JPH06260662A - 多結晶半導体装置 - Google Patents

多結晶半導体装置

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Publication number
JPH06260662A
JPH06260662A JP7282993A JP7282993A JPH06260662A JP H06260662 A JPH06260662 A JP H06260662A JP 7282993 A JP7282993 A JP 7282993A JP 7282993 A JP7282993 A JP 7282993A JP H06260662 A JPH06260662 A JP H06260662A
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JP
Japan
Prior art keywords
anode
cathode
voltage
current
polycrystalline semiconductor
Prior art date
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Pending
Application number
JP7282993A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Morosawa
克彦 両澤
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06260662A publication Critical patent/JPH06260662A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 整流特性を有するようにする。 【構成】 n型の真性多結晶シリコン薄膜3の上面中央
部にはゲート絶縁膜を介してゲート8が設けられ、両側
にはカソード10およびアノード12が接続されてい
る。そして、カソード10を接地するとともにアノード
12に正のアノード電圧VAを印加した状態で、ゲート
8にしきい値電圧Vth以下のゲート電圧VGを印加する
と、真性多結晶シリコン薄膜3の中央部がp型となり、
このp型の部分の両側全域に空乏層が形成される。した
がって、アノード12からカソード10までの全域にわ
たって抵抗が小さくなり、アノード12側からカソード
10側にオン電流が流れ、オン状態となる。アノード1
2に負のアノード電圧VAを印加した場合には、アノー
ド12側で空乏層が伸び切らず、アノード12側に高抵
抗領域が形成される。したがって、カソード10側から
アノード12側にオン電流が流れ難く、整流特性を備え
ていることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は多結晶半導体装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】多結晶半導体装置としては、多結晶シリ
コン薄膜トランジスタが知られている。従来のこのよう
な多結晶シリコン薄膜トランジスタは、一般に、多結晶
シリコン薄膜の中央部を真性領域からなるチャネル領域
とされ、チャネル領域の両側をそれぞれn型(またはp
型)不純物領域からなるソース領域およびドレイン領域
とされ、チャネル領域上にゲート絶縁膜を介してゲート
電極が設けられた構造となっている。そして、オン状態
の場合には、ソース領域を接地するとともにドレイン領
域に正のドレイン電圧を印加した状態でゲート電極に正
のゲート電圧を印加すると、チャネル領域に電子が誘起
されてチャネルが形成されることにより、ドレイン領域
側からソース領域側にオン電流が流れることになる。
【0003】ところで、上述したオン状態において、ド
レイン領域に印加されているドレイン電圧が負となった
場合には、この場合もチャネル領域に電子が誘起されて
チャネルが形成されているので、上述の場合とは逆にソ
ース領域側からドレイン領域側にオン電流が流れること
になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の多
結晶シリコン薄膜トランジスタからなる多結晶半導体装
置では、ソース領域とドレイン領域との間でいずれの方
向にもオン電流を流すことができるので、整流素子とし
て使用することができないという問題があった。また、
真性多結晶シリコン薄膜のチャネル領域形成部の両側に
不純物をドーピングしてソース領域およびドレイン領域
を形成しなければならず、素子作成が煩雑であるという
問題があった。この発明の目的は、整流特性を有するこ
とができ、また素子作成を簡単とすることのできる多結
晶半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、真性多結晶
半導体層と、この真性多結晶半導体層の中央部の上にゲ
ート絶縁膜を介して設けられたゲートと、前記真性多結
晶半導体層の両側にそれぞれ形成されたアノードおよび
カソードとを具備し、前記ゲートにオン電圧を印加した
とき、アノード−カソード間電圧VACが正電圧である場
合には前記アノード側から前記カソード側にオン電流が
流れ、アノード−カソード間電圧VACが負電圧である場
合には前記カソード側から前記アノード側にオン電流が
流れないようにしたものである。
【0006】
【作用】この発明によれば、ゲートにオン電圧を印加し
たとき、アノード−カソード間電圧VACが正電圧である
場合にはアノード側からカソード側にオン電流が流れ、
アノード−カソード間電圧VACが負電圧である場合には
カソード側からアノード側にオン電流が流れないように
することができるので、整流特性を有することができ
る。また、真性多結晶半導体層のみを形成すればよいの
で、不純物をドーピングしてソース領域およびドレイン
領域を形成する従来の素子と比較して、素子作成を簡単
