JPH06260144A

JPH06260144A - 平面形蛍光ランプ

Info

Publication number: JPH06260144A
Application number: JP4368793A
Authority: JP
Inventors: Masaaki Kobayashi; 正秋小林
Original assignee: Noritake Co Ltd
Current assignee: Noritake Co Ltd
Priority date: 1993-03-04
Filing date: 1993-03-04
Publication date: 1994-09-16

Abstract

(57)【要約】【目的】薄くて、軽くて、均一な発光面を得ることの
できる大型平面形蛍光ランプを提供することである。【構成】平面形蛍光ランプは、光を透過する前面プレ
ートと、背面プレートとを組み合わせることにより、内
部に放電空間を有する容器を形成し、前面プレートおよ
び背面プレートのうちの少なくとも一方に形成したリブ
により、放電空間をチャンネル状の放電路として仕切る
と共に、それらリブが容器に対する大気圧をささえる作
用を果たすようにし、放電路の両終端部に電極を設けて
なっている。【効果】平面形蛍光ランプの発光面を大面積のものと
することができ、しかも、管全体の厚みを薄くでき軽量
のものとすることができる。しかも、輝度むらのない発
光を行わせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶テレビ等の液晶表
示装置のバックライトとして使用される平面形蛍光ラン
プに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】液晶テレビ等の液晶表示装置等は、透過
形液晶パネルの背面から照射するバックライトを必要と
し、このバックライトは、液晶表示パネルを全体に一様
な明るさで照明することが要求される。

【０００３】この種のバックライトとしては、従来か
ら、浅皿状のケーシング内に熱陰極または冷陰極の蛍光
ランプを収納し、このランプから放射された光を、ケー
シングに形成した反射板で反射し、前記ケーシングの開
口部に設置した光拡散透過板を通じて液晶パネルの背面
を照射するようにした照明装置や、例えば、特開平３−
２０９５４号公報に開示されたような平面形蛍光ランプ
が使用されてきている。

【０００４】また、特開平３−２７４６０５号公報に開
示されているように、放電路の形状を湾曲した形状、例
えば、Ｕ字形、Ｗ字形とした蛍光ランプを使用するもの
もあった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
３−２０９５４号公報に開示されたような平面形蛍光ラ
ンプでは、薄形化を進めるために偏平容器の偏平率を大
きくしていくと、均一な陽光柱ができにくく、面状発光
を一様に得ることが困難である。また、この種の蛍光ラ
ンプは、放電空間に希ガスを封入しているが、管内は、
大気圧よりも低いため、偏平形容器では、容器が大きく
なるほど、外容器に使っているガラス板が厚くなり、蛍
光ランプ全体としての厚みが厚くなり、また、重量が増
すなどの問題がある。

【０００６】また、特開平３−２７４６０５号公報に開
示されたような放電路をＵ字形、Ｗ字形に湾曲させたも
のでは、ガラス管を曲げて長くすることは可能である
が、蛍光ランプに用いる管の加工方法が複雑になり、管
のひねり、管の固定方法等にも問題がある。

【０００７】本発明の目的は、前述したような従来技術
の問題点を解消しうるような平面形蛍光ランプを提供す
ることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明による平面形蛍光
ランプは、光を透過する前面プレートと、背面プレート
とを組み合わせることにより、内部に放電空間を有する
容器を形成し、前記前面プレートおよび背面プレートの
うちの少なくとも一方に形成したリブにより、前記放電
空間をチャンネル状の放電路として仕切ると共に、該リ
ブが前記容器に対する大気圧をささえる作用を果たすよ
うにし、前記放電路の両終端部に電極を設けたことを特
徴とする。

【０００９】

【作用】放電路をチャンネル状とし、発光面積を大きく
することにより、高輝度となり、放電路間のリブにより
容器にかかる大気圧をささえることで、大型でより一層
薄形化ができる。

【００１０】

【実施例】次に、添付図面に基づいて、本発明の実施例
について本発明をより詳細に説明する。

【００１１】図１は、本発明の一実施例としての平面形
蛍光ランプの構造を概略的に示す分解図である。図１に
示すように、この実施例の平面形蛍光ランプは、光を透
過する平板状の透明板ガラスからなる前面プレート１
と、これと同形同大のガラスまたはセラミックからなる
背面プレート２とを備えている。この背面プレート２
は、４つの外側壁２１、２２、２３および２４と、底面
壁２５とを備えており、さらに、本発明により、チャン
ネル状の放電路３０を定めるようにするリブ２６、２７
および２８が形成されている。

