JP3109481B2 - 半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子及びその製造方法

Info

Publication number
JP3109481B2
JP3109481B2 JP10171623A JP17162398A JP3109481B2 JP 3109481 B2 JP3109481 B2 JP 3109481B2 JP 10171623 A JP10171623 A JP 10171623A JP 17162398 A JP17162398 A JP 17162398A JP 3109481 B2 JP3109481 B2 JP 3109481B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor laser
conductivity type
laser device
stripe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10171623A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000012953A (ja
Inventor
健嗣 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP10171623A priority Critical patent/JP3109481B2/ja
Publication of JP2000012953A publication Critical patent/JP2000012953A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3109481B2 publication Critical patent/JP3109481B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ素
子、更に詳細には、デジタルバーサタイルディスク(D
VD)、光磁気(MO)ディスク等の光ディスク装置の
光源等として用いられるAlGaInP系可視光半導体
レーザ素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AlGaInP系可視光半導体レーザ素
子のレーザ特性を高い信頼性で維持するには、共振器端
面の劣化を防止することが重要である。この端面劣化の
防止策として、端面に保護膜を形成する方法が広く用い
られている。
【0003】ここで、図6及び図7を参照して、従来の
典型的なAlGaInP系可視光半導体レーザ素子の構
成を説明する。図6はAlGaInP系可視光半導体レ
ーザ素子の構成を示す斜視図、図7は線A−Bでの図6
のAlGaInP系可視光半導体レーザ素子の層構造を
示す断面図である。従来のAlGaInP系可視光半導
体レーザ素子は、図6及び図7に示すように、n−Ga
As 基板210と、n−Ga As 基板210上に形成さ
れた積層構造と、積層構造上に形成され、上層にp−G
a InPヘテロバッファ層160を有するリッジストラ
イプ状のp−AlGaInPクラッド層150のリッジ
型の光導波路とを備えている。更に、リッジストライプ
の両側を挟むように埋め込んだn−Ga As 電流ブロッ
ク層190と、p−Ga InPヘテロバッファ層160
及びn−Ga As 電流ブロック層190上に成膜された
p−Ga As コンタクト層200とを有する。積層構造
は、n−Ga As バッファ層170、n−AlGaIn
Pクラッド層130、MQW活性層110、p−AlG
aInPクラッド層120、及びp−Ga InPエッチ
ング停止層140から構成されている。更に、レーザ素
子は、コンタクト層200上にp側電極220及び基板
210裏面にn電極230を有し、共振器構造の両端面
には端面保護膜260を備えている。
【0004】電流は、電流ブロック層190によってリ
ッジ型導波路に狭窄されて活性層110に注入される。
共振器の長手方向には電流狭窄構造は設けてなく、共振
器内部と同等の高密度の電流注入が行われる。共振器端
面では、高密度の表面準位が存在しているため、端面に
電流が流れると、その準位を介してキャリアが非発光に
再結合する。そのため共振器内部に比較して局所的に温
度が上昇し、劣化の進行が速くなる。そこで共振器端面
には端面保護膜260が形成され、端面結晶が雰囲気中
の酸素と反応して酸化し、急速劣化するのを防止する。
【0005】更に、図8から図10を参照して、従来の
AlGaInP系可視光半導体レーザ素子の製造方法を
説明する。図8から図10は従来のAlGaInP系可
視光半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の層構造を
示す斜視図である。先ず、図8に示すように、n−Ga
As 基板210上に、MOVPE法等により、順次、n
−Ga As バッファ層170、n−AlGaInPクラ
ッド層130、MQW活性層110、p−AlGaIn
Pクラッド層120、及びp−GaInPエッチング停
止層140、p−AlGaInPクラッド層150、p
−Ga InPヘテロバッファ層160、及びp−Ga A
s キャップ層180を成膜する。
【0006】次いで、図9に示すように、キャップ層1
80上にSiO2 膜をストライプ状に形成する。
【0007】続いて、図10に示すように、SiO2
240を使って、エッチング停止層140まで、キャッ
プ層180、ヘテロバッファ層160及びクラッド層1
50をエッチングして、ストライプ状のリッジ構造を形
成する。更に、n−Ga As 電流ブロック層190をリ
ッジ構造の両側に成膜してリッジ構造を埋め込み、次い
で、p−Ga As コンタクト層200を成膜する。
【0008】更に、コンタクト層200上にp側電極2
20及び基板210裏面にn電極230をそれぞれ形成
し、共振器構造の両端面には端面保護膜260を成膜す
る。これにより、図6に示す従来のAlGaInP系可
視光半導体レーザ素子を得ることができる。
【0009】また、従来技術には、共振器端面部に電流
が流れないような構造を設けた端面非注入構造とよばれ
るAlGaInP系可視光半導体レーザ素子が多数報告
されている。そのなかで、庄野らは、第38回応用物理
学関連連合講演会講演予稿集P1001 30P−D−
10において、端面近傍の光取り出し部上部にn−Ga
As層を設けて端面非注入構造を形成する方法を述べて
いる。端面非注入構造によって、表面準位を介した非発
光再結合電流が流れるのを低減し高出力化を計るもので
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、端面に
保護膜を形成する方法では、端面の結晶表面の酸化によ
る急速な劣化の防止には効果的であるが、端面近傍へも
高密度の電流注入が行われ、結晶欠陥の形成が加速され
る。このため長期的な端面劣化の防止は不十分であっ
た。さらに従来の端面非注入構造の半導体レーザ素子で
は、電流非注入領域を形成するために、余分な工程が必
要であり、且つ製造工程に高い技術が要求されるという
問題があった。また、前述の庄野らの方法では、n-Ga
As 端面非注入層の厚さのため素子表面に凸凹ができ、
ヒートシンクへの融着と放熱が不均一になり、レーザ特
性の悪化や劣化を生じる原因となっていた。
【0011】本発明の目的は、従来構造の半導体レーザ
素子と同じ製造工程で端面近傍に電流非注入構造を形成
し、これらの問題を解決した高信頼なAlGaInP系
可視光半導体レーザ素子を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る半導体レーザ素子は、第1導電型クラ
ッド層、活性層および第2導電型クラッド層を少なくと
も含み、第1導電型の半導体基板上に形成されたダブル
ヘテロ構造と、第2導電型クラッド層によって形成され
て共振器方向に延伸し、ストライプ幅が共振器の少なく
とも一方の光取り出し部で共振器内部のストライプ幅よ
りも狭くなっているリッジストライプと、共振器の少な
くとも一方の光取り出し部ではリッジストライプの側面
及び上面を覆うAlInPからなる第1の電流ブロック
層と、リッジストライプの両側を埋める第2の電流ブロ
ック層とを備えることを特徴としている。
【0013】好適には、第2導電型クラッド層上に第2
導電型ヘテロバッファ層を有する。
【0014】具体的には、半導体基板がGa As 、Ga
AsP、及びGaPのいずれかである。第1及び第2導
電型クラッド層がAlGaInP、AlGa As のいず
れかである。活性層がGa InP又はAlGaInPを
含む。更に、第2の電流ブロック層がGa As で形成さ
れている。
【0015】本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法
は、第1導電型の半導体基板上に第1導電型クラッド
層、活性層および第2導電型クラッド層を少なくとも含
むダブルヘテロ構造の積層構造を形成する工程と、共振
器方向に延伸するマスクであって、少なくとも一方の光
取り出し部のストライプ幅が共振器内部のストライプ幅
よりも狭くなるようなストライプ状のマスクを形成し、
次いで、そのマスクを使って第2導電型クラッド層をエ
ッチングしてリッジストライプを形成する工程と、前記
マスクを使用した選択エピタキシャル成長法により、リ
ッジストライプを挟んで、AlInPからなる第1の電
流ブロック層を選択成長させ、ストライプ幅が共振器内
部のストライプ幅よりも狭い共振器の少なくとも一方の
光取り出し部では、第1の電流ブロック層がリッジスト
ライプ側面及び上面を覆うようにする工程とを特徴とし
ている。
【0016】好適には、第2導電型のエッチング停止層
