JPH06265768A - フレキシブルプリント基板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】配線効率の良いフレキシブルプリント基板を提
供することを目的とする。 【構成】撮影光学系を有するレンズ鏡筒内に配置される
フレキシブルプリント基板１において、上記撮影光学系
の光軸に対し略垂直な平面上において、中央に撮影光束
が通過する開口部を有する円環形状部２と、この円環形
状部２より外方に延出すると共に、電気部品４，５，６
が実装された突出基板部３，９，１０とを具備してお
り、上記レンズ鏡筒内に配置された際に、上記突出基板
部３，９，１０における電気部品実装面が上記撮影光学
系の光軸に対して略平行となるように、該突出基板部
３，９，１０を上記円環形状部２に対して折曲すること
を特徴とするフレキシブルプリント基板。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フレキシブルプリント
基板、詳しくは、撮影光学系を有するレンズ鏡筒内に配
置されるフレキシブルプリント基板に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、撮影光学系を有するレンズ鏡筒内
に配置されるフレキシブルプリント基板は、種々提案さ
れており、たとえば、特開昭６３−１６６２９３号公報
には、レンズ鏡筒後部に略円環形状のフレキシブルプリ
ント基板を収納し、該略円環形状部に電気部品を実装す
る技術手段が開示されている。

【０００３】また、該技術手段においては、円環形状部
から、マウント等の他部品との接続部が突出して形成さ
れている。

【０００４】一方、実開昭６３−１０６１９０号公報に
は、帯形状のフレキシブルプリント基板に電気部品を実
装し、該フレキシブルプリント基板を光軸と平行方向に
多角形状に折り曲げて円筒形状あるいは多角形状の筐体
内壁面に沿って収納する技術手段が提案されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
６３−１６６２９３号公報および実開昭６３−１０６１
９０号公報に示される技術手段では、フレキシブルプリ
ント基板が光路径が大きいレンズを有するレンズ鏡筒内
に収納される場合、該基板面積が小さくなり、電気部品
を実装するスペースおよび配線スペースが限定され、大
幅な引き回し変更等が必要となり、部品間の接続が不能
になる虞もある。

【０００６】また、他部品との接続配線部が外部に引き
出されるために配線工程および基板面積が増大し、コス
トの増大を招くことにもなる。

【０００７】さらに、実開昭６３−１０６１９０号公報
に示される技術手段では、フレキシブルプリント基板が
帯状であるため、実装する部品点数が多くなると、該実
装部品により配線が阻止され、高密度実装が困難とな
る。また、フレキシブルプリント基板における円周方向
の端部間の配線が長大となり、配線設計効率が悪くな
る。

【０００８】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、上記問題点を解消し、配線効率の良いフレキ
シブルプリント基板を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段および作用】上記の目的を
達成するために本発明によるフレキシブルプリント基板
は、撮影光学系を有するレンズ鏡筒内に配置されるフレ
キシブルプリント基板において、上記撮影光学系の光軸
に対し略垂直な平面上において、中央に撮影光束が通過
する開口部を有する円環形状に形成された第１部分と、
この第１部分より外方もしくは内方に突出すると共に、
電気部品が実装された第２部分とを具備しており、上記
レンズ鏡筒内に配置された際に、上記第２部分における
電気部品実装面が上記撮影光学系の光軸に対して略平行
となるように、該第２部分を上記第１部分に対して折曲
することを特徴とする。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【００１１】図１は、本発明の第１実施例を示すフレキ
シブルプリント基板の展開図であり、図２は、該第１実
施例のフレキシブルプリント基板をレンズ鏡筒内に収納
する際の状態を示した分解斜視図である。

【００１２】このフレキシブルプリント基板１は、撮影
レンズの光軸に対し略垂直な平面上において、中央に撮
影光束が通過する開口部を有する円盤形状に形成された
円環形状部２を有し、この円環形状部２と同一平面上に
おいて複数の突出基板部３，９，１０およびマウント接
点部７がそれぞれ該円環形状部２から外方に向けて延出
形成されている。

【００１３】上記突出基板部３，９，１０には、図中、
紙面手前側にそれぞれ電気部品４，５，６が実装される
ようになっており、また、該突出基板部３，９，１０の
基端部には、図中、２点鎖線で示す折曲部８が形成され
ている。そして、レンズ鏡筒に収納される際には、同突
出基板部３，９，１０は上記円環形状部２に対して図
中、紙面裏面側に向けて略垂直に折り曲げられるように
なっている（図２参照）。

【００１４】上記マウント接点部７は、円環形状部２に
おける、上記突出基板部３，９，１０の延出位置とは異
なる位置より外方に向けて延出しており、さらに、先端
部は部分円弧形状に２手に分岐延出し、該延出部には複
数の接点部が配設されている。そして、レンズ鏡筒に収
納される際には、該マウント接点部７は、その基端部に
おいて上記突出基板部３，９，１０とは反対の向きに折
曲され、上記円環形状部２と重合して着接するようにな
っている（図２参照）。

【００１５】上記円環形状部２には、電気部品等は実装
されず、配線パターンのみが配設されている。図中、符
号３０は、回路チェック用のランド部、また、符号３１
は、レンズ鏡筒内の他回路との接続用接触接点部であ
る。これらチェックランド部３０，接触接点部３１は、
レンズ鏡筒組立後に後述するレンズマウント側の外装部
材１１（図２参照）を取り外した際に視認可能な位置に
露呈して配置されている。

【００１６】図２は、このように構成されたフレキシブ
ルプリント基板１をレンズ鏡筒内に収納する際の組立状
態を示しており、図中、符号１１はレンズマウント側の
外装部材、符号１２はレンズ鏡筒部である。

【００１７】該レンズ鏡筒部１２は、上部に内向フラン
ジ面が形成されており、該フランジ面には、光軸方向に
略平行な空間部１３，１４，１５の開口がそれぞれ穿設
されている。そして、上記フレキシブルプリント基板１
の上記突出基板部３，９，１０を折曲部８で略９０°ほ
ど折曲し、それぞれ対応する開口より嵌装して上記空間
部１３，１４，１５内に収納するようになっている（図
３参照）。このとき、フレキシブルプリント基板１の円
環形状部２は、その下面が上記レンズ鏡筒１２のフラン
ジ面に当接するようになっており、また、上記マウント
接点部７は、上記円環形状部２の上面に向けて略１８０
°ほど折曲されて該円環形状部２上面に重合着接するよ
うになっている。

【００１８】さらに、上記フレキシブルプリント基板１
が収納された際に、上記接触接点部３１より内方のフラ
ンジ面には、該フランジ面の下方よりフレキシブルプリ
ント基板３２の先端部が貫通突設している。該フレキシ
ブルプリント基板３２は、レンズ鏡筒１２内部において
絞り駆動用モータ等の各種アクチュエータと接続されて
おり、上記フレキシブルプリント基板１をレンズ鏡筒１
２に収納後、外方に向けて略９０°ほど折曲されて接触
接点部３１と電気的に圧接接続されるようになってい
る。

【００１９】上記フレキシブルプリント基板１がレンズ
鏡筒１２に収納された後、レンズマウント側の外装部材
１１を、該レンズ鏡筒１２に重置して外向フランジ部に
おいて取付ビス１６で固着して、図４に示すようなレン
ズ鏡筒部を構成する。なお、このとき、該外装部材１１
の上面から下面にかけて貫設されたマウント接点部が、
上記マウント接点部７の各接点部と接合するようになっ
ている。

【００２０】図３は、上記フレキシブルプリント基板１
をレンズ鏡筒１２内に収納した際の、上記図４に示すＡ
−Ａ′線に沿う要部拡大断面図を示している。

【００２１】このような構成による本第１実施例のフレ
キシブルプリント基板によると、光路径の太いレンズを
有し、レンズ鏡筒内後部の電装スペースの少ないレンズ
鏡筒においても電気部品の高密度実装を可能にする。ま
た、実装部品はすべて円環形状部２より外方に延出した
突出基板部３，９，１０上に実装されるため、該円環形
状部２は配線パターン専用領域となり、該配線が電気部
品等により阻害されることもない。さらに、配線長が長
くなることのない効率的な配線設計が可能となる。

【００２２】また、上記突出基板部３，９，１０は、一
方方向引出のユニット設計がなされているため、レンズ
径の異なる他のレンズにおいても、同一部品を使用する
ことが可能であれば該突出基板部３，９，１０に関して
は再びアートワークする必要性がなく、工数の低減化が
実現できる。さらに、チェックランド部３０および接触
接点部３１はレンズマウント側の外装部材１１を取り外
した際に露呈しているため、組立後の電気的チェックが
容易に行え、また、レンズ鏡筒内における他のフレキシ
ブルプリント基板との接続作業性が向上する。

【００２３】次に、本発明の第２実施例について説明す
る。

【００２４】図５は、上記第２実施例を示すフレキシブ
ルプリント基板の展開図である。

【００２５】この第２実施例のフレキシブルプリント基
板１７は、上記第１実施例における各突出基板部３，
９，１０に、それぞれ新たに延出基板部１８，１９およ
び２０，２１を延出形成したものであり、その他の構成
は上記第１実施例と同様なのでここでの説明は省略す
る。また、該フレキシブルプリント基板１７は、上記第
１実施例と同様に上記レンズ鏡筒１２に収納するように
なっている。

【００２６】上記延出基板部１８，１９，２０，２１上
には、それぞれ電気部品２２，２３，２４，２５が実装
されており、上記突出基板部３，９，１０との接合部
は、それぞれ折曲部２６，２７，２８，２９が形成され
ている。そして、フレキシブルプリント基板１７が上記
レンズ鏡筒１２に収納される際に、上記延出基板部１
８，１９，２０，２１は、実装部品面とは反対側に略１
８０°折曲するようになっている。この後、該フレキシ
ブルプリント基板１７は、上記第１実施例と同様にして
レンズ鏡筒１２内に収納されるようになっている。

【００２７】図６はフレキシブルプリント基板１７をレ
ンズ鏡筒１２内に収納し、上記図４に示すＡ−Ａ′線に
沿う要部拡大断面図を示している。

【００２８】このような構成による本第２実施例のフレ
キシブルプリント基板によると、上記第１実施例におけ
る効果に加え、より高密度な部品実装を可能にし、配線
長が長くなることのない効率的な配線設計を可能にす
る。

【００２９】次に、本発明の第３実施例について説明す
る。

【００３０】図７は、上記第３実施例を示すフレキシブ
ルプリント基板の展開図である。

【００３１】この第３実施例のフレキシブルプリント基
板３５は、上記第１実施例における各突出基板部３，
９，１０に加え、マウント接点部７の、円環形状部２の
対向部位置において、該円環形状部２から内方に向けて
突出基板部３２を延出形成したものであり、その他の構
成は上記第１実施例と同様なのでここでの説明は省略す
る。また、該フレキシブルプリント基板３５は、上記第
１実施例と同様に上記レンズ鏡筒１２に収納するように
なっている。

【００３２】上記突出基板部３２上には電気部品３３，
３４が実装されており、円環形状部２との接合部には折
曲部８が形成されている。上記電気部品３３，３４はマ
ウント部から直接配線されているもので電源系回路を形
成するようになっている。

【００３３】このような構成による本第３実施例のフレ
キシブルプリント基板によると、上記第１実施例におけ
る効果に加え、マウント部になるべく近づけたい電気回
路系を該マウント部の近くに配置することができ、配線
長が長くならず効率的な配線設計を行うことが可能であ
る。また、ノイズ軽減効果もある。

【００３４】なお、上記第１，第２，第３実施例では、
フレキシブルプリント基板の折曲部には図示されない切
欠部または多数の連続する孔を穿設するか、あるいはカ
バーレイを除去して折れ曲がりやすくしている。また、
上記各実施例では、電気部品はフレキシブルプリント基
板の片面上のみに実装されているが、これに限ることな
く、両面ともに実装されてもよい。

【００３５】さらに、上記各実施例においてマウント接
点部７は円環形状部２の外方に向けて延出形成したが、
該円環形状部２の内方に向けて延出しても同様な効果が
得られる。

【００３６】また、上記第１，第２実施例において、各
突出基板部３，９，１０はそれぞれ円環形状部２の外方
のみに向けられて延出形成しているが、図８に示すよう
に、該円環形状部２より内方または内方、外方のどちら
に向けて延出形成しても良い。

