JPH07252506A - クランクシャフトの製造方法 - Google Patents
クランクシャフトの製造方法Info
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- JPH07252506A JPH07252506A JP4606994A JP4606994A JPH07252506A JP H07252506 A JPH07252506 A JP H07252506A JP 4606994 A JP4606994 A JP 4606994A JP 4606994 A JP4606994 A JP 4606994A JP H07252506 A JPH07252506 A JP H07252506A
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- balance weight
- crank
- crank arm
- journal shaft
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 各部の材質選定の自由度を大きくする。高精
度のクランクシャフトを容易に低コストで製造できるよ
うにする。 【構成】 ジャーナル軸２とクランクアームおよびバラ
ンスウェイト３とクランクピン４とを別体にする。クラ
ンクアームおよびバランスウェイト３は、射出成形粉末
冶金法により製造する。このとき、成形用金型内にジャ
ーナル軸２およびクランクピン４を予め挿入しておき、
これらと一体的にクランクアームおよびバランスウェイ
ト３を射出成形して形成する。
度のクランクシャフトを容易に低コストで製造できるよ
うにする。 【構成】 ジャーナル軸２とクランクアームおよびバラ
ンスウェイト３とクランクピン４とを別体にする。クラ
ンクアームおよびバランスウェイト３は、射出成形粉末
冶金法により製造する。このとき、成形用金型内にジャ
ーナル軸２およびクランクピン４を予め挿入しておき、
これらと一体的にクランクアームおよびバランスウェイ
ト３を射出成形して形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関のクラ
ンクシャフトの製造方法に係わり、特に、複数の部材か
らなるものに関する。
ンクシャフトの製造方法に係わり、特に、複数の部材か
らなるものに関する。
【０００２】
【従来の技術】例えば内燃機関のクランクシャフトは、
ジャーナル部などをなすジャーナル軸と、このジャーナ
ル軸が固定されたクランクアームおよびバランスウェイ
トと、このクランクアームおよびバランスウェイトに固
定され前記ジャーナル軸と偏心して平行に位置したクラ
ンクピンとを有している。そして、従来のクランクシャ
フトは、全体を鋳鉄などにより鋳造していた。また、ジ
ャーナル軸とクランクアームおよびバランスウェイトと
クランクピンとを互いに別部材とし、これらを溶接など
により互いに固定したクランクシャフトもある。
ジャーナル部などをなすジャーナル軸と、このジャーナ
ル軸が固定されたクランクアームおよびバランスウェイ
トと、このクランクアームおよびバランスウェイトに固
定され前記ジャーナル軸と偏心して平行に位置したクラ
ンクピンとを有している。そして、従来のクランクシャ
フトは、全体を鋳鉄などにより鋳造していた。また、ジ
ャーナル軸とクランクアームおよびバランスウェイトと
クランクピンとを互いに別部材とし、これらを溶接など
により互いに固定したクランクシャフトもある。
【０００３】しかし、クランクシャフトの全体を一体に
鋳造するものでは、ジャーナル軸、クランクアームおよ
びバランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質の
選択に制約があるとともに、鋳造であるために精度が出
しにくい。また、複数の部材を溶接などにより組み立て
るものでは、製造の工数およびコストがかさむ。そし
て、組み立てのために溶接を利用する場合、各部材の材
質がある程度制約を受ける。また、組み立てにボルトな
どを利用すると、部品点数も増え、工数およびコストが
いっそうかさむ。
鋳造するものでは、ジャーナル軸、クランクアームおよ
びバランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質の
選択に制約があるとともに、鋳造であるために精度が出
しにくい。また、複数の部材を溶接などにより組み立て
るものでは、製造の工数およびコストがかさむ。そし
て、組み立てのために溶接を利用する場合、各部材の材
質がある程度制約を受ける。また、組み立てにボルトな
どを利用すると、部品点数も増え、工数およびコストが
いっそうかさむ。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、全体を
一体に鋳造する従来のクランクシャフトの製造方法で
は、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イト、クランクピンのそれぞれの材質の選択に制約があ
るとともに、精度を出しにくいなどの問題があった。ま
た、別体のジャーナル軸とクランクアームおよびバラン
