JP3082538B2 - 精密ろ過装置 - Google Patents

精密ろ過装置

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JP3082538B2
JP3082538B2 JP05252345A JP25234593A JP3082538B2 JP 3082538 B2 JP3082538 B2 JP 3082538B2 JP 05252345 A JP05252345 A JP 05252345A JP 25234593 A JP25234593 A JP 25234593A JP 3082538 B2 JP3082538 B2 JP 3082538B2
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栄一 石垣
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Ishigaki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、セラミック膜を用い
た精密ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック膜を用いた精密ろ過装
置はよく知られている。すなわち、図2に示すように砂
ろ過機でろ過したろ液を中空外圧式のセラミック膜を多
数垂下したろ過槽内に導入してろ過する精密ろ過装置が
一般に用いられている。そして、セラミック膜が目詰り
したときには、これを洗浄再生するには、図3に示すよ
うにセラミック膜の表面を逆洗空気や逆洗水を流動させ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述のよ
うな従来の精密ろ過装置では、精密ろ過をする前段に砂
ろ過装置等のろ過装置を必要とし、また、これらろ過装
置のろ材が目詰りしたときには、それぞれ洗浄再生が必
要である。また、上述のようなセラミック膜の洗浄再生
では、セラミック膜の表面を逆洗水あるいは逆洗空気の
流体を流動させるのみであるので、完全な洗浄は困難で
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述のよう
な課題を解決し得るものであって、前処理用のろ過装置
を設けることなく、一つのろ過槽内で一挙に精密ろ過が
可能であるとともに、ろ材が目詰りしたときにも、簡単
に再生できるもので、その要旨とするところは、浮上性
の粒状ろ材を充填したろ過槽内に、その粒状ろ材が形成
するろ材層に埋没させてセラミック膜よりなるろ過筒を
垂下し、そのろ過筒の中空部からろ液を槽外に取り出す
ようにしたろ過装置において、上記ろ材層の下方に撹拌
翼を設置し、この撹拌翼の上方近傍に案内筒を設けると
共に、ろ過槽1の槽底に排水ピット7aを配設したもの
である。
【0005】
【作用】この発明に係る装置は、上述のように構成して
あり、ろ過槽に供給された原液は、先ず、粒状ろ材層に
よって夾雑物が捕捉除去された上でろ過筒で微少な固形
物が除去され、そのろ液は、ろ過筒の中空部を経て槽外
に取り出すことができる。そして、粒状のろ材層および
ろ過筒が目詰りしたときには、撹拌翼を回転させると撹
拌された水流が案内筒を通って上昇し、上昇水流はろ過
槽の槽壁部に沿って下降する。そして、水流は循環しな
がら粒状ろ材層を撹拌することによって、粒状ろ材層が
ほぐされ、その粒子間に詰まった夾雑物が分離されると
ともに、撹乱する粒状ろ材がろ過筒の膜面に衝突して付
着した固形物を剥離し、ろ過筒も同時に再生することが
できる。分離した夾雑物および固形物は、ろ過槽に設け
た排出ピットに沈殿し、浮上性の粒状ろ材とは分離して
槽外に排出されるものである。以下、図面に基づいてこ
の発明を具体的に説明する。
【0006】
【実施例】図1において、符号1はろ過槽、2は充填し
た粒状ろ材が形成したろ材層、3は、ろ材層2中に埋没
させて垂下したセラミック膜よりなるろ過筒、4はろ過
槽1の底部に設けた撹拌翼、4aは撹拌翼4の上方近傍
に設けた案内筒、5は原液の供給管、6はろ液の取出
管、7は洗浄水の排出管、7aはろ過槽1の槽底に設け
た排水ピットであって、排出管7に連結してある。
【0007】この発明に係る装置は、上述のように構成
してあり、粒状のろ材は、原液を供給することで、ろ過
槽内で浮上し、ろ過筒3を包むようにその周辺でろ材層
2を形成する。供給管5からろ過槽1内に供給された原
液は、このろ材層2を通過する間に夾雑物が捕捉された
のち、ろ過筒3のセラミック膜によってさらに微少な固
形物が捕捉され、清浄なろ液を取出管6から得ることが
できる。
【0008】このような運転をして、ろ材層2およびろ
過筒3のセラミック膜が目詰りしたときには、原液の供
給およびろ液の取り出しを停止し、撹拌翼4を駆動する
ことによって撹拌された水流が案内筒4aの内部を上昇
し、その流動水流でろ材層2がほぐされ、粒状ろ材間に
詰まった夾雑物が剥離するとともに、流動するろ材が
内に垂下されたろ過筒3のセラミック膜に衝突すること
より、セラミック膜の表面に付着した微少固形物を剥
離することができる。すなわち、浮上ろ材で形成される
ろ材層2とセラミック膜を同時に更新できるものであ
る。そして、上述のようにして分離された夾雑物や固形
物は排出管7より槽外に取り出すので、この場合排水管
7のバルブ7aを開くことによって、粒状ろ材よりも重
い夾雑物や固形物が先にピット7b内に沈降し、粒状ろ
材は流失することはないものである。なお、粒状ろ材
は、セラミック膜に衝突して目詰り物を剥離するもので
あるので、浮上性のろ材機能を備えていることは必要で
あるが、できる限り重くて慣性力の強いものがよい。
【0009】
【発明の効果】このように、この発明に係る装置は、
拌翼の上方近傍に案内筒を設けたので、撹拌された水流
が案内筒を通って上昇し、上昇水流はろ過槽の槽壁部に
沿って下降する循環水流が生じるので、この撹拌翼によ
る槽内水流が垂下するろ過筒の表面のセラミック膜に有
効に作用するものである。また、ろ過槽の槽底に排水ピ
ットを設けたので、粒状ろ材よりも重い夾雑物や固形物
が先にピット内に沈降し、浮上性の粒状ろ材が流失する
ことはないものである。
【0010】
【発明の効果】このように、この発明に係る装置は、従
来のこの種精密ろ過装置に比較して、一つのろ過槽内で
一次ろ過と二次ろ過とを同時にして、精密ろ過が可能で
あり、そして、ろ材が目詰りしたときには、これら二段
階ろ過用のろ材を一挙に洗浄再生できるもので、製作コ
ストおよび運転操作等のランニングコスト面でも、従来
の課題を解決し得たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る精密ろ過装置の模式縦断側面図
である。
【図2】従来のこの種精密ろ過装置の模式縦断側面図で
ある。
【図3】同じく、その精密ろ過機部分の模式縦断側面図
である。
【図4】この発明に係る精密ろ過装置におけるろ材の洗
浄流を説明するためのろ過槽の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 ろ過槽 2 ろ材層 3 ろ過筒 4 撹拌翼4a 案内筒 7b ピット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮上性の粒状ろ材を充填したろ過槽1内
    に、その粒状ろ材が形成するろ材層2に埋没させてセラ
    ミック膜よりなるろ過筒3を垂下し、そのろ過筒3の中
    空部からろ液を槽外に取り出すようにしたろ過装置にお
    いて、上記ろ材層の下方に撹拌翼4を設置し、この撹拌
    翼4の上方近傍に案内筒4aを設けると共に、ろ過槽1
    の槽底に排水ピット7aを配設したことを特徴とする
    密ろ過装置。
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