JPH0625832B2 - コンタクトレンズ材料 - Google Patents

コンタクトレンズ材料

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JPH0625832B2
JPH0625832B2 JP15649886A JP15649886A JPH0625832B2 JP H0625832 B2 JPH0625832 B2 JP H0625832B2 JP 15649886 A JP15649886 A JP 15649886A JP 15649886 A JP15649886 A JP 15649886A JP H0625832 B2 JPH0625832 B2 JP H0625832B2
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fumarate
contact lens
bis
alkyl
trimethylsilyloxy
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はコンタクトレンズ材料に関する。さらに詳しく
は、本発明は高酸素透過性を有するコンタクトレンズ材
料に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来よりコンタクトレンズ材料には主としてガラス材料
が用いられているが、今日では、ガラス材料よりも優れ
た切削加工性および弾力性を有し、軽量であるポリメチ
ルメタクリレートからなるコンタクトレンズ材料が用い
られている。
しかしながら、ポリメチルメタクリレートからなるコン
タクトレンズ材料は酸素透過性が小さいので、えられた
コンタクトレンズを長時間装用したばあい、角膜組織の
代謝障害をおこすという問題がある。
そこで近年、ポリメチルメタクリレートに代わりうる優
れた酸素透過性を有するコンタクトレンズ材料の研究、
開発がなされており、たとえばポリジメチルシロキサン
などのシリコーンラバーを主体とするもの、(ポリ)オ
ルガノシロキサンにビニル重合基を導入し、ついで他の
ビニルモノマーと重合せしめたものなどがえられてい
る。
ポリジメチルシロキサンなどのシリコーンラバーを主体
としたコンタクトレンズ材料は優れた酸素透過性を有す
るが、撥水性を呈するので、通常放電処理などを施して
用いられている。
しかしながら上記のような親水化処理を施しても、使用
しているうちに親水性が低下し、かつその材料は柔軟で
あるため、眼に吸着するという現象がみられ、角膜障害
を引きおこすという問題がある。
(ポリ)オルガノシロキサンにビニル重合基を導入し、
他のビニルモノマーと共重合せしめたものは、酸素透過
性は主としてオルガノシロキサン部位に由来しているた
め、シリコーンラバーよりも酸素透過性が小さいもの
の、硬度が高くて透明なアクリル樹脂の酸素透過性を向
上せしめ、コンタクトレンズとして装用した際の角膜で
の酸素吸収を助け、酸素不足に基づく角膜機能の低下を
防止することが可能である。
しかし、(ポリ)オルガノシロキサンにビニル重合基を
導入したものをアクリルモノマーと共重合せしめ、コン
タクトレンズに充分な酸素透過性を付与するためには、
該モノマーを多量に添加しなければならない。その結
果、えられる共重合体は、コンタクトレンズ製造時の機
械加工性が劣り、かつレンズの強靱性も劣るという問題
を有している。一方、レンズ製造時の機械加工に耐えう
る硬度を維持するためには、(ポリ)オルガノシロキサ
ンにビニル重合基を導入したものを多量に添加すること
はできず、その範囲の添加量では連続装用するのに充分
な酸素透過性を有するコンタクトレンズ材がえられな
い。
[発明が解決しようとする問題点] そこで本発明者らは、叙上のごとき従来技術の欠点を解
消し、硬質コンタクトレンズとして望ましい硬度および
硬質性を具備し、脆性においても改善された材質からな
る硬質コンタクトレンズであって、従来の酸素透過性硬
質コンタクトレンズにくらべてさらに高い酸素透過性を
有する硬質コンタクトレンズを開発すべく鋭意研究を重
ねた結果、1種または2種以上のフマル酸ジエステルお
よびジアルキルフマレートを主成分とする共重合体を用
いたばあい、優れた酸素透過性を示し、しかも適度な機
械的強度を有するコンタクトレンズ材料がえられるとい
う事実を見出し、本発明を完成するに至った。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明はアルキル(フルオロアルキル)フマ
レート、アルキル(シリコン含有アルキル)フマレート
およびフルオロアルキル(シリコン含有アルキル)フマ
レートよりなる群からえらばれた1種または2種以上の
フマル酸ジエステルおよびジアルキルフマレートを主成
分とする共重合体からなるコンタクトレンズ材料に関す
る。
[実施例] 本発明のコンタクトレンズ材料は、アルキル(フルオロ
アルキル)フマレート、アルキル(シリコン含有アルキ
ル)フマレートおよびフルオロアルキル(シリコン含有
アルキル)フマレートよりなる群からえらばれた1種ま
たは2種以上のフマル酸ジエステルおよびジアルキルフ
マレートを主成分とする共重合体からなる。
前記アルキル(フルオロアルキル)フマレートとして
は、たとえば一般式(I): (式中、R1は炭素数1〜13の直鎖状、分枝状または環状
のアルキル基、R2(式中、aは1〜21の整数、bは0または1、kは0〜
3の整数を示す)を示す)で表わされるものが用いられ
るが、かかるアルキル(フルオロアルキル)フマレート
の具体例としては、メチル(トリフルオロエチル)フマ
レート、エチル(トリフルオロエチル)フマレート、イ
ソプロピル(トリフルオロエチル)フマレート、ターシ
ャリーブチル(トリフルオロエチル)フマレート、オク
チル(トリフルオロエチル)フマレート、シクロヘキシ
ル(トリフルオロエチル)フマレート、メチル(ヘキサ
フルオロイソプロピル)フマレート、エチル(ヘキサフ
ルオロイソプロピル)フマレート、イソプロピル(ヘキ
サフルオロイソプロピル)フマレート、ターシャリーブ
チル(ヘキサフルオロイソプロピル)フマレート、オク
チル(ヘキサフルオロイソプロピル)フマレート、シク
ロヘキシル(ヘキサフルオロイソプロピル)フマレー
ト、メチル(オクタフルオロペンチル)フマレート、エ
チル(オクタフルオロペンチル)フマレート、イソプロ
ピル(オクタフルオロペンチル)フマレート、ターシャ
リーブチル(オクタフルオロペンチル)フマレート、オ
クチル(オクタフルオロペンチル)フマレート、シクロ
ヘキシル(オクタフルオロペンチル)フマレートなどが
あげられる。
前記アルキル(シリコン含有アルキル)フマレートとし
ては、たとえば一般式(II): (式中、R1は前記と同じ。R(式中、lは1または3、A、AおよびAはそれ
ぞれ-CH3または を示す)を示す)で表わされるものが用いられるが、か
かるアルキル(シリコン含有アルキル)フマレートの具
体例としては、メチル(トリメチルシリルプロピル)フ
マレート、エチル(トリメチルシリルプロピル)フマレ
ート、イソプロピル(トリメチルシリルプロピル)フマ
レート、ターシャリーブチル(トリメチルシリルプロピ
ル)フマレート、オクチル(トリメチルシリルプロピ
ル)フマレート、シクロヘキシル(トリメチルシリルプ
ロピル)フマレート、メチル(ペンタメチルジシロキサ
ニルプロピル)フマレート、エチル(ペンタメチルジシ
ロキサニルプロピル)フマレート、イソプロピル(ペン
タメチルジシロキサニルプロピル)フマレート、ターシ
ャリーブチル(ペンタメチルルジシロキサニルプロピ
ル)フマレート、オクチル(ペンタメチルジシロキサニ
ルプロピル)フマレート、シクロヘキシル(ペンタメチ
ルジシロキサニルプロピル)フマレート、メチル((テ
トラメチル(トリメチルシリルオキシ)ジシロキサニ
ル)プロピル)フマレート、エチル((テトラメチル(ト
リメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フ
マレート、イソプロピル((テトラメチル(トリメチル
シリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フマレー
ト、ターシャリーブチル((テトラメチル(トリメチル
シリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フマレー
ト、オクチル((テトラメチル(トリメチルシリルオキ
シ)ジシロキサニル)プロピル)フマレート、シクロヘ
キシル((テトラメチル(トリメチルシリルオキシ)ジ
シロキサニル)プロピル)フマレート、メチル((トリメ
チルビス(トリメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)
プロピル)フマレート、エチル((トリメチルビス(ト
リメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フ
マレート、イソプロピル((トリメチルビス(トリメチ
ルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フマレー
ト、ターシャリーブチル((トリメチルビス(トリメチ
ルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フマレー
ト、オクチル((トリメチルビス(トリメチルシリルオ
キシ)ジシロキサニル)プロピル)フマレート、シクロ
ヘキシル((トリメチルビス(トリメチルシリルオキ
シ)ジシロキサニル)プロピル)フマレートなどがあげ
られる。
前記フルオロアルキル(シリコン含有アルキル)フマレ
ートとしては、たとえば一般式(III): (式中、R2およびR3は前記と同じ)で表わされるものが
用いられるが、かかるフルオロアルキル(シリコン含有
アルキル)フマレートの具体例としては、トリフルオロ
エチル(トリメチルシリルプロピル)フマレート、ヘキ
サフルオロイソプロピル(トリメチルシリルプロピル)
フマレート、オクタフルオロペンチル(トリメチルシリ
ルプロピル)フマレート、トリフルオロエチル((テト
ラメチル(トリメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)
プロピル)フマレート、ヘキサフルオロイソプロピル
((テトラメチル(トリメチルシリルオキシ)ジシロキ
サニル)プロピル)フマレート、オクタフルオロペンチ
ル((テトラメチル(トリメチルシリルオキシ)ジシロ
キサニル)プロピル)フマレート、トリフルオロエチル
((トリメチルビス(トリメチルシリルオキシ)ジシロ
キサニル)プロピル)フマレート、ヘキサフルオロイソ
プロピル((トリメチルビス(トリメチルシリルオキシ)
ジシロキサニル)プロピル)フマレート、オクタフルオ
ロペンチル((トリメチルビス(トリメチルシリルオキ
シ)ジシロキサニル)プロピル)フマレートなどがあげ
られる。
前記ジアルキルフマレートとしては、たとえば 一般式(IV): (式中、R1およびR4はそれぞれ炭素数1〜13の直鎖状、
分枝状または環状のアルキル基を示す)で表わされるも
のが用いられるが、かかるジアルキルフマレートの具体
例としては、ジエチルフマレート、ジプロピルフマレー
ト、ジイソプロピルフマレート、ジブチルフマレート、
ジターシャリーブチルフマレート、ジペンチルフマレー
ト、ジオクチルフマレート、ジターシャリーアミルフマ
レート、ジドデシルフマレート、ジ(2-エチルヘキシ
ル)フマレートなどの直鎖状または分枝状のジアルキル
フマレート、ジシクロヘキシルフマレート、ジ(ターシ
ャリーブチルシクロヘキシル)フマレート、ビス(トリ
メチルシクロヘキシル)フマレートなどの環状アルキル
フマレートなどがあげられる。これらのアルキルフマレ
ートのなかでもジターシャリーブチルフマレート、ジタ
ーシャリーアミルフマレート、ジイソプロピルフマレー
ト、ジシクロヘキシルフマレートなどはアルキル基のβ
位に有する水素原子数が多く、重合性に優れているの
で、好適に使用しうる。
上記のようなフマル酸ジエステルのなかで、単独重合す
るものは、ジアルキルフマレートのみであり、またジア
ルキルフマレートと、アルキル(フルオロアルキル)フ
マレート、アルキル(シリコン含有アルキル)フマレー
トまたはフルオロアルキル(シリコン含有アルキル)フ
マレートとは共重合するが、アルキル(フルオロアルキ
ル)フマレート、アルキル(シリコン含有アルキル)フ
マレートおよびフルオロアルキル(シリコン含有アルキ
ル)フマレートの単独重合およびこれらの共重合はきわ
めて困難であるため、フマル酸ジエステル全量 100モル
部中にジアルキルフマレートを50モル部以上含有せしめ
る必要がある。
なお、本発明においては、前記フマル酸ジエステルおよ
びジアルキルフマレート以外の成分として、たとえばビ
ス(フルオロアルキル)フマレート、ビスシリコン含有
アルキル)フマレートなどを前記フマル酸ジエステルの
かわりに用いることができるが、このばあい酸素透過性
の低下が若干みられるので、前記フマル酸ジエステルを
用いるのが好ましい。
前記ビス(フルオロアルキル)フマレートとしては、一
般式(V): (式中、R5およびR6は-Ca Hb F2a+1-b′aは1〜21の整
数、bは0または1;m1、m2はそれぞれ0〜3の整数を
示す)で表わされるものが用いられるが、かかるビス
(フルオロアルキル)フマレートの具体例としてはビス
(トリフルオロエチル)フマレート、ビス(テトラフル
オロプロピル)フマレート、ビス(ヘキサフルオロイソ
プロピル)フマレート、ビス(ドデカフルオロペンチ
ル)フマレートなどがあげられる。これらのビス(フル
オロアルキル)フマレートのなかでもビス(トリフルオ
ロエチル)フマレート、ビス(ヘキサフルオロイソプロ
ピル)フマレート、ビス(テトラフルオロプロピル)フ
マレートなどはモノマーの合成が容易であり、またモノ
マー原料の入手な容易であるので好適に使用しうる。
前記ビス(シリコン含有アルキル)フマレートとして
は、一般式(VI): (式中、R7およびR8はそれぞれ (X1、Y1およびZ1はそれぞれ-R9または R9は炭素数1〜3のアルキル基またはフェニル基、qは
2または3を示す)、 (X2、Y2およびZ2はそれぞれ-R9(R9は上記と同じ)、-
0Z3(Z3は一般式: (R9は上記と同じ、R10は炭素数1〜3のアルキル基ま
たはフェニル基、rは2〜4の整数を示す)を示す) および (X1、Y1およびZ1は上記と同じ)からなる群よりえらば
れた基を示す)、-Si(OSi(CH3)3)3-s(OSiH(CH3)2)
s(sは1〜3の整数を示す)およびZ3(Z3は上記と同
じ)からなる群よりえらばれた基、n1およびn2はそれぞ
れ1または3、p1およびp2はそれぞれ0または1を示
す)で表わされるものが用いられるが、かかるビス(シ
リコン含有アルキル)フマレートの具体例としては、ビ
ス(トリメチルシリルプロピル)フマレート、ビス(ペ
ンタメチルジシロキサニルプロピル)フマレート、ビス
((トリメチルシリルオキシ)テトラメチルジシロキサニ
ルプロピル)フマレート、ビス((トリメチルビス(ト
リメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フ
マレート、ビス((テトラキス(トリメチルシリルオキ
シ)トリメチルトリシロキサニル)プロピル)フマレー
ト、ビス(テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラ
シロキサニルプロピル)フマレート、ビス(テトラメチ
ルトリイソプロピルシクロテトラシリルオキシビス(ト
リメチルシリルオキシ)シリルプロピル)フマレートな
どがあげられる。これらのビス(シリコン含有アルキ
ル)フマレートのなかでもビス((トリメチルビス(ト
リメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フ
マレートは、合成が容易であり、また精製も容易である
ので好適に使用しうる。
本発明にかかわる共重合体においては上記のようなフマ
ル酸ジエステルに加えてさらに種々のモノマーを共重合
成分として使用し、共重合体の性状を種々の目的に対応
して変性させることができる。その際、酸素透過性など
が低下しないようにするために、かかる共重合成分はフ
マル酸ジエステル全量 100モル部に対して35モル部以下
で使用する。
コンタクトレンズのサイズやパワー(度数)といった規
格や形状を安定させ、また耐薬品性を向上させるという
目的に対しては、架橋性モノマーが有効である。かかる
架橋性モノマーの具体例としては、ジアリルフマレー
ト、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジ
ビニルベンゼンや一般式(VII): (式中、R11およびR12はそれぞれ独立に前記R1、R2およ
びR3からえらばれた基、X2はエチレン基または式: (式中、R13は-CH3または tは0〜55の整数を示す)で表わされる基を示す)で表
わされる架橋剤などがあげられるが、これらのうちから
1種または2種以上を選択して使用するのが好ましい。
とりわけ、ジアリルフマレートや一般式(VII)で示され
る架橋剤が好ましい。また、その使用量は、共重合に供
する全モノマー混合物 100モル部に対して、0〜約20モ
ル部の範囲とするのが好ましい。
えられる共重合体に親水性を付与し、水ぬれ性のよい硬
質コンタクトレンズをうるためには、親水性モノマーを
配合するのが好ましい。かかる親水性モノマーとして
は、たとえばN-ビニルピロリドン、N,N-ジメチルアクリ
ルアミド、3-メチル -1-ブテン -3-オールなどのほか式
(VIII): で表わされるイソプロピル(2-ヒドロキシエチル)フマ
レートなどのアルキル(ヒドロキシアルキル)フマレー
トなどがあげられ、これらのなかから1種または2種以
上を選択して使用することができるが、これらのなかで
もとくにアルキル(ヒドロキシアルキル)フマレートは
好適に使用することができる。該使用量は、共重合に供
する全モノマー混合物 100モル部中、約0〜20モル部の
範囲とするのが好ましい。なおこれら親水性モノマーを
前記範囲をこえて多量に使用したばあいは、酸素透過性
が低下するので好ましくない。
前記親水性モノマーの使用に代えてまたはそれに加えて
たとえばえられた硬質コンタクトレンズにコロナ放電や
プラズマ放電などの放電処理を施したり、また放電処理
後に親水性モノマーをグラフト重合させたり、または塩
酸や硝酸などの強酸で処理することにより、その表面に
有効な親水性を付与させることも可能である。
また、本発明においては必要に応じてたとえば、セイカ
ゲン -0-リアルブラック(大日精化(株)製)のようなモ
ノマー化された染料や2-ヒドロキシ -5-アクリロキシフ
ェニル -2-ヒドロキシベンゾトリアゾールのようなモノ
マー化された紫外線吸収剤を用いることもできる。これ
らはモノマー全量に対して高酸素透過性を維持するため
に5重量%以下で用いるのが好ましい。
前記モノマー混合物を共重合させる方法としては、通常
のラジカル重合方法で、50〜110 ℃の温度範囲に加熱し
て共重合を行なう方法があげられる。使用しうる重合開
始剤としては、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどがあげ
られ、これらのなかから1種または2種以上を選択して
用いる。また、その使用量は、モノマー全量 100モル部
に対して 0.01 〜 1.0モル部であるのが好ましい。
前記モノマー混合物をコンタクトレンズとする成形方法
は通常の方法によって行なうことができる。たとえば前
記モノマー混合物の共重合反応をコンタクトレンズの形
状に対応した型の中で行なって直接コンタクトレンズの
形状に成形し、さらに必要に応じてこれを機械的に、た
とえば切削や研磨などの仕上げ加工することができる。
また、共重合を適当な型または容器中で行なってブロッ
ク状、板状または丸棒状の素材としたのち、切削、研磨
などの通常の機械的加工方法によって所望の形状のコン
タクトレンズに成形してもよい。
また前記の方法によりえられた重合物を適当な溶媒に溶
解させ、えられた溶液を型内に注入して溶媒を除去して
成形してもよく、またその成形品に機械加工を施すこと
も可能であり、このばあい溶媒を使わない成形方法と比
べて若干、酸素透過係数の向上がみられる。
かくしてえられるコンタクトレンズは、従来の酸素透過
性コンタクトレンズに比べてさらに優れた酸素透過性を
有し、しかも適度な機械的強度を有する。
つぎに本発明のコンタクトレンズ材料を実施例に基づい
てさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
実施例1 ジターシャリーブチルフマレート60モル部およびイソプ
ロピル(2,2,2-トリフルオロエチル)フマレート40モル
部を50mlのガラス製アンプルに入れ、さらに重合開始剤
としてベンゾイルパーオキサイド 0.1モル部を入れたの
ち、減圧(10-3mmHg)して密封し、60℃で40時間重合さ
せた。
反応終了後、えられた重合物を 100mlのクロロホルムに
溶解させ、これを大量のメタノール中に投入して生成重
合体を沈殿させ、これを濾別し、乾燥させた。
つぎにえられた重合体をジエチルエーテルに溶解させて
濃度10重量%の重合体溶液を調製したのち、直径50mmの
ガラスシャレー上に5ml流延し、室温で溶媒を蒸発させ
てフィルム化し、さらに剥離後48時間以上真空下で乾燥
させて無色透明のフィルムをえた。
えられたフィルムを直径15mm、厚さ 0.207mmとなるよう
に切削加工した後、製料研式フィルム酸素透過率計で酸
素透過係数を測定したところ、標準状態(STP)で96.9
×10-10(cm3(STP)・cm)/(cm2 ・sec ・cmHg)であった。
実施例2 モノマーの組成比を第1表に示すように変更したほか
は、実施例1と同様にしてえられたフィルムの酸素透過
係数を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例3 ジターシャリープチルフマレート60モル部およびイソプ
ロピル(3,3,3-トリメチル(1,1-ビス(トリメチルシリ
ルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フマレート40モ
ル部をガラス製試験管に入れ、さらに重合開始剤として
ベンゾイルパーオキサイドを入れた後、減圧(10-3mmH
g)して密封し、60℃で24時間ついで70℃で24時間加熱し
て重合した。
その後開封して重合物を取り出し、さらに100℃で3時
間加熱した。えられた無色透明の共重合体を切削研磨に
よる機械加工を施した後、製科研式フィルム酸素透過率
計で酸素透過係数を測定したところ、101.1×10-10(cm3
(STP)・cm)/(cm2 ・sec ・cmHg)であった。
実施例4〜10 フマル酸ジエステルを第1表に示すように変更したほか
は、実施例3と同様にしてえられたフィルムの酸素透過
係数を測定した。その結果を第1表に示す。
比較例1 トリフルオロエチル(3,3,3-トリメチル(1,1-ビス(ト
リメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フ
マレート40モル部のかわりにビス(2,2,2-トリフルオロ
エチル)フマレート20モル部およびビス(3,3,3-トリメ
チル(1,1-ビス(トリメチルシリルオキシ)ジシロキサ
ニル)プロピル)フマレート20モル部を用いたほかは実
施例4と同様にしてフィルムを作製し、その酸素透過係
数を求めたところ、82.7×10-10(cm3(STP)・cm)/(cm2
sec ・cmHg)であり実施例4でえられたフィルムよりも酸
素透過性の低いものであった。
[発明の効果] 本発明のコンタクトレンズ材料は従来のコンタクトレン
ズ材料よりも優れた酸素透過性を呈し、しかも適度な機
械的強度を有するので長時間装用したばあいであっても
角膜代謝障害をおこすなどの問題がなく、コンタクトレ
ンズに好適に使用しうるという効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル(フルオロアルキル)フマレー
    ト、アルキル(シリコン含有アルキル)フマレートおよ
    びフルオロアルキル(シリコン含有アルキル)フマレー
    トよりなる群からえらばれた1種または2種以上のフマ
    ル酸ジエステルおよびジアルキルフマレートを主成分と
    する共重合体からなるコンタクトレンズ材料。
JP15649886A 1985-10-25 1986-07-03 コンタクトレンズ材料 Expired - Lifetime JPH0625832B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15649886A JPH0625832B2 (ja) 1986-07-03 1986-07-03 コンタクトレンズ材料
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