JPH06257065A - 超高性能エレクトレットメルトブロー不織布 - Google Patents
超高性能エレクトレットメルトブロー不織布Info
- Publication number
- JPH06257065A JPH06257065A JP5043841A JP4384193A JPH06257065A JP H06257065 A JPH06257065 A JP H06257065A JP 5043841 A JP5043841 A JP 5043841A JP 4384193 A JP4384193 A JP 4384193A JP H06257065 A JPH06257065 A JP H06257065A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- dfp
- electret
- dfs
- fiber diameter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 圧力損失相当繊維径Ｄfp、および電子顕微鏡
観測より求まる平均繊維径Ｄfsの比で表される繊維分散
性（Ｄfp／Ｄfs）が１≦（Ｄfp／Ｄfs）≦1.3の範囲に
あることを特徴とする超高性能エレクトレットメルトブ
ロー不織布。 【効果】 従来のエレクトレット不織布では得ることの
できなかった高い粒子捕集効率を有するエレクトレット
不織布を得ることができる。
観測より求まる平均繊維径Ｄfsの比で表される繊維分散
性（Ｄfp／Ｄfs）が１≦（Ｄfp／Ｄfs）≦1.3の範囲に
あることを特徴とする超高性能エレクトレットメルトブ
ロー不織布。 【効果】 従来のエレクトレット不織布では得ることの
できなかった高い粒子捕集効率を有するエレクトレット
不織布を得ることができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明の超高性能エレクトレット
メルトブロー不織布は、空気中の微粒子を効率良く捕集
するエアフィルターやマスク、あるいは防発塵性の帽
子、衣料、靴カバー、さらに清掃用のワイパー用途など
で用いられる。
メルトブロー不織布は、空気中の微粒子を効率良く捕集
するエアフィルターやマスク、あるいは防発塵性の帽
子、衣料、靴カバー、さらに清掃用のワイパー用途など
で用いられる。
【０００２】
【従来の技術】メルトブロー不織布を用いたエレクトレ
ットメルトブロー不織布（以下単にエレクトレット不織
布ということがある）については、既に多くの提案がな
されている。例えば、特公昭５９−１２４号公報では溶
融紡糸時に直接電界をかけエレクトレット化したもの
が、特開昭６１−２１１０２７号公報では熱刺激電流よ
り求まる活性化エネルギーを規定したものが、特開平１
−２８７９１４号公報では重量平均分子量と数平均分子
量の比を規定し、更に硫黄系、燐系安定剤を配合したも
のが夫々提案されている。
ットメルトブロー不織布（以下単にエレクトレット不織
布ということがある）については、既に多くの提案がな
されている。例えば、特公昭５９−１２４号公報では溶
融紡糸時に直接電界をかけエレクトレット化したもの
が、特開昭６１−２１１０２７号公報では熱刺激電流よ
り求まる活性化エネルギーを規定したものが、特開平１
−２８７９１４号公報では重量平均分子量と数平均分子
量の比を規定し、更に硫黄系、燐系安定剤を配合したも
のが夫々提案されている。
【０００３】これらの発明は何れも、エレクトレット不
織布の性能（特に空気中の微粒子を捕集する能力＝捕集
効率）を高めるために、該不織布の帯電量の向上のみを
改善しようとしたものである。
織布の性能（特に空気中の微粒子を捕集する能力＝捕集
効率）を高めるために、該不織布の帯電量の向上のみを
改善しようとしたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エレク
トレット不織布の帯電量には上限があり、理論的にパッ
シェンの法則で求まる帯電量以上にすることは不可能で
ある。このため、従来技術によるエレクトレット不織布
の帯電量の増加は僅かであり、捕集効率の向上を試みて
も限界があり、充分にその素材が持つ性能を発現できて
いなかった。そのため、従来から提案されているエレク
トレット不織布においては、空気中の微粒子の捕集効率
が未だ低いとか、帽子、衣料、靴カバーに用いても充分
に発塵を抑えれないといった課題があった。
トレット不織布の帯電量には上限があり、理論的にパッ
シェンの法則で求まる帯電量以上にすることは不可能で
ある。このため、従来技術によるエレクトレット不織布
の帯電量の増加は僅かであり、捕集効率の向上を試みて
も限界があり、充分にその素材が持つ性能を発現できて
いなかった。そのため、従来から提案されているエレク
トレット不織布においては、空気中の微粒子の捕集効率
が未だ低いとか、帽子、衣料、靴カバーに用いても充分
に発塵を抑えれないといった課題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】かかる従来のエレクトレ
ット不織布の課題を解決する方法を鋭意検討した結果、
本発明でいうところの繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）を制御
し、その値を１以上、1.３以下にすると、エレクトレッ
ト不織布の帯電量を増加させなくても、捕集効率が飛躍
的に向上することを見出した。
ット不織布の課題を解決する方法を鋭意検討した結果、
本発明でいうところの繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）を制御
し、その値を１以上、1.３以下にすると、エレクトレッ
ト不織布の帯電量を増加させなくても、捕集効率が飛躍
的に向上することを見出した。
【０００６】
【作用】本発明で捕集効率が飛躍的に向上する理由を以
下に説明する。従来技術のメルトブロー不織布からなる
エレクトレット不織布においては、不織布を構成する繊
維の１本１本が十分に分離しておらず、平行に配列して
部分的に融着しており、１本１本の繊維が粒子の捕集に
有効に働いておらず、束状になっていたため、その捕集
効率が向上しなかったのである。これを解決する方法と
しては、上述したようにエレクトレット不織布の帯電量
を僅かに増加させるだけでは不十分であり、本発明でい
う繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）を１以上、1.３以下にし、
エレクトレット不織布を構成する繊維の１本１本が粒子
の捕集に有効に働くようにすることが重要なのである。
下に説明する。従来技術のメルトブロー不織布からなる
エレクトレット不織布においては、不織布を構成する繊
維の１本１本が十分に分離しておらず、平行に配列して
部分的に融着しており、１本１本の繊維が粒子の捕集に
有効に働いておらず、束状になっていたため、その捕集
効率が向上しなかったのである。これを解決する方法と
しては、上述したようにエレクトレット不織布の帯電量
を僅かに増加させるだけでは不十分であり、本発明でい
う繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）を１以上、1.３以下にし、
エレクトレット不織布を構成する繊維の１本１本が粒子
の捕集に有効に働くようにすることが重要なのである。
【０００７】すなわち本発明は、圧力損失相当繊維径Ｄ
fp、および電子顕微鏡観測より求まる平均繊維径Ｄfsの
比で表される繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）が、 １≦（Ｄfp／Ｄfs）≦1.３ の範囲にあることを特徴とする超高性能エレクトレット
メルトブロー不織布である。
fp、および電子顕微鏡観測より求まる平均繊維径Ｄfsの
比で表される繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）が、 １≦（Ｄfp／Ｄfs）≦1.３ の範囲にあることを特徴とする超高性能エレクトレット
メルトブロー不織布である。
【０００８】本発明で圧力損失相当繊維径Ｄfpは、次の
数１から数値解析して求まるものと定義する。
数１から数値解析して求まるものと定義する。
【０００９】
【数１】
【００１０】ここで、 Ｄfp：圧力損失相当繊維径 Ｌ：エレクトレット不織布の厚み △Ｐ：エレクトレット不織布の圧力損失 ｕ：エレクトレット不織布の空気ろ過速度 α：エレクトレット不織布の繊維充填率 ρ：空気密度（＝1.２１kg／m3） μ：空気粘度（＝1.８１×１０-5Pa s） である。
【００１１】数１は、エアフィルターの圧力損失を推定
するのに広く使用されている一般式（例えば、産業技術
センター発行「集塵装置の性能」p.178 〜182 に記載さ
れている。）である。通常はフィルターの繊維径、厚
み、繊維充填率、空気ろ過速度と空気密度、空気粘度と
いった既知のパラメーターからエアフィルターの圧力損
失を推定するのに用いられている。数１で求めたＤfp
は、エアフィルターを構成する繊維の分散状態を意味し
ていると推定される。つまり、繊維が平行状態に配列し
て融着したりすると実際の繊維の太さよりも大きい繊維
として作用することにより、エアフィルターの繊維分散
状態を推定しうるのである。
するのに広く使用されている一般式（例えば、産業技術
センター発行「集塵装置の性能」p.178 〜182 に記載さ
れている。）である。通常はフィルターの繊維径、厚
み、繊維充填率、空気ろ過速度と空気密度、空気粘度と
いった既知のパラメーターからエアフィルターの圧力損
失を推定するのに用いられている。数１で求めたＤfp
は、エアフィルターを構成する繊維の分散状態を意味し
ていると推定される。つまり、繊維が平行状態に配列し
て融着したりすると実際の繊維の太さよりも大きい繊維
として作用することにより、エアフィルターの繊維分散
状態を推定しうるのである。
【００１２】圧力損失相当繊維径Ｄfpは、エレクトレッ
ト不織布の圧力損失△Ｐを空気ろ過速度ｕで測定し、数
１で求める。ただし、数１は圧力損失相当繊維径Ｄfpに
ついて解析的に解けないので、左辺と右辺が等しくなる
よう数値解析して求まる値である。尚、エレクトレット
不織布の厚みＬは、厚み測定時に不織布にかかる荷重を
コントロールできる測定器で荷重を７ｇ／cm2にして測
定した値とし、圧力損失△Ｐは、空気ろ過速度ｕが2.５
cm／秒で測定された値とする。
ト不織布の圧力損失△Ｐを空気ろ過速度ｕで測定し、数
１で求める。ただし、数１は圧力損失相当繊維径Ｄfpに
ついて解析的に解けないので、左辺と右辺が等しくなる
よう数値解析して求まる値である。尚、エレクトレット
不織布の厚みＬは、厚み測定時に不織布にかかる荷重を
コントロールできる測定器で荷重を７ｇ／cm2にして測
定した値とし、圧力損失△Ｐは、空気ろ過速度ｕが2.５
cm／秒で測定された値とする。
【００１３】以下に、圧力損失の測定法、繊維充填率の
算出法、平均繊維径Ｄfsの求め方を説明する。
算出法、平均繊維径Ｄfsの求め方を説明する。
【００１４】圧力損失：圧力損失△Ｐは、図１に示した
測定器を用い以下の手順で測定した。エレクトレット不
織布３をダクト２内に設置し、流量計７を空気ろ過速度
が2.５cm／秒になるようバルブ８でコントロールし、エ
レクトレット不織布上流、下流の静圧差を圧力計４で読
み取り求めた。
測定器を用い以下の手順で測定した。エレクトレット不
織布３をダクト２内に設置し、流量計７を空気ろ過速度
が2.５cm／秒になるようバルブ８でコントロールし、エ
レクトレット不織布上流、下流の静圧差を圧力計４で読
み取り求めた。
【００１５】繊維充填率：エレクトレット不織布の繊維
充填率は、該不織布の目付Ｗ（ｇ／m2）と先に述べた厚
みＬから、次の数２を用いて算出した。
充填率は、該不織布の目付Ｗ（ｇ／m2）と先に述べた厚
みＬから、次の数２を用いて算出した。
【００１６】
【数２】
【００１７】平均繊維径：平均繊維径Ｄfsは、以下の手
順で求めた。エレクトレット不織布の任意の場所で倍率
２０００倍の電子顕微鏡写真を撮り、写真上の１本１本
の繊維径を読み取り目盛付ルーペで測定し得られた値の
算術平均値とする。また、融着している繊維は、融着界
面を境として繊維径を読み取った。尚、測定繊維本数は
特に規定はしないが、繊維径のばらつきを考慮すると少
なくとも１００本以上、好ましくは２００本以上の繊維
について測定する必要がある。
順で求めた。エレクトレット不織布の任意の場所で倍率
２０００倍の電子顕微鏡写真を撮り、写真上の１本１本
の繊維径を読み取り目盛付ルーペで測定し得られた値の
算術平均値とする。また、融着している繊維は、融着界
面を境として繊維径を読み取った。尚、測定繊維本数は
特に規定はしないが、繊維径のばらつきを考慮すると少
なくとも１００本以上、好ましくは２００本以上の繊維
について測定する必要がある。
【００１８】本発明において、電子顕微鏡による平均繊
維径Ｄfsは、メルトブロー不織布を構成する基本となる
１本１本の繊維の繊維径を意味するものである。従って
（Ｄfp／Ｄfs）の比をとると、その数値が大きい程繊維
分散性が悪く、１に近い程繊維分散性が良いことにな
る。
維径Ｄfsは、メルトブロー不織布を構成する基本となる
１本１本の繊維の繊維径を意味するものである。従って
（Ｄfp／Ｄfs）の比をとると、その数値が大きい程繊維
分散性が悪く、１に近い程繊維分散性が良いことにな
る。
【００１９】従来技術においては、繊維分散性（Ｄfp／
Ｄfs）は２前後であり、好ましい条件でさえ1.４〜1.５
であったが、本発明の繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）を１〜
1.３にするメルトブロー不織布は、紡糸の際ノズルピッ
チを大きくするとか、ノズル単孔当たりの吐出量を落と
すとかいった製造条件の最適化により可能であり、特に
その製法を限定するものではない。
Ｄfs）は２前後であり、好ましい条件でさえ1.４〜1.５
であったが、本発明の繊維分散性（Ｄfp／Ｄfs）を１〜
1.３にするメルトブロー不織布は、紡糸の際ノズルピッ
チを大きくするとか、ノズル単孔当たりの吐出量を落と
すとかいった製造条件の最適化により可能であり、特に
その製法を限定するものではない。
【００２０】本発明の超高性能エレクトレット不織布の
材料としては、メルトブロー法で紡糸可能で、高絶縁性
で撥水性を有する物質が望ましくポリエチレン、ポリプ
ロピレンやα−ポリオレフィンなどのオレフィン系ポリ
マー、ポリエステル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、テフロン、ポリカーボネート、ポリサルホン、ポ
リアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデンなどの合成樹
脂、それらの２種以上の共重合体やブレンド組成物など
が挙げられるが、ポリプロピレンやα−ポリオレフィン
などのオレフィン系ポリマーが可紡性・高絶縁性・撥水
性の観点から最も好ましい例である。
材料としては、メルトブロー法で紡糸可能で、高絶縁性
で撥水性を有する物質が望ましくポリエチレン、ポリプ
ロピレンやα−ポリオレフィンなどのオレフィン系ポリ
マー、ポリエステル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、テフロン、ポリカーボネート、ポリサルホン、ポ
リアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデンなどの合成樹
脂、それらの２種以上の共重合体やブレンド組成物など
が挙げられるが、ポリプロピレンやα−ポリオレフィン
などのオレフィン系ポリマーが可紡性・高絶縁性・撥水
性の観点から最も好ましい例である。
【００２１】本発明で用いられるエレクトレット化の方
法は、公知の技術で充分であり特に限定しないが、高い
帯電量を容易に短時間で与えることができることから、
例えば特開平３−６９６６３号公報に記載されている中
実質誘電体シート上にメルトブロー不織布を重ねコロナ
放電でエレクトレット化する方法が好ましい例である。
法は、公知の技術で充分であり特に限定しないが、高い
帯電量を容易に短時間で与えることができることから、
例えば特開平３−６９６６３号公報に記載されている中
実質誘電体シート上にメルトブロー不織布を重ねコロナ
放電でエレクトレット化する方法が好ましい例である。
【００２２】また、メルトブロー不織布の目付としては
効率的にエレクトレット化を行う観点から５ｇ／m2以
上、２００ｇ／m2以下が好ましく、１０ｇ／m2以上、６
０ｇ／m2以下が特に好ましい例としてあげることができ
る。
効率的にエレクトレット化を行う観点から５ｇ／m2以
上、２００ｇ／m2以下が好ましく、１０ｇ／m2以上、６
０ｇ／m2以下が特に好ましい例としてあげることができ
る。
【００２３】さらに、メルトブロー不織布の平均繊維径
Ｄfsも特に規定はしないが、超高性能エレクトレット不
織布としての性能を有効に発現させるためには、0.５〜
５μｍが好ましい平均繊維径の範囲であり、特に平均繊
維径が0.５〜３μｍの範囲にあると本発明でいう繊維分
散性（Ｄfp／Ｄfs）の効果を顕著にすることができる。
Ｄfsも特に規定はしないが、超高性能エレクトレット不
織布としての性能を有効に発現させるためには、0.５〜
５μｍが好ましい平均繊維径の範囲であり、特に平均繊
維径が0.５〜３μｍの範囲にあると本発明でいう繊維分
散性（Ｄfp／Ｄfs）の効果を顕著にすることができる。
【００２４】
【実施例】以下、実施例をもって詳しく本発明を説明す
るがこれに限定されるものではない。
るがこれに限定されるものではない。
【００２５】実施例１ 圧力損失相当繊維径Ｄfpが1.０μｍに、平均繊維径Ｄfs
が0.８μｍになるよう調整し、繊維分散性（Ｄfp／Ｄf
s）が1.２５の目付２０ｇ／m2のポリプロピレンメルト
ブロー不織布を得た。該不織布を誘電体シートを敷いた
アース板上に置き、アース板上方１cmに設置した針電極
（春日電気（株）製 帯電電極）に＋１５ｋＶの直流高
電圧を印加し、１０秒間エレクトレット化処理した。
が0.８μｍになるよう調整し、繊維分散性（Ｄfp／Ｄf
s）が1.２５の目付２０ｇ／m2のポリプロピレンメルト
ブロー不織布を得た。該不織布を誘電体シートを敷いた
アース板上に置き、アース板上方１cmに設置した針電極
（春日電気（株）製 帯電電極）に＋１５ｋＶの直流高
電圧を印加し、１０秒間エレクトレット化処理した。
【００２６】実施例２ 圧力損失相当繊維径Ｄfpが1.４μｍに、平均繊維径Ｄfs
が1.３μｍになるよう調整し、繊維分散性（Ｄfp／Ｄf
s）が1.０７の目付３０ｇ／m2のポリプロピレンメルト
ブロー不織布を得た。該不織布を誘電体シートを敷いた
アース板上に置き、アース板上方１cmに設置した針電極
（春日電気（株）製 帯電電極）に＋１５ｋＶの直流高
電圧を印加し、１０秒間エレクトレット化処理した。
が1.３μｍになるよう調整し、繊維分散性（Ｄfp／Ｄf
s）が1.０７の目付３０ｇ／m2のポリプロピレンメルト
ブロー不織布を得た。該不織布を誘電体シートを敷いた
アース板上に置き、アース板上方１cmに設置した針電極
（春日電気（株）製 帯電電極）に＋１５ｋＶの直流高
電圧を印加し、１０秒間エレクトレット化処理した。
【００２７】実施例３ 圧力損失相当繊維径Ｄfpが2.３μｍに、平均繊維径Ｄfs
が2.０μｍになるよう調整し、繊維分散性（Ｄfp／Ｄf
s）が1.１５の目付５０ｇ／m2のポリメチルペンテンメ
ルトブロー不織布を得た。該不織布を誘電体シートを敷
いたアース板上に置き、アース板上方１cmに設置した針
電極（春日電気（株）製 帯電電極）に＋１５ｋＶの直
流高電圧を印加し、１０秒間エレクトレット化処理し
た。
が2.０μｍになるよう調整し、繊維分散性（Ｄfp／Ｄf
s）が1.１５の目付５０ｇ／m2のポリメチルペンテンメ
ルトブロー不織布を得た。該不織布を誘電体シートを敷
いたアース板上に置き、アース板上方１cmに設置した針
電極（春日電気（株）製 帯電電極）に＋１５ｋＶの直
流高電圧を印加し、１０秒間エレクトレット化処理し
た。
【００２８】比較例１ 圧力損失相当繊維径Ｄfpを1.５μｍにし、繊維分散性
（Ｄfp／Ｄfs）が1.８８になるよう調整した以外は実施
例１と全て同じポリプロピレンメルトブロー不織布を、
同一条件でエレクトレット化処理した。
（Ｄfp／Ｄfs）が1.８８になるよう調整した以外は実施
例１と全て同じポリプロピレンメルトブロー不織布を、
同一条件でエレクトレット化処理した。
【００２９】比較例２ 圧力損失相当繊維径Ｄfpを2.１μｍにし、繊維分散性
（Ｄfp／Ｄfs）が1.６２になるよう調整した以外は実施
例２と全て同じポリプロピレンメルトブロー不織布を、
同一条件でエレクトレット化処理した。
（Ｄfp／Ｄfs）が1.６２になるよう調整した以外は実施
例２と全て同じポリプロピレンメルトブロー不織布を、
同一条件でエレクトレット化処理した。
【００３０】比較例３ 圧力損失相当繊維径Ｄfpを2.８μｍにし、繊維分散性
（Ｄfp／Ｄfs）が1.４０になるよう調整した以外は実施
例３と全て同じポリメチルペンテンメルトブロー不織布
を、同一条件でエレクトレット化処理した。
（Ｄfp／Ｄfs）が1.４０になるよう調整した以外は実施
例３と全て同じポリメチルペンテンメルトブロー不織布
を、同一条件でエレクトレット化処理した。
【００３１】以上の実施例、比較例で得られたエレクト
レット不織布を以下の方法で評価し比較した。結果を表
１に示す。
レット不織布を以下の方法で評価し比較した。結果を表
１に示す。
【００３２】
【表１】
【００３３】表１中の粒子捕集効率（％）の評価は粒子
径０．１μｍのＤＯＰ粒子を用い、図１に示す測定器に
より行った。エレクトレット不織布３はダクト２内に設
置され、流量計７をフィルター通風速度が2.５cm／秒に
なるようバルブ８でコントロールし、エレクトレット不
織布上流、下流のＤＯＰ粒子個数を粒子計測器６
（（株）ＲＩＯＮ製ＫＣ−１４）で計測した。捕集効率
は数３を用いて算出した。
径０．１μｍのＤＯＰ粒子を用い、図１に示す測定器に
より行った。エレクトレット不織布３はダクト２内に設
置され、流量計７をフィルター通風速度が2.５cm／秒に
なるようバルブ８でコントロールし、エレクトレット不
織布上流、下流のＤＯＰ粒子個数を粒子計測器６
（（株）ＲＩＯＮ製ＫＣ−１４）で計測した。捕集効率
は数３を用いて算出した。
【００３４】
【数３】
【００３５】粒子捕集効率が高いほど、エレクトレット
不織布のエアフィルターとしての性能は優れている。
不織布のエアフィルターとしての性能は優れている。
【００３６】表面電荷密度（Ｃ／cm2） エレクトレット不織布３の表面電荷密度は、図２に示す
ごとく該不織布をアース板１２上に置き、上方より表面
電位計１０（川口電気（株）製 表面電位計Ｓ−２１１
型）の検出プローブ１１で該不織布の表面電位を測定
し、数４で算出した。
ごとく該不織布をアース板１２上に置き、上方より表面
電位計１０（川口電気（株）製 表面電位計Ｓ−２１１
型）の検出プローブ１１で該不織布の表面電位を測定
し、数４で算出した。
【００３７】
【数４】
【００３８】ここで、εs はエレクトレット不織布の比
誘電率でほぼ１であり、εo は真空の誘電率で８．８５
×１０-14 Ｆ／cm、Ｖは表面電位（Ｖ）、Ｌは該不織布
の厚み（cm）である。
誘電率でほぼ１であり、εo は真空の誘電率で８．８５
×１０-14 Ｆ／cm、Ｖは表面電位（Ｖ）、Ｌは該不織布
の厚み（cm）である。
【００３９】表面電荷密度の値はエレクトレット不織布
の帯電量を意味し、この値が高いほど帯電量が高いこと
を表している。
の帯電量を意味し、この値が高いほど帯電量が高いこと
を表している。
【００４０】上記実施例と比較例の結果から、表面電荷
密度は実施例と比較例でほとんど差がないのにも係わら
ず、粒子捕集効率は実施例の方が格段に高い値を示して
おり、本発明の超高性能エレクトレット不織布が従来の
技術では得ることのできない優れた性能を有することが
わかる。
密度は実施例と比較例でほとんど差がないのにも係わら
ず、粒子捕集効率は実施例の方が格段に高い値を示して
おり、本発明の超高性能エレクトレット不織布が従来の
技術では得ることのできない優れた性能を有することが
わかる。
【００４１】
【発明の効果】本発明に係わる超高性能エレクトレット
メルトブロー不織布は、従来のエレクトレット不織布で
は得ることのできなかった高い粒子捕集効率を有する。
メルトブロー不織布は、従来のエレクトレット不織布で
は得ることのできなかった高い粒子捕集効率を有する。
【図１】粒子捕集効率および圧力損失測定器の概略図で
ある。
ある。
【図２】表面電位測定器の概略図である。
１ ＤＯＰ粒子発生機 ２ ダクト ３ エレクトレット不織布 ４ 圧力計 ５ サンプリング管 ６ 粒子計測器 ７ 流量計 ８ バルブ ９ ブロワー １０ 表面電位測定器 １１ 表面電位検出プローブ １２ アース板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｄ０４Ｈ 1/72 Ａ 7199−3Ｂ
Claims (1)
- 【請求項１】 圧力損失相当繊維径Ｄfp、および電子顕
微鏡観測より求まる平均繊維径Ｄfsの比で表される繊維
分散性（Ｄfp／Ｄfs）が、 １≦（Ｄfp／Ｄfs）≦1.３ の範囲にあることを特徴とする超高性能エレクトレット
メルトブロー不織布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5043841A JPH06257065A (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | 超高性能エレクトレットメルトブロー不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5043841A JPH06257065A (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | 超高性能エレクトレットメルトブロー不織布 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06257065A true JPH06257065A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=12674974
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5043841A Pending JPH06257065A (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | 超高性能エレクトレットメルトブロー不織布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06257065A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002524226A (ja) * | 1998-09-03 | 2002-08-06 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 高性能合成フィルタ媒体 |
| JP2003220310A (ja) * | 2002-01-29 | 2003-08-05 | Toyobo Co Ltd | エレクトレット濾材およびその製造方法 |
| WO2015125942A1 (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 日本無機株式会社 | エアフィルタ濾材、およびエアフィルタユニット |
| CN115323619A (zh) * | 2022-08-29 | 2022-11-11 | 大连瑞源非织造布有限公司 | 一种空气过滤熔喷布及生产方法 |
-
1993
- 1993-03-04 JP JP5043841A patent/JPH06257065A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002524226A (ja) * | 1998-09-03 | 2002-08-06 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 高性能合成フィルタ媒体 |
| JP2003220310A (ja) * | 2002-01-29 | 2003-08-05 | Toyobo Co Ltd | エレクトレット濾材およびその製造方法 |
| WO2015125942A1 (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 日本無機株式会社 | エアフィルタ濾材、およびエアフィルタユニット |
| JPWO2015125942A1 (ja) * | 2014-02-20 | 2017-03-30 | 日本無機株式会社 | エアフィルタ濾材、およびエアフィルタユニット |
| CN115323619A (zh) * | 2022-08-29 | 2022-11-11 | 大连瑞源非织造布有限公司 | 一种空气过滤熔喷布及生产方法 |
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