JPH0626451Y2 - 自動車用リアパ−セルにおける補強金具の取付構造 - Google Patents

自動車用リアパ−セルにおける補強金具の取付構造

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JPH0626451Y2
JPH0626451Y2 JP1985065935U JP6593585U JPH0626451Y2 JP H0626451 Y2 JPH0626451 Y2 JP H0626451Y2 JP 1985065935 U JP1985065935 U JP 1985065935U JP 6593585 U JP6593585 U JP 6593585U JP H0626451 Y2 JPH0626451 Y2 JP H0626451Y2
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reinforcing metal
metal fitting
composite resin
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bracket
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出 菅沼
宏美 岡崎
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 《考案の分野》 この考案は自動車用リアパーセル、特にその補強金具の
取付構造の改良に関する。
《従来技術とその問題点》 ハッチバックタイプ乗用車においては、その後部座席と
バックドアとの間に荷物室が形成され、この荷物室上部
をリアパーセルによって開閉かつ取外し可能に覆うよう
にしている。
上記リアパーセル本体はポリプロピレン複合樹脂ボード
(ポリプロビレンにフィラーとして木粉を加えて成形さ
れたボード)等の芯材表面にカーペット等の装飾用表皮
材を直接またはパッド材を介して貼合せたものである。
従って、その芯材を構成する複合樹脂ボード自体の厚み
は余り大きくとれず、そのため芯材そのままでは強度的
に小さく、反りや歪みあるいは荷重に対する強度が弱い
こたが指摘されている。そのため通常、これら芯材の下
面適宜位置に補強金具を横渡し状に取付けるようにして
いる。
上記補強金具を芯材の下面に固着する手段しては、第5
図(a)に示すように、リアパーセルの芯部を構成する
芯材1及び表皮材2の下面に配置され、かつその下面に
上記芯材1と同材質の埋設用の裏当て材3を互いに半溶
融状態にして、断面矩形状の内部中空の金属筒等からな
る補強金具4を挟み、プレス加工によって両側から圧力
をかけることにより、第5図(b)に示すように上記補
強金具4を一体的に埋設するようにしている。
しかしながら上記取付構造にあっては、前述したよう
に、リアパーセル全体の板厚をそれほど厚くできないも
のであるから、実施に際しては芯材1の板厚に比べ、裏
当て材3の板厚を小さく(通常は略2分の1)設定する
ようにしている。
しかし、そうした場合、リアパーセル成形後、この板厚
差により、芯材1と裏当て材3との間に収縮率の差異が
生じるとともに、上記芯材1と補強金具4との間にも収
縮差があり、結果的に、リアパーセルに反り,歪みが発
生するという不具合が生じていた。
仮に、芯材1と裏当て材3との板厚を同一に設定したと
しても、上・下プレス型の金型温度の相違や、補強金具
4との接合面積の差異などの要因により、リアパーセル
成形後、芯材1,裏当て材3には両者の冷却時間にズレ
が生じる。
この冷却時間のズレは、芯材1,裏当て材3との間に収
縮率の差異となって現われ、上述したように、リアパー
セルに反り、歪み等が発生する。
このように従来の構成(複合樹脂部材で補強金具を包み
込む構造)のものにあっては、成形後、リアパーセルに
反り,歪み等が生じる不具合は避けることができなかっ
た。
加えて裏当て材3を用いているため、この裏当て材の予
熱工程,金型へのセット工程等が必要となり、作業が煩
雑なものとなるとともに、製造コストを引き上げるとい
う問題点も同時に指摘されていた。
《考案の目的》 この考案は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的
とするところはリアパーセルの成形時あるいは成形後に
おいて、反り,歪み等の変形を確実に防止でき、かつ作
業性を大幅に向上させた補強金具の取付構造を提供する
