JPH06254311A

JPH06254311A - 浮上ろ材を用いたろ過機におけるろ材の洗浄装置

Info

Publication number: JPH06254311A
Application number: JP4286791A
Authority: JP
Inventors: Minoru Tsuchiya; 実土屋; Kanemasa Ishikawa; 兼正石川; Atsuo Baba; 淳雄馬場; Kenzo Sugaya; 謙三菅谷
Original assignee: Ishigaki Mechanical Industry Co Ltd
Current assignee: Ishigaki Mechanical Industry Co Ltd
Priority date: 1991-02-14
Filing date: 1991-02-14
Publication date: 1994-09-13

Abstract

(57)【要約】【目的】浮上ろ材を用いた汚水等のろ過装置におい
て、連続ろ過運転をしながら、ろ材を流失させることな
く、洗浄再生できる装置を得んとするものである。【構成】浮上ろ材を充填したろ過槽の下部に、分離槽
を接続し、この分離槽とろ過槽の頂部との間に、ろ材の
洗浄管を配設し、一方、分離槽の下部には、引き抜きポ
ンプを設け、ろ材の洗浄時には、ろ過槽の頂部からろ材
を槽内の水とともに分離槽内に引き抜いてろ材を洗浄
し、洗浄完了後には、ろ過槽内の水をその下部から引き
抜いて浮上ろ材と向流させ、ろ材をすすぐと同時にすす
ぎ水と洗浄汚水とを分離し、槽外に排出するようにした
ものである。この一連のろ材の洗浄操作は、ろ過槽内で
のろ過運転とは別途に行うようにしたもので、ろ過操作
は、中断することがないものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、浮上ろ材を用いたろ
過装置におけるろ材の洗浄装置の改良に関し、特に、こ
の発明では、ろ過運転を継続しながらろ材を流失させる
ことなく洗浄再生できる装置を提供せんとするものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】浮上ろ材を用いたこの種の従来ろ過機と
しては、特公昭４５ー５７１８号，特公昭６３ー２１５
５３号がある。特公昭４５ー５７１８号発明では、浮上
ろ材を用いて、この浮上ろ材に対して汚水を向流（下
向）させてろ過するようにしている。また、特公昭６３
ー２１５５３号発明でも、浮上ろ材を用いてこれに原液
を向流させてろ過しており、特に、この発明では、ろ過
と同時に一部のろ材を循環させて洗浄し、連続ろ過運転
をするようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、特公昭４
５ー５７１８号発明では、ろ材が目詰まりしたときに
は、運転を停止して洗浄しなければならず、特公昭６３
ー２１５５３号発明では、ろ過運転をしながら、ろ材を
洗浄再生するようにしているが、ろ材を循環させるため
の装置が大型となり、また洗浄したろ材と汚水との分離
が困難である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、上述のよう
な従来の課題を解消したものであって、次のような手段
を講じたものである。すなわち、浮上ろ材を充填したろ
過槽の下部に、ろ材と汚水との分離槽を設け、そのろ過
槽との連通部を開閉自在にするとともに、一方、ろ過槽
の頂部と前記分離槽との間にろ材の洗浄路を形成してこ
の洗浄路を開閉自在とし、さらに、前記分離槽には、汚
水の引き抜きポンプを設けたものである。また、上記分
離槽の中位部を大径に形成してその大径部分にろ材の洗
浄路の下端を開口させたものである。

【０００５】

【作用】この発明は、上述のように構成してあり、ろ
過槽内に供給された汚水は、ろ過槽上部に形成されたろ
材層内を通過する間に、その汚濁固形分が捕捉ろ過さ
れ、ろ過槽外に取り出すことができる。

【０００６】そして、このようなろ過運転を継続してろ
材層が目詰まりしたときには、ろ過槽と分離槽との連通
部を閉止し、ろ材の洗浄路を開き、この状態で分離槽の
汚水を引き抜きポンプで排出することによって、その排
出流速に乗ってろ材層の上部からろ材が洗浄路を流下す
る。

【０００７】そして、ろ材がこの洗浄路を流化する間
に、管壁との摩擦やろ材粒子相互間の摩擦等によって目
詰まり物が剥離し、このような状態のろ材は、分離槽に
吐き出した際、重い目詰まり物は、槽外に排出され、目
詰まり物が剥離されて軽くなったろ材は、分離槽内に浮
上し、連通部に層状に堆積する。