を成膜し、その上に第2導電型クラッド層を成膜する。
具体的には、半導体基板としてGa As 、Ga AsP、
及びGaPのいずれかを使用し、第1及び第2導電型ク
ラッド層としてAlGaInP、AlGa Asのいずれ
かを使用し、Ga InP又はAlGaInPを含む活性
層を形成し、第2の電流ブロックとしてGa As を使用
する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例 本実施形態例は、本発明をAlGaInP系可視光半導
体レーザ素子に適用した、本発明に係る半導体レーザ素
子の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例のA
lGaInP系可視光半導体レーザ素子の構成を示す斜
視図、図2は線A−Bでの図1の層構造を示す断面図で
ある。本実施形態例のAlGaInP系可視光半導体レ
ーザ素子10は、図1に示すように、n−Ga As 基板
210と、n−Ga As 基板210上に、形成された積
層構造と、p−AlGaInPクラッド層150及びp
−Ga InPヘテロバッファ層160によって積層構造
上に形成されて共振器方向に延伸し、ストライプ幅が共
振器の光取り出し部で共振器内部のストライプ幅よりも
狭くなっているリッジストライプ構造と、共振器の少な
くとも一方の光取り出し部ではリッジストライプの側面
及び上面を覆うn−AlInPからなる第1の電流ブロ
ック層250と、リッジ構造の両側を埋め込む第2のn
−GaAs 電流ブロック層190と、p−Ga As コン
タクト層200とを備えている。積層構造は、n−Ga
As バッファ層170、n−AlGaInPクラッド層
130、MQW活性層110、p−AlGaInPクラ
ッド層120、及びp−Ga InPエッチングストッパ
層140で構成されている。
【0018】更に、AlGaInP系可視光半導体レー
ザ素子10は、コンタクト層200上にp側電極220
を及び基板210裏面にn電極230をそれぞれ有し、
共振器構造の両端面には端面保護膜260を備えてい
る。
【0019】次に、図3から図5を参照して、本実施形
態例のAlGaInP系可視光半導体レーザ素子10の
製造方法を説明する。図3から図5はAlGaInP系
可視光半導体レーザ素子10を製造する際の工程毎の層
構造を示す斜視図である。図3に示すように、n−Ga
As 基板210上に、有機金属気相成長(MOVPE)
法等により、順次、n−Ga As バッファ層170、n
−AlGaInPクラッド層130、MQW活性層11
0、p−AlGaInPクラッド層120、p−Ga I
nPエッチング停止層140、p−AlGaInPクラ
ッド層150、p−Ga InPヘテロバッファ層16
0、及びp−Ga As キャップ層180を成膜する。
【0020】次いで、SiO2 膜を全面に形成する。次
いで、共振器方向に延伸したストライプの光取り出し部
のストライプ幅が共振器内部のストライプ幅よりも狭い
ガラスマスクを形成し、このマスクを使用してSiO2
膜をパターンニングして、図4に示すように、SiO2
膜240を形成する。次に、このSiO2 膜240を利
用してウェットエッチングによりリッジ導波路を形成す
る。この際、ウエットエッチングの特性であるサイドエ
ッチングにより光取り出し部のストライプ幅が狭い部分
ではp−AlInPブロック層150上面もエッチング
されるようになる。この後、SiO2 膜をマスクとした
選択成長法によって、AlInPブロック層250を選
択成長し、その上にn−Ga As ブロック層190を選
択成長する。次にSiO2 膜240を除去し、図5に示
すように、ウェハ全面にp−Ga As コンタクト層20
0を成長させる。尚、図5で、p−GaAsキャップ層
180は、組成が同じp−Ga As コンタクト層200
と一体化して図示されている。
【0021】このようにして作製された半導体レーザ素
子の端面近傍のストライプ幅が狭い部分では、エッチン
グによりマスクのSiO2 膜240とp−AlGaIn
Pクラッド層150との間に隙間が生じているので、選
択成長の際、図1に示すように、AlInPブロック層
250がストライプ上面を覆うようになる。
【0022】本発明では、共振器端面近傍部のストライ
プ幅の調節を行い、n−AlInPブロック層250が
ストライプ上面を覆うようにしている。AlInPブロ
ック層250がストライプ上面を覆うようにするための
エッチング後のストライプ端面近傍部メサ底幅は、(1
15)A (15.8°オフ)基板の場合、リッジ型の光導
波路が形成されている上部p−AlGaInPクラッド
層厚をAとすると、B=A/ tan39.2°+A/ tan
70.8°で求めたB以下の幅が必要である。
【0023】本実施形態例の場合、リッジ型の光導波路
が形成されている上部p−AlGaInPクラッド厚は
1.2μm、エッチング後の端面近傍部メサ底幅は1.
5μmであった。
【0024】このような構造を作製した場合、AlIn
Pは高抵抗な材料であるから、p−Ga As コンタクト
層200から注入された電流は、AlInPブロック層
250がストライプ上面を覆った端面部を流れない。一
方、ストライプ幅が広い中央部では、図2に示すよう
に、AlInPブロック層250がストライプ上面を覆
わず電流が注入される。したがって、端面非注入構造が
形成され、表面準位を介した非発光再結合電流が流れる
のが抑制され、高信頼性を計ることができる。
【0025】また本発明では、ブロック層にAlInP
を用いているため、光吸収が少ない。特にストライプ幅
が狭い所でも、光吸収が起こらず、レーザ素子特性とし
てしきい値電流が小さくなり、効率が上昇する。さら
に、実屈折率導波型となるため、メサ底幅が小さくなっ
たことによる最大光出力の低下は、従来のGa As ブロ
ック層を用いた場合(図6参照)に比べ起こりにくい。
【0026】本発明の場合、非注入領域の長さにも注意
が必要である。非注入領域の長さが短い時には、レーザ
素子端面近傍に残っているp−AlGaInPクラッド
層150を通して、励起領域から端面近傍の電流非注入
領域のMQW活性層110に流れる漏れ電流が大きくな
り、端面非注入効果がなくなる。更には、非注入領域の
長さが短ければ、へき開に高度な技術と精度が要求され
る。一方、非注入領域の長さが長すぎると、電流注入部
から発振した光が広がった際に上下面のGa As で吸収
されしきい値、効率が低下してしまう。本実施形態例の
半導体レーザ素子では、非注入領域の長さが10μmか
ら30μmの時に良好な特性が得られた。
【0027】
【実施例】以下、本実施形態例の半導体レーザ素子の製
造方法とそれを用いた半導体レーザ素子の製造方法を更
に具体的に説明する。図3から図5を参照して、本実施
形態例のAlGaInP可視光半導体レーザ素子10の
製造方法を、素子製造工程順に、順次、説明する。本実
施形態例では、成長方法としてMOVPE法、結晶材料
としてAlGaInP系を用いて説明するが、他の結晶
成長方法、結晶材料についても同様に適用できる。また
基板として(115)A (15.8°オフ)基板を例とし
てあげるが、他の方位についても同様な効果が得られ
る。
【0028】基板として、(115)A (15.8°オ
フ)基板n−Ga As基板210を用い、この基板210
上に、順次、MOVPE法により、図3に示すように、
以下のダブルヘテロ構造を結晶成長させる。ダブルヘテ
ロ構造は、厚さ0.3μmのn−Ga As バッファ層1
70、厚さ1.5μmのn−( Al0.7 Ga0.3)0.5
0.5 Pクラッド層130、MQW活性層110(MQ
Wは、Ga InPとAlGaInPの多層構造)、厚さ
0.3μmのp−( Al0.7 Ga0.3)0.5 In0.5 Pク
ラッド層120、厚さ0.01μmのp− Ga0.5
0.5Pエッチングストッパ層140、厚さ1.2μmの
p−( Al0.7 Ga0.3)0.5 In0.5 Pクラッド層15
0、n−Ga0.5 In0. 5 Pヘテロバッファ層160、
及びp−Ga As キャップ層180で構成されている。
【0029】次に、図4に示すように、SiO2 膜24
0をCVD法によって基板全面に形成する。その後、横
モード制御のための導波路を形成するために[−00
1]方向で、共振器中央部のストライプ幅が5μm、電
流非注入領域に相当する共振器端面部相当部のストライ
プ幅が2.5μmで、長さが20μmのマスクを用いて、
図4に示すように、SiO2 膜240をパターンニング
する。
【0030】SiO2 膜240をマスクにして、p−G
a As キャップ層180、Ga0.5In0.5 Pヘテロバ
ッファ層160、p−( Al0.7 Ga0.3)0.5 In0.5
Pクラッド層150をエッチングする。次いで、SiO
2 膜240をマスクとして膜厚0.3μmのAlInP
ブロック層250を、続いて膜厚0.9μmのn−Ga
As ブロック層190を選択成長する。最後に、SiO
2 膜240を除去し、全面に厚さ3μm のp−Ga As
コンタクト層200を成長する。このようにして図5に
示すようなレーザ素子構造を作製することができる。そ
の後、電極工程、研磨工程、へき開工程、素子化工程、
及び端面保護膜形成工程を経て、本実施例のAlGaI
nP系可視光半導体レーザ素子を作製することができ
る。
【0031】作製した本実施例の端面非注入構造のAl
GaInP系可視光半導体レーザ素子を評価したとこ
ろ、波長650nm帯域で、しきい値電流40mA、最
高光出力150mWが得られた。その結果、70℃、3
0mWの寿命試験において、寿命試験での光出力に比
べ、最高光出力が十分に高いため、寿命試験中の最高光
出力の低下による頓死が起こらず20,000時間以上
安定に動作するという高信頼性が得られた。一方、従来
のAlGaInP系可視光半導体レーザ素子では、しき
い値電流50mA、最高光出力50mWであり、70
℃、30mWの寿命試験において、寿命試験における光
出力に比べ最高光出力が十分に高くないために:寿命試
験中の最高光出力の低下による頓死が生じた。
【0032】以上のように:本発明のAlGaInP系
可視光半導体レーザ素子では、図4に示す従来のAlG
aInP可視光半導体レーザ素子の製造工程と同じ工程
で端面非注入構造が作製することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、端面近傍に電流非注入
構造を設けることによって端面部への電流注入を低減
