JPH06262851A - 可逆感熱記録材料 - Google Patents

可逆感熱記録材料

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JPH06262851A
JPH06262851A JP5054548A JP5454893A JPH06262851A JP H06262851 A JPH06262851 A JP H06262851A JP 5054548 A JP5054548 A JP 5054548A JP 5454893 A JP5454893 A JP 5454893A JP H06262851 A JPH06262851 A JP H06262851A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 書換え可能な記録媒体に用いることができる
広範な記録・消去温度特性を有し、記録安定性に優れる
可逆感熱記録材料を提供する。 【構成】 記録材料として、N−フェニルステアリン酸
アミド1gと、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体3gと
を、テトラヒドロフラン15gに溶解し、図1に示すア
ルミ蒸着層2を形成した0.2mmのポリエチレンテレ
フタレート製高分子シート1上に、記録層3として15
μmの厚さで形成した。その記録層3の上にさらに耐摩
耗性の表面コート層4として紫外線硬化形アクリル樹脂
のプレポリマを15μmコーティング後、紫外線照射し
て硬化させた。この記録媒体の透明化温度領域は約81
〜94℃であった。こうしてできた可逆感熱記録シート
に感熱ヘッドによって、書き込みをおこなったところ、
鮮明な記録が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱により可逆的に記
録、消去が可能な可逆感熱記録材料に関するものであ
る。本発明は、定期券、切符、回数券などプリペイドカ
ードとして用いられる書換え可能な表示機能付きメモリ
ーカードや、ICカード、ファクシミリ用記録紙、光デ
ィスク、調光膜,OHPシートなどに利用されるとき最
もその特徴を発揮する。
【0002】
【従来の技術】従来の可逆感熱記録材料には、ロイコ染
料と顕色剤および消色剤との組合せにより可逆的に発色
・消色させる感熱染料系の記録材料と、マトリクスポリ
マ中の有機結晶粒子の融解・凝固挙動を利用して、その
凝固条件によって記録材料の透明性の変化を利用する可
逆感熱記録材料、およびおもにコレステリック液晶等の
液晶ポリマによりその分子配列の熱的挙動を利用して透
明性を変える方法等がある。
【0003】本発明は、マトリクスポリマ中の有機結晶
粒子の融解・凝固挙動を利用して、その凝固条件によっ
て記録材料の透明性が変化することを利用する可逆感熱
記録材料に関するもので、熱によって微粒子を融解させ
再び固化しその条件によって凝固形態(多結晶状態、単
結晶状態、無定形状態、非晶質状態など)の透明性に違
いを生じさせて記録する。この可逆感熱記録材料は例え
ば特開昭54−119377に開示されているように、
マトリクスポリマと次のような有機分子との組合せによ
り構成され、きわめて多様な記録材料を構成できる。
【0004】ここに開示された有機分子としては、脂肪
族、芳香族のアルコール、カルボン酸、アミン、アミド
および、これらのハロゲン化物、硫化物などがある。ま
た一方、マトリクスポリマとしては、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリアクリル酸、スチロール、シリコーン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニ
トリル等の一般的なポリマが開示されている。
【0005】また、これを改良してカーボンブラックや
酸化防止剤をさらに加えた記録材料が、特開昭57−8
2087や、特開昭57−82088に開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来多くの有機結晶粒
子が開示されているが、有機結晶粒子の結晶性とマトリ
クスポリマとの相溶性・分散性等との関係や、それにと
もなう記録特性との関係がはっきりしておらず、コント
ラストに優れた記録が得られないという課題があった。
【0007】また、透明化温度は数十℃であるため記録
の保存安定性に劣り、かつその範囲は数゜Cと狭いため
記録条件に余裕度がないという課題もあった。例えば、
従来の代表的なベヘン酸(融点80℃)と塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合ポリマの組合せによる可逆感熱記録材
料では、透明化温度領域が約68℃〜74℃であり、そ
の幅が約6℃と狭く、安定な記録を行い難かった。
【0008】そこで、本発明は、コントラストが高く、
透明化温度範囲の広い新規な可逆感熱記録材料系を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素数10以
上の炭化水素基を有する脂肪族エステルアミド、あるい
は芳香族基と炭素数10以上の炭化水素基とを有する酸
アミドの何れかを含む有機結晶粒子が、マトリクスポリ
マ中に分散された高分子組成物よりなる可逆感熱記録材
料によって、上記課題を克服した。
【0010】
【作用】可逆感熱記録材料に要請される要素としては、
可逆感熱記録性と記録特性の有無とが挙げられ、この材
料を応用した可逆感熱記録媒体に要請される要素として
は、保存安定性、繰り返し特性およびコントラスト等が
挙げられる。従って、可逆感熱記録材料としてもこれら
全ての要素を満足する必要がある。
【0011】このような従来の課題を解決するために、
可逆感熱記録材料の有機結晶粒子として多くの有機化合
物を検討した結果、可逆記録性および記録特性の有無、
その性能あるいはコントラストに関して、有機結晶粒子
の融点、有機結晶粒子の構成化合物、その溶媒可溶性、
および有機結晶粒子とマトリクスポリマとの間の相互作
用が重要であることが判明した。
【0012】特に、良好な記録特性およびコントラスト
を得るためには、水素結合性基の種類および白色度(光
散乱度、光隠ぺい力)が重要であった。また、可逆感熱
記録材料を調製するに当たって、有機結晶粒子の溶媒可
溶性も重要であった。
【0013】本発明の可逆感熱記録材料に供される有機
結晶粒子は、炭素数10以上の炭化水素基を有する脂肪
族エステルアミド、あるいは芳香族基と炭素数10以上
の炭化水素基とを有する酸アミドの何れかを含む。
【0014】すなわち本発明の有機結晶粒子は、これら
は水素結合性アミド基と長鎖炭化水素鎖部分の他に、新
たにエステル部分あるいは芳香族基を有する。
【0015】水素結合性アミド基が、アミド構造の活性
水素によって分子間で強い会合を示し、高融点、高結晶
性を付与する働きがある。一方、このエステル部分や芳
香族基は、有機結晶粒子の溶媒可溶性を増す働きと、理
由は定かではないが、光学活性をとり易い構造が寄与す
るか、または有機結晶粒子の構造を微妙に乱すため白色
度をいっそう高める働きをする。
【0016】
【実施例】本発明に供される有機結晶粒子は、炭素数1
0以上の炭化水素基を有する脂肪族エステルアミド(以
下単に脂肪族エステルアミドと称する)、あるいは芳香
族基と炭素数10以上の炭化水素基とを有する酸アミド
(以下単に含芳香族酸アミドと称する)の何れかを含
み、70℃以上、150℃以下の間に融点を有する。こ
れらの化合物は、例えば樹脂の滑剤、ブロッキング防止
剤、感熱記録紙の増感剤などとして工業的に使用される
材料で、毒性も低く消費者に直接触れる用途の記録材料
にも適したものである。本発明におけるこれらの酸アミ
ド化合物の代表的な構造式としては、例えば次の(化
1)に示す脂肪族エステルアミド、(化2)に示す芳香
族基を有する酸アミド(A)、(化3)に示す芳香族基
を有する酸アミド(B)および(化4)に示す芳香族基
を有する酸アミド(C)ようなものがある。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】また、本発明に供される有機結晶粒子は、
これらの脂肪族エステルアミド、あるいは含芳香族酸ア
ミドであるが、これらの酸アミド化合物はそれぞれ単独
でも適用できるが、本発明の脂肪族エステルアミドと含
芳香族酸アミドとを複合してもよく、またこれら単独ま
たは複合体に他の多くの有機結晶粒子を混合することも
当然可能で、これによって記録層の透明化温度域を広く
することもできる。
【0022】中でも、本発明の脂肪族エステルアミドま
たは含芳香族酸アミドの何れかと、炭素数10以上の炭
化水素基を有する脂肪族アミド化合物との混合物は、何
れも酸アミドであるため混じり易く、共晶あるいは混晶
を形成させて、70℃以上、150℃以下の範囲の融点
調整、およびマトリクスポリマ中への分散性等の物性調
整が可能であり、安定した広い範囲の透明化温度域を与
えるという特徴がある。
【0023】さらに、有機結晶粒子の分子中の炭化水素
鎖に不飽和基が存在する場合には、マトリクスポリマと
の分散の際に、有機溶剤に対する溶解性が特に良好であ
り、水素結合性成分を含むマトリクスポリマとの相溶性
も適しており、融解・結晶化挙動が明瞭であって良好な
記録のコントラストが得られる。
【0024】本発明に供されるマトリクスポリマとして
は、可逆感熱記録を行うため、加える熱により構造変化
を伴う熱可塑性樹脂で、しかも光に対して透明であるこ
とが好ましく、無色が望ましい。
【0025】これらのマトリクスポリマとしては例えば
ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロー
ス、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、スチレン・
ブタジエン共重合体などが挙げられる。
【0026】また、本発明の可逆感熱記録材料の記録特
性は、有機結晶粒子の特性のみならず、有機結晶粒子の
マトリクスポリマとの相互作用によっても大きく融解・
結晶化挙動を異にする。
【0027】マトリクスポリマとしては、適度に有機結
晶粒子と相溶性を有するものが適するが、相溶性が大き
すぎて有機結晶粒子を大量に溶解する組合せは、コント
ラストを低減するため本発明には適さない。
【0028】本発明における脂肪族エステルアミドや、
含芳香族酸アミドは、水素結合性アミド基、長鎖炭化水
素鎖、エステル部分または芳香族基のバランスによっ
て、上述した要請を満足させる化合物を適宜選択するこ
とができる。
【0029】この有機結晶粒子の結晶化挙動は、マトリ
クスポリマとの界面を通して進行するため、マトリクス
ポリマは水素結合性基を有する熱可塑性樹脂が適してい
る。
【0030】特に、塩化ビニル繰り返し単位と酢酸ビニ
ル繰り返し単位とを含む共重合樹脂では、その共重合の
比率の違いによって透明化する温度領域を制御すること
ができる上、酢酸ビニル成分を部分ケン化したり、ビニ
ルアルカノールアミンを同時に共重合したりして3成分
共重合体にすること等により、マトリクスポリマの水素
結合性基の割合を制御できるため、特に適している。
【0031】また、本発明の記録材料には、可塑剤、レ
ベリング剤、分散剤等の添加剤を必要に応じて混入して
も良いこと勿論である。
【0032】なお、可逆感熱記録層を構成する有機結晶
粒子のマトリクスポリマに対する添加量は、5〜50%
の範囲で加えることができるが、15〜30%の添加が
望ましい。
【0033】有機結晶粒子の比率がこれ以上になると、
結着力が弱まり記録層として均質なコーティングも困難
になる。逆に、マトリクスポリマの比率が高くなると、
有機結晶粒子の量が少なくなるため不透明化が困難にな
り、記録のコントラストが悪くなる。
【0034】図1は、本発明の可逆感熱記録材料を記録
層3として用いた可逆感熱記録媒体の一実施例の構成を
示す概念断面図である。反射層2を形成した高分子シー
ト1上に、記録層3を形成している。その記録層3の上
にさらに耐摩耗性の表面コート層4が形成されている。
【0035】記録層3は、本発明の酸アミド化合物より
なる有機結晶粒子をマトリクスポリマ中に含有し、2つ
の加熱・放冷過程に応じて、それぞれ常温で透明な状態
と不透明な状態(光散乱状態)の二状態をとり、これが
それぞれ消去と記録に相当する。
【0036】透明化温度域は広い程、記録システムの制
御が容易である。本発明では、1つの化合物からなる有
機結晶粒子とマトリクスポリマの組合せで構成した場合
でも、高いコントラストと広い透明化温度領域を示し、
その幅が10℃以上の優れた記録・消去特性を得ること
ができる。
【0037】記録層3の製造方法としては、記録層材料
の溶液あるいは分散液を例えばグラビア塗布法、ワイヤ
バー塗布法、ブレード塗布法、スクリーン塗布法等通常
の塗布法によって作製できる。
【0038】また、図1に示した耐摩耗性の表面コ−ト
層4は、記録媒体としての特性上では必須ではないが、
記録層3に例えば傷等の損傷を防ぐ要請から一般には形
成される。
【0039】この表面コ−ト層4の材質としては、透明
な樹脂が適応されるが、熱もしくは光硬化性の樹脂が記
録層3を保護する目的には好ましい。
【0040】次に、実施例を用いて本発明を説明する。 (実施例1)記録材料として、N−フェニルステアリン
酸アミド(C1735CONHC65)1gと、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体(共重合比率は塩化ビニル/酢
酸ビニル=87/13)3gとを、テトラヒドロフラン
15gに溶解し、図1に示すアルミ蒸着層2を形成した
0.2mmのポリエチレンテレフタレート製高分子シー
ト1上に、記録層3として15μmの厚さで形成した。
【0041】この記録層3の上に、さらに耐摩耗性の表
面コート層4として、紫外線硬化形アクリル樹脂のプレ
ポリマを15μmコーティング後、紫外線照射して硬化
させた。
【0042】この記録媒体の透明化温度領域は、約81
〜94℃で、その幅は約13℃であった。
【0043】こうしてできた可逆感熱記録シートに感熱
ヘッドによって、書き込みをおこなったところ、鮮明な
記録が得られた。
【0044】(実施例2)記録材料として、ラウリル酸
エチルエステルオレイン酸アミド(C1733CONHC
24OCOC1123)1gと、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体(共重合比率は塩化ビニル/酢酸ビニル=87
/13)3gとを、トルエン・メチルエチルケトン混合
液(混合比トルエン/メチルエチルケトン=1/1)1
5gに溶解し、図1に示すアルミ蒸着層2を形成した
0.2mmのポリエチレンテレフタレート製高分子シー
ト1上に、記録層3として10μmの厚さで形成した。
【0045】この記録層3の上に、さらに耐摩耗性の表
面コート層4として、紫外線硬化形アクリル樹脂のプレ
ポリマを20μmコーティング後、紫外線照射して硬化
させた。
【0046】この記録媒体の透明化温度領域は約80〜
95℃で、その幅は約15℃であった。
【0047】こうしてできた可逆感熱記録シートに感熱
ヘッドによって、書き込みをおこなったところ、鮮明な
記録が得られた。
【0048】(実施例3)記録材料として、m−キシレ
ンビスステアリン酸アミド((C1735CONHCH2)2
64)1gと、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(共
重合比率は87/13)3gとを、テトラヒドロフラン
15gに溶解し、図1に示すアルミ蒸着層2を形成した
0.2mmのポリエチレンテレフタレートシート1上
に、記録層3として15μmの厚さで形成した。
【0049】この記録層3の上に、さらに耐摩耗性の表
面コート層4として、紫外線硬化形アクリル樹脂のプレ
ポリマを15μmコーティング後、紫外線照射して硬化
させた。
【0050】この記録媒体の透明化温度領域は、約10
5〜123℃で、その幅は約18℃であった。
【0051】こうしてできた可逆感熱記録シートに感熱
ヘッドによって、書き込みをおこなったところ、鮮明な
記録が得られた。
【0052】(実施例4)記録材料として、塩化ビニル
・酢酸ビニル・ビニルメチロールアミン共重合体(但
し、共重合比率は、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルメ
チロールアミン=70/25/5)3gを分散した水性
エマルジョン分散液中に、N,N’−ジステアリルイソ
フタル酸アミド((C1837NHCO)2(m-C64))1
gを分散し、これを図1に示すアルミ蒸着層2を形成し
た0.2mmのポリエチレンテレフタレート製高分子シ
ート1上に塗布し、50゜Cの温風で2分間仮乾燥し、
続いてテトラヒドロフランを含浸させた不織布と塗布面
との間に2cmの空隙をおき、テトラヒドロフラン蒸気
を記録層中に1分間浸透させた。
【0053】その後150℃の熱風で2分間乾燥し、膜
厚10μmの記録層3を形成した。こうして得た記録層
3の上に、さらに耐摩耗性の表面コート層4として、紫
外線硬化形アクリル樹脂のプレポリマを20μmコーテ
ィング後、紫外線照射して硬化させた。
【0054】この記録媒体の透明化温度領域は、約11
3〜129℃で、その幅は約16℃であった。
【0055】こうしてできた可逆感熱記録シートに感熱
ヘッドによって、書き込みをおこなったところ、鮮明な
記録が得られた。
【0056】(実施例5)記録材料として、m−キシレ
ンビスステアリン酸アミド((C1735CONHCH2)2
64)0.5g、ステアリン酸アミド(C1735CO
NH2)0.5gと、塩化ビニル・酢酸ビニル・アクリ
ルアミド共重合樹脂7.5gとを、テトラヒドロフラン
20gに溶解し、図2に示したように厚さ1.2mmの
ガラス基板5上に、記録層6として20μmの厚さで形
成した。
【0057】その上に光吸収発熱層7としてカーボン膜
を0.1μm形成した後に、反射層8としてアルミニウ
ムを0.2μmを蒸着形成して光記録媒体を得た。
【0058】この記録媒体の透明化温度領域は、約85
〜115℃であった。こうしてできた記録層6を有する
光記録媒体のガラス基板5側から、アクチュエータレン
ズ9を通して発振波長780nmの半導体レーザ光10
を照射して、書き込み・消去をおこなった。
【0059】すなわち、上記条件からレーザパワーを制
御して、カーボン層での発熱を制御し、記録層6に書き
込み、消去をおこなった。
【0060】この光照射スポットを顕微鏡によって観察
したところ、スポットエッジのボケがない良好なビット
記録が行なわれていることがわかった。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明は、有機結晶粒子と
マトリクスポリマよりなる可逆感熱記録材料の有機結晶
粒子として、炭素数10以上の炭化水素基を有する脂肪
族エステルアミド、あるいは芳香族基と炭素数10以上
の炭化水素基とを有する酸アミドの何れかを含むことに
よって、透明化温度範囲が広く、かつコントラストに優
れ、信頼性の高い記録特性を有する感熱記録材料を得る
効果がある。
【0062】上記の本発明の有機結晶粒子が、高い溶媒
可溶性を有することも本発明の可逆感熱記録材料を調製
する上で好適に選択することができ、この面からも本発
明の効果は大きい。
【0063】また、本発明の可逆感熱記録材料を、高分
子シートやガラスなどの基材上に形成した記録媒体は、
感熱記録ヘッドやレーザで書き込み・消去する可逆感熱
記録材料として広く利用できるものである。このように
本発明は工業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆感熱記録材料を記録媒体に用いた
一実施例の構成を示す概念断面図
【図2】本発明の可逆感熱記録材料を光記録媒体に用い
た別の実施例の構成を示す概念断面図
【符号の説明】
1 高分子シート 2 反射層 3 記録層 4 表面コート層 5 ガラス基板 6 記録層 7 光吸収発熱層 8 反射層 9 レンズ 10 レーザ光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が70℃以上、150℃以下の有機結
    晶粒子がマトリクスポリマ中に分散された高分子組成物
    よりなる記録材料であって、前記有機結晶粒子が、炭素
    数10以上の炭化水素基を有する脂肪族エステルアミ
    ド、あるいは芳香族基と炭素数10以上の炭化水素基と
    を有する酸アミドの何れかを含むことを特徴とする可逆
    感熱記録材料。
  2. 【請求項2】有機結晶粒子が、炭素数10以上の炭化水
    素基を有する脂肪族エステルアミド、あるいは芳香族基
    と炭素数10以上の炭化水素基とを有する酸アミドの何
    れかと、炭素数10以上の炭化水素基を有する脂肪族ア
    ミド化合物との混合物であることを特徴とする、請求項
    1記載の可逆感熱記録材料。
  3. 【請求項3】マトリクスポリマが、水素結合性基を有す
    る熱可塑性透明ポリマであることを特徴とする、請求項
    1記載の可逆感熱記録材料。
  4. 【請求項4】マトリクスポリマが、塩化ビニル繰り返し
    単位と酢酸ビニル繰り返し単位とを含む共重合樹脂であ
    ることを特徴とする、請求項1もしくは3何れかに記載
    の可逆感熱記録材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10829664B2 (en) 2019-03-15 2020-11-10 Ppg Industries Ohio, Inc. Coating compositions containing polythioethers and elastic barrier coatings formed therefrom
US10836924B2 (en) 2019-03-15 2020-11-17 Ppg Industries Ohio, Inc. Coating compositions and elastic barrier coatings formed therefrom
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US10829664B2 (en) 2019-03-15 2020-11-10 Ppg Industries Ohio, Inc. Coating compositions containing polythioethers and elastic barrier coatings formed therefrom
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