【０００８】このような運転を一定時間継続して、連通
部に洗浄ろ材が堆積すると、洗浄路を閉止し、ろ過槽と
の連通部を開放することによってろ過槽のろ液が分離槽
内に流下するが、このとき、ろ材は洗浄されて軽くなっ
ていて、その浮力が流下するろ液に打勝って上昇し、こ
の向流の際、ろ材はすすがれてろ過層の下面まで浮上
し、新しいろ過層を形成する。

【０００９】前記の分離槽内でのろ材と目詰まり物との
分離に際して、洗浄管を分離槽の大径部に開口させてお
くと、大径部では引き抜き流速がおそいので、目詰まり
物とろ材とを完全に分離することができる。

【００１０】尚、以上のろ材を洗浄する間、ろ過槽内で
の原水のろ過運転は継続するものであり、引き抜きポン
プによるろ過槽内の水の引き抜き量は、目詰まり具合や
洗浄性等に基づいて適宜に調節するものであり、このた
めに引き抜きポンプは、吐出量可変ポンプを使用するも
のである。また、剥離し難い目詰まり物に対しては、洗
浄路に攪拌路を付加しておくと効果的である。以下、図
面にしたがって、この発明を具体的に説明する。

【００１１】

【実施例】図１において、符号１はろ過槽、２は発泡ス
チロール等で構成した粒状の浮上ろ材、３は原液の供給
管、４は、供給管３に設けたノズル、５はろ液の取出管
である。次に、符号６は、ろ過槽の底部に設けた分離槽
であって、その上部および下部を円錐状に構成するとと
もに、その中位部を円筒状にして膨出させ、その上部を
バルブ７を介してろ過槽１に連通させてある。

【００１２】一方、この分離槽６とろ過槽１の頂部と
は、洗浄管８で連結してあり、この洗浄管８には開閉バ
ルブ９を設けるとともに、その下端を分離槽６の膨出部
で開口させてある。また、分離槽６の下部には、引き抜
きポンプ１０が設けてあり、その管路にバルブ１１が設
けてある。

【００１３】この発明に係る装置は、上述のように構成
してあり、図１に示す構造の装置では、供給管３から供
給された原水は、浮上ろ材層を流下する間にその夾雑物
が捕捉され、そのろ過水は取出管５から槽外に取出され
る。

【００１４】そして、上述のようなろ過運転を継続する
と、ろ材層が、その上層部から目詰まりするが、この発
明では、次のような操作によって、目詰まりしたろ材を
洗浄再生することができる。すなわち、バルブ７を閉止
した上で、バルブ９およびバルブ１１を開放し、引き抜
きポンプ１０で分離槽６の水を抜くことによって、ろ過
槽１の上部の浮上ろ材２がろ過槽１の水とともに引き抜
かれる。この引き抜きポンプ１０の引き抜きにより、浮
上ろ材２が洗浄管８内を流下する間に、浮上ろ材２が互
の摩擦や管壁との摩擦によってその表面に付着した夾雑
物が剥離洗浄される。

【００１５】そして、分離槽６内では、上述のように夾
雑物と分離した浮上ろ材２がその膨出部の中心部に吐き
出し、浮上ろ材２は、分離槽６の上部に浮上して積層
し、夾雑物は、沈降して分離槽６外に取出される。この
分離槽６内に浮上ろ材２が吐出するとき、その吐出部位
が膨出部であるので、分離槽６内の水を引き抜きポンプ
１０で引き抜いているにも拘わらず、流速が低いので分
離槽外に流出することはない。

【００１６】このようにして、洗浄されたろ材が分離槽
６の上部に積層したときには、弁９を閉止するととも
に、弁７を開放するとろ過槽１内のろ過水が流下し、こ
れと同時に浮上ろ材が浮上してろ過槽１の浮上ろ材層の
下面に分配される。すなわち、この発明では、ろ過槽１
と分離槽６との連通部におけるろ過水の流下速度が浮上
ろ材２の浮上速度より小さいので、分離槽６から引き抜
かれることなく、連通部でろ過水によってすすがれて完
全に洗浄されるものである。

【００１７】なお、上述の弁７を開放して、分離槽６内
の浮上ろ材とろ過槽１のろ過水とを置換する時期は、分
離槽６内の浮上ろ材２の積層状態を目視して弁７および
弁９を操作してもよく、また、分離槽６内に浮上ろ材２
の積層下面も検知器を設けておき、これと弁７および弁
９を連動するようにしてもよい。また、引き抜きポンプ
１０の作動および弁１１の開閉も、上述のように浮上ろ
材２の積層部分の目視に基づいて行ってもよく、また、
タイマー等を用いて定期的に行ってもよい。

【００１８】以上のようにして、浮上ろ材２は循環洗浄
されるものであるが、この間、ろ過槽１内には原水が継
続して供給され、ろ過されるもので、ろ材の洗浄に影響
されることなく、連続ろ過運転をすることができるもの
である。

【００１９】次に、図２および図３は、この発明の他の
実施例を示すものであって、何れも原水が浮上ろ材層中
を水平状に流れるようにしている。これは、原水を下降
流とするとろ速が速い場合、浮上ろ材が流動するのを防
止するためで、ろ過層内における原水の流れ方向は、原
水量、原水のろ過性等に対応して選択するものである。
図４〜図９は、原水を水平流として供給する各種の形態
を示すものである。また、図１〜図３における洗浄管８
に設けた攪拌筒８ａは、夾雑物が剥離し難いろ材の洗浄
の際に用いるものである。

【００２０】

【発明の効果】このように、この発明に係る装置は、ろ
過槽の下部に分離槽を設け、この分離槽とろ過槽とを独
特の連通構造で以て連結することによって、ろ過運転を
停止することなく、ろ材を洗浄再生して連続ろ過運転を
可能とし、特に、ろ材を洗浄再生の際には夾雑物を完全
に分離し、ろ材を流失させることがないもので、従来の
この種浮上ろ材を用いたろ過機の洗浄再生上の問題点を
皆消したものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るろ材の洗浄装置の縦断面図であ
る。

【図２】この発明に係るろ材の洗浄装置の他の実施例の
縦断面図である。

【図３】この発明に係るろ材の洗浄装置の他の実施例の
縦断面図である。

【図４（イ）〜（ロ）】この発明に係るろ材の洗浄装置
における原水の供給状態を解説的に示す各実施例の平面
図である。

【符号の説明】

１ろ過槽２浮上ろ材６分離槽８洗浄管１０引き抜きポンプ

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【手続補正書】

【提出日】平成６年３月２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図４】図４は、この発明に係る原水の供給状態を示す
平面図で、図４の（イ）は、円筒型ろ過槽であって、ろ
過槽の槽壁部から原液を水平流で供給し、他壁部部より
原水を二方向に供給し、対向する槽壁部より集水する装
置を表す図、同図の（ハ）は、円筒型ろ過槽であって、
ろ材槽中央部より放射方向に原水を供給し、槽壁の周部
より集水する装置を表す図、同図の（ニ）は、角型ろ過
槽であって、ろ過槽の一側壁より原水を水平流で供給
し、他側壁から集水する装置を表す図、同図の（ホ）
は、角型ろ過槽であって、ろ過槽中央部から二方向に原
水を供給し、ろ過槽の対向側壁部から集水する装置を表
す図、同図の（ヘ）は、角型ろ過槽においてろ過槽中央
部から放射方向に原水を供給し、槽壁の周部より集水す
る装置を表す図である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】浮上ろ材２を充填したろ過槽１の下部
に、ろ材と汚水との分離槽６を設け、そのろ過槽１との
連通部を開閉自在にするとともに、一方、ろ過槽１の頂
部と前記分離槽６との間にろ材の洗浄路８を形成してこ
の洗浄路８を開閉自在とし、さらに、前記分離槽６に
は、汚水の引き抜きポンプ１０を設けてなる浮上ろ材を
用いたろ過機におけるろ材の洗浄装置。
【請求項２】請求項１における分離槽６の中位部が大
径に構成されていて、その大径部にろ材の洗浄路８の下
端が開口させてある浮上ろ材を用いたろ過機におけるろ
材の洗浄装置。