し、高信頼な半導体レーザ素子を実現できる。本発明の
電流非注入構造は、従来構造の半導体レーザ素子と同じ
製造工程で作製でき、製造技術に高い技術が要求されな
い。さらに従来の端面非注入構造の半導体レーザ素子の
ような素子表面の凸凹を生じることもなく、特性や信頼
性への悪化も無い。またAlInPブロック層を用いる
ことにより、ストライプ幅を狭くしたところでも光吸収
をなくし、レーザ素子特性としてしきい値電流を小さく
し効率を上昇させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例のAlGaInP系可視光半導体レ
ーザ素子の構成を示す斜視図である。
【図2】線A−Bでの図1の層構造を示す断面図であ
る。
【図3】AlGaInP系可視光半導体レーザ素子を製
造する工程での層構造を示す斜視図である。
【図4】図3に続く、AlGaInP系可視光半導体レ
ーザ素子を製造する工程での層構造を示す斜視図であ
る。
【図5】図4に続く、AlGaInP系可視光半導体レ
ーザ素子を製造する工程での層構造を示す斜視図であ
る。
【図6】従来のAlGaInP系可視光半導体レーザ素
子の構成を示す斜視図である。
【図7】線A−Bでの図6の層構造を示す断面図であ
る。
【図8】従来のAlGaInP系可視光半導体レーザ素
子を製造する工程での層構造を示す斜視図である。
【図9】図8に続く、従来のAlGaInP系可視光半
導体レーザ素子を製造する工程での層構造を示す斜視図
である。
【図10】図9に続く、従来のAlGaInP系可視光
半導体レーザ素子を製造する工程での層構造を示す斜視
図である。
【符号の説明】
10 本実施形態例のAlGaInP系可視光半導体レ
ーザ素子 110 MQW活性層 120 p−AlGaInPクラッド層 130 n−AlGaInPクラッド層 140 p−Ga InPエッチングストッパ層 150 p−AlGaInPクラッド層 160 p−Ga InPヘテロバッファ層 170 n−Ga As バッファ層 180 p−Ga As キャップ層 190 n−Ga As ブロック層 200 p−Ga As コンタクト層 210 n−Ga As 基板 220 p側電極 230 n側電極 240 SiO2 膜 250 AlInPブロック層 260 端面保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型クラッド層、活性層および第
    2導電型クラッド層を少なくとも含み、第1導電型の半
    導体基板上に形成されたダブルヘテロ構造と、 第2導電型クラッド層によって形成されて共振器方向に
    延伸し、ストライプ幅が共振器の少なくとも一方の光取
    り出し部で共振器内部のストライプ幅よりも狭くなって
    いるリッジストライプと、 共振器の少なくとも一方の光取り出し部ではリッジスト
    ライプの側面及び上面を覆うAlInPからなる第1の
    電流ブロック層と、 リッジストライプの両側を埋める第2の電流ブロック層
    とを備えることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 第2導電型クラッド層上に第2導電型ヘ
    テロバッファ層を有することを特徴とする請求項1に記
    載の半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板がGa As 、Ga AsP、及
    びGaPのいずれかであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 第1及び第2導電型クラッド層がAlG
    aInP、AlGaAs のいずれかであることを特徴と
    する請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の半導
    体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 活性層がGa InP又はAlGaInP
    を含むことを特徴とする請求項1から4のうちのいずれ
    か1項に記載の半導体レーザ素子。
  6. 【請求項6】 第2の電流ブロック層が、Ga As で形
    成されていることを特徴とする請求項1から5のうちの
    いずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  7. 【請求項7】 第1導電型の半導体基板上に第1導電型
    クラッド層、活性層および第2導電型クラッド層を少な
    くとも含むダブルヘテロ構造の積層構造を形成する工程
    と、 共振器方向に延伸するマスクであって、少なくとも一方
    の光取り出し部のストライプ幅が共振器内部のストライ
    プ幅よりも狭くなるようなストライプ状のマスクを形成
    し、次いで、そのマスクを使って第2導電型クラッド層
    をエッチングしてリッジストライプを形成する工程と、 前記マスクを使用した選択エピタキシャル成長法によ
    り、リッジストライプを挟んで、AlInPからなる第
    1の電流ブロック層を選択成長させ、ストライプ幅が共
    振器内部のストライプ幅よりも狭い共振器の少なくとも
    一方の光取り出し部では、第1の電流ブロック層がリッ
    ジストライプ側面及び上面を覆うようにする工程とを特
    徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 次いで、リッジストライプの両側を第2
    の電流ブロック層で埋め込むことを特徴とする請求項7
    に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 第2導電型のエッチング停止層を成膜
    し、その上に第2導電型クラッド層を成膜することを特
    徴とする請求項7又は8に記載の半導体レーザ素子の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 半導体基板としてGa As 、Ga As
    P、及びGaPのいずれかを使用し、第1及び第2導電
    型クラッド層としてAlGaInP、AlGa As のい
    ずれかを使用し、Ga InP又はAlGaInPを含む
    活性層を形成し、第2の電流ブロックとしてGa As を
    使用することを特徴とする請求項7から9のうちのいず
    れか1項に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
JP10171623A 1998-06-18 1998-06-18 半導体レーザ素子及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3109481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10171623A JP3109481B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 半導体レーザ素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10171623A JP3109481B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 半導体レーザ素子及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000012953A JP2000012953A (ja) 2000-01-14
JP3109481B2 true JP3109481B2 (ja) 2000-11-13

Family

ID=15926618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10171623A Expired - Fee Related JP3109481B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 半導体レーザ素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3109481B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5261857B2 (ja) * 2001-09-21 2013-08-14 日本電気株式会社 端面発光型半導体レーザおよび半導体レーザ・モジュール
JP7019821B2 (ja) * 2018-07-31 2022-02-15 三菱電機株式会社 半導体レーザ装置の製造方法、および半導体レーザ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000012953A (ja) 2000-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3862894B2 (ja) 半導体レーザ装置
JP4219010B2 (ja) 半導体レーザ装置
JP4295776B2 (ja) 半導体レーザ装置及びその製造方法
US6888870B2 (en) Semiconductor laser and method for manufacturing the same
JP2929990B2 (ja) 半導体レーザ
JP3655066B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ及びその製造方法
JP3109481B2 (ja) 半導体レーザ素子及びその製造方法
JP2001068789A (ja) 半導体レーザ
JP3300657B2 (ja) 化合物半導体レーザ装置
JPH0728102B2 (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
JPH10209553A (ja) 半導体レーザ素子
JP3063684B2 (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JP3119301B2 (ja) 高出力半導体レーザ
JPH10154843A (ja) 半導体レーザ素子及びそれを用いた光ディスク装置
JP2946781B2 (ja) 半導体レーザ
JP3328933B2 (ja) 半導体レーザ素子及びその製造方法
JP2794743B2 (ja) 量子井戸型半導体レーザ素子
JP2001332811A (ja) 半導体レーザ素子、及び、その製造方法
JP3164072B2 (ja) 半導体発光素子及びその製造方法
JP3792434B2 (ja) 自励発振型半導体レーザ
JPH0671122B2 (ja) 半導体レーザ素子
JP3422365B2 (ja) リッジストライプ型半導体レーザ装置
JP2004200276A (ja) 半導体レーザ
JPH10200201A (ja) 半導体レーザ
JPH0443691A (ja) 半導体レーザ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees