JPH06258581A

JPH06258581A - 管内検査装置

Info

Publication number: JPH06258581A
Application number: JP4112293A
Authority: JP
Inventors: Tomohiro Shimojo; 朝洋下条
Original assignee: Osaka Gas Co Ltd
Current assignee: Osaka Gas Co Ltd
Priority date: 1993-03-02
Filing date: 1993-03-02
Publication date: 1994-09-16

Abstract

(57)【要約】【目的】配管の長さ、屈曲状態に影響を受けずに、管
内を確実に走行させて安定した視覚的検査が行え、ま
た、検査手段を正確に送受信できる管内検査装置を提供
する。【構成】管８内に挿入して管軸方向に走行させる台車
１に、ＣＣＤカメラのような管内検査手段２と、この検
査手段２の検査信号を電波信号に変換し、発信する送信
機３と、それ等の電源用電池４Ｃとが設けられる。台車
１には、送信機３が発信する電波信号を伝送する可撓導
線６が結着されて、管８外に電波信号を送ることができ
る。この電波信号は、管８外に設置された受信手段７に
受信される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遠隔操作によって既設
配管等の管内の状態を視覚的に検査することが可能な管
内検査装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種管内検査装置としては、フ
ァイバースコープやテレビカメラを利用したものがあ
り、ファイバースコープは、先端の対物部を必要個所ま
で差し込んで、管外から内部の状態を視認することがで
き、テレビカメラは台車などに搭載してこの台車を管内
に送り込み、テレビカメラが受像した内部の状態を、こ
のカメラに接続されるケーブルを介して管外の表示装置
に映像させる装置である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】それらの従来の検査装
置は、別注文で製造されるもので、汎用品とは異なり相
当高価であるのと、取扱い面で専門技術者に依存しなく
てはならなく、高度な技術を必要として、検査コストが
かなり高くつくのが問題である。

【０００４】また、現在市販されているものとして、光
ファイバおよびハロゲンランプ等の光源を併用して光学
的に管内を検査する装置があるが、これは装置コストの
面では前述の両例に比し有利であるとしても、検査デー
タを送信するのにケーブルを必要とする点では同様であ
って、そのために、次のような問題がいずれも解決され
ないままである。先ず、光ファイバについては、屈曲率
に制限があるために、配管系統によっては適用できない
場合があり、汎用的でない。また、照明器具を必要とす
る場合は、そのために別途電源用ケーブルを配設しなけ
ればならず、配管亘長が長くなればなるほど、自重抵抗
が増加して牽引力の大きな装置が必要となり、大がかり
な設備となる。

【０００５】本発明の目的は、配管の亘長や屈曲状態に
影響を受けることなく、管内を確実に走行させながら視
覚的に検査することができ、しかもコンパクトな構造で
視覚的に安定して検査信号を送受信することが可能な管
内検査装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、検査対象の管
の内部に挿入して管軸方向に走行させる台車と、この台
車に取付けられ、管内部を撮像して光電変換された検査
信号を出力する管内検査手段と、前記台車に取付けら
れ、管内検査手段が出力する検査信号を対応する電波信
号に変換して発信する送信機と、前記台車に搭載される
電源用電池と、前記台車に結着して管外に引出され、前
記送信機が発信する電波信号を直接にまたは電波誘導に
よる間接に管外に伝送できる可撓導線と、管外に設置さ
れ、前記可撓導線によって伝送される電波信号を受信し
て検査信号に変換する受信手段とを含むことを特徴とす
る管内検査装置である。

【０００７】

【作用】本発明に従えば、台車を管内に挿設して、管外
から行う牽引方式、あるいは搭載する電源用電池によっ
てモータ駆動する自走方式など、公知の手段によって台
車を管軸方向に走行させることができる。この台車に
は、電荷結合素子（ＣＣＤ）カメラなどの管内検査手段
と、ＣＣＤカメラからの検査信号を電波信号に変換して
発信する送信機とが取付けられ、それらは前記電源用電
池から給電されて、動作を行う。送信機が発信する電波
信号は、台車に結着して管外に引出される可撓導線を経
て、管外に設けられる受信手段によって受信され、管外
の任意個所において管内の状況、たとえば樹脂ライニン
グ層や内面の錆付着の状態を確認することができる。

【０００８】ＣＣＤカメラおよび送信機は、台車側で電
池から給電されることによってそれぞれ作動するため、
管外からの給電は不必要であり、電力用ケーブルの敷設
を省略できる。前記可撓導線は、送信機が発信する電波
信号を伝送し得るものであればよいので、細径、軽量の
導線を使用することができ、管路亘長が長くなっても自
重抵抗は小さく、したがって牽引力の小さい管内検査装
置に形成することが可能である。