ことにある。
《考案の構成と効果》 上記目的を達成するために、本考案は、後部座席とバッ
クドア間に形成された荷物室の上部を覆うリアパーセル
において、このリアパーセルは複合樹脂部材と、複合樹
脂部材のコールドプレス成形時、該部材下面に横渡し状
に装着される補強金具を備えてなり、上記補強金具は、
補強金具の中間部まで挿通され、補強金具の外周面を包
持するブラケットと、補強金具の両端に摺動自在に嵌合
され、補強金具の両端に摺動自在に嵌合され、補強金具
の両端を支持する支持ブラケットとにより支持されると
ともに、上記ブラケット及び支持ブラケットに一体形成
された係止片が加熱軟化状態の複合樹脂部材内に食い込
み、両ブラケットが複合樹脂部材の下面に固着されてい
ることを特徴とする。
すなわち、前記構成によれば、補強金具の中間部まで挿
通したブラケット、及び補強金具の両端に摺動自在に嵌
合させた支持ブラケットに一体形成された係止片が加熱
軟化状態の複合樹脂部材内に食込み、両ブラケットが複
合樹脂部材の下面に固着されるというものであるから、
従来の如く裏当て材を使用した構造(複合樹脂部材と裏
当て材との間に収縮差を生じる)を廃止することによ
り、リアパーセルに反り,歪み等を生じることはなく、
所望の製品形状を長期にわたり維持することができると
いう効果を有する。
また、補強金具の取付においては、プレス型上にセット
された不織布上面に、ブラケット、支持ブラケットを嵌
め込んだ補強金具を載置し、その上側から接合樹脂部材
を積層させ、その後プレス成形を行なえばよく、従来の
裏当て材の予熱工程,セット工程を廃止することによ
り、作業性を向上させ、コストダウンを招来することが
できる等の効果を有する。
《実施例の説明》 以下、本考案による実施例を添付図面を参照しながら詳
細に説明する。
第1図はリアパーセル本体に補強金具を取付ける状態を
説明する全体斜視図、第2図はリアパーセルを車幅方向
に沿って切断して要部断面図、第3図は同リアパーセル
を車両の前後方向に沿って切断して要部断面図、第4図
はリアパーセルの成形工程を示す縦断面図である。
図面において、符号10はリアパーセル本体を示し、複
合樹脂部材11とその表面に貼着された表皮材12とか
ら形成される。上記複合樹脂部材11はポリプロピレン
と木粉とを混合したものをTダイ押出機によりシート状
に押出したものであり、表皮材12は不織布,織布等の
装飾シートで構成されている。
そして上記複合樹脂部材11の下面には、横渡し状に補
強金具13が配置される。この補強金具13は断面矩形
状の内部中空の金属筒等からなる。
更に、上記補強金具13を保持するためのブラケット1
4が補強金具13に挿通されているとともに、この補強
金具13の両端外周には支持ブラケット15が摺動自在
に嵌合されている。なお、上記ブラケット14は、略コ
字状に金属薄板を折曲し、補強金具13を保持する保持
部16と、保持部16の両端を外方に折曲し形成したフ
ランジ16a,16aに溶接固定され複合樹脂部材11
下面に固着される固着プレート17とから構成されてい
る。そしてこの固着プレート17には、複合樹脂部材1
1内に埋設される係止片17a,17aが切り起こされ
ている。同様に支持ブラケット15においても、補強金
具13の両端を保持する保持部18とこの保持部18に
溶接固定される薄板状の固着プレート19とから構成さ
れ、固着プレート19には係止片19a,19aが切り
起こされている。
次いでこの補強金具13を取付けるに当たっては、まず
プレス下型20上に、リアパーセル本体10の裏面側に
添設される不織布21をセットする。そしてプレス下型
20に凹設された溝20a内にブラケット14並びに支
持ブラケット15を取付けた補強金具13を不織布21
の上側から嵌込んだ後、図示しない加熱手段により加熱
軟化された複合樹脂部材11をその上側からセットし、
更にその上面に表皮材12を積層する。その後プレス上
型22を下降させ、プレス下型20とプレス上型22を
圧締めすることにより、不織布21,複合樹脂部材1
1,表皮材12を一体貼着させるとともに所望形状に形
成する。このとき、ブラケット14,支持ブラケット1
5の固着プレート17,19は複合樹脂部材下面に係止
爪等を介して堅固に固着されるとともに、複合樹脂部材
11裏面に貼着される不織布21により補強金具13と
支持ブラケット15およびブラケット14が被覆され
る。従って、複合樹脂部材11と補強金具13との間に
熱収縮が生じたとしても、複合樹脂部材11に係止片1
9aを介して確実に固着された支持ブラケット15は、
複合樹脂部材11の収縮に確実に追従するよう補強金具
13の両端に摺動自在に嵌合されているので、複合樹脂
部材11が補強金具13の上面13aに沿ってスライド
可能であり、第2図中lで示すクリアランス範囲内にお
いて、両者の熱収縮差を吸収することになり、リアパー
セル本体10の変形を未然に防止できる。更に、従来の
ように複合樹脂部材により補強金具を包み込む構造では
ないので、補強金具の表裏面側の複合樹脂部材の熱収縮
率の差異により、リアパーセル本体に反り,歪みが生じ
るという不具合も確実に解消される。
なお、上記実施例においては支持ブラケット15と複合
樹脂部材11とは切り起された爪状の係止片19aによ
り固着されているが、両者の固着手段は他の手段であっ
ても良いことは勿論である。
このように本考案による取付構造においては、リアパー
セル本体の反り,歪み等の変形の要因となっている複合
樹脂製の裏当て材を廃止し、補強金具の中間部まで挿通
したブラケットと、補強金具の両端に設定した支持ブラ
ケットとにより取付強度を保証するとともに、複合樹脂
部材下面に貼着される不織布により補強金具13を被覆
したものであるから、製品の初期の形状を長期にわたり
維持することができるとともに、樹脂製裏当て材の廃止
により作業工程の簡素化も図れる等の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本考案に係るリアパーセルの実施例
を示すもので、第1図はリアパーセルに補強金具を取付
ける状態を示す全体斜視図、第2図はリアパーセルを車
幅方向に沿って切断した要部断面図、第3図は同リアパ
ーセルを車両の前後方向に沿って切断した要部断面図、
第4図は同リアパーセルの成形工程を説明する縦断面
図、第5図(a),(b)は従来の補強金具の取付構造
を示す説明図の断面図である。 10……リアパーセル本体 11……複合樹脂部材 12……表皮材 13……補強金具 14……ブラケット 15……支持ブラケット 17,19……固着プレート 20……プレス下型 21……不織布 22……プレス上型
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−177740(JP,A) 実開 昭61−117749(JP,U) 実開 昭58−35436(JP,U) 実開 昭57−103248(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】後部座席とバックドア間に形成された荷物
    室の上部を覆うリアパーセルにおいて、このリアパーセ
    ルは複合樹脂部材と、複合樹脂部材のコールドプレス成
    形時、該部材下面に横渡し状に装着される補強金具を備
    えてなり、上記補強金具は、補強金具の中間部まで挿通
    され、補強金具の外周面を包持するブラケットと、補強
    金具の両端に摺動自在に嵌合され、補強金具の両端を支
    持する支持ブラケットとにより支持されるとともに、上
    記ブラケット及び支持ブラケットに一体形成された係止
    片が加熱軟化状態の複合樹脂部材内に食い込み、両ブラ
    ケットが複合樹脂部材の下面に固着されていることを特
    徴とする自動車用リアパーセルにおける補強金具の取付
    構造。
JP1985065935U 1985-05-02 1985-05-02 自動車用リアパ−セルにおける補強金具の取付構造 Expired - Lifetime JPH0626451Y2 (ja)

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JPS61180835U JPS61180835U (ja) 1986-11-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58177740A (ja) * 1982-04-10 1983-10-18 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装材における補強金具の取付構造

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JPS61180835U (ja) 1986-11-11

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