【００３７】さらに、上記第２実施例において延出基板
部１８，１９，２０，２１は、折曲部２６，２７，２
８，２９で部品面とは反対側に折曲されているが、部品
面側であっても、また、そのどちら側に向けて折曲させ
ても良い。

【００３８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、配
線効率の良いフレキシブルプリント基板が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示すフレキシブルプリン
ト基板の展開図である。

【図２】上記第１実施例のフレキシブルプリント基板を
レンズ鏡筒内に収納する際の状態を示した分解斜視図で
ある。

【図３】上記第１実施例のフレキシブルプリント基板を
レンズ鏡筒内に収納した際の要部拡大断面図である。

【図４】上記第１実施例のフレキシブルプリント基板が
収納されるレンズ鏡筒の組立後の状態を示した斜視図で
ある。

【図５】本発明の第２実施例を示すフレキシブルプリン
ト基板の展開図である。

【図６】上記第２実施例のフレキシブルプリント基板を
レンズ鏡筒内に収納した際の要部拡大断面図である。

【図７】本発明の第３実施例を示すフレキシブルプリン
ト基板の展開図である。

【図８】上記各実施例のフレキシブルプリント基板にお
ける変形例を示した展開図である。

【符号の説明】

１…フレキシブルプリント基板 ２…円環形状部 ３，９，１０…突出基板部 ４，５，６…電気部品 ７…マウント接点部 ８…折曲部 １１…レンズマウント側の外装部材 １２…レンズ鏡筒 ３０…チェックランド部 ３１…接触接点部

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【手続補正書】

【提出日】平成６年２月１０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１３】上記突出基板部３，９，１０には、図中、
紙面手前側にそれぞれ電気部品４，５，６が実装される
ようになっており、また、該突出基板部３，９，１０の
基端部には、図中、２点鎖線で示す折曲部８が形成され
ている。該突出基板部３，９，１０は、それぞれ一方方
向引出のユニット設計がなされており、そして、レンズ
鏡筒に収納される際には、同突出基板部３，９，１０は
上記円環形状部２に対して図中、紙面裏面側に向けて略
垂直に折り曲げられるようになっている（図２参照）。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１４

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１４】上記マウント接点部７は、円環形状部２に
おける、上記突出基板部３，９，１０の延出位置とは異
なる位置より外方に向けて延出しており、さらに、先端
部は部分円弧形状に２手に分岐延出し、該延出部には複
数の接点部が配設されている。そして、レンズ鏡筒に収
納される際には、該マウント接点部７は、その基端部に
おいて上記突出基板部３，９，１０とは反対の向きに、
略Ｖ字形状に約１８０°折曲され、上記円環形状部２と
重合して着接するようになっている（図２参照）。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１７

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１７】該レンズ鏡筒部１２は、上部に内向フラン
ジ面が形成されており、該フランジ面には、光軸方向に
略平行な空間部１３，１４，１５の開口がそれぞれ穿設
されている。そして、上記フレキシブルプリント基板１
の上記突出基板部３，９，１０を折曲部８で略９０°ほ
ど折曲し、それぞれ対応する開口より嵌装して上記空間
部１３，１４，１５内に収納するようになっている（図
３参照）。このとき、フレキシブルプリント基板１の円
環形状部２は、その下面が上記レンズ鏡筒１２のフラン
ジ面に当接するようになっており、また、上記マウント
接点部７は、上記円環形状部２の上面に向けて略Ｖ字形
状に略１８０°ほど折曲されて該円環形状部２上面に重
合着接するようになっている。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】撮影光学系を有するレンズ鏡筒内に配置さ
   れるフレキシブルプリント基板において、 上記撮影光学系の光軸に対し略垂直な平面上において、
   中央に撮影光束が通過する開口部を有する円環形状に形
   成された第１部分と、 この第１部分より外方もしくは内方に突出すると共に、
   電気部品が実装された第２部分と、 を具備しており、上記レンズ鏡筒内に配置された際に、
   上記第２部分における電気部品実装面が上記撮影光学系
   の光軸に対して略平行となるように、該第２部分を上記
   第１部分に対して折曲することを特徴とするフレキシブ
   ルプリント基板。