JPH10100661A - ヒートポンプ式自動車用空気調和装置 - Google Patents

ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

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JPH10100661A
JPH10100661A JP25932696A JP25932696A JPH10100661A JP H10100661 A JPH10100661 A JP H10100661A JP 25932696 A JP25932696 A JP 25932696A JP 25932696 A JP25932696 A JP 25932696A JP H10100661 A JPH10100661 A JP H10100661A
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JP
Japan
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heat exchanger
refrigerant
compressor
temperature
air
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JP25932696A
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Yoshitoshi Noda
圭俊 野田
Hiroyuki Yamaguchi
博之 山口
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Marelli Corp
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱負荷に応じた適切な冷媒量を制御できるヒ
ートポンプ式の自動車用空気調和装置を提供する。 【解決手段】 ヒータコア11及び第1熱交換器12が
配置されたフロントユニット10と、第2コンデンサ2
1及び第2熱交換器22が配置されたリヤユニット20
と、第2熱交換器22の入口側に設けられた第2膨張弁
5bとを有するデュアル型ヒートポンプ式エアコンであ
り、第1熱交換器12およびサブ熱交換器30と、コン
プレッサ1との間の冷媒温度を検知する感温筒40を有
し、感温筒40により検出された冷媒温度に応じて第2
膨張弁5bの弁開度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車室内を
エンジン冷却水と冷媒を用いて冷暖房するヒートポンプ
式自動車用空気調和装置に関し、特にエバポレータへ流
れる冷媒量を適切に制御できるデュアル型ヒートポンプ
式自動車用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高級車や車室内空間が大きいワンボック
スカーでは、室内全体が快適な空調状態となるように、
車室内の前方領域と後方領域とをフロントユニットとリ
ヤーユニットとによってそれぞれ独立に空気調和するデ
ュアルエアコンが広く採用されている。
【0003】この種のデュアルエアコンのなかでもヒー
トポンプ式の自動車用空気調和装置は、暖房運転時にお
いて、フロントユニットでは、エンジンにより加熱され
たエンジン冷却水を熱源として利用する一方で、リヤー
ユニットでは、コンプレッサにより圧縮された高温高圧
の冷媒を熱源として利用し、外部空気から熱を汲み上げ
て使用するシステムとなっている。
【0004】ところが、暖房運転する場合、例えば、冬
季の朝のように外気温度が低いときには、起動時にエン
ジン冷却水の温度も低く、また冷媒温度の上昇速度も俊
敏でないため、運転開始と同時に暖かい空気が吹き出る
状態にはならず、いわゆる即暖性に欠け、暖房性能も不
足気味となる虞れがある。特に、ディーゼルエンジンを
搭載した車室内空間の大きいワンボックスカーでは、通
常のガソリンエンジン車に比し、エンジン冷却水の温度
上昇が遅く、しかも広い空間を暖房しなければならない
ことから、即暖性、暖房性能ともに不足する傾向があ
る。
