JPH06263822A - α−オレフィンの低重合方法 - Google Patents

α−オレフィンの低重合方法

Info

Publication number
JPH06263822A
JPH06263822A JP5054095A JP5409593A JPH06263822A JP H06263822 A JPH06263822 A JP H06263822A JP 5054095 A JP5054095 A JP 5054095A JP 5409593 A JP5409593 A JP 5409593A JP H06263822 A JPH06263822 A JP H06263822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromium
olefin
amine
low
low polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5054095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3289372B2 (ja
Inventor
Hisao Urata
尚男 浦田
Toshiyuki Oshiki
俊之 押木
Noriyuki Aoshima
敬之 青島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP05409593A priority Critical patent/JP3289372B2/ja
Publication of JPH06263822A publication Critical patent/JPH06263822A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3289372B2 publication Critical patent/JP3289372B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クロム触媒を用いてα−オレフィンを低重合
する方法において、触媒の活性を保持したまま、高分子
量重合体の生成量を抑制する新規なα−オレフィンの低
重合方法を提供する。 【構成】 クロム塩、アミン、およびアルキルアルミニ
ウム化合物からなるクロム触媒を用いてαーオレフィン
を低重合する方法において、非共役ジエンの存在下で低
重合反応を行なうことを特徴とするαーオレフィンの低
重合方法 【効果】 本発明方法によれば、α−オレフィン、特に
エチレンを低重合させて、選択的に三量体を主体とした
生成物、特にα位選択性の高い1−ヘキセンを高収率で
得ることができ、かつ、高分子量重合体の生成を抑制す
ることができるため、多大な工業的利益を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はα-オレフィンの低重合
方法に関するものである。より詳しくは、クロム系触媒
を用いて、特にエチレンから選択的に三量体を主体とし
た生成物を高収率で得ることができるα-オレフィンの
低重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、特定のクロム化合物と特定の
有機アルミニウム化合物の組み合せからなる触媒を用
い、エチレン等のα-オレフィンを低重合することは知
られている。例えば、特公昭43−18707号公報に
は、一般式MXnで表されるCrを含むVIA族の遷移
金属化合物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシド
からなる触媒系により、エチレンから1−ヘキセンとポ
リエチレンを得る方法が記載されており、また、特開平
3-128904号公報には、クロム-ピロリル結合を持
つクロム含有化合物と金属アルキル又はルイス酸とを予
め反応させて得られた触媒を用いてα-オレフィンを三
量化する方法が記載されている。
【0003】一方、先に本発明者らは、クロム-ピロリ
ル結合を持つクロム含有化合物、α-オレフィン、およ
びアルキルアルミニウムの接触方法を規定することによ
り、α-オレフィンの低重合反応を行う方法を提案し
た。この方法に従えば、特にエチレンの低重合反応によ
り、1-ヘキセンを驚異的な高活性で得ることができ
る。さらに、本発明者らはクロムーピロリル結合を有す
るクロム含有化合物を炭化水素を溶媒とすることで煩雑
な操作なしで高収率で製造し、なおかつこれをアルキル
アルミニウム化合物と組み合わせて用いることによっ
て、α-オレフィンの低重合反応、特にエチレンの三量
化反応を高活性で行い、純度の高い1-ヘキセンを生成
させることのできる方法も提案した。
【0004】また、最近本発明者らは、クロム塩、アミ
ン、αーオレフィン、およびアルキルアルミニウム化合
物の接触方法を規定することにより、αーオレフィンの
低重合反応、特にエチレンの三量化反応を行なう方法も
提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
43−18707号公報に記載された方法では、1−ヘ
キセンと同時に生成するポリエチレンの量が多く、ポリ
エチレンの量を少なくしようとすると、全体の活性が低
下するという問題があり、一方、特開平3-12890
4号公報に記載された方法は、高分子量重合体の生成量
は少ないが、触媒活性が十分でないという問題がある。
本発明は、上記のような従来方法の持つ問題を解決
し、高収率であり高選択率で工業的有利にα−オレフィ
ンの低重合物、特に1−ヘキセンを得ることを可能とす
る、新規なαーオレフィンの低重合方法を提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成すべく鋭意検討を進めた結果、クロム塩、アミ
ン、およびアルキルアルミニウム化合物からなるクロム
