JPH0625282U - ガイド付吊り環 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 クレーンＣフックの吊り環への係合を容易に
することによって、クレーン玉掛け作業の能率および安
全性の向上を図ることを目的とする。 【構成】 吊り部材の上面に取付けられてクレーンのＣ
フック３が係合される吊り環４であって、前記吊り環４
の両側部の内側に該吊り環４の取付方向と略直交する方
向の一対のガイド部材５が取付られており、該ガイド部
材５の少なくとも一端側に平面からみて略Ｖ字状の開き
部が形成されていることを特徴とするガイド付吊り環。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は吊り部材の上面に取付けられてクレーンのＣフックが係合される吊り 環に関し、例えば線材コイルや帯板コイルを吊るためのコンベアーフック（通称 Ｃ型フックと呼ぶ）あるいはスクラップ予熱容器や取鍋の蓋など吊り部材の上面 に取付けられた吊り環に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図６はコンベアーフック１（上端部のみ示す）に取付けられた従来の吊り環２ の例を示し、吊り環２にＣフック３を係合するときは、Ｃフック３を人手によっ て支持して吊り環２に挿入していた。しかし吊り荷が縦に長大である場合は、吊 り環２の位置が高くなるために吊り環２に人手が届かない。このため作業者はＣ フックを吊り環２に案内するための棒をＣフックに当てがって、その向きを操作 するという面倒な作業が必要であった。またＣフック３によって吊り上げて搬送 した吊り荷を床に載置したとき、Ｃフック３が吊り環２から外れる場合があった 。この場合、線材コイルや帯板コイルを吊ったコンベアーフック１は座りが不安 定であるため倒れる危険があり、安全上でも問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はクレーンＣフックの吊り環への係合を容易にすることによって、クレ ーン玉掛け作業の能率および安全性の向上を図ることを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決する本考案の要旨は、吊り部材の上面に取付けられてクレーン のＣフックが係合される吊り環であって、前記吊り環の両側部の内側に該吊り環 の取付け方向と略直交する方向に一対のガイド部材が取付けられており、該ガイ ド部材の少なくとも一端側に平面からみて略Ｖ字状の開き部が形成されているこ とを特徴とするガイド付吊り環である。

【０００５】

【作用】

本考案のガイド付吊り環は、クレーンＣフックを案内するガイド部材が取付け られているので、クレーンのＣフックを人手を要することなしに吊り環に案内す ることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面によって詳細に説明する。

【０００７】 図１は本考案によるクレーンのＣフックを係合するためのガイド付吊り環４が 吊り部材としての取鍋の蓋（吊り部材）２０に取付けられた実施例を示し、吊り 環４の両側部の内側に吊り環４の取付け方向Ｌと略直交する方向の一対のガイド 部材５，５が溶接付けされており、ガイド部材５，５の両端側には平面からみて 略Ｖ字状の開き部６，６が形成されている。図では開き部６，６はガイド部材５ ，５の長手方向の両端側に形成されているが、Ｃフック３を一方のみから吊り環 ４に係合する場合は、開き部６，６は少なくとも一端側に形成すればよい。開き 部６と６同士とでなす角θは３０°〜９０°が望ましく、開き部６，６の長さｌ は２００ｍｍ以上が望ましい。

【０００８】 図２は一対のガイド部材５，５を取り付けた吊り環４にＣフック３を係合する 状態を示し、クレーン（図示せず）の操作によってＣフック３をガイド部材５， ５の間に沿って矢印方向へスライド移動させると、Ｃフック３はガイド部材５， ５の開き部６，６に案内されながら進む。Ｃフック３の上方のシーブ７の部位が 吊り環４の上部に当接することによってＣフック３は停止し、次にＣフック３を 上昇させることによってＣフック３を吊り環４に係合することができる。

【０００９】 図３〜図５は本考案のガイド付吊り環４が吊り部材としての線材コイルや帯板 コイルを吊るためのコンベアーフックに取付けられた実施例を示し、コンベアー フック８の上部に吊り環９がボルト固定されており、吊り環９の内側に一対のガ イド部材１０，１０が溶接付けされている。ガイド部材１０，１０にはＣフック ３の入側および上面にも開き部１１，１１および１２，１２が形成されている。 このためＣフック３のガイド部材１０への案内が更に容易である。

【００１０】 １３はロックバー挿入用の孔であって、図３に示すようにＣフック３を吊り環 ９に係合した後に、この孔１３に図４に示すようにロックバー１４を貫挿させる ことによってＣフック３の外れ止めをすることができる。ロックバー１４は把手 １５の反対側に把手１５と同じ方向に伸びた突起１６が付設されているため、孔 １３にロックバー１４が貫挿（遊挿）されたとき把手１５の下方への回動に伴っ て突起１６が孔１３に係止されてロックバー１４の抜け止め機能が得られる。

【００１１】 図３に示すように、Ｃフック３には外れ止め装置１７が付設されており、Ｃフ ック３を吊り環９に係合するときは、外れ止め装置１７を支持軸１８を中心にし てＡ方向へ回動させた後、前記ロックバー１４と同様の機能をもつた係止棒１９ を孔（図示せず）に挿入することによって重り２１による外れ止め装置１７の戻 りを止める。これによってＣフック３への吊り環９の挿入代を確保することがで きるため、Ｃフック３の吊り環９への挿入が容易になる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上説明したように、吊り環にガイド部材を設けたので、クレーンの Ｃフックを人手を要することなしに吊り環に案内することができる。このためＣ フックの吊り環への玉掛け作業の能率および安全性の向上を図ることができる。

【００１３】 またガイド部材の上面にも開き部を形成した場合は、Ｃフックのガイド部材へ の案内が更に容易になる。またガイド部材にロックバー挿入用の孔を設け、この 孔にロックバーを貫挿させることによってＣフックの外れ止めをすることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のガイド付吊り環の実施例を示す図。

【図２】図１に示したガイド付吊り環にＣフックを係合
する状態を示す図。

【図３】本考案をコンベアーフックに適用した実施例を
示す図。

【図４】図３のＡ−Ａ視断面図。

【図５】図３のＢ−Ｂ視断面図。

【図６】従来のＣフックを係合するための吊り環の例を
示す図。

【符号の説明】

１…フックコンベアー ２…従来の吊り
環 ３…Ｃフック ４…吊り環 ５…ガイド部材 ６…開き部 ７…シーブ ８…コンベアー
フック ９…吊り環 １０…ガイド部
材 １１…開き部 １２…開き部 １３…ロックバーの挿入孔 １４…ロックバ
ー １５…ロックバーの把手 １６…突起 １７…外れ止め装置 １８…支持軸 １９…係止棒 ２０…取鍋の蓋
（吊り部材） ２１…重り

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 福島忠男 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)考案者 増本康弘 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吊り部材の上面に取付けられてクレーン
   のＣフックが係合される吊り環であって、前記吊り環の
   両側部の内側に該吊り環の取付け方向と略直交する方向
   の一対のガイド部材が取付けられており、該ガイド部材
   の少なくとも一端側に平面からみて略Ｖ字状の開き部が
   形成されていることを特徴とするガイド付吊り環。