JPH06255337A - 電気自動車用空気調和装置の制御装置 - Google Patents

電気自動車用空気調和装置の制御装置

Info

Publication number
JPH06255337A
JPH06255337A JP6930593A JP6930593A JPH06255337A JP H06255337 A JPH06255337 A JP H06255337A JP 6930593 A JP6930593 A JP 6930593A JP 6930593 A JP6930593 A JP 6930593A JP H06255337 A JPH06255337 A JP H06255337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
evaporator
compressor
target
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6930593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3185161B2 (ja
Inventor
Kazuo Fujii
一夫 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Corp filed Critical Zexel Corp
Priority to JP06930593A priority Critical patent/JP3185161B2/ja
Publication of JPH06255337A publication Critical patent/JPH06255337A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3185161B2 publication Critical patent/JP3185161B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンプレッサから流出した冷媒を、冷房運転
時において、少なくともメインコンデンサ、サブコンデ
ンサ、膨張弁、エバポレータの順で循環させ、暖房運転
時において、メインコンデンサをバイパスして循環させ
るシステムを搭載した電気自動車用空気調和装置におい
て、エバポレータの凍結防止を図りつつ、暖房能力を高
めて暖房速効性を図る。 【構成】 エバポレータの実吹出温度をエバポレータが
凍結しない限界温度に近づけるためのエアミックスドア
の目標開度を設定する第1の制御手段と、環境因子に基
づいて演算された目標吹出温度が得られるようにコンプ
レッサの目標回転数を設定する第2の制御手段とを設
け、エバポレータを凍結させることなく暖房能力を高め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気自動車に利用さ
れる空気調和装置、特にコンプレッサから流出した冷媒
を、冷房運転時においては、少なくともメインコンデン
サ、サブコンデンサ、膨張弁、エバポレータの順で循環
させ、暖房運転時においては、メインコンデンサをバイ
パスして循環させるようにした冷暖房サイクルを有する
空気調和装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車用の空気調和装置としては、
例えば特開昭59─49439号公報や実公昭62─1
8484号公報等に示されるヒートポンプ式の空気調和
装置を利用することが考えられるが、近年においては、
空調ダクトのクーリングユニットの下流にサブコンデン
サを設け、メインコンデンサの流入側に設けられた三方
弁の切り換えによって、コンプレッサから流出した冷媒
を、冷房運転時にはメインコンデンサ、サブコンデン
サ、クーリングユニット、コンプレッサの順で循環さ
せ、暖房運転時にはメインコンデンサをバイパスさせ
て、サブコンデンサ、クーリングユニット、コンプレッ
サの順で循環させるようにしたシステムが考えられてい
る。このシステムにおいて暖房運転時には、コンプレッ
サから吐出した冷媒が同じ空調ダクト内でサブコンデン
サによって放熱されると共に、クーリングユニットによ
って吸熱されるが、コンプレッサの仕事分の熱が加えら
れるので、全体として空調ダクト内の空気を加熱するよ
うになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ステムにおいては、低外気でも連続して暖房運転ができ
るというメリットを有するが、クーリングユニットで一
端冷却された空気がサブコンデンサで加熱される構成で
あるので、暖房初期の立ち上がりにおいては、クーリン
グユニットの吸込空気が低いために、クーリングユニッ
トの出口空気温度は一層低くなり、サブコンデンサで加
熱したところで車室内に供給される吹出空気温度はなか
なか上昇せず、暖房速効性に乏しいものであった。
【0004】この場合、コンプレッサの回転数を上げ、
