JPH06256169A - 顆粒の製造法 - Google Patents

顆粒の製造法

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JPH06256169A
JPH06256169A JP5300493A JP5300493A JPH06256169A JP H06256169 A JPH06256169 A JP H06256169A JP 5300493 A JP5300493 A JP 5300493A JP 5300493 A JP5300493 A JP 5300493A JP H06256169 A JPH06256169 A JP H06256169A
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JP
Japan
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enzyme
granules
substance
granule
drug
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JP5300493A
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English (en)
Inventor
Rokuji Kimata
六司 木俣
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Amano Enzyme Inc
Original Assignee
Amano Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薬剤濃度の高い顆粒を製造する方法或いは、複
数の薬剤を重層した顆粒の製造法に関する。 【構成】塩類及び/又は糖類等の粒状物を核として無溶
媒下で溶融した溶融物質を粘着剤として薬剤を被覆して
固定化し、更に該溶融物質より低い融点の溶融物質及び
薬剤を用いて当該固定化した顆粒にさらに重層する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は顆粒の製造法に関する。
更に詳細には塩類及び/又は糖類などの粒状物を核とし
て無溶媒下で溶融した溶融物質を粘着剤として薬剤を被
覆して固定化し、更に該溶融物質より低い融点の溶融物
質及び薬剤を用いて当該固定化した顆粒に更に重層する
ことによつて薬剤濃度の高い顆粒を製造する方法或い
は、複数の薬剤を重層した顆粒の製造法に関する。当該
顆粒製品は医薬用、食品用、工業用などに利用される。
【0002】
【従来の技術】顆粒を製する方法には大別して湿式法と
乾式法があり、特殊な方法として噴霧造粒法が知られて
いる。しかし薬剤とりわけ酵素の造粒法としては粉塵の
発生防止、工程に於ける酵素失活の防止、装置の経済性
などを考慮して湿式法が多用されている。
【0003】湿式法においては従来より様々な改良がな
されている。即ち均一な酵素顆粒を製造する為に、低融
点物質を核として顆粒を製する方法(特開昭58−21
4333)、核にバインダーとなる物質と酵素を溶解し
た液を噴霧する方法(特開昭60−37983、特開昭
60−37984)などである。
【0004】しかしながらこれらの改良法においても核
になる物質の融点を考慮した温度制御の問題点や顆粒相
互の融着による団粒化現象を引き起こしたり、又乾燥工
程や更には酵素を外的条件から保護して安定な顆粒とす
る為に通常行われているコーテイング工程などを別に行
うなど、工程も複雑で消費時間が多くかかり、装置も限
定されたものとなるという欠点を依然として有してい
る。
【0005】これらの問題を解決する為低融点物質と高
融点物質を使用した安定な酵素顆粒の製造法(特許第1
696626号)が提案された。しかしながら、顆粒の
製造にはこれらの方法では解決できない問題点があっ
た。即ち、薬剤の顆粒における含有量が少なく、投与す
る剤形のかさが多くなることなどである。又、同一顆粒
に複数の薬剤を含有せしめる場合に薬剤同士が影響する
などの問題点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、核を用いて
薬剤濃度の高い顆粒、或いは複数の薬剤を安定に含有す
る顆粒の製造法を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】酵素顆粒に於ける酵素の
活性低下は製剤工程の加圧、加熱などによる場合と市場
に供されてからの配合成分や特定条件での経時変化によ
ってもたらされる。従って酵素顆粒の製造法において、
主として酵素変性の少ない造粒法や経時変化、外的要因
に対して影響を受けにくい顆粒形態の研究がなされてき
た。
【0008】即ち顆粒を製する際には製造工程中での酵
素変性が少ない方法を選択して造粒工程→乾燥工程→コ
ーテイング工程を通じて製造する方法が一般的であるこ
と、又外的要因を受けにくくする為にはコーテイング剤
やマスキング剤を被覆すること、更には被覆効果を上げ
且つ経済的な被覆剤量とする為には酵素を球状とするほ
うが有利であることなどである。
【0009】本発明は従来の造粒法を検討した結果、酵
素は剪断圧力に弱く、更に温度や湿度の影響も受けやす
い為、圧縮成型、押し出し造粒、粉砕型の造粒法よりも
一定の粒度を持つ核を用いる混合、攪拌、流動・転動型
の造粒法が工程失活も少なく且つ造粒収率も高い方法で
あるのでこれを参考にして更に鋭意研究を行った。
【0010】即ち、本発明は転動造粒法において、粒状
物を核として、溶融物質及び薬剤を被覆して顆粒を生成
し、更に該溶融物質より低い融点を有する溶融物質及び
薬剤を用いて該顆粒に重層せしめる操作を行うこと、或
いは当該操作を繰り返し行うことにより、当該顆粒の薬
剤濃度を著しく高めることができ、更には、重層する薬
剤を変更することによって同一顆粒に複数の薬剤を安定
に配合することができることを始めて見いだし本発明を
完成した。
【0011】本発明は塩類及び/又は糖類などの粒状物
を核として、転動造粒法によって溶融物質及び薬剤を被
覆して顆粒を製し、更に当該顆粒に前回使用した溶融物
質よりも低い融点を有する溶融物質及び薬剤を転動造粒
によって重層し、必要に応じてこの操作を繰り返すこと
による顆粒の製造法である。
【0012】本発明が対象とする薬剤は、医薬用、食品
用品、工業用などに使用される薬剤ならば何れに対して
も適用できる。以下、これらの用途に使用される酵素を
例にして本発明を説明する。もちろん、酵素以外の薬剤
についても使用する溶融物質を選択することによって本
発明は容易に実施できる。
【0013】本発明の核となる粒状物としては、各種の
塩類(例えば、塩化ナトリウムなど)や糖類(例えば、
グラニュー糖など)などが使用できる。
【0014】本発明の造粒方法は、まず粒径の均一な上
記のような粒状物を核として溶融造粒を行うのである
が、これに使用する溶融物質としては油脂、ワツクス、
ポリマー、界面活性剤、可塑剤、種々のアルコールエス
テル類が繁用される。
【0015】アルコールエステル類の例としてはポリエ
チレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル(例えばモノラウレート、モノパルミテー
ト、モノステアレート、モノオレエート)、ポリオキシ
脂肪酸エステル(例えばステアレート、ラウレート)、
ポリオキシエチレン高級アルコールエステル(例えばラ
ウリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコ
ール)、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
(例えばノニルフエノール、オクチルフエノール)、ポ
リオキシエチレンラノリン誘導体、例えばポリオキシエ
チレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンオレイルア
ミドなどが上げられる。
【0016】これらの溶融物は溶融液化して粘着剤とす
るが、損失熱エネルギーや酵素の安定性を考慮すると融
点は80℃以下である。又、後で使用する溶融物質の種
類によって変化するが、できるかぎり高融点の溶融物質
を選択することが望ましい。
【0017】造粒には一般的な混合、攪拌、流動転動法
の機械が使用でき、高速の機械では溶融物質の粘度及び
回転数を適宜に選択して顆粒の摩損を防止する。
【0018】使用される酵素としてはプロテアーゼ、リ
パーゼ、アミラーゼ、セルラーゼなどであり、これらを
単独又は複数組合せて使用でき、複合酵素であっても良
くその起源、純度は問わない。
【0019】酵素の添加は通常溶融物質の添加時と同時
或いはその後になされるか溶融した溶融物質中にその重
量の最大60%迄で、酵素及び/又はその賦形剤を添加
して使用すると溶融物質の温度低下速度が遅くなり、核
への酵素付着が良好となる。これは液相中への固体の混
入により液相が不連続となり断熱性を持つ為と考えられ
る。
【0020】上記で得られた顆粒に、更に上記で使用し
た溶融物質より低い融点を有する溶融物質及び酵素を同
様にして重層する。このときに使用する酵素は前に使用
した酵素を用いることによって、酵素濃度の高い顆粒が
製造できる。又、前回とは異なった薬剤(酵素など)を
用いることによって、複数の薬剤を同一顆粒に配合する
ことが可能である。
【0021】更に、上記操作を繰り返すことによって、
薬剤濃度を更に高めたり、薬剤の種類を増やすことも可
能である。
【0022】溶融し酵素と共存する溶融物質の熱エネル
ギーが造粒中に核、機械、空気中に伝導などで徐々に放
散され、低融点物質の固化をもたらし、核に酵素を付着
せしめて出粒可能となるが、造粒後の室温条件において
酵素顆粒が融着して団粒化現象を生じたり、変形を生ず
ることが多い。よって、通常は室温よりも高い融点を有
する物質を更に融解して添加することによって、製造さ
れた顆粒をコーテイングした後、必要に応じて冷風を加
えて固化し、出粒を容易にして且つ出粒後の性状を安定
化させる。
【0023】しかし高融点物質を融解し且つコーテイン
グの後に冷却することは熱エネルギーの損失でもあり、
酵素の失活をもたらす原因ともなる。それ故に高融点物
質を溶解せずに微粉末のまま添加することによって顆粒
の収率を確保しつつ顆粒の表面を迅速に硬化せしめ出粒
を容易に行うことも可能である。
【0024】この場合の高融点物質の粒径は10〜10
0μで使用出来るが小さいほうがより好ましい。高融点
物質は低融点物質の上に重層して融点を引き上げ顆粒の
硬化を早め更に酵素顆粒のコーテイング効果、マスキン
グ効果を高める効果を有する。高融点物質に一般的に使
用される賦形剤の微粉末を混合又は重複して使用するこ
とも可能である。高融点物質は通常は室温状態で使用可
能であるが、冷却して添加することもできる。
【0025】造粒に使用する溶融物質は酵素が通常水溶
液で使用されることが多いので好ましくは水溶性である
が製剤上で持続性や時限性を必要とするときは水不溶性
及び疎水性の物質を適宜組み合わせて使用する。
【0026】このようにして得られた酵素顆粒は酵素配
合量が増大し、造粒機内での摩損も著しく減少し、収率
が上がり、酵素粉塵の生成も少ないなどの特徴を合わせ
持っている。
【0027】この安定な酵素顆粒は洗剤、浴用剤、食肉
軟化剤、鮮度保持剤、炊飯用剤、飼料添加剤などに使用
でき、その製造法は食品工業、医薬品工業に於ける顆粒
の製造に利用できる。
【0028】以下実施例により本発明をより具体的に説
明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】
【実施例】
実施例1 ハイスピードミキサーLFS−GS−1J型「深江工業
(株)製」に核となるグラニュー糖粒[ノンパレル10
3(42−32メッシュ)フロイント産業(株)製]3
00gに、プロザイム6(蛋白分解酵素:天野製薬
(株)製)85g、溶融したポリエチレングリコール6
000 40gを投入して顆粒を製する。固化した後、
更にプロザイム680g、溶融したポリエチレングリコ
ール400050gを添加して被覆する。固化後、更に
ポリエチレングリコール4000 45g及びステアリ
ン酸ポリオキシル40(MYS−40)2gを溶融し、
更にプロザイム6 60gを重層被覆して出粒した。
【0030】ミキサーの回転数は400〜800rpm
でそれぞれ、1〜2分間回転した後出粒した。(酵素活
性の収率は94.0%であり、顆粒における酵素含量は
約25%であった。)
【0031】実施例2 ハイスピードミキサーLFS−GS−1J型「深江工業
(株)製」に核となるセルフィア(42−32メッシ
ュ)旭化成工業(株)製]300gに、溶融したポリエ
チレングリコール6000 30gを加え、更にビオヂ
アスターゼ(複合酵素剤:天野製薬(株)製)75gを
投入して500rpmで2分間回転した後出粒し、更に
この顆粒に溶融したポリエチレングリコール4000
40g及びプロザイム6 80gを添加して500rp
mで2分間回転した後に出粒した。(酵素活性の収率は
80〜90%であり、顆粒における酵素含量は約30%
であった。)
【0032】
【発明の効果】本発明の顆粒の製造法によって、顆粒に
おける薬剤の含有量を高めることができ、或いは複数の
薬剤を同一顆粒に配合することが可能である。更に薬剤
が比較的不安定な酵素を用いた場合にも工程中での活性
低下は酵素の種類にかかわらず非常に僅かであり、回収
率は機器付着が少なくて高い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒状物を核として、溶融物質及び薬剤を被
    覆して顆粒を調製し、さらに該溶融物質より低い融点を
    有する溶融物質及び薬剤を用いて該顆粒に重層せしめる
    操作を行うこと、或いは当該操作を繰り返し行うことを
    特徴とする顆粒の製造法。
JP5300493A 1993-02-18 1993-02-18 顆粒の製造法 Pending JPH06256169A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007501256A (ja) * 2003-08-06 2007-01-25 ムルイェ、ニルマル 水溶性薬物を含有する医薬組成物
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