触媒を用いてαーオレフィン、とくにエチレンを低重合
する方法において、非共役ジエンの存在下で低重合反応
を行なうことにより、極めて高いα位選択性で1ーヘキ
センが生成し、また非常に高い活性で低重合反応が進行
することを見いだし、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、クロム塩、アミ
ン、およびアルキルアルミニウム化合物からなるクロム
触媒を用いてαーオレフィンを低重合する方法におい
て、非共役ジエンの存在下で低重合反応を行なうことを
特徴とするαーオレフィンの低重合方法に存する。以
下、本発明をより詳細に説明する。
【0008】本発明において使用されるクロム塩は、一
般式CrXn(式中、クロムの価数は1価ないし6価で
あり、Xは同一、又は、相互に異なる任意の有機又は無
機の基であり、nは1ないし6の整数である。)で表さ
れる。nの数としては2以上が好ましい。有機基として
は、炭化水素基、カルボニル基、アルコキシ基、カルボ
キシル基、β-ジケトナート基、β-ケトエステル基およ
びアミド基等が例示される。有機基の炭素数は、通常1
〜30であり、炭化水素基としてはアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アラル
キル基等が挙げられる。無機基としては、ハロゲン、硝
酸基、硫酸基、または酸素等が挙げられる。好ましく
は、クロム塩はアルコキシ塩、カルボキシル塩、β-ジ
ケトナート塩、β-ケトエステルのアニオンとの塩、あ
るいはハロゲン化物であり、具体的にはクロム(IV)tert
ーブトキシド、クロム(III)アセチルアセトナート、ク
ロム(III)トリフルオロアセチルアセトナート、クロム
(III)ヘキサフルオロアセチルアセトナート、クロム(I
II)(2,2,6,6ーテトラメチルー3,5ーヘプタ
ンジオナート)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し
ここでPhはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテ
ート、クロム(III)アセテート、クロム(III)2ーエチル
ヘキサノエート、クロム(III)ベンゾエート、クロム(II
I)ナフテネート、Cr(CH3COCHCOOCH3)3
塩化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭
化第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、
フッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
また、これらのクロム塩と電子供与体からなる錯体も用
いることができる。電子供与体としては、窒素、酸素、
リン、及び硫黄化合物の中から選択される。窒素含有化
合物としては、ニトリル、アミン、アミド等が挙げら
れ、具体的には、アセトニトリル、ピリジン、ジメチル
ピリジン、ジメチルホルムアミド、N-メチルホルムア
ミド、アニリン、ニトロベンゼン、テトラメチルエチレ
ンジアミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン、ヘ
キサメチルジシラザン、ピロリドン等が挙げられる。酸
素含有化合物としては、エステル、エーテル、ケトン、
アルコール、アルデヒド等が挙げられ、具体的には、エ
チルアセテート、メチルアセテート、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタ
ン、ジグライム、トリグライム、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メタノール、エタノール、アセトアルデヒド
等が挙げられる。リン化合物としては、ヘキサメチルフ
ォスフォルアミド、ヘキサメチルフォスフォラストリア
ミド、トリエチルフォスファイト、トリブチルフォスフ
ィンオキシド、トリエチルフォスフィン等が例示され
る。硫黄含有化合物としては、二硫化炭素、ジメチルス
ルフォキシド、テトラメチレンスルフォン、チオフェ
ン、ジメチルスルフィド等が例示される。従って、クロ
ム塩と電子供与体からなる錯体例としては、ハロゲン化
クロムのエーテル錯体、エステル錯体、ケトン錯体、ア
ルデヒド錯体、アルコール錯体、アミン錯体、ホスフィ
ン錯体、チオエーテル錯体等が挙げられ、具体的には、
CrCl3・3THF、CrCl3・3dioxane、
CrCl3・(CH3CO2nーC49)、CrCl3
(CH3CO225)、CrCl3・3(iーC37
H)、CrCl3・3[CH3(CH23CH(C25
CH2OH]、CrCl3・3pyridine、CrC
3・2(iーC37NH2)、[CrCl3・3CH3
N]・CH3CN、CrCl3・3PPh3、CrCl2
2THF、CrCl2・2pyridine、CrCl2
・2[(C25)2NH]、CrCl2・2CH3CN、C
rCl2・2[P(CH32Ph]等が挙げられる。ク
ロム塩としては、炭化水素溶媒に可溶な化合物がより好
ましく、クロムのβージケトナート塩、クロムのカルボ
ン酸塩、クロムのβーケトエステルのアニオンとの塩、
クロムのβーケトカルボン酸塩、クロムのアミド錯体、
クロムのカルボニル錯体、クロムの各種シクロペンタジ
エニル錯体、アルキル錯体、フェニル錯体等が挙げられ
る。クロムの各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体等としては、CpCrCl2(ここ
でCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(Cp*C
rClCH3)2(ここでCp*はペンタメチルシクロペン
タジエニル基を示す。)、(CH3)2CrCl等が例示
される。
【0009】また、本発明のクロム触媒であるクロム塩
およびアミンの代わりに、例えばクロムーピロリル結合
を有するクロム含有化合物を用いることもできる。クロ
ムーピロリル結合を有するクロム含有化合物は、先に例
示したクロム塩及び金属ピロリドを溶媒中で反応させる
ことにより得られる。金属ピロリドは、ピロール、およ
びピロールの誘導体から誘導されるものを指し、ピロー
ル誘導体としては、2、5ージメチルピロール、3、4
ージメチルピロール、3、4ージクロロピロール、2、
3、4、5ーテトラクロロピロール、2ーアシルピロー
ル等が挙げられ、金属としては、水素を含むIA族、I
IA族、IIIB族、およびIVB族から選択される。
好ましい金属ピロリドとしては、リチウムピロリド、ナ
トリウムピロリド、カリウムピロリド、セシウムピロリ
ド等が挙げられる。また、金属ピロリドの代りに、ピロ
ール、およびピロール誘導体そのものを用いてもよい。
【0010】また、本発明においては、クロム触媒とし
てクロム塩およびアミンを用いることで、空気あるいは
湿度に対して極めて不安定なクロムーピロリル結合を有
するクロム含有化合物を一旦合成単離する必要がない。
従って、αーオレフィンの低重合プロセスの他に該クロ
ム含有化合物の製造工程、単離工程を経る必要がなく、
さらには不安定な該化合物の貯蔵槽が不要であり、全体
の製造プロセスにかかる建設費が安くなるという利点が
ある。
【0011】本発明においては、クロム塩あるいはクロ
ムーピロリル結合を含むクロム含有化合物を無機酸化物
等の担体に担持して用いることもできるが、好ましくは
そのような操作をせずに、単にアルキルアルミニウム化
合物および/またはアミンと組み合わせるだけで用いる
のがよい。本発明におけるα-オレフィンの低重合は、
通常、炭化水素溶媒中で行われるが、クロム塩およびク
ロム含有化合物の濃度は、溶媒1リットルあたり0.1m
g〜5gであり、好ましくは1mg〜2gである。
【0012】本発明の触媒系のもう一つの構成要素であ
るアミンは、1級または2級のアミン、1級または2級
のアミンから誘導される金属アミド、およびこれらの混
合物を総称してアミンと呼ぶこととする。1級アミンと
しては、アンモニア、エチルアミン、イソプロピルアミ
ン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリ
ン、ナフチルアミン等が例示され、2級アミンとして
は、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、ジベンジルアミン、ビス(トリメチル
シリル)アミン、モルホリン、イミダゾール、インドリ
ン、インドール、ピロール、2,5ージメチルピロー
ル、3,4ージメチルピロール、3,4ージクロロピロ
ール、2,3,4,5ーテトラクロロピロール、2ーア
シルピロール、ピラゾール、ピロリジン等が例示され
る。1級または2級のアミンから誘導される金属アミド
としては、上で例示した1級又は2級のアミンとIA
族、IIA族、IIIB族、およびIVB族から選択さ
れる金属との反応により得られるアミドであり、例え
ば、リチウムアミド、ナトリウムエチルアミド、カルシ
ウム(エチルアミド)、リチウムジイソプロピルアミ
ド、カリウムベンジルアミド、ナトリウムビス(トリメ
チルシリル)アミド、リチウムインドリド、ナトリウム
ピロライド、リチウムピロライド、カリウムピロライ
ド、カリウムピロリジド、アルミニウムジエチルピロラ
イド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウム
トリピロライド等が挙げられる。アミンとしては、2級
のアミン、あるいは2級のアミンから誘導されるアミ
ド、およびこれらの混合物が好ましく、具体的には、ピ
ロール、2,5ージメチルピロール、3,4ージメチル
ピロール、3,4ージクロロピロール、2,3,4,5
ーテトラクロロピロール、2ーアシルピロール、および
アルミニウムピロライド、エチルアルミニウムジピロラ
イド、アルミニウムトリピロライド、ナトリウムピロラ
イド、リチウムピロライド、カリウムピロライド等が挙
げられる。
【0013】アミンの使用量としては、クロム塩に対し
て0.001当量以上であれば良く、上限としては特に
制限はないが、不必要に多量のアミンを使用する必要は
ない。好ましいアミンの使用量としては、クロム塩に対
して0.005当量〜1000当量であり、さらに好ま
しくは0.01当量〜100当量の範囲が挙げられる。
【0014】本発明において、以上のようなクロム塩と
アミンとアルキルアルミニウム化合物と組み合わせるこ
とによりα-オレフィンの低重合反応を行う。アルキル
アルミニウム化合物としては、下記一般式 R1 mAl(OR2npq ・・・(1) (式中、R1およびR2は、炭素数が通常1〜15、好ま
しくは1〜8の炭化水素基であって互いに同一であって
も異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を表し、mは
0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0
≦q<3のそれぞれの数であって、しかもm+n+p+
q=3である数を表す。)で示されるアルキルアルミニ
ウム化合物が好ましく、例えば下記一般式(2)〜(5)の
ものを例示することができ、 R1 3Al ・・・(2) (式中、R1は前記と同じ)で示されるトリアルキルア
ルミニウム化合物、 R1 mAlX3-m ・・・(3) (式中、R1およびXは前記と同じ。mは1.5≦m<3
である。)で示されるハロゲン化アルキルアルミニウム
化合物、 R1 mAl(OR23-m ・・・(4) (式中、R1及びR2は前記と同じ。mは0<m<3、好
ましくは1.5≦m<3である。)で示されるアルコキ
シアルミニウム化合物、 R1 mAlH3-m ・・・(5) (式中、R1は前記と同じ。mは0<m<3、好ましく