【０００９】また本発明に従えば、可撓導線を牽引用ケ
ーブルに兼用することができ、さらに、可撓導線と受信
手段との間の信号授受も無線的に行わせることができ
て、受信手段を検査対象の管から遠く離れた作業環境の
良好なところに設置することができる。

【００１０】

【実施例】図１は、本発明の第１実施例である管内検査
装置の略示構造図である。図示の装置は、台車１と、Ｃ
ＣＤカメラで実現される管内検査手段２と、送信機３
と、電源用電池４と、ランプ５と、可撓導線６と、テレ
ビモニタで実現される受信手段７とを含み、大径鋼管な
どの管８における内壁面の状態を視覚的に検査する装置
に形成される。台車１は、管８内に挿入して管軸方向に
走行させることができる。

【００１１】図２は台車１の外筒上半部を外した平面
図、図３は台車１の部分断面示正面図、図４は台車１の
左側面図、図５は台車１の右側面図である。台車１は、
上半円筒部９Ａと下半円筒部９Ｂを合着して形成される
円筒状のケーシング９と、このケーシング９の両端部寄
りの外周にそれぞれ分散した左右対称の４個所の合計８
個所に設けられる自在形のキャスタ１０とを備える。上
半円筒部９Ａおよび下半円筒部９Ｂは、厚さ２ｍｍ程度
の鋼板によって形成されて、一方の突き合わせ部分が、
蝶番１１によって連結され、他方の突き合わせ部分が弾
発的に引掛けることができる掛け金１２によって開閉可
能に係合される。

【００１２】台車１は、ケーシング９内の下方に棚板１
３が水平に配設されていて、ＣＣＤカメラ２たとえば８
ｍｍテレビカメラと、送信機３と、２個のランプ５Ａ，
５Ｂと、３個の電源用電池（電池と略称する）４Ａ，４
Ｂ，４Ｃとが棚板１３に取付けられる。

【００１３】ＣＣＤカメラ２は、棚板１３上の中心部に
搭載して、レンズの中央がケーシング９の円筒中心軸に
合致するように前方に向けて固定される。送信機３は、
ＣＣＤカメラ２の後部に一体に組付けられて、ＣＣＤカ
メラ２が撮像によって出力する検査信号を、対応する電
波信号に変換して電波発信することができる。この発信
された電波信号は、ケーシング９から後方に向けて突出
させたロッドアンテナ１４を介して大気中に放射するよ
うになっている。

【００１４】一方、ランプ５Ａ，５Ｂは、取付金具を用
いて棚板１３に取付けられ、ＣＣＤカメラ２に対してレ
ンズの左右両側上方部に位置して、光軸が前方に向くよ
うに固定される。また、３個の電池４Ａ，４Ｂ，４Ｃ
は、棚板１３上のＣＣＤカメラ２の周りに搭載されて、
電池４Ａ，４Ｂが各ランプ５Ａ，５Ｂに、電池４ＣがＣ
ＣＤカメラ２および送信機３にそれぞれ電源として接続
される。

【００１５】可撓導線６は、台車１によって検査を行う
のに必要な走行距離以上の長さを有するもの２本を用意
して、台車１の前部および後部に設けられる止め輪（図
示しない）に各一端を結着し、各他端側を管８外に引出
させる。この可撓導線６は、たとえばテレビカメラ用同
軸ケーブルが用いられて、アンテナと牽引とを兼ねるよ
うになっている。すなわち、送信機３から発信される電
波信号を電波誘導現象によって可撓導線６に誘導させ
て、これを管外に導き出すアンテナとして用いるととも
に、台車１を管８内から引出す場合の牽引ロープとして
も用いることが可能である。勿論、本発明においては、
可撓導線６を、送信機３の送信端に直接接続して、電波
信号を直接伝送させるようにして、牽引用にはこれとは
別のロープを用意して台車１に結着させるようにした構
造のものであっても良い。

【００１６】一方、テレビモニタ７は、受信用アンテナ
１５とテレビ受像機１６とによって形成されて、管８か
ら離れた作業環境の良い個所に設置される。このテレビ
モニタ７は、可撓導線６の管８外側端部に接続されるロ
ッドアンテナ１７から空気中に発信される電波信号を送
信用アンテナ１５で受信した後、テレビ受像機１６の検
波部で元の検査信号に変換して、テレビ受像機１６の表
示部に映像させることが可能である。

【００１７】この第１の実施例は、以下に述べる手順に
よって、管８の内面におけるライニング層や溶接個所の
検査を行うために用いられる。ＣＣＤカメラ２、送信機
３、電池４Ａ，４Ｂ，４Ｃおよびランプ５Ａ，５Ｂが搭
載される台車１に可撓導線６を結着して、管８の端から
管内に台車１を挿入し、走行させる。この走行は、一方
の可撓導線６で牽引するなどして管外から操作すること
ができる。この走行作動と同時に、ＣＣＤカメラ２、送
信機３を作動させ、また、ランプ５Ａ，５Ｂを点灯させ
る。

【００１８】台車１は、ケーシング９の前後部周囲に自
在キャスタ１０が分散した位置に突出して設けられてい
るので、各キャスタ１０を管８の内壁に均等に接触させ
た状態となって走行し、台車１の中心軸が管８の中心軸
に合致しながら前進して行く。したがって、台車１の中
心部にレンズ軸が合っているＣＣＤカメラ２は、ランプ
５Ａ，５Ｂによって明るく照らし出されている内壁全周
面を均一に撮像することができる。

【００１９】ＣＣＤカメラ２の画像から変換される検査
信号は、送信機３によって電波信号に変換され、この電
波信号は台車１に結着された可撓導線６によって受信、
伝送されて、その末端に取付けられたアンテナ１７から
発信される。この発信される電波は、離れた個所のテレ
ビモニタ７で受信、検波、映像されることによって、離
隔個所での管内部観察が可能となる。この一連の検査で
は、管８からテレビモニタ７までの送信用ケーブルが不
要であって、管８が高所や、障害物が存在するなど信号
の授受に困難さを伴うような設置状況にあっても、テレ
ビモニタ７部は作業環境の良いところに設けて安全、確
実に観察を行うことができる。

【００２０】本実施例によれば、直径３００ｍｍ鋼管の
管内観察に使用した場合、亘長３０ｍで９０°エルボに
よる曲がり個所が２つの配管路における錆付着状況の確
認に、また、亘長１２０ｍで９０°エルボによる曲り個
所が４つの配管路における樹脂ライニング層の１年後の
状況の確認が支障なく行えた。

【００２１】図６は、本発明の第２実施例である管内検
査装置の略示構造図である。また、図７は、図６に示さ
れる台車１の断面図である。この実施例は、図１に示さ
れる実施例に類似し、対応する部材には同一の参照符を
付して詳細な説明は省略する。図６に示される装置にお
いて注目すべきは、ＣＣＤカメラ２などの所要機器が搭
載されている台車１が自走形になっていることである。
台車１は、検査信号を伝送する可撓導線６とは別に、牽
引用ロープ１８が引出されて、たとえば可撓導線６が台
車１の後部に結着され、牽引用ロープ１８が前方に引出
される。この牽引用ロープ１８は、台車１側の端部が、
該台車１に設置されるロープ巻取り装置１９の巻取りド
ラム２０に固定され、管８外側の端部が、ロープ固定治
具２３を介して管８端部に固定される。

【００２２】ロープ巻取り装置１９は、巻取りドラム２
０と、原動用のサーボモータ２１と、歯車機構２２とを
含む電動ウインチが使用され、巻取りドラム２０および
歯車機構２２は、棚板１３の下面に取付けられ、サーボ
モータ２１は、棚板１３の上面に取付けられて、サーボ
モータ２１の回転が歯車機構２２を介して巻取りドラム
２０に伝えられることによって牽引用ロープ１８の巻取
りが行われる。サーボモータ２１は直流モータであっ
て、棚板１３上に搭載される電池４Ｄから電源が供給さ
れる。

【００２３】この第２実施例は、先ず管８内に、牽引用
ロープ１８を挿通して、このロープ１８を一端はロープ
固定金具２３に固定し、他端は巻取りドラム２０に巻付
けて、サーボモータ２１を駆動して牽引ロープ１８を巻
取る。この巻取りによって、台車１はロープ固定金具２
３が取付けられる管８端部に向かって進む。このよう
に、巻取り運転を行わせて装置の自走が可能となり、管
の曲がり数には関係なく管８内を検査することが可能で
ある。

【００２４】図８は本発明の第３実施例である管内検査
装置の略示構造図であり、図９は図８に示される台車１
の断面図である。この実施例は、図１および図６に示さ
れる各実施例に類似し、対応する部材は図１と同一の参
照符を付している。図８に示される実施例において、注
目すべきは、台車１が第２実施例と同じように自走形に
形成されることである。台車１は、索道装置２４を備え
る。この索道装置２４は、回転軸を平行にさせて上下に
相接して設けられ、棚板１３の下面に取付けられる一対
のゴムローラから成る索道用ローラ２５Ａ，２５Ｂと、
この両ローラ２５Ａ，２５Ｂの軸に組付けられて棚板１
３の下面に取付けられる歯車機構２７と、棚板１３の上
面に固定されて歯車機構２７に連結されるサーボモータ
２６と、このモータ２６に電源を供給するため棚板１３
の上面に搭載される電源用電池４Ｄとを含み、サーボモ
ータ２６を駆動すると、索道用ローラ２５Ａ，２５Ｂは
等速度で反対方向に回転する。

【００２５】一方、管８内には、索道用ロープ２８が端
部から端部まで張設され、両端部を管８の両端部に取付
けられたロープ固定治具２３，２９に固定させる。この
ロープ２８は、布製の偏平形状を成す帯体状に形成さ
れ、ロープ固定治具２３，２９に固定するに際し、索道
用ローラ２５Ａ，２５Ｂ間に挿通して両ローラ２５Ａ，
２５Ｂによって挟み付けられるように設けられる。

【００２６】この第３実施例は、図８に示されるよう
に、索道用ローラ２５Ａ，２５Ｂ間に索道用ロープ２８
を挿通した状態で、台車１を管８内に一側から挿入し
て、ロープ２８の両端を各固定治具２３，２９に固定さ
せる。サーボモータ２６を駆動し、両ローラ２５Ａ，２
５Ｂを回転することによって、台車１を索道用ロープ２
８に添わせながら管８内の前後に走行することが可能で
あり、その結果、台車１は管８内部を曲がり数に関係な
く、あたかも空中ケーブルのように、任意に自走させる
ことができる。

【００２７】上記第３実施例は、台車１に対して検査信
号伝達用の可撓導線６を索道用ロープ２８とは別に結着
しているが、索道用ロープ２８内に芯線として導線を挿
通させることによって、アンテナの代わりとすることが
可能であり、この場合は、可撓導線６を省略できる。

【００２８】なお、以上説明の各実施例は、台車１に管
内照明用のランプ５Ａ，５Ｂが取付けられているが、本
発明は検査に際し照明を必要としない場合には、それら
ランプ５Ａ，５Ｂを省略することができる。

【００２９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、管内に挿
入して走行させる台車に、ＣＣＤカメラのような管内検
査手段と、送信機と、電源用電池とが設けられる。した
がって、台車１側での電源自給が可能であるため、管外
から台車に対して電力ケーブルを配設する必要がない。

【００３０】また本発明によれば、台車で発信する検査
信号を、該台車に結着される可撓導線によって管外に伝
送して管外に設けられる受信手段に与えることが可能で
あって、牽引用ケーブルを兼ね得る可撓導線は、細径、
軽量なものが使用できるため、台車自体と牽引力の小さ
い装置に形成できて、軽快、かつ円滑に台車を走行させ
ることが可能である。

【００３１】しかも本発明によれば、受信手段を管から
離れた作業環境の良好なところに設置できて、検査作業
の効率向上および容易化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例である管内検査装置の略示
構造図である。

【図２】図１に示される台車１の外筒上半部を外した平
面図である。

【図３】図１に示される台車１の部分断面示正面図であ
る。

【図４】図１に示される台車１の左側面図である。

【図５】図１に示される台車１の右側面図である。

【図６】本発明の第２実施例である管内検査装置の略示
構造図である。

【図７】図６に示される台車１の断面図である。

【図８】本発明の第３実施例である管内検査装置の略示
構造図である。

【図９】図８に示される台車１の断面図である。

【符号の説明】

１台車２管内検査手段３送信機４Ａ，４Ｂ，４Ｃ電源用電池６可撓導線７受信手段８管

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】検査対象の管の内部に挿入して管軸方向
に走行させる台車と、この台車に取付けられ、管内部を
撮像して光電変換された検査信号を出力する管内検査手
段と、前記台車に取付けられ、管内検査手段が出力する
検査信号を対応する電波信号に変換して発信する送信機
と、前記台車に搭載される電源用電池と、前記台車に結
着して管外に引出され、前記送信機が発信する電波信号
を直接にまたは電波誘導による間接に管外に伝送できる
可撓導線と、管外に設置され、前記可撓導線によって伝
送される電波信号を受信して検査信号に変換する受信手
段とを含むことを特徴とする管内検査装置。