スウェイトとクランクピンとを溶接やボルトなどにより
組み立てる従来のクランクシャフトの製造方法では、製
造の工数およびコストがかさむなどの問題があった。
一体に鋳造する従来のクランクシャフトの製造方法で
は、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イト、クランクピンのそれぞれの材質の選択に制約があ
るとともに、精度を出しにくいなどの問題があった。ま
た、別体のジャーナル軸とクランクアームおよびバラン
スウェイトとクランクピンとを溶接やボルトなどにより
組み立てる従来のクランクシャフトの製造方法では、製
造の工数およびコストがかさむなどの問題があった。
【０００５】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、ジャーナル軸、クランクアームおよびバ
ランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質選定の
自由度を大きくするとともに、高精度のクランクシャフ
トを容易に低コストで製造できるようにすることを第１
の目的とする。また、ジャーナル軸およびクランクピン
とクランクアームおよびバランスウェイトとの結合強度
を高めることを第２の目的とする。
とするもので、ジャーナル軸、クランクアームおよびバ
ランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質選定の
自由度を大きくするとともに、高精度のクランクシャフ
トを容易に低コストで製造できるようにすることを第１
の目的とする。また、ジャーナル軸およびクランクピン
とクランクアームおよびバランスウェイトとの結合強度
を高めることを第２の目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、前記
第１の目的を達成するために、ジャーナル軸と、このジ
ャーナル軸が固定されたクランクアームおよびバランス
ウェイトと、このクランクアームおよびバランスウェイ
トに固定され前記ジャーナル軸と偏心して位置したクラ
ンクピンとを備えたクランクシャフトの製造方法におい
て、前記ジャーナル軸およびクランクピンを予め挿入し
た成形用金型内に、金属粉末およびバインダーを含む流
動性の混合物を注入して冷却固化させることにより前記
ジャーナル軸およびクランクピンと一体的にクランクア
ームおよびバランスウェイトを射出成形する射出成形工
程と、この射出成形工程の後に成形用金型から前記ジャ
ーナル軸およびクランクピンとともに取り出した前記ク
ランクアームおよびバランスウェイト中のバインダーを
除去する脱バインダー工程と、この脱バインダー工程の
後に前記クランクアームおよびバランスウェイトを加熱
して焼結する焼結工程とを有するものである。
第１の目的を達成するために、ジャーナル軸と、このジ
ャーナル軸が固定されたクランクアームおよびバランス
ウェイトと、このクランクアームおよびバランスウェイ
トに固定され前記ジャーナル軸と偏心して位置したクラ
ンクピンとを備えたクランクシャフトの製造方法におい
て、前記ジャーナル軸およびクランクピンを予め挿入し
た成形用金型内に、金属粉末およびバインダーを含む流
動性の混合物を注入して冷却固化させることにより前記
ジャーナル軸およびクランクピンと一体的にクランクア
ームおよびバランスウェイトを射出成形する射出成形工
程と、この射出成形工程の後に成形用金型から前記ジャ
ーナル軸およびクランクピンとともに取り出した前記ク
ランクアームおよびバランスウェイト中のバインダーを
除去する脱バインダー工程と、この脱バインダー工程の
後に前記クランクアームおよびバランスウェイトを加熱
して焼結する焼結工程とを有するものである。
【０００７】請求項２の発明は、前記第２の目的をも達
成するために、請求項１の発明のクランクシャフトの製
造方法において、ジャーナル軸およびクランクピンの外
周におけるクランクアームおよびバランスウェイトの連
結部をこのクランクアームおよびバランスウェイトの成
形前に非円柱面にしておくものである。
成するために、請求項１の発明のクランクシャフトの製
造方法において、ジャーナル軸およびクランクピンの外
周におけるクランクアームおよびバランスウェイトの連
結部をこのクランクアームおよびバランスウェイトの成
形前に非円柱面にしておくものである。
【０００８】
【作用】請求項１の発明のクランクシャフトの製造方法
では、まず射出成形工程において、ジャーナル軸および
クランクピンを予め挿入した成形用金型内に、金属粉末
およびバインダーを含む流動性の混合物を注入して冷却
固化させることによりジャーナル軸およびクランクピン
と一体的にクランクアームおよびバランスウェイトを射
出成形して形成する。つぎに、成形用金型から一体的に
なっているクランクシャフトを取り出した後、そのクラ
ンクアームおよびバランスウェイト中のバインダーを除
去する。つぎに、クランクアームおよびバランスウェイ
トを加熱して焼結する。このような製造工程であるか
ら、ジャーナル軸およびクランクピンの材質としては、
焼結時の熱などに耐えられる適宜のものを採用でき、ク
ランクアームおよびバランスウェイトの材質も、射出成
形粉末冶金法の適用が可能な適宜のものを採用できる。
では、まず射出成形工程において、ジャーナル軸および
クランクピンを予め挿入した成形用金型内に、金属粉末
およびバインダーを含む流動性の混合物を注入して冷却
固化させることによりジャーナル軸およびクランクピン
と一体的にクランクアームおよびバランスウェイトを射
出成形して形成する。つぎに、成形用金型から一体的に
なっているクランクシャフトを取り出した後、そのクラ
ンクアームおよびバランスウェイト中のバインダーを除
去する。つぎに、クランクアームおよびバランスウェイ
トを加熱して焼結する。このような製造工程であるか
ら、ジャーナル軸およびクランクピンの材質としては、
焼結時の熱などに耐えられる適宜のものを採用でき、ク
ランクアームおよびバランスウェイトの材質も、射出成
形粉末冶金法の適用が可能な適宜のものを採用できる。
【０００９】請求項２の発明のクランクシャフトの製造
方法では、ジャーナル軸およびクランクピンの外周にお
けるクランクアームおよびバランスウェイトの連結部が
非円柱面になっていることにより、ジャーナル軸および
クランクピンとクランクアームおよびバランスウェイト
との結合強度が高い。
方法では、ジャーナル軸およびクランクピンの外周にお
けるクランクアームおよびバランスウェイトの連結部が
非円柱面になっていることにより、ジャーナル軸および
クランクピンとクランクアームおよびバランスウェイト
との結合強度が高い。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図１は、クランクシャフト１の第１
実施例を示している。本クランクシャフト１は、１スロ
ーのもので、ジャーナル部をなすジャーナル軸２と、こ
のジャーナル軸２が固定されたクランクアームおよびバ
ランスウェイト３と、このクランクアームおよびバラン
スウェイト３に固定されたクランクピン４とを備えてい
る。このクランクピン４は、一対のクランクアームおよ
びバランスウェイト３を連結している。そして、ジャー
ナル軸２とクランクピン４とは、軸方向が平行である
が、互いに偏心している。
しながら説明する。図１は、クランクシャフト１の第１
実施例を示している。本クランクシャフト１は、１スロ
ーのもので、ジャーナル部をなすジャーナル軸２と、こ
のジャーナル軸２が固定されたクランクアームおよびバ
ランスウェイト３と、このクランクアームおよびバラン
スウェイト３に固定されたクランクピン４とを備えてい
る。このクランクピン４は、一対のクランクアームおよ
びバランスウェイト３を連結している。そして、ジャー
ナル軸２とクランクピン４とは、軸方向が平行である
が、互いに偏心している。
【００１１】そして、ジャーナル軸２、クランクピン４
の材質は、鋼鉄、ステンレスあるいは制振合金などであ
る。また、クランクアームおよびバランスウェイト３の
材質は、鉄、ステンレス、ハイス（高速度工具鋼）ある
いはタングステン合金などである。なお、ジャーナル軸
２とクランクアームおよびバランスウェイト３とクラン
クピン４とを同一材質としてもよいが、もちろん異材質
とすることもできる。
の材質は、鋼鉄、ステンレスあるいは制振合金などであ
る。また、クランクアームおよびバランスウェイト３の
材質は、鉄、ステンレス、ハイス（高速度工具鋼）ある
いはタングステン合金などである。なお、ジャーナル軸
２とクランクアームおよびバランスウェイト３とクラン
クピン４とを同一材質としてもよいが、もちろん異材質
とすることもできる。
【００１２】製造に際し、前記クランクアームおよびバ
ランスウェイト３は、射出成形粉末冶金法（ＭＩＭ）に
よりジャーナル軸２およびクランクピン４と一体的に成
形される。図２は、その射出成形工程に用いる成形用金
型11の一例を示している。同図において、12は固定型、
13は可動型で、これら固定型12および可動型13は、図示
上下方向に互いに移動して開閉し、型閉時に相互間にク
ランクアームおよびバランスウェイト３の形状をしたキ
ャビティ14を形成するものである。そして、各キャビテ
ィ14に臨ませて、固定型12にはゲート15が形成されてい
る。
ランスウェイト３は、射出成形粉末冶金法（ＭＩＭ）に
よりジャーナル軸２およびクランクピン４と一体的に成
形される。図２は、その射出成形工程に用いる成形用金
型11の一例を示している。同図において、12は固定型、
13は可動型で、これら固定型12および可動型13は、図示
上下方向に互いに移動して開閉し、型閉時に相互間にク
ランクアームおよびバランスウェイト３の形状をしたキ
ャビティ14を形成するものである。そして、各キャビテ
ィ14に臨ませて、固定型12にはゲート15が形成されてい
る。
【００１３】そして、射出成形工程に際しては、まず型
閉するが、この型閉に際して、固定型12と可動型13との
間にジャーナル軸２およびクランクピン４を予め挿入し
ておく。この状態で、金属粉末およびワックス系あるい
はポリマー系のバインダーを含む流動性の混合物をゲー
ト15からキャビティ14内に注入、充填する。そして、キ
ャビティ14内に充填された前記混合物が冷却により固化