【００１２】これら前面プレート１は、背面プレート２
に対してその開口を閉じるようにして、フリットガラス
にて封着され、内部に放電空間を有する気密容器とす
る。前面プレート１と背面プレート２とによって定めら
れるチャンネル状の放電路３０の内壁面には、蛍光膜が
ほぼその全面に亘って被着され、発光面とされる。ま
た、これら前面プレート１と背面プレート２との間に定
められたチャンネル状の放電路３０の両終端部には、冷
陰極形電極３が取り付けられている。また、チャンネル
状の放電路３０の空間内は、排気管４を介して排気され
る一方、所定量の水銀とアルゴン等の希ガスを、例え
ば、１００torrで封入している。このとき、容器にかか
る大気圧は、リブ２６、２７および２８によってささえ
られる。

【００１３】このような平面形蛍光ランプにおいて、電
極３に高周波電力を与えて点灯させると、チャンネル状
の放電路３０に沿った形状に発光する。背面プレート２
の底面壁２５の内面、外側壁２１、２２、２３および２
４の内面にアルミ膜等の反射膜を形成しておけば、チャ
ンネル状の放電路３０にて放射された光は、それらの反
射膜で反射されて、前面プレート１側に向けられ、ま
た、残りの光は、直接前面プレート１に向かう。したが
って、この平面形蛍光ランプにて発生される光のほとん
ど全部が前面プレート１を通して照射されることにな
る。

【００１４】前面プレート１と背面プレート２との接合
部は、発光部がないため、反射膜で反射された光のみで
あり、発光部との間に輝度むらが生じるが、前面プレー
ト１の前に光拡散板（図示していない）を配置し、その
光拡散板の肉厚を変える方法を使えば輝度むらを解消す
ることができる。

【００１５】図２は、本発明の別の実施例としての平面
形蛍光ランプの前面プレートを示す底面図である。この
前面プレート１Ａは、図１の実施例における背面プレー
ト２を逆さにしたのと同様の構成であるので、その詳細
構造については繰り返し詳述しない。この前面プレート
１Ａの少なくとも前面部は、光透過性の材料で形成され
ていなければならないことは当然である。図３に側面図
にて示すように、この前面プレート１Ａに対して、平板
状の板ガラス等で構成される背面プレート２Ａを封着さ
せれば、図１の実施例と同様の構造の平面形蛍光ランプ
とすることができる。

【００１６】図４は、本発明のさらに別の実施例として
の平面形蛍光ランプの側面図である。この実施例の平面
形蛍光ランプは、図１の実施例における背面プレート２
と同様の構造のものを１対用意し、そのうちの一方を前
面プレート１Ｂと、他方を背面プレート２Ｂとして、互
いに封着してなるものである。

【００１７】図５は、本発明のさらに別の実施例として
の平面形蛍光ランプの背面プレートの概略平面図であ
る。この実施例の背面プレート２Ｃでは、４つの外側壁
２１Ｃ、２２Ｃ、２３Ｃおよび２４Ｃと、底面壁２５Ｃ
とを備える点は、図１の背面プレート２の構成と同様で
ある。しかし、この実施例の背面プレート２Ｃでは、放
電空間を大きく２つの空間に分けるリブ２７Ｃが形成さ
れており、さらに各空間を仕切ってチャンネル状の放電
路３０Ｃとするリブ２６Ｃおよび２８Ｃが形成されてい
る。この実施例において、そのような構造としているの
は、平面形蛍光ランプにおいて放電路が長くなると、駆
動電圧が上がるため、途中で放電路を分割し、適当な駆
動電圧とするためである。このような背面プレート２Ｃ
の開口を閉ざすようにして、図１における前面プレート
１と同様の平板状の前面プレートを封着させることによ
り、平面形蛍光ランプが形成される。

【００１８】図６は、本発明のまたさらに別の実施例と
しての平面形蛍光ランプの構造を示す概略断面図であ
る。図６に示すように、この実施例では、平面形蛍光ラ
ンプの外容器を構成する背面プレート２Ｄは、チャンネ
ル状の放電路３０Ｄを定めると同時に、前述したように
容器にかかる大気圧をささえる作用を果たすリブ２７Ｄ
が形成されるように、薄い金属シートをエンボス加工
し、ガラス等の絶縁物でコーティングしてなっている。
そして、このような背面プレート２Ｄの開口を閉ざすよ
うにして、図１の実施例と同様の平板状の平面プレート
１を封着させることにより、平面形蛍光ランプが形成さ
れる。この実施例は、背面プレート２Ｄの厚みをできる
だけ抑えることにより、平面形蛍光ランプの全体の厚み
を出来る限り薄くしようとしているものである。

【００１９】次に、背面プレート２を作る方法について
説明しておくと、ガラス板を融点近くまで加熱し、カー
ボン治具成形、又はプレス成形にてチャンネル状の放電
路を定めるリブを形成する。また、チャンネル状の放電
路を定めるリブを与えうるような金型にガラスを流し込
んで成形することもできる。さらにまた、セラミック等
のプレス成形方法にて形成することもできる。

【００２０】図３および図４に示すように、チャンネル
状の放電路の断面形状を、Ｕ字形や半円形とすると、輝
度むら部を少なくすることができる。また、前面プレー
トと背面プレートの接合面積を小さくすることによって
も輝度むら部を少なくできる。外周囲の封着は、小さく
する必要はない。

【００２１】また、図１、図２、図３および図４に関し
て説明した実施例において、前面プレートに用いるガラ
ス面をスリ状にし、光拡散を行わせることにより、従来
は、前面ガラスの前に取り付けていた光拡散板をなくす
ることができる。

【００２２】さらにまた、本発明では、管内に希ガス、
例えば、キセノン等を封入した希ガス放電灯としてもよ
い。また、電極に冷陰極タイプを用いる例を説明した
が、これは、熱陰極タイプでもよい。また、本発明の平
面形蛍光ランプは、高周波点灯に限定されるものではな
い。

【００２３】

【発明の効果】本発明の平面形蛍光ランプは、大面積
（Ａ４、Ａ３の大きさ）にしても、前面パネルと背面パ
ネルの間にリブがあるため、外容器に使うガラス厚みが
薄くでき、大面積のものでも全体の管厚みを薄くでき、
軽いものができる。

【００２４】従来、高輝度が必要な時には、直下方式バ
ックライトユニットを用いていたが、本発明の平面形蛍
光ランプを用いることにより、電極が一対ですみ、駆動
回路が一系統で済み、ランプの取り付ける手間、ケース
が不要である。また、従来の直管の場合、電極のある両
端部が発熱し、ケースの冷却方法を考慮することが必要
であり、両端部の電極部は光らないためスペースファク
ターが悪かったが、本発明の平面形蛍光ランプの構造に
よれば、このようなことはない。

【００２５】本発明の平面形蛍光ランプは、取付けも簡
単であり、発熱も電極の取り付けてある端部の２箇所の
みである。また、端部の２箇所を除いた平面部分は、均
一な輝度にて発光できる。

【００２６】本発明の平面形蛍光ランプは、大面積化が
でき、高輝度化、低消費電力化が計れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例としての平面形蛍光ランプの
構造を概略的に示す分解図である。

【図２】本発明の別の実施例としての平面形蛍光ランプ
の前面プレートを示す底面図である。

【図３】図２の実施例の平面形蛍光ランプの組立状態を
示す側面図である。

【図４】本発明のさらに別の実施例としての平面形蛍光
ランプの側面図である。

【図５】本発明のさらに別の実施例としての平面形蛍光
ランプの背面プレートの概略平面図である。

【図６】本発明のまたさらに別の実施例としての平面形
蛍光ランプの構造を示す概略断面図である。

【符号の説明】

１前面プレート２背面プレート３電極４排気管２１、２２、２３、２４外側壁２５底面壁２６、２７、２８リブ３０放電路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光を透過する前面プレートと、背面プレ
ートとを組み合わせることにより、内部に放電空間を有
する容器を形成し、前記前面プレートおよび背面プレー
トのうちの少なくとも一方に形成したリブにより、前記
放電空間をチャンネル状の放電路として仕切ると共に、
該リブが前記容器に対する大気圧をささえる作用を果た
すようにし、前記放電路の両終端部に電極を設けたこと
を特徴とする平面形蛍光ランプ。
【請求項２】前記放電空間には、希ガスあるいは希ガ
スと水銀を封入し、前記放電路の内面に蛍光体膜を形成
した請求項１記載の平面形蛍光ランプ。
【請求項３】前記前面プレートは、平板状のガラス板
であり、前記リブは、前記背面プレートの側に形成され
ている請求項１または２記載の平面形蛍光ランプ。
【請求項４】前記背面プレートは、平板状のガラス板
であり、前記リブは、前記前面プレートの側に形成され
ている請求項１または２記載の平面形蛍光ランプ。
【請求項５】前記リブは、前記前面プレートおよび背
面プレートの両者に互いに対応する位置に形成されてい
る請求項１または２記載の平面形蛍光ランプ。
【請求項６】前記前面プレートは、平板状のガラス板
であり、前記背面プレートは、前記リブを与えるように
エンボス加工を施し内面に絶縁物をコーティングした金
属板で構成される請求項１または２記載の平面形蛍光ラ
ンプ。
【請求項７】前記背面プレートの外側部に光反射用の
金属膜を形成した請求項１から５のうちのいずれかに記
載の平面形蛍光ランプ。
【請求項８】前記前面プレートのガラス面をスリ状に
した請求項１から７のうちのいずれかに記載の平面形蛍
光ランプ。