サイクル内に投入するエネルギーを高めることで放熱量
を大きくとればよいが、このシステムでは、放熱量を大
きくした分、クーリングユニットでの吸熱量も大きくな
り、エバポレータの凍結の虞れがある。
【0005】そこで、この発明においては、上記不都合
を解消し、上記システムにおいて、エバポレータの凍結
防止を図りつつ暖房能力を高めて暖房速効性の優れた電
気自動車用空気調和装置の制御装置を提供することを課
題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この新シス
テムが、図4で示されるように、エアミックスドアの開
度を除々に小さく(サブコンデンサの通風量を少なく)
すれば、エバポレータとサブコンデンサの吹出温度が高
くなるが、車室内に吹き出す温度は、ミックスドアの開
度にかかわらずあまり変化しない点、およびコンプレッ
サの回転数が大きくなれば、サブコンデンサの吹出温度
は高くなる反面、エバポレータの吹出温度は低くなると
いう定性的な特性を有していることに着目し、本発明を
達成するに至った。
【0007】即ち、本発明に係る電気自動車用空気調和
装置の制御装置の要旨とするところは、車室内外の環境
因子を検出する環境因子検出手段と、エバポレータの実
吹出温度を検出するエバ吹出温度検出手段と、空調ダク
ト内にエバポレータと、ミックスドアで通風量が調節さ
れるサブコンデンサとを配し、コンプレッサ、メインコ
ンデンサ、前記サブコンデンサ、膨張弁、及び前記エバ
ポレータを少なくともこの順で接続し、暖房運転時には
前記コンプレッサから供給される冷媒を前記メインコン
デンサをバイパスして循環させる冷暖房サイクルと、前
記エバ吹出温度検出手段で検出されたエバポレータの実
吹出温度を入力し、このエバポレータの実吹出温度を該
エバポレータの凍結しない限界温度へ近づけるためのエ
アミックスドアの目標開度を演算し、この目標開度に基
づいて前記エアミックスドアを駆動制御する第1の制御
手段と、前記環境因子検出手段の出力信号を入力し、こ
の出力信号に基づいて車室内に吹き出す目標吹出温度を
演算し、この目標吹出温度が得られるように前記コンプ
レッサの目標回転数を演算し、この目標回転数に基づい
て前記コンプレッサを駆動制御する第2の制御手段とを
具備することにある。
【0008】
【作用】したがって、暖房運転時においては、コンプレ
ッサから吐出した冷媒が、メインコンデンサをバイパス
してサブコンデンサに入り、このサブコンデンサでのみ
放熱される。そして、サブコンデンサで放熱された冷媒
は、その後膨張弁で減圧され、エバポレータで空調ダク
ト内の空気から吸熱し、コンプレッサに戻される。この
場合のエアミックスドアの開度は、100%((サブコ
ンデンサの通風量を最大とした状態)ないしは中間位置
に設定される。そして、このような暖房動作により、空
調ダクトの上流から送られる空気は、一端エバポレータ
で冷却され、その全部または一部がサブコンデンサで加
熱されて、車室内に供給される。
【0009】この際、第1の制御手段においては、エバ
ポレータが凍結しないようにエアミックスドアの開度が
制御され、また、第2の制御手段においては、必要暖房
能力が得られるようにコンプレッサの回転数が制御され
るので、第2の制御手段において車室内の目標吹出温度
が高く設定されると、コンプレッサの回転数が高くな
り、エバポレータの温度が低下してエバポレータの凍結
を招く恐れがあるが、第1の制御手段によってエバポレ
ータが凍結しない限界温度となるようにエアミックスド
アの開度が調整されるので、エバポレータを凍結させる
ことなく暖房能力を高めることができるものである。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0011】図1において、この発明に係る空気調和装
置が示され、空気調和装置1は、電気自動車に搭載され
るもので、空調ダクト2の最上流側にはインテーク装置
3が設けられ、内気入口4と外気入口5との開口割合が
アクチュエータ16によって駆動されるインテークドア
6によって調整されるようになっている。このインテー
ク装置3を介して送風機7の回転により吸引された空気
は、エバポレータ8およびサブコンデンサ9に送られ、
ここで熱交換されるようになっている。サブコンデンサ
9は、エバポレータ8よりも下流側に配置され、そこを
通過する空気とバイパスする空気との割合を、ミックス
ドア10の開度をアクチュエータ17で調節することに
よって可変できるようになっている。
【0012】尚、ミックスドア10は、開度0%で破線
で示すα位置にあり、サブコンデンサ9の通風量が最小
となり、開度100%で実線で示すβ位置にあり、サブ
コンデンサ9の通風量が最大となる。
【0013】そして、空調ダクト2の最下流側は、デフ
ロスト吹出口11、ベント吹出口12、およびヒート吹
出口13に分かれて車室に開口し、その分かれた部分に
モードドア15a,15b,15cが設けられ、このモ
ードドア15a,15b,15cをアクチュエータ18
で操作することにより吹出モードがベントモード、バイ
レベルモード、ヒートモードに切り換えられるようにな
っている。
【0014】前記サブコンデンサ9の流出側は、リキッ
ドタンク20及び膨張弁21を介してエバポレータ8の
流入側に接続され、エバポレータ8の流出側は、コンプ
レッサ22の吸入側に配管接続されている。また、コン
プレッサ22の吐出側は電磁弁23を介してメインコン
デンサ24の流入側に接続され、メインコンデンサ24
の流出側は、逆止弁25を介してサブコンデンサ9の流
入側に接続されている。更に、コンプレッサ22の吐出
側と逆止弁25の流出側との間には、電磁弁26にて開
閉され、メインコンデンサ24をバイパスするバイパス
通路27が配管接続されている。
【0015】しかして、電磁弁23,26の開閉制御に
より、コンプレッサ22から吐出した冷媒をメインコン
デンサ24、逆止弁25、サブコンデンサ9、リキッド
タンク20、膨張弁21、エバポレータ8とこの順で循
環する第1経路と、メインコンデンサ24をバイパスし
てサブコンデンサ9、リキッドタンク20、膨張弁2
1、エバポレータ8とこの順で循環する第2経路とが切
り換えれるようになっている。
【0016】28は車室内の温度を検出する室内温度セ
ンサ、29は外気温を検出する外気温センサ、30はエ
バポレータ8直後の吹出温度を検出するエバ温度センサ
であり、これら各センサの出力信号は、コントロールユ
ニット33に入力される。このコントロールユニット3
3は、図示しない中央演算処理装置(CPU)、読出専
用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RA
M)、入出力ポート(I/O)等よりなるもので、前記
各センサ28乃至30の出力信号の他に、車室内の目標
温度を設定する温度設定器32からの出力信号が入力さ
れ、所定のプログラムにしたがって各信号を処理し、コ
ンプレッサ22の駆動用電動機34、送風機7のモー
タ、アクチュエータ16,17,18に駆動回路35,
36,37,38,39を介して制御信号を出力し、コ
ンプレッサ22の吐出能力、送風機7の回転速度、ミッ
クスドア10の開度、吸入モードおよび吹出モードの切
り換えを制御するようになっている。
【0017】図2において、上記コントロールユニット
による暖房制御の作動例が機能ブロック図として示され
ている。この機能ブロック図の概略を説明すると、エバ
ポレータ8の吹出温度(Te)に基づき、エバポレータ
8の凍結しない限界温度(例えば2℃)との差(ΔTe
=2℃−Te)を演算し(ブロックA)、この差(ΔT
e)に基づいてミックスドア10の目標開度(Θ’)を
演算する(ブロックB)。そして、ミックスドア10の
目標開度(Θ’)と実開度(Θ)とに基づき、ミックス
ドア10を実開度(Θ)が目標開度(Θ’)となるよう
駆動させる(ブロックC)。また、少なくとも外気温
(Ta)、車室内温度(Tr)、設定温度(Tset)
に基づいて車室内に吹き出す目標吹出温度(TOF' )を
演算し(ブロックD)、この目標吹出温度(TOF' )と
車室内の実吹出温度(TOF)とからコンプレッサの目標
回転数(rpm’)を演算する(ブロックE)。ここ
で、車室内の実吹出温度(TOF)は、エバポレータの吹
出温度(Te)とコンプレッサの目標回転数(rp
m’)とに基づいて推定的に演算されるようになってい
る(ブロックF)。そして、ブロックEで得られた目標
回転数(rpm’)に基づいてコンプレッサ22が駆動
されるようになっている(ブロックG)。
【0018】より具体的な制御内容が図3のフローチャ
ートとして示され、以下このフローチャートに基づいて
制御動作例を説明する。
【0019】コントロールユニット33は、イグニッシ
ョンスイッチの投入に伴ってこの処理の実行を開始し、
ステップ50でミックスドア10の目標開度を10%と
し、コンプレッサ22の目標回転数を最低回転数(mi
n)とする等の初期設定をおこなう。そして、ステップ
52において、各種センサ28乃至30及び温度設定器
32からの信号を入力する。
【0020】ステップ54においては、エバポレータ8
の凍結しない限界温度を例えば2℃として、エバポレー
タ8直後の吹出温度(Te)との差(ΔTe=2℃−T
e)を演算する。
【0021】その後、ステップ56において、ΔTeの
値が所定の正の値より大きいか、所定の負の値より小さ
いか、あるいはそれ以外であるか否かを判定する。
【0022】ここで、上述のシステムにおいては、図4
に示されるように、ミックスドアの開度を小さくすれば
エバポレータの吹出温度(Te)が上昇する特性を有し
ているので、凍結限界温度(2℃)よりもエバポレータ
の実際の吹出温度が小さい場合には、ミックスドア10
の開度を小さくすることでエバポレータ8の凍結を防ぐ
ことができる。このことから、ΔTeの値が所定の正の
値より大きい場合には、ステップ58へ進んでミックス
ドア10の目標開度の変化量(ΔΘ’)を“−2”に設
定し、目標開度を除々に小さくしてΔTeの絶対値が小
さくなるように、即ち、エバポレータの吹出温度を凍結
限界温度に近づけるようにする。
【0023】逆に、ΔTeの値が所定の負の値より小さ
い場合には、凍結限界温度(2℃)よりもエバポレータ
の実際の吹出温度が高くなっているわけであるが、コン
プレッサの回転数を変えなくても、ミックスドア10の
開度を大きくすることでエバポレータ8の吹出温度を低
くすることができるので、ステップ60へ進んでミック
スドア10の目標開度の変化量(ΔΘ’)を“+2”に
設定し、目標開度を除々に大きくしてΔTeの絶対値が
小さくなるように、即ち、エバポレータの吹出温度を凍
結限界温度に近づけるようにする。
【0024】また、ΔTeが所定の正の値より小さく、
かつ所定の負の値より大きい場合には、ステップ62へ
進み、目標開度の変化量(ΔΘ’)を“0”に設定す
る。
【0025】目標開度の変化量(ΔΘ’)が設定された
後は、ステップ64において、前回の目標開度(Θ'
OLD )に変化量(ΔΘ’)を加えて新たな目標開度
(Θ' )とする。
【0026】そして、次のステップ66において、ミッ
クスドアの実開度(Θ)と新たな目標開度(Θ' )との
差(Θ−Θ' )に基づき、この差が所定値以上の正の値
であれば、実開度が目標開度より大きいので、実開度を
目標開度(Θ' )に近づけるようミックスドア10をク
ール側(0%側)へ駆動させる(ステップ68)。ま
た、差(Θ−Θ' )が負の所定値以下であれば、実開度
が目標開度より小さいので、実開度を目標開度(Θ' )
に近づけるようミックスドアをホット側(100%側)
へ駆動させ(ステップ70)、それ以外であれば、ミッ
クスドア10の現在の位置を維持する(ステップ7
2)。
【0027】次に、ステップ74において、設定温度T
set、車室内温度Tr、および外気温Taに基づき、
従来より公知の手法を用いて数式1から車室内に吹き出
す空気の目標温度(目標吹出温度TOF' )を演算する。
【0028】
【数1】 TOF' =a・Tset −b・Tr −c・Ta +d
【0029】尚、a、b、cは演算ゲインであり、dは
補正量を表す。
【0030】目標吹出温度TOF' が演算された後は、ス
テップ76において、コンプレッサの回転数(rp
m’)とエバポレータ直後の吹出温度(Te)とをパラ
メータとして、同ステップの特性線図に基づき、車室内
に吹き出すであろう実吹出温度の推定値(TOF)を演算
する。
【0031】そして、ステップ78において、実吹出温
度の推定値(TOF)とステップ74で演算された目標吹
出温度TOF' との差(ΔTOF=TOF−TOF' )を演算
し、次のステップ80で、その差(ΔTOF)が正の所定
値以上であれば、目標吹出温度TOF' が実吹出温度の推
定値(TOF)より小さいので、TOFを小さくして目標吹
出温度TOF' に近づけるために、コンプレッサの目標回
転数の変化量(Δrpm’)を“−50”に設定し(ス
テップ82)、前回の目標回転数(rpm’OLD)にこ
の変化量(Δrpm’)を加えて新たな目標回転数(r
pm’)とし、このrpm’をもってコンプレッサを回
転制御する(ステップ88)。
【0032】また、差(ΔTOF=TOF−TOF' )が負の
所定値以下であれば、目標吹出温度TOF' が実吹出温度
の推定値(TOF)より大きいので、TOFを大きくして目
標吹出温度TOF' に近づけるために、コンプレッサの目
標回転数の変化量(Δrpm’)を“+50”に設定し
(ステップ84)、前回の目標回転数(rpm’OLD
にこの変化量(Δrpm’)を加えて新たな目標回転数
(rpm’)とし、このrpm’をもってコンプレッサ
22を回転制御する(ステップ88)。
【0033】差(ΔTOF)が、それ以外であれば、コン
プレッサの目標回転数の変化量(Δrpm’)を“0”
に設定し(ステップ86)、前回の目標回転数(rp
m’OLD )と同じ目標回転数でコンプレッサを回転制御
する(ステップ88)。
【0034】上述の制御において、例えば暖房初期の立
ち上がりを考えると、車室内空気や外気が低いので、ス
テップ74で算出される目標吹出温度TOF' は高い。こ
のため、ステップ76乃至88の処理で、目標吹出温度
OF' に対する実吹出温度の推定値(TOF)の偏差が零
に収束するようにコンプレッサの回転数が高められる。
【0035】この場合、上述のシステムにおいては、サ
ブコンデンサ9の放熱能力が高められてサブコンデンサ
直後の温度(Tsc)は上昇するが、それと共にエバポ
レータ8の吸熱能力も高められ、エバポレータ直後の温
度(Te)は低下する。このため、ともすればエバポレ
ータの凍結の心配があるが、エバポレータ直後の温度が
凍結しない限界温度(2℃)より所定以上小さくなれ
ば、ステップ58,64によりミックスドア10の開度
が除々に小さくなる。図4で示されるように、ミックス
ドア10の開度が小さくなれば、エバポレータ直後の温
度(Te)は上昇する特性を有しているので、エバポレ
ータ8を凍結しない限界温度に近づけるようミックスド
ア10の開度が決定される。
【0036】また、図4の特性から明らかなように、エ
バポレータ直後の吹出温度(Te)やサブコンデンサ直
後の吹出温度(Tsc)はミックスドア10の開度変化
によって大きく変化するが、車室内に吹き出す空気温度
(TOF)はミックスドア10の開度を変化させても大き
く変動しない。これは、ミックスドア10の開度が大き
い場合は、サブコンデンサ9の吹出温度は低下するもの
のサブコンデンサ9を通過する空気量が大きくなり、ミ
ックスドア10の開度が小さい場合(例えば20%近
傍)においては、サブコンデンサ9の吹出温度は大きく
なるものの、サブコンデンサ9をバイパスする冷風量が
増大するためである。したがって、車室内の吹出温度
(TOF)を変更するには、コンプレッサ22の回転数で
制御し、同時にエバポレータ8が凍結限界温度を大きく
下回らないようにミックスドア10でエバポレータ8の
温度を制御するので、除湿量を最大限確保できると共に
充分な暖房能力が得られるものである。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
第1の制御手段によってエバポレータが凍結しないよう
にエアミックスドアの開度が制御され、また、第2の制
御手段によって必要暖房能力が得られるようにコンプレ
ッサの回転数が制御され、例え第2の制御手段において
コンプレッサの回転数が高くなり、エバポレータの温度
が低下しても、第1の制御手段によってエバポレータが
凍結しない限界温度となるようエアミックスドアの開度
が調整されるので、エバポレータの凍結防止を図りつ
つ、暖房能力を高めることができ、低外気時の暖房初期
の立ち上がりにおいても、可能な限りコンプレッサの回
転数を上げて暖房の速効性を高めることがきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電気自動車用空気調和装置の実
施例を示す構成図である。
【図2】図1におけるコントロールユニットによる空調
制御動作例を示す機能ブロック図である。
【図3】図3(a)及び(b)は、コントロールユニッ
トによる空調制御動作例を示すフローチャートである。
【図4】図4(a)は、ミックスドアの開度に対するエ
バポレータの吹出温度、サブコンデンサの吹出温度、及
び車室内への吹出温度の特性を示す線図である。図4
(b)は、コンプレッサの回転数に対するエバポレータ
の吹出温度、サブコンデンサの吹出温度、及び車室内へ
の吹出温度の特性を説明する表である。
【符号の説明】
1 空気調和装置 2 空調ダクト 8 エバポレータ 9 サブコンデンサ 10 ミックスドア 21 膨張弁 22 コンプレッサ 24 メインコンデンサ 27 バイパス通路 30 エバ温度センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室の環境因子を検出する環境因子検出
    手段と、 エバポレータの実吹出温度を検出するエバ吹出温度検出
    手段と、 空調ダクト内にエバポレータと、ミックスドアで通風量
    が調節されるサブコンデンサとを配し、コンプレッサ、
    メインコンデンサ、前記サブコンデンサ、膨張弁、及び
    前記エバポレータを少なくともこの順で接続し、暖房運
    転時には前記コンプレッサから供給される冷媒を前記メ
    インコンデンサをバイパスして循環させる冷暖房サイク
    ルと、 前記エバ吹出温度検出手段で検出されたエバポレータの
    吹出温度を入力し、このエバポレータの吹出温度をエバ
    ポレータの凍結しない限界温度へ近づけるためのエアミ
    ックスドアの目標開度を演算し、この目標開度に基づい
    て前記エアミックスドアを駆動制御する第1の制御手段
    と、 前記環境因子検出手段の出力信号を入力し、この出力信
    号に基づいて車室内に吹き出す目標吹出温度を演算し、
    この目標吹出温度が得られるように前記コンプレッサの
    目標回転数を演算し、この目標回転数に基づいて前記コ
    ンプレッサを駆動制御する第2の制御手段とを具備する
    ことを特徴とする電気自動車用空気調和装置の制御装
    置。
JP06930593A 1993-03-04 1993-03-04 自動車用空気調和装置の制御装置 Expired - Fee Related JP3185161B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06930593A JP3185161B2 (ja) 1993-03-04 1993-03-04 自動車用空気調和装置の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06930593A JP3185161B2 (ja) 1993-03-04 1993-03-04 自動車用空気調和装置の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06255337A true JPH06255337A (ja) 1994-09-13
JP3185161B2 JP3185161B2 (ja) 2001-07-09

Family

ID=13398721

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06930593A Expired - Fee Related JP3185161B2 (ja) 1993-03-04 1993-03-04 自動車用空気調和装置の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3185161B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104791961A (zh) * 2015-05-05 2015-07-22 北京长安汽车工程技术研究有限责任公司 一种电动车空调控制方法
CN114407610A (zh) * 2022-01-27 2022-04-29 南昌济铃新能源科技有限责任公司 一种预防房车空调结冰的方法和装置
CN115179724A (zh) * 2022-06-17 2022-10-14 泰铂(上海)环保科技股份有限公司 一种新能源车用空调压缩机控制方法、装置及计算机设备

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102051760B (zh) * 2010-12-27 2012-05-30 绍兴金昊机械制造有限公司 一种电脑手套机叉刀控制装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104791961A (zh) * 2015-05-05 2015-07-22 北京长安汽车工程技术研究有限责任公司 一种电动车空调控制方法
CN104791961B (zh) * 2015-05-05 2017-08-25 北京长安汽车工程技术研究有限责任公司 一种电动车空调控制方法
CN114407610A (zh) * 2022-01-27 2022-04-29 南昌济铃新能源科技有限责任公司 一种预防房车空调结冰的方法和装置
CN114407610B (zh) * 2022-01-27 2024-03-15 南昌济铃新能源科技有限责任公司 一种预防房车空调结冰的方法和装置
CN115179724A (zh) * 2022-06-17 2022-10-14 泰铂(上海)环保科技股份有限公司 一种新能源车用空调压缩机控制方法、装置及计算机设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3185161B2 (ja) 2001-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4341093B2 (ja) 空調装置
JPH05229333A (ja) 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
JP2002243246A (ja) 空調装置
JP2715700B2 (ja) 車両用空調装置
JPH07164867A (ja) 電気自動車用空調装置の制御装置
JP3327053B2 (ja) 空調装置
JPH07108817A (ja) 電気自動車用空調装置
JP3063574B2 (ja) 空調装置
JP3185161B2 (ja) 自動車用空気調和装置の制御装置
JP2003136944A (ja) 車両用空調装置
JP2845981B2 (ja) 車両用空調装置
JP2581776Y2 (ja) 電気自動車用空調装置
WO2018139336A1 (ja) 車両用空調装置
JPH0976735A (ja) 自動車用一体型空調装置
JPH06344758A (ja) 車両用空気調和装置
US11498390B2 (en) Vehicular air conditioner
JPH09188121A (ja) 空調装置
JP3435519B2 (ja) 車両用空調装置のコンプレッサ制御装置
JP2002254922A (ja) 車両用空調装置
JPH06219135A (ja) 車両用冷暖房装置
JP3041560B2 (ja) 自動車用空気調和装置の制御装置
JPH07257159A (ja) 電気自動車用空調装置の制御装置
JP2829774B2 (ja) 自動車用空調装置の急速冷房処理装置
JP4269428B2 (ja) 車両用空調装置
JPH06255338A (ja) 電気自動車用空気調和装置の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090511

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100511

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees