JPH06260715A - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法

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JPH06260715A
JPH06260715A JP273893A JP273893A JPH06260715A JP H06260715 A JPH06260715 A JP H06260715A JP 273893 A JP273893 A JP 273893A JP 273893 A JP273893 A JP 273893A JP H06260715 A JPH06260715 A JP H06260715A
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克彦 井川
Yukio Shakuda
幸男 尺田
Hiroyuki Matagi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な電流−光出力特性を得られるととも
に、信頼性の高い半導体レーザ素子を提供する。 【構成】 レーザ出射端面部には、凹部9が設けられて
おり、凹部9によりp側電極11は、p側電極11a,
11bに分離されている。p側電極11aに電圧を印加
しても、p側電極11b下部には電流が流れない。これ
により、レーザ出射端面部付近を電流非注入領域とする
ことができ、発熱によるレーザ出射端面部の劣化を防止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体レーザ素子に
関するものであり、特にその信頼性向上に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】今日、光情報機器の光源として半導体レ
ーザが広く用いられている。このうち、追記型や書き替
え型の光デイスク等に用いられる半導体レーザにおいて
は、高出力でかつ信頼性が高いことが望まれる。
【0003】ところで、半導体レーザの信頼性を低下さ
せる要因の1つとして、光出射端面の劣化や損傷の問題
がある。このような問題を解決する為、特開平2−23
9679号公報には、端面に電流非注入領域を形成する
方法が開示されている。
【0004】端面に電流非注入領域を形成した半導体レ
ーザ50を図6に示す。半導体レーザ50は、共振器導
波路端面近傍を電流非注入領域としたセルフアライン構
造型半導体レーザ素子である。
【0005】図6Bに示すように、半導体レーザ50に
おいては、n型(以後、「n−」と略す。)GaAs基
板1の上に、n−AlxGa1-xAs下クラッド層2、A
yGa1-yAs活性層3、p型(以降、「p−」と略
す。)AlxGa1-xAs第1上クラッド層4、p−Al
xGa1-xAs第2上クラッド層7、p−GaAsコンタ
クト層8、p側電極11が形成されている。なお、n−
GaAs基板1の下にはn側電極10が設けられてい
る。
【0006】図6B、Cに示すように、p−AlxGa
1-xAs第1上クラッド層4とp−AlxGa1-xAs第
2上クラッド層7の間の一部には、n−GaAs電流ブ
ロック層5、n−Al0.15GaAs蒸発防止層6が形成
されている。
【0007】半導体レーザ50においては、共振器中央
部ではストライプ状に電流ブロック層5および蒸発防止
層6が除去されており、電流が流れる電流通路7aが形
成されている。これに対して、端面部分においては、電
流ブロック層5および蒸発防止層6が残っている為、電
流は流れない構造となっている。このため、端面でのジ
ュール熱による発熱が抑えられ、光出射端面の劣化や損
傷をおこりにくくすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような半導体レーザ素子においては、光出射端面部分に
直接遷移型材料によりなる電流ブロック層5が形成され
ている。したがって、この部分で光吸収が起こり、良好
な電流−光出力特性が得られないといった問題があっ
た。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解決
し、良好な電流−光出力特性を得られるとともに、信頼
性の高い半導体レーザ素子を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる半導体
レーザ素子においては、第1電極形成面に設けられた第
1電極、第2電極形成面に設けられた第2電極、前記第
1電極と第2電極の間に設けられた複数の半導体層、を
有する半導体レーザ素子であって、前記複数の半導体層
は少なくとも、A)活性層、B)前記第1電極と前記活
性層の間に設けられ、屈折率が前記活性層よりも小さい
とともに禁制帯幅が広い第1導電型の第1クラッド層、
C)前記第2電極と前記活性層の間に設けられ、屈折率
が前記活性層よりも小さいとともに禁制帯幅が広い第2
導電型の第2クラッド層、D)前記第1クラッド層と前
記第1電極の間に形成された半導体層であって、屈折率
が前記活性層よりも大きいとともに、禁制帯幅が狭いコ
ンタクト層、を備え、前記第1電極形成面には段差が設
けられており、前記第1電極はこの段差によって分離さ
れていること、を特徴とする。
【0011】請求項2にかかる半導体レーザ素子におい
ては、前記第1電極形成面に設けられる段差は、前記コ
ンタクト層の厚みより深いことを特徴とする。
【0012】請求項3の半導体レーザ素子においては、
前記段差によって形成される凹部は、レーザ出射端面部
に形成されていることを特徴とする。
【0013】請求項4の半導体レーザ素子の製造方法に
おいては、第2導電型の半導体基板上に第2クラッド層
を形成する工程、前記第2クラッド層の上に、屈折率が
前記クラッド層よりも大きいとともに禁制帯幅が狭い活
性層を形成する工程、前記活性層の上に、屈折率が前記
活性層よりも小さいとともに禁制帯幅が広い第1導電型
の第1クラッド層を形成する工程、前記第1クラッド層
の上に、屈折率が前記活性層よりも大きいとともに、禁
制帯幅が狭いコンタクト層を形成する工程、少なくとも
前記コンタクト層をエッチングし、表面に段差を形成す
る工程、前記段差によって分離されるように、前記表面
に第一電極を形成する工程、を備えたことを特徴とす
る。
【0014】
【作用】請求項1、請求項4の半導体レーザ素子または
その製造方法においては、前記第1電極形成面には段差
が設けられており、前記第1電極はこの段差によって分
離されている。したがって、分離されている前記第一電
極の下部を電流非注入領域とすることができる。これに
より、素子の特性を左右する活性層近傍の構造、電流狭
さく構造の変更を行なうことなく、局所的な発熱による
素子の特性劣化を防止できる。
【0015】請求項2の半導体レーザ素子においては、
前記第1電極形成面に設けられる段差は、前記コンタク
ト層の厚みより深い。したがって、前記第1電極の下部
にコンタクト層がなく、前記第1電極の下部の第1クラ
ッド層に電荷空乏層を形成することができる。これによ
り、より確実に、分離されている前記第一電極の下部を
電流非注入領域とすることができ、局所的な発熱による
素子の特性劣化を防止できる。
【0016】請求項3の半導体レーザ素子においては、
前記段差によって形成される凹部が、レーザ出射端面部
に形成されている。したがって、レーザ出射端面部を電
流非注入領域とすることができ、発熱によるレーザ出射
端面部の劣化を防止できる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1に本発明の一実施例による半導体レーザ素子3
1を示す。なお、図1Aは、半導体レーザ素子31の共
振器導波路端面近傍を電流非注入領域とした構造の一例
を示す斜視図であり、図1Bは図1Aのc−c断面図で
ある。
【0018】半導体レーザ素子31においては、第2導
電型半導体基板であるn−GaAs基板1の上に、第2
クラッド層であるn−AlxGa1-xAs下クラッド層
2、活性層であるAlyGa1-yAs活性層3、第1クラ
ッド層であるp−AlxGa1-xAs第1上クラッド層
4、p−AlxGa1-xAs第2上クラッド層7、コンタ
クト層であるp−GaAsコンタクト層8、第1電極で
あるp側電極11が形成されている。なお、n−GaA
s基板1の下には第2電極であるn側電極10が設けら
れている。
【0019】図1Aに示すように、p−AlxGa1-x
s第1上クラッド層4上に形成されたn−GaAs電流
ブロック層5、n−Al0.15GaAs蒸発防止層6は、
ストライプ状に除去されており、幅W1、長さLの電流
通路7aが形成されている。また、図1A,Bに示すよ
うに、レーザ出射端面部には、凹部9が設けられてい
る。なお、凹部9によりp側電極11は、p側電極11
a,11bに分離されている。また、凹部9によって形
成された段差の深さは、p−GaAsコンタクト層8の
厚みより深く形成されている。
【0020】このように、半導体レーザ素子31におい
ては、凹部9によりp側電極11は、p側電極11a,
11bに分離されている。したがって、p側電極11a
に電圧を印加しても、p側電極11b下部には電流が流
れない。これにより、レーザ出射端面部付近を電流非注
入領域とすることができ、発熱によるレーザ出射端面部
の劣化を防止できる。
【0021】なお、本実施例においては、p側電極11
aおよび11bが接している半導体面(p−GaAsコ
ンタクト層8および凹部9の底面)を第1電極形成面と
し、n側電極10とn−GaAs基板1が接触している
面を第2電極形成面としている。
【0022】本発明の効果を確認する為、図1AにてW
=250μm、L=350μm、L1=20μm、D=1.7μmとした
半導体レーザ素子31を試作し、組立てた。こうして得
られた半導体レーザ素子31の電流−光出力特性及びC
OD(catastrophic opticaldamage)レベルを、従来の
半導体レーザ素子50と比較した結果を図2に示す。な
お、電流−光出力特性γが従来の半導体レーザ素子50
であり、電流−光出力特性δが半導体レーザ素子31で
ある。
【0023】図に示すように、半導体レーザ素子31に
おいては、従来の半導体レーザ素子50と比較して、し
きい値電流が20%減少し、CODレベルは30%向上
した。さらに、半導体レーザ素子31を信頼性試験に投
入したところ、従来例より約5倍寿命が伸びることがわ
かった。
【0024】なお、本実施例においては、第1電極形成
面に設けられる段差は、前記コンタクト層の厚みより深
く、凹部9の底面に形成されたp側電極11の下部は、
オーミック接触とならない。したがって、p側電極11
の下部に電荷空乏層が形成されるので、より確実に、レ
ーザ出射端面部付近を電流非注入領域とすることができ
る。
【0025】[半導体レーザ素子31の製造方法]つぎ
に、半導体レーザ素子31の製造方法を説明する。な
お、本実施例においては、出願人が、既に特公平1-3787
3号公報に、開示したセルフアライン構造型半導体レー
ザ素子のうち、特に制御性および量産性に秀れたSAM
(self−aligned−structure−b
y−MBE)構造型半導体レーザ素子の製造方法を用い
た。
【0026】まず、図4Aに示すように、n−GaAs
からなる半導体基板1の上に、n−AlxGa1-xAsか
らなる下部クラッド層2(Al組成x=0.55)と、Aly
Ga1-yAsからなる活性層3(Al組成y=0.12)と、
p−AlxGa1-xAsからなる第1上部クラッド層4
(Al組成x=0.55)と、n−GaAsからなる電流ブ
ロック層5、n−Al0.15GaAsからなる蒸発防止層
6と、ノンドーブGaAsからなる表面保護層26とを
順次積層させることにより第1成長層20を形成する。
【0027】本実施例においては、 分子線エピタキシ
ャル成長(molecular beam epitaxy:MBE)装置(図
示せず)内にn−のGaAsからなる半導体基板1を装
着し、所定の方法にて加熱させ、蒸発源にそれぞれ収納
された原料物質を分子線の形で蒸発させる。この原料等
を質量分析計(図示せず)でモニターすると共にコンピ
ュータ(図示せず)で蒸発源の温度やシャッタを制御す
ることにより、形成した。
【0028】つぎに、第1成長層20が形成された半導
体基板1を、MBE装置から外部に取り出した後、半導
体基板1の裏面をラッピングする。この状態から、図4
Bに示すように、ストライプ溝を形成すべき部分以外の
表面保護層26をホトレジスト60で覆う。このホトレ
ジスト60をマスクとして電流ブロック層5が適宜に
(例えば1000オングストローム程度)残る深さま
で、表面保護層26、蒸発防止層6および電流ブロック
層5をそれぞれ選択的にエッチングし、ストライプ溝7
aを形成する。
【0029】半導体基板1を、洗浄した後、再度MBE
装置内に装着する。図4Cに示すように、半導体基板1
に砒素分子線を当てながら、半導体基板1を約740℃
で約20分間加熱する。
【0030】一般に、温度を上昇させると、GaAsは
蒸発速度が速くなるが、AlGaAsは蒸発速度がほと
んど変化しない。すなわち、温度を上昇させると、Ga
Asで構成する電流ブロック層5は、温度上昇に伴って
蒸発がおこるが、AlGaAsで構成する第1上部クラ
ッド層23はほとんど蒸発しない。
【0031】したがって、第1上部クラッド層23上に
影響を与えることなく、電流ブロック層5のうちストラ
イプ溝7aに残余している不要な部分のみを除去するこ
とができる。なお、同時に、前記エッチング工程にて付
着した不純物等を蒸発させるとともに、表面保護層26
をも蒸発させることができる。
【0032】なお、この工程により、ストライプ溝の上
部の第1上部クラッド層23の表面が露出されるが、M
BE装置内で行われているため不純物等が付着する心配
はない。
【0033】つぎに、半導体基板1の温度を約600℃
に設定し、MBE法により、図4Dに示すように、p−
AlYGa1-YAsからなる第2上部クラッド層7(Al
組成Y=0.35)およびp−GaAsからなるコンタクト
層8とを順次積層する。
【0034】図5に図4Dのβ方向から見た矢視図を示
す。つぎに、図5Aに示すように、ホトレジスト61で
p−GaAsコンタクト層8を覆う。この状態から、第
2上部クラッド層7に達する程度の深さまでp−GaA
sコンタクト層8を選択的にエッチングすることによ
り、図5Bに示すように、レーザ出射端面部に凹部9を
形成する。
【0035】この状態から、p−GaAsコンタクト層
8に接するp側電極11および、n−GaAs半導体基
板1に接するN型電極10とを形成して完成する(図1
参照)。その際、p側電極11は、凹部9との段差によ
り、分離される。
【0036】なお、本実施例においては、p−GaAs
コンタクト層8形成後、ホトレジストでマスキングし、
選択的にエッチングすることにより、凹部9を形成し
た。しかし、これに限られることなく、例えば、p−G
aAsコンタクト層8形成前に、凹部を形成したい箇所
を酸化シリコン(SiO2)等でマスキングした後、p
−GaAsコンタクト層8を形成し、前記酸化シリコン
を除去することにより、凹部9を形成するようにしても
よい。
【0037】なお、本実施例においては、AlxGa1-x
AsおよびAlYGa1-YAsからなる各層のAl組成を
それぞれ記しているが、特にこれらに限られることな
く、他の組成比で構成してもよい。
【0038】[他の実施例]本発明を応用したブロード
エリア型半導体レーザ素子70を図3に示す。ブロード
エリア型半導体レーザにおいては、図に示すように、通
常数μmである電流通路幅dが数十〜数百μmと拡大され
ている。このように、電流通路幅dを通常の半導体レー
ザより拡大することにより、単位面積あたりの光の密度
を下げることができる。したがって、発熱によるレーザ
出射端面部の損傷を防ぐことができるので、全体とし
て、レーザ出力を高くすることができるというものであ
る。
【0039】図3に示すように、ブロードエリア型半導
体レーザ素子70においては、電流通路7aのほぼ中央
の上部に、電流通路7aとほぼ平行に、凹部9を設け
て、p側電極11を、p側電極11aと11bとに分離
している。これにより、電流通路7aへの電流集中を抑
制でき高出力化を図ることができる。
【0040】特に、ブロードエリア型半導体レーザにお
いては、電流通路幅が広ければ広いほど中央部分に電流
が集中する傾向が強まる。このような中央部分に集中す
る電流によって、電流通路中央部分に発熱がおこり、熱
飽和により光出力が制限される。すなわち、高出力を得
る為に電流通路幅を広げても、光出力が制限されるとい
った問題がある。ブロードエリア型半導体レーザ素子7
0においては、こうした電流集中による発熱を抑制する
ことができる。
【0041】なお、ブロードエリア型半導体レーザ素子
70においては、さらに、レーザ出射端面部に凹部を設
け、半導体レーザ素子31と同様に電極を分離するよう
にしてもよい。これにより、レーザ出射端面部の損傷を
防止することができるので、より高出力のレーザ素子を
提供することができる。
【0042】なお、ブロードエリア型半導体レーザ素子
70においては、電流通路7aのほぼ中央に段差を設け
たが、特にこれに限られることなく、電流通路7aの上
部であればどの位置に設けても、その部分の局所的な発
熱を防止することができる。また、段差によって形成す
る凹部は、一箇所に限らず、数箇所設けるようにしても
よい。
【0043】また、上記各実施例においては、レーザ出
射端面部または電流通路上部に凹部9を設けている。こ
れにより、各々の構造を有した半導体レーザ素子に応じ
て電流注入領域を制限でき、半導体レーザ素子の局部的
な発熱による特性劣化を防止することができる。ただ
し、これに限られることなく、局部的な発熱が問題とな
る部分であれば、どの位置に凹部9を設けてもよい。
【0044】なお、上記各実施例においては、第1電極
形成面に設けられる段差は、前記コンタクト層の厚みよ
り深く形成しているが、前記段差を前記コンタクト層の
厚みより浅く形成してもよい。
【0045】また、上記各実施例においては、半導体レ
ーザ素子の特性を左右する活性層3近傍の構造、電流狭
さく構造の変更を行なうことなく、電極形成面に段差を
設けるだけで、電流非注入領域とすることができる。し
たがって、製作が容易で生産性を向上することができ
る。
【0046】なお、上記各実施例においては、SAM構
造型半導体レーザ素子の製造方法を用いて、半導体レー
ザを製造したが、一般的な製造方法を用いてもよい。
【0047】また、上記各実施例においては、GaAs
基板2をN型で構成したが、P型で構成してもよい。
【0048】なお、上記各実施例においては、AlGa
As系レーザについて説明したが、他の材料系レーザ、
例えば、InGaAlP系レーザ、InGaAsP系レ
ーザにも適用することができる。
【0049】
【発明の効果】請求項1、請求項5の半導体レーザ素子
またはその製造方法においては、前記第1電極形成面に
は段差が設けられており、前記第1電極はこの段差によ
って分離されている。したがって、局所的な発熱による
素子の特性劣化を防止できる。これにより、信頼性の高
い半導体レーザ素子を提供することができる。
【0050】請求項2の半導体レーザ素子においては、
前記第1電極形成面に設けられた段差は、前記コンタク
ト層の厚みより深い。したがって、局所的な発熱による
素子の特性劣化をより確実に防止できる。これにより、
より信頼性の高い半導体レーザ素子を提供することがで
きる。
【0051】請求項3、請求項6の半導体レーザ素子ま
たはその製造方法においては、前記段差によって形成さ
れた凹部が、レーザ出射端面部に形成されている。した
がって、発熱によるレーザ出射端面部の劣化を防止でき
る。これにより、良好な電流−光出力特性を得られると
ともに、信頼性の高い半導体レーザ素子を提供すること
ができる。
【0052】請求項4、請求項7の半導体レーザ素子ま
たはその製造方法においては、前記電極形成面に設けら
れた凹部が、電流通路の上部に、かつ電流通路とほぼ平
行に形成されている。したがって、電流通路の幅を広げ
ても、電流通路上部に電流集中することより発生する熱
を抑制できる。これにより、レーザ出力が熱飽和により
制限されることを防止できる。高出力でかつ信頼性の高
い半導体レーザ素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体レーザ素子31を示す図である。Aは斜
視図で、BはAのa−a断面図である。
【図2】電流−光出力特性及びCODレベルを示す図で
ある。
【図3】他の実施例である半導体レーザ素子70を示す
斜視図である。
【図4】半導体レーザ素子31の製造工程を示す図であ
る。
【図5】半導体レーザ素子31の製造工程を示す図であ
る。
【図6】共振器導波路端面近傍を電流非注入領域とした
従来のセルフアライン構造型半導体レーザ素子を示す図
である。Aはその構造を示す斜視図であり、Bは、図A
のa−a断面図であり、図Cは図Aのb−b断面図であ
る。
【符号の説明】
2・・・n−AlxGa1-xAs下クラッド層 3・・・AlyGa1-yAs活性層 4・・・p−AlxGa1-xAs第1上クラッド層 7・・・p−AlxGa1-xAs第2上クラッド層 7a・・電流通路 8・・・p−GaAsコンタクト層 11a,11b・・p側電極 10・・n側電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】一般に、温度を上昇させると、GaAsは
蒸発速度が速くなるが、AlGaAsは蒸発速度がほと
んど変化しない。すなわち、温度を上昇させると、Ga
Asで構成する電流ブロック層5は、温度上昇に伴って
蒸発がおこるが、AlGaAsで構成する第1上部クラ
ッド層4はほとんど蒸発しない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】したがって、第1上部クラッド層4上に影
響を与えることなく、電流ブロック層5のうちストライ
プ溝7aに残余している不要な部分のみを除去すること
ができる。なお、同時に、前記エッチング工程にて付着
した不純物等を蒸発させるとともに、表面保護層26を
も蒸発させることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】なお、この工程により、ストライプ溝の
の第1上部クラッド層4の表面が露出されるが、MB
E装置内で行われているため不純物等が付着する心配は
ない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】つぎに、半導体基板1の温度を約600℃
に設定し、MBE法により、図4Dに示すように、p−
AlYGa1-YAsからなる第2上部クラッド層7(Al
組成Y=0.55)およびp−GaAsからなるコンタクト
層8とを順次積層する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】
【発明の効果】請求項1、請求項4の半導体レーザ素子
またはその製造方法においては、前記第1電極形成面に
は段差が設けられており、前記第1電極はこの段差によ
って分離されている。したがって、局所的な発熱による
素子の特性劣化を防止できる。これにより、信頼性の高
い半導体レーザ素子を提供することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】請求項3の半導体レーザ素子においては
前記段差によって形成された凹部が、レーザ出射端面部
に形成されている。したがって、発熱によるレーザ出射
端面部の劣化を防止できる。これにより、良好な電流−
光出力特性を得られるとともに、信頼性の高い半導体レ
ーザ素子を提供することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】削除

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1電極形成面に設けられた第1電極、 第2電極形成面に設けられた第2電極、 前記第1電極と第2電極の間に設けられた複数の半導体
    層、 を有する半導体レーザ素子であって、 前記複数の半導体層は少なくとも、 A)活性層、 B)前記第1電極と前記活性層の間に設けられ、屈折率
    が前記活性層よりも小さいとともに禁制帯幅が広い第1
    導電型の第1クラッド層、 C)前記第2電極と前記活性層の間に設けられ、屈折率
    が前記活性層よりも小さいとともに禁制帯幅が広い第2
    導電型の第2クラッド層、 D)前記第1クラッド層と前記第1電極の間に形成され
    た半導体層であって、屈折率が前記活性層よりも大きい
    とともに、禁制帯幅が狭いコンタクト層、 を備え、 前記第1電極形成面には段差が設けられており、前記第
    1電極はこの段差によって分離されていること、 を特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】請求項1の半導体レーザ素子において、 前記第1電極形成面に設けられる段差は、前記コンタク
    ト層の厚みより深いこと、 を特徴とする半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】請求項1の半導体レーザ素子において、 前記段差によって形成される凹部は、レーザ出射端面部
    に形成されていること、 を特徴とする半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】第2導電型の半導体基板上に第2クラッド
    層を形成する工程、 前記第2クラッド層の上に、屈折率が前記クラッド層よ
    りも大きいとともに禁制帯幅が狭い活性層を形成する工
    程、 前記活性層の上に、屈折率が前記活性層よりも小さいと
    ともに禁制帯幅が広い第1導電型の第1クラッド層を形
    成する工程、 前記第1クラッド層の上に、屈折率が前記活性層よりも
    大きいとともに、禁制帯幅が狭いコンタクト層を形成す
    る工程、 少なくとも前記コンタクト層をエッチングし、表面に段
    差を形成する工程、 前記段差によって分離されるように、前記表面に第一電
    極を形成する工程、 を備えたことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方
    法。
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