JPH06252766A - アナログ/ディジタル変換回路 - Google Patents

アナログ/ディジタル変換回路

Info

Publication number
JPH06252766A
JPH06252766A JP3576093A JP3576093A JPH06252766A JP H06252766 A JPH06252766 A JP H06252766A JP 3576093 A JP3576093 A JP 3576093A JP 3576093 A JP3576093 A JP 3576093A JP H06252766 A JPH06252766 A JP H06252766A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
encoder
row
gate
comparator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3576093A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3221135B2 (ja
Inventor
Kunihiko Izumihara
邦彦 泉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP03576093A priority Critical patent/JP3221135B2/ja
Priority to US08/190,680 priority patent/US5525987A/en
Publication of JPH06252766A publication Critical patent/JPH06252766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3221135B2 publication Critical patent/JP3221135B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】変換処理の高速化、チップ面積の縮小、消費電
力の削減を図れるA/D変換回路を実現する。 【構成】マトリクス回路100の最上行用上位コンパレ
ータを上位コンパレータ111で兼用し、最下行用上位
コンパレータを上位コンパレータ112で兼用するとと
もに、下位コードを2つのグループに分割し、各グルー
プに応じた変換コードを得る下位エンコーダ140か
ら、上位エンコーダ120から出力された上位データの
LモードデータおよびRモードデータを選択するための
選択信号SEL1 ,SEL2 を発生し、選択ゲート15
0において、これら選択信号SEL1,SEL2 の基づ
き上位エンコーダ140から出力されたLモードデータ
およびRモードデータを選択的に上位変換コードD1
2 として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ信号をディジ
タル信号に変換するアナログ/ディジタル(以下、A/
Dと略記する)変換回路に係り、特にアナログ信号を上
位および下位の2段階でディジタル信号に変換する直並
列方式のA/D変換回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のA/D変換回路の構成例
を示す回路図であって、アナログ信号VINを4ビットの
ディジタルコードに変換する回路構成を示している。図
5において、10はマトリクス回路、21〜23は上位
コンパレータ、30は上位エンコーダ、41〜47は下
位コンパレータ、50は下位エンコーダ、60は反転ゲ
ート、70は禁止ゲート、80は選択ゲート、90はイ
ンバータをそれぞれ示している。
【0003】マトリクス回路10は、28個のスイッチ
ングブロックS11〜S17,S21〜S 27,S31〜S37およ
びS41〜S47が4行7列のマトリクス状に配置されて構
成されている。各スイッチングブロックS11〜S17,S
21〜S27,S31〜S37およびS41〜S 47は、npn形ト
ランジスタQ1 ,Q2 およびQ3 からなる差動型のアン
プにより構成されている。一部を除くと、いわゆる差動
対を構成する一方のトランジスタQ1 のベースには基準
電圧VRT−VRBを基準抵抗素子R1 〜R16で分圧した基
準電圧が供給され、他方のトランジスタQ2 のベースに
は、ディジタルコードに変換すべきアナログ信号VIN
それぞれ供給される。また、トランジスタQ1 およびQ
2 のエミッタ同士は接続され、その接続中点は後述する
コントロール信号によってスイッチングされるトランジ
スタQ3 を介してそれぞれ電流源Iに接続されている。
また、トランジスタQ1 およびQ2 のコレクタには抵抗
rを介して電源電圧V DDが供給され、その出力端子は7
個の下位コンパレータ41〜47の比較器CD1〜CD7
それぞれ入力され、下位コンパレータ41〜47の初段
アンプを兼用している。
【0004】図中、斜線を引いたスイッチングブロック
11,S12,S16,S17,S21,S 22,S26,S27,S
31,S32,S36,S37,S41,S42,S46,S47は、2
ビットの下位変換コードに対してさらに2LSBの冗長
ビットを出力するものであり、特にこの中で、S11,S
12,S41,S42はコントロール信号によって能動化され
たときに、常に、一定の2値信号「H」または「L」が
出力されるように固定した入力信号が与えられている。
また、特に、スイッチングブロックの第2行と第4行の
トランジスタQ1,2のコレクタは、スイッチングブロ
ックの第1行、第3行のトランジスタQ1,2のコレク
タ出力と反対方向のラインに接続され、基準電位VRT
RBが印加される直列基準抵抗素子R1 〜R16のライン
が折り返しで作れるように工夫されている。
【0005】3個の上位コンパレータ21,22,23
は、それぞれ比較器CU1〜CU3,相補型の出力アンプC
AおよびアンドゲートAU1〜AU4を備えている。上位コ
ンパレータ21〜23の各比較器CU1〜CU3の一方の入
力にはアナログ信号VINが供給され、他方の入力には基
準電位VRT〜VRBを粗い量子化で分圧した基準電圧
1 ,V2 ,V3 が供給される。上位コンパレータ21
〜23の各比較器CU1〜CU3の出力は、サンプリングさ
れたアナログ信号のレベルに対応して「H」または
「L」のレベルとなり、各アンドゲートAU1〜AU4のい
ずれか1個のみが「1」レベルを出力するように構成さ
れている。
【0006】各アンドゲートAU1〜AU4の出力信号はワ
イヤード接続され、上位エンコーダ30を介してバイナ
リコードに変換され、後述する選択ゲート80におい
て、上位の2ビットのコードD1 ,D2 に修正が加えら
れる。
【0007】下位コンパレータ41〜47も上位コンパ
レータ21〜23と同様に構成されており、特に、下位
コンパレータ43,44,45は上位コンパレータによ
って選択された量子レベル内をさらに細かく数値化して
下位の2ビットのコードD3,4 を下位エンコーダ50
を介して出力する。
【0008】さらに、このA/D変換回路では、この下
位コンパレータの左右に2LSBの冗長コードを生じる
コンパレータ41,42および46,47が設けられ、
上位コンパレータ21〜23で特定した下位コンパレー
タの変換範囲外のアナログ信号VINに対してもコード変
換動作が行われるように構成されている。
【0009】このような構成において、たとえば、サン
プリングされたアナログ信号のサンプリング電圧Vs
RB<VS <V3 であれば、上位コンパレータ21,2
2,23の比較器CU1〜CU3の出力がすべて「L」とな
り、アンドゲートAU1〜AU3からは「0」、AU4からは
「1」の2値信号がそれぞれ出力される。その結果、
〔0001〕なる2値信号が上位エンコーダ30に入力
され、いわゆるワイヤードオア回路によって、最初の2
列のライン〔LN31〕には
〔00〕、次の2列のライン
〔LN32〕も
〔00〕、次の2列のライン〔LN33〕に
は〔01〕が出力される。
【0010】また、サンプリング電圧VS がV3 <VS
<V2 のときは、同様に上位側アンドゲートAU1
U2,AU4からは「0」、AU3からは「1」の2値信号
がそれぞれ出力される。その結果、〔0010〕なる2
値信号が上位エンコーダ30に入力され、ライン〔LN
31〕からは
〔00〕、ライン〔LN32〕からは〔0
1〕、ライン〔LN 33〕からは〔10〕が出力される。
以下、V2 <VS <V1 、V1 <VS <VRTの場合を含
めて上位エンコーダ30の入力と出力との関係を図6に
示してある。
【0011】これと並行して、各アンドゲートA
U(1,2,3,4)の中で2値出力信号が「1」となっているコ
ントロールライン(x1,2,3,4 )に接続されてい
る各スイッチングブロックのトランジスタQ3 がオンに
制御され、さらに量子化レベルの細かな数値化が実行さ
れる。
【0012】たとえば、アンドゲートAU3の出力のみが
「1」レベルになると、スイッチングブロックS31〜S
37のトランジスタQ3 がオンとなり、基準抵抗素子R7
〜R 13で分圧された基準電圧とサンプリング電圧VS
スイッチングブロックS31〜S37で差動的に増幅され、
下位コンパレータ41〜47によって比較される。同様
に、アンドゲートAU2の出力が「1」レベルのときはス
イッチングブロックS21〜S27が能動化され, 差動的な
増幅作用が行われて、下位コンパレータ41〜47によ
る比較が行われる。
【0013】このように、下位の変換コードはスイッチ
ングブロックの行単位で、サンプリングされた電圧VS
とその行の基準抵抗素子で分圧された基準電圧とが比較
され、下位コンパレータ41〜47のアンドゲートAD1
〜AD7およびAD8から図7に示すように2値信号が出力
され、これら2値信号が下位エンコーダ50でエンコー
ドされることにより、下位コードライン〔LN51〕から
下位2ビットの変換コードD3 ,D4 が出力される。ま
た、同様に選択ラインLN52,LN53,LN54の出力レ
ベルも図7に示すように変化する。
【0014】そして、以下,,で示すように、こ
の選択ラインLN52,LN53,LN 54のいずれかに
「1」レベルの信号が出力されたときに、上位エンコー
ダ30におけるラインLN31,LN32,LN33からの上
位2ビットの変換コードD1 ,D 2 がオアゲートO
1 ,OR2 を介して選択的に出力される。
【0015】;選択ラインLN53(0ライン)に
「1」が生じる変換コード、すなわち、下位2ビットの
変換コードD3 ,D4 が上位の変換コードに対応して
〔00〕〔10〕〔11〕となるときは、禁止ゲート7
0を構成するアンドゲートA1 ,A 2 の出力が「0」に
なるため、選択ゲート80内にあるアンドゲートA1
3,A4 およびA6 の出力は「0」になる。その結
果、上位エンコーダ30から出力されるライン〔L
32〕の上位D1 ,D2 のコードが選択ゲート80のア
ンドゲートA2 ,A5 およびオアゲートOR 1 ,OR2
を介して、そのまま出力される。こののケースは、上
位2ビットの変換を行うときのアナログ信号のレベルが
下位2ビットの変換を行うときのアナログ信号と変化し
ていない場合を示しており修正が行われない。
【0016】;選択ラインLN52が「1」でアンドゲ
ートAU1またはAU3が「1」の場合、および選択ライン
LN54が「1」でアンドゲートAU4またはAU2が「1」
の場合には、禁止ゲート70を構成するアンドゲートA
1 およびA4 が開く。その結果、アンドゲートA1 ,A
4 に入力されているラインLN31の上位2ビットのコー
ドD1 ,D2 がオアゲートOR1,OR2 を介して出力さ
れる。こののケースは、上位2ビットD1 ,D2 を数
値化したときのアナログ信号のレベルが、下位2ビット
3 ,D4 を数値化したときのアナログ信号より高い場
合に修正を行うものである。たとえば、図8に示すよう
に、アナログ信号のサンプリング値VS の真値がV A
あるときに、上位2ビットの変換コードが誤って〔1
0〕で出力され、下位コンパレータから正しい下位2ビ
ットの変換コード〔11〕で出力された時に、上位2ビ
ットの変換コード〔10〕から「1」を引いて〔01〕
に修正して正しいコード出力〔0111〕を得るもので
ある。すなわち、この場合はコントロールラインが間違
ってスイッチングブロックのラインを選択したことにな
るが、冗長ビットを検出する右側の下位コンパレータ4
6が
〔00〕を出力するために、上位2ビットの変換コ
ードが修正されることになる。
【0017】;選択ラインLN54が「1」でアンドゲ
ートAU1またはAU3が「1」の場合、および選択ライン
LN52が「1」でアンドゲートAU4またはAU2が「1」
の場合には、禁止ゲート70を構成するアンドゲートA
2 の出力が「1」となり、選択ゲート80のアンドゲー
トA3 およびA6 が開かれる。その結果、このアンドゲ
ートA3 ,A6 に入力されているラインLN33の上位2
ビットのコードD,D2 がオアゲートOR1 ,OR2
介して出力され、上位2ビットのコードに「+1」が加
えられる。すなわち、こののケースは、上位2ビット
1 ,D2 を数値化したときのアナログ信号のサンプル
レベルがそのときの量子レベル範囲より低かった場合に
修正を加えるものである。たとえば、アナログ信号VIN
の真値が図8のVB 点にあるときに、上位2ビットが
〔00〕となったとき、下位2ビットの数値が
〔00〕
で出力されると、上位2ビット
〔00〕に「+1」を加
えて〔01〕とし、正しいアナログ信号のサンプル電圧
B に対応する〔0100〕を出力するようにしたもの
である。
【0018】このA/D変換回路は、上記したように下
位コンパレータに冗長ビットを検出するコンパレータを
加え、上位の変換コードの範囲外の下位変換コードが出
力されたときは(図8の斜線で示す領域)、選択ライン
LN52またはLN54に「1」レベルの信号を出力し、上
位変換コードの修正を行うので、高速のサンプリングに
よってサンプリング回路のセトリング特性が悪いときで
も、下位の時点で検出した正確な変換コードを得ること
ができるという利点がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の回路では、上位コードを補正するために、「1」を加
える「1」を減じるという考え方に基づいて補正を行っ
ている。そのため、上位データに、通常のデータと下の
冗長データ(通常データから1を減じたデータ)および
上の冗長データ(通常データに1を加えたデータ)をそ
れぞれグループにまとめ、下位エンコーダからの選択信
号で3グループのうちから1つを選びだすように構成さ
れている。ところが、抵抗列の右の部分が下の冗長にな
る列と上の冗長になる列とが交互に存在する。したがっ
て、抵抗列の右の部分に接続された下位エンコーダが下
の冗長データを選択する場合と上の冗長データを選択す
る場合とがある。したがって、どちらのデータを選択す
るかは、列ごとに異なることから、これを制御するため
に反転ゲート60や禁止ゲート70が必要であった。
【0020】しかしながら、下位エンコーダ50からの
選択信号(図中のLN52,LN53,LN54)は、反転ゲ
ート60、禁止ゲート70を通過した後に、選択ゲート
80に伝えられることから、選択信号の方が上位エンコ
ーダ30から出力される上位データより遅れて選択ゲー
ト80に入力されることになる。このため、変換コード
の出力処理に、反転ゲート60および禁止ゲート70の
存在による遅延が生じ、ひいてはA/D変換回路の変換
時間が増大するという問題がある。また、反転ゲートお
よび禁止ゲートが余分に必要となることに加えて、選択
信号が3つ必要となり、また選択される上位コードも3
組必要となり、選択ゲートにおける入力ゲート数も多く
なることから、チップ面積および消費電力の増大を招く
という問題もある。さらに、上位aビットを得るために
は、上位コンパレータが(2a −1)個必要で、スイッ
チングブロックの行も2a 行必要となることから、チッ
プ面積および消費電力の増大の要因の一つとなってい
る。
【0021】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、変換処理の高速化、チップ面積
の縮小、消費電力の削減を図れるA/D変換回路を提供
することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、2つの基準電位間に直列に接続された
複数個の基準抵抗素子と、マトリクス状に配列され、か
つ、上位変換出力信号によって行毎に能動化され、上記
基準抵抗素子によって分圧した各基準電圧と被変換入力
信号とを比較し、下位ビットデータおよび冗長ビットデ
ータの有無を検出する複数のスイッチングブロックと、
上記スイッチングブロックマトリクスの少なくとも最上
行または最下行を除く、互いに隣接する行間に発生され
た基準電圧と被変換入力信号とを比較し、データの変化
点を検出する少なくとも一のデータ変化点検出回路と、
上記データ変化点検出回路の検出結果に応じてあらかじ
め設定された2モードに応じた上位ビットの変換コード
を得る上位エンコーダと、上記各スイッチングブロック
の列単位の出力を上記2モードに応じた2つのグループ
に分割し、各分割グループ毎に下位ビットデータおよび
冗長ビットデータの有無に応じて所定の下位変換コード
を得るとともに、上記上位エンコーダの2つの上位ビッ
トの変換コードのうちからいずれか一方の変換コードを
選択するための選択信号を発生する下位エンコーダと、
上記上位エンコーダから出力された2つの上位ビットの
変換コードのうちからいずれか一方の変換コードを、上
記下位エンコーダから出力された選択信号に基づいて選
択的に出力する選択ゲートとを有するようにした。
【0023】本発明では、上記基準抵抗素子は、上記ス
イッチングブロックのマトリクス配列に対応するよう
に、所定の数ずつ複数行に亘るように折り返して配置さ
れるとともに、最高値の基準電圧を発生する抵抗素子の
行および最低値の基準電圧を発生する抵抗素子の行が、
他の抵抗素子の行に対して所定周期ずらして配置され、
上記上位エンコーダの出力変換コード値が、各行毎の基
準電圧レベルの遷移方向に応じて設定されている。
