JPH06258869A - トナーおよびその製造方法 - Google Patents

トナーおよびその製造方法

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JPH06258869A
JPH06258869A JP5047961A JP4796193A JPH06258869A JP H06258869 A JPH06258869 A JP H06258869A JP 5047961 A JP5047961 A JP 5047961A JP 4796193 A JP4796193 A JP 4796193A JP H06258869 A JPH06258869 A JP H06258869A
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resin
toner
aqueous medium
particles
group
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JP5047961A
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Hiroko Sakurai
宏子 桜井
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 架橋性部位を有する樹脂と、架橋剤と、着色
剤とを必須の成分として含んで成り、熱定着時におい
て、架橋化反応することを特徴とするトナーの発明と、
上記した基本三成分からなる、油状の液状混合物を、転
相乳化して水媒体中に粒子を生成せしめ、次いで、この
粒子を水媒体中から分離し、乾燥せしめることから成
る、トナーの製造方法の発明とである。 【効果】 本発明のトナーは、熱定着時に架橋反応が起
こるものであって、オフセット性を低下させることな
く、優れた定着性(低温定着性)を発現するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なるト
ナー、ならびに当該トナーの新規にして有用なる製造方
法に関する。さらに詳細には、本発明は、架橋性部位を
有する樹脂と、その架橋剤と、着色剤とを含有する、と
りわけ、静電潜像を現像するために使用するトナーおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電印刷用トナーにとって、必要とされ
る特性の一つとして、定着性が挙げられる。静電印刷シ
ステムにおける画像の定着方式としては、多くの場合、
熱定着方式を用いている処から、近年では、定着温度を
より低くすることによって、コピー・システムの低エネ
ルギー化を図ろうとする動きがある。
【0003】しかし、単に、トナー用バインダー樹脂の
熱溶融粘度を下げるというだけでは、今度は、オフセッ
ト現象が起きてしまうという問題が起こり、この定着性
を向上化せしめるに当たり、多様なる検討が為されてい
る。
【0004】現在、最も一般的な製法である粉砕法で
は、トナー用バインダー樹脂中に、それぞれ、低分子量
成分と高分子量成分とを混在させることにより、定着性
ならびにオフセット性を両立して向上化せしめるという
方法は、周知である。
【0005】高分子量成分として、予め、ゲル化させ高
分子量化せしめた樹脂を、一部、混合して用いた例(特
開昭61−163347号公報)が見られる。
【0006】また、重合法にあっては、多層構造を構成
し、内部と外部とのガラス転移温度(Tg)を変えると
か、外層部のみに限って、予め、架橋化せしめるなどの
方法(特開平2−6964号公報)により、内部と外部
との熱溶融粘度特性上に違いを持たせ、定着性の向上化
を図るという方法が、多く、提案されている。
【0007】しかし、前者にあっては、トナー製造の際
における熱溶融混練、粉砕の要するエネルギーの消費が
多大であるという点、さらに、機械的なる粉砕を行うこ
とから、トナーの小粒径化が困難であるという点などの
問題点が挙げられる。
【0008】また、後者にあっては、重合して粒子を形
成する際に、着色剤類や添加剤類などの分散化が困難で
あるという点、懸濁安定剤類を用いなければならないと
いう点、また粒子形成の後架橋せしめるなど工程が煩雑
である点など、多くの問題点が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した小
粒径化が容易に図れ、なおかつ、優れた定着性を発現す
るトナー及びその製法を提案するものである。
【0010】
【発明が解決するための手段】本発明においては上記に
記載した課題を達成するために、転相乳化を用たマイク
ロカプセル製造法に着目し、これを利用したトナーの製
造方法およびそれにより得られた定着性に優れたトナー
を提案するものである。
【0011】すなわち、本発明は、架橋性部位を持つ樹
脂(A)と架橋剤(B)、着色剤(C)を必須の成分と
して含有してなることを特徴とするトナーおよびその製
造方法を提供するものであり、当該トナーは静電印刷の
工程における熱定着時に樹脂が架橋することを特徴とす
るものである。
【0012】本発明は、1、架橋性部位を有する樹脂
(A)、架橋剤(B)、着色剤(C)および添加剤を溶
剤中にて混合(顔料分散)せしめる第一工程と、2、前
記混合物を水中に転相乳化せしめ粒子を生成する第二工
程と、3、得られた粒子を酸または塩基により処理する
第三工程と、4、次いで、水媒体中から分離、乾燥しト
ナー粉末を得る第四工程とからなる。本発明における第
3工程では、酸または塩基にて処理することにより水媒
体からのトナー粒子の分離が容易になり、後続する工程
へ一層スムーズに進行できるようになる。
【0013】当該トナーは、熱定着時に以下のような挙
動を示すものと考える。加熱時においてトナーはまず樹
脂(A)の固有のTgにより流動性をもち、変形する
が、その後、表面層にて架橋反応が速やかに進行し、適
度な粘度が生じ熱ロールに付着することなく紙面に強く
定着される。そこで低温定着性を向上化せしめるべく、
Tgの低い樹脂(A)を用いても、トナー表面より架橋
反応が進行することにより、該樹脂の表面粘度が高ま
り、内部の未架橋樹脂が流れ出すことなく、高温時にあ
ってもオフセット現象を抑制することができる。また、
定着後は架橋により非常に高粘度の樹脂になっているこ
とから、積み重ね保存時に他の紙に粘着したり汚れたり
することがないなどの改善も達成される。
【0014】ここにおいてまず、本発明に用いられる上
記した樹脂(A)を説明する。本発明にて用いられる樹
脂(A)は、熱可塑性であればいずれでもよく、代表的
なものを例示すると、アクリル樹脂あるいはアクリル樹
脂およびポリエステル樹脂の併用またはこれら二種の変
性物である。
【0015】一般的に、樹脂(A)は乳化剤を用いるこ
とにより転相乳化が可能となり、本報の製造法にて当該
トナーを得ることができる。しかし、製造工程にて乳化
剤を使用した場合、トナー表面に残留した乳化剤は帯電
の安定性に悪影響を及ぼす。このために、造粒したの
ち、トナーを繰り返し洗浄し、乳化剤を除去する工程が
不可欠となる。
【0016】これに対し、樹脂中に中和された親水基を
有する自己水分散性樹脂を樹脂(A)として用いる場合
においては、乳化剤を一切使用することなく当該トナー
を得ることができる。トナーの洗浄工程を省くことがで
き、製造工程を短縮を図ることができることから、本発
明において(A)として自己水分散性樹脂を用いること
により、一層、効率的なトナーの製造方法を提供するこ
とができる。
【0017】上記した自己水分散性樹脂とは、分子内に
有する親水基の作用によって、水媒体の作用下で、乳化
剤を用いることなく、安泰なる水分散体を形成できる樹
脂を言う。
【0018】その親水基としては、たとえば、アニオン
型自己水分散樹脂であれば、カルボキシル基またはスル
ホン酸基などの、いわゆる酸基が挙げられる。
【0019】また、カチオン型自己水分散性樹脂の場合
には、第3級アミノ基などの、いわゆる塩基が挙げられ
るが、これらの親水基がアニオン型の場合は、塩基によ
って中和されて、一方、カチオン型の場合には、酸によ
って中和されて、それぞれに、塩構造を形成し、水媒体
中での安定な分散に寄与している。
【0020】つまり、当該自己分散性樹脂を有機溶剤に
溶解した形の有機連続相(O相)に、酸または塩基を加
えて中和せしめたのち、水媒体(W相)を投入せしめる
ことによって、懸濁安定剤類などの、いわゆる乳化補助
剤類を使用することなく、W/O型よりO/W型への樹
脂の変換(いわゆる転相乳化)が行われることによって
不連続相化され、当該樹脂が水媒体中に粒子状に分散安
定化される。こうした特性を有する樹脂が、いわゆる自
己水分散性樹脂であり、当業者には自明のものである。
【0021】上述した自己水分散性樹脂としては、アニ
オン型またはカチオン型のいずれのものであってもよ
い。当該自己分散性樹脂中における前記した親水基の量
は、酸基であれば、通常、20〜500mg当量/樹脂
固形分100gなる範囲内、好ましくは、50〜250
mg当量/樹脂固形分100gなる範囲内が、また、第
3級アミノ基であれば、20〜400mg当量/樹脂固
形分100gなる範囲内、好ましくは、50〜250m
g当量/樹脂固形分100gなる範囲内が適切である。
【0022】また、樹脂中の親水基のうち、塩基または
酸によって中和された親水基の量としては、4〜300
mg当量/樹脂固形分100gなる範囲内、好ましく
は、10〜200mg当量/樹脂固形分100gなる範
囲内が適切である。
【0023】樹脂(A)の数平均分子量としては、3,
000〜100,000なる範囲内が、好ましくは、
5,000〜50,000なる範囲内が適切である。
【0024】さらに、樹脂(A)のガラス転移点は30
〜90℃なる範囲が、好ましくは、50〜80℃なる範
囲内が適切である。樹脂(A)は、水酸基、カルボキシ
ル基、グリシジル基からなる群から選ばれる1種以上の
官能基を有するものである。これらの官能基の含有量と
しては、10〜300mg当量/樹脂固形分100gな
る範囲内、好ましくは、20〜250mg当量/樹脂固
形分100gなる範囲内が適切である。
【0025】前記した架橋剤(B)は、ブロックイソシ
アネート、メラミン樹脂、エポキシ樹脂のいずれでもよ
い。樹脂(A)と架橋剤(B)との組み合わせは、樹脂
(A)の有する官能基によって決まるものである。すな
わち、(A)の架橋性部位がカルボキシル基である場合
には、架橋剤(B)としては、それぞれ、エポキシ樹脂
またはメラミン樹脂を組み合わせるのがよいし、また、
(A)の架橋性部位が水酸基である場合には、架橋剤
(B)としては、ブロックイソシアネート化合物または
メラミン樹脂を組み合わせるのがよい。
【0026】また、自己水分散性樹脂中に、カルボキシ
ル基とグリシジル基の両方が存在する場合には、カルボ
キシル基とグリシジル基が分子中ないしは分子間で以て
架橋反応し、(A)および(B)なる両成分を、それぞ
れに混合した場合と同様の、否、それ以上の効果を発現
するものである。
【0027】架橋剤(B)の添加量は樹脂固形分に対し
て、1〜30重量%なる範囲内が、好ましくは、5〜2
0重量%なる範囲内が適切である。
【0028】当該トナーにおいては、予め、トナー粒子
内で以て、一部、反応が進行したものについても、定着
時には、残存する架橋性部位により、同様の効果を発現
するものである。
【0029】架橋化反応の触媒としては、通常、用いら
れる任意のものが使用できる。
【0030】本発明に用いられる、前記した着色剤
(C)としては、これまでに、トナー用材料として用い
られている、いわゆる公知慣用の、各種の染料類または
顔料類などであればよく、決して、特別の制限は無い。
【0031】本発明において使用し得る、他の構成成分
(添加剤成分)としては、帯電制御剤類や離形剤類など
の、各種の助剤類が挙げられ、その使用目的および使用
条件に応じて、適宜、選択して使用することが出来る。
【0032】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明をすることにする。以下に
おいて、部および%は、特に断りの無い限りは、すべて
重量基準であるものとする。
【0033】参考例 1(アニオン型自己水分散性樹脂
の製造例) 400部のメチルエチルケトンに以下に示す割合の混合
物を2時間に亘って滴下した。反応温度80℃、窒素雰
囲気下で行った。
【0034】 メタクリル酸 90部 アクリル酸2−エチルヘキシル 66部 メタクリル酸メチル 90部 スチレン 354部 「パーブチル O」[(株)日本油脂製 6部 の過酸化物触媒]
【0035】上記混合物の滴下を終了してから、それぞ
れ、1時間後および2時間後に、「パーブチル O」を
0.5部ずつ反応液に添加し、20時間のあいだ反応を
続行せしめた。反応後において、重合率が98%なる自
己水分散性樹脂が得られた。
【0036】参考例 2(同上) 200部のメチルエチルケトンに、次に示すような割合
の混合物を、2時間に亘って滴下せしめた。反応温度を
80℃にして、窒素雰囲気下で行った。
【0037】 メタクリル酸 45部 アクリル酸2−エチルヘキシル 46.5部 メタクリル酸ヒドロキシプロピル 43.5部 スチレン 165部 「パーブチル O」 3部
【0038】上記混合物の滴下終了1時間後および2時
間後に、それぞれ、「パーブチルO」を0.5部ずつ反
応液に添加し、20時間に亘って反応を続行せしめた。
反応後において、重合率が99%なる自己水分散性樹脂
が得られた。
【0039】実施例 1 参考例1において得られた、不揮発分濃度が40%に調
整されたアニオン型自己水分散性樹脂の700部に対し
て、「エルフテックス(ELFTEX) 8」アメリカ
国キャボット社製のカーボン・ブラック)の30.5
部、「ボントロンS−34」[オリエント化学(株)製
の帯電制御剤]の6.2部を加えて、「アイガー・モー
ターミル M−250」[アイガー・ジャパン(株)製
品]によって、1時間のあいだ混合せしめた。以下、こ
れを混合物Aと略記する。
【0040】次いで、この混合物Aの100部に対し
て、「スーパーベッカミン L−27−75−B」[大
日本インキ化学工業(株)製のブチル化メラミン樹脂]
の5部、トリエチルアミンの1.7部およびイソプロピ
ルアルコールの7.5部を加え、スリーワン・モーター
を用いて、350rpmにて攪拌しながら、これに、ゆ
っくりと水を滴下し、転相乳化せしめた。
【0041】減圧蒸留によって有機溶剤を除去したの
ち、0.01N塩酸水溶液によって中和し、粒子を水媒
体より分離せしめた。これを凍結乾燥せしめることによ
り、目的とするトナー粉を得た。
【0042】此処に得られたトナーの平均粒径は9.3
ミクロン(μm)であったが、かかるトナーの粒子径の
測定には、コールター・マルティサイザー2を用いた。
【0043】実施例 2 実施例1において得られた、混合物Aの100部に対し
て、「エピクロン 1050」[大日本インキ化学工業
(株)製のエポキシ樹脂]の14部、トリエチルアミン
の2.45部、トリフェニルフォスフィンの0.2部お
よびアセトンの10.45部を加え、スリーワン・モー
ターを用いて、350rpmなる条件で以て攪拌しなが
ら、これに、ゆっくりと水を滴下し、転相乳化せしめ
た。
【0044】減圧蒸留によって有機溶剤を除去したの
ち、0.01N塩酸水溶液によって中和し、粒子を水媒
体より分離せしめた。これを凍結乾燥せしめることによ
り、目的とするトナー粉を得た。
【0045】此処に得られたトナーの平均粒径は6.8
μmであった。
【0046】実施例 3 参考例2において得られ、かつ、不揮発分濃度が40%
に調整された、アニオン型自己水分散性樹脂の640部
に対して、「エルフテックス(ELFTEX)8」の2
8部と、「ボントロン S−34」の5.7部とを加
え、「アイガー・モーターミル M−250」によっ
て、1時間のあいだ混合せしめた。以下、これを混合物
Bと略記する。
【0047】この混合物Bの100部に対して、「バー
ノック D−500」[大日本インキ化学工業(株)製
のブロックイソシアネート化合物]の7部、トリエチル
アミンの1.88部およびイソプロピルアルコールの
7.5部を加え、さらに、オクタン酸錫の触媒量をも加
えて、スリーワン・モーターを用いて、350rpmな
る条件で以て、攪拌しながら、これに、ゆっくりと水を
滴下し、転相乳化せしめた。
【0048】減圧蒸留によって有機溶剤を除去したの
ち、0.01N塩酸水溶液によって中和し、粒子を水媒
体より分離せしめた。これを凍結乾燥せしめることによ
って、目的とするトナー粉を得た。
【0049】此処に得られたトナーの平均粒径は9.9
μmであった。
【0050】比較例 1 参考例1において得られた混合物Aの100部に対し
て、トリエチルアミンの2.45部を加え、スリーワン
・モーターを用いて、350rpmなる条件で以て、攪
拌しながら、これに、ゆっくりと、水を滴下し、転相乳
化せしめた。
【0051】減圧蒸留によって有機溶剤を除去したの
ち、0.01N塩酸水溶液によって中和し、粒子を水媒
体より分離せしめた。これを凍結乾燥せしめることによ
って、対照用のトナー粉を得た。
【0052】此処に得られたトナーの平均粒径は9.6
μmであった。
【0053】《定着試験》ここにおいて、以上の各実施
例および比較例で得られた、それぞれのトナー粒子につ
いての、定着性ならびにオフセット性の評価を行った。
それらの結果は、まとめて、第1表に示す。
【0054】この定着性の判定は、定着画像にセロファ
ン・テープを載せ、これに、100g/cm2 なる荷重
をかけたのち、ゆっくりと引き剥し、その画像濃度(以
下、IDと略記する。)を測定した。
【0055】なお、定着温度の判定は、セロファン・テ
ープ剥離試験をする前後のIDの比が95%以上となる
ようにした。
【0056】オフセット性の評価は、東芝外部定着機を
用いて、オフセット現象が発生した温度(つまり、定着
ロール上にトナーが付着し、次の被着シートに再転位す
る際の温度)を以て評価した。
【0057】
【表1】
【0058】以上のように、本発明のトナーにあって
は、オフセット性を低下させることなく、良好なる定着
性が得られることが確認されるし、また、本発明のトナ
ーは、テスト用チャートの複写を行った処でも、再現性
のある画像を与えるものであって、充分、実用に耐え得
るものである、と判断することが出来る。
【0059】
【発明の効果】本発明のトナー粒子、ないしは本発明の
方法によって得られるトナー粒子は、架橋性部位を有す
る樹脂と、架橋剤と、着色剤とを、必須の成分として含
有することから成るものであって、定着時において、熱
により架橋化反応が起こることを特徴とするものであ
る。
【0060】当該トナーは、とりわけ、低温定着性とオ
フセット性とを、同時に満足せしめることが出来る。ま
た、懸濁安定剤類をなどを用いることなく、従来には、
全く、類例を見ないような、簡便なるプロセスで以て、
効率よく、トナー粒子を得ることが出来るというもので
ある。
【0061】さらに、本発明のトナーは、該トナー粒子
の表面が、樹脂により、完全に被覆されているものであ
るという処から、着色剤による表面電荷への影響もな
く、将来的には、カラートナーへの応用、さらには、液
体トナーへの対応も、極めて容易に為し得るものであ
る。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋性部位を持つ樹脂(A)と、その架
    橋剤(B)と、着色剤(C)とを、必須成分として含有
    することを特徴とする、トナー。
  2. 【請求項2】 前記した樹脂(A)が自己水分散性樹脂
    である、請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 前記した樹脂(A)が、中和された酸基
    または第3級アミノ基を、樹脂固形分100g当たり4
    〜300mg当量なる割合で以て有しているものであ
    る、請求項1に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 前記した樹脂(A)が、前記架橋性部位
    として、カルボキシル基を有するものであって、しか
    も、前記した架橋剤(B)が、エポキシ樹脂またはメラ
    ミン樹脂である、請求項1、2または3に記載のトナ
    ー。
  5. 【請求項5】 前記した樹脂(A)が、前記架橋性部位
    として、カルボキシル基および水酸基を併せ有するか、
    あるいは第3級アミノ基および水酸基を併せ有するもの
    であって、しかも、前記した架橋剤(B)が、ブロック
    イソシアネートまたはメラミン樹脂である、請求項1、
    2または3に記載のトナー。
  6. 【請求項6】 前記した樹脂(A)が、ビニル系樹脂ま
    たはポリエステル系樹脂である、請求項3、4または5
    に記載のトナー。
  7. 【請求項7】 前記した架橋剤(B)の含有量が、前記
    した樹脂(A)の固形分に対して、5〜20重量%であ
    る、請求項6に記載のトナー。
  8. 【請求項8】 架橋性部位を持つ樹脂(A)と、その架
    橋剤(B)と、着色剤(C)とを、必須成分として含有
    してなる、油状の液状混合物を、まず、転相乳化して水
    媒体中に粒子を生成せしめ、次いで、かくして得られる
    粒子を、水媒体中から分離し、乾燥せしめることを特徴
    とする、トナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 架橋性部位を持つ樹脂(A)と、その架
    橋剤(B)と、着色剤(C)とを、必須成分として含有
    してなる、油状の液状混合物を、まず、転相乳化して水
    媒体中に粒子を生成せしめ、次いで、かくして得られる
    粒子を、酸または塩基にて中和処理せしめ、しかるの
    ち、水媒体中から分離し、乾燥せしめることを特徴とす
    る、トナーの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記した樹脂(A)が自己水分散性樹
    脂である、請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記した樹脂(A)が、中和された酸
    基または第3級アミノ基を樹脂固形分100g当たり4
    〜300mg当量なる割合で以て有しているものであ
    る、請求項8または9に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記した樹脂(A)が、前記架橋性部
    位として、カルボキシル基のみを有するものであって、
    しかも、前記した架橋剤(B)が、エポキシ樹脂または
    メラミン樹脂である、請求項8、9、10または11に
    記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記した樹脂(A)が、前記架橋性部
    位として、カルボキシル基および水酸基を併せ有する
    か、あるいは第3級アミノ基および水酸基を併せ有する
    ものであって、しかも、前記した架橋剤(B)が、ブロ
    ックイソシアネートまたはメラミン樹脂である、請求項
    8、9、10または11に記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記した樹脂(A)が、ビニル系樹脂
    またはポリエステル系樹脂である、請求項11、12ま
    たは13に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記した架橋剤(B)の含有量が、前
    記した樹脂(A)の固形分に対して、5〜20重量%で
    ある、請求項14に記載の製造方法。
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Cited By (4)

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