した後、型開して、ジャーナル軸２およびクランクピン
４にクランクアームおよびバランスウェイト３が成形さ
れてなるクランクシャフト１を取り出す。つぎに、脱バ
インダー工程において、成形された前記クランクアーム
およびバランスウェイト３中のバインダーを除去する。
つぎに、焼結工程において、ジャーナル軸２およびクラ
ンクピン４とともにクランクアームおよびバランスウェ
イト３を焼結炉で加熱して焼結する。さらに、必要に応
じて、後処理が施されて製品が完成する。
閉するが、この型閉に際して、固定型12と可動型13との
間にジャーナル軸２およびクランクピン４を予め挿入し
ておく。この状態で、金属粉末およびワックス系あるい
はポリマー系のバインダーを含む流動性の混合物をゲー
ト15からキャビティ14内に注入、充填する。そして、キ
ャビティ14内に充填された前記混合物が冷却により固化
した後、型開して、ジャーナル軸２およびクランクピン
４にクランクアームおよびバランスウェイト３が成形さ
れてなるクランクシャフト１を取り出す。つぎに、脱バ
インダー工程において、成形された前記クランクアーム
およびバランスウェイト３中のバインダーを除去する。
つぎに、焼結工程において、ジャーナル軸２およびクラ
ンクピン４とともにクランクアームおよびバランスウェ
イト３を焼結炉で加熱して焼結する。さらに、必要に応
じて、後処理が施されて製品が完成する。
【００１４】前記実施例の構成によれば、ジャーナル軸
２とクランクアームおよびバランスウェイト３とクラン
クピン４とを別体としたことにより、これらそれぞれの
材質選定の自由度が大きくなり、異種材質とすることも
もちろん可能である。ジャーナル軸２およびクランクピ
ン４の材質としては、焼結時の熱などに耐えられる適宜
のものを採用できる。また、クランクアームおよびバラ
ンスウェイト３の材質も、ＭＩＭの適用が可能な適宜の
ものを採用できる。実際、ＭＩＭの適用により、非常に
多様な材質が採用可能である。例えば、ジャーナル軸２
およびクランクピン４とクランクアームおよびバランス
ウェイト３との材質を焼結接合される材質とすれば、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４とクランクアームお
よびバランスウェイト３との結合を強固なものとでき
る。また、ジャーナル軸２やクランクピン４の材質を制
振合金とすれば、優れた制振、防音効果が得られる。さ
らに、ジャーナル軸２やクランクピン４を耐蝕性に優れ
た材質にしたりもできる。一方、クランクアームおよび
バランスウェイト３については、例えば、これを純鉄と
すれば、錆びにくくできる。また、クランクアームおよ
びバランスウェイト３をハイスやタングステン合金とす
れば、強度を向上できる。さらに、クランクアームおよ
びバランスウェイト３を重いタングステン合金とするこ
とにより、形状の小形化も可能となる。
２とクランクアームおよびバランスウェイト３とクラン
クピン４とを別体としたことにより、これらそれぞれの
材質選定の自由度が大きくなり、異種材質とすることも
もちろん可能である。ジャーナル軸２およびクランクピ
ン４の材質としては、焼結時の熱などに耐えられる適宜
のものを採用できる。また、クランクアームおよびバラ
ンスウェイト３の材質も、ＭＩＭの適用が可能な適宜の
ものを採用できる。実際、ＭＩＭの適用により、非常に
多様な材質が採用可能である。例えば、ジャーナル軸２
およびクランクピン４とクランクアームおよびバランス
ウェイト３との材質を焼結接合される材質とすれば、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４とクランクアームお
よびバランスウェイト３との結合を強固なものとでき
る。また、ジャーナル軸２やクランクピン４の材質を制
振合金とすれば、優れた制振、防音効果が得られる。さ
らに、ジャーナル軸２やクランクピン４を耐蝕性に優れ
た材質にしたりもできる。一方、クランクアームおよび
バランスウェイト３については、例えば、これを純鉄と
すれば、錆びにくくできる。また、クランクアームおよ
びバランスウェイト３をハイスやタングステン合金とす
れば、強度を向上できる。さらに、クランクアームおよ
びバランスウェイト３を重いタングステン合金とするこ
とにより、形状の小形化も可能となる。
【００１５】また、複数のジャーナル軸２やクランクピ
ン４の連結が複数のクランクアームおよびバランスウェ
イト３の成形と同時にでき、組み立てに手間がかかるこ
とがない。したがって、クランクシャフト１を少ない工
数で、低コストで製造できる。さらに、ＭＩＭの適用に
より、精度を上げられ、高精度のクランクシャフト１を
容易に量産できる。精度向上により、クランクシャフト
１全体の重量バランスもよくなり、使用時の安定性も向
上し、振動も抑えられる。
ン４の連結が複数のクランクアームおよびバランスウェ
イト３の成形と同時にでき、組み立てに手間がかかるこ
とがない。したがって、クランクシャフト１を少ない工
数で、低コストで製造できる。さらに、ＭＩＭの適用に
より、精度を上げられ、高精度のクランクシャフト１を
容易に量産できる。精度向上により、クランクシャフト
１全体の重量バランスもよくなり、使用時の安定性も向
上し、振動も抑えられる。
【００１６】図３は、本発明のクランクシャフト１の第
２実施例を示している。前記第１実施例では、ジャーナ
ル軸２およびクランクピン４を中実なものとしていたの
に対して、本第２実施例では、ジャーナル軸２およびク
ランクピン４を中空なパイプからなるものとしている。
そして、クランクアームおよびバランスウェイト３の射
出成形に伴い、その材料がジャーナル軸２およびクラン
クピン４内にも入る。これにより、ジャーナル軸２およ
びクランクピン４とクランクアームおよびバランスウェ
イト３との結合をより強固なものとできる。また、射出
成形時、クランクピン４内を介して材料を流すことによ
り、成形用金型11においてゲート15の数を減らすことも
可能になる。
２実施例を示している。前記第１実施例では、ジャーナ
ル軸２およびクランクピン４を中実なものとしていたの
に対して、本第２実施例では、ジャーナル軸２およびク
ランクピン４を中空なパイプからなるものとしている。
そして、クランクアームおよびバランスウェイト３の射
出成形に伴い、その材料がジャーナル軸２およびクラン
クピン４内にも入る。これにより、ジャーナル軸２およ
びクランクピン４とクランクアームおよびバランスウェ
イト３との結合をより強固なものとできる。また、射出
成形時、クランクピン４内を介して材料を流すことによ
り、成形用金型11においてゲート15の数を減らすことも
可能になる。
【００１７】図４は、本発明のクランクシャフト１の第
３実施例を示している。このクランクシャフト１は、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４の外周においてクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３の連結部に、その
軸方向に沿う凹凸部である平目ローレット21，22をクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３の成形前に転造な
どにより形成したものである。この平目ローレット21，
22が成形されたクランクアームおよびバランスウェイト
３に喰い込むことにより、クランクアームおよびバラン
スウェイト３をジャーナル軸２およびクランクピン４に
対して確実に回り止めでき、ジャーナル軸２およびクラ
ンクピン４とクランクアームおよびバランスウェイト３
との結合強度、特にねじりに対する強度が高まる。
３実施例を示している。このクランクシャフト１は、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４の外周においてクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３の連結部に、その
軸方向に沿う凹凸部である平目ローレット21，22をクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３の成形前に転造な
どにより形成したものである。この平目ローレット21，
22が成形されたクランクアームおよびバランスウェイト
３に喰い込むことにより、クランクアームおよびバラン
スウェイト３をジャーナル軸２およびクランクピン４に
対して確実に回り止めでき、ジャーナル軸２およびクラ
ンクピン４とクランクアームおよびバランスウェイト３
との結合強度、特にねじりに対する強度が高まる。
【００１８】なお、回り止めのための凹凸部の形状は、
前記第３実施例のような平目ローレット21，22に限ら
ず、図５に示す第４実施例のような６角柱面23，24、他
の角柱面、断面楕円の柱面など、適宜の異形でよい。
前記第３実施例のような平目ローレット21，22に限ら
ず、図５に示す第４実施例のような６角柱面23，24、他
の角柱面、断面楕円の柱面など、適宜の異形でよい。
【００１９】図６は、本発明のクランクシャフト１の第
５実施例を示している。このクランクシャフト１は、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４の外周においてクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３の連結部に、円周
方向の凹凸部25，26をクランクアームおよびバランスウ
ェイト３の成形前に形成したものである。また、図７
は、本発明のクランクシャフト１の第６実施例を示して
いる。このクランクシャフト１は、ジャーナル軸２およ
びクランクピン４の外周においてクランクアームおよび
バランスウェイト３の連結部に、凹凸部である綾目ロー
レット27，28をクランクアームおよびバランスウェイト
３の成形前に形成したものである。これらの凹凸部25，
26や綾目ローレット27，28により、やはりジャーナル軸
２およびクランクピン４とクランクアームおよびバラン
スウェイト３との結合強度が高まる。特に円周方向の凹
凸部25，26は、軸方向のずれ止めに効果的であり、綾目
ローレット27，28は、回り止めと軸方向のずれ止めとの
両方に効果的である。
５実施例を示している。このクランクシャフト１は、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４の外周においてクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３の連結部に、円周
方向の凹凸部25，26をクランクアームおよびバランスウ
ェイト３の成形前に形成したものである。また、図７
は、本発明のクランクシャフト１の第６実施例を示して
いる。このクランクシャフト１は、ジャーナル軸２およ
びクランクピン４の外周においてクランクアームおよび
バランスウェイト３の連結部に、凹凸部である綾目ロー
レット27，28をクランクアームおよびバランスウェイト
３の成形前に形成したものである。これらの凹凸部25，
26や綾目ローレット27，28により、やはりジャーナル軸
２およびクランクピン４とクランクアームおよびバラン
スウェイト３との結合強度が高まる。特に円周方向の凹
凸部25，26は、軸方向のずれ止めに効果的であり、綾目
ローレット27，28は、回り止めと軸方向のずれ止めとの
両方に効果的である。
【００２０】なお、前記第３実施例から第６実施例にお
いて、ジャーナル軸２およびクランクピン４におけるク
ランクアームおよびバランスウェイト３との連結部以外
の部分は、軸受の組み付けのために、断面真円にする必
要がある。
いて、ジャーナル軸２およびクランクピン４におけるク
ランクアームおよびバランスウェイト３との連結部以外
の部分は、軸受の組み付けのために、断面真円にする必
要がある。
【００２１】また、抜け止めあるいは回り止めのための
形状は、ジャーナル軸２とクランクピン４とで異なって
いてもよい。
形状は、ジャーナル軸２とクランクピン４とで異なって
いてもよい。
【００２２】さらに、クランクシャフト自体も、前記実
施例のような１スローのものに限らない。例えば、同時
にクランクアームおよびバランスウェイトを成形すると
きのジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イトおよびクランクピンの個数は、前記実施例のものに
限らない。
施例のような１スローのものに限らない。例えば、同時
にクランクアームおよびバランスウェイトを成形すると
きのジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イトおよびクランクピンの個数は、前記実施例のものに
限らない。
【００２３】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、射出成形粉末
冶金法を利用してクランクアームおよびバランスウェイ
トを製造し、その際、成形用金型内にジャーナル軸およ
びクランクピンを予め挿入しておき、これらジャーナル
軸およびクランクピンと一体的にクランクアームおよび
バランスウェイトを射出成形して形成するようにしたの
で、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イト、クランクピンのそれぞれの材質選定の自由度が大
きく、また、高精度のクランクシャフトを容易に低コス
トで量産できる。
冶金法を利用してクランクアームおよびバランスウェイ
トを製造し、その際、成形用金型内にジャーナル軸およ
びクランクピンを予め挿入しておき、これらジャーナル
軸およびクランクピンと一体的にクランクアームおよび
バランスウェイトを射出成形して形成するようにしたの
で、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イト、クランクピンのそれぞれの材質選定の自由度が大
きく、また、高精度のクランクシャフトを容易に低コス
トで量産できる。
【００２４】請求項２の発明によれば、ジャーナル軸お
よびクランクピンの外周におけるクランクアームおよび
バランスウェイトの連結部が非円柱面になっているの
で、ジャーナル軸およびクランクピンとクランクアーム
およびバランスウェイトとの結合強度を高くできる。
よびクランクピンの外周におけるクランクアームおよび
バランスウェイトの連結部が非円柱面になっているの
で、ジャーナル軸およびクランクピンとクランクアーム
およびバランスウェイトとの結合強度を高くできる。
【図１】本発明のクランクシャフトの第１実施例を示す
側面図である。
側面図である。
【図２】同上クランクアームおよびバランスウェイトの
成形用金型の一例を示す断面図であり、（ａ），（ｂ）
はそれぞれ断面位置が異なる。
成形用金型の一例を示す断面図であり、（ａ），（ｂ）
はそれぞれ断面位置が異なる。
【図３】本発明のクランクシャフトの第２実施例を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図４】本発明のクランクシャフトの第３実施例を示す
もので、（ａ）は横断面図、（ｂ）は一部の側面図であ
る。
もので、（ａ）は横断面図、（ｂ）は一部の側面図であ
る。
【図５】本発明のクランクシャフトの第４実施例を示す
横断面図である。
横断面図である。
【図６】本発明のクランクシャフトの第５実施例を示す
一部の側面図である。
一部の側面図である。
【図７】本発明のクランクシャフトの第６実施例を示す
一部の側面図である。
一部の側面図である。
１ クランクシャフト ２ ジャーナル軸 ３ クランクアームおよびバランスウェイト ４ クランクピン 11 成形用金型
Claims (2)
- 【請求項１】 ジャーナル軸と、このジャーナル軸が固
定されたクランクアームおよびバランスウェイトと、こ
のクランクアームおよびバランスウェイトに固定され前
記ジャーナル軸と偏心して位置したクランクピンとを備
えたクランクシャフトの製造方法において、前記ジャー
ナル軸およびクランクピンを予め挿入した成形用金型内
に、金属粉末およびバインダーを含む流動性の混合物を
注入して冷却固化させることにより前記ジャーナル軸お
よびクランクピンと一体的にクランクアームおよびバラ
ンスウェイトを射出成形する射出成形工程と、この射出
成形工程の後に成形用金型から前記ジャーナル軸および
クランクピンとともに取り出した前記クランクアームお
よびバランスウェイト中のバインダーを除去する脱バイ
ンダー工程と、この脱バインダー工程の後に前記クラン
クアームおよびバランスウェイトを加熱して焼結する焼
結工程とを有することを特徴とするクランクシャフトの
製造方法。 - 【請求項２】 ジャーナル軸およびクランクピンの外周
におけるクランクアームおよびバランスウェイトの連結
部をこのクランクアームおよびバランスウェイトの成形
前に非円柱面にしておくことを特徴とする請求項１記載
のクランクシャフトの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4606994A JPH07252506A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | クランクシャフトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4606994A JPH07252506A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | クランクシャフトの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07252506A true JPH07252506A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12736718
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4606994A Withdrawn JPH07252506A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | クランクシャフトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07252506A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008501906A (ja) * | 2004-05-27 | 2008-01-24 | インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー | 粉末冶金で成形された非均質エンジンコンポーネント |
| JP2018145884A (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-20 | マツダ株式会社 | 往復動ピストンエンジン |
| JP2018145885A (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-20 | マツダ株式会社 | 往復動ピストンエンジン |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP4606994A patent/JPH07252506A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008501906A (ja) * | 2004-05-27 | 2008-01-24 | インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー | 粉末冶金で成形された非均質エンジンコンポーネント |
| JP4809833B2 (ja) * | 2004-05-27 | 2011-11-09 | インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー | 粉末冶金で成形された非均質エンジンコンポーネント |
| JP2018145884A (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-20 | マツダ株式会社 | 往復動ピストンエンジン |
| JP2018145885A (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-20 | マツダ株式会社 | 往復動ピストンエンジン |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |