JPH06256617A - 感熱ゲル化性エマルジョン - Google Patents

感熱ゲル化性エマルジョン

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JPH06256617A
JPH06256617A JP8664493A JP8664493A JPH06256617A JP H06256617 A JPH06256617 A JP H06256617A JP 8664493 A JP8664493 A JP 8664493A JP 8664493 A JP8664493 A JP 8664493A JP H06256617 A JPH06256617 A JP H06256617A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低濃度で広いpH域で感熱ゲル化を生起する
ことの出来る感熱ゲル化エマルジョンを提供する。 【構成】 A.アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テルの特定量と、アミド基、ヒドロキシル基、グリシジ
ル基のいずれかを有し水に対する溶解度が25℃で10
0グラム/水100グラム以下である単量体の特定量の
共重合体エマルジョンと B.オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱性ゲル化エマルジョ
ンに関する。さらに詳細には、塗料、紙の塗被材、繊維
の含浸加工等に使用される感熱ゲル化性エマルジンに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、室温ではエマルジョンのままであ
るが、加熱するとゲル化し室温に下がってもゲル化状態
である感熱ゲル化エマルジョンが要求されている。エマ
ルジョンとしては形成する皮膜の性能が良好である点か
らアクリル系のエマルジョンを用いる必要がある。従来
ゴム系のラテックスの技術分野では感熱ゲル化剤を使用
してゲル化させることは知られていた。例えば特開昭6
3−19390号、特公平3−64337号、特開平4
−261453号などがある。数種のゲル化剤も知られ
ていたが、これ等のゲル化剤はゴムラテックスをゲル化
させることは出来ても、合成樹脂エマルジョン特にアク
リル系エマルジョンを感熱ゲル化することが出来なかっ
た。これはゴム系ラテックスは塩析を受け易いことから
明らかなように不安定な要因を有しており、感熱ゲル化
性を付与し易いが、アクリル系エマルジョンは塩類混和
安定性、放置安定性、機械安定性が良好で感熱ゲル化性
が付与され難いためである。最近アクリル系エマルジョ
ンの感熱ゲル化性を研究した技術も多少みられるように
なった。例えば特開昭308844号等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の提案は実際に使
用してみると感熱ゲル化性がなかったり、放置安定性が
悪かったり、pHによって感熱ゲル化性が変化する問題
があった。本発明はこのような問題を全て解決した優れ
た感熱ゲル化性エマルジョンを提供するものである。
【0004】
【課題を解決した手段】本発明は、 「1. (A)(a)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルから選んだ1 以上の単量体 50〜99.5重量%、 (b)アミド基またはその誘導体、ヒドロキシル基、グリシジル基のいずれか1 つの官能基を有し水に対する溶解度が25℃において水100gに対し100g 以下である官能基含有単量体 0.5〜20重量%、 (c)上記の(a)(b)の単量体と共重合可能なα−βエチレン性不飽和単量 体 49.5〜0重量%、 からなる単量体を乳化重合して得た水性合成樹脂エマル
ジョンと、 (B)オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤とからな
る感熱ゲル化性エマルジョン。 2. オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤が、その
15重量%水溶液における曇点が50℃以下のオルガノ
ポリシロキサンである、1項に記載された感熱ゲル化性
エマルジョン。 3. オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤を水性合
成樹脂エマルジョンに対し固形分で0.5〜5重量%配
合した、1項に記載された感熱ゲル化性エマルジョ
ン。」に関する。
【0005】
【作用】感熱ゲル化性エマルジョンは次のような特性を
有する。 塗料のライン塗装では、加熱乾燥時に表面に早く皮
膜が形成されると中の水分が蒸発出来ず内部の乾燥が進
みにくく、乾燥温度を高めると塗膜に熱ブリスターとよ
ばれるフクレが発生する問題がある。エマルジョンに感
熱ゲル化性を付与すれば表面の連続した皮膜形成を防止
し、水分を蒸発しやすくするため内部の乾燥を早め、熱
ブリスターを防止することが出来る。 紙の顔料コートでは、塗工後、加熱乾燥時に、エマ
ルジョンのバインダーをゲル化させれば過剰の浸透を防
止し、また熱ブリスターを防止することが出来る。 紙、繊維への含浸加工では、含浸後の加熱乾燥時に
エマルジョンを感熱ゲル化させることにより含浸した樹
脂の表面層への移行を防止して均一な樹脂の付着を行う
ことができる。
【0006】感熱ゲル化性エマルジョンに必要な性質と
して、感熱ゲル化温度が50〜95℃であること、感熱
ゲル化速度が速いこと、ゲルの強度が大きいこと、貯蔵
安定性が良好であること等があげられる。
【0007】本発明の第1の特徴は、広いpH域で感熱
ゲル化が生起することである。従来知られている感熱ゲ
ル化性エマルジョンはpHを中性近辺に保つ必要があっ
た。そのため必要とする皮膜性能を発揮させるのに自由
にエマルジョンを構成する単量体組成や、添加物を選択
することが出来ず、感熱ゲル化性エマルジョンの性能や
用途が狭い範囲に限定される不都合があった。特に、塗
料や紙の顔料コートなどでは、エマルジョン自体の安定
性と顔料、フィラーなどの分散安定性のためにpH7〜
9の中性からアルカリサイドで使用され、アルカリサイ
ドに安定化されたエマルジョンは感熱ゲル化剤を加えて
も感熱ゲル化しにくくなる問題があった。また、紙や繊
維への含浸加工では、酸性の触媒が併用されるため酸性
域で使用されることが多い。本発明の感熱ゲル化性エマ
ルジョンは、pHによる影響が少いため、用途によるp
H域を問題とすることがなく、広いpH域で使用するこ
とが出来る利点がある。
【0008】本発明の第2の特徴は固形分20重量%程
度の低濃度であっても感熱ゲル化を生起させることであ
る。従来は固形分35重量%以下の低濃度では感熱ゲル
化が発生しないと考えられていたが、本発明はこの常識
を破ったのである。紙や繊維への含浸加工では、均一な
含浸を行い、含浸量を調整するために、エマルジョンは
水で希釈されて使用されているが、従来の感熱ゲル化性
エマルジョンでは、固形分濃度は35重量%以上が必要
であり、基材への浸透も悪く含浸加工の用途には使用し
難かった。本発明の感熱ゲル化性エマルジョンは低濃度
であっても感熱ゲル化を生起させることが出来るので、
これらの用途にも有効に使用することが出来る。塗料に
おいても、顔料・フィラーを多量に使用した高PVC塗
料では塗料中のエマルジョン濃度が低下し、従来の感熱
ゲル化エマルジョンでは、感熱ゲル化が発生しなくな
り、顔料・フィラーの使用量が限定される不都合があっ
た。
【0009】本発明の第3の特徴はゲル化温度に達した
時のゲル化が鋭敏であることである。徐々にゲル化する
ものではない。このような本発明の特徴ある作用は、使
用する特別の単量体組成の共重合体エマルジョンと、感
熱ゲル化剤であるオルガノポリシロキサンの組合せによ
ってはじめて奏されるのである。オルガノポリシロキサ
ン自体は、感熱ゲル化剤として広く使用されており、無
機化合物、例えば、酸化亜鉛、硫酸カリウム、硫酸ナト
リウムなど使用しなくとも単独で感熱ゲル化し、その挙
動は鋭敏であり、混和安定性も良好である。また、市場
には曇点が異なる多くのタイプがあり入手しやすい。単
独で効果のある感熱ゲル化剤でも、ポリメチルビニルエ
ーテルなどでは、合成樹脂エマルジョンとの混和性が悪
く、経時に水を分離するため使用出来ないが、オルガノ
ポリシロキサンは、経時の水分離もなく使用しやすい。
しかし、通常のアクリル系合成樹脂エマルジョンでは選
択性が強く、感熱ゲル化させることが難しかった。
【0010】オルガノポリシロキサンとしては、例えば
特公昭40−21427号、特公昭47−19604
号、特開昭50−24336号、米国特許第32463
3号、米国特許第3255140号、英国特許第114
1867号に記載されている化合物が使用出来る。特
に、オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤の15重量
%水溶液における曇点が50℃以下であることが好まし
い。曇点が50℃を越えると、ゲル化温度が高くなりす
ぎ、感熱ゲル化が鋭敏でなくなるので好ましくない。オ
ルガノポリシロキサンの配合量はエマルジョン固形分に
対し0.5〜5重量%である。この範囲より少いと感熱
ゲル化効果が得られなくなり、多いと、エマルジョンの
安定性が悪くなったり、エマルジョンから得られる皮膜
の耐水性などが低下する。配合量は、感熱ゲル化効果の
得られる必要最低量を使用することが好ましい。
【0011】エマルジョンの共重合体を構成する単量体
は皮膜性能上からもアクリル酸エステルまたはメタアク
リル酸エステルを主成分として使用する必要がある。感
熱ゲル化を起こすためには共重合体中にアミド基、ヒド
ロキシル基、グリシジル基のいずれか1つの官能基を導
入する必要がある。その他の官能基例えばカルボキシル
基では効果はない。残部に他の単量体を使用することも
出来るがその使用量は49.5重量%以上は使用出来な
い。つまり、主成分はアクリル酸エステル系単量体と官
能基を有する単量体である。
【0012】この共重合体エマルジョンにオルガノポリ
シロキサンを配合すると、前記の特徴ある作用が奏され
るが、官能基含有単量体は水100g中に溶解する25
℃における溶解度が100g以下であることが必要であ
る。例えば、メタクリルアミドは溶解度31であって優
れた作用効果を奏するが、溶解度140のアクリルアミ
ドは全く効果がない。また溶解度無限の2−ヒドロキシ
エチルアクリレートは効果がないが、溶解度13.4の
ヒドロキシプロピルメタクリレートは優れた効果を奏す
るのである。何故水100gに対する溶解度が100g
を越える官能基含有単量体が使用できないのかその理由
は必ずしも明らかではないが、本発明者は官能基含有単
量体の水への溶解度が大きいと、エマルジョン重合のご
とき不均一な反応系では、主単量体との共重合が充分に
は行われず、官能基含有単量体の単独重合体も生成して
しまうので、この単独重合体がエマルジョン粒子表面に
吸着して安定性を高めるため、感熱ゲル化の効果が得ら
れないものと考えている。
【0013】官能基含有単量体の使用量は、0.5〜2
0重量%でなければならない。0.5重量%以下では、
感熱ゲル化効果が得られず、20重量%を越えると、乳
化重合時に安定な合成樹脂水性エマルジョンが得られ難
く、また、得られた場合にも、耐水性などの皮膜物性が
著しく低下し好ましくない。
【0014】本発明で使用される、アクリル酸エステル
またはメタクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
などである。
【0015】官能基を有する単量体のうち、アミド基ま
たはその誘導体を有する単量体を有する単量としては、
メタクリルアミド(31)、N−メチロールメタクリル
アミド(90)、ヒドロキシル基を有する単量体として
は、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(13.
4)2−ヒドロキシブチルメタクリレート(10以
下)、グリシジル基を有する単量体としては、グリシジ
ルメタクリレート(10以下)、アリルグリシジルエー
テル(13)などである。なおかっこ内の数字は、25
℃における水100gに対する溶解度である。
【0016】他の共重合性単量体としては、酢酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニルなどのビニルエステルや、ス
チレン、メチルスチレン、塩化ビニル、エチレンなどが
使用される。また、感熱ゲル化の効果を損わない範囲
で、前記の官能基を有する単量体以外の官能基含有単量
体を他の目的で使用することが出来る。前記以外の官能
基含有単量体としては、耐溶剤性を向上するための、ジ
ビニルベンゼン、ジアリルフタレート、1,6ヘキサン
ジオール、エチレングリコールジメタクリレート、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テ
トラオキシエタンなどの不飽和基を2以上有する単量
体、機械的安定性、顔料混和安定性などの安定性を向上
するための、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの不飽和カル
ボン酸などである。
【0017】オルガノポリシロキサン水溶液をエマルジ
ョンに加えて感熱ゲル化性エマルジョンを製造する時
に、一時的なショックによりエマルジョンの安定性が壊
され、部分的にゲル化を生ずる場合がある。このような
ショックによるゲル化の発生はオルガノポリシロキサン
水溶液の配合時のみであって、感熱エマルジョンが形成
された後は安定である。このような混合時のエマルジョ
ンの一時的なショックを和らげるためには、感熱ゲル化
に影響しない範囲で、界面活性剤をエマルジョンに加え
ると有効である。界面活性剤としては、HLB10〜1
6の非イオン界面活性剤がエマルジョン100重量部に
対して2重量部以下で使用される。界面活性剤が2重量
部を越えると安定性が増大し、感熱ゲル化効果が低下す
るので、好ましくない。
【0018】本発明の感熱ゲル化性エマルジョンには、
その用途により、顔料、フィラー、顔粉分散剤、増粘
剤、造膜助剤、触媒、防腐剤、湿潤剤、pH調整剤、p
H緩衝剤などを適宜配合することが出来る。
【0019】
【実施例】
製造例A 合成樹脂エマルジョンの製造 温度計、撹拌機、還流冷却器及び滴下ロートを備えた四
つ口フラスコ中に 脱イオン水 73 重量部 界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム) 0.6重量部 を仕込み、窒素ガスを通気させ、内温50℃に調整す
る。下記の組成の窒素ガスを通気させた単量体乳化液と
重合触媒を滴下ロートより4時間かけて滴下し乳化重合
を行う。 単量体乳化液 アクリル酸ブチル 95 重量部 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 5 重量部 界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム) 1.8重量部 脱イオン水 55 重量部 重合触媒 過硫酸アンモニウム10重量%水溶液 5 重量部 亜硫酸水素ナトリウム10重量%水溶液 5 重量部 滴下終了後、内温50℃で2時間撹拌を続け乳化重合を
完了し、室温まで冷却する。次いでアンモニア水で約p
H4に調整し、濃度43重量%、粘度22センチポイズ
の合成樹脂エマルジョンを製造した。
【0020】製造例B〜H 合成樹脂エマルジョンの製
造 製造例Aにおいて、単量体乳化液の単量体を表1の通り
代えた以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジョ
ンを製造した。
【0021】
【表1】
【0022】(註) の数値は25℃における水100
gへの溶解度である。
【0023】製造例イ 比較例に使用する合成樹脂エマ
ルジョンの製造 製造例Aにおいて、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート5重量部を使用せず、アクリル酸ブチル100重量
部とした以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジ
ョンを製造した。
【0024】製造例ロ、ハ、ニ、ホ比較例に使用する合
成樹脂エマルジョンの製造 製造例Aにおいて、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート5重量部の代わりに、25℃における水100gへ
の溶解度が100g以上である単量体を表2の通り使用
した以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジョン
を製造した。
【0025】製造例ヘ 比較例に使用する合成樹脂エマ
ルジョンの製造 製造例Aにおいて、単量体乳化液の単量体を アクリル酸ブチル 70重量部 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 30重量部 とした以外は製造例Aと同様にして乳化重合を行った
が、乳化重合途中で乳化状態が破壊し、合成樹脂エマル
ジョンをえることが出来なかった。
【0026】
【表2】
【0027】(註) の数値は25℃における水100
gへの溶解度である。
【0028】実施例1〜8 製造例A〜Hで得られた合成樹脂エマルジョンにオルガ
ノポリシロキサン系感熱ゲル化剤としてコアギュラント
WS(バイエル社製 曇点31℃)とTPA−4380
(東芝シリコーン社製 曇点35℃)を表3の通り加え
て感熱ゲル化エマルジョンを得た。
【0029】比較例1〜5 製造例イ〜ホで得られた合成樹脂エマルジョン100重
量部にオルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤としてコ
アギュラントWS(バイエル社製 曇点31℃)の10
重量%水溶液12.9重量部と水34重量部を表3の通
り加えてエマルジョン組成物を得た。
【0030】比較例6 製造例Aで得られた合成樹脂エマルジョン100重量部
にポリビニルメチルエーテル系感熱ゲル化剤(曇点34
℃)の10重量%水溶液12.9重量部と水34重量部
を表4の通り加えてエマルジョン組成物を得た。
【0031】試験方法 (エマルジョンの安定性)実施例1〜8で得た感熱ゲル
化エマルジョンおよび比較例1〜6で得たエマルジョン
組成物を密閉容器に入れ、40℃に調整した恒温機中に
2週間放置し、エマルジョンの安定性を試験した。試験
結果は表3の通りであった。
【0032】
【表3】
【0033】○……エマルジョンの増粘も離水も認めら
れず安定であった。 ×……エマルジョンは離水が著しいか、増粘が著しくし
よう出来なかった。 (感熱ゲル化性)実施例1〜8で得た感熱ゲル化エマル
ジョンおよび比較例1〜5で得たエマルジョンの組成物
のpHを約8.5(アルカリ性)、約7.5(中性)お
よび約4.5(酸性)に調整し、その50重量部を内径
32mm,高さ78上mmガラスビンに採取しシールし
て、92〜94℃に調整したウオーターバス中に10分
間放置後取り出し、内温を測定したところ75℃であっ
た。また、直ちに感熱ゲル化エマルジョンの粘度を測定
した。 ◎……エマルジョンの全体がゲル化した。 ○……エマルジョンの粘度が10,000センチポイズ
以上であつた。 A……エマルジョンの粘度が100〜10,000セン
チポイズに増粘しているが、感熱ゲル化効果は不十分で
あつた。 ×……エマルジョンの粘度は100センチポイズ以下で
感熱ゲル化効果は認められなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明は特定のモノマー組成の水性合成
樹脂エマルジョンとオルガノポリシロキサン系感熱ゲル
化剤を使用することにより、広い域で感熱ゲル化を生起
し、低濃度でもゲル化を行うので塗布剤や含浸加工用に
優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 163/00 PKP 8830−4J D06M 15/263 D21H 19/20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)アクリル酸エステル、メタ
    クリル酸エステルから選んだ1以上の単量体
    50〜99.5重量%、 (b)アミド基またはその誘導体、ヒドロキシル基、グリシジル基のいずれか1 つの官能基を有し水に対する溶解度が25℃において水100gに対し100g 以下である官能基含有単量体 0.5〜20重量%、 (c)上記の(a)(b)の単量体と共重合可能なα−βエチレン性不飽和単蓋 体 49.5〜0重量%、 からなる単量体を乳化重合して得た水性合成樹脂エマル
    ジョンと、 (B)オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤とからな
    る感熱ゲル化性エマルジョン。
  2. 【請求項2】 オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤
    が、その15重量%水溶液における曇点が50℃以下の
    オルガノポリシロキサンである、請求項1に記載された
    感熱ゲル化性エマルジョン。
  3. 【請求項3】 オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤
    を水性合成樹脂エマルジョンに対し固形分で0.5〜5
    重量%配合した、請求項1に記載された感熱ゲル化性エ
    マルジョン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012246457A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Mitsubishi Rayon Co Ltd プラスチック基材用の水性被覆材、これを含有する塗料及びプラスチック成形物

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JP2012246457A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Mitsubishi Rayon Co Ltd プラスチック基材用の水性被覆材、これを含有する塗料及びプラスチック成形物

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