【0005】したがって、本件出願人は、このような課
題を解消すべく、エンジン冷却水の熱を利用して冷媒を
加熱し、等エントロピー変化した冷媒を使用し、より高
い暖房性能を発揮するようにしたヒートポンプ式自動車
用空気調和装置を提案した(特願平7−271,621
号参照)。
【0006】この自動車用空気調和装置は、図3に示す
ように、リヤーユニット20の第2熱交換器22から流
出した冷媒を、サブ熱交換器30に流入させ、このサブ
熱交換器30にエンジン2から温水コック11aを通っ
て導入されているエンジン冷却水により加熱するように
したものである。なお、図3中、「3」は第1コンデン
サ、「10」はフロントユニット、「11」はヒータコ
ア、「12」は第1熱交換器である。
【0007】従来では低温のため空気と熱交換しても直
ちに暖房用としては使用できなかったエンジン冷却水
を、当該サブ熱交換器30において、極めて低温の冷媒
と熱交換させることにより、エンジン冷却水が保有する
熱を有効に冷媒に取り込んだ後に、コンプレッサ2に戻
し、再度これを加圧することになるので、当該コンプレ
ッサ1から吐出された冷媒は、高温の等エンタルピー変
化した冷媒となって第2コンデンサ21に供給すること
ができることになる。
【0008】この結果、第2コンデンサ21において熱
交換された空気は、より高温となり、高い暖房性能を発
揮し、即暖性も向上することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された自動車用空気調和装置では、第2熱交換器22
の入口側に設けられた第2膨張弁5bの開度は、当該第
2熱交換器22の出口側に設けられた感温筒40により
制御されていた。このため、第2熱交換器22に並列的
に接続された第1熱交換器12の熱負荷が高い場合や、
サブ熱交換器30により冷媒温度が上昇するため、コン
プレッサ1に帰還する冷媒温度が高くなり過ぎる。これ
により、コンプレッサ1から吐出される冷媒量は、第1
熱交換器12の熱負荷に応じた量よりも少なくなり、フ
ロントユニット10において冷房能力が不足するという
問題があった。
【0010】そこで、従来では、第2熱交換器22の出
口側に設けられた感温筒40にヒータを取り付け、熱負
荷が大きい場合には感温筒を加熱して誤認識させること
により、第2膨張弁5bの開度を大きくし、もってフロ
ントユニット10の冷房能力を確保していた。かかる制
御はヒータを必要とするだけでなく、熱負荷の大小を検
知するための別の電子部品も必要とするため、コスト的
に不利である。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、熱負荷に応じた適切な冷媒
量を制御できるヒートポンプ式の自動車用空気調和装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明は、エンジン冷却水が流通す
るヒータコアと、少なくともコンプレッサ及び第1コン
デンサとともに冷房サイクルを構成する第1熱交換器と
が配置された第1ユニットと、開閉弁を用いて前記冷房
サイクルの冷媒の一部が導入されるように前記第1熱交
換器と並列的に接続された第2コンデンサ及び第2熱交
換器が配置された第2ユニットと、前記第2熱交換器の
入口側に設けられた第2膨張弁とを有し、前記第2熱交
換器から流出した冷媒を前記第1及び第2ユニット外に
設けられたサブ熱交換器に導き、当該サブ熱交換器に導
かれた冷媒を前記エンジン冷却水の一部で加熱して前記
コンプレッサに帰還させるヒートポンプ式自動車用空気
調和装置において、前記第1熱交換器および前記サブ熱
交換器と、前記コンプレッサとの間の冷媒温度を検知す
る感温手段を有し、前記感温手段により検出された冷媒
温度に応じて前記第2膨張弁の開度を制御することを特
徴とするヒートポンプ式自動車用空気調和装置を提供す
る。
【0013】この請求項1記載の発明では、第1熱交換
器およびサブ熱交換器と、コンプレッサとの間の冷媒温
度を検知する感温手段を有し、感温手段により検出され
た冷媒温度に応じて第2膨張弁の開度を制御する。すな
わち、第1熱交換器、第2熱交換器およびサブ熱交換器
の3つの熱交換器を総合した熱負荷を検出し、これによ
って最上流側にある第2膨張弁の開度を調節するので、
コンプレッサに帰還する冷媒量は、冷房サイクル全体の
熱負荷に応じた冷媒量に制御され、その結果、第1熱交
換器および第2熱交換器における冷房能力は適切なもの
となる。
【0014】また、本発明では、感温手段の取付位置を
考慮することで、コンプレッサに帰還する冷媒量が制御
できるので、従来使用していた感温筒の加熱ヒータが不
要となり、コストダウンを図ることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態を示す概
略構成図であり、図3と共通する部材には同一の符号を
付してある。また、図中白抜き矢印は空気の流れを、実
線矢印は冷媒の流れを、破線矢印はエンジン冷却水の流
れを示している。
【0016】図1に示すように、本実施の形態は、図示
しないインテークユニットから選択的に取り入れられた
内外気を空気調和して前席を対象に吹き出すための第1
ユニットであるフロントユニット10と、内気を空気調
和して後席を対象に吹き出すための第2ユニットである
リヤーユニット20とを有する、いわゆるデュアルエア
コンである。
【0017】フロントユニット10は、ケーシングによ
り形成された風路10f内に、白抜き矢印で示す空気の
流れ方向上流側から順に、インテークユニット、インテ
ークドアとブロワモータ(いずれも図示せず)、そし
て、第1熱交換器12、エアミックスドア(図示せず)
及びヒータコア11が配置され、また空気の流れ方向下
流側には、図示しない車室内への吹出口が設けられてい
る。なお、当該フロントユニット10には、ヒータコア
11の前面にエアーミックスドア(図示せず)を設け、
温風と冷風の比率を調節してヒータコア11の下流域で
所定温度の空気を作ったり、あるいはヒータコア11内
に空気が流通しないようにしている。
【0018】また、ヒータコア11には、温水コック1
1aを開放することによりエンジン2から流出したエン
ジン冷却水が導入されるようになっている。
【0019】一方、リヤーユニット20は、ケーシング
により形成された風路20f内に、白抜き矢印で示す空
気の流れ方向上流側から順に、第2熱交換器22及び第
2コンデンサ21が配置されている。なお、当該リヤー
ユニット20も、第2コンデンサ21の前面にエアーミ
ックスドア(図示せず)を設け、温風と冷風の比率を調
節して第2コンデンサ21の下流域で所定温度の空気を
作ったり、あるいは第2コンデンサ21内に空気が流通
しないように構成している。
【0020】これらフロントユニット10およびリヤユ
ニット20にそれぞれ設けられた第1熱交換器12、第
2コンデンサ21および第2熱交換器22を構成部品と
して、本実施の形態では、コンプレッサ1、第1コンデ
ンサ3、リキッドタンク4a、第1開閉弁V1、第1膨
張弁5a、第1熱交換器12が冷媒配管で接続された第
1の冷房サイクルと、この第1熱交換器12に対して並
列的に、第2開閉弁V2、第2コンデンサ21、リキッ
ドタンク4b、第2膨張弁5b、第2熱交換器22、サ
ブ熱交換器30が冷媒配管で接続された第2の冷房サイ
クルとを有している。また、冷房運転と暖房運転とを同
じサイクルで実現できるように、コンプレッサ1から吐
出された冷媒が第1コンデンサ3を迂回するためのバイ
パス回路3Bが設けられている。そして、第1コンデン
サ3とバイパス回路3Bとの切り替えは、四方弁7によ
って行われ、暖房運転時においては、コンプレッサから
の吐出冷媒はバイパス回路3Bへ導かれる一方で、冷房
運転時においては、第1コンデンサ3へ導かれる。ま
た、上述した第1の冷房サイクルと第2の冷房サイクル
への切り替えは、第1開閉弁V1および第2開閉弁V2
の開閉動作の組み合わせによって行われる。
【0021】サブ熱交換器30は、例えば図2に示すよ
うな形状をなし、フロントユニット10及びリヤーユニ
ット20の風路10f,20f外に設けられている。こ
のサブ熱交換器30には、内部を流れる冷媒と熱交換を
行なうためのエンジン冷却水が、前記エンジン1から温
水コック11bを開放することにより導入される。この
サブ熱交換器30においては、内部を流通する冷媒がエ
ンジン冷却水により加熱されたことにより、コンプレッ
サ1にて等エンタルピー変化した冷媒により高い暖房性
能を発揮させるようにしている。
【0022】特に、本実施の形態では、第2熱交換器2
2の入口側に設けられた第2膨張弁5bの弁開度を、コ
ンプレッサ1の直前、すなわち、サブ熱交換器30の下
流側であって、かつ第1熱交換器12の下流側に設けら
れた感温筒40により制御する。この感温筒40は、冷
媒配管の表面に取り付けられ、当該コンプレッサ1の直
前の冷媒配管を通過する冷媒温度を検知し、これを機械
的に第2膨張弁5bにフィードバックする。
【0023】そして、コンプレッサ1の直前の冷媒温度
が高いときは第2膨張弁5bの弁開度を大きくし、逆に
冷媒温度が低いときは第2膨張弁5bの弁開度を小さく
する。コンプレッサ1に帰還する冷媒の温度が高いとい
うことは、冷房サイクルにおける熱負荷が大きいことで
あり、したがって、第2膨張弁5bの弁開度を大きくす
ることによりコンプレッサ1へ帰還する冷媒量を増加さ
せ、もって多量の冷媒をサイクル内へ供給する。これに
より、熱負荷が大きくてもこれに応じて多量の冷媒がサ
イクル内へ供給されるので適切な冷房能力が発揮でき
る。
【0024】逆に、コンプレッサ1に帰還する冷媒温度
が低いということは、冷房サイクルの熱負荷が小さいと
いうことであり、このような場合には第2膨張弁5bの
弁開度を小さくしてコンプレッサ1へ帰還する冷媒量を
減少させ、これによりサイクル内へ供給する冷媒量を少
なくする。これにより、熱負荷が小さい場合であっても
それに応じて少量の冷媒を供給できるので、第1および
第2熱交換器12,22において冷媒量過多による凍結
などを防止できる。
【0025】特に、本実施の形態では、感温筒40をコ
ンプレッサ1の直前に設けているので、第2膨張弁5b
の弁開度は、第1熱交換器12、第2熱交換器22およ
びサブ熱交換器30の3つの熱交換器を総合した熱負荷
を検知して制御することとなり、冷房サイクル全体の熱
負荷に応じた適切な冷媒量とすることができる。その結
果、第1熱交換器12に流れる冷媒量が不適切となっ
て、フロントユニット10において冷房不足や凍結の発
生を防止することができる。
【0026】次に、全体の動作を説明する。 (1)暖房運転時 前後席共に暖房する場合には、まず第1開閉弁V1を閉
じ、第2開閉弁V2を開くとともに、四方弁7を切り替
えて冷媒がバイパス回路3Bへ流れるようにセットす
る。
【0027】この状態で、コンプレッサ1を作動する
と、コンプレッサ1から吐出された高温高圧の冷媒は、
四方弁7→バイパス回路3B→リキッドタンク4a→第
2開閉弁V2→第2コンデンサ21→リキッドタンク4
bと流れ、さらにこの冷媒は、第2膨張弁5b→第2熱
交換器22→サブ熱交換器30と流れてコンプレッサ1
に帰還する。
【0028】また、温水コック11a,11bはともに
開放し、エンジン1の始動によりヒータコア11にもあ
る程度温度上昇したエンジン冷却水が流通させるととも
に、サブ熱交換器30にもエンジン冷却水を流通させて
おく。
【0029】これにより、フロントユニット10では、
第1熱交換器12は機能しないものの、取り入れ空気は
ヒータコア11を通過することにより加熱される。した
がって、当該フロントユニット10から室内へ温風が供
給される。
【0030】一方、リヤーユニット20では、リキッド
タンク4aを流出した高温高圧の冷媒が、第2開閉弁V
2を介して第2コンデンサ21に入る。ここで車室内空
気と熱交換し、空気を加熱した後に凝縮し、中温高圧の
冷媒となり、第2膨張弁5bで断熱膨張され、より低い
温度で低圧の冷媒となり、エバポレータとして機能する
第2熱交換器22に入る。ここで車室内空気と熱交換
し、空気を冷却した後に蒸発し、低温低圧の冷媒となっ
てサブ熱交換器30へと流れる。
【0031】したがって、車室内空気は、まず第2熱交
換器22において、冷却された後に、第2コンデンサ2
1で加熱されるので、リヤユニットにおいては除湿され
た温風を室内へ供給することができる。
【0032】また、第2コンデンサ21による加熱効果
はサブ熱交換器30によってさらに高くなる。すなわ
ち、サブ熱交換器30を流れる低温低圧の冷媒は、この
サブ熱交換器30において外気の熱を取り込み、温度上
