JPH06256102A - 鮮度保持剤 - Google Patents

鮮度保持剤

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JPH06256102A
JPH06256102A JP6931093A JP6931093A JPH06256102A JP H06256102 A JPH06256102 A JP H06256102A JP 6931093 A JP6931093 A JP 6931093A JP 6931093 A JP6931093 A JP 6931093A JP H06256102 A JPH06256102 A JP H06256102A
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JP
Japan
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ethylene
retaining agent
preserver
quality
Prior art date
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Pending
Application number
JP6931093A
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English (en)
Inventor
Shige Saito
樹 斉藤
Akira Yamamoto
昭 山本
Mitsuyoshi Oshima
光芳 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒドロシリル基を有する化合物とヒドロシリ
レーション触媒とを含有してなる組成物をポリオレフィ
ン系フィルムで密封包装することを特徴とする鮮度保持
剤を提供する。 【効果】 ハロゲン化物等の有害なガスを発生させるこ
とが無く、しかも高湿度条件下でのエチレンの吸着能力
に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青果物や花卉類などか
ら発生するエチレンを除去して鮮度を保持することがで
きる鮮度保持剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、青果物や花卉類などから発生するエチレンを除去す
ることによって、鮮度を保持できることが知られてお
り、多くの鮮度保持剤が研究、開発されてきた。例え
ば、4〜6Åの炭素質分子篩を臭素で処理したもの(特
公昭57−3914号)、次亜塩素酸塩(特開昭63−
198938号)或いは亜塩素酸塩(特開昭59−39
243号)を用いたもの、活性炭に塩酸酸性下で塩化パ
ラジウムを添着したもの(特公昭61−2534号)、
または活性炭を硫酸水の存在下で臭素酸カリウム或いは
臭素酸ナトリウムで処理したもの(特公昭61−264
15号、特開昭60−190231号)などが提案され
ている。
【0003】しかしながら、これらの鮮度保持剤は、エ
チレンの吸着速度が遅いとか、反応により有害なハロゲ
ン化物が発生するという理由により、青果物や花卉類の
鮮度保持剤として使用するには問題があった。
【0004】また、実際に使用する場においては、鮮度
保持剤をなんらかの資材で包装しなければならないが、
その包装材としては包装袋全面に通気性を有するもの、
例えば紙、不織布、或いは金属箔に小穴を開けた資材な
どが使用されている。
【0005】しかしながら、青果物や花卉類などは、こ
れら自身が発する水分のために高湿度の雰囲気(相対湿
度80〜95%)で貯蔵されることが多いため、上述し
た資材では水分の吸収によりエチレンの除去能力をかな
り低下させてしまうという問題もあった。
【0006】本発明は上記問題を解決すべく、高湿度条
件下の使用においてもエチレンの吸着速度を低下させる
ことがなく、青果物や花卉類等の貯蔵に有効な鮮度保持
剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ヒドロシ
リル基を有する化合物及びヒドロシリレーション触媒と
を含有してなる組成物をポリオレフィン系フィルムで密
封することにより、有害なガス等を発生させない上、高
湿度条件下でも速やかにエチレンを除去することがで
き、しかも低エチレン濃度下での除去にも効果的であ
り、青果物や花卉類の鮮度を保持するのに有効であるこ
とを知見した。
【0008】即ち、本出願人は、青果物や花卉類などか
ら発生するエチレンを除去することにより鮮度を保持す
る鮮度保持剤につき検討を行った結果、ヒドロシリル基
を有する化合物とヒドロシリレーション触媒とを含有し
たものを用いた場合、下記反応式に示したように、ヒド
ロシリル基を有する化合物はヒドロシリレーション触媒
の存在下でエチレンと容易に付加反応することにより、
エチレンの吸着速度が速く、しかも塩化物などの有害物
を発生させることがないことを知見し、先にヒドロシリ
ル基を有する化合物とヒドロシリレーション触媒とを含
有する鮮度保持剤を提案した(特願平4−34203
号)。
【0009】
【化1】
【0010】しかしながら、上記鮮度保持剤を高湿度条
件下で使用した場合、鮮度保持剤が水分を吸収してしま
い、エチレン除去速度が低下してしまうことがあった
が、このヒドロシリル基を有する化合物とヒドロシリレ
ーション触媒とを含む組成物をポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系フィルムで密封した場合、
良好なエチレン透過性を示し、上記組成物の優れたエチ
レン除去能力を有効に発揮させると共に、水分の透過を
効果的に遮断し、高湿度雰囲気の実使用時でもエチレン
除去能力を阻害することがないことを知見し、本発明を
なすに至ったものである。
【0011】以下、本発明を更に詳述すると、本発明の
鮮度保持剤は、ヒドロシリル基を有する化合物とヒドロ
シリレーション触媒とを含有してなる組成物をポリオレ
フィン系フィルムで密封包装したものである。
【0012】ここで、ヒドロシリル基を有する化合物と
しては、下記一般式(1)で示されるシロキサンポリマ
ーを挙げることができる。
【0013】
【化2】
【0014】ここで、Rは一価の有機基であり、例えば
アルキル基、アルコキシ基、或いはアリール基等を挙げ
ることができる。また、nは2以上の整数であるが、好
ましくは2〜100、より好ましくは4〜50である。
【0015】上記シロキサンポリマーは直鎖状でも環状
でもよく、直鎖状の場合は末端が水素原子でも上記Rの
一価の有機基であってもよい。
【0016】上記ヒドロシリル基を有する化合物として
具体的には、直鎖状のメチルシロキサンポリマーの他に
テトラメチルテトラシロキサン、ペンタメチルペンタシ
ロキサン、トリエトキシシラン、ジメチルジシロキサン
などの低分子シロキサン化合物を使用してもよい。
【0017】また、ヒドロシリレーション触媒として
は、第8族に属する金属及びこれらの化合物が好適に使
用でき、例えば白金、ロジウム(Rh)、ルテニウム
(Ru)等の化合物、具体的にはH2PtCl6、PtC
2(P(C6532、RhCl[P(C
6533、RuCl2[P(C6533などが例示
される。ヒドロシリレーション触媒の使用量は、上記ヒ
ドロシリル基を有する化合物に対し、金属として0.1
〜200ppm、特に1〜100ppmの範囲とするこ
とが好ましい。
【0018】上記ヒドロシリル基を有する化合物とヒド
ロシリレーション触媒との組成物は、多孔性物質に担持
させることが有効である。この多孔性物質としては、例
えば活性炭、シリカ、シリカ−アルミナ、珪藻土、織
布、不織布、スポンジなどが挙げられ、このときの担持
量はエチレン除去剤の2〜100重量%程度、特に20
〜100重量%程度とすることが好ましい。また、担持
させる際、流動パラフィンやシリコーンオイルのような
希釈剤に溶解させたり、トルエン等の溶剤に溶解し、こ
の溶液を多孔性物質に噴霧等して混合し、必要により乾
燥することにより、担持させることができる。
【0019】本発明の鮮度保持剤は、上記組成物を包装
材で密封するものであるが、この場合使用する包装材と
して、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系フィルムを使用する。なお、これらの中では、ポリ
エチレンが好ましいが、より好ましくは低密度ポリエチ
レンであり、その厚さは、10〜100μm、特に20
〜50μmとするのがよい。
【0020】また、このようにポリオレフィン系フィル
ムで密封した組成物は、必要により機械的強度があり、
かつ通気性に優れた資材、例えばナイロン製の多孔性の
不織布で包み込むようにして用いてもよい。この場合、
内側のポリオレフィン系フィルムと外側の資材はアクリ
ル系等の接着剤で接着して用いてもよく、接着しなくて
もよい。
【0021】以上のようにして得られた鮮度保持剤は、
特に青果物や花卉類等を高湿度雰囲気という状態で使用
される際に効果を発揮するものである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鮮度保持
剤は、ハロゲン化物等の有害なガスを発生させることが
無く、しかも高湿度条件下でのエチレンの吸着速度に優
れたものである。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0024】[実施例1〜3、比較例]上記式(1)で
示されるメチルシロキサンポリマー(Rはメチル基、重
合度:n=30)5gと塩化白金酸(H2PtCl6
0.5%トルエン溶液0.5g(上記ポリマーに対し、
1ppmに相当)との混合液を、流動パラフィン2g及
び約300μmの粒状活性炭5gと混合、攪拌すること
によって担持させ、試料を調製した。次いで、上記試料
2gを秤量採取し、内側が厚さ20μmのポリエチレン
(PE)と外側がナイロン製の不織布とからなる包装材
に入れ、熱溶着して密封し、鮮度保持剤を作製した(実
施例1、2)。また、上記包装材を40μmのポリエチ
レンのみとした以外は上記と同様にして鮮度保持剤を作
製した(実施例3)。得られた鮮度保持剤について、表
1に示す条件での経時的なエチレン残留濃度を下記試験
方法により評価した。結果を表1に示す。
【0025】比較のため、実施例と同じ鮮度保持剤をナ
イロン製の不織布のみからなる包装材で密封した場合に
ついて同様に評価した。
【0026】なお、表1において、相対温度(RH)3
5%の雰囲気は実験室そのものの湿度を採用し、RH9
5%の雰囲気は水20mlを含浸させたガーゼをテドラ
ーバッグ内に入れて密封することにより調整した。ま
た、初期濃度が実施例1とそれ以外とでは異なっている
のは、後者において水にエチレンがとけ込んだためであ
る。
【0027】エチレン除去性能試験方法 鮮度保持剤をテドラーバッグ(1リットル)内に入れ、
熱溶着で封止した後、内部の空気を吸引除去した。これ
ら各テドラーバッグに濃度20〜2000ppmの濃度
校正済みのエチレンガスを1000ml注入し、注入弁
を封止した。恒温室(25℃一定)に放置して、一定時
間経過毎に残留するエチレン濃度をFIDガスクロマト
グラフを使って測定した。
【0028】
【表1】
【0029】上記の結果より、ポリエチレンとナイロン
不織布との包装材、ポリエチレン包装材を用いた鮮度保
持剤(実施例1〜3)は、湿度が高い場合でも低湿度時
となんら変わらない性能を発揮し、一方ナイロン製の不
織布を用いた鮮度保持剤(比較例)は、高湿度時のエチ
レン吸着能力は低下することが確認された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロシリル基を有する化合物とヒドロ
    シリレーション触媒とを含有してなる組成物をポリオレ
    フィン系フィルムで密封してなることを特徴とする鮮度
    保持剤。
JP6931093A 1993-03-04 1993-03-04 鮮度保持剤 Pending JPH06256102A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6931093A JPH06256102A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 鮮度保持剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6931093A JPH06256102A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 鮮度保持剤

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Publication Number Publication Date
JPH06256102A true JPH06256102A (ja) 1994-09-13

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ID=13398866

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6931093A Pending JPH06256102A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 鮮度保持剤

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JP (1) JPH06256102A (ja)

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