JPH06256038A - 陶磁器用七宝絵具 - Google Patents

陶磁器用七宝絵具

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JPH06256038A
JPH06256038A JP6755393A JP6755393A JPH06256038A JP H06256038 A JPH06256038 A JP H06256038A JP 6755393 A JP6755393 A JP 6755393A JP 6755393 A JP6755393 A JP 6755393A JP H06256038 A JPH06256038 A JP H06256038A
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JP
Japan
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paint
glaze
cloisonne
pottery
flux
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Application number
JP6755393A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Takashima
▲吉▼徳 高島
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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 陶磁器、特に酸化磁器の表面に高級感のある
美しい光沢を施すとともに、装飾性に優れた多彩な絵付
けを可能にした陶磁器用七宝絵具を提供する。 【構成】陶磁器用七宝絵具は、七宝釉薬:60〜85w
t%と、陶磁器用上絵融剤:10〜30wt%と、パー
ル剤:5〜10wt%とを混合してなることを特徴とす
る。七宝釉薬は、溶融点が820〜900℃程度のメダ
ル七宝用釉薬を用いるのが望ましい。陶磁器用上絵融剤
は、鉛ガラスを主成分とする粉末状のもので、特に、白
色用の上絵融剤を用いるのが望ましい。パール剤は、例
えば魚鱗箔を粉末状にしたもので、主に陶器、絵画、化
粧品等の分野で真珠色を出す顔料として知られるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陶磁器用七宝絵具に関
し、詳しくは、ボーンチャイナ等の酸化磁器の上絵具に
用いて好適な陶磁器用七宝絵具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、陶磁器用絵具は、下絵具と上絵
具とに区別される。下絵具は、生素地または素焼素地に
釉薬を施す前に絵付けを行うもので、釉層を通してその
色が見られる。また、上絵具は、完成された陶磁器の釉
面に700〜800℃の低温度で絵具を焼き付けるもの
で、釉面上にその色が見られるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の陶磁器用絵具によると、下絵具を用いる場
合、絵具が釉薬の侵蝕作用を受けやすく、また、比較的
苛酷な焼成雰囲気に耐えうる必要があるため、安定な絵
具が比較的少なく、多彩な色付けを期待しにくい。ま
た、上絵具を用いる場合、上絵具を釉面に焼き付けて冷
却するときに絵具の膨張係数が釉薬の膨張係数より大で
あると、冷え切ったときに絵具層に張力を生じ、これが
大きい場合には絵具層がヒビ割れる。このため、絵具の
ガラス原料の調合量が制限され、絵付け品の表面がザラ
つきやすく、高級感に欠けるという問題がある。
【0004】一方、銅板等の金属に色を施す絵具とし
て、七宝釉薬が知られる。七宝釉薬は、金属素地の表面
にガラス質の美しい光沢を与え高貴な色を施すものであ
る。しかしながら、このような七宝釉薬を陶磁器の絵具
として用いた場合、焼成時に七宝釉薬が飛び散ったり、
焼成品の表面に細かな亀裂が無数に入るため、実用的な
絵付けは困難であった。本発明の目的は、陶磁器、特に
酸化磁器の表面に高級感のある美しい光沢を施すととも
に、装飾性に優れた多彩な絵付けを可能にした陶磁器用
七宝絵具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を解決するため
の本発明の陶磁器用七宝絵具は、 七宝釉薬:60〜85wt%と、 陶磁器用上絵融剤:10〜30wt%と、 パール剤:5〜10wt%とを混合してなることを特徴
とする。
【0006】前記七宝釉薬は、カリ鉛ガラス、珪石、鉛
丹、黄色酸化鉛、鉛白、カリ硝石、ほう酸、ほう砂、重
炭酸ソーダ、フッ化物等からなる。主成分は、カリ鉛ガ
ラスである。着色剤としては、白色は亜ヒ酸、酸化ス
ズ、緑色は酸化銅、青色は酸化コバルト、黄色は重クロ
ム酸カリ、酸化アンチモン、茶色は酸化鉄、紫色は二酸
化マンガン、酸化ニッケル、赤色は塩化金、オレンジ色
はウラン酸ソーダ、朱赤色はセレン赤等が用いられる。
一般に、七宝釉薬は、本七宝用とメダル七宝用に大別さ
れる。本七宝用釉薬は、主に花瓶のような立体的な器物
のためのもので、溶融点が比較的高い。メダル七宝用釉
薬は、主にバッジや記章などの絵付けに用いられるもの
で、比較的柔らかく、800℃程度から溶融する。本発
明の場合、特に、溶融点が820〜900℃程度のメダ
ル七宝用釉薬を用いるのが望ましい。なお、普通に市販
される手芸用の七宝釉薬は、メダル七宝用である。七宝
釉薬の色については、青、黄、金、緑、黒系統等の各種
の色に適用可能であり、所望の色の七宝釉薬を選択的に
用いればよい。ただし、赤系統の色については、発色し
にくい。
【0007】前記陶磁器用上絵融剤は、鉛ガラスを主成
分とする粉末状のもので、すず、ジルコン等が所定量調
合されてなる。一般には陶磁器用の上絵具に混合して用
いるものである。上絵具の色に応じて原料の調合比が異
なるが、本発明の場合、特に、白色用の上絵融剤を用い
るのが望ましい。前記陶磁器用上絵融剤を10wt%以
上としたのは、この値未満であると、焼成後の絵具の表
面に貫入(細かな亀裂)が生じやすくなるためで、ま
た、30wt%以下としたのは、この値を超えると、焼
成時に陶磁器の表面から絵具が剥がれやすくなるためで
ある。
【0008】前記パール剤は、例えば天然の魚鱗箔を粉
末状にしたもので、主に陶器、絵画、化粧品等の分野で
真珠色を出す顔料として知られるものである。魚鱗箔
は、ニシン、タチウオなどの鱗からとれるきわめて薄い
板状グアニン結晶である。パール剤の原料としては、魚
鱗箔のほか、雲母、または二酸化チタン−マイカ系のも
のにしてもよい。本発明の場合、特に、魚鱗箔のパール
剤を用いるのが望ましい。なお、パール剤に油性成分を
含有する場合は、パール剤を加熱して油性成分を除去し
て用いる。前記パール剤を5wt%以上としたのは、こ
の値未満であると、焼成時に絵具に貫入が生じやすくな
るためで、また、10wt%以下としたのは、この値を
超えると、絵具の発色が悪くなり、焼成品の表面全体に
パール色が出やすくなるからである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。七宝釉
薬、陶磁器用上絵具融剤およびパール剤を所定の調合比
で調製し、酸化磁器からなる試験片の表面に絵付けする
試験を行った。試験に使用した七宝釉薬、陶磁器用上絵
具融剤およびパール剤は、次のとおりである。 七宝釉薬:メダル七宝釉薬(青、紺、黄、緑、茶、
黒)、販売元「日陶科学社(名古屋)」、 陶磁器用上絵融剤:商品名「88うすめ白」、製造元
「梶田絵具店(瀬戸)」、 パール剤:陶磁器用粉末絵具(真珠色)、販売元「梶田
絵具店(瀬戸)」。
【0010】試験条件 試験片の製造 酸化磁器の原料を板状に成形し乾燥させた後、800℃
程度でしめ焼きした。次いで、板表面に透明釉を施し、
さらに1200℃程度で本焼きし、試験片とした。 絵具の調合 表1に示すように、実施例1〜実施例6および比較例1
〜比較例6について、所定の調合比で七宝釉薬粗粉末、
陶磁器用上絵融剤微粉末、およびパール剤微粉末を混合
し、この混合物に30wt%程度の水を加えて2日間ミ
ルにかけて均一化した。ここで、実施例1〜実施例6
は、七宝釉薬:60〜85wt%、上絵融剤:10〜3
0wt%、およびパール剤:5〜10wt%の範囲内に
調整したもので、比較例1〜比較例6は、七宝釉薬、上
絵融剤およびパール剤を前記範囲外に調整したものであ
る。次いで、均一化したものを240〜300メッシュ
でふるい分けし、微粉末状にした。なお、240〜30
0メッシュでふるい分けしたのは、絵具の粒子の大小の
差が大きいと、焼成時に絵具が均一に溶融せず発色が悪
くなるからである。
【0011】
【表1】
【0012】絵付け まず、実施例1〜実施例6および比較例1〜比較例6に
よる絵具粉末に所定濃度の糊水を加え混合した。糊水を
加えたのは、後述する乾燥時に絵具が試験片の釉面から
剥がれないようにするためである。なお、糊水には、ニ
カワ、CMC(カルボキシメチルセルロース)糊等を用
いるとよい。次いで、試験片の釉面に毛筆、ヘラ等で絵
付けを行った。実施例1〜実施例6および比較例1〜比
較例6について、それぞれ青、紺、黄、緑、茶および黒
の各色を塗布した。 乾燥 次いで、絵付けした試験片を2日間室温で自然乾燥させ
た。これは、絵具に多量の水分が含まれると、焼成時に
絵具が水蒸気とともに飛びやすくなるからである。な
お、乾燥器を用いる場合は、150℃程度で数時間乾燥
させる。 焼成 乾燥させた試験片を電気炉に入れ、常温から徐々に82
0〜860℃程度まで加熱し、その後、試験片をそのま
ま炉内で自然冷却した。
【0013】試験結果 表1に示すように、実施例1〜実施例6については、試
験片の表面にガラス質の光沢ある色が施され、絵付けは
良好であった。特に、七宝釉薬:70wt%、上絵融
剤:20wt%およびパール剤:10wt%とした実施
例1は、色と光沢のバランスが最も良好であった。これ
に対し、比較例1〜比較例6については、ガラス表面に
貫入を生じたり、色が薄くなったりして良好な絵付けを
することができなかった。例えば、比較例1は、上絵融
剤の含有量が多いことから、ガラス全体の色が薄くな
り、また、比較例2は、パール剤の含有量が多いことか
ら、ガラス全体の色が白くなり発色が悪かった。さら
に、パール剤を含まない比較例3〜比較例5について
は、ガラス表面に貫入を生じた。なお、七宝釉薬のみで
行った比較例6については、焼成時に試験片からガラス
表面の一部が剥離した。また、前記実施例1〜実施例6
を従来の陶磁器用の上絵具と比較した場合、従来の上絵
具は、炉内の温度差等により発色の度合いに差を生じや
すかったが、前記実施例1〜実施例6は、炉内に温度差
がある場合でも比較的均一な発色が得られた。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の陶磁器用
七宝絵具によれば、陶磁器の表面にガラス質の美しい光
沢を与えかつ七宝釉薬の持つ多彩な色を施すことができ
る。したがって、絵付けによって陶磁器の装飾性を向上
し、高級感ある製品に仕上げることができるという効果
がある。また、本発明の陶磁器用七宝絵具によると、七
宝釉薬の各種の色を組み合わせることで、陶磁器に従来
にない神秘的な色を施すことができるという効果があ
る。さらに、本発明の陶磁器用七宝絵具は、焼成時に多
少の温度差がある場合でも温度差による色の変化が比較
的少ないため、目的とする色を容易に出しやすいという
効果がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 七宝釉薬:60〜85wt%と、 陶磁器用上絵融剤:10〜30wt%と、 パール剤:5〜10wt%とを混合してなることを特徴
    とする陶磁器用七宝絵具。
JP6755393A 1993-03-02 1993-03-02 陶磁器用七宝絵具 Pending JPH06256038A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6755393A JPH06256038A (ja) 1993-03-02 1993-03-02 陶磁器用七宝絵具

Applications Claiming Priority (1)

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JP6755393A JPH06256038A (ja) 1993-03-02 1993-03-02 陶磁器用七宝絵具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06256038A true JPH06256038A (ja) 1994-09-13

Family

ID=13348277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6755393A Pending JPH06256038A (ja) 1993-03-02 1993-03-02 陶磁器用七宝絵具

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JP (1) JPH06256038A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19626600C2 (de) * 1995-06-30 2001-02-08 Ricoh Kk Kodierer und Verfahren zum Kodieren
KR20180038634A (ko) * 2016-10-07 2018-04-17 한세은 도자기 제조방법

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