とすることができる。
【0007】
【実施例】図1はこの発明の一実施例における多結晶半
導体装置の要部を示したものである。この多結晶半導体
装置は基板1を備えている。基板1の上面には下地絶縁
膜2が設けられている。下地絶縁膜2の上面にはn型の
真性多結晶シリコン薄膜(真性多結晶半導体層)3が設
けられている。真性多結晶シリコン薄膜3の上面にはゲ
ート絶縁膜4が設けられている。真性多結晶シリコン薄
膜3の中央部に対応する部分のゲート絶縁膜4の上面に
はゲート電極5が設けられている。ゲート電極5を含む
ゲート絶縁膜4の全上面には層間絶縁膜6が設けられて
いる。ゲート電極5の中央部に対応する部分の層間絶縁
膜6にはコンタクトホール7が設けられ、このコンタク
トホール7の部分にはアルミニウムからなるゲート8が
設けられている。ゲート電極5の左側における真性多結
晶シリコン薄膜3の所定の個所に対応する部分の層間絶
縁膜6およびゲート絶縁膜4にはコンタクトホール9が
設けられ、このコンタクトホール9の部分にはアルミニ
ウムからなるカソード10が設けられている。ゲート電
極5の右側における真性多結晶シリコン薄膜3の所定の
個所に対応する部分の層間絶縁膜6およびゲート絶縁膜
4にはコンタクトホール11が設けられ、このコンタク
トホール11の部分にはアルミニウムからなるアノード
12が設けられている。
【0008】上述において真性多結晶シリコン薄膜3は
粒径の平均値が100〜400nmのものであり、以下
に説明する整流作用を得るにはこの程度のものが望まし
い。このような真性多結晶シリコン薄膜3を得る製造方
法の一例を示す。基板1上にプラズマCVDにより水素
化アモルファスシリコン薄膜を500Å程度の膜厚に成
膜する。これをN2雰囲気中で450℃で1時間程度の
熱処理を行い、水素含有率を3%以下にする脱水素処理
を行う。次に、エキシマレーザを照射し結晶化すると、
上記の粒径の真性多結晶シリコン薄膜3が得られる。こ
れを水素化してダングリングボンドを減少させる。上記
において、アモルファスシリコン薄膜の成膜はプラズマ
CVDによらず、減圧CVDで行ってもよい。また、結
晶巣は熱アニールによってもよい。
【0009】次に、この多結晶半導体装置の動作につい
て説明する。まず、カソード10を接地するとともにア
ノード12にある一定の正のアノード電圧VAを印加し
た状態で、ゲート8に印加するゲート電圧VGを変化さ
せたところ、図2に示すVG−IA特性が得られた。この
図から明らかなように、ゲート電圧VGを正方向から漸
次減少させていくと、アノード12側からカソード10
側に最初はわずかな電流IAしか流れていないが、アノ
ード電圧VAに依存するしきい値電圧Vth以下になる
と、大きな電流IAが流れ、オン状態となる。すなわ
ち、オン電流を10-9A以上とすると、アノード電圧V
Aが例えば10V、5V、1Vの場合には、ゲート電圧
Gが、それぞれ、しきい値電圧Vth=11V、6V、
−5V以下になると、大きな電流IAが流れ、オン状態
となる。
【0010】次に、以上のようなオン状態において、ゲ
ート電圧VGを固定し、アノード電圧VAを変化させたと
ころ、図3に示すVA−IA特性が得られた。この図から
明らかなように、ゲート電圧VGが例えば10V、5
V、0Vのいずれの場合であっても、アノード12とカ
ソード10との間を流れる電流IAは順方向のみにしか
流れておらず、逆方向には流れていない。したがって、
この多結晶半導体装置は整流特性を備えていることにな
る。
【0011】次に、この多結晶半導体装置の具体的な動
作について図4を参照しながら説明する。まず、図4
(A)に示すように、カソード10を接地するとともに
アノード12に正のアノード電圧VAを印加、すなわち
順方向バイアスした状態で、ゲート8にしきい値電圧V
th以下のゲート電圧VGを印加する。すると、図1に示
すゲート電極5の真下におけるn型の真性多結晶シリコ
ン薄膜3に正孔が誘起されることにより、この部分の真
性多結晶シリコン薄膜3がp型となる。この結果、p型
の部分とカソード10側のn型の部分との境界領域およ
びp型の部分とアノード12側のn型の部分との境界領
域に空乏層が形成されるが、この場合アノード電圧VA
が正であるので、カソード10側ではp型の部分との境
界領域からカソード10までの全域に空乏層が形成さ
れ、アノード12側でもp型の部分との境界領域からア
ノード12までの全域に空乏層が形成されることにな
る。そして、この場合の空乏層内は多結晶シリコン特有
のトラップ準位を介した機構(多くはトンネル電流と言
われている。)により電流が流れ易くなる。p型の部分
は当然のことながら電流が流れ易い。したがって、アノ
ード12からカソード10までの全域にわたって抵抗が
小さくなり、アノード12側からカソード10側にオン
電流IAが流れ、オン状態となる。
【0012】次に、図4(B)に示すように、アノード
12に負のアノード電圧VAを印加、すなわち逆方向バ
イアスする。すると、この場合も図1に示すゲート電極
5の真下におけるn型の真性多結晶シリコン薄膜3に正
孔が誘起されていることにより、この部分の真性多結晶
シリコン薄膜3がp型となっている。ところで、この場
合のアノード電圧VAは負であるので、カソード10側
ではp型の部分との境界領域からカソード10までの全
域に空乏層が形成されるが、アノード12側では空乏層
が伸び切らず、アノード12側に高抵抗領域(空乏層で
もなければキャリアの蓄積もない領域)が形成されるこ
とになる。したがって、カソード10側からアノード1
2側にオン電流が流れ難く、整流特性を備えていること
になる。
【0013】次に、図4(C)に示すように、ゲート8
にしきい値電圧Vth以上のゲート電圧VGを印加する。
すると、図1に示すゲート電極5の真下におけるn型の
真性多結晶シリコン薄膜3に電子が誘起されるが、この
部分の真性多結晶シリコン薄膜3はもともとn型であ
る。したがって、真性多結晶シリコン薄膜3の全域にわ
たって空乏層が形成されず、アノード12側もカソード
10側も高抵抗のままとなり、電流は流れず、オフ状態
となる。
【0014】このように、この多結晶半導体装置では、
ゲート8にオン電圧を印加したとき、図4(A)に示す
ように、アノード−カソード間電圧VACが正電圧である
場合にはアノード12側からカソード10側にオン電流
が流れ、図4(B)に示すように、アノード−カソード
間電圧VACが負電圧である場合にはカソード10側から
アノード12側にオン電流が流れないようにすることが
できるので、整流特性を有することができる。また、真
性多結晶シリコン薄膜3のみを形成すればよいので、不
純物をドーピングしてソース領域およびドレイン領域を
形成する従来の素子と比較して、素子作成を簡単とする
ことができる。
【0015】ところで、この多結晶半導体装置では、図
2に示すように、アノード電圧VAを変化させることに
より、ゲート8のしきい値電圧Vthを変化させることが
できる。この結果、例えば図5に示すように、この多結
晶半導体装置を定電圧回路の可変電圧ツェナーダイオー
ドとして用いることができる。図5において、入力電圧
inとして過大な電圧が入力されると、本発明の多結晶
半導体装置Tsのアノード12からカソード10に電流
が流れ、出力電圧Voutを常に一定の電圧にすることが
できる。入力電圧Vinに応じてゲート8に印加する電圧
を変化できるので、可変電圧ツェナーダイオードの機能
を有する。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ゲートにオン電圧を印加したとき、アノード−カソ
ード間電圧VACが正電圧である場合にはアノード側から
カソード側にオン電流が流れ、アノード−カソード間電
圧VACが負電圧である場合にはカソード側からアノード
側にオン電流が流れないようにすることができるので、
整流特性を有することができる。また、真性多結晶半導
体層のみを形成すればよいので、不純物をドーピングし
てソース領域およびドレイン領域を形成する従来の素子
と比較して、素子作成を簡単とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における多結晶半導体装置
の要部を示す断面図。
【図2】この多結晶半導体装置のVG−IA特性図。
【図3】この多結晶半導体装置のVA−IA特性図。
【図4】(A)〜(C)はそれぞれこの多結晶半導体装
置の具体的な動作を説明するために示す図。
【図5】この多結晶半導体装置を可変電圧ツェナーダイ
オードとして用いた定電圧回路の一例を示す図。
【符号の説明】
3 真性多結晶シリコン薄膜(真性多結晶半導体層) 8 ゲート 10 カソード 12 アノード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真性多結晶半導体層と、この真性多結晶
    半導体層の中央部の上にゲート絶縁膜を介して設けられ
    たゲートと、前記真性多結晶半導体層の両側にそれぞれ
    形成されたアノードおよびカソードとを具備し、 前記ゲートにオン電圧を印加したとき、アノード−カソ
    ード間電圧VACが正電圧である場合には前記アノード側
    から前記カソード側にオン電流が流れ、アノード−カソ
    ード間電圧VACが負電圧である場合には前記カソード側
    から前記アノード側にオン電流が流れないようにしたこ
    とを特徴とする多結晶半導体装置。
JP7282993A 1993-03-09 1993-03-09 多結晶半導体装置 Pending JPH06260662A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7282993A JPH06260662A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 多結晶半導体装置

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JP7282993A JPH06260662A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 多結晶半導体装置

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Publication Number Publication Date
JPH06260662A true JPH06260662A (ja) 1994-09-16

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ID=13500701

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7282993A Pending JPH06260662A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 多結晶半導体装置

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JP (1) JPH06260662A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100361204B1 (ko) * 1999-12-22 2002-11-18 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100361204B1 (ko) * 1999-12-22 2002-11-18 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 제조방법

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