【0024】本発明では、上記所定周期は、半周期であ
る。
【0025】本発明では、マトリクス状に配列されてい
るスイッチングブロック列が、所定列を基準に2つの列
グループに分割され、これら列グループ出力が上記下位
エンコーダの2グループに対応するように構成され、上
記上位エンコーダの出力変換コード値は、一方のモー
ド、他方のモードの順で大小の差を持つように設定され
ている。
【0026】本発明では、上記2グループは、出力変換
コードにおける上位ビットの切替点を基準に分割されて
いる。
【0027】本発明では、上記下位エンコーダは、2つ
の分割グループに応じた2つの選択信号を発生するよう
に構成されている。
【0028】本発明では、上記下位エンコーダは、2つ
の分割グループのうちの一方のグループに応じた1つの
選択信号を発生するように構成されている。
【0029】
【作用】本発明によれば、アナログ信号が入力される
と、データ変化点検出回路において、入力信号とスイッ
チングブロックマトリクスの少なくとも最上行または最
下行を除く、互いに隣接する行間に発生された基準電圧
とが比較されて、データの変化点が検出され、この検出
結果は上位エンコーダに出力される。このとき、マトリ
クスの最上行が除かれた場合には最上行対応のデータ変
化点検出回路は1つ下行対応のデータ変化点検出回路で
兼用され、マトリクスの最下行が除かれた場合には最下
行対応のデータ変化点検出回路は1つ上行対応のデータ
変化点検出回路で兼用される。上位エンコーダでは、検
出結果に応じてあらかじめ設定されたモードに応じた上
位ビットの変換コードが選択されて選択ゲートに出力さ
れる。この上位ビットの変換動作と並行して、入力アナ
ログ信号は、マトリクス状に配置された各スイッチング
ブロックのうち、上位変換出力信号によって能動化され
た行の各スイッチングブロックにおいて、基準電位を基
準抵抗素子で分圧した各基準電圧と比較される。これら
のスイッチングブロックの比較結果は、下位ビットデー
タまたは冗長ビットデータとして下位エンコーダに出力
される。下位エンコーダでは、能動化された各スイッチ
ングブロックの出力データに基づいて、2モードに応じ
た2つのグループへの分割が行われ、各分割グループ毎
に下位ビットデータおよび冗長ビットデータの有無に応
じて所定の下位変換コードが得られ出力される。これと
並行して、上位エンコーダの2つの上位ビットの変換コ
ードのうちからいずれか一方の変換コードを選択するた
めの選択信号が発生され、この選択信号は選択ゲートに
出力される。選択ゲートでは、上位エンコーダから出力
された2つの上位ビットの変換コードのうちから一の変
換コードが、下位エンコーダから出力された選択信号に
基づいて選択され、上位変換コードとして出力される。
【0030】本発明によれば、上位エンコーダの出力変
換コード値は、各行毎の基準電圧レベルの遷移方向、た
とえば低電位から高電位に遷移する方向性に応じて大小
が決定されて設定され、また、たとえば、上位エンコー
ダの出力変換コード値は、一方のモード、他方のモード
の順で大小の差を持つように設定される。また、基準抵
抗素子は、たとえばスイッチングブロックのマトリクス
配列に対応するように、所定の数ずつ複数行に亘るよう
に折り返して配置され、かつ、最高値の基準電圧を発生
する抵抗素子の行および最低値の基準電圧を発生する抵
抗素子の行が、他の抵抗素子の行に対して所定周期、た
とえば半周期ずらして配置される。
【0031】また、本発明によれば、分割する2グルー
プは、出力変換コードにおける上位ビットの切替点、た
とえば上位ビット「00」が「01」に切り替わる点、
「01」が「10」に切り替わる点を基準に分割され
る。
【0032】また、本発明によれば、下位エンコーダで
は、2つの分割グループに応じた2つの選択信号が発生
される。
【0033】また、本発明によれば、下位エンコーダで
は、2つの分割グループのうちの一方のグループに応じ
た1つの選択信号が発生される。
【0034】
【実施例】図1は、本発明に係るA/D変換回路の第1
の実施例を示す回路図である。図1において、100は
マトリクス回路、111,112はデータ変化点検出回
路としての上位コンパレータ、120は上位エンコー
ダ、131〜137は下位コンパレータ、140は下位
エンコーダ、150は選択ゲート、160はインバー
タ、R1 〜R16は基準抵抗素子、BU1〜BU3,BD1〜B
D8は多出力ピンバッファ、OR1 ,OR2 はオアゲー
ト、EXO1 ,EXO2 は排他的論理和ゲートをそれぞ
れ示している。
【0035】マトリクス回路100は、21個のスイッ
チングブロックS11〜S17,S21〜S27およびS31〜S
37が3行7列のマトリクス状に配置されて構成されてい
る。各スイッチングブロックS11〜S17,S21〜S27
よびS31〜S37は、npn形トランジスタQ1 ,Q2
よびQ3 からなる差動型のアンプにより構成されてい
る。各スイッチングブロックのいわゆる差動対を構成す
る一方のトランジスタQ1のベースには基準電圧VRT
RBを基準抵抗素子R1 〜R16で分圧した基準電圧が供
給され、他方のトランジスタQ2 のベースには、ディジ
タルコードに変換すべきアナログ信号VINがそれぞれ供
給される。また、トランジスタQ1 およびQ2 のエミッ
タ同士は接続され、その接続中点はコントロール信号x
1 ,x2 によってスイッチングされるトランジスタQ3
を介してそれぞれ電流源Iに接続されている。トランジ
スタQ1 およびQ2 のコレクタには抵抗素子rを介して
電源電圧VDDが供給され、その出力は後述するように7
個の下位コンパレータ131〜137の比較器CD1〜C
D7にそれぞれ入力され、下位コンパレータ131〜13
7の初段アンプを兼用している。また、図中下から第2
行目のスイッチングブロックのトランジスタQ1,2
コレクタは、第1行目および第3行目のスイッチングブ
ロックのトランジスタQ 1,2 のコレクタ出力と反対方
向のラインに接続され、基準電位VRT−VRBが印加され
る直列基準抵抗素子R1 〜R16のラインが折り返しで作
れるように工夫されている。
【0036】基準抵抗素子R1 〜R16は、2つの基準電
位VRTとVRBとの間に直列に接続され、マトリクス回路
100におけるスイッチングブロックのマトリクス配列
に対応するように、所定の数ずつ複数行、本実施例では
5行に亘るように折り返して配置されている。具体的に
は、図中下から第1行目および第5行目にはそれぞれ2
つの抵抗素子R16,R15およびR2 ,R1 が直列に接続
され、第2行目〜第4行目にはそれぞれ抵抗素子R14
11,R10〜R7 およびR6 〜R3 が直列に接続されて
いる。
【0037】この抵抗素子列の折り返し配置は、マトリ
クス回路100の左端および下端側に位置する基準電位
RB端子側からみると、図中右方向に延びる配線パター
ンが図中左から第4列目のスイッチングブロック列と第
5列目のスイッチングブロック列との間で折り返され、
2個の抵抗素子R16およびR15が直列に接続されて第1
行目の抵抗列が構成されている。
【0038】第1行目の抵抗列は、第3列目のスイッチ
ングブロック列と第2列目のスイッチングブロック列と
の間で折り返され、第1行目および第2行目のスイッチ
ングブロック行間で、かつ、第1行目のスイッチングブ
ロックS33〜S36の配置位置に対応して4個の抵抗素子
14〜R11が直列に接続されて第2行目の抵抗列が構成
されている。
【0039】第2行目の抵抗列は、第5列目のスイッチ
ングブロック列と第6列目のスイッチングブロック列と
の間で折り返され、第1行目および第2行目のスイッチ
ングブロック行間で、かつ、第2行目のスイッチングブ
ロックS26〜S23の配置位置に対応して4個の抵抗素子
10〜R7 が直列に接続されて第3行目の抵抗列が構成
されている。
【0040】第3行目の抵抗列は、第3列目のスイッチ
ングブロック列と第2列目のスイッチングブロック列と
の間で折り返され、第3行目のスイッチングブロックS
13〜S16の配置位置に対応して4個の抵抗素子R6 〜R
3 が直列に接続されて第4行目の抵抗列が構成されてい
る。
【0041】第4行目の抵抗列は、第5列目のスイッチ
ングブロック列と第6列目のスイッチングブロック列と
の間で折り返され、第3行目のスイッチングブロックS
16〜S15の配置位置に対応して2個の抵抗素子R2 〜R
1 が直列に接続され、抵抗素子R1 の一端が基準電位V
RTの端子に接続されて第5行目の抵抗列が構成されてい
る。
【0042】すなわち、基準電圧の最低値となる位置
(基準電位VRB端子と抵抗素子R16との接続点)および
最高値となる位置(基準電位VRT端子と抵抗素子R1
の接続点)がマトリクス状に配置されたスイッチングブ
ロックの行方向の中間点に位置するように、第1行目お
よび第5行目の抵抗列が第2行目〜第4行目の抵抗列に
対して半周期ずらして配置されている。このような抵抗
列の配置構成は、後述するように上位下位の切替点にお
いて7列からなるスイッチングブロック列を、第1列目
から第4列目のスイッチングブロック列のグループと第
5列目から第7列目のスイッチングブロック列との2グ
ループに分割する目的でなされている。
【0043】また、抵抗列の第4行目と第3行目との行
間および第3行目と第2行目との行間に発生する電圧V
1 ,V2 は、基準電位VRT〜VRBを粗い量子化で分圧し
た基準電圧として上位コンパレータ111,112にそ
れぞれ供給される。図1の構成において、基準電位VRT
〜VRB間の電圧をVREF とすると、各基準電圧V1 ,V
2 は、それぞれ以下に示す値となる。 V1 =(10/16) ・VREF2 =( 6/16) ・VREF
【0044】さらに、基準抵抗素子R1 〜R16で分圧さ
れた各基準電圧e1 〜e15は、所定のスイッチングブロ
ックのトランジスタQ1 のベースに供給されるように配
線されている。具体的には、抵抗素子R1 とR2 との接
続中点に発生する基準電圧e1 〔=(15/16) ・VREF
はスイッチングブロックS17のトランジスタQ1 のベー
スに供給される。抵抗素子R2 とR3 との接続中点に発
生する基準電圧e2 〔=(14/16) ・VRE F 〕はスイッチ
ングブロックS16のトランジスタQ1 のベースに供給さ
れる。抵抗素子R3 とR4 との接続中点に発生する基準
電圧e3 〔=(13/16) ・VRE F 〕はスイッチングブロッ
クS15のトランジスタQ1 のベースに供給される。抵抗
素子R4 とR5 との接続中点に発生する基準電圧e
4 〔=(12/16) ・VRE F 〕はスイッチングブロックS14
のトランジスタQ1 のベースに供給される。抵抗素子R
5 とR6 との接続中点に発生する基準電圧e5 〔=(11/
16) ・VRE F 〕はスイッチングブロックS13,S21のト
ランジスタQ1 のベースに供給される。抵抗素子R6
7 との接続中点に発生する基準電圧e6 〔=V1 =(1
0/16)・VREF 〕はスイッチングブロックS12,S22
トランジスタQ1 のベースに供給される。抵抗素子R7
とR8 との接続中点に発生する基準電圧e7 〔=(9/16)
・VREF〕はスイッチングブロックS11,S23のトラン
ジスタQ1 のベースに供給される。抵抗素子R8 とR9
との接続中点に発生する基準電圧e8 〔=(8/16)・V
REF〕はスイッチングブロックS24のトランジスタQ1
のベースに供給される。抵抗素子R9 とR10との接続中
点に発生する基準電圧e9 〔=(7/16)・VREF〕はスイ
ッチングブロックS25,S37のトランジスタQ1 のベー
スに供給される。抵抗素子R10とR11との接続中点に発
生する基準電圧e10〔=V2 =(6/16)・VREF 〕はスイ
ッチングブロックS26,S36のトランジスタQ1 のベー
スに供給される。抵抗素子R11とR12との接続中点に発
生する基準電圧e11〔=(5/16)・VREF〕はスイッチン
グブロックS27,S35のトランジスタQ1 のベースに供
給される。抵抗素子R12とR13との接続中点に発生する
基準電圧e12〔=(4/16)・VREF〕はスイッチングブロ
ックS34のトランジスタQ1 のベースに供給される。抵
抗素子R13とR14との接続中点に発生する基準電圧e13
〔=(3/16)・VREF〕はスイッチングブロックS33のト
ランジスタQ1 のベースに供給される。抵抗素子R14
15との接続中点に発生する基準電圧e14〔=(2/16)・
REF〕はスイッチングブロックS32のトランジスタQ
1 のベースに供給される。抵抗素子R15とR16との接続
中点に発生する基準電圧e15〔=(1/16)・VREF〕はス
イッチングブロックS31のトランジスタQ1 のベースに
供給される。
【0045】上位コンパレータ111,112は、それ
ぞれ比較器CU1,CU2、相補型の出力アンプCAおよび
アンドゲートAU1,AU2を備えている。なお、後記する
理由により、上位コンパレータ111で最上段行用の上
位コンパレータを兼用し、上位コンパレータ112で最
下段行用の上位コンパレータを兼用している。上位コン
パレータ111の比較器CU1の一方の入力にはアナログ
信号VINが供給され、他方の入力には基準電位VRT〜V
RBを粗い量子化で分圧した基準電圧V 1 〔=(10/16) ・
REF 〕が供給される。上位コンパレータ112の比較
器CU2の一方の入力にはアナログ信号VINが供給され、
他方の入力には基準電位VRT〜VRBを粗い量子化で分圧
した基準電圧V 2 〔=(6/16)・VREF 〕が供給される。
【0046】上位コンパレータ111の比較器CU1の出
力は出力アンプCAの入力に接続され、その正側出力は
2入力アンドゲートAU1の両入力に接続され、負側出力
は上位コンパレータ112の2入力アンドゲートAU2
一方の入力に接続されている。上位コンパレータ112
の比較器CU2の出力は出力アンプCAの入力に接続さ
れ、その正側出力は2入力アンドゲートAU2の他方の入
力に接続され、負側出力は2入力アンドゲートAU3の両
入力に接続されている。
【0047】このように構成される上位コンパレータ1
11,112の各比較器CU1,CU2の出力は、サンプリ
ングされたアナログ信号VINのレベルに対応して「H」
または「L」のレベルとなり、各アンドゲートAU1〜A
U3のいずれか1個のみが「1」レベルを出力する。上位
コンパレータ111のアンドゲートAU1の出力はバッフ
ァBU1を介して上位エンコーダ120に接続されるとと
もに、スイッチングブロックS11〜S17のトランジスタ
3 のベースに接続されている。上位コンパレータ11
2のアンドゲートAU2の出力はバッファBU2を介して上
位エンコーダ120に接続されるとともに、スイッチン
グブロックS21〜S27のトランジスタQ3 のベースに接
続され、バッファを介してインバータ160の入力に接
続されている。アンドゲートAU3の出力はバッファBU3
を介して上位エンコーダ120に接続されるとともに、
スイッチングブロックS31〜S37のトランジスタQ3
ベースに接続されている。
【0048】上位エンコーダ120は、L(左)モード
用データを発生するエンコーダラインLN121 と、R
(右)モード用データを発生するエンコーダラインLN
122 とから構成されている。すなわち、上位エンコーダ
120は、マトリクス回路100に配列されているスイ
ッチングブロックS11〜S17,S21〜S27およびS31
37の中で、マトリクス回路100の中央より左側に配
列された第1列目から第4列目の第1グループと右側に
配列された第5列目から第7列目の第2グループに対応
させて、各エンコーダラインLN121 およびLN122
設定されている。
【0049】図2は、上位コンパレータ111,112
の各アンドゲートAU1,AU2およびAU3の出力と上位エ
ンコーダ120の各エンコーダラインLN121 およびL
12 2 の設定出力データコードパターンとの対応関係を
示している。データの設定は、5行となるように折り返
し配置されている直列接続された基準抵抗素子群のう
ち、下から第1行〜第5行(本実施例では第2行〜第4
行)における各基準抵抗素子による基準電圧レベルの遷
移方向、具体的には基準電圧が低電位側から高電位側へ
遷移する方向性(以下、指向性という)に合わせ、(L
モードのデータ)<(Rモードのデータ)、(Lモード
のデータ)>(Rモードのデータ)となるように設定さ
れている。
【0050】図1の構成においては、抵抗素子R16,R
15からなる下から第1行目と、抵抗素子R10〜R7 から
なる第3行目と、抵抗素子R2 ,R1 からなる第5行目
とは同一の指向性を有し、抵抗素子R14〜R11からなる
第2行目と、抵抗素子R6 〜R3 からなる第4行目とは
同一の指向性を有する。したがって、第3行目に対応す
るアンドゲートAU2が「1」レベルの場合のデータ設定
レベルは、(Lモードのデータ)>(Rモードのデー
タ)となるように設定されている。これに対して、第2
行目および第4行目に対応するアンドゲートAU3,AU1
が「1」レベルの場合のデータ設定レベルは、(Lモー
ドのデータ)<(Rモードのデータ)となるように設定
されている。
【0051】下位コンパレータ131〜137は、それ
ぞれ比較器CD1〜CD7,相補型の出力アンプCAおよび
アンドゲートAD1〜AD7を備えている。下位コンパレー
タ131の比較器CD1の一方の入力にはマトリクス回路
100の第1列目のスイッチングブロックS21のトラン
ジスタQ1 のコレクタ出力およびスイッチングブロック
11,S31のトランジスタQ2 のコレクタ出力が供給さ
れ、他方の入力にはスイッチングブロックS11,S31
トランジスタQ1 のコレクタ出力およびスイッチングブ
ロックS21のトランジスタQ2 のコレクタ出力が供給さ
れる。
【0052】下位コンパレータ132の比較器CD2の一
方の入力にはマトリクス回路100の第2列目のスイッ
チングブロックS22のトランジスタQ1 のコレクタ出力
およびスイッチングブロックS12,S32のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給され、他方の入力にはスイッ
チングブロックS12,S32のトランジスタQ1 のコレク
タ出力およびスイッチングブロックS22のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給される。
【0053】下位コンパレータ133の比較器CD3の一
方の入力にはマトリクス回路100の第3列目のスイッ
チングブロックS23のトランジスタQ1 のコレクタ出力
およびスイッチングブロックS13,S33のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給され、他方の入力にはスイッ
チングブロックS13,S33のトランジスタQ1 のコレク
タ出力およびスイッチングブロックS23のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給される。
【0054】下位コンパレータ134の比較器CD4の一
方の入力にはマトリクス回路100の第4列目のスイッ
チングブロックS24のトランジスタQ1 のコレクタ出力
およびスイッチングブロックS14,S34のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給され、他方の入力にはスイッ
チングブロックS14,S34のトランジスタQ1 のコレク
タ出力およびスイッチングブロックS24のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給される。
【0055】下位コンパレータ135の比較器CD5の一
方の入力にはマトリクス回路100の第5列目のスイッ
チングブロックS25のトランジスタQ1 のコレクタ出力
およびスイッチングブロックS15,S35のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給され、他方の入力にはスイッ
チングブロックS15,S15のトランジスタQ1 のコレク
タ出力およびスイッチングブロックS25のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給される。
【0056】下位コンパレータ136の比較器CD6の一
方の入力にはマトリクス回路100の第6列目のスイッ
チングブロックS26のトランジスタQ1 のコレクタ出力
およびスイッチングブロックS16,S36のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給され、他方の入力にはスイッ
チングブロックS16,S36のトランジスタQ1 のコレク
タ出力およびスイッチングブロックS26のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給される。
【0057】下位コンパレータ137の比較器CD7の一
方の入力にはマトリクス回路100の第7列目のスイッ
チングブロックS27のトランジスタQ1 のコレクタ出力
およびスイッチングブロックS17,S37のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給され、他方の入力にはスイッ
チングブロックS17,S37のトランジスタQ1 のコレク
タ出力およびスイッチングブロックS27のトランジスタ
2 のコレクタ出力が供給される。
【0058】下位コンパレータ131の比較器CD1の出
力は出力アンプCAの入力に接続され、その正側出力は
2入力アンドゲートAD1の両入力に接続され、負側出力
は下位コンパレータ132の2入力アンドゲートAD2
一方の入力に接続されている。下位コンパレータ132
の比較器CD2の出力は出力アンプCAの入力に接続さ
れ、その正側出力は2入力アンドゲートAD2の他方の入
力に接続され、負側出力は下位コンパレータ133の2
入力アンドゲートAD3の一方の入力に接続されている。
下位コンパレータ133の比較器CD3の出力は出力アン
プCAの入力に接続され、その正側出力は2入力アンド
ゲートAD3の他方の入力に接続され、負側出力は下位コ
ンパレータ134の2入力アンドゲートAD4の一方の入
力に接続されている。下位コンパレータ134の比較器
D4の出力は出力アンプCAの入力に接続され、その正
側出力は2入力アンドゲートAD4の他方の入力に接続さ
れ、負側出力は下位コンパレータ135の2入力アンド
ゲートAD5の一方の入力に接続されている。下位コンパ
レータ135の比較器CD5の出力は出力アンプCAの入
力に接続され、その正側出力は2入力アンドゲートAD5
の他方の入力に接続され、負側出力は下位コンパレータ
136の2入力アンドゲートAD6の一方の入力に接続さ
れている。下位コンパレータ136の比較器CD6の出力
は出力アンプCAの入力に接続され、その正側出力は2
入力アンドゲートAD6の他方の入力に接続され、負側出
力は下位コンパレータ137の2入力アンドゲートAD7
の一方の入力に接続されている。下位コンパレータ13
7の比較器CD7の出力は出力アンプCAの入力に接続さ
れ、その正側出力は2入力アンドゲートAD7の他方の入
力に接続され、負側出力は2入力アンドゲートAD8の両
入力に接続されている。
【0059】このように構成される下位コンパレータ1
31〜137の各比較器CD1〜CD7の出力は、2入力の
レベルに対応して「H」または「L」のレベルとなり、
各アンドゲートAD1〜AD8のいずれか1個のみが「1」
レベルを出力する。下位コンパレータ131〜137の
アンドゲートAD1〜AD7およびAD8の出力はバッファB
D1〜BD8を介して下位エンコーダ140に接続される。
【0060】下位エンコーダ140は、下位データBD
3 ,BD4 を発生するデータラインLN141 と、下位コ
ンパレータ131〜134のアンドゲートAD1〜AD4
出力のいずれかが「1」になったことを示す選択信号S
EL1 を発生する選択ラインLN142 と、下位コンパレ
ータ135〜137アンドゲートAD5〜AD7およびA D8
の出力のいずれかが「1」になったことを示す選択信号
SEL2 を発生する選択ラインLN143 とから構成され
ている。
【0061】図3は、上位側のアンドゲートAU1〜AU3
および下位側のアンドゲートAD1〜AD8の出力と出力変
換コードデータとの対応関係を示している。上述したよ
うに、本実施例におけるマトリクス回路100は、各ス
イッチングブロックを行方向に2分割しているが、この
分割点Cは、図3からわかるように、出力変換コードD
1 〜D4 の上位2ビットに注目すると、上位2ビットの
値が切り替わる点で分割されている。
【0062】また、本来ならば、抵抗列の行数「5」に
合わせて上位側アンドゲート数(上位コンパレータ数)
も同数の「5」にする必要があるが、本実施例において
は、第1行目(最下段)および第5行目(最上段)の抵
抗列に対応する2個のアンドゲートAL およびAH を省
略し、その結果として、最下段および最上段に配置すべ
きスイッチングブロックを2行分省略している。以下
に、アンドゲートおよびスイッチングブロックを省略で
きる理由について、図3を用いて説明する。
【0063】ここでは、まず、最上段にスイッチングブ
ロックを1行設けるとともに、これに対応してアンドゲ
ートAH を有する上位コンパレータ並びに上位エンコー
ダ120のドライブ用バッファを設けた構成を仮想す
る。このような構成において、入力アナログ信号VIN
基準電圧e2 より大きく(VIN>e2 )、コンパレータ
出力が「H」となりアンドゲートAH の出力が「1」レ
ベルとなった場合を考察すると、この場合の出力は、図
3に示すように、〔1111〕〜〔1100〕の4通り
のうちの1つである。これら4通りのデータに注目する
と、これらデータは、1つ下段の上位コンパレータ11
1のアンドゲートAU1の出力が「1」レベルで、下位側
アンドゲートAD5〜AD8のいずれかの出力が「1」レベ
ルの場合に得られるデータと同様である。したがって、
最上段のアンドゲートAH が「1」レベルになる場合に
は、最上段のスイッチングブロックおよび上位エンコー
ダ120のドライブ用バッファを活性化させる代わり
に、1つ下段のスイッチングブロックS11〜S17および
バッファBU1を活性化させればよいことを意味する。こ
のことは、アンドゲートAH の出力とアンドゲートAU1
の出力との和をスイッチングブロックS11〜S17および
バッファBU1に与えれば最上段対応のスイッチングブロ
ックと上位エンコーダのドライブ用バッファは必要なく
なることを意味している。すなわち、VIN>V1 (=e
6 の場合には、本実施例のようにスイッチングブロ
ックS11〜S17およびバッファBU1を活性化すればよ
く、入力アナログ信号VINと基準電圧e2 とを比較する
必要もないことから、最上段対応の上位コンパレータも
不要となる。
【0064】同様に、最下段にスイッチングブロックを
1行設けるとともに、これに対応してアンドゲートAL
を有する上位コンパレータを設けた構成を仮想する。こ
のような構成において、入力アナログ信号VINが基準電
圧e14より小さく(VIN<e14)、コンパレータ出力が
「L」となりアンドゲートAL の出力が「1」レベルと
なった場合を考察すると、この場合の出力は、図3に示
すように、〔0011〕〜
〔0000〕の4通りのうち
の1つである。これら4通りのデータに注目すると、こ
れらデータは、1つ上段のコンパレータのアンドゲート
U3の出力が「1」レベルで、下位側アンドゲートAD1
〜AD4のいずれかの出力が「1」レベルの場合に得られ
るデータと同様である。したがって、最下段のアンドゲ
ートAL が「1」レベルになる場合には、最下段のスイ
ッチングブロックおよび上位エンコーダ120のドライ
ブ用バッファを活性化させる代わりに、1つ上段のスイ
ッチングブロックS31〜S37およびバッファBU3を活性
化させればよいことを意味する。このことは、アンドゲ
ートAL の出力とアンドゲートAU3の出力との和をスイ
ッチングブロックS31〜S37およびバッファBU3に与え
れば最下段対応のスイッチングブロックと上位エンコー
ダのドライブ用バッファは必要なくなることを意味して
いる。すなわち、VIN<V2 (=e10)の場合には、本
実施例のようにスイッチングブロックS31〜S37および
バッファBU3を活性化すればよく、入力アナログ信号V
INと基準電圧e14とを比較する必要もないことから、最
下段対応の上位コンパレータも不要となる。
【0065】選択ゲート150は、アンドゲートA1
4 により構成され、下位エンコーダ140から出力さ
れる選択信号SEL1 およびSEL2 を用いて、上位エ
ンコーダ120から出力されるLモードおよびRモード
の各上位データのうちから一の上位データを選択し、オ
アゲートOR1 ,OR2 を介して変換コードD1 ,D 2
として出力する。
【0066】具体的には、アンドゲートA1 の一方の入
力端子は上位エンコーダ120のLモード用データを発
生するエンコーダラインLN121 の一方のライン(上位
側)に接続され、他方の入力端子は下位エンコーダ14
0の選択信号SEL1 を出力する選択ラインLN142
接続されている。アンドゲートA2 の一方の入力端子は
上位エンコーダ120のRモード用データを発生するエ
ンコーダラインLN122 の一方のライン(上位側)に接
続され、他方の入力端子は下位エンコーダ140の選択
信号SEL2 を出力する選択ラインLN143 に接続され
ている。これらアンドゲートA1 およびA2 の出力は2
入力オアゲートOR1 の各入力端子に接続されている。
【0067】アンドゲートA3 の一方の入力端子は上位
エンコーダ120のLモード用データを発生するエンコ
ーダラインLN121 の他方のライン(下位側)に接続さ
れ、他方の入力端子は下位エンコーダ140の選択信号
SEL1 を出力する選択ラインLN142 に接続されてい
る。アンドゲートA4 の一方の入力端子は上位エンコー
ダ120のRモード用データを発生するエンコーダライ
ンLN122 の他方のライン(下位側)に接続され、他方
の入力端子は下位エンコーダ140の選択信号SEL2
を出力する選択ラインLN143 に接続されている。これ
らアンドゲートA3 およびA4 の出力は2入力オアゲー
トOR2 の各入力端子に接続されている。
【0068】排他的論理和ゲートEXO1 は、下位エン
コーダ140のデータラインLN14 1 の一方のラインか
ら出力される下位データBD3 と上位コンパレータ11
2のアンドゲートAU2の出力レベルをインバータ160
で反転させた信号との排他的論理和をとり、その結果を
下位変換コードD3 として出力する。排他的論理和ゲー
トEXO2 は、下位エンコーダ140のデータラインL
14 1 の他方のラインから出力される下位データBD4
と上位コンパレータ112のアンドゲートAU2の出力レ
ベルをインバータ160で反転させた信号との排他的論
理和をとり、その結果を下位変換コードD4 として出力
する。
【0069】次に、上記構成による動作を説明する。た
とえば、サンプリングされたアナログ信号のサンプリン
グ電圧Vs がVRB<VS <V2 であれば、上位コンパレ
ータ111,112の比較器CU1,CU2の出力がすべて
「L」となり、アンドゲートAU1,AU2からは「0」、
U3からは「1」の2値信号がそれぞれ出力される。そ
の結果、〔001〕なる2値信号が上位エンコーダ12
0に入力される。上位エンコーダ120では、いわゆる
ワイヤードオア回路によって、Lモード用データを発生
する2列のエンコーダライン〔LN121 〕には〔0
0〕、Rモード用データを発生する2列のエンコーダラ
イン〔LN122 〕には〔01〕の上位データがそれぞれ
が発生され、選択ゲート120に出力される。
【0070】また、サンプリング電圧Vs がV2 <VS
<V1 であれば、上位コンパレータ111の比較器CU1
の出力が「L」、上位コンパレータ112の比較器CU2
の出力が「H」となり、上位コンパレータ111のアン
ドゲートAU1およびAU3からは「0」、上位コンパレー
タ112のアンドゲートAU2からは「1」の2値信号が
それぞれ出力される。その結果、〔010〕なる2値信
号が上位エンコーダ120に入力される。上位エンコー
ダ120では、いわゆるワイヤードオア回路によって、
Lモード用データを発生する2列のエンコーダライン
〔LN121 〕には〔10〕、Rモード用データを発生す
る2列のエンコーダライン〔LN122 〕には〔01〕の
上位データがそれぞれが発生され、選択ゲート120に
出力される。
【0071】また、サンプリング電圧Vs がV1 <VS
<VRTであれば、上位コンパレータ111の比較器CU1
の出力が「H」、上位コンパレータ112の比較器CU2
の出力が「L」となり、上位コンパレータ111のアン
ドゲートAU1からは「1」、上位コンパレータ112の
アンドゲートAU2およびAU3からは「0」の2値信号が
それぞれ出力される。その結果、〔100〕なる2値信
号が上位エンコーダ120に入力される。上位エンコー
ダ120では、いわゆるワイヤードオア回路によって、
Lモード用データを発生する2列のエンコーダライン
〔LN121 〕には〔10〕、Rモード用データを発生す
る2列のエンコーダライン〔LN122 〕には〔11〕の
上位データがそれぞれが発生され、選択ゲート120に
出力される。
【0072】これと並行して、各アンドゲートA
U(1,2,3)の中で2値出力信号が「1」となっているコン
トロールライン(x1,2,3 )に接続されているマト
リクス回路100の各スイッチングブロックのトランジ
スタQ3 が各行単位でオンに制御され、さらに量子化レ
ベルの細かな数値化が実行される。
【0073】たとえば、アンドゲートAU3の出力のみが
「1」レベルになると、スイッチングブロックS31〜S
37のトランジスタQ3 がオンとなり、基準抵抗R9 〜R
16で分圧された基準電圧e9 〜e15とサンプリング電圧
S がスイッチングブロックS31〜S37で差動的に増幅
され、下位コンパレータ131〜137によって比較さ
れる。同様に、アンドゲートAU2の出力が「1」レベル
のときはスイッチングブロックS21〜S27が能動化され
, 差動的な増幅作用が行われて、下位コンパレータ13
1〜137による比較が行われる。
【0074】このように、下位の変換コードはスイッチ
ングブロックの行単位で、サンプリングされた電圧VS
とその行の基準抵抗素子で分圧された基準電圧とが比較
され、下位コンパレータ131〜137のアンドゲート
D1〜AD7およびAD8から比較結果に応じた2値信号が
出力されることになる。
【0075】このとき、上位2ビットD1 ,D2 を変換
するときの入力アナログ信号VINがVIN<V2 で下位2
ビットD3 ,D4 を変換するときのアナログ信号がVIN
<e 12の場合、または、上位2ビットD1 ,D2 を変換
するときのアナログ信号がV 2 <VIN<V1 で下位2ビ
ットD3 ,D4 を変換するときのアナログ信号がe8
INの場合、または、上位2ビットD1 ,D2 を変換す
るときのアナログ信号がV1 <VINで下位2ビット
3 ,D4 を変換するときのアナログ信号がVIN<e4
の場合であって、下位コンパレータ131〜134のア
ンドゲートAD1〜A D4のうちの一のアンドゲートから
「1」レベルの信号が下位エンコーダ140に出力され
た場合、下位エンコーダ140では、選択ラインLN
142 が「1」となる。その結果、選択信号SEL1
「1」レベルで選択ゲート150に入力され、選択信号
SEL2 が「0」レベルで選択ゲート150に入力され
る。
【0076】選択ゲート150では、選択信号SEL1
のみを「1」レベルで入力したことに伴い、アンドゲー
トA1 およびA3 のみが活性化される。これらアンドゲ
ートA1 およびA3 には、上位エンコーダ120のライ
ンLN 121 に発生されたLモード用上位データの上位側
および下位側のビットデータがそれぞれ供給されてい
る。したがって、選択ゲート150では、Lモード時の
上位データの各ビットが選択され、その結果、オアゲー
トOR1 ,OR2 を介して上位変換コードD1 ,D 2
して出力される。
【0077】具体的には、アナログ信号VINのサンプリ
ング電圧Vs がVRB<VS <V2 のときには上位変換コ
ード〔D1 ,D2 〕は
〔00〕で、V2 <VS <V1
ときには上位変換コード〔D1 ,D2 〕は〔10〕で、
1 <VS <VRTのときには上位変換コード〔D1 ,D
2 〕は〔10〕で出力される。
【0078】また、下位エンコーダ140では、下位コ
ンパレータ131のアンドゲートA D1の出力が「1」の
ときには下位データBD3 ,BD4 が〔11〕で発生さ
れ、下位コンパレータ132のアンドゲートAD2の出力
が「1」のときには下位データBD3 ,BD4 が〔1
0〕で発生され、下位コンパレータ133のアンドゲー
トAD3の出力が「1」のときには下位データBD3 ,B
4 が〔01〕で発生され、下位コンパレータ134の
アンドゲートAD4の出力が「1」のときには下位データ
BD3 ,BD4
〔00〕で発生されて、データBD3
は排他的論理和ゲートEXO1 に出力され、データBD
4 は排他的論理和ゲートEXO2 に出力される。
【0079】排他的論理和ゲートEXO1 およびEXO
2 では、VRB<VS <V2 ,V1 <VS <VRTのとき、
すなわち、マトリクス回路100の下から第1行目およ
び第3行目のスイッチングブロックS31〜S37,S11
17が選択された場合には、基準電圧の印加方向が順方
向であることから下位データのレベルは下位エンコーダ
140の出力レベルが反転されて、下位変換コード
3 ,D4 として出力される。これに対して、V2 <V
S <V1 のとき、すなわち、マトリクス回路100の下
から第2行目のスイッチングブロックS21〜S27が選択
された場合には、基準電圧の印加方向が逆方向であるこ
とから下位データのレベルは下位エンコーダ140の出
力レベルのままに保持されて、下位変換コードD3 ,D
4 として出力される。
【0080】また、上位2ビットD1 ,D2 を変換する
ときの入力アナログ信号VINがVIN<V2 で下位2ビッ
トD3 ,D4 を変換するときのアナログ信号がe12<V
INの場合、または、上位2ビットD1 ,D2 を変換する
ときのアナログ信号がV2 <VIN<V1 で下位2ビット
3 ,D4 がVIN<e8 の場合、または、上位2ビット
1 ,D2 を変換するときのアナログ信号がV1 <VIN
で下位2ビットD3 ,D4 を変換するときのアナログ信
号がe4 <VINの場合であって、下位コンパレータ13
5〜137アンドゲートAD5〜AD7およびアンドゲート
D8のうちの一のアンドゲートから「1」レベルの信号
が下位エンコーダ140に出力された場合、下位エンコ
ーダ140では、選択ラインLN143 が「1」となる。
その結果、選択信号SEL2 が「1」レベルで選択ゲー
ト150に入力され、選択信号SEL1 が「0」レベル
で選択ゲート150に入力される。
【0081】選択ゲート150では、選択信号SEL2
のみを「1」レベルで入力したことに伴い、アンドゲー
トA2 およびA4 のみが活性化される。これらアンドゲ
ートA2 およびA4 には、上位エンコーダ120のライ
ンLN 122 に発生されたRモード用上位データの上位側
および下位側のビットデータがそれぞれ供給されてい
る。したがって、選択ゲート150では、Rモード時の
上位データの各ビットが選択され、その結果、オアゲー
トOR1 ,OR2 を介して上位変換コードD1 ,D 2
して出力される。
【0082】具体的には、アナログ信号VINのサンプリ
ング電圧Vs がVRB<VS <V2 のときには上位変換コ
ード〔D1 ,D2 〕は〔01〕で、V2 <VS <V1
ときには上位変換コード〔D1 ,D2 〕は〔01〕で、
1 <VS <VRTのときには上位変換コード〔D1 ,D
2 〕は〔11〕で出力される。
【0083】また、下位エンコーダ140では、下位コ
ンパレータ135のアンドゲートA D5の出力が「1」の
ときには下位データBD3 ,BD4 が〔11〕で発生さ
れ、下位コンパレータ136のアンドゲートAD6の出力
が「1」のときには下位データBD3 ,BD4 が〔1
0〕で発生され、下位コンパレータ137のアンドゲー
トAD7の出力が「1」のときには下位データBD3 ,B
4 が〔01〕で発生され、アンドゲートAD8の出力が
「1」のときには下位データBD3 ,BD4
〔00〕
で発生されて、データBD3 は排他的論理和ゲートEX
1 に出力され、データBD4 は排他的論理和ゲートE
XO2 に出力される。
【0084】排他的論理和ゲートEXO1 およびEXO
2 では、VRB<VS <V2 およびV 1 <VS <VRTのと
き、すなわち、マトリクス回路100の下から第1行目
および第3行目のスイッチングブロックS31〜S37,S
11〜S17が選択された場合には、基準電圧の印加方向が
順方向であることから下位データのレベルは下位エンコ
ーダ140の出力レベルが反転されて、下位変換コード
3 ,D4 として出力される。これに対して、V2 <V
S <V1 のとき、すなわち、マトリクス回路100の下
から第2行目のスイッチングブロックS21〜S27が選択
された場合には、基準電圧の印加方向が逆方向であるこ
とから下位データのレベルは下位エンコーダ140の出
力レベルのままに保持されて、下位変換コードD3 ,D
4 として出力される。
【0085】以上説明したように、本実施例によれば、
下位コードを2つのグループに分割し、このグループの
変換コードを得る下位エンコーダ140から、Lモード
データおよびRモードデータを選択するための信号SE
1 およびSEL2 を出力して、上位エンコーダ120
から出力されたLモードデータおよびRモードデータを
選択し上位変換コードD1 ,D2 を得るようにしたの
で、従来の回路のように反転ゲートや禁止ゲートを使用
することなく、直接選択信号を上位データの選択に用い
ることができる。したがって、選択信号の選択ゲート1
50への入力が上位エンコーダ120の出力に対して遅
延するこがなく、変換処理の高速化を図れる。
【0086】また、反転ゲートおよび禁止ゲートが不要
となることに加えて選択信号数を2つに削減でき、選択
される上位コード数並びに選択ゲートの入力ゲート数も
2つに削減できる。さらに、マトリクス回路100の最
上行用の上位コンパレータを第3行目および第2行目間
のデータの変化を検出する上位コンパレータ111で兼
用し、最下行用の上位コンパレータを第2行目および第
1行目間のデータの変化を検出する上位コンパレータ1
12で兼用するようにしたので、従来、(2a −1)個
および2a 行必要であった上位コンパレータ数およびス
イッチングブロック行数を、(2a −2)個および(2
a −1)行に削減することができる。したがって、チッ
プ面積の縮小および消費電力の削減を図れるA/D変換
回路を実現できる利点がある。
【0087】図4は、本発明に係るA/D変換回路の第
2の実施例を示す回路図である。本実施例が上述した第
1の実施例と異なる点は、下位エンコーダ120の選択
ラインをLN142 の1本のみとして選択信号はSEL1
の一つのみを発生させ、選択信号SEL1 をインバータ
170でレベル反転させた信号を選択信号SEL 2 に代
わる信号として、選択ゲート150のアンドゲートA2
およびA4 の他方の入力に供給するように構成したこと
にある。
【0088】本第2の実施例によれば、上記した第1の
実施例の効果に加えて、簡易な構成を実現でき、チップ
面積をさらに縮小できる。
【0089】なお、上述した第1および第2の実施例で
は、4ビット対応のA/D変換回路を例に説明したが、
さらに多ビット対応のA/D変換回路に本発明が適用で
きることはいうまでもない。
【0090】また、上述した第1および第2の実施例で
は、上位エンコーダ120および下位エンコーダ140
の入力側に他出力ピンバッファBU1〜BU3およびBD1
D8を配置した構成を示したが、これら他出力ピンバッ
ファBU1〜BU3,BD1〜BD8は、上位エンコーダ120
および下位エンコーダ140を確実にドライブするため
に設けられるものであり、いわゆる負荷となる上位エン
コーダ120および下位エンコーダ140の容量などに
よっては設ける必要はない。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来必要であった反転ゲートおよび禁止ゲートが不要と
なり、変換処理の高速化を図れる。また、反転ゲートお
よび禁止ゲートが不要となることに加えて選択信号数を
削減でき、選択される上位コード数並びに選択ゲートの
入力ゲート数を削減でき、さらに、データ変化点検出回
路としての上位コンパレータ数およびスイッチングブロ
ック行数を削減できることから、チップ面積の縮小、消
費電力の削減を図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るA/D変換回路の第1の実施例を
示す回路図である。
【図2】図1の回路の上位コンパレータの各アンドゲー
トの出力と上位エンコーダの各エンコーダの出力データ
との対応関係を示す図である。
【図3】図1の回路の下位および上位コンパレータのア
ンドゲートの出力と出力変換コードとの対応関係を示す
図である。
【図4】本発明に係るA/D変換回路の第2の実施例を
示す回路図である。
【図5】従来のA/D変換回路の構成例を示す回路図で
ある。
【図6】図5の回路の上位変換コードパターンを示す図
である。
【図7】図5の回路の下位変換コードパターンを示す図
である。
【図8】A/D変換回路の量子化レベルの関係を示す図
である。
【符号の説明】
100…マトリクス回路 111,112…上位コンパレータ AU1〜AU3…上位側アンドゲート 120…上位エンコーダ LN121 …Lモード用ライン LN122 …Rモード用ライン 131〜137…下位コンパレータ AD1〜AD8…下位側アンドゲート 140…下位エンコーダ LN141 …データライン LN142 ,LN143 …選択ライン 150…選択ゲート A1 〜A4 …アンドゲート 160…インバータ 170…インバータ R1 〜R16…基準抵抗素子 OR1 ,OR2 …オアゲート EXO1 ,EXO2 …排他的論理和ゲート

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの基準電位間に直列に接続された複
    数個の基準抵抗素子と、 マトリクス状に配列され、かつ、上位変換出力信号によ
    って行毎に能動化され、上記基準抵抗素子によって分圧
    した各基準電圧と被変換入力信号とを比較し、下位ビッ
    トデータおよび冗長ビットデータの有無を検出する複数
    のスイッチングブロックと、 上記スイッチングブロックマトリクスの少なくとも最上
    行または最下行を除く、互いに隣接する行間に発生され
    た基準電圧と被変換入力信号とを比較し、データの変化
    点を検出する少なくとも一のデータ変化点検出回路と、 上記データ変化点検出回路の検出結果に応じてあらかじ
    め設定された2モードに応じた上位ビットの変換コード
    を得る上位エンコーダと、 上記各スイッチングブロックの列単位の出力を上記2モ
    ードに応じた2つのグループに分割し、各分割グループ
    毎に下位ビットデータおよび冗長ビットデータの有無に
    応じて所定の下位変換コードを得るとともに、上記上位
    エンコーダの2つの上位ビットの変換コードのうちから
    いずれか一方の変換コードを選択するための選択信号を
    発生する下位エンコーダと、 上記上位エンコーダから出力された2つの上位ビットの
    変換コードのうちからいずれか一方の変換コードを、上
    記下位エンコーダから出力された選択信号に基づいて選
    択的に出力する選択ゲートとを有することを特徴とする
    アナログ/ディジタル変換回路。
  2. 【請求項2】 上記基準抵抗素子は、上記スイッチング
    ブロックのマトリクス配列に対応するように、所定の数
    ずつ複数行に亘るように折り返して配置されるととも
    に、最高値の基準電圧を発生する抵抗素子の行および最
    低値の基準電圧を発生する抵抗素子の行が、他の抵抗素
    子の行に対して所定周期ずらして配置され、 上記上位エンコーダの出力変換コード値が、各行毎の基
    準電圧レベルの遷移方向に応じて設定されている請求項
    1記載のアナログ/ディジタル変換回路。
  3. 【請求項3】 上記所定周期は半周期である請求項2記
    載のアナログ/ディジタル変換回路。
  4. 【請求項4】 マトリクス状に配列されているスイッチ
    ングブロック列が、所定列を基準に2つの列グループに
    分割され、これら列グループ出力が上記下位エンコーダ
    の2グループに対応するように構成され、 上記上位エンコーダの出力変換コード値は、一方のモー
    ド、他方のモードの順で大小の差を持つように設定され
    ている請求項1、2または3記載のアナログ/ディジタ
    ル変換回路。
  5. 【請求項5】 上記2グループは、出力変換コードにお
    ける上位ビットの切替点を基準に分割されている請求項
    1、2、3または4記載のアナログ/ディジタル変換回
    路。
  6. 【請求項6】 上記下位エンコーダは、2つの分割グル
    ープに応じた2つの選択信号を発生するように構成され
    ている請求項1、2、3、4または5記載のアナログ/
    ディジタル変換回路。
  7. 【請求項7】 上記下位エンコーダは、2つの分割グル
    ープのうちの一方のグループに応じた1つの選択信号を
    発生するように構成されている請求項1、2、3、4ま
    たは5記載のアナログ/ディジタル変換回路。
JP03576093A 1993-02-01 1993-02-24 アナログ/ディジタル変換回路 Expired - Fee Related JP3221135B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03576093A JP3221135B2 (ja) 1993-02-24 1993-02-24 アナログ/ディジタル変換回路
US08/190,680 US5525987A (en) 1993-02-01 1994-02-02 Analog to digital converter circuit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03576093A JP3221135B2 (ja) 1993-02-24 1993-02-24 アナログ/ディジタル変換回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06252766A true JPH06252766A (ja) 1994-09-09
JP3221135B2 JP3221135B2 (ja) 2001-10-22

Family

ID=12450808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03576093A Expired - Fee Related JP3221135B2 (ja) 1993-02-01 1993-02-24 アナログ/ディジタル変換回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3221135B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3221135B2 (ja) 2001-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4533903A (en) Analog-to-digital converter
JP2800233B2 (ja) Ad変換器
US4635036A (en) Analog-to-digital converter
US5184130A (en) Multi-stage A/D converter
US5210537A (en) Multi-stage A/D converter
KR20070109856A (ko) 인코드 회로 및 아날로그-디지털 변환기
JP4648779B2 (ja) ディジタル・アナログ変換器
US6542104B1 (en) Method and apparatus for low power thermometer to binary coder
US5119098A (en) Full flash analog-to-digital converter
US5734342A (en) Analog-to-digital converter for generating a digital N-bit Gray code
JPH07106967A (ja) アナログ・デジタル変換器
KR20020064321A (ko) 디지털/아날로그 변환기
JPH06252766A (ja) アナログ/ディジタル変換回路
JP3221133B2 (ja) アナログ/ディジタル変換回路
US4782323A (en) Technique for maintaining a common centroid in switched element analog-to-digital converters
JP3141265B2 (ja) アナログ/ディジタル変換回路
JP3221134B2 (ja) アナログ/ディジタル変換回路
US6346906B1 (en) Thermometric-binary code conversion method, conversion circuit therefor and encoder element circuits used therefor
JP3221131B2 (ja) アナログ/ディジタル変換回路
JPH08125536A (ja) 抵抗ラダー、d−a変換器、及びa−d変換器
JPH06112824A (ja) 補間型a/d変換器
JP3221127B2 (ja) アナログ/ディジタル変換回路
JP2775775B2 (ja) Ad変換回路
JP2775774B2 (ja) Ad変換回路
JP2778058B2 (ja) Ad変換回路

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees