JPH06256744A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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Publication number
JPH06256744A
JPH06256744A JP7099693A JP7099693A JPH06256744A JP H06256744 A JPH06256744 A JP H06256744A JP 7099693 A JP7099693 A JP 7099693A JP 7099693 A JP7099693 A JP 7099693A JP H06256744 A JPH06256744 A JP H06256744A
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JP
Japan
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group
epoxy resin
epoxy
adhesive composition
carboxylic acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP7099693A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshifumi Okada
好史 岡田
Hitoshi Nojiri
仁志 野尻
Katsunori Yabuta
勝典 薮田
Takayuki Hayashi
隆行 林
Hiroyuki Tsuji
宏之 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7099693A priority Critical patent/JPH06256744A/ja
Publication of JPH06256744A publication Critical patent/JPH06256744A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/386Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着性に優れ、相溶性がよく、硬化収縮が小
さく、電気信頼性特に耐マイグレーション性の優れた接
着剤を提供することにある。 【構成】 シアン酸エステル化合物と、エポキシ樹脂
と、エポキシ変性ポリアミドとを必須成分とする接着剤
組成物を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接着剤組成物に関し、主
にフレキシブルプリント配線板、テープキャリアなどの
電気・電子部品の実装用の基板用途に用いられる優れた
接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器分野の発展にともない、
電子機器の部品であるフレキシブルプリント配線板をは
じめとするプリント基板は、細線のパターンによって配
線されるようになってきた。プリント基板は金属箔、接
着剤層及び基材から構成されており、金属箔から形成さ
れるパターンが細線になると、基材のみならず接着剤に
もより一層高い耐熱性、高い電気信頼性を有しているこ
とが望まれるようになってきている。
【0003】以下に従来の接着剤について説明する。フ
レキシブルプリント配線板をはじめとする基板材料の用
途に用いられる接着剤には、比較的高い接着性と耐熱性
を有する接着剤が好ましく、このような条件を満たす接
着剤としてエポキシ・ナイロン系が知られている。この
エポキシ・ナイロン系接着剤は、エポキシ環を有する芳
香族化合物と脂肪族ナイロンの混合物に、アミンや酸無
水物などを硬化剤として用いるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成のエポキシ・ナイロン系の接着剤をフレキシ
ブルプリント配線板の用途に用いた場合、エポキシ樹脂
が硬化収縮するため、製造されたフレキシブルプリント
配線板が反ってしまい、加工上、不都合を生じたり、品
質の安定化を阻害することがあった。
【0005】また、エポキシ樹脂は比較的吸水性の高い
樹脂であるため、回路形成工程で取り込んでしまう多く
のイオン性不純物の影響で、電気信頼性、特に、耐マイ
グレーション性が低下するという問題点を有していた。
しかも、多くのエポキシ樹脂とナイロン(あるいはポリ
アミド樹脂)は相溶性が悪く、エポキシ樹脂量を多くし
た配合では、乾燥状態において均一系が得られないこと
がしばしばあり、そのため接着信頼性や、品質の安定化
を阻害することがあった。
【0006】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、接着性に優れ、相溶性がよく、硬化収縮が小さく、
電気信頼性特に耐マイグレーション性の優れた接着剤を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る接着剤組成
物の要旨とするところは、シアン酸エステル化合物と、
エポキシ樹脂及びエポキシ変性ポリアミドを必須成分と
してなることにある。
【0008】かかる本発明の接着剤組成物において、前
記エポキシ変性ポリアミドは、カルボン酸末端アミドに
対し、カルボン酸に対して概ね当量のエポキシ樹脂を反
応させたものであることにある。
【0009】また、かかる本発明の接着剤組成物におい
て、前記カルボン酸末端アミドがダイマー酸を原料とす
るものであることにある。
【0010】更に、かかる本発明の接着剤組成物におい
て、前記カルボン酸末端アミドの分子量が1000〜5
0000であることにある。
【0011】
【作用】上記構成において、シアン酸エステル化合物と
エポキシ樹脂とエポキシ変性ポリアミドの組成物の硬化
収縮は、エポキシ樹脂単独の場合に比べて小さい。した
がって、フレキシブルプリント配線板の用途に本発明の
接着剤組成物を用いれば、フレキシブルプリント配線板
の反りは小さくなり、そのため工程及び、品質の安定化
を図ることができる。また、シアン酸エステル化合物は
低吸水性であり、イオン性不純物の含有量も少ないた
め、この化合物を用いることにより、マイグレーション
性を改善することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る接着剤組成物の実施例を
説明する。
【0013】本発明に用いるシアン酸エステル化合物と
しては、下記一般式(1)化1
【化1】 (式中、R1 及びR2 は同一であっても異なっていても
よく、水素、アルキル基、アリール基を示し、Aは単結
合、未置換メチレン基、水素原子の1つ又は2つをアル
キル基及び/又はアリール基で置換した置換メチレン
基、5員もしくは6員の環状脂肪族基、スルホン基、2
価の硫黄、2価のカルボニル基、テトラメチルキシリデ
ン基、又はフェニレン基を示す。)あるいは一般式
(2)化2
【化2】 (式中、R1 及びR2 は同一であっても異なっていても
よく、水素、アルキル基、アリール基を示し、Aは単結
合、未置換メチレン基、水素原子の1つ又は2つをアル
キル基及び/又はアリール基で置換した置換メチレン
基、5員もしくは6員の環状脂肪族基、スルホン基、2
価の硫黄、2価のカルボニル基、テトラメチルキシリデ
ン基、又はフェニレン基を示す。)又は、一般式(3)
化3
【化3】 (式中、R1 及びR2 は同一であっても異なっていても
よく、水素、アルキル基、アリール基を示し、Aは単結
合、未置換メチレン基、水素原子の1つ又は2つをアル
キル基及び/又はアリール基で置換した置換メチレン
基、5員もしくは6員の環状脂肪族基、スルホン基、2
価の硫黄、2価のカルボニル基、テトラメチルキシリデ
ン基、又はフェニレン基を示す。)のモノマー、及びそ
れぞれのモノマーを加熱してオリゴマーとしたものを用
いることができる。また、これらのモノマーを単独、あ
るいは2種類以上の混合物として用いることができる。
更に、オリゴマーは1種のモノマーからなるものでも複
数のモノマーからなるものでもよく、それらオリゴマー
は単独でもあるいは異種のオリゴマーを2種以上混合し
たものでも、また、1又は複数のモノマーと混合しても
用いることができる。
【0014】これらのなかでも、一般式(1)で表され
る4,4’−ジジアナーフェニルタイプのシアン酸エス
テル化合物が工業的にも比較的安価であり好ましい。
【0015】上記一般式(1)乃至(3)で表される芳
香族2官能シアン酸エステル化合物のR1 及びR2 は同
一でも異なってもよい。R1 及びR2 のアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基及
び異性体ペンチル基などを用いることができる。これら
のなかでも炭素数C1〜4のアルキル基が好ましい。さ
らに好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、t−ブチル基がよい。R1 及びR2 が水素である場
合、あるいはR2 が水素である場合も好適である。アリ
ール基としては、フェニル基、p−メチルフェニル基、
o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基や炭素数
C2〜4のモノ置換したフェニル基、又は炭素数C1〜
2のアルキル基でジ置換したフェニル基や、1−ナフチ
ル基、2−ナフチル基、炭素数C1〜4のアルキル基で
置換されたナフキル基などを用いることができる。なか
でもフェニル基、炭素数C1〜4のアルキル基でモノ置
換したフェニル基及び炭素数C1〜4のアルキル基でジ
置換したフェニル基が好ましい。さらに好ましくは、フ
ェニル基及びメチル基でモノ置換したフェニル基がよ
い。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を
用いることができるが、なかでも塩素、臭素が好まし
い。また、なかでもR1 、R2 としては水素、アルキル
基、ハロゲンが好ましい。
【0016】また、Aとしては、単結合、未置換メチレ
ン基のほか、メチレン基の1つ又は2つの水素原子をア
ルキル基及び/又はアリール基で置換した置換メチレン
基として、イソプロピリデン基、炭素数C2〜10のア
ルキリデン基、ジフェニルメチレン基、フェニル(メチ
ル)メチレン基、フェニル(エチル)メチレン基、1,
1−エチレン基、1,1−プロピレン基、フェニルメチ
レン基などを用いることができる。2価の5員もしくは
6員の環状脂肪族基として、1,1−シクロペンチレン
基、1,1−シクロキシレン基などを用いることができ
る。また、スルホン酸、2価の硫黄、2価の酸素、2価
のカルボニル基、テトラメチルキシリデン基やフェニレ
ン基も好ましい。テトラメチルキシリデン基とは2個の
イソプロピリデン基で置換されたベンゼンのことであ
る。この中で、好ましくは未置換メチレン基、イソプロ
ピリデン基、酸素、硫黄、2個のカルボニル基、テトラ
メチルキシリデン基、特に好ましくは、未置換メチレン
基、イソプロピリデン基、酸素がよい。入手の容易さや
コスト面から考えると、ビスフェノールAのジシアン酸
エステルやテトラメチルビスフェノールFのジシアン酸
エステル、ビスフェノールCのジシアン酸エステルなど
が特に好ましい。
【0017】また、本発明に用いられるエポキシ樹脂と
しては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、
グリシジルアミン型エポキシ樹脂、そのほかのグリシジ
ルエーテル型エポキシ樹脂など、種々のエポキシ樹脂を
用いることができる。これらのエポキシ樹脂は単独で用
いても、2種類以上の混合物として用いてもよい。
【0018】更に、本発明に用いられるエポキシ変性ポ
リアミドは、アミドの分子主鎖内、末端、あるいは分子
主鎖内と末端の両方にエポキシ樹脂を導入したものをい
い、カルボン酸末端アミドとエポキシ樹脂とを反応させ
ることにより得ることができるものである。
【0019】このカルボン酸末端アミドは、ジカルボン
酸とジアミン、あるいはジカルボン酸とジイソシアネー
ト化合物との反応によって得られ、反応量を制御し、分
子鎖の両末端にジカルボン酸がくるようにしたものであ
る。ジカルボン酸としてアジピン酸、セバチン酸、ドデ
カン2酸などを用いるもの、ダイマー酸を用いるものな
どが考えられるが、ダイマー酸を用いると吸湿性の低い
エポキシ変性ポリアミドを得ることができるので好まし
い。ここで言うダイマー酸とは、オレイン酸やリノレイ
ン酸、リノール酸などの不飽和カルボン酸を熱重合して
得られる不飽和ジカルボン酸のことをいい、不飽和脂肪
酸を原料としたものであればどのようなものでもよく、
モノマー酸、トリマー酸などを含んでいてもよい。ま
た、二重結合を飽和させた水添ダイマー酸であってもよ
い。
【0020】また、カルボン酸末端アミドと反応させる
ジアミン、もしくはジイソシアネートとしては種々のも
のを用いることができるが、化4、化5で表される構造
を有するものが好ましい。なお、化4及び化5の式中、
Xはアミノ基又はイソシアネート基を示す。
【化4】
【化5】
【0021】カルボン酸末端アミドは、ジアミンからは
公知の方法を用い、カルボン酸に対して概ね当量より少
ないジアミンを加えることによって得られる。また、ジ
イソシアネートからは、NMP、DMFなどの有機溶媒
を反応溶媒とし、カルボン酸に対して概ね当量より少な
いジイソシアネートを加え、加熱下で反応させることに
よって得られる。
【0022】ここで、カルボン酸末端アミドの分子量は
1000〜50000であることが好ましい。これより
分子量が小さいとポリアミドとしての可橈性が十分発現
しない。また、これより分子量が大きいとカルボン酸末
端アミドをエポキシ化するにあたって反応が困難にな
り、またエポキシ樹脂との相溶性が悪くなる。
【0023】次に、カルボン酸末端アミドと反応させる
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ナフタレ
ン型エポキシ樹脂など、種々のエポキシ樹脂を用いるこ
とができるが、反応の制御の理由より、好ましくは分子
内に2個のエポキシ基を有する二官能性エポキシ樹脂を
用いるのが好ましい。これらのエポキシ樹脂は単独で用
いても、2種以上の混合物として用いてもよい。
【0024】本発明に係る接着剤組成物の必須成分とし
て用いるエポキシ樹脂と、エポキシ変性ポリアミドを合
成するためにカルボン酸末端アミドと反応させるエポキ
シ樹脂とは、同一組成であっても、あるいは異なってい
てもよいが、類似した構造を有するものを含むことが相
溶性の向上のために好ましい。
【0025】ここで、エポキシ変性ポリアミドはトルエ
ンやクロルベンゼンなどの有機溶媒を反応溶媒とし、カ
ルボン酸末端のポリアミドに対し、カルボン酸に対して
概ね当量のエポキシ樹脂を加え、加熱下で反応させるこ
とによって得られる。なお、アミン末端のポリアミドで
はエポキシと反応して生成する2級アミンがさらにエポ
キシと反応し、またこれにより生成した3級アミンがエ
ポキシとアミンとの反応を促進するなど、反応が複雑に
なり反応の制御ができない。このため、エポキシ変性ポ
リアミドの合成はカルボン酸末端アミドを用いることが
必要となる。
【0026】カルボン酸末端アミドとエポキシ樹脂とを
反応させることにより得ることができるエポキシ変性ポ
リアミドの一例として、化6
【化6】 (式中、Rはジカルボン酸末端アミノ残基、R’はエポ
キシ樹脂残基を示す。)を挙げることができる。なお、
この化6に示す化学構造は完全に解析されていないた
め、修正され得るものである。
【0027】本発明の接着剤組成物はエポキシ変性ポリ
アミドにシアン酸エステル化合物とエポキシ樹脂を適量
混合して成るものである。また、必要に応じて硬化剤を
適量配合するのもよい。これらの配合割合としては、シ
アン酸エステル化合物1〜90重量部、エポキシ変性ポ
リアミド10〜90重量部、エポキシ樹脂1〜90重量
部が好適である。エポキシ樹脂硬化剤はエポキシ樹脂と
硬化剤の種類によって適量添加するのが好ましい。な
お、上記範囲のシアン酸エステル化合物及びエポキシ樹
脂に対して、エポキシ変性ポリアミドが10重量部未満
では接着剤が柔軟性に欠けることになり、一方、90重
量部を越えると高温での接着性が低下することになる。
【0028】本発明に係る接着剤組成物には硬化剤を用
いてもよく、あるいは用いなくてもよい。硬化剤を用い
ない場合には、硬化時の最高温度を120℃以上にする
ことが硬化物の物性上好ましい。硬化剤としては、エポ
キシ樹脂の硬化剤としての用途に用いられるアミン系硬
化剤、酸無水物系硬化剤、イミダゾール類、あるいはジ
シアンジアミドなどの潜在性硬化剤など、また、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど
のフェノール類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸コバル
ト、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、非イオン性
の金属キレート化合物の亜鉛、コバルト、銅、マンガ
ン、鉄のアセチルアセテートなどを単独もしくは2種類
以上の混合物として用いることができる。
【0029】本発明の接着剤組成物はこれら必須の3成
分以外に他の成分を混合させることも可能である。例え
ばアクリル系樹脂、フェノール系樹脂、イミド系樹脂、
ゴム系樹脂などの樹脂成分、エポキシ樹脂に対しての硬
化促進剤・硬化触媒、さらに各種無機・有機フィラーな
どが考えられる。また作業性の観点から、添加剤を各種
の有機溶剤に溶解して用いるのが好ましい。用いる溶剤
としては、エポキシ樹脂とエポキシ変性ポリアミドをと
もに溶解することが必要であり、メチルエチルケトン、
トルエン、クロロベンゼン、トリクロロエチレン、塩化
メチレン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコールなどを挙げる
ことができ、これらの溶剤を単独で、あるいは接着剤組
成に応じて適宜混合して用いることができる。例えば、
メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=1/
1、トルエン/メタノール=1/1などの混合溶剤を用
いることができる。
【0030】以下に本発明をより具体的に実施例にて説
明するが、本発明は実施例の内容に制限されるものでは
ない。なお、以下の記載において、「部」は特に断わら
ない限り、「重量部」を意味する。
【0031】ここで、試験片であるFCCL(フィルム
・銅積層材)の製造方法と、外観検査方法、及び得られ
たFCCLから作成されたプレッシャークッカーバイア
ステスト用の試験片とその試験方法を説明する。まず、
接着剤を乾燥後の厚さが均一に20μmになるようにポ
リイミドフィルム上に塗布し、130℃で3分間乾燥さ
せた。この状態で接着剤層の表面を肉眼により外観検査
した。その後、この接着剤層の上に銅箔(JTC−L
P、日本鉱業社製)を重ねて、120℃で加熱してラミ
ネートした。そして、更に160℃で4時間加熱し、接
着剤層の硬化を行ない、FCCL(フィルム・銅積層
材)を作製した。
【0032】次に、図1に示すように、得られたFCC
Lの銅箔を櫛形のパターンにエッチングし、プレッシャ
ークッカーバイアステスト用の試験片を作成した。形成
したパターンのライン幅は200μmであり、ラインと
ラインとの間のスペースは50μmである。そして、そ
のパターンに130℃、湿度85%、圧力2.3気圧の
環境下で両端の端子に直流100Vの電圧をかけ、抵抗
値の経時変化を測定した。
【0033】まず、本発明に係る接着剤組成物に用いら
れる必須成分であるエポキシ変性ポリアミドの合成方法
を説明する。
【0034】カルボン酸末端ポリアミドの合成方法を説
明する。攪拌器、還流管及び排気管を備えたフラスコに
ダイマー酸を26.7g、N−メチル2ピロリドンを1
00g入れて攪拌し溶解した。これにイソフォロンジイ
ソシアネート7gを加え、100℃で1時間、150℃
で3時間、200℃で2時間加熱を行ない反応を進め
た。次いで、この反応溶液よりN−メチル2ピロリドン
を留去し、カルボン酸末端ポリアミドを合成した。
【0035】次に、エポキシ変性ポリアミドの合成方法
を説明する。攪拌器、還流管を備えたフラスコに上記イ
ソフォロンジイソシアネートとダイマー酸から合成され
たカルボン酸末端ポリアミドを37.2g、エポキシ樹
脂「エピコート1004(油化シェルエポキシ社製)」
を37.8g、クロロベンゼンを120g、トリエチル
アミンを7.6gそれぞれ秤取し、140℃で10時間
還流を行ない反応を進めた。この反応溶液より、クロロ
ベンゼン及びトリエチルアミンを留去し、エポキシ変性
ポリアミドを合成した。
【0036】実施例1 エポキシ樹脂「エピコート1001(油化シェルエポキ
シ社製)」を20部、エポキシ変性ポリアミドを60
部、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパンを
20部、ジアミノジフェニルスルホンを5部、メチルエ
チルケトンを160部それぞれ混合し、十分攪拌して接
着剤溶液を調整した。得られた接着剤組成物をポリイミ
ドフィルム上に塗布し、130℃で3分間乾燥した状態
で接着剤表面を肉眼で観察したところ、相分離は見られ
ず、均一な表面であった。
【0037】次に、上述した方法によりFCCL(フィ
ルム・銅積層材)を作製した。得られたFCCLについ
て、JIS C 5016に従ってピール強度を測定したところ、
ピール強度は23℃では2.5kgf/cm、150℃では
1.2kgf/cmであった。また、このFCCLの反り率を
JIS C 6481に従って測定したところ、2.5%であっ
た。プレッシャークッカーバイアステストの結果は、3
00時間でも5×106 Ωの抵抗値を保持した。
【0038】実施例2 実施例1で用いたものと同じエポキシ変性ポリアミドを
60部、エポキシ樹脂「エピコート1001(油化シェ
ルエポキシ社製)」を20部、「AROCYB−30
(RHONE−POULENC製/ビスAタイプのシア
ン酸エステルのオリゴマー)」を20部、ジアミノジフ
ェニルスルホンを5部、メチルエチルケトンを160部
それぞれ混合し、十分攪拌して接着剤溶液を調整した。
実施例1と同様に、得られた接着剤組成物をポリイミド
フィルム上に塗布し、130℃で3分間乾燥させた。そ
の状態で接着剤表面を肉眼で観察したところ、相分離は
見られず、均一な表面であった。
【0039】次に、実施例1と同様に処理してFCCL
を作製した後、ピール強度を測定したところ、ピール強
度は23℃では2.6kgf/cm、150℃では1.3kgf/
cmであった。また、反り率は2.5%であった。プレッ
シャークッカーバイアステストの結果は、300時間で
も5×106 Ωの抵抗値を保持した。
【0040】実施例3 実施例1で用いたものと同じエポキシ変性ポリアミドを
60部、エポキシ樹脂「エピコート1001(油化シェ
ルエポキシ社製)」を20部、「AROCYB−30
(RHONE−POULENC製/ビスAタイプのシア
ン酸エステルのオリゴマー)」を20部、メチルエチル
ケトンを160部それぞれ混合し、十分攪拌して接着剤
溶液を調整した。実施例1と同様にして接着剤組成物を
塗布・乾燥させた。この状態で接着剤表面を肉眼で観察
したところ、相分離は見られず、均一な表面であった。
【0041】次に、実施例1と同様に処理してFCCL
を作製した後、ピール強度を測定したところ、ピール強
度は23℃では2.4kgf/cm、150℃では1.1kgf/
cmであった。また、反り率は2.0%であった。プレッ
シャークッカーバイアステストの結果は、300時間で
も5×106 Ωの抵抗値を保持した。
【0042】実施例4 実施例1で用いたものと同じエポキシ変性ポリアミドを
60部、エポキシ樹脂「エピコート1001(油化シェ
ルエポキシ社製)」を20部、「AROCYM−30
(RHONE−POULENC製/テトラメチルビスF
タイプのシアン酸エステルのオリゴマー)」を20部、
ジアミノジフェニルスルホンを5部、メチルエチルケト
ンを160それぞれ混合し、十分攪拌して接着剤溶液を
調整した。実施例1と同様にして塗布・乾燥を行った。
この状態で接着剤表面を肉眼で観察したところ、相分離
は見られず、均一な表面であった。
【0043】次に、実施例1と同様に処理してFCCL
を作製した後、ピール強度を測定したところ、ピール強
度は23℃では2.6kgf/cm、150℃では1.3kgf/
cmであった。また、反り率は1.5%であった。プレッ
シャークッカーバイアステストの結果は、300時間で
も5×106 Ωの抵抗値を保持した。
【0044】比較例1 エポキシ樹脂「エピコート1001(油化シェルエポキ
シ社製)」を40部、アルコール可溶性ナイロン「マク
ロメルト6900(ヘンケル白水社製)」を60部、ジ
アミノジフェニルスルホンを5部、トルエンを120
部、イソプロピルアルコールを120部それぞれ混合
し、十分攪拌して接着剤溶液を調整した。実施例1と同
様にして接着剤組成物を塗布・乾燥させた。この状態で
接着剤表面を肉眼で観察したところ、接着剤は激しく相
分離を起こしていた。
【0045】次に、実施例1と同様に処理してFCCL
を作製した後、ピール強度を測定したところ、ピール強
度は23℃では0.8から1.2kg/cm の間で激しくば
らつく値を示した。同様の方法で150℃の雰囲気下で
のピール強度を測定したところ、0.3kgf/cmであっ
た。また、この反り率は9.5%であった。プレッシャ
ークッカーバイアステストの結果は、50時間で5×1
6 Ωの抵抗値を下回った。
【0046】比較例2 2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパンを40
部、アルコール可溶性ナイロン「マクロメルト6900
(ヘンケル白水社製)」を60部、ジアミノジフェニル
スルホンを3部、トルエンを120部、イソプロピルア
ルコールを120部それぞれ混合し、十分攪拌して接着
剤溶液を調整した。実施例1と同様にして接着剤組成物
を塗布・乾燥させた。この状態で接着剤表面を肉眼で観
察したところ、接着剤は相分離を起こしていた。
【0047】次に、実施例1と同様に処理してFCCL
を作製した後、ピール強度を測定したところ、ピール強
度は23℃で0.5kgf/cm、150℃で0.4kgf/cmで
あった。また、反り率は7.0%であった。プレッシャ
ークッカーバイアステストの結果は、80時間で5×1
6 Ωの抵抗値を下回った。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る接着剤組成物は、接着性に
優れ、相溶性がよく、硬化収縮が小さく、したがって反
りが小さく、電気信頼性特に耐マイグレーション性に優
れている。このため、フレキシブルプリント基板、テー
プキャリアなどの用途に有用な接着剤組成物を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレッシャークッカーバイアステストを行うた
めに作製したパターンを示す拡大図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアン酸エステル化合物と、エポキシ樹
    脂及びエポキシ変性ポリアミドを必須成分としてなるこ
    とを特徴とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ変性ポリアミドは、カルボ
    ン酸末端アミドに対し、カルボン酸に対して概ね当量の
    エポキシ樹脂を反応させたものであることを特徴とする
    請求項1に記載する接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記カルボン酸末端アミドがダイマー酸
    を原料とするものであることを特徴とする請求項2に記
    載する接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記カルボン酸末端アミドの分子量が1
    000〜50000であることを特徴とする請求項2又
    は請求項3に記載する接着剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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