JPH06265003A - 車両用手動変速装置及びその制御方法 - Google Patents

車両用手動変速装置及びその制御方法

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JPH06265003A
JPH06265003A JP5140853A JP14085393A JPH06265003A JP H06265003 A JPH06265003 A JP H06265003A JP 5140853 A JP5140853 A JP 5140853A JP 14085393 A JP14085393 A JP 14085393A JP H06265003 A JPH06265003 A JP H06265003A
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shaft
main shaft
gear
counter shaft
speed
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Toshiaki Nishioka
利明 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作性等において優れた車両用の手動変速装
置を提供することを目的とする。 【構成】 入力軸1とこれに連結自在に配置されたメイ
ンシャフト2上と、これらに平行に配設された第1のカ
ウンターシャフト3上に、前進用の第1速と後進用の歯
車対を除いた前進用の各歯車対を選択的に両シャフト間
を連結可能になるよう配設し、第1のカウンターシャフ
ト3とは別体になった第2のカウンターシャフト4をメ
インシャフト1に平行に配設し、この第2のカウンター
シャフト4と第1のカウンターシャフト3間に伝達力可
変型のクラッチ6を配設し、第2のカウンターシャフト
4上とメインシャフト1上に前進用の第1速と後進用の
歯車対を選択的に両シャフト間を連結可能になるよう配
設し、前進用の第1速と後進用の各歯車の間に配置され
た歯車選択手段S3 が、変速レバーのニュートラル位置
において第1速用の歯車とシャフト間を連結するよう構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来の手動変速装置が
有する発進時及び坂道発進時のクラッチ合わせ等の煩雑
な操作を不要とした且つ静粛な改良型の車両用手動変速
装置と、その制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両において、手動変速装置
は、自動変速装置に比べて、燃費及び発進加速性能の点
で優れている反面、発進時のクラッチ合わせ、坂道発進
(上り坂の坂道発進をいう)においてクラッチとサイド
ブレーキの微妙な操作、走行時の変速操作時等に、煩雑
な操作が要求される。特に、頻繁な発進・停止が強いら
れる道路の渋滞時には、その都度クラッチとアクセルの
煩雑な操作が要求される。
【0003】また、手動変速装置の場合には、ダウンシ
フト時に、変速レバーの操作がアップシフトの場合に比
べて重くなり、全体の操作フィーリングが悪くなるとと
もに、さらに、変速レバーがニュートラル位置にあると
き、特に油温が高くなってギヤオイルの粘性が低下する
と、歯車相互の打音(歯打音ともいう)が発生するとい
う静粛性の面での不都合もある。
【0004】上述のような現況に鑑み、燃費および発進
加速性能を維持しつつ操作性を向上させるべく、多数の
センサー及びアクチュエータと、操作の制御を行うマイ
クロコンピュータを備えて、前進の各変速段間の変速
を、上記センサーによりそのときの状況を検出するとと
もにマイクロコンピュータで判断して、アクチュエータ
を動作させ、最適な変速段に変速する機械式の自動変速
装置(本明細書において機械式自動変速装置という)が
提供されている。
【0005】この種の関連技術として、特開平3-277853
号がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この機
械式自動変速装置の場合は、多くのアクチュエータとセ
ンサー及び複雑な制御をおこなうマイクロコンピュータ
を備えているため、構造的に複雑になるとともに、装置
全体が非常に高価になるという不都合がある。
【0007】本発明は、このような状況に鑑みなされた
もので、従来の手動変速装置を最低限の改良を加えるこ
とにより、操作性において優れた車両用の手動変速装置
と、その制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本第1の発明にかかる車
両用手動変速装置は、入力軸に連結自在に配置されたメ
インシャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸
上と、該メインシャフトに平行に配設された第1のカウ
ンターシャフト上に、複数の変速段を形成するための各
歯車対(本明細書において歯車列を含む概念をいう。)
を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
においても両シャフト間を連結するべく配設したことを
特徴とする。
【0009】本第2の発明にかかる車両用手動変速装置
は、入力軸に連結自在に配置されたメインシャフト上あ
るいは該メインシャフトおよび入力軸上と、該メインシ
ャフトに平行に配設された第1のカウンターシャフト上
に、前進用の第1速と後進用の歯車対を除いた前進用の
各歯車対を選択的に両シャフト間を連結可能になるよう
配設するとともに、上記第1のカウンターシャフトとは
別体になった第2のカウンターシャフトを上記メインシ
ャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンターシ
ャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力可変
型のクラッチ(本明細書において、伝達力が可変でスリ
ップ可能なタイプのクラッチをいう)を配設するととも
に、上記第2のカウンターシャフト上と上記メインシャ
フト上に前進用の第1速と後進用の歯車対を選択的に両
シャフト間を連結可能になるよう配設し、さらに、上記
前進用の第1速と後進用の各歯車の間に配置された歯車
選択手段が、変速レバーがニュートラル位置にあるとき
にも、第1速の歯車とシャフト間を連結するよう構成さ
れていることを特徴とする。
【0010】本第3の発明にかかる車両用手動変速装置
は、入力軸に連結自在に配置されたメインシャフト上あ
るいは該メインシャフトおよび入力軸上と、該メインシ
ャフトに平行に配設された第1のカウンターシャフト上
に、前進用の第2速を除いた前進用の各歯車対を選択的
に両シャフト間を連結可能になるよう配設するととも
に、上記第1のカウンターシャフトとは別体になった第
2のカウンターシャフトを上記メインシャフトに平行に
付設し、且つ、この第2のカウンターシャフトと上記第
1のカウンターシャフト間に伝達力可変型のクラッチを
配設するとともに、上記第2のカウンターシャフト上と
上記メインシャフト上に前進用の第2速の歯車対をシャ
フトに一体的に固設したことを特徴とする。
【0011】本第4の発明にかかる車両用手動変速装置
は、入力軸に連結自在に配置されたメインシャフト上あ
るいは該メインシャフトおよび入力軸上と、該メインシ
ャフトに平行に配設された第1のカウンターシャフト上
に、各変速段を形成するためのそれぞれの歯車対を選択
的に両シャフト間を連結可能になるよう配設するととも
に、上記第1のカウンターシャフトとは別体になった第
2のカウンターシャフトを上記メインシャフトに平行に
付設し、且つ、この第2のカウンターシャフトと上記第
1のカウンターシャフト間に伝達力可変型のクラッチを
付設するとともに、上記第2のカウンターシャフト上と
上記メインシャフト上に発進可能なギヤ比を有する別の
歯車対をシャフトに一体的に固設したことを特徴とす
る。
【0012】本第5の発明にかかる車両用手動変速装置
の制御方法は、入力軸に連結自在に配置されたメインシ
ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
に、アクセルの開度を検出するアクセルセンサーと、車
両の速度を検出する速度センサーを配設した車両用手動
変速装置の制御方法において、上記アクセルセンサーが
アクセルの「全閉」状態を検出したときにおいて、速度
センサーが意図している方向に対してマイナス方向の速
度を検出するときは、速度センサーが「ゼロ」になるよ
う上記伝達力可変型のクラッチを所謂「半クラッチ状
態」に制御するとともに、上記アクセルセンサーがアク
セルの「開」動作を検出すると、その開度に応じて上記
伝達力可変型のクラッチの伝達力を上昇させるよう制御
することを特徴とする。
【0013】本第6の発明にかかる車両用手動変速装置
の制御方法は、入力軸に連結自在に配置されたメインシ
ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
シャフト上に、前進用の第1速と後進用の歯車対を除い
た前進用の各歯車対を選択的に両シャフト間を連結可能
になるよう配設するとともに、上記第1のカウンターシ
ャフトとは別体になった第2のカウンターシャフトを上
記メインシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカ
ウンターシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に
伝達力可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2
のカウンターシャフト上と上記メインシャフト上に前進
用の第1速と後進用の歯車対を選択的に両シャフト間を
連結可能になるよう配設し、さらに、上記前進用の第1
速と後進用の各歯車の間に配置された歯車選択手段が、
変速レバーがニュートラル位置にあるときにも、第1速
の歯車とシャフト間を連結するよう構成されるととも
に、アクセルの開度を検出するアクセルセンサーと、車
両の速度を検出する速度センサーを配設した車両用手動
変速装置の制御方法において、上記アクセルセンサーが
アクセルの「全閉」状態を検出したときにおいて、速度
センサーが意図している方向に対してマイナス方向の速
度を検出するときは、速度センサーが「ゼロ」になるよ
う上記伝達力可変型のクラッチを所謂「半クラッチ状
態」に制御するとともに、上記アクセルセンサーがアク
セルの「開」動作を検出すると、その開度に応じて上記
伝達力可変型のクラッチの伝達力を上昇させるよう制御
することを特徴とする車両用手動変速装置の制御方法。
【0014】本第7の発明にかかる車両用手動変速装置
の制御方法は、入力軸に連結自在に配置されたメインシ
ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
に、メインシャフトの回転数を検出するメインシャフト
回転数センサーと、各変速段の歯車の回転数を検出する
歯車回転数センサーと、変速レバーの操作を検出するシ
フトレバーセンサーを配設した車両用手動変速装置の制
御方法において、上記シフトレバーセンサーがシフト動
作を検出したときにおいて、メインシャフト回転数セン
サーによって検出したメインシャフトの回転数が、歯車
回転数センサーで検出した選択しようとする変速段の歯
車の回転数より高い場合、当該歯車の回転数を一時的に
高めるよう、上記伝達力可変型のクラッチを一時的に
「ON」の状態に制御することを特徴とする。
【0015】本第8の発明にかかる車両用手動変速装置
の制御方法は、入力軸に連結自在に配置されたメインシ
ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
に、変速レバーの位置を検出するシフトレバーセンサー
と、車両の速度を検出する速度センサーを配設した車両
用手動変速装置の制御方法において、上記シフトレバー
センサーがニュートラル位置を検出しているときにおい
て、速度センサーが「ゼロ」を検出している場合には、
メインシャフトが実際に回転することのない程度の小さ
な伝達力が伝達されるよう、上記伝達力可変型のクラッ
チを制御することを特徴とする。
【0016】本第9の発明にかかる車両用手動変速装置
の制御方法は、入力軸に連結自在に配置されたメインシ
ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
に、変速レバーの位置を検出するシフトレバーセンサー
と、車両の速度を検出する速度センサーを配設した車両
用手動変速装置の制御方法において、上記シフトレバー
センサーが第1カウンターシャフト上にある発進可能な
歯車対を介して変速する変速段(後進,第1速,第2
速)にシフトしていることを検出した場合において、速
度センサーが意図している方向に対してマイナス方向の
速度を検出するときは、二つの変速段が同時に形成され
るよう、上記伝達力可変型のクラッチを「ON」の状態
に制御することを特徴とする。
【0017】
【作用】しかして、本第1,第2の発明にかかる車両用
手動変速装置と本第5,第6の発明にかかる車両用手動
変速装置の制御方法によれば、伝達力可変型のクラッチ
を、速度センサーとアクセル開度センサー(アクセルの
開度を検出するセンサーをいう)に連結された制御装置
によって、以下のように制御すれば、坂道発進を含む発
進において、アクセルワークだけで発進することができ
る。
【0018】即ち、アクセルセンサーがアクセルの「全
閉」状態を検出したときにおいて、速度センサーが意図
している方向(例えば、第1速にシフトされているとき
には前進方向)に対してマイナス方向の速度を検出する
ときは、速度センサーが「ゼロ」になるよう伝達力可変
型のクラッチを所謂「半クラッチ状態」に制御し、前進
段あるいはニュートラル位置にシフトされているときに
は、エンジンからの駆動力が前進第1速の歯車対を介し
てメインシャフトに作用して、車両のクリープ力(本明
細書において、車両が走行しようとする力をいう)によ
り、車両が後戻りするのを防止し、また、後進にシフト
されているときには、エンジンからの駆動力が後進の歯
車対を介してメインシャフトに作用して、車両のクリー
プ力により、車両が前進するのを防止する。そして、こ
の状態において、アクセルセンサーがアクセルの「開」
動作を検出すると、その開度に応じて伝達力可変型のク
ラッチの伝達力を上昇させるよう制御することによっ
て、意図している方向の歯車対(例えば、前進第1速用
の歯車対あるいは後進用の歯車対)を介してエンジンか
らの駆動力をメインシャフト側に伝達し、アクセルの開
度に応じた速度(駆動力)で車両をその方向に発進させ
ることができる。
【0019】また、この車両用手動変速装置によれば、
上記第7の発明の如く、運転者がダウンシフト(例えば
第4速から第3速に変速)するときに、制御装置が、伝
達力可変型のクラッチを一時的に作動させる(ONにす
る)よう制御すれば、一時的にギヤ比の大きい歯車対
(例えば、第2の発明では第1速用の歯車対)を介し
て、メインシャフトが第2カウンターシャフト及び第1
カウンターシャフトと連結される結果、第1カウンター
シャフトの回転が一時的に変速しようとしているメイン
シャフト上の歯車(この場合第3速用の歯車G3a) がメ
インシャフト2の回転数に近づき、軽いシフト力でダウ
ンシフトすることが可能となる。
【0020】さらに、この車両用手動変速装置によれ
ば、上記第8の発明の如く、変速レバーがニュートラル
位置にあるときにも、上記伝達力可変型のクラッチを、
メインシャフトが実際に回転することのない程度の小さ
な伝達力が伝達されるよう制御すると、発進可能なギヤ
比を有する歯車対の歯車(例えば、前進第1速用の歯
車)がシャフトと連結していることより、この変速装置
内部に上記歯車対(例えば、前進第1速用の歯車対)を
介して駆動力の伝達経路が形成され、各シャフト間で噛
合する歯車の遊び分がなくなる程度にトルクが作用する
ため、歯車相互の打音(歯打音ともいう)は発生しな
い。
【0021】また、この車両用手動変速装置によれば、
上記第9の発明の如く、変速レバーが他の発進可能な歯
車対を介して変速する変速段にシフトされているときに
おいて、速度センサーが意図した方向と逆の方向を検出
した場合に、上記伝達力可変型のクラッチを作動させる
(ONにする)よう制御すれば、同時に二つの変速段が
形成されるため、変速装置がロックした状態になり、パ
ーキングブレーキ的に機能し、坂道発進時には車両の後
ずさりを防止することにより、スムーズに発進できる。
【0022】また、本第3,第4の発明にかかる車両用
手動変速装置によれば、上記作用と基本的に同じ作用を
有するとともに、既存の標準タイプの車両用手動変速装
置に延設されるリヤカバー内に第3の発明にかかる変速
装置では第2のカウンターシャフト,前進用の第2速用
の歯車対,伝達力可変型のクラッチを配設することがで
き、また、第4の発明にかかる変速装置では、第2のカ
ウンターシャフト,発進可能なギヤ比を有する歯車対,
伝達力可変型のクラッチを配設することができる。従っ
て、既存の標準タイプの車両用手動変速装置を利用する
ことによって、簡単に実施することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例にかかる車両用手動変
速装置について図面を参照しながら説明する。
【0024】図1は本実施例にかかる車両用手動変速装
置の全体の構成を略式に示す概略図、図2は図1に示す
手動変速装置に設けられた制御装置の制御を示すフロー
チャートである。
【0025】図において、1は入力軸、2は入力軸1と
同軸上にその後方に配設されたメインシャフト(出力軸
ともいう)、3はメインシャフト2に平行に配設された
第1のカウンターシャフト(以下、第1カウンターシャ
フトという)、4はメインシャフト2に対して平行に上
記第1のカウンターシャフト3上に回転自在に配設され
た第2のカウンターシャフト(以下、第2カウンターシ
ャフトという)である。上記第1カウンターシャフト3
と第2カウンターシャフト4は別体に形成されている。
【0026】そして、上記入力軸1は、基端側で足踏式
クラッチ20を介してエンジンEに接続されている。
【0027】上記入力軸1上には第4速用の歯車G4a
固設され、この歯車G4aは、上記第1カウンターシャフ
ト3に固設された第4速用の歯車G4bと噛合している。
【0028】また、上記メインシャフト2上には、オー
バードライブ用の歯車GOa, 第3速用の歯車G3a, 第2
速用の歯車G2a, 第1速用の歯車G1aと後進用の歯車G
Ra がそれぞれ回転自在に配設されている。また、入力
軸1の先端(図1において、右端)には、接続用のドッ
グ歯GC が固設されている。
【0029】そして、上記オーバードライブ用の歯車G
Oaと、上記接続用のドッグ歯GC との間には、歯車選択
手段S1 が配設され、これらの歯車GOaとドッグ歯GC
のいずれかとメインシャフト2が選択的に連結可能にな
るよう構成されている。
【0030】また、同様に、上記第3速用の歯車G
3aと、第2速用の歯車G2aとの間には、歯車選択手段S
2 が配設され、これらの歯車G3a,G2aのいずれかとメ
インシャフト2が選択的に連結可能になるよう構成され
ている。
【0031】同様に、第1速用の歯車G1aと、後進用の
歯車GRaとの間には、歯車選択手段S3 が配設され、こ
れらの歯車G1a,GRaのいずれかとメインシャフト2が
選択的に連結可能に且ついずれかに常時連結された状
態、つまり、変速レバーが後進位置にあるとき以外はメ
インシャフト2が歯車G1aに連結された状態となるよう
構成されている。
【0032】一方、上記第1カウンターシャフト3上に
は、図1において、上述の第4速用の歯車G4bの右方
に、上記歯車GOaに噛合する歯車GOb、歯車G3aに噛合
する歯車G3b、歯車G2aに噛合する歯車G2bが、それぞ
れ固設されている。
【0033】また、上記第2カウンターシャフト4上に
は、上記メインシャフト2の第1速用の歯車G1aに噛合
する歯車G1bと、中間歯車GRcを介して上記歯車GRa
噛合する歯車GRbが固設されている。
【0034】そして、上記第1カウンターシャフト3と
第2カウンターシャフト4とは、伝達力可変型のクラッ
チ(本実施例では、湿式多板型クラッチ)6を介して、
制御装置からの制御によって任意の回転力(トルク)が
伝達可能に構成されている。
【0035】上記伝達力可変型のクラッチである湿式多
板型クラッチ6の断続動作を制御する油圧ポンプFの調
圧バルブVは、制御装置Cと電気的に接続され、また、
この制御装置Cは、アクセルペダル位置センサー(アク
セル開度センサー)10, メインシャフト回転数センサー
(速度センサー)11及び油温センサー14と、またメイン
シャフト2上の上記第1速用の歯車G1a,第2速用の歯
車G2a,第3速用の歯車G3a,第4速用の歯車G4a近傍
にそれぞれ配置された歯車回転数センサーSe1,e2,
e3, e4、第1カウンターシャフト回転数センサ(回
転方向センサ)29、および図示しない変速レバー近傍に
配置されて該変速レバーの位置(例えば、第1速位置で
あるか第2速位置であるかの位置)を検出するシフトレ
バーセンサー12と、それぞれ電気的に接続されている。
【0036】そして、上記制御装置Cは、この手動変速
装置の変速時に以下のような制御をおこなう。以下、こ
の手動変速装置の作用とともに、制御装置の制御内容に
ついて説明する。
【0037】即ち、図2のフローチャートに示すよう
に、エンジン始動時等の車両が停車中にあるとき、制御
装置Cは上記シフトレバーセンサー12によって変速レバ
ーがニュートラル位置にあるか否かチェックする(図2
のステップ1参照)。そして、変速レバーがニュートラ
ル位置にある状態では、本実施例の場合、図1に図示す
るように、歯車選択手段S3 は図において左側に位置し
て、第1速用の歯車G1aをメインシャフト2に連結して
いる。そして、このニュートラル状態においては、制御
装置Cは、上記油温センサー14の値 (温度) が所定以上
(例えば、定常温度以上) であるとき、油圧ポンプFで
発生させた圧油を油圧P=PO (メインシャフトを回転
させるために要する駆動力以下の圧力)で湿式多板クラ
ッチ6へ供給するよう調圧バルブVを制御し(図2のス
テップ2参照)、その結果、上記クラッチ6はメインシ
ャフト2を実際に回転させることができない程度の極小
さな回転力を、第2カウンターシャフト4側からメイン
シャフト2側へ伝達する。この結果、変速装置内では駆
動力の極小さな1つの動力伝達経路が形成されて、変速
レバーのニュートラル時にも、変速装置内部の各シャフ
ト間の歯車相互の遊動がなくなり、歯打音の発生が防止
される。この間、上記伝達力可変型のクラッチ6は、ス
リップ状態にあって、上記極小さな駆動力を伝達してい
る。尚、上記制御において、油温センサー14の値が所定
以下のときは、温度が低くギヤオイルの粘性が高いこと
に起因して歯打音の発生がないことより、制御装置C
は、湿式多板クラッチ6への圧油の油圧Pが「ゼロ」
(P=0)になるよう (湿式多板クラッチ6がOFF にな
るよう) 上記調圧バルブVを制御する。
【0038】そして、車両を発進させるため、図示しな
い変速レバーを第1速にシフト操作すると、その動作を
上記シフトレバーセンサー12が検出し(図2のステップ
3参照)、その旨制御装置Cに信号を発する。この信号
を受けると、制御装置Cは、上記アクセルペダル位置セ
ンサー10からのアクセルの開度に関する信号が「ゼロ
(全閉)」か否かチェックする(図2のステップ4参
照)。
【0039】そして、アクセルのペダルが踏み込まれて
いない場合(アクセル開度が「ゼロ」である場合)、メ
インシャフト回転数センサー11からの車両の速度(この
場合、正確にはメインシャフトの回転数)に関する信号
が「ゼロ」か否かチェックする(図2のステップ10参
照) 。
【0040】そして、メインシャフト回転数センサー11
からの信号の値が「ゼロ」であるときには、上記湿式多
板クラッチ6に供給される圧油の油圧PがPL になるよ
う、調圧バルブVを制御する。
【0041】一方、メインシャフト回転数センサー11か
らの値が「ゼロ」でない場合には、その値がプラス若し
くはマイナスの値であるか否かチェックし (図2のステ
ップ11参照) 、メインシャフト回転数センサー11からの
信号がマイナスの値のときは、制御装置Cは、メインシ
ャフト回転数センサー11の信号が「ゼロ」になるよう、
調圧バルブVを油圧PがPL の値から昇圧させるような
制御をおこなう (図2のステップ12参照) 。
【0042】また、メインシャフト回転数センサー11か
らの信号がプラスの値のときは、制御装置Cが、調圧バ
ルブVを油圧PがPL の値から降圧させるような制御を
おこなう (図2のステップ13参照) 。
【0043】上記制御は、メインシャフト回転数センサ
ー11の値が「ゼロ」になるまで繰り返し、あるいは「ゼ
ロ」が維持できるよう継続して、実施される。この結
果、変速レバーを第1速のポジションにシフトしておけ
ば、車両が坂(上り坂)の勾配に起因して後退するよう
なことはない。
【0044】そして、この第1速の状態において、アク
セルを操作すれば、アクセルペダル位置センサー10がそ
の動作を検出して(図2のステップ4参照)、図4の線
図に図示するように、所定の油圧P(P=PC )範囲内
においてアクセルペダル位置センサー10の「開」の程度
に比例して、調圧バルブVを圧油の油圧Pが上昇するよ
う制御し(図のステップ5参照)、アクセルペダル位置
センサー10が所定の値、つまり所定のアクセル「開」度
(図4のX点参照)以上では一定の圧力 (湿式多板クラ
ッチ6をスリップのない接続状態にするのに要する油圧
P=PC ) になるように制御をおこなうため、車両は、
アクセルペダル位置センサー10からの信号のアクセルの
「開」度に応じた加速度(駆動力)で円滑に発進するこ
とになる。
【0045】従って、運転者は、平地での発進において
は、従来のように足踏式のクラッチを所謂「クラッチ合
わせ」操作をおこなうことなく、円滑に発進することが
可能となり、また、上り坂の坂道発進においては、従来
のようにサイドブレーキの解除動作と足踏式のクラッチ
の「クラッチ合わせ」操作をおこなうことなく、円滑に
発進することが可能となる。
【0046】そして、車両が走行中、図示しない変速レ
バーが第1速から第2速にシフト操作したか否か上記歯
車回転数センサーSe2(あるいはシフトレバーセンサー
12)でチェックする(図2のステップ6参照)。
【0047】変速レバーが操作(アップシフト)されな
いときには、上記「ステップ4」に戻り、諸条件に従っ
て上述の制御が繰り返される。ここで、アクセルペダル
位置センサー10からの信号が「ゼロ」で、且つメインシ
ャフト回転数センサー11からの信号がプラスの値のとき
は、制御装置Cが、調圧バルブVを、油圧Pが「ゼロ」
(P=0)になるよう制御する。従って、アクセルを解
放した状態では、車両は慣性により走行(惰力走行)す
る。
【0048】また、上記状態から、メインシャフト回転
数センサー11からの信号の値が「ゼロ」に変化すれば、
上記「ステップ10」〜「ステップ13」の制御がおこなわ
れ、車両のクリープ力により、坂道であっても後退する
ようなことはなく、また、この状態において、アクセル
を操作すれば、上述のように、アクセルペダル位置セン
サー10の「開」の程度に応じて、所定圧力(P=PC
になるまで調圧バルブVを油圧Pが比例して上昇するよ
う制御される(図2のステップ5参照)。このため、車
両は、アクセルペダル位置センサー10からの信号の
「開」の程度に応じた発進をすることになる。即ち、運
転者は、変速レバーを第1速のポジションに入れておけ
ば、渋滞中においても、足踏式のクラッチ20を操作する
ことなく、アクセルワークとブレーキワークのみで発進
と停止をさせることができる。一方、車両が走行中、図
示しない変速レバーをシフトアップすると、その動作を
上記歯車回転数センサーSe2, e3, e4(あるいは上
記シフトレバーセンサー12)が検出し(図2のステップ
6参照)、その旨制御装置Cに信号を発する。この信号
を受けると、調圧バルブVを油圧Pが「ゼロ」(P=
0)になるよう (湿式多板クラッチ6がOFF になるよ
う) 制御する (図2のステップ7参照)。従って、第2
速以上の変速においては、従来の手動変速装置と同じく
足踏式のクラッチを操作して変速することになる。
【0049】そして、運転者がダウンシフト、例えば第
4速から第3速に変速するときには、制御装置Cが、上
記メインシャフト回転数センサー11で検出したメインシ
ャフト回転数と、上記歯車回転数センサーSe3で検出し
た第3速用の歯車の回転数を比較し、メインシャフト回
転数の方が高いときのみ、調圧バルブVを油圧Pが一時
的にPc になるよう(湿式多板クラッチ6がONになるよ
う)制御する(図2のステップ9参照)。この結果、メ
インシャフト2上の第3速用の歯車G3aの回転が増加し
て、メインシャフト2の回転数に近づき、軽いシフト力
でダウンシフトすることが可能となる。
【0050】ところで、後進にシフト操作した場合に
も、基本的に上記第1速にシフト操作したときと同じよ
うな制御が、制御装置Cによっておこなわれる。即ち、
図3のステップ20からステップ25に示されるような制御
がおこなわれ、通常の後方への発進はもとより、後進に
よる上り坂の発進も、上述した第1速での発進と同じよ
うに、単にアクセルワークだけで簡単におこなうことが
できる。
【0051】そして、この実施例では、変速レバーが第
1速,後進以外の発進可能な位置(例えば、第2速等の
位置)にシフトされている状態において、且つ車両の速
度が「ゼロ」の状態においては、上記クラッチ6に油圧
P=Pc が供給されて第1速の歯車列が形成され、変速
装置において、第1速とそのシフトされている変速段と
の2つの変速段が形成されるため、変速装置がロック状
態になる。この結果、足踏式クラッチ20が切れている状
態においても、車両の前進あるいは後進時の後戻りが防
止され、パーキングブレーキ的に機能させることができ
る。
【0052】そして、その状態からそのまま足踏式クラ
ッチ20を操作して徐々に該足踏式クラッチ20を接続して
ゆき、上記クラッチ6の油圧Pを「ゼロ」にしても、後
ずさりしなくなった時点で、クラッチ6の油圧Pを「ゼ
ロ」になるように制御すれば、所謂「サイド合わせ(足
踏式クラッチとサイドブレーキの連携した動作をい
う)」操作しなくとも、車両は後ずさりすることなく、
スムーズに発進することができる(図2,図7,図9の
ステップ30〜32参照) 。
【0053】また、上記実施例において、特に言及して
いないが、図2あるいは図3のステップ12,24 などで、
伝達力可変型のクラッチ6の接続によりエンジンの負荷
が増加する場合には、この負荷の増加に応じてエンジン
の回転数を、エンジンが停止しない程度に増加させるよ
うな制御が必要となることは言うまでもない。
【0054】ところで、上記実施例では、第1速での走
行時において、アクセルを解放した状態では慣性で走行
するような制御がおこなわれているが、図5に図示する
ように、メインシャフト回転数センサーが所定以下の値
(図5のY点参照)のときは調圧バルブを油圧が低減あ
るいは「ゼロ」になるよう制御し、メインシャフト回転
数センサーが所定以上の値のときには、調圧バルブを全
開になるよう制御して、所定速度以上ではエンジンブレ
ーキを効かせ、所定以下の速度になったときのみ慣性で
走行するような制御をおこなってもよい。
【0055】また、上記実施例では、第4速、オーバー
トップ、第3速、第2速のメインシャフト側の歯車をメ
インシャフトに対して回転自在に配置し、歯車選択手段
によって選択的にメインシャフトに連結するよう構成し
ているが、第1カウンターシャフト側に上記各歯車を回
転自在に配置し、歯車選択手段によって選択的に第1カ
ウンターシャフトに連結するよう構成してもよいことは
言うまでもない。
【0056】さらに、上記実施例では、伝達力可変型の
クラッチに湿式多板型クラッチを使用して説明している
が、電磁粒体式クラッチ等の他の形式の伝達力可変クラ
ッチを用いても同様に実施できる。
【0057】また、上記実施例において、上記湿式多板
式のクラッチを半クラッチ状態にすることにより生じさ
せる車両のクリープ力(即ち、油圧P=PL の値)は、
使用状況あるいは運転者の好み等により、調整手段(例
えば、調整用のつまみ等)で調整操作することによっ
て、調整可能に構成してもよい。この場合、上記調整手
段は、上記制御装置に電気的に接続し、上記調圧バルブ
の制御量を調整手段の調整操作によって変化させるよう
に構成する (尚、このように構成したときには、図2,
図7,図9のステップ10〜13は省略する) 。
【0058】ところで、上記実施例では、第2カウンタ
ーシャフトに第1速と後進用の歯車対のそれぞれ一方の
歯車を配設しているが、これに代えて、図6に図示する
ように、第2カウンターシャフト4に第2速用の歯車対
(歯車G2a,歯車G2b)の歯車G2bを配置すると、上記
実施例の第1速を配置した場合と同様に、図7のフロー
チャートに図示するように、伝達力可変型のクラッチ6
を制御した場合には、上記実施例と同様に坂道発進を含
む第2速の発進に際し、アクセルのペダルを踏まない状
態において後戻りを防止し、且つ、アクセルのペダルを
踏み込むことによって、その操作程度に応じて、足踏式
クラッチ20を操作することなく円滑に発進させることが
でき、また、ブレーキペダルを踏むことによって、足踏
式クラッチ20を操作することなく円滑に停止させること
ができる。また、変速レバーがニュートラル位置にある
ときにも、図1の実施例の車両用手動変速装置と同様
に、上記伝達力可変型のクラッチ6に油圧P=P0 が作
用して第2速の歯車対(歯車G2a,歯車G2b)を介して
動力伝達経路が形成されるよう、該クラッチ6を、上記
図1の実施例と同様に制御することにより、歯車打音の
発生を防止することができる。さらに、第2速以上での
ダウンシフト操作、例えば、第4速から第3速へのダウ
ンシフト操作において、上記伝達力可変型のクラッチ6
を制御することによりメインシャフト2上の第3速用の
歯車G3aをメインシャフト2の回転数に近づけて、軽い
シフト力でダウンシフトすることを可能にする。そし
て、この実施例では、変速レバーが、第2速以外の位置
(例えば、第1速,後進等の位置)にシフトされている
状態において、且つ車両の速度が「ゼロ」の状態におい
ては、上記クラッチ6に油圧P=Pc が供給されて第2
速の歯車列が形成され、変速装置において、第2速とそ
のシフトされている変速段との2つの変速段が形成され
るため、変速装置がロック状態になる。この結果、足踏
式クラッチ20が切れている状態においても、車両の前進
あるいは後進時の後戻りが防止され、パーキングブレー
キ的に機能させることができる。
【0059】そして、その状態からそのまま足踏式クラ
ッチ20を操作して徐々に該足踏式クラッチ20を接続して
ゆき、クラッチ6を上記図1の実施例と同様に制御する
ことにより、所謂「サイド合わせ (足踏式クラッチとサ
イドブレーキの連携した動作をいう) 」操作をしなくと
も、車両は後ずさりすることなく、スムーズに発進する
ことができる(図2,図7,図9のステップ30〜32参
照) 。
【0060】そして、この実施例の場合には、図1に示
す実施例の車両用手動変速装置と異なり、既存の標準タ
イプの車両用手動変速装置に延設されるリヤカバー30内
に、上記第2カウンターシャフト4と、上記クラッチ6
と、変速装置本体内にあった第2速用の歯車対(歯車G
2a,歯車G2b)を内装することによって、簡単に実施す
ることができ、この場合には標準タイプの変速装置が流
用できるため、量産効果によって生産コストを安価にす
ることができる。なお、図6には、図1と同じ構成要素
に同じ番号を付している。
【0061】また、図8に示すように、既存の標準タイ
プの車両用手動変速装置に延設されるリヤカバー30内
に、伝達力可変型のクラッチ6と発進可能なギヤ比の歯
車対、具体的には第1速と第2速のギヤ比の中間程度で
第2速に近いギヤ比を有する渋滞用の歯車対(歯車
Sa,歯車GSb:通常の変速段を構成する歯車対とは別
の歯車対)を別途内装するとともに、第1カウンターシ
ャフト4の回転数を検出する第1カウンターシャフト回
転数センサー29を配置して、上記二つの実施例と同様に
図9のフローチャートに示す如く、上記伝達力可変型の
クラッチ6を制御すれば、上記実施例とほぼ同様の作用
効果を得ることができる。また、この場合には、図10に
図示するように、上記渋滞用の歯車対(歯車GSa,歯車
Sb) を選択するための変速レバーの位置 (図10におい
て「S」の位置参照)が設けられている。
【0062】そして、この実施例の場合には、変速レバ
ーを上記渋滞用の位置にシフトしておけば、足踏式クラ
ッチ20を操作することなく渋滞時の発進・停止および容
易な坂道発進が可能となる。また、変速レバーがニュー
トラル位置にあるときにも、図1の実施例の車両用手動
変速装置と同様に、上記伝達力可変型のクラッチ6に油
圧P=P0 が作用して上記渋滞用の歯車対(歯車GSa
歯車GSb)を介して動力伝達経路が形成されるよう、該
クラッチ6を、上記図1の実施例と同様に制御すること
により、歯車打音の発生を防止することができる。さら
に、第2速以上でのダウンシフト操作、例えば、第4速
から第3速へのダウンシフト操作において、上記伝達力
可変型のクラッチ6を制御することによりメインシャフ
ト2上の第3速用の歯車G3aをメインシャフト2の回転
数に近づけて、軽いシフト力でダウンシフトすることを
可能にする。そして、変速レバーが、渋滞用以外の位置
(例えば、第1速,後進等の位置)にシフトされている
状態において、且つ速度が「ゼロ」の状態においては、
上記クラッチ6に圧油が供給されて上記渋滞用の歯車対
を介して動力の伝達経路も形成され、変速装置におい
て、渋滞用とそのシフトされている変速段との2つの変
速段が形成されるため、変速装置がロック状態になる。
この結果、足踏式クラッチ20が切れている状態において
も、車両の前進あるいは後進時の後戻りが防止され、パ
ーキングブレーキ的に機能させることができる。
【0063】そして、その状態からそのまま足踏式クラ
ッチ20を操作して徐々に該足踏式クラッチ20を接続して
ゆき、クラッチ6を上記図1の実施例と同様に制御する
ことにより、所謂「サイド合わせ (足踏式クラッチとサ
イドブレーキの連携した動作をいう) 」操作をしなくと
も、車両は後ずさりすることなく、スムーズに発進する
ことができる(図2,図7,図9のステップ30〜32参
照) 。
【0064】そして、この実施例では、既存の標準タイ
プの車両用手動変速装置をそのままの状態でそれにリヤ
カバーを設けてその中に上記伝達力可変型のクラッチ6
と歯車対(歯車GSa,歯車GSb)を内装すればよいた
め、簡単に実施することができ、この場合にはさらに量
産効果によって生産コストを安価にすることができる。
また、この実施例の場合には、上記歯車対(歯車GSa
歯車GSb)は、実際の走行の変速段を形成するのでなく
所要馬力の低い渋滞時の発進・停止状態でのみ駆動力を
伝達すればよいため、伝達力可変型のクラッチ6の容量
を図1あるいは図6に図示する車両用手動変速装置に比
べて、容量の小さいものを用いればよいという特長があ
る。なお、図8には、図1と同じ構成要素には同じ番号
がつけられている。
【0065】
【発明の効果】本発明にかかる車両用手動変速装置及び
その制御方法によれば、従来の手動変速装置に多少改良
を加える程度によって、自動変速装置と同じように、坂
道発進を含む発進の操作がアクセルワークのみで可能と
なる。また、渋滞時の発進停止が、足踏式クラッチの操
作をすることなくアクセルワークと必要に応じたブレー
キワークのみで簡単におこなうことができ、自動変速装
置と同じように、頻繁な発進停止動作によって、足が疲
労することはない。
【0066】また、全ての変速段において坂道発進にお
ける後ずさり防止効果があるので、車両を容易にスムー
ズに発進させることができる。
【0067】また、ダウンシフト時の変速レバーの操作
がアップシフト時の操作と同じように軽い操作力ででき
るため、シフト操作全体のフィーリングが非常に向上す
る。
【0068】さらに、変速レバーがニュートラル位置に
あるときにも、微小の負荷(回転力)を掛けることによ
り、各シャフト上に配置され噛合する各歯車の遊動がな
くなることより、歯車相互の打音が防止され、車両停止
時の静粛性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例にかかる車両用手動変速装置の全体
の構成を略式に示す概略図である。
【図2】 図1に示す手動変速装置に設けられた制御装
置の制御内容の一部を示すフローチャートである。
【図3】 図1に示す手動変速装置に設けられた制御装
置の制御内容の他の一部を示すフローチャートである。
【図4】 図2,図3に示す制御におけるアクセルの開
度と油圧の関係を示す線図である。
【図5】 車両の走行速度がある程度高い領域において
のみエンジンブレーキを効かすように構成する場合の調
圧バルブの制御状態を表したメインシャフト回転数セン
サーの値と油圧の関係を示す線図である。
【図6】 図1に示す実施例と別の実施例にかかる車両
用手動変速装置の全体の構成を略式に示す概略図であ
る。
【図7】 図6に示す手動変速装置に設けられた制御装
置の制御内容を示すフローチャートである。
【図8】 図1,図6に示す実施例と別の実施例にかか
る車両用手動変速装置の全体の構成を略式に示す概略図
である。
【図9】 図8に示す手動変速装置の変速レバーの平面
的なシフトパターンを示す概念図である。
【図10】 図8に示す手動変速装置に設けられた制御
装置の制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…入力軸 2…メインシャフト 3…第1カウンターシャフト 4…第2カウンターシャフト 6…伝達力可変型のクラッチ S1,2,3 …歯車選択手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:38 9240−3J 59:44 9240−3J

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
    を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
    よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
    とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
    ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
    ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
    可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
    ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
    ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
    においても両シャフト間を連結するべく配設したことを
    特徴とする車両用手動変速装置。
  2. 【請求項2】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、前進用の第1速と後進用の歯車対を除い
    た前進用の各歯車対を選択的に両シャフト間を連結可能
    になるよう配設するとともに、上記第1のカウンターシ
    ャフトとは別体になった第2のカウンターシャフトを上
    記メインシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカ
    ウンターシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に
    伝達力可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2
    のカウンターシャフト上と上記メインシャフト上に前進
    用の第1速と後進用の歯車対を選択的に両シャフト間を
    連結可能になるよう配設し、さらに、上記前進用の第1
    速と後進用の各歯車の間に配置された歯車選択手段が、
    変速レバーがニュートラル位置にあるときにも、第1速
    の歯車とシャフト間を連結するよう構成されていること
    を特徴とする車両用手動変速装置。
  3. 【請求項3】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、前進用の第2速を除いた前進用の各歯車
    対を選択的に両シャフト間を連結可能になるよう配設す
    るとともに、上記第1のカウンターシャフトとは別体に
    なった第2のカウンターシャフトを上記メインシャフト
    に平行に付設し、且つ、この第2のカウンターシャフト
    と上記第1のカウンターシャフト間に伝達力可変型のク
    ラッチを配設するとともに、上記第2のカウンターシャ
    フト上と上記メインシャフト上に前進用の第2速の歯車
    対をシャフトに一体的に固設したことを特徴とする車両
    用手動変速装置。
  4. 【請求項4】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、各変速段を形成するためのそれぞれの歯
    車対を選択的に両シャフト間を連結可能になるよう配設
    するとともに、上記第1のカウンターシャフトとは別体
    になった第2のカウンターシャフトを上記メインシャフ
    トに平行に付設し、且つ、この第2のカウンターシャフ
    トと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力可変型の
    クラッチを付設するとともに、上記第2のカウンターシ
    ャフト上と上記メインシャフト上に発進可能なギヤ比を
    有する別の歯車対をシャフトに一体的に固設したことを
    特徴とする車両用手動変速装置。
  5. 【請求項5】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
    を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
    よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
    とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
    ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
    ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
    可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
    ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
    ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
    においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
    に、アクセルの開度を検出するアクセルセンサーと、車
    両の速度を検出する速度センサーを配設した車両用手動
    変速装置の制御方法において、 上記アクセルセンサーがアクセルの「全閉」状態を検出
    したときにおいて、速度センサーが意図している方向に
    対してマイナス方向の速度を検出するときは、速度セン
    サーが「ゼロ」になるよう上記伝達力可変型のクラッチ
    を所謂「半クラッチ状態」に制御するとともに、上記ア
    クセルセンサーがアクセルの「開」動作を検出すると、
    その開度に応じて上記伝達力可変型のクラッチの伝達力
    を上昇させるよう制御することを特徴とする車両用手動
    変速装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、前進用の第1速と後進用の歯車対を除い
    た前進用の各歯車対を選択的に両シャフト間を連結可能
    になるよう配設するとともに、上記第1のカウンターシ
    ャフトとは別体になった第2のカウンターシャフトを上
    記メインシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカ
    ウンターシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に
    伝達力可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2
    のカウンターシャフト上と上記メインシャフト上に前進
    用の第1速と後進用の歯車対を選択的に両シャフト間を
    連結可能になるよう配設し、さらに、上記前進用の第1
    速と後進用の各歯車の間に配置された歯車選択手段が、
    変速レバーがニュートラル位置にあるときにも、第1速
    の歯車とシャフト間を連結するよう構成されるととも
    に、アクセルの開度を検出するアクセルセンサーと、車
    両の速度を検出する速度センサーを配設した車両用手動
    変速装置の制御方法において、 上記アクセルセンサーがアクセルの「全閉」状態を検出
    したときにおいて、速度センサーが意図している方向に
    対してマイナス方向の速度を検出するときは、速度セン
    サーが「ゼロ」になるよう上記伝達力可変型のクラッチ
    を所謂「半クラッチ状態」に制御するとともに、上記ア
    クセルセンサーがアクセルの「開」動作を検出すると、
    その開度に応じて上記伝達力可変型のクラッチの伝達力
    を上昇させるよう制御することを特徴とする車両用手動
    変速装置の制御方法。
  7. 【請求項7】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
    を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
    よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
    とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
    ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
    ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
    可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
    ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
    ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
    においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
    に、メインシャフトの回転数を検出するメインシャフト
    回転数センサーと、各変速段の歯車の回転数を検出する
    歯車回転数センサーと、変速レバーの操作を検出するシ
    フトレバーセンサーを配設した車両用手動変速装置の制
    御方法において、 上記シフトレバーセンサーがシフト動作を検出したとき
    において、メインシャフト回転数センサーによって検出
    したメインシャフトの回転数が、歯車回転数センサーで
    検出した選択しようとする変速段の歯車の回転数より高
    い場合、当該歯車の回転数を一時的に高めるよう、上記
    伝達力可変型のクラッチを一時的に「ON」の状態に制
    御することを特徴とする車両用手動変速装置の制御方
    法。
  8. 【請求項8】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
    を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
    よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
    とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
    ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
    ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
    可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
    ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
    ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
    においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
    に、変速レバーの位置を検出するシフトレバーセンサー
    と、車両の速度を検出する速度センサーを配設した車両
    用手動変速装置の制御方法において、 上記シフトレバーセンサーがニュートラル位置を検出し
    ているときにおいて、速度センサーが「ゼロ」を検出し
    ている場合には、メインシャフトが実際に回転すること
    のない程度の小さな伝達力が伝達されるよう、上記伝達
    力可変型のクラッチを制御することを特徴とする車両用
    手動変速装置の制御方法。
  9. 【請求項9】 入力軸に連結自在に配置されたメインシ
    ャフト上あるいは該メインシャフトおよび入力軸上と、
    該メインシャフトに平行に配設された第1のカウンター
    シャフト上に、複数の変速段を形成するための各歯車対
    を該各歯車対が選択的に両シャフト間を連結可能になる
    よう配設するとともに、上記第1のカウンターシャフト
    とは別体になった第2のカウンターシャフトを上記メイ
    ンシャフトに平行に配設し、且つ、この第2のカウンタ
    ーシャフトと上記第1のカウンターシャフト間に伝達力
    可変型のクラッチを配設するとともに、上記第2のカウ
    ンターシャフト上と上記メインシャフト上に発進可能な
    ギヤ比を有する歯車対を変速レバーがニュートラル位置
    においても両シャフト間を連結するべく配設し、さら
    に、変速レバーの位置を検出するシフトレバーセンサー
    と、車両の速度を検出する速度センサーを配設した車両
    用手動変速装置の制御方法において、 上記シフトレバーセンサーが第1カウンターシャフト上
    にある発進可能な歯車対を介して変速する変速段にシフ
    トしていることを検出した場合において、速度センサー
    が意図している方向に対してマイナス方向の速度を検出
    するときは、二つの変速段が同時に形成されるよう、上
    記伝達力可変型のクラッチを「ON」の状態に制御する
    ことを特徴とする車両用手動変速装置の制御方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030050603A (ko) * 2001-12-19 2003-06-25 현대자동차주식회사 변속기의 아이들 래틀 노이즈 개선장치
KR20030062097A (ko) * 2002-01-16 2003-07-23 현대자동차주식회사 변속기의 아이들 래틀 노이즈 제어장치 및 그 방법
US7201703B2 (en) 2001-11-08 2007-04-10 Hitachi, Ltd. Gear type speed change unit control device, control method, and automobile
JP2011185295A (ja) * 2010-03-04 2011-09-22 Isuzu Motors Ltd 電子同期変速機
JP2014035021A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Fuji Heavy Ind Ltd 変速機
JP2021134821A (ja) * 2020-02-25 2021-09-13 株式会社Subaru 車両用走行装置

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