JPH06262934A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JPH06262934A
JPH06262934A JP7503693A JP7503693A JPH06262934A JP H06262934 A JPH06262934 A JP H06262934A JP 7503693 A JP7503693 A JP 7503693A JP 7503693 A JP7503693 A JP 7503693A JP H06262934 A JPH06262934 A JP H06262934A
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JP
Japan
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refrigerant
compressor
hot water
heat exchanger
temperature
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JP7503693A
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English (en)
Inventor
Kenji Yagisawa
研二 八木澤
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】寒冷時に暖房の立ち上がり時間を短縮する。 【構成】暖房の立ち上がり時には、コンプレッサ10か
ら吐出された冷媒を熱交換器21に送り込み、ウォータ
ジャケット14からヒータコア7に送る温水を加温す
る。熱交換器21を通過した冷媒は、凝縮する事なく蒸
気のまま、絞り弁27を通じてコンプレッサ10に戻
る。この結果、温水の温度上昇が早まる。冷媒の圧力が
高くなり過ぎる場合には、絞り弁27の流路を狭くす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車室内の冷房と
暖房とを行なう自動車用空気調和装置の改良に関し、寒
冷時に自動車室内の暖房を迅速に行なえる様にするもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車室内の暖房、冷房、除湿を行なう
為の自動車用空気調和装置として従来から、例えば実開
昭62−156512号公報に示されている様に、空気
冷却用のエバポレータと空気加温用のヒータコアとを組
み合わせた自動車用空気調和装置が広く使用されてい
る。
【0003】この従来から広く知られた自動車用空気調
和装置は、例えば図2に示す様に構成されている。ダク
ト1の上流側端部には内気取り入れ口2と外気取り入れ
口3とを設け、両取り入れ口2、3の分岐部に設けた内
外気切り換えドア4により、何れかの取り入れ口2(又
は3)を、上記ダクト1に連通自在としている。上記ダ
クト1内で上記内外気切り換えドア4の下流側には、こ
の内外気切り換えドア4の側から順に、送風機5とエバ
ポレータ6とを設けている。そして、このエバポレータ
6の下流側に、ヒータコア7とバイパス通路8とを、互
いに並列に設けている。このヒータコア7とバイパス通
路8との上流側にはエアミックスドア9を設け、これら
ヒータコア7とバイパス通路8とに流れる空気の割合を
調節自在としている。
【0004】上記エバポレータ6とヒータコア7とに
は、図3に示す様な回路により、冷媒或は温水を循環自
在として、これらエバポレータ6或はヒータコア7を通
過する空気を冷却したり、或は加温したり出来る様にし
ている。
【0005】図3に於いて、10は冷媒を圧縮するコン
プレッサで、このコンプレッサ10から吐出された高温
高圧の冷媒は、コンデンサ11を通過する間に空気との
間で熱交換を行なって凝縮液化し、リキッドタンク12
に溜められる。このリキッドタンク12から送り出され
た冷媒は、膨張弁13を通過する事で急激に膨張してか
ら、エバポレータ6内に送り込まれ、このエバポレータ
6内で蒸発してから、上記コンプレッサ10に戻され
る。液状の冷媒がエバポレータ6内で蒸発する事によ
り、このエバポレータ6の温度が低下する為、このエバ
ポレータ6に空気を流通させれば、この空気を冷却した
り、或は除湿したり出来る。尚、上記膨張弁13の開度
は、エバポレータ6の出口部分に於ける冷媒温度により
調節される。
【0006】一方、エンジンのウォータジャケット14
内に貯溜され、エンジンを冷却する事で温度上昇した冷
却水は、図示しないウォータポンプによりラジエータ1
5に送られる他、一部がヒータコア7に送り込まれる。
この結果、このヒータコア7の温度が上昇する為、この
ヒータコア7に空気を流通させれば、この空気を加温出
来る。
【0007】図3に示す様にして空気を冷却或は加温す
る、エバポレータ6及びヒータコア7を、図2に示す様
にダクト1内に配置した自動車用空気調和装置は、コン
プレッサ10の運転或は停止、ヒータコア7への温水の
送り込み或は停止、エアミックスドア9の位置調節によ
り、自動車室内を所望の空気調和状態と出来る。
【0008】例えば、自動車室内を暖房する場合には、
前記コンプレッサ10を停止する事で、エバポレータ6
への冷媒の送り込みを停止し、ヒータコア7に温度上昇
した冷却水を送り込むと共に、エアミックスドア9を図
2に鎖線で示した状態に切り換え、ダクト1内を流通す
る空気がヒータコア7を通過する様にする。暖房温度を
低めにする場合には、上記エアミックスドア9を、少し
実線位置に寄せて、一部の空気をバイパス通路8を通過
させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の様に
構成され作用する自動車用空気調和装置に於いては、寒
冷時に自動車室内の温度を十分に上昇させる迄に要する
時間が長く、運転者が比較的長い時間、我慢しなければ
ならなかった。
【0010】即ち、暖房の為に空気を加温するヒータコ
ア7には、自動車用エンジンの冷却水を流通させる為、
この冷却水の温度が十分に上昇しなければ、十分な暖房
効果を得られない。ところが、冬期等、外気温度が低い
場合には、上記冷却水の温度が十分な暖房効果を得られ
る程度に迄上昇するのに長い時間を要し、その間乗員は
寒い思いをしなければならない。
【0011】家庭用暖房器として使用されるヒートポン
プ式の暖房装置では、電熱ヒータを補助ヒータとして使
用する事により、暖房の立ち上がり時間(暖房感を得ら
れる迄に要する時間)の短縮化を図る事が、一般的に行
なわれているが、自動車用暖房装置の場合、バッテリー
に過大な負担を掛ける電熱ヒータを使用する事は出来な
い。
【0012】本発明の自動車用空気調和装置は、上述の
様な事情に鑑みて発明されたもので、バッテリーに負担
を掛ける事なく、暖房の立ち上がり時間の短縮を図るも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車用空気調
和装置は、下記の(a)〜(j)に示した構成要件を備
えている。 (a)エンジンを冷却する為のウォータジャケット。 (b)このウォータジャケットの冷却水出口に、その一
端を連通させた温水送り出し管。 (c)この温水送り出し管の他端にその温水入口を連通
させ、空気調和用の空気を流通させるダクト内に配置さ
れたヒータコア。 (d)このヒータコアの温水出口にその一端を連通さ
せ、その他端を上記ウォータジャケットの冷却水入口に
連通させた温水戻し管。 (e)上記エンジンにより駆動されて冷媒を圧縮するコ
ンプレッサ。 (f)このコンプレッサから吐出された冷媒を凝縮させ
るコンデンサ。 (g)上記ダクト内に配置されて、上記コンデンサより
送り出された冷媒を蒸発させてから、上記コンプレッサ
に戻すエバポレータ。 (h)上記温水送り出し管の途中に設けられ、上記ウォ
ータジャケットから送り出された温水と上記コンプレッ
サから吐出された冷媒とを熱交換する事により、温水を
加熱する熱交換器。 (i)上記コンプレッサから吐出された冷媒を上記熱交
換器に通すか否かを選択する第一の冷媒流路選択手段。 (j)上記コンプレッサの吸入口を、上記エバポレータ
の冷媒出口と上記熱交換器の冷媒出口との何れか一方に
選択的に通じさせる第二の冷媒流路選択手段。
【0014】
【作用】上述の様に構成される本発明の自動車用空気調
和装置は次の様に作用して、暖房の立ち上がり時間の短
縮を図る。即ち、寒冷時に暖房を立ち上げる場合には、
コンプレッサを運転すると共に、第一の冷媒流路選択手
段を熱交換器に冷媒を流す状態に、第二の冷媒流路選択
手段をコンプレッサの吸入口と熱交換器の冷媒出口とを
通じさせる状態に、それぞれ切り換える。
【0015】コンプレッサを運転すると共に、各冷媒流
路選択手段を上述の様に切り換える結果、ヒータコアに
送り込まれる冷却水(温水)は、熱交換器に於いて高温
高圧の冷媒との間で熱交換を行なって温度が上昇したも
のとなり、上記ヒータコアの温度上昇が早まる。
【0016】更に、コンプレッサを運転する結果、エン
ジンの負荷が増大し、エンジンに送り込まれる燃料の量
も増えて、このエンジンの発熱量が増大する為、上記ウ
ォータジャケット内に貯溜された冷却水(温水)の温度
上昇は一層早まる。この結果、ヒータコアの温度上昇が
早まって、暖房の立ち上がり時間の短縮化を図れる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の実施例を示している。エンジ
ンを冷却する為のウォータジャケット14の冷却水出口
には、温水送り出し管16の一端を連通させ、この温水
送り出し管16の他端を、ヒータコア7の温水入口に連
通させている。このヒータコア7は、前述した従来の自
動車用空気調和装置と同様、図2に示す様に、空気調和
用の空気を流通させるダクト1内に配置している。そし
て、このヒータコア7の温水出口にその一端を連通させ
た温水戻し管17の他端を、上記ウォータジャケット1
4の冷却水入口に連通させている。
【0018】エンジンにより駆動されて冷媒を圧縮する
コンプレッサ10から吐出された冷媒は、コンデンサ1
1により凝縮してから、一度リキッドタンク12に溜め
られる。このリキッドタンク12の冷媒入口18は気相
部分に、冷媒出口19は液相部分に、それぞれ開口して
いる。そして、上記冷媒出口19から送り出された液状
の冷媒は、膨張弁20を通過してから上記ダクト1内に
配置されたエバポレータ6に送り込まれる。そして、こ
のエバポレータ6内で蒸発する事で、このエバポレータ
6の温度を低下させる。このエバポレータ6内で蒸発し
た冷媒は、冷媒戻し管24を通じて、再び上記コンプレ
ッサ10に戻される。
【0019】上記温水送り出し管16の途中には熱交換
器21を、この温水送り出し管16と直列に設けてい
る。この熱交換器21は、上記ウォータジャケット14
から送り出された温水(冷却水)と上記コンプレッサ1
0から吐出された高温高圧の冷媒とを熱交換する事によ
り、上記ウォータジャケット14からヒータコア7に送
られる温水を加温する。この熱交換器21内で冷媒が凝
縮する事はない。
【0020】上記コンプレッサ10から吐出された冷媒
を、前記コンデンサ11に送る配管22の途中には、第
一の冷媒流路選択手段である第一の三方弁23を設け
て、上記コンプレッサ10から吐出された冷媒を上記熱
交換器21に通すか否かを選択自在としている。
【0021】又、上記冷媒戻し管24の途中には、第二
の冷媒流路選択手段である第二の三方弁25を設けて、
上記コンプレッサ10の吸入口を、上記エバポレータ6
の冷媒出口と上記熱交換器21の冷媒出口との何れか一
方に選択的に連通自在としている。
【0022】上記第二の三方弁25と熱交換器21の冷
媒出口とを結ぶ配管26の途中には流路面積の調節自在
な絞り弁27を設け、この絞り弁27の流路面積を調節
する事で、上記コンプレッサ10に送り込まれる冷媒の
量を調節自在としている。一方、前記配管22の上流端
には、この配管22中を流れる冷媒の温度並びに圧力を
検出するセンサ28を設けて、コンプレッサ10から吐
出された直後の冷媒の温度並びに圧力を検出自在として
いる。又、第二の三方弁25とコンプレッサ10の吸入
口とを結ぶ配管29の途中にも同様のセンサ30を設け
て、コンプレッサ10に送り込まれる冷媒の温度並びに
圧力を検出自在としている。
【0023】これら各センサ28、30が検出する冷媒
の温度並びに圧力は、上記絞り弁27を制御する為の制
御器31に入力している。そしてこの制御器31は、上
記コンプレッサ10に冷媒が蒸気のまま戻る様に、十分
量の冷媒蒸気がコンプレッサ10から吐出されるが、上
記冷媒の温度並びに圧力が高い場合には、上記絞り弁2
7の流路を狭くして、上記コンプレッサ10に送り込ま
れる冷媒の量を少なくする様な制御を行なう。
【0024】更に、前記コンデンサ11の冷媒出口とリ
キッドタンク12の冷媒入口18とを結ぶ配管32の途
中には、第三の冷媒選択手段である第三の三方弁33を
設けて、上記リキッドタンク12の冷媒入口18を、コ
ンデンサ11の冷媒出口とコンプレッサ10の吸入口と
の何れか一方に選択的に連通自在としている。
【0025】上述の様に構成される本発明の自動車用空
気調和装置により、寒冷時に暖房を立ち上げる場合に
は、エンジンによりコンプレッサ10を運転すると共
に、第一、第二、第三の各三方弁23、25、33を、
図1の実線矢印方向に切り換える。各三方弁23、2
5、33の実線矢印方向への切り換えに伴なって、コン
プレッサ10の吐出口から吐出された高温高圧の冷媒
は、熱交換器21と絞り弁27とを通過してから、蒸気
のまま上記コンプレッサ10の吸入口に戻される。
【0026】この結果、ウォータジャケット14から温
水送り出し管16に送り出された温水は、熱交換器21
を通過する際に、コンプレッサ10から吐出された高温
高圧の冷媒との間で熱交換を行なって加温されてから、
ヒータコア7に送り込まれる。このヒータコア7は、前
述した図2に示す様に、空気調和用の空気を流通させる
ダクト1内に配置されている為、上記熱交換器21を通
過する事で温度上昇した温水がこのヒータコア7に流通
する事により、上記ダクト1内を流れる空気調和用の空
気が十分に加温され、自動車室内の温度が迅速に上昇す
る。ヒータコア7を通過した冷却水は、エンジンのウォ
ータジャケット14に戻される。
【0027】この様に、暖房を立ち上げる際には冷媒
が、気体状態のままコンプレッサ10を含む閉回路中を
循環しつつ、ヒータコア7に送られる温水を加熱する
が、この加熱を効率良く行なう為には、上記閉回路中に
十分量の冷媒蒸気が存在する必要がある。一方、暖房の
立ち上がり時に、上記各三方弁23、25、33を図1
の実線矢印方向に切り換えた瞬間には、必ずしも上記閉
回路中に十分量の冷媒蒸気が存在するとは限らない。
【0028】そこで、図示の実施例の場合には、暖房の
立ち上がり時に、前記第三の三方弁33の切り換えに基
づいて前記リキッドタンク12の冷媒入口18を、上記
コンプレッサ10の吸入口に連通させる様にしている。
この結果、上記閉回路中に存在する冷媒蒸気が少ない場
合には、上記リキッドタンク12の上部に存在する冷媒
蒸気が上記閉回路中に吸引される。この結果、上記各三
方弁23、25、33を図1の実線矢印方向に切り換え
た瞬間に上記閉回路中に存在する冷媒蒸気の量が少なく
ても、短時間経過後には十分量の冷媒蒸気がコンプレッ
サ10で圧縮されつつ、前記熱交換器21に向け送り出
される様になる。従って、この熱交換器21による温水
の加熱を効率良く行なえる。
【0029】更に、本発明の自動車用空気調和装置の場
合、エンジンによってコンプレッサ10を運転する結
果、エンジンの負荷が増大し、エンジンに送り込まれる
燃料の量も増えて、このエンジンの発熱量が増大する。
この為、上記ウォータジャケット14内に貯溜された冷
却水の温度上昇は一層早まる。この結果、ヒータコア7
の温度上昇が早まって、暖房の立ち上がり時間の短縮化
を図れる。
【0030】上述の様に、暖房の立ち上がり時にコンプ
レッサ10を運転し、ヒータコア7に送り込まれる冷却
水(温水)を加熱する事で、十分な暖房を行なえる迄に
要する時間の短縮を図れる。一方、上記ヒータコア7に
送り込む冷却水(温水)の温度が上昇した場合には、こ
の冷却水(温水)との間で熱交換を行なう冷媒の温度並
びに圧力も上昇する。この冷媒の温度並びに圧力が上昇
し過ぎた場合、コンプレッサを含む蒸気圧縮式冷凍機の
構成部品の耐久性を阻害する恐れがある。
【0031】この様な場合に、そのままコンプレッサ1
0を停止する事で、冷媒による冷却水(温水)の加熱を
終了すれば、特に問題を生じないが、本発明者の試算に
よると、冷却水(温水)の温度が十分に上昇し切る以前
に、冷媒の圧力が高くなり過ぎる事が解った。そこで、
図示の実施例に於いては、冷却水(温水)の温度が、十
分な暖房を行なうには不足するが、そのままでは冷媒の
圧力を過度に上昇させる程度に達した場合には、前記絞
り弁27の流路を狭くし、コンプレッサ10に送り込む
冷媒の量を少なくする事で、冷媒による冷却水(温水)
の加熱は継続しつつ、上記冷媒の圧力上昇を抑える。
【0032】即ち、前記各センサ28、30からの信号
に基づき、コンプレッサ10から吐出された冷媒の圧力
が高くなり過ぎると判断される場合に、制御器31が絞
り弁27の流路を閉じる様にすれば、上記圧力が過度に
上昇して、蒸気圧縮式冷凍機の構成部材の耐久性を損な
う事を防止出来る。しかも、絞り弁27の流路を狭くし
た状態でも、冷媒による冷却水(温水)の加熱は継続し
て行なわれる為、この冷却水(温水)の温度を十分な暖
房を行なう為に必要な程度に迄、短時間で上昇させる事
が出来る。
【0033】上述の様に、コンプレッサ10の運転を行
なう事により急速な暖房効果を得る結果、自動車室内の
温度が十分に上昇したならば、コンプレッサ10を停止
すると共に、必要に応じて第一〜第三の三方弁23、2
5、33を図1に破線矢印で示す方向に切り換え、熱交
換器21への冷媒の送り込みを停止する。この状態に於
いて本発明の自動車用空気調和装置は、前記図3に示し
た従来の自動車用空気調和装置と同様に作用して、自動
車室内の暖房を行なう。
【0034】又、上記各三方弁23、25、33を破線
矢印の状態に切り換えてコンプレッサ10を運転すれ
ば、前記エバポレータ6の温度を低下させて、自動車室
内の冷房又は除湿を行なえる。冷房を行なう場合には、
前記温水送り出し管16の途中に設けた、図示しない温
水弁を閉じ、前記ヒータコア7への温水の供給を停止す
る事は勿論である。尚、流路切り換え用に設けた各三方
弁23、25、33は、同時に切り換わる複数の開閉弁
を組み合わせる事で代用しても良い。
【0035】
【発明の効果】本発明の自動車用空気調和装置は、以上
に述べた通り構成され作用する為、寒冷時に自動車室内
の温度を上昇させる為に要する時間の短縮を図る事が出
来、乗員に長い時間我慢を強いる事がなくなる。
【0036】尚、実願平3−89103号には、第一、
第二の熱交換器により、冷媒と温水(冷却水)との間で
熱交換を行なう、自動車用空気調和装置に関する発明が
記載されている。この先発明に係る自動車用空気調和装
置の場合、第一の熱交換器部分で、コンプレッサから吐
出した高温高圧の冷媒とヒータコアに送り込まれる温水
との間で熱交換を行なって、温水を加熱すると共に冷媒
を凝縮させ、第二の熱交換器部分で、ヒータコアから送
り出された温水と冷媒との間で熱交換を行なって冷媒を
蒸発させる。
【0037】この先発明の場合、冷媒と温水との間で熱
量のやり取りを行ない、その差分だけ、温水の温度を上
昇させる構造である為、第一、第二の熱交換器部分での
熱交換量が多くなる。又、冷媒が相変化しつつ、温水と
の間で熱交換を行なう為、温水と冷媒との間の温度差が
少なくなり、必ずしも十分な熱交換効率を得られない場
合が考えられる。従って、先発明の場合、十分な性能を
得る為には、第一、第二の熱交換器を大型にする必要が
生じる。
【0038】これに対して本発明の自動車用空気調和装
置の場合、単一の熱交換器により、冷媒から温水に向
け、一方的に熱量を供給するのみである。従って、冷媒
と温水との間の熱交換量が徒に多くなる事がない。しか
も、冷媒と温水との間の熱交換は、相変化を伴なわない
顕熱で行なうので、これら冷媒と温水との間の温度差を
大きくして、熱交換効率を向上させる事が出来る。従っ
て、本発明の自動車用空気調和装置の場合、先発明の自
動車用空気調和装置に比べて、小型且つ高性能に出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回路図。
【図2】本発明の対象となる自動車用空気調和装置の構
成の1例を示す略断面図。
【図3】従来装置の回路図。
【符号の説明】
1 ダクト 2 内気取り入れ口 3 外気取り入れ口 4 内外気切り換えドア 5 送風機 6 エバポレータ 7 ヒータコア 8 バイパス通路 9 エアミックスドア 10 コンプレッサ 11 コンデンサ 12 リキッドタンク 13 膨張弁 14 ウォータジャケット 15 ラジエータ 16 温水送り出し管 17 温水戻し管 18 冷媒入口 19 冷媒出口 20 膨張弁 21 熱交換器 22 配管 23 第一の三方弁 24 冷媒戻し管 25 第二の三方弁 26 配管 27 絞り弁 28 センサ 29 配管 30 センサ 31 制御器 32 配管 33 第三の三方弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(j)に示した構成要件
    を備える自動車用空気調和装置。 (a)エンジンを冷却する為のウォータジャケット。 (b)このウォータジャケットの冷却水出口に、その一
    端を連通させた温水送り出し管。 (c)この温水送り出し管の他端にその温水入口を連通
    させ、空気調和用の空気を流通させるダクト内に配置さ
    れたヒータコア。 (d)このヒータコアの温水出口にその一端を連通さ
    せ、その他端を上記ウォータジャケットの冷却水入口に
    連通させた温水戻し管。 (e)上記エンジンにより駆動されて冷媒を圧縮するコ
    ンプレッサ。 (f)このコンプレッサから吐出された冷媒を凝縮させ
    るコンデンサ。 (g)上記ダクト内に配置されて、上記コンデンサより
    送り出された冷媒を蒸発させてから、上記コンプレッサ
    に戻すエバポレータ。 (h)上記温水送り出し管の途中に設けられ、上記ウォ
    ータジャケットから送り出された温水と上記コンプレッ
    サから吐出された冷媒とを熱交換する事により、温水を
    加熱する熱交換器。 (i)上記コンプレッサから吐出された冷媒を上記熱交
    換器に通すか否かを選択する第一の冷媒流路選択手段。 (j)上記コンプレッサの吸入口を、上記エバポレータ
    の冷媒出口と上記熱交換器の冷媒出口との何れか一方に
    選択的に通じさせる第二の冷媒流路選択手段。
  2. 【請求項2】 下記の(k)〜(m)に示した構成要件
    を有する、請求項1に記載の自動車用空気調和装置。 (k)上記熱交換器の冷媒出口と上記コンプレッサの吸
    入口とを結んで、熱交換器からコンプレッサに冷媒を流
    す配管の途中に設けられた、流路面積の調節自在な絞り
    弁。 (l)上記コンプレッサを通過しつつ流れる冷媒の温度
    と圧力との少なくとも一方を検出するセンサ。 (m)上記センサが検出する冷媒の温度又は圧力が高い
    場合に、上記絞り弁の流路を狭くする制御器。
  3. 【請求項3】 下記の(n)〜(o)に示した構成要件
    を有する、請求項1又は請求項2に記載の自動車用空気
    調和装置。 (n)コンデンサとエバポレータとの間に設けられ、冷
    媒入口を気相部分に、冷媒出口を液相部分に、それぞれ
    開口させたリキッドタンク。 (o)このリキッドタンクの冷媒入口を、コンデンサの
    冷媒出口とコンプレッサの吸入口との何れか一方に選択
    的に通じさせる第三の冷媒流路選択手段。
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JP7503693A Pending JPH06262934A (ja) 1993-03-10 1993-03-10 自動車用空気調和装置

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JP (1) JPH06262934A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5971289A (en) * 1996-10-02 1999-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Apparatus and method for air-conditioning a vehicle
US7182129B2 (en) * 2000-03-10 2007-02-27 Valeo Climatisation Device for heating and/or air-conditioning the passenger compartment of a motor vehicle

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