は1.5≦m<3である。)で示される水素化アルキル
アルミニウム化合物等が挙げられる。具体的にはトリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリ
ド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミ
ニウムヒドリド等が挙げられ、これらのアルキルアルミ
ニウム化合物のうちトリメチルアルミニウム、トリエチ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリド等がよ
り好ましい。
【0015】アルキルアルミニウム化合物の使用量は、
0.1mmol/クロム塩g以上であるが、5mmol/クロム
塩gより大きくするのが活性、三量体の選択率が向上す
る点で好ましい。本発明において使用される非共役ジエ
ンとしては、1、5ーヘキサジエン、2、5ーヘキサジ
エン、1、6ージフェニルー2、5ーヘキサジエン、
1、6ーヘプタジエン、2、5ーヘプタジエン、1、5
ーオクタジエン、2、6ーオクタジエン、1、7ーオク
タジエン等の鎖状非共役ジエン、1、5ーシクロオクタ
ジエン、ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、4
ービニルシクロヘキセン、ヘキサメチルビシクロ[2、
2、0]ヘキサジエン、1、4ーシクロヘキサジエン、
1、4ーシクロヘプタジエン等の環状非共役ジエン等が
例示される。これらは、例示化合物の様にアルキル基、
アラルキル基、アリール基のような脂肪族または芳香族
炭化水素基を置換基として有していてもよい。使用され
る非共役ジエンとしては、炭素数20以下の非共役ジエ
ンが好ましく、これらのうち、クロム原子に対する配位
のし易さから考えて、環状非共役ジエンが好ましい。
【0016】非共役ジエンは液相中で0.1ppm以
上、好ましくは10ppm以上であり、特に上限はな
く、実質的に100%、即ち溶媒量用いても差し支えな
い。さらに好ましくは、仕込みの溶液量の0.1%から
20%の範囲である。本発明においては、非共役ジエン
の存在下でαーオレフィン、特にエチレンの低重合反応
を行なうと、生成するαーオレフィンの純度および活性
が向上するが、この理由については未だ推定の域をでな
いが、非共役ジエンが、クロム塩、アミン、およびアル
キルアルミニウム化合物から調製されるクロム触媒に配
位することにより、ヘキセン類に含まれる二重結合の位
置異性体の生成が抑制されるため、1ーヘキセンの純度
が向上するものと考えられる。さらに、非共役ジエンが
クロム原子に配位することによりクロム原子上の電子密
度が高くなり、その結果、電子豊富になったクロム触媒
自身の低重合反応活性が向上するものと考えられる。ま
た、本発明で用いる非共役ジエンは、どのような方法で
反応系内に添加してもかまわない。
【0017】本発明では、これらのクロム塩、アミン、
およびアルキルアルミニウム化合物からなるクロム触媒
が活性種となってα−オレフィンの低重合がおこるが、
該クロム塩をアルキルアルミニウム化合物と前もって接
触させることなくαーオレフィンおよび該クロム触媒を
反応系に供給することが好ましい。そのためには、クロ
ム塩とアルキルアルミニウム化合物とを、前もって物理
的に接触させないのが最も確実な方法であって、具体的
には、(1)アミンおよびアルキルアルミニウム化合物
を含む溶液中に、α-オレフィンおよびクロム塩を導入
する、(2)クロム塩およびアミンを含む溶液中に、α
-オレフィンおよびアルキルアルミニウム化合物を導入
する、(3)クロム塩を含む溶液中に、α−オレフィ
ン、アミンおよびアルキルアルミニウム化合物を導入す
る、(4)アルキルアルミニウム化合物を含む溶液中
に、α−オレフィン、クロム塩およびアミンを導入す
る、(5)クロム塩、アミン、アルキルアルミニウム化
合物およびα−オレフィンをそれぞれ同時に独立に反応
系に導入する、といった方法等が考えられる。
【0018】クロム塩を、前もってアルキルアルミニウ
ム化合物と反応させた場合、他の反応方法に比べ、αー
オレフィンの低重合反応活性が低くなる。この理由は未
だ明らかではないが、クロム塩とアルキルアルミニウム
を反応させた場合、クロム塩に配位している配位子と、
アルキルアルミニウム化合物中のアルキル基との間で配
位子交換反応が進行すると考えられるが、この際生成す
るアルキルークロム化合物は、それ自身では不安定であ
り、アルキルークロム化合物の分解還元反応が優先して
進行し、その結果として低重合反応には不適当な脱メタ
ル化が起こってしまうため、αーオレフィンの低重合反
応活性が低下するものと考えられる。
【0019】本発明における反応温度は0〜250℃で
あるが、好ましくは0〜150℃である。また、反応圧
力は常圧ないし250kg/cm2で行うが、100kg/cm2
下で十分である。本発明においては、溶媒を用いて低重
合反応が実施され、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、デカリン等の直鎖状または脂環式の飽和炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシ
チレン、テトラリン等の芳香族炭化水素、クロロホル
ム、四塩化炭素、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリ
クロロエタン、テトラクロロエタン等の鎖状塩素化炭化
水素、およびクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩
素化芳香族炭化水素等が溶媒として使用される。これら
の溶媒のうち、直鎖状または脂環式の飽和炭化水素が好
ましい。また、反応原料のαーオレフィンそのもの、あ
るいは反応の主原料以外のαーオレフィンを溶媒として
用いることもできる。これらのαーオレフィンとして
は、4から30の炭素数を有するものが使用されるが、
常温で液状のものが特に好ましい。また、ここに例示し
た化合物の混合物を反応溶媒として用いても一向に差し
支えない。
【0020】本発明において用いられる原料のα-オレ
フィンは、置換、非置換の2〜30の炭素原子を有する
ものである。具体例としては、エチレン、プロピレン、
1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、3-メチル-1-
ブテン、4-メチル-1-ペンテン等が挙げられる。特に
本発明はエチレンの低重合に好適であり、高活性で高選
択的に1-ヘキセンを得ることができる。
【0021】反応は回分式、連続式何れでも実施でき
る。滞留時間としては、1分から20時間の範囲である
が、好ましくは0.5〜6時間である。本発明のαーオ
レフィンの低重合においては、反応時に水素を共存させ
ることができる。水素の共存により、活性、三量体選択
率の向上が認められる点が好ましい。
【0022】
【実施例】以下に、実施例および比較例により本発明を
更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない
限り以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 150℃の乾燥器で加熱乾燥した300mlのオートクレ
ーブを熱時に組み立て、真空窒素置換した。このオート
クレーブには破裂板を備えた触媒フィード管を取り付け
ておく。ヘプタン(47ml)、トリエチルアルミニウムの
ヘプタン溶液(0.4mmol、1ml)、ピロールの
ヘプタン溶液(1.3ml、0.0625mmol)、
および1、5ーシクロオクタジエン(9.41mmo
l)をオートクレーブ胴側に仕込み、一方、触媒フィー
ド管にクロム(III)2ーエチルヘキサノエート(1
0mg、0.0208mmol)のヘプタン(1ml)溶
液を仕込んだ。この時点では、クロム塩とトリエチルア
ルミニウムは、接触していない。オートクレーブを10
0℃に加熱し、次いで、100℃でエチレンを触媒フィ
ード管より導入した。エチレン圧により破裂板が破裂
し、クロム塩がオートクレーブ胴側に導入されエチレン
の低重合が開始した。エチレンを全圧が35kg/cm
2まで導入し、以後、全圧を35kg/cm2に、反応
温度を100℃に維持した。1時間後、エタノール圧入
により反応を停止し、生成物をガスクロマトグラフで定
量した。反応条件および結果を表−1に示す。 比較例1 1、5ーシクロオクタジエンを添加しないこと以外は実
施例1と同様に反応を行った。反応条件および結果を表
−1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明方法によれば、αーオレフィン、
特にエチレンを低重合させて、選択的に三量体を主体と
した生成物、特にα位選択性の高い1−ヘキセンを高収
率で得ることができ、かつ、高分子量重合体の生成を抑
制することができるため、多大な工業的利益を提供す
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム塩、アミン、およびアルキルアル
    ミニウム化合物からなるクロム触媒を用いてαーオレフ
    ィンを低重合する方法において、非共役ジエンの存在下
    で低重合反応を行なうことを特徴とするαーオレフィン
    の低重合方法。
  2. 【請求項2】 アミンおよびアルキルアルミニウム化合
    物を含む溶液中に、α-オレフィンおよびクロム塩を導
    入することを特徴とする請求項1に記載のα-オレフィ
    ンの低重合方法。
  3. 【請求項3】 クロム塩およびアミンを含む溶液中に、
    α-オレフィンおよびアルキルアルミニウム化合物を導
    入することを特徴とする請求項1に記載のα-オレフィ
    ンの低重合方法。
  4. 【請求項4】 α-オレフィンがエチレンであり、主生
    成物が1-ヘキセンであることを特徴とする請求項1か
    ら3に記載のα-オレフィンの低重合方法。
JP05409593A 1993-03-15 1993-03-15 α−オレフィンの低重合方法 Expired - Fee Related JP3289372B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05409593A JP3289372B2 (ja) 1993-03-15 1993-03-15 α−オレフィンの低重合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05409593A JP3289372B2 (ja) 1993-03-15 1993-03-15 α−オレフィンの低重合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06263822A true JPH06263822A (ja) 1994-09-20
JP3289372B2 JP3289372B2 (ja) 2002-06-04

Family

ID=12961071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05409593A Expired - Fee Related JP3289372B2 (ja) 1993-03-15 1993-03-15 α−オレフィンの低重合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3289372B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5910619A (en) * 1994-06-21 1999-06-08 Mitsubishi Chemical Corporation Process for producing α-olefin oligomers
US7384886B2 (en) 2004-02-20 2008-06-10 Chevron Phillips Chemical Company Lp Methods of preparation of an olefin oligomerization catalyst
JP2012523306A (ja) * 2009-04-09 2012-10-04 リンデ アーゲー エチレンのオリゴマー化のための触媒組成物およびプロセス
US8344198B2 (en) 2003-03-14 2013-01-01 Chevron Phillips Chemical Company Lp Process to decrease or eliminate corrosion from the decomposition of halide containing olefin catalysts

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5910619A (en) * 1994-06-21 1999-06-08 Mitsubishi Chemical Corporation Process for producing α-olefin oligomers
US8344198B2 (en) 2003-03-14 2013-01-01 Chevron Phillips Chemical Company Lp Process to decrease or eliminate corrosion from the decomposition of halide containing olefin catalysts
US7384886B2 (en) 2004-02-20 2008-06-10 Chevron Phillips Chemical Company Lp Methods of preparation of an olefin oligomerization catalyst
JP2012523306A (ja) * 2009-04-09 2012-10-04 リンデ アーゲー エチレンのオリゴマー化のための触媒組成物およびプロセス

Also Published As

Publication number Publication date
JP3289372B2 (ja) 2002-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3473192B2 (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JP3396911B2 (ja) α−オレフィンの低重合方法
JPH07149672A (ja) 1−ヘキセンの製造方法
JP3289372B2 (ja) α−オレフィンの低重合方法
JP3540828B2 (ja) 1−ヘキセンの製造方法
JP3385653B2 (ja) α−オレフィンの低重合方法
JP3911751B2 (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JP3419085B2 (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JP3841361B2 (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JPH09301894A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JP3627324B2 (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JPH07157512A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JP3505211B2 (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JP3505210B2 (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JP3486212B2 (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JPH08239330A (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JPH1036435A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JP3373639B2 (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JP3627990B2 (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JPH10109946A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JPH08151409A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JPH09194400A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JPH07118174A (ja) α−オレフイン低重合体の製造方法
JPH09301895A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JPH0912627A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees