JPH06254899A - 汎用エンジンのギヤの成型方法 - Google Patents

汎用エンジンのギヤの成型方法

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JPH06254899A
JPH06254899A JP4906093A JP4906093A JPH06254899A JP H06254899 A JPH06254899 A JP H06254899A JP 4906093 A JP4906093 A JP 4906093A JP 4906093 A JP4906093 A JP 4906093A JP H06254899 A JPH06254899 A JP H06254899A
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JP
Japan
Prior art keywords
gear
gate
resin
crankshaft gear
strength
Prior art date
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Pending
Application number
JP4906093A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsugi Sakai
貢 坂井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原価の低減と騒音の減少を図るための、十分
の強度を備えた樹脂製の汎用エンジンのクランクシャフ
トギヤの成型方法の提供。 【構成】 汎用エンジンのクランクシャフトギヤの成型
方法において、クランクシャフトギヤの中央部に鉄系焼
結合兼ねよりなるリングをインサートし、中心部に1個
のゲートを設け、該ゲートより注入された樹脂をゲート
より外周に向かうディスクゲートを経由してクランクシ
ャフトギヤの各部に流入させ、ついで上記ディスクゲー
トのクランクシャフトギヤの中央開口部に相当する部分
をゲートとともに除去して歯部の端面にフランジを形成
させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂により形成した汎
用エンジンのギヤの成型方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は汎用エンジンの本体を示す斜視図
である。エンジンにおいては、図にみるように、シリン
ダ1内のピストン2の上下動によりコンロッド3を介し
てクランクシャフト4を回転させ、該回転に応じてクラ
ンクシャフト4の端部に装着されたクランクシャフトギ
ヤ5が回転してタイミングギヤ6を駆動し、カムシャフ
ト7を回転させ、燃料の吸排気弁を開閉するよう構成さ
れている。クランクシャフトギヤ5は、強度と精度とを
必要とするため、従来、鋼材を切削加工により仕上げを
施して製作されている。また被駆動側となるカムシャフ
ト7と一体のタイミングギヤ6は、鋳鉄鋳物を切削加工
により仕上げを施して製作されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記クランク
シャフトギヤ5は、上記のように鋼材に高度の加工を行
って製作しているためその製作コストが高く、そのコス
トダウンは予てからの懸案であり、さらにタイミングギ
ヤ6との噛合い音は騒音発生の原因ともなっているた
め、噛合い音の低減も併せて要望されていた。
【0004】こうした問題を解消するためには、クラン
クシャフトギヤ5を樹脂により形成することが考えられ
るが、クランクシャフトギヤ5の樹脂化には次のような
問題点がある。すなわちクランクシャフトギヤ5は、ま
ずトルク伝達を必要とするため樹脂化に当たってはクラ
ンク軸との組付け強度の付与が第一の条件となる。その
ため樹脂製のクランクシャフトギヤの製作は、鉄系合金
よりなるリングをインサートした射出成型によることに
なる。しかし射出成型においては、複数個のゲートを設
けることが多く、複数個のゲートを直接製品部に設ける
と、ゲート付近やゲートから遠く離れ樹脂が最後に充填
される部分にウエルドラインが生じ、この部分が強度上
の弱点となる。
【0005】図6はウエルドラインの発生状況を示すも
ので、図に見るように、2個のゲートから注入された樹
脂8は、金型9内を両方から流れその先端部が接触して
いわゆるウエルドライン部10を形成する。金型9内を
流れる樹脂は流動中その表面が酸化するため、ウエルド
ライン部10においては、両方から流れてきた樹脂が完
全に溶融し合っていないのが通常であり、また同図
(d)に示すように、接触面の外周にノッチ11が生じ
やすい。その結果、樹脂の射出成型においては、ウエル
ドライン部10は強度的な弱点となるのである。図7
(a),(b)に示す樹脂製ギヤによるテストの結果、
ウエルドライン部で破断することが確認されている。な
お同図において、12は樹脂製ギヤ、13はその歯部、
14はインサートされたリングである。
【0006】またウエルドライン部の強度低下は樹脂の
種類により相違する。表1は樹脂の種類によるウエルド
ライン部の強度低下を示すもので、表1の樹脂の種類
B,Cすなわち強化繊維を添加した樹脂においては、ウ
エルドライン部の強度低下の率が大きいことが判る。但
し、ポリエーテルサルフォン=PES,炭素繊維=CF
である。一般にクランクシャフトギヤは、130℃のオ
イルの中で繰返し駆動荷重を受けるので、強度、耐磨耗
性についての要求特性は高く、樹脂材料としてはたとえ
ば繊維添加等による補強が必要である。しかし、上記の
ように炭素繊維添加の樹脂はウエルドラインにおける強
度低下が大きいことは明らかであり、ここにクランクシ
ャフトギヤの樹脂化の問題点が存在する。
【0007】
【表1】
【0008】本発明は、クランクシャフトギヤ樹脂化に
おける上記問題点を解消するためになされたもので、十
分の強度を備えた樹脂製のクランクシャフトギヤの成型
方法の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る樹脂製のクランクシャフトギヤの射出
成型においては、次のような成型方法を採用した。 (1) 中央部に鉄系焼結合金よりなるリングをインサート
し、クランクシャフトギヤの一側面の中心部に1個のゲ
ートを設け、該ゲートより注入された樹脂をゲートより
外周に向かうディスクゲートを経由してクランクシャフ
トギヤの各部に流入させるようにする。 (2) クランクシャフトギヤの各部に樹脂が注入され冷却
固化された後、ディスクゲートのクランクシャフトギヤ
の中央開孔部に相当する部分をゲートとともに除去し
て、歯部の端面にフランジ部を形成する。
【0010】
【作用】本発明に係る上記クランクシャフトギヤの成型
方法において、ゲートをクランクシャフトギヤの中心部
に1個だけ設け、樹脂は該ゲートより外周に向かうディ
スクゲートを経由してクランクシャフトギヤの各部に流
入するようにしたので、樹脂が均一に充填されるととも
に、充填経路に由来するウエルドラインの形成は抑止さ
れる。また上記ディスクゲートはクランクシャフトギヤ
の歯部端面の部分はフランジとして残されているので、
クランクシャフトギヤはフランジ付きクランクシャフト
ギヤとなる。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示すもので、
(a)はクランクシャフトギヤの正面図、(b)はその
側面図、図2はクランクシャフトギヤの成型方法を示す
側面断面図である。図1(a),(b)にみるように、
本発明に係るクランクシャフトギヤ20は、中央部の開
孔部周辺に鉄系焼結合金よりなるリング22をインサー
トし、炭素繊維添加の樹脂を射出成型してなるもので、
歯部21の端面にはフランジ部23を備えている。
【0012】成型に当たっては、クランクシャフトギヤ
20の一側面の中央部に1個のゲート24を設け、ゲー
ト24より注入された樹脂8は、ゲート24より外周に
向かうディスクゲート25を経由して、矢印26に示す
ように、クランクシャフトギヤ20の各部に流入する。
クランクシャフトギヤ20の各部に樹脂が注入され冷却
固化した後、ディスクゲート25の中央部を、図2に示
すA位置で旋削またはプレスにより除去すれば、歯部2
1の端面にフランジ部23が形成され、クランクシャフ
トギヤ20は完成する。
【0013】このようにして製作されたクランクシャフ
トギヤ20は、樹脂が1個のゲート24より一方向に流
れて製品部を形成するので、樹脂の回り込みがなく樹脂
の流れが均一化するとともにウエルドラインの発生が防
止される。その結果クランクシャフトギヤ20に強度上
の弱点が無くなる。また歯部の端面にフランジ部23を
形成したので、ギヤの歯元強度の向上に寄与することと
なった。
【0014】図4に示すように、本発明のフランジ付き
クランクシャフトギヤ(P)と、フランジの無いクラン
クシャフトギヤ(Q)との強度を比較した場合、その割
合は樹脂の種類により異なるが、本発明のフランジを備
えたもの(P)は、フランジを欠くもの(Q)に比較し
て噛合い試験の破断トルクは繊維強化樹脂では2倍以上
となった。なお本実施例はエンジンのクランクシャフト
ギヤを樹脂化する際の成型方法に関するものであるが、
クランクシャフトギヤに限らず一般のギヤの樹脂化に当
たって採用されてしかるべき成型方法である。
【0015】
【発明の効果】本発明は、汎用エンジンのクランクシャ
フトギヤを樹脂の射出成型により製作し、その成型方法
を、ギヤの一側面の中心部に一個のゲートを設け、該ゲ
ートに注入された樹脂は該ゲートより外周に向かうディ
スクゲートを経由してクランクシャフトギヤの各部に流
入するようにするとともに、クランクシャフトギヤの歯
部の端面にフランジ部を形成したので、次に述べるよう
な優れた効果を挙げることとなった。 (1) 射出成型の際、樹脂は1個のゲートから一方向に流
れるので、ウエルドラインの発生がなく、したがって成
型されたクランクシャフトギヤは強度上の弱点がない。 (2) クランクシャフトギヤの歯部の端面にフランジ部を
形成したので、歯元強度が向上した。 (3) 歯切り加工やシェービング加工が不要となるので、
クランクシャフトギヤの製作コストを大幅に低減させる
ことができた。 (4) クランクシャフトギヤの材質が樹脂であるため、タ
イミングギヤとの噛合い音が低くなり騒音の発生が抑制
された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す汎用エンジンの、
(a)はクランクシャフトギヤの正面図、(b)は同側
面断面図である。
【図2】上記クランクシャフトギヤの成型方法を示す側
面断面図である。
【図3】上記クランクシャフトギヤの背面図である。
【図4】フランジ付きクランクシャフトギヤとフランジ
の無いクランクシャフトギヤとの強度を比較した線図で
ある。
【図5】汎用エンジンの本体の斜視図である。
【図6】ウエルドライン発生の説明図である。
【図7】(a)は樹脂製クランクシャフトギヤの正面
図、(b)は同側面図である。
【符号の説明】
20 クランクシャフトギヤ 21 歯部 22 リング 23 フランジ部 24 ゲート 25 ディスクゲート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を材料とし、射出成型により成型さ
    れる汎用エンジンのギヤの成型方法において、 上記ギヤの中央部にリングをインサートし、ギヤの一側
    面の中心部に1個のゲートを設け、該ゲートより注入さ
    れた樹脂をゲートより外周に向かうディスクゲートを経
    由してギヤの各部に流入させ、 ついで上記ディスクゲートのギヤの中央開孔部に相当す
    る部分をゲートとともに除去して歯部の端面にフランジ
    部を形成するようにしたことを特徴とする汎用エンジン
    のギヤの成型方法。
JP4906093A 1993-03-10 1993-03-10 汎用エンジンのギヤの成型方法 Pending JPH06254899A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7069805B2 (en) * 2001-03-30 2006-07-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Driving force transmission device
JP2015174245A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 三ツ星ベルト株式会社 切削装置
WO2015159596A1 (ja) * 2014-04-17 2015-10-22 株式会社エンプラス 燃料噴射装置用ノズルプレートの製造方法、燃料噴射装置用ノズルプレートの金型、及び燃料噴射装置用ノズルプレート

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