末４
は柔らかな樹脂層２の中に部分的にめり込ませて固着さ
せるものである。

以下、構成を詳細に説明すると、 球状の樹脂キャリア１はフヱライト粉、マグネタイト粉
などの磁性粉末を樹脂と混合した結着樹脂を粉砕した後
に分級し、回転混合機にかけ隅を削ることにより得るこ
とができるが、この状態では球状樹脂キャリアの表面の
各所に磁性粉末が露出しており、この上に小粒径の硬い
樹脂を付着させ、表面積を拡大しようとしても磁性粉末
の露出部には付着しにくい。

そこで、球状をした樹脂キャリア１の表面に粒径が４μ
ｍ以下で、圧縮破壊強度が１にｇ以下、すなわち細かく
て軟らかい樹脂粉末を樹脂キャリア１の表面に付着させ
た後に熱溶融させ、樹脂キャリア１の表面に柔らかな樹
脂層２を形成する。

次に、この樹脂キャリア１の表面に微粒子からなる帯電
制御剤３を静電付着させた後に軟らかな樹脂層２を熱溶
融させてめり込ませる。

次に、粒径が４μｍ以下で、圧縮破壊強度が１０Ｋｇ以
上、すなわち小さくて硬く、且つ粒径の揃った樹脂粉末
４を樹脂キャリアの表面に静電付着させてから樹脂キャ
リアの表面の樹脂被覆層３を熱溶融させることにより樹
脂粉末を表面に固着させたものである。

こ＼で、静電的に付着させるには樹脂キャリア１と帯電
制御剤３または樹脂粉末４とを高速で混合撹拌を行うこ
とにより静電的に付着させることができる。

次に、固着方法としては、帯電制御剤３または樹脂粉末
４が静電付着している樹脂キャリア１を高速で仮に衝突
させ、この衝突エネルギーにより軟化温度の低い材料が
溶融するのを利用してめり込ませて固定する。

以上のように本発明に係る樹脂キャリアの特徴は樹脂キ
ャリア１の表面に軟らかな樹脂層２が存在するために、 ■　表面に磁性粉が露出しておらず、そのために均一に
帯電制御剤と樹脂粉末を固着できること、■　粒径の揃
った硬い樹脂粉末を固着することによりキャリアの粒径
を小さくすることなく比表面積を増加できること、 ■　帯電制御剤が軟らかな樹脂中に混入しているために
、この上に樹脂粉末が固着できること、であり、キャリ
アの磁力が弱くなることなく、現像器内のマグネットロ
ールに対する保持力を強くしたま＼で、キャリアの付着
を少なくすることができ、またトナー濃度マージンを拡
大することができる。

こ＼で、樹脂キャリアを構成する結着樹脂としてはポリ
スチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポ
リアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、
熱可塑性ポリエステルなどのホモポリマ及びそれらのモ
ノマを組み合わせた共重合樹脂などを使用することがで
きる。

また、軟らかな樹脂層用の樹脂としてはポリエチレン、
ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート、
ポリスチレンなどが用いられる。

また、圧縮破壊強度の高い樹脂としてはベンゾグアナミ
ン樹脂が適当である。

また、帯電制御剤としては、ニグロシン染料。

アルコキシ化アミン、疏水性シリカ、アゾ染料。

塩素化ポリオレフィン、脂肪酸の金属塩などが用いられ
る。

〔実施例〕

実施例１： スチレン−アクリル樹脂 三洋化成工業） 鉄粉末（粒径２μｍ。

関東電化） カーボンブランク（ｂｌａｃｋ （ハイマーＴＢ−１０００゜ ・・・　３５重量部 Ｉ　ＫＯｅでの磁化９３ｅｍｕ／ｇ ・・・　６０重世部 Ｐｅａｒｌｓ　２０００．キャボ ソト製）　　　　　　　・・・　５重量部を溶融混練し
た後、粉砕分級して平均粒径２０μｍの樹脂キャリアを
作った。

次に、得られた樹脂キャリアをハイブリダイゼーション
システム（奈良機械、　ＮＨ３−１型）に投入して攪拌
を行い、樹脂キャリアを球形化した。

次に、軟らかい樹脂として粒径０．３μｍのポリメチル
メタクリレート（略称ＰＭＭ八）１０重量部と上記の樹
脂キャリア１００重量部とを前記のハイブリゼージョン
システムに投入して攪拌を行い、樹脂を樹脂キャリアの
表面に融着させた。

次に、帯電制御剤としてニグロシン染料（オイルブラン
クＢＹ、オリエント化学）５重量部と軟らかい樹脂を被
覆した樹脂キャリア１００重量部とを前記のハイブリダ
イゼーションシステムに投入して攪拌を行い、帯電制御
剤を樹脂キャリアの表面に固着させた。

次に、硬い樹脂粉末として、ベンゾグアナミン・ホルム
アルデヒド縮合物（エポスターＳ１日本触媒工業■１粒
径０．３μｍ、真珠、圧縮破壊強度１４　Ｋｇ／ａｍ”
、軟化点なし）を２０重油部と前記樹脂キャリア１００
重量部とをハイブリダイゼーションシステム（奈良機械
、Ｎｌｌ５−１型）に投入して混合を行い、真球状のベ
ンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物を樹脂キャリ
ア表面に真球状のまま固定化させた。

このようにして製造した樹脂キャリアと絶縁性トナー（
平均粒径１２μｍ）をボールミルにて混合攪拌して磁性
現像剤を調製した。

得られた（ｆｔ性現像剤はトナー濃度５〜４０重量％の
範囲でトナー比電荷が−１０〜−１５μＣ／ｇの帯電性
を示した。

更に、熱ロール定着方式の市販複写機により印字試験を
行った結果、トナー濃度５〜４０重量％の範囲で画像背
景部のカブリやキャリア付着の少ない良好な画像が得ら
れ、トナー濃度許容幅を非常に広くすることができた。

次に、初期トナー濃度を４０重量％に設定し、１−ナー
の補給をせずに４０００枚の印字を行ったが初期と同等
な画像得られ、キャリアの付着も認められなかった。

実施例２：（樹脂粉末の粒径を大きくした場合）球状の
硬い樹脂粉末としてベンゾグアナミン・ホルムアルデヒ
ド縮合物（エポスターＭ１日本触媒工業■１粒径１．５
μｍ、真球、圧縮破壊強度１４Ｋｇ／ｍｍ２．軟化点な
し）を用いた以外は実施例１と全く同様にして樹脂キャ
リアを作り、実施例１と同じトナーと混合攪拌して磁性
現像剤を作った。

得られた磁性現像剤はトナー濃度５〜３５重量％の範囲
でトナー比電荷が−１０〜−１５μＣ／ｇの帯電性を示
した。

次に、実施例１と同様にして印字評価を行ったところ、
トナー濃度５〜３５重量％の範囲で画像背景部のカブリ
やキャリア付着の少ない良好な画像が得られ、次に初期
トナー濃度を３５重量％に設定し、トナーの補給を行わ
ずに４０００枚の印字を行ったが初期と同等な画像が得
られ、キャリアの付着も認められなたった。

比較例１：（軟らかな樹脂層を設けない場合）樹脂キャ
リア表面に樹脂被覆層を形成しなかった以外は実施例１
と全く同様にして樹脂粉末を樹脂キャリア表面に固着さ
せて磁性キャリアを作り、実施例１と同じトナーと混合
攪拌して磁性現像剤を調製した。

得られた磁性現像剤はトナー濃度５〜２５重量％の範囲
でトナー比電荷が−１０〜−１５μＣ／ｇとトナー比電
荷のトナー濃度依存性が強く、トナー濃度が２５重量％
以上ではカブリが発（トシた。

次に実施例１と同様に初ｊＩＪｌ　）ナー膿度を２５重
量％に設定し、トナーの補給を行わずに４０００枚の印
字を行ったが、３５００枚以降トナー不足による印字不
良が見られた。

比較例２：（樹脂粉末を固定せず、また樹脂キャリアの
粒径を小さくした場合） 樹脂キャリアの表面に樹脂粉末を固着せず、また樹脂キ
ャリアの平均粒径を１０μｍにした以外は実施例１と全
く同様にして樹脂キャリアを作り、実施例１と同じトナ
ート混合置拌して磁性現像剤を調整した。

得られた現像剤はトナー濃度５〜３５重量％の範囲でト
ナー比電荷が−１０〜−１５μＣ／ｇとなり、実施例１
と同様にして印字評価を行ったとごろキャリアの磁力の
低下による著しいキャリア付着が発生した。

比較例３：（樹脂粉末として子線破壊強度の小さｔｆも
のを使用した場合） 固着用の樹脂粉末として粒径０．３μｍの真球状のポリ
メチルメタクリレート（圧縮波ｊ力強度０．５Ｋｇ７　
ｍ■２）を用いた以外は実施例１と全く同様にして（〃
性キャリアを調製した。

然し、樹脂粉末の圧縮破壊強度が弱いために形が潰れ、
キャリアの表面積を増すことができなかった。

得られた現像剤はトナー濃度５〜２５重量％の範囲で１
−ナー仕電荷が−５〜−１５μＣｏｇとトナー比電荷の
トナー濃度依存性が実施例Ｉと比較して強く、トナー濃
度が２５重晴％以」二ではかぷりが発１トした。

次に、実施例１と同様に初期トナー濃度を２５重Ｖ％に
設定し、トナーの補給を行わずに４０００枚の印字を行
ったが３０００枚以降トナー不足による印字不良が認め
られた。

比較例４：（樹脂粉末として粒径の大きなものを使用し
た場合） 球状の硬い樹脂粉末としてベンゾグアナミン・ホルムア
ルデヒド縮合物（エポスター２日本触媒工業（１荀２粒
径５μｍ、真球、圧縮破壊強度１４　Ｋｇ／■１２．軟
化点なし）を用いた以外は実施例１と全く同様にして樹
脂キャリアを作り、実施例１と同じトナーと混合攪拌し
て磁性現像剤を調整した。

得られた現像剤はトナー濃度５〜２５重量％の範囲でト
ナー比電荷が−１０〜−１５μＣ／ｇとトナー比電荷の
トナー濃度依存性が強く、トナー濃度が２５重量％以上
ではかぶりが発生した。

次に、実施例１と同様に初期トナー濃度を２５垂滑％に
設定し、トナーの補給を行わずに４０００枚の印字を行
ったが２０００枚以降トナー不足による印字不良が認め
られた。

比較例５： 樹脂キャリアを球形化しなかった以外は実施例■と全く
同様にして樹脂粉末を樹脂キャリア表面に固着させて磁
性キャリアを作り、実施例１と同しトナーと混合攪拌し
て磁性現像剤を調整した。

得られた現像剤はトナー濃度５〜３０重量％の範囲でト
ナー比電荷が−１０〜−１５μＣ／ｇとトナー比電荷の
トナー濃度依存性が強く、トナー濃度が３０重量％以上
ではかぶりが発生した。

次に、実施例１と同様に初期トナー濃度を３０重量％に
設定し、トナーの補給を行わずに４０００枚の印字を行
ったが２５００枚以降トナー不足による印字不良が認め
られた。

１は樹脂キャリア、 ３は帯電制御剤、 である。

２は軟らかな樹脂層、 ４は樹脂粉末、 〔発明の効果〕 本発明によれば帯電性に優れ、トナー濃度許容幅の広い
キャリアを作ることができ、これによりトナー濃度制御
機構の精度の緩和が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るキャリアの断面図である。 図において、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 結着樹脂中に磁性粉末を分散させ、球状をした樹脂キャ
   リアの表面に前記結着樹脂よりも軟らかな樹脂粉末を融
   着被覆した後、該被覆層上に帯電制御剤を分散固着させ
   、更に前記結着樹脂よりも粒径が小さく、且つ圧縮破壊
   強度が大きな球状の樹脂粉末を一様に固着させたことを
   特徴とする二成分現像剤用キャリア。