昇し、エントロピー変化した冷媒をコンプレッサに戻
し、これを再度圧縮することになるので、コンプレッサ
1から吐出される冷媒の温度は上昇し、高い暖房性能が
発揮され、即暖性が向上する。
【0033】つまり、コンプレッサに戻される冷媒は、
第2熱交換器22で空気により加熱されるとともに、サ
ブ熱交換器30でエンジン冷却水により加熱される、い
わば2段階加熱方式となり、これによりコンプレッサ1
により圧縮された冷媒の温度上昇はさらに加速される。
しかも、コンプレッサに帰還し再度圧縮された冷媒は、
再度第1及び第2熱交換器12,22に至ると、ここで
再度加熱され、より高温となり、より高い暖房性能を発
揮し、高温空気を車室内に吹き出すことになる。この傾
向は時間が経過するにしたがって増幅され、いわゆる即
暖性が向上することになる。
【0034】また、この運転を暫く継続して行なってい
る間にエンジン冷却水温が温度上昇して来ると、フロン
トユニット10においては、ヒータコア11の加熱能力
が高まるとともにサブ熱交換器30による冷媒の加熱能
力も高まるので、これらの相乗的効果により相当高温の
空気が吹き出されることにもなる。
【0035】また、リヤーユニット20においても、第
2コンデンサ21による加熱能力が高まるので、ここで
も相当高温の空気が吹き出されることになる。
【0036】(2)冷房運転時 前後席を冷房する場合には、第1開閉弁V1および第2
開閉弁V2の開閉状態の組み合わせによって、フロント
クーラ、デュアルクーラ、リヤクーラの何れかが選択で
きる。
【0037】すなわち、前席のみの冷房を行う場合に
は、四方弁7を切り替えて、コンプレッサ1からの冷媒
が第1コンデンサ3へ流れるようにセットしたのち、第
1開閉弁V1を開き、第2開閉弁V2を閉じる。これに
より、コンプレッサ1から吐出された高温高圧の冷媒
は、四方弁7→第1コンデンサ3→リキッドタンク4a
→第1開閉弁V1→第1膨張弁5a→第1熱交換器12
と流れコンプレッサ1に帰還する。これによって、第1
熱交換器12はエバポレータとして機能し、フロントユ
ニット10に取り入れられた空気は当該第1熱交換器1
2で冷却されて、前部座席に冷却空気が供給される。
【0038】また、前席および後席ともに冷房するデュ
アルクーラとして使用する場合には、四方弁7を切り替
えて、コンプレッサ1からの冷媒が第1コンデンサ3へ
流れるようにセットしたのち、第1開閉弁V1および第
2開閉弁V2をともに開く。これにより、コンプレッサ
1から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁7→第1コ
ンデンサ3→リキッドタンク4aと流れ、ここで分岐し
て、一部の冷媒は、第1開閉弁V1→第1膨張弁5a→
第1熱交換器12と流れコンプレッサ1に帰還する。ま
た、残りの冷媒は、第2開閉弁V2→第2コンデンサ2
1→リキッドタンク4b→第2膨張弁5b→第2熱交換
器22→サブ熱交換器30と流れコンプレッサ1に帰還
する。
【0039】この結果、フロントユニット10の第1熱
交換器12はエバポレータとして機能し、フロントユニ
ット10に取り入れられた空気は当該第1熱交換器12
で冷却されて、前部座席に冷却空気が供給される。ま
た、リヤユニット20においては、第2コンデンサ21
はほとんど機能しないが、第2熱交換器22はエバポレ
ータとして機能する。そして、リヤユニット20に取り
入れられた空気は当該第2熱交換器22によって冷却さ
れて、後部座席に冷却空気が供給される。これにより、
デュアルクーラが実現される。
【0040】また、後席のみを冷房する場合には、四方
弁7を切り替えて、コンプレッサ1からの冷媒が第1コ
ンデンサ3へ流れるようにセットしたのち、第2開閉弁
V2を開き、第1開閉弁V1を閉じる。これにより、コ
ンプレッサ1から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁
7→第1コンデンサ3→リキッドタンク4a→第2開閉
弁V2→第2コンデンサ21→リキッドタンク4b→第
2膨張弁5b→第2熱交換器22→サブ熱交換器30と
流れコンプレッサ1に帰還する。
【0041】この結果、フロントユニット10の第1熱
交換器12には冷媒が流れないので、エバポレータとし
て機能せず、一方、リヤユニット20においては、第2
コンデンサ21はほとんど機能せず、第2熱交換器22
はエバポレータとして機能する。その結果、リヤユニッ
ト20に取り入れられた空気は当該第2熱交換器22に
よって冷却されて、後部座席にのみ冷却空気が供給され
る。
【0042】このような全ての冷房時において、第2膨
張弁5bの弁開度は、第1熱交換器12、第2熱交換器
22およびサブ熱交換器30の熱負荷を全て含んだ検出
位置で感温筒40に検出され、制御されるので、冷房サ
イクル内に供給される冷媒量はいつでも適切なものとな
り、その結果、冷房能力を遺憾なく発揮できる。
【0043】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変す
ることができる。例えば、第1コンデンサ3に寝込んだ
冷媒をコンプレッサ1に戻す回路を設けても良い。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、第1熱交換器、第2熱交換器およびサブ熱交
換器の3つの熱交換器を総合した熱負荷を検出し、これ
によって最上流側にある第2膨張弁の開度を調節するの
で、コンプレッサに帰還する冷媒量は、冷房サイクル全
体の熱負荷に応じた冷媒量に制御され、その結果、第1
熱交換器および第2熱交換器における冷房能力は適切な
ものとなる。
【0045】また、本発明では、感温手段の取付位置を
考慮することで、コンプレッサに帰還する冷媒量が制御
できるので、従来使用していた感温筒の加熱ヒータが不
要となり、コストダウンを図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図
である。
【図2】 第1の実施の形態に係る感温筒と第2膨張弁
を示す概略構成図である。
【図3】 従来の自動車用空気調和装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1…コンプレッサ、 2…エンジン、 3…第1コンデンサ、 5b…第2膨張弁、 10…フロントユニット(第1ユニット)、 11…ヒータコア、 12…第1熱交換器、 20…リヤーユニット(第2ユニット)、 21…第2コンデンサ、 22…第2熱交換器、 30…サブ熱交換器、 40…感温筒(感温手段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン冷却水が流通するヒータコア(1
    1)と、少なくともコンプレッサ(1) 及び第1コンデンサ
    (3) とともに冷房サイクルを構成する第1熱交換器(12)
    とが配置された第1ユニット(10)と、 開閉弁(V1,V2) を用いて前記冷房サイクルの冷媒の一部
    が導入されるように前記第1熱交換器(12)と並列的に接
    続された第2コンデンサ(21)及び第2熱交換器(22)が配
    置された第2ユニット(20)と、 前記第2熱交換器(22)の入口側に設けられた第2膨張弁
    (5b)とを有し、 前記第2熱交換器(22)から流出した冷媒を前記第1及び
    第2ユニット(10,20)外に設けられたサブ熱交換器(30)
    に導き、当該サブ熱交換器(30)に導かれた冷媒を前記エ
    ンジン冷却水の一部で加熱して前記コンプレッサ(1) に
    帰還させるヒートポンプ式自動車用空気調和装置におい
    て、 前記第1熱交換器(12)および前記サブ熱交換器(30)と、
    前記コンプレッサ(1)との間の冷媒温度を検知する感温
    手段(40)を有し、前記感温手段(40)により検出された冷
    媒温度に応じて前記第2膨張弁(5b)の開度を制御するこ
    とを特徴とするヒートポンプ式自動車用空気調和装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9328945B2 (en) 2010-10-06 2016-05-03 Nissan Motor Co., Ltd. Air conditioner for vehicle

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