JPH06255268A - 熱転写シート - Google Patents
熱転写シートInfo
- Publication number
- JPH06255268A JPH06255268A JP5046238A JP4623893A JPH06255268A JP H06255268 A JPH06255268 A JP H06255268A JP 5046238 A JP5046238 A JP 5046238A JP 4623893 A JP4623893 A JP 4623893A JP H06255268 A JPH06255268 A JP H06255268A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 カード等に転写された画像パターンの画質の
向上が図れる熱転写シートを提供すること。 【構成】 この熱転写シートは二軸延伸されたポリエチ
レンナフタレートフィルムから成るベースシート1と、
ベースシート1上に順次設けられた剥離層2と、凹凸パ
ターン31を有するホログラム形成層3と、ホログラム
形成層3よりその屈折率が大きい材料から成る透明薄膜
層4と、画像データに基づく昇華転写手段により画像パ
ターンが形成されかつカード等被転写体に対し熱接着性
を有する受像・接着層5とでその主要部が構成されてい
る。そして、ポリエチレンナフタレートフィルムは従来
適用されていたフィルムに較べて熱収縮率が小さいた
め、画像パターン形成時にサーマルヘッドにより不均一
に加熱されても熱収縮が起こり難く昇華転写に伴うベー
スシート内のストレス発生を未然に防止でき皺の発生を
阻止できる。従って被転写体に転写された画像パターン
の画質向上が図れる。
向上が図れる熱転写シートを提供すること。 【構成】 この熱転写シートは二軸延伸されたポリエチ
レンナフタレートフィルムから成るベースシート1と、
ベースシート1上に順次設けられた剥離層2と、凹凸パ
ターン31を有するホログラム形成層3と、ホログラム
形成層3よりその屈折率が大きい材料から成る透明薄膜
層4と、画像データに基づく昇華転写手段により画像パ
ターンが形成されかつカード等被転写体に対し熱接着性
を有する受像・接着層5とでその主要部が構成されてい
る。そして、ポリエチレンナフタレートフィルムは従来
適用されていたフィルムに較べて熱収縮率が小さいた
め、画像パターン形成時にサーマルヘッドにより不均一
に加熱されても熱収縮が起こり難く昇華転写に伴うベー
スシート内のストレス発生を未然に防止でき皺の発生を
阻止できる。従って被転写体に転写された画像パターン
の画質向上が図れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データに基づく昇
華転写手段により形成された画像パターンを備え、例え
ば、IDカード等画像表示体の製造に適用される熱転写
シートに係り、特に、カード等に転写された画像パター
ンの画質の向上が図れる熱転写シートの改良に関するも
のである。
華転写手段により形成された画像パターンを備え、例え
ば、IDカード等画像表示体の製造に適用される熱転写
シートに係り、特に、カード等に転写された画像パター
ンの画質の向上が図れる熱転写シートの改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の熱転写シートとしては、ポリエ
チレンテレフタレート等の耐熱性ベースシートと、この
ベースシート上に設けられた剥離層と、この剥離層上に
設けられ画像データに基づく昇華転写手段により画像パ
ターンが形成されると共にカード等の被転写体に対して
熱接着性を有する受像・接着層とでその主要部が構成さ
れるものが知られており(特開昭63−81093号公
報参照)、また、上記剥離層と受像・接着層との間にホ
ログラム形成層が設けられた構造の熱転写シートも開発
されている。
チレンテレフタレート等の耐熱性ベースシートと、この
ベースシート上に設けられた剥離層と、この剥離層上に
設けられ画像データに基づく昇華転写手段により画像パ
ターンが形成されると共にカード等の被転写体に対して
熱接着性を有する受像・接着層とでその主要部が構成さ
れるものが知られており(特開昭63−81093号公
報参照)、また、上記剥離層と受像・接着層との間にホ
ログラム形成層が設けられた構造の熱転写シートも開発
されている。
【0003】以下、上記ホログラム形成層を備えた後者
の熱転写シートを例に挙げてIDカード等画像表示体を
製造する方法について簡単に説明する。
の熱転写シートを例に挙げてIDカード等画像表示体を
製造する方法について簡単に説明する。
【0004】まず、この熱転写シートaは、図3(A)
に示すようにポリエチレンテレフタレート等から成る耐
熱性ベースシートbと、この耐熱性ベースシートb上に
設けられた熱可塑性アクリル樹脂等から成る剥離層c
と、この剥離層c上に設けられた凹凸パターンを有する
ホログラム形成層dと、上記凹凸面に沿って設けられホ
ログラム形成層よりその屈折率が大きい材料から成る透
明薄膜層eと、この透明薄膜層e上に設けられ昇華性
(熱移行性)染料で染色されると共に被転写体に対して
熱接着性を有する樹脂材料から成る受像・接着層fとで
その主要部が構成されている。
に示すようにポリエチレンテレフタレート等から成る耐
熱性ベースシートbと、この耐熱性ベースシートb上に
設けられた熱可塑性アクリル樹脂等から成る剥離層c
と、この剥離層c上に設けられた凹凸パターンを有する
ホログラム形成層dと、上記凹凸面に沿って設けられホ
ログラム形成層よりその屈折率が大きい材料から成る透
明薄膜層eと、この透明薄膜層e上に設けられ昇華性
(熱移行性)染料で染色されると共に被転写体に対して
熱接着性を有する樹脂材料から成る受像・接着層fとで
その主要部が構成されている。
【0005】そして、この熱転写シートaを図2に示す
ようにドラムhとサーマルヘッドiとでその主要部が構
成される昇華転写装置jへ搬送し、色剤が昇華性染料で
ある転写リボンkの染料層(図示せず)を熱転写シート
aの受像・接着層fに当接させると共に、転写リボンk
側から上記サーマルヘッドiを圧接し、かつ、画像デー
タに基づき上記サーマルヘッドiの発熱素子群(図示せ
ず)を適宜発熱させて上記データに基づく画像パターン
を上記受像・接着層fに形成する(図3B参照)。尚、
画像データが多色である場合には、色調の異なる転写リ
ボンを適用し、同様な工程を繰返して上記受像・接着層
fに多色の画像パターンを形成する。
ようにドラムhとサーマルヘッドiとでその主要部が構
成される昇華転写装置jへ搬送し、色剤が昇華性染料で
ある転写リボンkの染料層(図示せず)を熱転写シート
aの受像・接着層fに当接させると共に、転写リボンk
側から上記サーマルヘッドiを圧接し、かつ、画像デー
タに基づき上記サーマルヘッドiの発熱素子群(図示せ
ず)を適宜発熱させて上記データに基づく画像パターン
を上記受像・接着層fに形成する(図3B参照)。尚、
画像データが多色である場合には、色調の異なる転写リ
ボンを適用し、同様な工程を繰返して上記受像・接着層
fに多色の画像パターンを形成する。
【0006】次に、画像パターンが形成された熱転写シ
ートaの上記受像・接着層fを被転写体mに当接させ
(図3C参照)、かつ、熱転写シートa側から熱ロー
ル、熱板等の加熱媒体nを圧接・加熱して被転写体mへ
受像・接着層fを圧着させると共に、熱転写シートaか
ら耐熱性ベースシートbを剥離させてIDカード等画像
表示体pが製造されるものである(図3D参照)。
ートaの上記受像・接着層fを被転写体mに当接させ
(図3C参照)、かつ、熱転写シートa側から熱ロー
ル、熱板等の加熱媒体nを圧接・加熱して被転写体mへ
受像・接着層fを圧着させると共に、熱転写シートaか
ら耐熱性ベースシートbを剥離させてIDカード等画像
表示体pが製造されるものである(図3D参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この熱転写
シートaを用いた画像表示体pの製造方法において、上
記熱転写シートaを昇華転写装置jへ搬送してその受像
・接着層fに画像パターンを形成する際、この熱転写シ
ートaは上記サーマルヘッドiの発熱素子群により不均
一に加熱されるため、耐熱性ベースシートbが部分的に
熱収縮を引起こし上記ベースシートb内にストレスが発
生し易い欠点があった。
シートaを用いた画像表示体pの製造方法において、上
記熱転写シートaを昇華転写装置jへ搬送してその受像
・接着層fに画像パターンを形成する際、この熱転写シ
ートaは上記サーマルヘッドiの発熱素子群により不均
一に加熱されるため、耐熱性ベースシートbが部分的に
熱収縮を引起こし上記ベースシートb内にストレスが発
生し易い欠点があった。
【0008】このため、画像パターンが形成された受像
・接着層fを被転写体mへ熱圧着して熱転写させる際、
上記ストレスに起因して耐熱性ベースシートbに皺が発
生し易く、この皺が原因となって被転写体mに転写され
た画像パターンの画質が劣化したり、ホログラム形成層
dの凹凸面に沿って設けられた透明薄膜層eにひび割れ
が生じ『白化不良』を引起こす等の問題点を有してい
た。
・接着層fを被転写体mへ熱圧着して熱転写させる際、
上記ストレスに起因して耐熱性ベースシートbに皺が発
生し易く、この皺が原因となって被転写体mに転写され
た画像パターンの画質が劣化したり、ホログラム形成層
dの凹凸面に沿って設けられた透明薄膜層eにひび割れ
が生じ『白化不良』を引起こす等の問題点を有してい
た。
【0009】この場合、膜厚が大きい(例えば50μ
m)耐熱性ベースシートを適用することにより上記皺の
発生を阻止することは可能となるが、このようなベース
シートを適用すると膜厚が大きくなる分その熱伝導性が
低下するため、被転写体mに対する受像・接着層fの熱
接着力が低下して被転写体mから上記受像・接着層fが
剥がれ易くなる問題点を有しており、かつ、図2に示す
ように上記熱転写シートaを巻き取るロールrの径も大
きくなるためその操作性が悪くなる問題点を有してい
る。
m)耐熱性ベースシートを適用することにより上記皺の
発生を阻止することは可能となるが、このようなベース
シートを適用すると膜厚が大きくなる分その熱伝導性が
低下するため、被転写体mに対する受像・接着層fの熱
接着力が低下して被転写体mから上記受像・接着層fが
剥がれ易くなる問題点を有しており、かつ、図2に示す
ように上記熱転写シートaを巻き取るロールrの径も大
きくなるためその操作性が悪くなる問題点を有してい
る。
【0010】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、耐熱性ベースシ
ートの厚みを大きく設定することなくベースシートにス
トレスが生じ難い熱転写シートを提供することにある。
れたもので、その課題とするところは、耐熱性ベースシ
ートの厚みを大きく設定することなくベースシートにス
トレスが生じ難い熱転写シートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に係る
発明は、耐熱性ベースシートと、このベースシート上に
剥離可能に設けられた剥離層と、この剥離層上に設けら
れ画像データに基づく昇華転写手段により画像パターン
が形成されると共に被転写体に対して熱接着性を有する
受像・接着層を備える熱転写シートを前提とし、上記ベ
ースシートが下記構造式で示される二軸延伸されたポリ
エチレンナフタレートフィルムにより構成されているこ
とを特徴とし、
発明は、耐熱性ベースシートと、このベースシート上に
剥離可能に設けられた剥離層と、この剥離層上に設けら
れ画像データに基づく昇華転写手段により画像パターン
が形成されると共に被転写体に対して熱接着性を有する
受像・接着層を備える熱転写シートを前提とし、上記ベ
ースシートが下記構造式で示される二軸延伸されたポリ
エチレンナフタレートフィルムにより構成されているこ
とを特徴とし、
【化2】 他方、請求項2に係る発明は請求項1記載の熱転写シー
トを前提とし、剥離層上に設けられ凹凸パターンを有す
るホログラム形成層と、上記凹凸面に沿って設けられホ
ログラム形成層よりその屈折率が大きい透明薄膜層を上
記剥離層と受像・接着層との間に備えることを特徴とす
るものである。
トを前提とし、剥離層上に設けられ凹凸パターンを有す
るホログラム形成層と、上記凹凸面に沿って設けられホ
ログラム形成層よりその屈折率が大きい透明薄膜層を上
記剥離層と受像・接着層との間に備えることを特徴とす
るものである。
【0012】そして、請求項1〜2に係る発明において
上記ベースシートに適用されている二軸延伸されたポリ
エチレンナフタレートフィルムは、上述したポリエチレ
ンテレフタレートフィルム等耐熱性ベースシートに適用
されている従来のフィルムに較べて熱収縮率が小さくそ
の熱的安定性に優れているためサーマルヘッドの発熱素
子群により不均一に加熱されても熱収縮が起こり難く、
昇華転写に伴うベースシート内のストレス発生を未然に
防止することが可能となる。
上記ベースシートに適用されている二軸延伸されたポリ
エチレンナフタレートフィルムは、上述したポリエチレ
ンテレフタレートフィルム等耐熱性ベースシートに適用
されている従来のフィルムに較べて熱収縮率が小さくそ
の熱的安定性に優れているためサーマルヘッドの発熱素
子群により不均一に加熱されても熱収縮が起こり難く、
昇華転写に伴うベースシート内のストレス発生を未然に
防止することが可能となる。
【0013】このため、被転写体に転写された受像・接
着層の画像パターンの劣化が起こり難くなり、また、請
求項2に係る熱転写シートにおいては透明薄膜層のひび
割れに起因した『白化不良』を防止できる利点を有して
いる。
着層の画像パターンの劣化が起こり難くなり、また、請
求項2に係る熱転写シートにおいては透明薄膜層のひび
割れに起因した『白化不良』を防止できる利点を有して
いる。
【0014】更に、上記ポリエチレンナフタレートフィ
ルムはその熱的安定性に優れているため膜厚12μm程
度の薄手のベースシートの適用が可能となる。
ルムはその熱的安定性に優れているため膜厚12μm程
度の薄手のベースシートの適用が可能となる。
【0015】従って、画像パターンが形成された受像・
接着層を熱ロール、熱板等の加熱媒体を用いて被転写体
へ熱圧着させる際、上記ベースシートの膜厚が薄くなる
分その熱伝導性が改善されるため、被転写体に対して受
像・接着層を強固に熱接着させることが可能となり、か
つ、熱転写シートが巻き取られるロールの径についても
従来より小さく設定することが可能になる利点を有して
いる。
接着層を熱ロール、熱板等の加熱媒体を用いて被転写体
へ熱圧着させる際、上記ベースシートの膜厚が薄くなる
分その熱伝導性が改善されるため、被転写体に対して受
像・接着層を強固に熱接着させることが可能となり、か
つ、熱転写シートが巻き取られるロールの径についても
従来より小さく設定することが可能になる利点を有して
いる。
【0016】このような技術的手段において二軸延伸さ
れたポリエチレンナフタレートフィルムから成るベース
シート上に形成される剥離層は、被転写体に受像・接着
層を熱転写させる際に上記ベースシートから容易に剥離
すると共に、転写された受像・接着層やホログラム形成
層について外部からの化学的、機械的損傷を防止する保
護膜の機能を有することが必要である。この両者の機能
を具備させるため、熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の混合物が
適用される。
れたポリエチレンナフタレートフィルムから成るベース
シート上に形成される剥離層は、被転写体に受像・接着
層を熱転写させる際に上記ベースシートから容易に剥離
すると共に、転写された受像・接着層やホログラム形成
層について外部からの化学的、機械的損傷を防止する保
護膜の機能を有することが必要である。この両者の機能
を具備させるため、熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の混合物が
適用される。
【0017】そして、上記熱可塑性樹脂は、可塑剤や薬
品等の透過を防止すると共に引っ掻きによる傷の発生を
減少させるものである。このような熱可塑性樹脂として
は、ポリメチルメタアクリレート又はエポキシ樹脂が適
用できる。ポリメチルメタアクリレート及びエポキシ樹
脂は既存の熱可塑性樹脂の中で耐可塑剤性が優れている
と共にベースシートからの剥離が容易な物質である。こ
れ等の樹脂材料を適用することにより、転写後の画像上
に軟質塩化ビニルシートやプラスチック消しゴム等を接
触させたときにこれ等に含まれる可塑剤の移行を防止す
ることができる。また、酸、アルカリ、アルコール、灯
油等の薬品の浸透を防ぎ、かつ、画像への影響を防止す
ることが可能になる。
品等の透過を防止すると共に引っ掻きによる傷の発生を
減少させるものである。このような熱可塑性樹脂として
は、ポリメチルメタアクリレート又はエポキシ樹脂が適
用できる。ポリメチルメタアクリレート及びエポキシ樹
脂は既存の熱可塑性樹脂の中で耐可塑剤性が優れている
と共にベースシートからの剥離が容易な物質である。こ
れ等の樹脂材料を適用することにより、転写後の画像上
に軟質塩化ビニルシートやプラスチック消しゴム等を接
触させたときにこれ等に含まれる可塑剤の移行を防止す
ることができる。また、酸、アルカリ、アルコール、灯
油等の薬品の浸透を防ぎ、かつ、画像への影響を防止す
ることが可能になる。
【0018】また、上記耐摩擦剤は、耐摩耗性や耐スク
ラッチ性向上のために添加するものである。この耐摩擦
剤としては、例えば、テフロンパウダー、ポリエチレン
パウダー、動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワ
ックス、石油系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水
素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪
酸エステルとグリセライト系ワックス、水素化ワック
ス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワッ
クス、塩素化炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワッ
クス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワック
ス、及び、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩な
どが挙げられる。
ラッチ性向上のために添加するものである。この耐摩擦
剤としては、例えば、テフロンパウダー、ポリエチレン
パウダー、動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワ
ックス、石油系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水
素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪
酸エステルとグリセライト系ワックス、水素化ワック
ス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワッ
クス、塩素化炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワッ
クス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワック
ス、及び、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩な
どが挙げられる。
【0019】尚、上記熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の配合割
合は、これ等熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重
量部に対して熱可塑性樹脂が85〜95重量部、耐摩擦
剤が5〜15重量部の範囲に設定される。また、その塗
布量は1〜3g/m2 程度に設定される。
合は、これ等熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重
量部に対して熱可塑性樹脂が85〜95重量部、耐摩擦
剤が5〜15重量部の範囲に設定される。また、その塗
布量は1〜3g/m2 程度に設定される。
【0020】また、上記剥離層には、上記成分の外、熱
転写時の切れ性を向上させる線状飽和ポリエステル樹脂
等の剥離改善剤を配合してもよい。但し、この配合割合
は上記熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重量部に
対し0〜3重量部程度に設定することが望ましい。ま
た、剥離層にはこの他の添加物、例えば紫外線吸収剤等
を添加しないことが望ましい。これ等の添加により耐薬
品性が低下したり、あるいは可塑剤の侵入が容易になり
剥離層の機械的強度が劣化してしまう原因となるからで
ある。
転写時の切れ性を向上させる線状飽和ポリエステル樹脂
等の剥離改善剤を配合してもよい。但し、この配合割合
は上記熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重量部に
対し0〜3重量部程度に設定することが望ましい。ま
た、剥離層にはこの他の添加物、例えば紫外線吸収剤等
を添加しないことが望ましい。これ等の添加により耐薬
品性が低下したり、あるいは可塑剤の侵入が容易になり
剥離層の機械的強度が劣化してしまう原因となるからで
ある。
【0021】そして上記剥離層を塗工する方法は、ま
ず、剥離層を構成する組成物を適当な溶剤により塗料化
すると共に、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティ
ング塗布、バーコード塗布等の塗布手段により上記耐熱
性ベースシート上に塗布・乾燥させて形成することがで
きる。
ず、剥離層を構成する組成物を適当な溶剤により塗料化
すると共に、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティ
ング塗布、バーコード塗布等の塗布手段により上記耐熱
性ベースシート上に塗布・乾燥させて形成することがで
きる。
【0022】次に、請求項2に係る熱転写シートにおい
ては、上記剥離層上に表面レリーフ型ホログラムスタン
パにより形成された凹凸パターンを有するホログラム形
成層が設けられる。このホログラム形成層に適用される
樹脂材料として2液反応型ウレタン樹脂を使用すること
により極めて良い結果が得られる。すなわち、2液反応
型ウレタン樹脂はエンボス成形性が良好でプレスむらが
生じ難く明るい再生像が得られると共に、透明薄膜層と
の接着性も良好である。
ては、上記剥離層上に表面レリーフ型ホログラムスタン
パにより形成された凹凸パターンを有するホログラム形
成層が設けられる。このホログラム形成層に適用される
樹脂材料として2液反応型ウレタン樹脂を使用すること
により極めて良い結果が得られる。すなわち、2液反応
型ウレタン樹脂はエンボス成形性が良好でプレスむらが
生じ難く明るい再生像が得られると共に、透明薄膜層と
の接着性も良好である。
【0023】このような2液反応型ウレタン樹脂は、耐
溶剤性、耐熱性、加工性等の諸物性から、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオ
ール等のポリオール成分と、イソシアネート基をもつプ
レポリマーとから成るポリオール硬化型ウレタン樹脂が
適している。中でもポリオール成分がガラス転移点70
〜105℃の範囲でかつOH基が50〜150の範囲に
あるアクリルポリオール樹脂を適用することにより、塗
工適性が良好でかつ熱転写シートに要求されるエンボス
成形性、耐熱性ベースシートとの剥離性が極めて良好な
熱転写シートを得ることができる。上記イソシアネート
成分としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、
キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレン
イソシアネート(HMDI)等が適用できる。
溶剤性、耐熱性、加工性等の諸物性から、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオ
ール等のポリオール成分と、イソシアネート基をもつプ
レポリマーとから成るポリオール硬化型ウレタン樹脂が
適している。中でもポリオール成分がガラス転移点70
〜105℃の範囲でかつOH基が50〜150の範囲に
あるアクリルポリオール樹脂を適用することにより、塗
工適性が良好でかつ熱転写シートに要求されるエンボス
成形性、耐熱性ベースシートとの剥離性が極めて良好な
熱転写シートを得ることができる。上記イソシアネート
成分としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、
キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレン
イソシアネート(HMDI)等が適用できる。
【0024】また、塗工適性の向上と転写性の調整剤と
して、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート、エチルセルロース、メチルセルロース等の
セルロース系樹脂を上記2液反応型ウレタン樹脂に対し
て最大で30重量%添加してもよい。
して、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート、エチルセルロース、メチルセルロース等の
セルロース系樹脂を上記2液反応型ウレタン樹脂に対し
て最大で30重量%添加してもよい。
【0025】このようなホログラム形成層を塗工するに
は、塗料化した樹脂をロールコート、ブレードコート等
の方法により塗布・乾燥して形成することができ、その
膜厚は0.5〜5μm程度に設定される。
は、塗料化した樹脂をロールコート、ブレードコート等
の方法により塗布・乾燥して形成することができ、その
膜厚は0.5〜5μm程度に設定される。
【0026】このようにして形成されたホログラム形成
層は剥離層が塗工された耐熱性ベースシートと適度に接
着し、かつ、エンボス成形時の加熱・加圧により優れた
成形性を有すると共に表面にニッケル、金、クロム等が
メッキされた表面レリーフ型ホログラムスタンパに対し
接着性を示さず、しかも透明薄膜層に対しては良好な接
着性を示し、被転写体への転写時に要求される皮膜の切
れ性も良好である。
層は剥離層が塗工された耐熱性ベースシートと適度に接
着し、かつ、エンボス成形時の加熱・加圧により優れた
成形性を有すると共に表面にニッケル、金、クロム等が
メッキされた表面レリーフ型ホログラムスタンパに対し
接着性を示さず、しかも透明薄膜層に対しては良好な接
着性を示し、被転写体への転写時に要求される皮膜の切
れ性も良好である。
【0027】尚、このホログラム形成層に表面レリーフ
型ホログラムスタンパを用いて凹凸パターンを形成する
際、上記ベースシートが熱的安定性に優れたポリエチレ
ンナフタレートフィルムにより構成されていることか
ら、上記スタンパによりベースシートが不均一に加熱・
加圧されても熱収縮が起こり難いため凹凸パターン形成
に伴うベースシート内のストレス発生も未然に防止する
ことが可能となる。
型ホログラムスタンパを用いて凹凸パターンを形成する
際、上記ベースシートが熱的安定性に優れたポリエチレ
ンナフタレートフィルムにより構成されていることか
ら、上記スタンパによりベースシートが不均一に加熱・
加圧されても熱収縮が起こり難いため凹凸パターン形成
に伴うベースシート内のストレス発生も未然に防止する
ことが可能となる。
【0028】次に、上記透明薄膜層を構成する材料とし
ては、ホログラム形成層よりも屈折率が高くかつ可視光
領域において透過率が高い材料が使用される。屈折率が
高い透明薄膜層をホログラム形成層の凹凸面に沿って設
けると、ホログラムの特徴である再生の角度依存性によ
り、ホログラム画像の再生可能な角度範囲内では上記透
明薄膜層における光の反射率が最大となり『反射型ホロ
グラム』として機能する一方、ホログラム画像の再生可
能な角度範囲外では単なる透明体として機能し被転写体
側の上記画像パターンを透視させることが可能になるか
らである。
ては、ホログラム形成層よりも屈折率が高くかつ可視光
領域において透過率が高い材料が使用される。屈折率が
高い透明薄膜層をホログラム形成層の凹凸面に沿って設
けると、ホログラムの特徴である再生の角度依存性によ
り、ホログラム画像の再生可能な角度範囲内では上記透
明薄膜層における光の反射率が最大となり『反射型ホロ
グラム』として機能する一方、ホログラム画像の再生可
能な角度範囲外では単なる透明体として機能し被転写体
側の上記画像パターンを透視させることが可能になるか
らである。
【0029】このような透明薄膜層を構成する材料とし
ては、以下の表1記載の無機材料を例示できる。
ては、以下の表1記載の無機材料を例示できる。
【0030】
【表1】 また、上記透明薄膜層を形成する方法としては、真空蒸
着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の
製膜手段が適用でき、その膜厚としては、100オング
ストローム〜10000オングストロームの範囲が適当
である。
着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の
製膜手段が適用でき、その膜厚としては、100オング
ストローム〜10000オングストロームの範囲が適当
である。
【0031】次に、請求項1に係る熱転写シートにおい
ては剥離層上に設けられ、また、請求項2に係る熱転写
シートにおいては透明薄膜層上に設けられる受像・接着
層は、昇華転写手段により画像パターンが形成されると
共に被転写体に対して熱接着性を有する熱可塑性樹脂か
ら成る皮膜であり、被転写体に熱転写されて画像表示体
の一部を構成するものである。
ては剥離層上に設けられ、また、請求項2に係る熱転写
シートにおいては透明薄膜層上に設けられる受像・接着
層は、昇華転写手段により画像パターンが形成されると
共に被転写体に対して熱接着性を有する熱可塑性樹脂か
ら成る皮膜であり、被転写体に熱転写されて画像表示体
の一部を構成するものである。
【0032】尚、上記熱可塑性樹脂の熱溶融温度が低い
場合、色剤が昇華性染料である転写リボンを用いた画像
パターン形成時において受像・接着層の一部が上記転写
リボン側に転写(熱融着)してしまう恐れがある。この
転写リボンへの転写を防ぐためには、受像・接着層とし
て熱溶融温度の高い熱可塑性樹脂の適用が考えられる
が、上記受像・接着層の被転写体への熱転写工程におい
て熱ロール、熱板等加熱媒体の温度設定を上昇させなけ
ればならず、昇華性染料から成る画像パターンの劣化
(褪色)や被転写体に熱によるダメージが発生する問題
がある。また、上記転写リボンに対する受像・接着層の
接着性を下げるために上記受像・接着層中にシリコン等
の添加剤を混入することも考えられるが、受像・接着層
の上記被転写体に対する接着性が悪くなる問題を生ず
る。
場合、色剤が昇華性染料である転写リボンを用いた画像
パターン形成時において受像・接着層の一部が上記転写
リボン側に転写(熱融着)してしまう恐れがある。この
転写リボンへの転写を防ぐためには、受像・接着層とし
て熱溶融温度の高い熱可塑性樹脂の適用が考えられる
が、上記受像・接着層の被転写体への熱転写工程におい
て熱ロール、熱板等加熱媒体の温度設定を上昇させなけ
ればならず、昇華性染料から成る画像パターンの劣化
(褪色)や被転写体に熱によるダメージが発生する問題
がある。また、上記転写リボンに対する受像・接着層の
接着性を下げるために上記受像・接着層中にシリコン等
の添加剤を混入することも考えられるが、受像・接着層
の上記被転写体に対する接着性が悪くなる問題を生ず
る。
【0033】請求項3〜4に係る発明はこのような問題
を解消するためになされたものである。
を解消するためになされたものである。
【0034】すなわち、請求項3に係る発明は請求項1
又は2記載の熱転写シートを前提とし、ガラス転移点が
50℃以上の熱可塑性樹脂とこの熱可塑性樹脂に添加さ
れたフィラーとで上記受像・接着層が構成されているこ
とを特徴とするものであり、また、請求項4に係る発明
は請求項3に係る熱転写シートを前提とし、上記フィラ
ーが熱溶融温度200℃以上の無機又は有機フィラーで
あることを特徴とするものである。
又は2記載の熱転写シートを前提とし、ガラス転移点が
50℃以上の熱可塑性樹脂とこの熱可塑性樹脂に添加さ
れたフィラーとで上記受像・接着層が構成されているこ
とを特徴とするものであり、また、請求項4に係る発明
は請求項3に係る熱転写シートを前提とし、上記フィラ
ーが熱溶融温度200℃以上の無機又は有機フィラーで
あることを特徴とするものである。
【0035】このように受像・接着層に適用する熱可塑
性樹脂はそのガラス転移点(Tg)が50℃以上のもの
であることを要する。50℃未満の熱可塑性樹脂を適用
した場合、被転写体に転写された後、この樹脂により染
料のマイグレーションを生じ画像パターンのにじみが発
生してしまうからである。また、上記ガラス転移点が1
10℃以上の熱可塑性樹脂を適用した場合、上記加熱媒
体によりこの受像・接着層を被転写体へ熱転写させる際
の温度上昇を招いてしまい、カード等被転写体が熱によ
り変形してしまう恐れがある。このため、ガラス転移点
が110℃以下の熱可塑性樹脂を適用することが好まし
い。
性樹脂はそのガラス転移点(Tg)が50℃以上のもの
であることを要する。50℃未満の熱可塑性樹脂を適用
した場合、被転写体に転写された後、この樹脂により染
料のマイグレーションを生じ画像パターンのにじみが発
生してしまうからである。また、上記ガラス転移点が1
10℃以上の熱可塑性樹脂を適用した場合、上記加熱媒
体によりこの受像・接着層を被転写体へ熱転写させる際
の温度上昇を招いてしまい、カード等被転写体が熱によ
り変形してしまう恐れがある。このため、ガラス転移点
が110℃以下の熱可塑性樹脂を適用することが好まし
い。
【0036】このような熱可塑性樹脂としては、例え
ば、線状飽和ポリエステル等のポリエステル、ポリ塩化
ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビ
ニル系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メ
トキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリルサ
ン−2−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリ
メタクリロメチル、ポリアクリロニトリル、ポリメチル
クロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクリル酸−tert−ブチ
ル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル
(但しアルキル基の炭素数は2〜6)の共重合樹脂等の
アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼ
ン、ポリビニルベンゼン、スチレン−ブタジエン共重合
樹脂、スチレンとメタクリル酸アルキル(但しアルキル
基の炭素数は2〜6)等のビニル系樹脂等が挙げられ
る。
ば、線状飽和ポリエステル等のポリエステル、ポリ塩化
ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビ
ニル系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メ
トキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリルサ
ン−2−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリ
メタクリロメチル、ポリアクリロニトリル、ポリメチル
クロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクリル酸−tert−ブチ
ル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル
(但しアルキル基の炭素数は2〜6)の共重合樹脂等の
アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼ
ン、ポリビニルベンゼン、スチレン−ブタジエン共重合
樹脂、スチレンとメタクリル酸アルキル(但しアルキル
基の炭素数は2〜6)等のビニル系樹脂等が挙げられ
る。
【0037】ここで、上記受像・接着層表面に転写リボ
ンを介しサーマルヘッドにより画像パターンを形成する
際、受像・接着層の主成分が熱可塑性樹脂により構成さ
れているため、このままではサーマルヘッドの熱により
受像・接着層が転写リボンの染料層に熱融着して画像パ
ターンが不鮮明となる。このため、上記熱可塑性樹脂内
にブロッキング防止性を有するフィラー、特に、熱溶融
温度(有機フィラーの場合は軟化点若しくは分解点、無
機フィラーの場合は融点)200℃以上の無機又は有機
フィラーを添加して熱融着を防止する。
ンを介しサーマルヘッドにより画像パターンを形成する
際、受像・接着層の主成分が熱可塑性樹脂により構成さ
れているため、このままではサーマルヘッドの熱により
受像・接着層が転写リボンの染料層に熱融着して画像パ
ターンが不鮮明となる。このため、上記熱可塑性樹脂内
にブロッキング防止性を有するフィラー、特に、熱溶融
温度(有機フィラーの場合は軟化点若しくは分解点、無
機フィラーの場合は融点)200℃以上の無機又は有機
フィラーを添加して熱融着を防止する。
【0038】このような有機フィラーとしては、例え
ば、ポリテトラフロロエチレン微粒子、デンプン、シリ
コーン樹脂微粒子、ポリアクリルニトリル系微粒子、ベ
ンゾグアナミン樹脂及びメラミン樹脂を原料とする硬化
樹脂微粒子等が挙げられる。また、無機フィラーとして
は、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化珪素、水酸化アルミニウム、及び、酸化
マグネシウム等を例示できる。
ば、ポリテトラフロロエチレン微粒子、デンプン、シリ
コーン樹脂微粒子、ポリアクリルニトリル系微粒子、ベ
ンゾグアナミン樹脂及びメラミン樹脂を原料とする硬化
樹脂微粒子等が挙げられる。また、無機フィラーとして
は、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化珪素、水酸化アルミニウム、及び、酸化
マグネシウム等を例示できる。
【0039】また、熱可塑性樹脂とフィラーの配合割合
は、熱可塑性樹脂100重量部に対しフィラー1〜20
重量部の範囲でよい。また、受像・接着層を塗工する方
法は、まず、受像・接着層組成物を適当な溶剤により塗
料化し、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティング
塗布、バーコート塗布等の手段により塗布・乾燥して形
成することができる。塗布量は1〜3g/m2 程度に設
定される。
は、熱可塑性樹脂100重量部に対しフィラー1〜20
重量部の範囲でよい。また、受像・接着層を塗工する方
法は、まず、受像・接着層組成物を適当な溶剤により塗
料化し、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティング
塗布、バーコート塗布等の手段により塗布・乾燥して形
成することができる。塗布量は1〜3g/m2 程度に設
定される。
【0040】尚、請求項2に係る熱転写シートにおいて
は、上記受像・接着層と透明薄膜層との接着性を改善さ
せるためこれ等間にプライマー層を設けてもよい。この
ような材料としてはウレタン樹脂が適当であり、具体的
には、ポリウレタンアイオノマー樹脂、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオー
ル等のポリオール成分と、イソシアネート基を有するプ
レポリマーとから成るウレタン樹脂が適用できる。
は、上記受像・接着層と透明薄膜層との接着性を改善さ
せるためこれ等間にプライマー層を設けてもよい。この
ような材料としてはウレタン樹脂が適当であり、具体的
には、ポリウレタンアイオノマー樹脂、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオー
ル等のポリオール成分と、イソシアネート基を有するプ
レポリマーとから成るウレタン樹脂が適用できる。
【0041】また、上記画像パターンを構成する染料の
光による変褪色を防止するため、受像・接着層内に最大
吸収波長250〜400nmの紫外線吸収剤を添加して
もよい。このような紫外線吸収剤としては、例えば、フ
ェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサ
リシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサ
リチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ
ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール等
のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレー
ト、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げら
れる。
光による変褪色を防止するため、受像・接着層内に最大
吸収波長250〜400nmの紫外線吸収剤を添加して
もよい。このような紫外線吸収剤としては、例えば、フ
ェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサ
リシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサ
リチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ
ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール等
のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレー
ト、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げら
れる。
【0042】尚、紫外線吸収剤の配合割合は、熱可塑性
樹脂とフィラーから成る混合物100重量部に対して、
5〜40重量部の範囲でよい。
樹脂とフィラーから成る混合物100重量部に対して、
5〜40重量部の範囲でよい。
【0043】上述したような熱転写シートを用いて製造
される画像表示体の用途については任意であり、例え
ば、株券、小切手、印紙、切手、手形、証券、通帳類、
乗車券、観賞券等の金券類;キャッシュカード、クレジ
ットカード、テレホンカード、メンバーズカード、IC
カード、光カード等のIDカード類;パスポート、チケ
ット類等が挙げられる。
される画像表示体の用途については任意であり、例え
ば、株券、小切手、印紙、切手、手形、証券、通帳類、
乗車券、観賞券等の金券類;キャッシュカード、クレジ
ットカード、テレホンカード、メンバーズカード、IC
カード、光カード等のIDカード類;パスポート、チケ
ット類等が挙げられる。
【0044】
【作用】請求項1〜2に係る発明によれば、熱転写シー
トにおけるベースシートが二軸延伸されたポリエチレン
ナフタレートフィルムにより構成されており、このポリ
エチレンナフタレートフィルムは従来適用されていたポ
リエチレンテレフタレートフィルム等のフィルムに較べ
て熱収縮率が小さくその熱的安定性に優れているためサ
ーマルヘッドの発熱素子群により不均一に加熱されても
熱収縮が起こり難く、昇華転写に伴うベースシート内の
ストレス発生を未然に防止することが可能となる。
トにおけるベースシートが二軸延伸されたポリエチレン
ナフタレートフィルムにより構成されており、このポリ
エチレンナフタレートフィルムは従来適用されていたポ
リエチレンテレフタレートフィルム等のフィルムに較べ
て熱収縮率が小さくその熱的安定性に優れているためサ
ーマルヘッドの発熱素子群により不均一に加熱されても
熱収縮が起こり難く、昇華転写に伴うベースシート内の
ストレス発生を未然に防止することが可能となる。
【0045】従って、被転写体に転写された受像・接着
層の画像パターンの劣化が起こり難くなり、また、請求
項2に係る熱転写シートにおいては透明薄膜層のひび割
れに起因した『白化不良』を防止することが可能とな
る。
層の画像パターンの劣化が起こり難くなり、また、請求
項2に係る熱転写シートにおいては透明薄膜層のひび割
れに起因した『白化不良』を防止することが可能とな
る。
【0046】また、上記ポリエチレンナフタレートフィ
ルムはその熱的安定性に優れているため膜厚12μm程
度の薄手のベースシートの適用が可能となる。
ルムはその熱的安定性に優れているため膜厚12μm程
度の薄手のベースシートの適用が可能となる。
【0047】従って、画像パターンが形成された受像・
接着層を熱ロール、熱板等の加熱媒体を用いて被転写体
へ熱圧着させる際、上記ベースシートの膜厚が薄くなる
分その熱伝導性が改善されるため、被転写体に対して受
像・接着層を強固に熱接着させることが可能となり、か
つ、熱転写シートが巻き取られるロールの径についても
従来より小さく設定することが可能となる。
接着層を熱ロール、熱板等の加熱媒体を用いて被転写体
へ熱圧着させる際、上記ベースシートの膜厚が薄くなる
分その熱伝導性が改善されるため、被転写体に対して受
像・接着層を強固に熱接着させることが可能となり、か
つ、熱転写シートが巻き取られるロールの径についても
従来より小さく設定することが可能となる。
【0048】一方、請求項3〜4に係る発明によれば、
上記受像・転写層を構成する熱可塑性樹脂内にフィラー
が配合されているため、受像・転写層として熱溶融温度
が低い熱可塑性樹脂が適用された場合にも、画像パター
ン形成工程において転写リボン側へ上記受像・接着層が
転写される恐れがなくなり、また、シリコン等の添加剤
を受像・転写層内に配合させる必要がなくなるため被転
写体との接着性も向上させることが可能となる。
上記受像・転写層を構成する熱可塑性樹脂内にフィラー
が配合されているため、受像・転写層として熱溶融温度
が低い熱可塑性樹脂が適用された場合にも、画像パター
ン形成工程において転写リボン側へ上記受像・接着層が
転写される恐れがなくなり、また、シリコン等の添加剤
を受像・転写層内に配合させる必要がなくなるため被転
写体との接着性も向上させることが可能となる。
【0049】また、受像・転写層を構成する熱可塑性樹
脂のガラス転移点は50℃以上であるため、染料により
構成された画像パターンのマイグレーションを防止する
ことが可能となる。
脂のガラス転移点は50℃以上であるため、染料により
構成された画像パターンのマイグレーションを防止する
ことが可能となる。
【0050】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
る。
【0051】[実施例1]この実施例に係る熱転写シー
トは、図1に示すように二軸延伸されたポリエチレンナ
フタレートフィルムから成るベースシート1と、このベ
ースシート1上に設けられた剥離層2と、この剥離層2
上に設けられレリーフ型ホログラムを構成する凹凸パタ
ーン31を有するホログラム形成層3と、上記凹凸面に
沿って設けられホログラム形成層3よりその屈折率が大
きい材料(ZnS)から成る透明薄膜層4と、この透明
薄膜層4上に設けられた受像・接着層5とでその主要部
が構成されている。
トは、図1に示すように二軸延伸されたポリエチレンナ
フタレートフィルムから成るベースシート1と、このベ
ースシート1上に設けられた剥離層2と、この剥離層2
上に設けられレリーフ型ホログラムを構成する凹凸パタ
ーン31を有するホログラム形成層3と、上記凹凸面に
沿って設けられホログラム形成層3よりその屈折率が大
きい材料(ZnS)から成る透明薄膜層4と、この透明
薄膜層4上に設けられた受像・接着層5とでその主要部
が構成されている。
【0052】そして、この熱転写シートは以下の工程を
経て製造されたものである。
経て製造されたものである。
【0053】{熱転写シートの製造} (剥離層塗料) ポリメチルメタアクリレート(Tg:105℃) 10重量部 ポリエチレンワックスパウダー 1重量部 トルエン/2−ブタン(1/1) 40重量部 (ホログラム形成層塗料) アクリルポリオール樹脂(Tg:75℃,OH価:100) 25重量部 ニトロセルロース樹脂 5重量部 キシレンジイソシアナート 5重量部 トルエン/2−ブタン(1/1) 65重量部 (受像・接着層塗料) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Tg:65℃) 10重量部 線状飽和ポリエステル樹脂 10重量部 ポリテトラフロロエチレン 1重量部 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 6重量部 トルエン/2−ブタン(1/1) 40重量部 厚さ12μmの二軸延伸されたポリエチレンナフタレー
トフィルム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]か
ら成るベースシート1上に、グラビアコーターを用いて
上記剥離層塗料を乾燥重量2.0g/m2 になるように
塗布・乾燥して剥離層2を形成した。この上に上記ホロ
グラム形成層塗料をグラビアコーターにより乾燥重量が
1.0g/m2 になるように塗布・乾燥してホログラム
形成層3を形成し、50℃、72時間エイジングを行っ
た後、プレス機にて上記ホログラム形成層3とスタンパ
(図示せず)のホログラムパターン形成面を重ね合せ、
エンボス加工を150℃、40kg/cmの加熱、加圧
条件にて行いホログラム形成面へホログラムパターン
(凹凸パターン31)を形成した。
トフィルム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]か
ら成るベースシート1上に、グラビアコーターを用いて
上記剥離層塗料を乾燥重量2.0g/m2 になるように
塗布・乾燥して剥離層2を形成した。この上に上記ホロ
グラム形成層塗料をグラビアコーターにより乾燥重量が
1.0g/m2 になるように塗布・乾燥してホログラム
形成層3を形成し、50℃、72時間エイジングを行っ
た後、プレス機にて上記ホログラム形成層3とスタンパ
(図示せず)のホログラムパターン形成面を重ね合せ、
エンボス加工を150℃、40kg/cmの加熱、加圧
条件にて行いホログラム形成面へホログラムパターン
(凹凸パターン31)を形成した。
【0054】次に、上記ホログラムパターンが設けられ
たホログラム形成層3上へ厚さ約500オングストロー
ムのZnSを蒸着して透明薄膜層4を形成した。更に、
上記受像・接着層塗料をグラビアコーターで乾燥重量が
1.5g/m2 になるように塗布・乾燥して受像・接着
層5を形成し、図1に示すような熱転写シートを製造し
た。
たホログラム形成層3上へ厚さ約500オングストロー
ムのZnSを蒸着して透明薄膜層4を形成した。更に、
上記受像・接着層塗料をグラビアコーターで乾燥重量が
1.5g/m2 になるように塗布・乾燥して受像・接着
層5を形成し、図1に示すような熱転写シートを製造し
た。
【0055】{転写リボンの製造}3つの色の染料(イ
エロー、マゼンタ、シアン)を各々ポリビニルブチラー
ルに分散させて染料インキを調合し、グラビアコーター
を用いて厚さ6μmのポリエステルフィルム上に各色が
交互に配置されるように塗布・乾燥して3色の染料層を
有する転写リボンを製造した。
エロー、マゼンタ、シアン)を各々ポリビニルブチラー
ルに分散させて染料インキを調合し、グラビアコーター
を用いて厚さ6μmのポリエステルフィルム上に各色が
交互に配置されるように塗布・乾燥して3色の染料層を
有する転写リボンを製造した。
【0056】そして、このようにして製造された熱転写
シートと転写リボンを図2において示した装置内にセッ
トし、従来法と同様にサーマルヘッドの発熱素子群を画
像データに基づき発熱させて熱転写シートの受像・接着
層5に上記染料から成る多色の画像パターンを形成する
と共に、ポリ塩化ビニルから成るカード(被転写体)へ
上記熱転写シートの受像・接着層5を当接し、熱転写シ
ート側から加熱媒体を加圧・加熱(加熱温度:150
℃)して上記カード上へ受像・接着層5を圧着させると
共に、熱転写シートから上記ベースシート1を剥離させ
てホロパターンと画像パターンを有するカード(画像表
示体)を製造した。
シートと転写リボンを図2において示した装置内にセッ
トし、従来法と同様にサーマルヘッドの発熱素子群を画
像データに基づき発熱させて熱転写シートの受像・接着
層5に上記染料から成る多色の画像パターンを形成する
と共に、ポリ塩化ビニルから成るカード(被転写体)へ
上記熱転写シートの受像・接着層5を当接し、熱転写シ
ート側から加熱媒体を加圧・加熱(加熱温度:150
℃)して上記カード上へ受像・接着層5を圧着させると
共に、熱転写シートから上記ベースシート1を剥離させ
てホロパターンと画像パターンを有するカード(画像表
示体)を製造した。
【0057】[実施例2]ベースシートとして二軸延伸
された厚さ25μmのポリエチレンナフタレートフィル
ム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]が適用され
ている点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
された厚さ25μmのポリエチレンナフタレートフィル
ム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]が適用され
ている点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
【0058】[実施例3]ベースシートとして二軸延伸
された厚さ38μmのポリエチレンナフタレートフィル
ム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]が適用され
ている点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
された厚さ38μmのポリエチレンナフタレートフィル
ム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]が適用され
ている点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
【0059】[比較例1]ベースシートとして二軸延伸
された厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィル
ム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]が適用され
ている点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
された厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィル
ム[帝人(株)社製 商品名テオネックス]が適用され
ている点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
【0060】[比較例2]ベースシートとして二軸延伸
された厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[東レ(株)社製 商品名ルミラー]が適用されて
いる点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
された厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[東レ(株)社製 商品名ルミラー]が適用されて
いる点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
【0061】[比較例3]ベースシートとして二軸延伸
された厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[東レ(株)社製 商品名ルミラー]が適用されて
いる点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
された厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[東レ(株)社製 商品名ルミラー]が適用されて
いる点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
【0062】[比較例4]ベースシートとして二軸延伸
された厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[東レ(株)社製 商品名ルミラー]が適用されて
いる点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
された厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[東レ(株)社製 商品名ルミラー]が適用されて
いる点を除き実施例1と略同一の熱転写シートを製造
し、この熱転写シートを用いて実施例1と同様の条件に
よりホロパターンと画像パターンを有するカード(画像
表示体)を製造した。
【0063】『比較試験』次に、実施例1〜3により製
造されたカード(画像表示体)と比較例1〜4により製
造されたカード(画像表示体)について、転写性(外観
性と接着性)、耐スクラッチ性、及び、耐溶剤性の比較
試験を行い、以下の表2に示すような結果が得られた。
造されたカード(画像表示体)と比較例1〜4により製
造されたカード(画像表示体)について、転写性(外観
性と接着性)、耐スクラッチ性、及び、耐溶剤性の比較
試験を行い、以下の表2に示すような結果が得られた。
【0064】
【表2】 転写性 外観性:カードに形成されたホロパターンと
画像パターンについて目視にて判断し、外観上、皺や白
化現象が一部確認できるものを△、確認されないものを
○で示す。
画像パターンについて目視にて判断し、外観上、皺や白
化現象が一部確認できるものを△、確認されないものを
○で示す。
【0065】接着性:カードに転写された受像・接着層
に対しセロハン接着テープ剥離試験(JIS K540
0−1990/碁盤目テープ法)で変化がないものを
○、一部剥がれるものを△で示す。
に対しセロハン接着テープ剥離試験(JIS K540
0−1990/碁盤目テープ法)で変化がないものを
○、一部剥がれるものを△で示す。
【0066】耐スクラッチ性:Hの鉛筆により鉛筆試験
機を用いて上記受像・接着層表面をひっかきその強度を
測定し、傷がつかないものを○、傷が付いたものを×で
示す。
機を用いて上記受像・接着層表面をひっかきその強度を
測定し、傷がつかないものを○、傷が付いたものを×で
示す。
【0067】耐溶剤性:フレオン、エタノール、ガソリ
ンを綿棒に染み込ませ、この綿棒でカード表面を擦りそ
の変化を観察する。変化がないものを○、一度でも変化
したものを×で示す。
ンを綿棒に染み込ませ、この綿棒でカード表面を擦りそ
の変化を観察する。変化がないものを○、一度でも変化
したものを×で示す。
【0068】『確認』熱的安定性に優れたポリエチレン
ナフタレートフィルムが適用されている実施例1〜3に
おいては、カードへ転写された受像・転写層の外観が良
好(画像パターンの画質が良好)で、かつ、カードに対
する接着性も良好なため剥がれ難いことが確認できた。
ナフタレートフィルムが適用されている実施例1〜3に
おいては、カードへ転写された受像・転写層の外観が良
好(画像パターンの画質が良好)で、かつ、カードに対
する接着性も良好なため剥がれ難いことが確認できた。
【0069】また、上記ポリエチレンナフタレートフィ
ルムを適用しても、その膜厚が50μmを越えるとその
熱伝導性が低下してしまうため接着性が劣化することも
比較例1より確認できた。
ルムを適用しても、その膜厚が50μmを越えるとその
熱伝導性が低下してしまうため接着性が劣化することも
比較例1より確認できた。
【0070】更に、従来のポリエチレンテレフタレート
フィルムが適用された比較例2〜4の結果から、フィル
ムの膜厚を38μmと厚く設定しても外観性が向上しな
いことも確認された。
フィルムが適用された比較例2〜4の結果から、フィル
ムの膜厚を38μmと厚く設定しても外観性が向上しな
いことも確認された。
【0071】
【発明の効果】請求項1〜2に係る発明によれば、被転
写体に転写された受像・接着層の画像パターンの劣化が
起こり難くなり、また、請求項2に係る熱転写シートに
おいては透明薄膜層のひび割れに起因した『白化不良』
を防止することが可能になるため、画像パターン等画質
の良好な画像表示体を製造できる効果を有している。
写体に転写された受像・接着層の画像パターンの劣化が
起こり難くなり、また、請求項2に係る熱転写シートに
おいては透明薄膜層のひび割れに起因した『白化不良』
を防止することが可能になるため、画像パターン等画質
の良好な画像表示体を製造できる効果を有している。
【0072】また、上記ポリエチレンナフタレートフィ
ルムはその熱的安定性に優れていることから膜厚12μ
m程度の薄手のベースシートの適用が可能になるため、
その分、ベースシートの熱伝導性が改善され被転写体に
対して受像・接着層を強固に熱接着させることが可能と
なり、かつ、熱転写シートが巻き取られるロールの径に
ついても従来より小さく設定することが可能になる。
ルムはその熱的安定性に優れていることから膜厚12μ
m程度の薄手のベースシートの適用が可能になるため、
その分、ベースシートの熱伝導性が改善され被転写体に
対して受像・接着層を強固に熱接着させることが可能と
なり、かつ、熱転写シートが巻き取られるロールの径に
ついても従来より小さく設定することが可能になる。
【0073】従って、機械的耐性が良好な画像表示体を
製造できると共にその製造装置の小型化が図れる効果を
有している。
製造できると共にその製造装置の小型化が図れる効果を
有している。
【0074】一方、請求項3〜4に係る発明によれば、
上記受像・転写層を構成する熱可塑性樹脂内にフィラー
が配合されているため、受像・転写層として熱溶融温度
が低い熱可塑性樹脂が適用された場合にも、画像パター
ン形成工程において転写リボン側へ上記受像・接着層が
転写される恐れがなくなり、また、シリコン等の添加剤
を受像・転写層内に配合させる必要がなくなるため被転
写体との接着性を向上できる効果を有している。
上記受像・転写層を構成する熱可塑性樹脂内にフィラー
が配合されているため、受像・転写層として熱溶融温度
が低い熱可塑性樹脂が適用された場合にも、画像パター
ン形成工程において転写リボン側へ上記受像・接着層が
転写される恐れがなくなり、また、シリコン等の添加剤
を受像・転写層内に配合させる必要がなくなるため被転
写体との接着性を向上できる効果を有している。
【0075】また、受像・転写層を構成する熱可塑性樹
脂のガラス転移点は50℃以上であるため、染料により
構成された画像パターンのマイグレーションを防止する
ことが可能となり画像パターンの経時的劣化を防止でき
る効果を有している。
脂のガラス転移点は50℃以上であるため、染料により
構成された画像パターンのマイグレーションを防止する
ことが可能となり画像パターンの経時的劣化を防止でき
る効果を有している。
【図1】実施例に係る熱転写シートの断面説明図。
【図2】熱転写シートを用いて画像表示体を製造するた
めの装置の説明図。
めの装置の説明図。
【図3】熱転写シートを用いて画像表示体を製造する工
程説明図。
程説明図。
1 ベースシート 2 剥離層 3 ホログラム形成層 4 透明薄膜層 5 受像・接着層 31 凹凸パターン
Claims (4)
- 【請求項1】耐熱性ベースシートと、 このベースシート上に剥離可能に設けられた剥離層と、 この剥離層上に設けられ画像データに基づく昇華転写手
段により画像パターンが形成されると共に被転写体に対
して熱接着性を有する受像・接着層を備える熱転写シー
トにおいて、 上記ベースシートが下記構造式で示される二軸延伸され
たポリエチレンナフタレートフィルムにより構成されて
いることを特徴とする熱転写シート。 【化1】 - 【請求項2】上記剥離層上に設けられ凹凸パターンを有
するホログラム形成層と、上記凹凸面に沿って設けられ
ホログラム形成層よりその屈折率が大きい透明薄膜層を
上記剥離層と受像・接着層との間に備えることを特徴と
する請求項1記載の熱転写シート。 - 【請求項3】ガラス転移点が50℃以上の熱可塑性樹脂
とこの熱可塑性樹脂に添加されたフィラーとで上記受像
・接着層が構成されていることを特徴とする請求項1又
は2記載の熱転写シート。 - 【請求項4】上記フィラーが熱溶融温度200℃以上の
無機又は有機フィラーであることを特徴とする請求項3
記載の熱転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5046238A JPH06255268A (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 熱転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5046238A JPH06255268A (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 熱転写シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06255268A true JPH06255268A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=12741556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5046238A Pending JPH06255268A (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06255268A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3843049A1 (de) * | 1987-12-26 | 1989-07-13 | Fuji Heavy Ind Ltd | Halterung fuer ein hinterrad-lenksystem |
EP0980767A1 (en) * | 1998-03-06 | 2000-02-23 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Intermediate transfer recording medium, method of forming print, and print |
WO2004108433A1 (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-16 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | ホログラム転写シート及び中間転写記録媒体 |
-
1993
- 1993-03-08 JP JP5046238A patent/JPH06255268A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3843049A1 (de) * | 1987-12-26 | 1989-07-13 | Fuji Heavy Ind Ltd | Halterung fuer ein hinterrad-lenksystem |
EP0980767A1 (en) * | 1998-03-06 | 2000-02-23 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Intermediate transfer recording medium, method of forming print, and print |
EP0980767A4 (en) * | 1998-03-06 | 2001-01-17 | Dainippon Printing Co Ltd | INTERMEDIATE TRANSFER RECORDING MEDIUM, TEST FORMING METHOD AND TEST |
US6308630B1 (en) | 1998-03-06 | 2001-10-30 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Intermediate transfer recording medium, method of forming print, and print |
EP1346844A1 (en) * | 1998-03-06 | 2003-09-24 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Intermediate transfer recording medium, method of producing printed product and printed product |
WO2004108433A1 (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-16 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | ホログラム転写シート及び中間転写記録媒体 |
AU2004245390B2 (en) * | 2003-06-04 | 2008-04-24 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Hologram transfer sheet and intermediate transfer recording medium |
US7563545B2 (en) | 2003-06-04 | 2009-07-21 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Hologram transfer sheet and intermediate transfer recording medium |
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