JP2002301929A - ヒートポンプ式自動車用空気調和装置 - Google Patents

ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

Info

Publication number
JP2002301929A
JP2002301929A JP2002090729A JP2002090729A JP2002301929A JP 2002301929 A JP2002301929 A JP 2002301929A JP 2002090729 A JP2002090729 A JP 2002090729A JP 2002090729 A JP2002090729 A JP 2002090729A JP 2002301929 A JP2002301929 A JP 2002301929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
refrigerant
compressor
temperature
condenser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002090729A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3595542B2 (ja
Inventor
Yoshitoshi Noda
圭俊 野田
Hiroyuki Yamaguchi
博之 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2002090729A priority Critical patent/JP3595542B2/ja
Publication of JP2002301929A publication Critical patent/JP2002301929A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3595542B2 publication Critical patent/JP3595542B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00878Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices
    • B60H2001/00949Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices comprising additional heating/cooling sources, e.g. second evaporator

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱負荷に応じた適切な冷媒量を制御できるヒ
ートポンプ式の自動車用空気調和装置を提供する。 【解決手段】 ヒータコア11及び第1熱交換器12が
配置されたフロントユニット10と、第2コンデンサ2
1及び第2熱交換器22が配置されたリヤーユニット2
0と、第2熱交換器22の入口側に設けられた第2膨張
弁5bとを有するデュアル型ヒートポンプ式エアコンで
あり、第1熱交換器12およびサブ熱交換器30と、コ
ンプレッサ1との間の冷媒温度を検知する感温筒40を
有し、感温筒40により検出された冷媒温度に応じて第
2膨張弁5bの弁開度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車室内を
エンジン冷却水と冷媒を用いて冷暖房するヒートポンプ
式自動車用空気調和装置に関し、特にエバポレータへ流
れる冷媒量を適切に制御できるヒートポンプ式自動車用
空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高級車や車室内空間が大きいワンボック
スカーでは、室内全体が快適な空調状態となるように、
車室内の前方領域と後方領域とをフロントユニットとリ
ヤーユニットとによってそれぞれ独立に空気調和するデ
ュアルエアコンが広く採用されている。
【0003】この種のデュアルエアコンのなかでもヒー
トポンプ式の自動車用空気調和装置は、暖房運転時にお
いて、フロントユニットでは、エンジンにより加熱され
たエンジン冷却水を熱源として利用する一方で、リヤー
ユニットでは、コンプレッサにより圧縮された高温高圧
の冷媒を熱源として利用し、外部空気から熱を汲み上げ
て使用するシステムとなっている。
【0004】ところが、暖房運転する場合、例えば、冬
季の朝のように外気温度が低いときには、起動時にエン
ジン冷却水の温度も低く、また冷媒温度の上昇速度も俊
敏でないため、運転開始と同時に暖かい空気が吹き出る
状態にはならず、いわゆる即暖性に欠け、暖房性能も不
足気味となるがある。特に、ディーゼルエンジンを搭
載した車室内空間の大きいワンボックスカーでは、通常
のガソリンエンジン車に比し、エンジン冷却水の温度上
昇が遅く、しかも広い空間を暖房しなければならないこ
とから、即暖性、暖房性能ともに不足する傾向がある。
【0005】したがって、本件出願人は、このような課
題を解消すべく、エンジン冷却水の熱を利用して冷媒を
加熱し、エンタルピー変化した冷媒を使用し、より高い
暖房性能を発揮するようにしたヒートポンプ式自動車用
空気調和装置を提案した(特願平7−271,621号
参照)。
【0006】この自動車用空気調和装置は、図3に示す
ように、リヤーユニット20の第2熱交換器22から流
出した冷媒を、サブ熱交換器30に流入させ、このサブ
熱交換器30にエンジン2から温水コック11aを通っ
て導入されているエンジン冷却水により加熱するように
したものである。なお、図3中、「3」は第1コンデン
サ、「10」はフロントユニット、「11」はヒータコ
ア、「12」は第1熱交換器である。
【0007】従来では低温のため空気と熱交換しても直
ちに暖房用としては使用できなかったエンジン冷却水
を、当該サブ熱交換器30において、極めて低温の冷媒
と熱交換させることにより、エンジン冷却水が保有する
熱を有効に冷媒に取り込んだ後に、コンプレッサ2に戻
し、再度これを加圧することになるので、当該コンプレ
ッサ1から吐出された冷媒は、高温の等エントロピー変
化した冷媒となって第2コンデンサ21に流入する。
【0008】この結果、第2コンデンサ21において熱
交換された空気は、より高温となり、高い暖房性能を発
揮し、即暖性も向上することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された自動車用空気調和装置では、第2熱交換器22
の入口側に設けられた第2膨張弁5bの開度は、当該第
2熱交換器22の出口側に設けられた感温筒40により
制御されていた
【0010】このため、第1熱交換器12の冷媒量が、
第1熱交換器12の熱負荷に応じた量よりも少なくな
り、フロントユニット10において暖房不足となること
があった。
【0011】そこで、従来では、暖房時には、第2熱交
換器22の出口側に設けられた感温筒40にヒータを取
り付け、熱負荷が大きい場合には感温筒を加熱して誤認
識させることにより、第2膨張弁5bの開度を大きく
し、もってフロントユニット10の冷媒量を確保してい
た。かかる制御はヒータを必要とするだけでなく、熱負
荷の大小を検知するための別の電子部品も必要とするた
め、コスト的に不利である。
【0012】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、熱負荷に応じた適切な冷媒
量を制御できるヒートポンプ式の自動車用空気調和装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明は、コンプレッサ、コンデン
サ及び膨張弁とともに冷房サイクルを構成するエバポレ
ータを有し、当該エバポレータから流出した冷媒をサブ
熱交換器に導き、エンジン冷却水の一部で加熱して前記
コンプレッサに帰還させるヒートポンプ式自動車用空気
調和装置において、前記サブ熱交換器と前記コンプレッ
サとの間の冷媒温度を検知する感温手段を有し、該感温
手段により検出された冷媒温度に応じて前記膨張弁の開
度を制御することを特徴とする。
【0014】この請求項1記載の発明では、サブ熱交換
器とコンプレッサとの間の冷媒温度を検知する感温手段
を有し、該感温手段により検出された冷媒温度に応じて
膨張弁の開度を制御する。すなわち、熱負荷を検出し、
これによって膨張弁の開度を調節するので、コンプレッ
サに帰還する冷媒量は、冷房サイクル全体の熱負荷に応
じた冷媒量に制御され、その結果、熱交換器における冷
房能力は適切なものとなる。
【0015】請求項2記載の本発明は、コンプレッサ及
び第1コンデンサとともに冷房サイクルを構成する第1
熱交換器、及びエンジン冷却水が流通するヒータコア
配置された第1ユニットと、開閉弁を用いて前記冷房サ
イクルの冷媒の一部が導入されるように前記第1熱交換
器と並列的に接続された第2コンデンサ及び第2熱交換
器が配置された第2ユニットと、前記第2熱交換器の入
口側に設けられた第2膨張弁とを有し、前記第2熱交換
器から流出した冷媒を前記第1及び第2ユニット外に設
けられたサブ熱交換器に導き、当該サブ熱交換器に導か
れた冷媒を前記エンジン冷却水の一部で加熱して前記コ
ンプレッサに帰還させるヒートポンプ式自動車用空気調
和装置において、前記サブ熱交換器と前記コンプレッサ
との間の冷媒温度を検知する感温手段を有し、該感温手
段により検出された冷媒温度に応じて前記第2膨張弁の
開度を制御することを特徴とするヒートポンプ式自動車
用空気調和装置を提供する。
【0016】この請求項2記載の発明では、第1熱交換
器及びサブ熱交換器と、コンプレッサとの間の冷媒温度
を検知する感温手段を有し、感温手段により検出された
冷媒温度に応じて第2膨張弁の開度を制御する。すなわ
ち、2つのユニットを有する自動車用空気調和装置にお
いても、第1熱交換器、第2熱交換器およびサブ熱交換
器の3つの熱交換器を総合した熱負荷を検出し、これに
よって最上流側にある第2膨張弁の開度を調節するの
で、コンプレッサに帰還する冷媒量は、冷房サイクル全
体の熱負荷に応じた冷媒量に制御され、その結果、第1
熱交換器および第2熱交換器における冷房能力は適切な
ものとなる。
【0017】また、本発明では、感温手段の取付位置を
考慮することで、コンプレッサに帰還する冷媒量が制御
できるので、従来使用していた感温筒の加熱ヒータが不
要となり、コストダウンを図ることもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。
【0019】図1は本発明の実施の形態を示す概略構成
図であり、図3と共通する部材には同一の符号を付して
ある。また、図中白抜き矢印は空気の流れを、実線矢印
は冷媒の流れを、破線矢印はエンジン冷却水の流れを示
している。
【0020】図1に示すように、本実施の形態は、図示
しないインテークユニットから選択的に取り入れられた
内外気を空気調和して前席に吹き出す第1ユニットであ
るフロントユニット10と、内気を空気調和して後席に
吹き出す第2ユニットであるリヤーユニット20とを有
する、いわゆるデュアルエアコンである。
【0021】フロントユニット10は、ケーシングによ
り形成された風路10f内に、白抜き矢印で示す空気の
流れ方向上流側から順に、インテークユニット、インテ
ークドアとブロワモータ(いずれも図示せず)、そし
て、第1熱交換器12及びヒータコア11が配置され、
また空気の流れ方向下流側には、図示しない車室内への
吹出口が設けられている。なお、当該フロントユニット
10には、ヒータコア11の前面にエアミックスドア
(図示せず)を設け、温風と冷風の比率を調節してヒー
タコア11の下流域で所定温度の空気を作ったり、ある
いはヒータコア11内に空気が流通しないようにしてい
る。
【0022】また、ヒータコア11には、温水コック1
1aを開放することによりエンジン2から流出したエン
ジン冷却水が導入されるようになっている。
【0023】一方、リヤーユニット20は、ケーシング
により形成された風路20f内に、白抜き矢印で示す空
気の流れ方向上流側から順に、第2熱交換器22及び第
2コンデンサ21が配置されている。なお、当該リヤー
ユニット20も、第2コンデンサ21の前面にエアミッ
クスドア(図示せず)を設け、温風と冷風の比率を調節
して第2コンデンサ21の下流域で所定温度の空気を作
ったり、あるいは第2コンデンサ21内に空気が流通し
ないように構成している。
【0024】これらフロントユニット10およびリヤー
ユニット20にそれぞれ設けられた第1熱交換器12、
第2コンデンサ21および第2熱交換器22を構成部品
として、本実施の形態では、コンプレッサ1、第1コン
デンサ3、リキッドタンク4a、第1開閉弁V1、第1
膨張弁5a、第1熱交換器12が冷媒配管で接続された
第1の冷房サイクルと、この第1熱交換器12に対して
並列的に、第2開閉弁V2、第2コンデンサ21、リキ
ッドタンク4b、第2膨張弁5b、第2熱交換器22、
サブ熱交換器30が冷媒配管で接続された第2の冷房サ
イクルとを有している。また、冷房運転と暖房運転とを
同じサイクルで実現できるように、コンプレッサ1から
吐出された冷媒が第1コンデンサ3を迂回するためのバ
イパス回路3Bが設けられている。そして、第1コンデ
ンサ3とバイパス回路3Bとの切り替えは、四方弁7に
よって行われ、暖房運転時においては、コンプレッサか
らの吐出冷媒はバイパス回路3Bへ導かれ、冷房運転時
においては、第1コンデンサ3へ導かれる。また、上述
した第1の冷房サイクルと第2の冷房サイクルへの切り
替えは、第1開閉弁V1および第2開閉弁V2の開閉動
作の組み合わせによって行われる。
【0025】サブ熱交換器30は、例えば図2に示すよ
うな形状をなし、フロントユニット10及びリヤーユニ
ット20の風路10f,20f外に設けられている。こ
のサブ熱交換器30には、エンジン冷却水が、前記エン
ジン1から温水コック11bを開放することにより導入
され、内部を流れる冷媒と熱交換される。このサブ熱交
換器30においては、内部を流通する冷媒がエンジン冷
却水により加熱されることで、コンプレッサ1にて等エ
ンタルピー変化した冷媒が高い暖房性能を発揮するよう
にしている。
【0026】特に、本実施の形態では、第2熱交換器2
2の入口側に設けられた第2膨張弁5bの弁開度を、コ
ンプレッサ1の直前、すなわち、サブ熱交換器30の下
流側であって、かつ第1熱交換器12の下流側に設けら
れた感温筒40により制御する。この感温筒40は、冷
媒配管の表面に取り付けられ、当該コンプレッサ1の直
前の冷媒配管を通過する冷媒温度を検知し、これを機械
的に第2膨張弁5bにフィードバックする。
【0027】そして、コンプレッサ1の直前の冷媒温度
が高いときは第2膨張弁5bの弁開度を大きくし、逆に
冷媒温度が低いときは第2膨張弁5bの弁開度を小さく
する。コンプレッサ1に帰還する冷媒の温度が高いとい
うことは、冷房サイクルにおける熱負荷が大きいことで
あり、したがって、第2膨張弁5bの弁開度を大きくす
ることによりコンプレッサ1へ帰還する冷媒量を増加さ
せ、もって多量の冷媒をサイクル内へ供給する。これに
より、熱負荷が大きくてもこれに応じて多量の冷媒がサ
イクル内へ供給されるので適切な暖房ができる。
【0028】逆に、コンプレッサ1に帰還する冷媒温度
が低いということは、冷房サイクルの熱負荷が小さいと
いうことであり、このような場合には第2膨張弁5bの
弁開度を小さくしてコンプレッサ1へ帰還する冷媒量を
減少させ、これによりサイクル内へ供給する冷媒量を少
なくする。これにより、熱負荷が小さい場合であっても
それに応じて少量の冷媒を供給でき、適切な暖房ができ
る。
【0029】特に、本実施の形態では、感温筒40をコ
ンプレッサ1の直前に設けているので、第2膨張弁5b
の弁開度は、第1熱交換器12、第2熱交換器22およ
びサブ熱交換器30の3つの熱交換器を総合した熱負荷
を検知して制御することとなり、冷房サイクル全体の熱
負荷に応じた適切な冷媒量とすることができる。
【0030】次に、全体の動作を説明する。 (1)暖房運転時 前後席共に暖房する場合には、まず第1開閉弁V1を閉
じ、第2開閉弁V2を開くとともに、四方弁7を切り替
えて冷媒がバイパス回路3Bへ流れるようにセットす
る。
【0031】この状態で、コンプレッサ1を作動する
と、コンプレッサ1から吐出された高温高圧の冷媒は、
四方弁7→バイパス回路3B→リキッドタンク4a→第
2開閉弁V2→第2コンデンサ21→リキッドタンク4
bと流れ、さらにこの冷媒は、第2膨張弁5b→第2熱
交換器22→サブ熱交換器30と流れてコンプレッサ1
に帰還する。
【0032】また、温水コック11a,11bはともに
開放し、エンジン1の始動によりヒータコア11にもあ
る程度温度上昇したエンジン冷却水が流通させるととも
に、サブ熱交換器30にもエンジン冷却水を流通させて
おく。
【0033】これにより、フロントユニット10では、
第1熱交換器12は機能しないものの、取り入れ空気は
ヒータコア11を通過することにより加熱される。した
がって、当該フロントユニット10から室内へ温風が供
給される。
【0034】一方、リヤーユニット20では、リキッド
タンク4aを流出した高温高圧の冷媒が、第2開閉弁V
2を介して第2コンデンサ21に入る。ここで車室内空
気と熱交換し、空気を加熱した後に凝縮し、中温高圧の
冷媒となり、第2膨張弁5bで断熱膨張され、より低い
温度で低圧の冷媒となり、第2熱交換器22に入る。こ
こで車室内空気と熱交換し、空気を冷却した後に蒸発
し、低温低圧の冷媒となってサブ熱交換器30へと流れ
る。
【0035】したがって、車室内空気は、まず第2熱交
換器22において、冷却された後に、第2コンデンサ2
1で加熱されるので、リヤーユニットにおいては除湿さ
れた温風を室内へ供給することができる。
【0036】また、第2コンデンサ21による加熱効果
はサブ熱交換器30によってさらに高くなる。すなわ
ち、サブ熱交換器30を流れる低温低圧の冷媒は、外気
及び温水の熱を取り込み、温度上昇し、エンタルピー変
化し、これがコンプレッサに戻されて再度圧縮されるの
で、コンプレッサ1から吐出される冷媒の温度は上昇
し、高い暖房性能が発揮され、即暖性が向上する。
【0037】つまり、コンプレッサ1に戻される冷媒
は、第2熱交換器22で空気により加熱されるととも
に、サブ熱交換器30でエンジン冷却水により加熱され
る、いわば2段階加熱方式となり、これによりコンプレ
ッサ1により圧縮された冷媒の温度上昇はさらに加速さ
れる。しかも、コンプレッサ1に帰還し再度圧縮された
冷媒は、再度第2コンデンサ21及び第2熱交換器22
に至ると、ここで再度加熱され、より高温となり、より
高い暖房性能を発揮し、高温空気を車室内に吹き出すこ
とになる。この傾向は時間が経過するにしたがって増幅
され、いわゆる即暖性が向上することになる。
【0038】また、この運転を暫く継続して行なってい
る間にエンジン冷却水温が温度上昇して来ると、フロン
トユニット10においては、ヒータコア11の加熱能力
が高まるとともにサブ熱交換器30による冷媒の加熱能
力も高まるので、これらの相乗的効果により相当高温の
空気が吹き出されることにもなる。 (2)冷房運転時 前後席を冷房する場合には、第1開閉弁V1および第2
開閉弁V2の開閉状態の組み合わせによって、フロント
クーラ、デュアルクーラ、リヤクーラの何れかが選択で
きる。
【0039】すなわち、前席のみの冷房を行う場合に
は、四方弁7を切り替えて、コンプレッサ1からの冷媒
が第1コンデンサ3へ流れるようにセットしたのち、第
1開閉弁V1を開き、第2開閉弁V2を閉じる。これに
より、コンプレッサ1から吐出された高温高圧の冷媒
は、四方弁7→第1コンデンサ3→リキッドタンク4a
→第1開閉弁V1→第1膨張弁5a→第1熱交換器12
と流れコンプレッサ1に帰還する。これによって、第1
熱交換器12は、フロントユニット10に取り入れられ
た空気は当該第1熱交換器12で冷却されて、前部座席
に冷却空気が供給される。
【0040】また、前席および後席ともに冷房するデュ
アルクーラとして使用する場合には、四方弁7を切り替
えて、コンプレッサ1からの冷媒が第1コンデンサ3へ
流れるようにセットしたのち、第1開閉弁V1および第
2開閉弁V2をともに開く。これにより、コンプレッサ
1から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁7→第1コ
ンデンサ3→リキッドタンク4aと流れ、ここで分岐し
て、一部の冷媒は、第1開閉弁V1→第1膨張弁5a→
第1熱交換器12と流れコンプレッサ1に帰還する。ま
た、残りの冷媒は、第2開閉弁V2→第2コンデンサ2
1→リキッドタンク4b→第2膨張弁5b→第2熱交換
器22→サブ熱交換器30と流れコンプレッサ1に帰還
する。
【0041】この結果、フロントユニット10に取り入
れられた空気は第1熱交換器12で冷却されて、前部座
席を冷房する。また、リヤーユニット20においては、
取り入れられた空気は第2熱交換器22によって冷却さ
れ、後部座席に冷却空気が供給される。これにより、デ
ュアルクーラが実現される。
【0042】また、後席のみを冷房する場合には、四方
弁7を切り替えて、コンプレッサ1からの冷媒が第1コ
ンデンサ3へ流れるようにセットしたのち、第2開閉弁
V2を開き、第1開閉弁V1を閉じる。これにより、コ
ンプレッサ1から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁
7→第1コンデンサ3→リキッドタンク4a→第2開閉
弁V2→第2コンデンサ21→リキッドタンク4b→第
2膨張弁5b→第2熱交換器22→サブ熱交換器30と
流れコンプレッサ1に帰還する。
【0043】この結果、フロントユニット10の第1熱
交換器12には冷媒が流れないので、エバポレータとし
て機能せず、一方、リヤーユニット20においては、第
2コンデンサ21はほとんど機能せず、第2熱交換器2
2が空気を冷却する。この結果、リヤーユニット20は
第2熱交換器22によって冷却された空気が後部座席に
のみ供給される。
【0044】このような全ての冷房時において、感温筒
40は、第1熱交換器12、第2熱交換器22およびサ
ブ熱交換器30の熱負荷を全て含んだ検出位置で検出
し、第2膨張弁5bの弁開度を制御するので、冷房サイ
クル内に供給される冷媒量はいつでも適切なものとな
り、その結果、冷房能力を遺憾なく発揮できる。
【0045】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変す
ることができる。例えば、第1ユニットと第2ユニット
を有する自動車用空気調和装置に関するものであるが、
本発明は、必ずしもこのような2つのユニットを有する
もののみに限定されるものではなく、1つのユニットあ
るいは3つのユニット等、ユニットの個数に関係なく適
用できるものである。
【0046】また、第1コンデンサ3に寝込んだ冷媒を
コンプレッサ1に戻す戻し回路を第1コンデンサ3とコ
ンプレッサ1との間に設けても良い。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、サブ熱交換器の熱負荷を検出し、これによっ
て膨張弁の開度を調節するので、コンプレッサに帰還す
る冷媒量は、冷房サイクル全体の熱負荷に応じた冷媒量
に制御され、その結果、熱交換器における冷房能力は適
切なものとなる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、第1熱交換
器、第2熱交換器およびサブ熱交換器の3つの熱交換器
を総合した熱負荷を検出し、これによって最上流側にあ
る第2膨張弁の開度を調節するので、コンプレッサに帰
還する冷媒量は、冷房サイクル全体の熱負荷に応じた冷
媒量に制御され、その結果、第1熱交換器および第2熱
交換器における冷房能力は適切なものとなる。
【0049】また、本発明では、感温手段の取付位置を
考慮することで、コンプレッサに帰還する冷媒量が制御
できるので、従来使用していた感温筒の加熱ヒータが不
要となり、コストダウンを図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図2】 第1実施形態に係る感温筒と第2膨張弁を示
す概略構成図である。
【図3】 従来の自動車用空気調和装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1…コンプレッサ、 2…エンジン、 3…第1コンデンサ、 5b…第2膨張弁、 10…フロントユニット(第1ユニット)、 11…ヒータコア、 12…第1熱交換器、 20…リヤーユニット(第2ユニット)、 21…第2コンデンサ、 22…第2熱交換器、 30…サブ熱交換器、 40…感温筒(感温手段)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサ(1)、コンデンサ(3)及び膨
    張弁(5a)とともに冷房サイクルを構成するエバポレータ
    (12)を有し、当該エバポレータ(12)から流出した冷媒を
    サブ熱交換器(30)に導き、エンジン冷却水の一部で加熱
    して前記コンプレッサ(1)に帰還させるヒートポンプ式
    自動車用空気調和装置において、 前記サブ熱交換器(30)と前記コンプレッサ(1)との間の
    冷媒温度を検知する感温手段(40)を有し、該感温手段(4
    0)により検出された冷媒温度に応じて前記膨張弁(5a)の
    開度を制御することを特徴とするヒートポンプ式自動車
    用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 コンプレッサ(1)及び第1コンデンサ(3)
    とともに冷房サイクルを構成する第1熱交換器(12)、及
    びエンジン冷却水が流通するヒータコア(11)が配置され
    た第1ユニット(10)と、開閉弁(V1,V2)を用いて前記冷
    房サイクルの冷媒の一部が導入されるように前記第1熱
    交換器(12)と並列的に接続された第2コンデンサ(21)及
    び第2熱交換器(22)が配置された第2ユニット(20)と、
    前記第2熱交換器(22)の入口側に設けられた第2膨張弁
    (5b)とを有し、前記第2熱交換器(22)から流出した冷媒
    を前記第1及び第2ユニット(10,20)外に設けられたサ
    ブ熱交換器(30)に導き、当該サブ熱交換器(30)に導かれ
    た冷媒を前記エンジン冷却水の一部で加熱して前記コン
    プレッサ(1)に帰還させるヒートポンプ式自動車用空気
    調和装置において、 前記サブ熱交換器(30)と前記コンプレッサ(1)との間の
    冷媒温度を検知する感温手段(40)を有し、該感温手段(4
    0)により検出された冷媒温度に応じて前記第2膨張弁(5
    b)の開度を制御することを特徴とするヒートポンプ式自
    動車用空気調和装置。
JP2002090729A 2002-03-28 2002-03-28 ヒートポンプ式自動車用空気調和装置 Expired - Fee Related JP3595542B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002090729A JP3595542B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002090729A JP3595542B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25932696A Division JPH10100661A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002301929A true JP2002301929A (ja) 2002-10-15
JP3595542B2 JP3595542B2 (ja) 2004-12-02

Family

ID=19193491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002090729A Expired - Fee Related JP3595542B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3595542B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010079818A1 (ja) * 2009-01-09 2010-07-15 カルソニックカンセイ株式会社 車両用空調装置
JP2010179911A (ja) * 2009-01-09 2010-08-19 Calsonic Kansei Corp 車両用空調装置
JP2020132053A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 車両用空気調和装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010079818A1 (ja) * 2009-01-09 2010-07-15 カルソニックカンセイ株式会社 車両用空調装置
JP2010179911A (ja) * 2009-01-09 2010-08-19 Calsonic Kansei Corp 車両用空調装置
JP2020132053A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 車両用空気調和装置
JP7274886B2 (ja) 2019-02-22 2023-05-17 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 車両用空気調和装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3595542B2 (ja) 2004-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3781147B2 (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JPH1076841A (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JP3939445B2 (ja) 自動車用冷暖房装置
JPH1120461A (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
US11046148B2 (en) Air conditioner for vehicles
JPH09240266A (ja) 冷暖房装置
JPH1076837A (ja) 自動車用暖房装置
JP3595542B2 (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JP2001206053A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2001322421A (ja) 冷凍サイクル装置
JPH06262936A (ja) 自動車用空気調和装置
JP3830242B2 (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JPH10119553A (ja) 自動車用空気調和装置
JPH10100661A (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JP3793327B2 (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JPH1058965A (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JPH10119561A (ja) 自動車用空気調和装置
JPH10100660A (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JPH11151935A (ja) 自動車のための空気調和システム
JP3718659B2 (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JP2000062449A (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JP2019093988A (ja) 車両用空調装置
JPH09254640A (ja) 車両用空調装置
JP2001021235A (ja) 熱交換装置及びそれを用いた車両用空調装置
JPH1086648A (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040903

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees