JPH0625167B2 - ピラジン誘導体および該誘導体を含有するカイラルスメクチツク液晶性組成物 - Google Patents

ピラジン誘導体および該誘導体を含有するカイラルスメクチツク液晶性組成物

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JPH0625167B2
JPH0625167B2 JP23213885A JP23213885A JPH0625167B2 JP H0625167 B2 JPH0625167 B2 JP H0625167B2 JP 23213885 A JP23213885 A JP 23213885A JP 23213885 A JP23213885 A JP 23213885A JP H0625167 B2 JPH0625167 B2 JP H0625167B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規なピラジン誘導体、およびこのピラジン
誘導体を含むカイラルスメクチック液晶性組成物に関す
る。さらに詳しくは本発明は、光学活性炭素を有する置
換基が結合したピラジン誘導体、およびこのピラジン誘
導体を含有するカイラルスメクチック液晶性組成物に関
する。
[発明の背景] 近年、表示方法として液晶表示が盛んに用いられている
が、現在における液晶表示方式としてはTN型表示方式
が一般的である。このTN型表示方式にはネマチック液
晶性の化合物が一般的に用いられている。
しかしながら、ネマチック液晶性の化合物を用いるTN
型表示方式は、応答速度が遅いこと、および高マルチプ
レックス駆動には無理があるとの基本的な問題点を有し
ており、昨今においては、このような問題点の少ないス
メクチック液晶性の化合物を利用する表示方法の研究が
盛んに行なわれている。
特に、光学活性炭素(不斉炭素)を分子内に有するスメ
クチック液晶性化合物が示すカイラルスメクチックC相
(以下、単に「SmC*相」と記載することもある)は
強誘電性を示すので、高速応答性を有することが知られ
ている。また、例えばこのような化合物を厚さ1μm程
度の薄いセルに注入した場合においてメモリー性を有す
るようになるとの報告があり、この性質を利用した新た
な表示素子の開発も進められている[エム・エイ・クラ
ーク(N.A.Clark)ら:アプライド・フィジクス・レタ
ー(Applied Phys.lett.),36,899(1980)参照]。
SmC*相を呈する液晶性化合物として最初に報告され
たものは、1975年マイヤー(Meyer)らにより開発
されたDOBAMBC[(S)2−メチルブチル=p−
(p−n−デシルオキシベンジリデンアミノ)シンナメ
ート]であるが、その後の開発により、現在ではDOB
AMBCに類似する構造を有する液晶性化合物以外にも
シッフ塩基系、エステル系およびビフェニル系などの新
たな種類の液晶性化合物が開発されている。
たとえば、特開昭60−92276号公報には、ピラジ
ンに光学活性炭素を有する置換基を導入したピラジン誘
導体の発明が開示され、この誘導体がカイラルスメクチ
ックC相を呈することが示されている。この発明で開示
されているピラジン誘導体は、液晶性化合物として上述
した優れた特性を有するが、化合物の構造上、例えば高
温下に長時間保存させた場合などの過酷な条件下におけ
る安定性が充分でないとの問題がある。
[発明の目的] 本発明は、新規なピラジン誘導体を提供することを目的
とする。
さらに、本発明は、このピラジン誘導体を用いたSmC
*相を呈する液晶性組成物を提供することを目的とす
る。
[発明の要旨] 本発明が新たに提供するピラジン誘導体、下記式[I]
で表わされる。
[ただし、 RおよびRは、互いに独立で、炭素数1〜18のア
ルキル基を表わし、 A、D、EおよびGは、互いに独立で、フッ素原子、塩
素原子、メチル基およびシアノ基からなる群より選ばれ
る置換基を二個以下有することもある1,4−フェニレ
ン基を表わし、 Xはフッ素原子、塩素原子、メチル基およびシアノ基か
らなる群より選ばれる置換基を表わすが、XはRと同
一となることはない、 j、k、lおよびmは、j+k+l+m≧1を満足する
条件のもとで、互いに独立に0もしくは1であり、 そして、 nは0〜5の整数である]。
さらに、本発明は、少なくとも一種類の上記式[I]で
表わされるピラジン誘導体を含有するカイラルスメクチ
ック液晶性組成物をも提供する。
[発明の詳細な記述] 本発明のピラジン誘導体は、下記式[I]で表わされる
化合物である。
およびRは、互いに独立であって、炭素数1〜1
8のアルキル基を表わし、その例としては、メチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ
ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、
n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシ
ル、n−ウンデシル、n−トデシル、n−トリデシル、
n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシ
ル、n−ペプタデシルおよびn−オクタデシルを挙げる
ことができる。ただし、Rは炭素数4以上であること
が好ましく、そしてRは炭素数2〜10であることが
好ましい。
A、D、EおよびGは、互いに独立であって、フッ素原
子、塩素原子、メチル基およびシアノ基からなる群より
選ばれる置換基を二個以下有することもある1,4−フ
ェニレン基を表わす。
Xはフッ素原子、塩素原子、メチル基およびシアノ基か
らなる群より選ばれる置換基を表わすが、XはRと同
一となることはない。Xはメチル基であることが好まし
い。
j、k、lおよびmは、j+k+l+m≧1を満足する
条件のもとで、互いに独立に0もしくは1である。j+
k+l+m≧2であることが好ましく、特にjとlとが
いずれも1であることが好ましい。
nは0〜5の整数であるが、特に0、1、2、3のいず
れかであることが好ましい。
本発明のピラジン誘導体としては、特に下記の式[II]
で表わされる化合物が、室温付近で好ましいSmC*相
を呈することから好ましい。
[ただし、 Rは炭素数4〜18のアルキル基を表わし、 Rは炭素数1〜6のアルキル基を表わし、 そして A、E、Xおよびnは前記と同一の意味を表わす、ただ
しXはRと同一となることはない]。
また、nは0〜3のいずれかの整数であることが好まし
い。
本発明に従うピラジン誘導体の化合物を以下に例示す
る。
(1)[j=1、k=0、l=0、m=0] (2)[j=1、k=0、l=1、m=0] (3)[j=1、k=1、l=0、m=0] (4)[j=1、k=1、l=1、m=0] (5)[j=0、k=0、l=1、m=0] (6)[j=0、k=1、l=0、m=0] (7)[j=0、k=1、l=1、m=0] (上記各式において、RはR′と同様であり、炭素数1
〜18のアルキル基を表わす) 本発明のピラジン誘導体は新規な化合物であるが、公知
の合成方法を組み合わせることにより製造することがで
きる。
たとえば、前記の化合物(1)[j=1、k=0、l=
0、m=0]は、次のようにして製造することができ
る。
5−(4−アルコキシフェニル)−2−ピラジノール
を、ジメチルアニリン中でPOClなどを用いて塩素
化し、次いでシアノ化した後、アルカリ加水分解して得
られる5−(4−アルコキシフェニル)ピラジン−2−
カルボン酸を対応するアルコールでエステル化して上記
化合物(1)を得ることができる。
前記化合物(2)[j=1、k=0、l=1、m=0]
は、前記化合物(1)を製造する際に用いる対応するア
ルコールの種類を変えることにより製造することができ
る。
前記化合物(5)[j=0、k=0、l=1、m=0]
は、次のようにして製造することができる。
まず、テトラヒドロフラン中でトリクロロメチルピラジ
ンにナトリウムアルコキシドを作用させて5−アルコキ
シピラジン−2−アルデヒドアセタールを調製する。次
いで、5−アルコキシピラジン−2−アルデヒドアセタ
ールを加水分解したのち、過マンガン酸カリなどを用い
て酸化し、5−アルコキシピラジン−2−カルボン酸を
得、これを対応するアルコールでエステル化して前記化
合物(5)を得ることができる。
なお、上記製造法の中間体である5−アルコキシピラジ
ン−2−アルデヒドアセタールの合成に関しては、エド
ワード.ジェー(Edward.J)、ジェー、グラボウスキー
(L.Grabowski)外、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahed
ron Letters),5931(1968)に詳細に記載されている。
なお、上記にて製造方法を例示したピラジン誘導体以外
のものも、上記の製造方法に準じて、さらにはこれらと
公知技術とを組み合わせて容易に製造することができ
る。
一般に各種の表示用として用いられる液晶は、液晶性を
示す化合物を少なくとも数種類含む組成物である。
従って、本発明のピラジン誘導体は、一般には公知のカ
イラルスメクチックC相を呈する液晶性化合物と同様
に、他の液晶性化合物と組合わせて用いられ、カイラル
スメクチック液晶性組成物を構成する。ただし、本発明
のピラジン誘導体の優れた特性を有効に利用するために
は、組成物中の上記ピラジン誘導体の含有率が1重量%
以上であることが好ましい。
本発明のピラジン誘導体と混合して使用することができ
る他の液晶性化合物の例としては次の化合物を挙げるこ
とができる。
2−メチルブチル=p−(p−デシルオキシベンジリデ
ンアミノ)シンナマート 2−メチルブチル=p−(p−デシルオキシベンジリデ
ンアミノ)ベンゾアート 4−(2−メチルブトキシ)レゾルシリデン−4′−オ
クチルアニリン p,p′−ジ(5−メチルヘプチルオキシ)アゾキシベ
ンゼン 2−メチルブチル=4′−オクチルオキシ−4−ビフェ
ニルカルボキシラート p−(2−メチルブトキシ)フェニル=4′−オクチル
オキシ−4−ビフェニルカルボキシラート 2−メチルブチル=4′−デシルオキシ−4−ビフェニ
ルカルボキシラート p−(2−メチルブトキシ)フェニル=4′−デシルオ
キシ−4−ビフェニルカルボキシラート 2−メチルブチル=p−(p−オクチルオキシベンゾイ
ルオキシ)ベンゾアート 2−メチルブチル=p−(p−ノニルオキシベンゾイル
オキシ)ベンゾアート 2−メチルブチル=p−(p−ドデシルオキシベンゾイ
ルオキシ)ベンゾアート、 p−デシルオキシフェニル=p−(4−メチルヘキシル
オキシ)ベンゾアート 2−メチルブチル=p−(p−ドデシルオキシ)ベンゾ
イルオキシ−2−シンナマート p−ヘキシルオキシフェニル=p−[p−(2−メチル
ブトキシ)ベンゾイルオキシ]ベンゾアーチ p−ヘキシルオキシフェニル=p−[p−(4−メチル
ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ]ベンゾアート p−(2−メチルブトキシ)フェニル=p−(p−デシ
ルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾアート p−(2−メチルブチル)フェニル=4′−オクチル−
4−ビフェニルカルボキシラート p−ヘプトチフェニル=4′−(4−メチルヘキシル)
−4−ビフェニルカルボキシラート ジ[p−(2−メチルブトキシ)フェニル]=テレフタ
ラート 液晶性組成物の調製は従来利用されている技術に従って
実施することができる。
本発明のピラジン誘導体は、他の化合物(SmC*相、
SmF*相あるいはコレステリック相を有する液晶性化
合物、あるいは公知の液晶組成物に導入されている化合
物)との相溶性に優れている。
また、本発明のピラジン誘導体はカイラルな化合物であ
るため、これを液晶性組成物の添加剤として使用した場
合にも、他の液晶性化合物の自発分極を低下させること
が少ない。
従って、本発明のピラジン誘導体を液晶組成物の成分と
して使用することにより、良好なメモリー性を有する素
子を製造することができ、また高速応答性を有する素子
を製造することができるなどの利点がある。
次に本発明の実施例を示す。
[実施例1] (S)4−(2−メチルブトキシ)フェニル=5−オク
チルオキシピラジン−2−カルボキシラート[j=0,
k=0,l=1,m=0,n=1]の製造 粗アセタールの調製 1−オクタノール300m1に金属ナトリウム13.83
g(602ミリモル)を加え、加熱してアルコラートを
調製した。このアルコラートをトリクロロメチルピラジ
ン36、0g(182ミリモル)のテトラヒドロフラン
(THF)400m1溶液に滴下し、3時間加熱還流を行
なった。放冷後、還流物を水に投入し有機層を分離し、
水層をクロロホルムで二回抽出し、有機層成分と抽出液
とを合せて、これを無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、抽出溶媒および1−オクタノールを留去し油状の粗
アセタール88.1gを得た。
5−オクチルオキシピラジン−2−アルデヒドの調製 得られた粗アセタール88.1g(184ミリモル)に
水600m1および濃塩酸100m1を加え、60〜80℃
で4時間加熱して加水分解を行なった。放冷後、水酸化
ナトリウム水溶液を加え中和し、ヘキサン750m1を用
いて反応生成物(加水分解物)を抽出した。
ヘキサン抽出液を全て集め、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、ヘキサンを留去し、残留物を減圧蒸留して、
5−オクチルオキシピラジン−2−アルデヒド13.3
7g(bp:130〜140℃/3mmHg)を得た。
5−オクチルオキシピラジン−2−カルボン酸の調製 得られた5−オクチルオキシピラジン−2−アルデヒド
8.00g(33.90ミリモル)に、過マンガン酸カ
リ3.57g(22.5ミリモル)および水100m1を
加え、65℃で6時間加熱攪拌して5−オクチルオキシ
ピラジン−2−アルデヒドを酸化した。
反応後、熱時に吸引濾過し未反応物を濾別し、濾紙上の
固体を一回に100m1の熱水を用いて四回洗浄した。
この洗浄液と濾液とを合わせ、二規定の塩酸を用いてpH
値を2に調製した後、水層と有機層(5−オクチルオキ
シピラジン−2−カルボン酸と副反応物を含む)とを分
液し、水層に残留する反応生成物をエーテル200m1を
用いて抽出した。
分液した有機層とエーテル抽出液とを合わせ濃縮し、析
出した析出物をエーテルより再結晶し、5−オクチルオ
キシピラジン−2−カルボン酸5.72g(mp:99
〜101℃)を得た。
(S)4−(2−メチルブトキシ)フェニル=5−オク
チルオキシピラジン−2−カルボキシラートの調製 5−オクチルオキシピラジン−2−カルボン酸1.39
g(5.52ミリモル)を塩化チオニル10m1中で2時
間加熱還流した後、余剰の塩化チオニルを減圧下に除去
し、乾固して、5−オクチルオキシピラジン−2−カル
ボン酸と塩化チオニルとの反応生成物を得た。
この反応生成物にp−(2−メチルブトキシ)フェノー
ル0.99g(5.52ミリモル)とベンゼン6m1溶液
を加え、さらにピリジン6m1を滴下し室温で1時間攪拌
した。
さら、ベンゼン20m1を加え、30%塩酸水溶液、水、
30%水酸化ナトリウム水溶液および水をこの順序で用
いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒
(ベンゼンおよびピリジン)を除去し、得られた固体を
n−ヘキサンで再結晶して目的物である(S)4−(2
−メチルブトキシ)フェニル=5−オクチルオキシピラ
ジン−2−カルボキシラート600mgを得た。
この化合物(C2433として)の元素分析
値は計算値とよく一致した。
得られた化合物の融点は86.0℃で、液晶性を示し
た。
[実施例2] (S)4−(2−メチルブトキシ)フェニル=5−テト
ラデシルオキシピラジン−2−カルボキシラート[j=
0,k=0,l=0,m=0,n=1]の製造 実施例1において粗アセタールを調製する際に使用した
1−オクタノールに代えて1−テトラデカノールを使用
した以外は同様にして製造を行なった。
得られた化合物の融点は70.1℃で、液晶性を示し
た。
[実施例3] (S)2−メチルブチル=5−(4−ドデシルオキシフ
ェニル)ピラジン−2−カルボキシラート[j=1,k
=0,l=0,m=0,n=1]の製造 5−(4−ドデシルオキシフェニル)−2−クロロピラ
ジンの調製 5−(4−ドデシルオキシフェニル)−2−ピラジノー
ル29.7g(83.4ミリモル)、N,N−ジメチル
アニリン10.1g(83.4ミリモル)およびオキシ
塩化リン102g(667ミリモル)を混合し、140
℃で11時間加熱した後、減圧下に未反応のオキシ塩化
リンを留去した。
残留物をヘキサンを溶媒として5.5時間ソックスレー
抽出した後、シリカゲル100gを詰めたカラム(溶
媒:ベンゼン)を用いて精製し、エタノール100m1で
再結晶して、5−(4−ドデシルオキシフェニル)−2
−クロロピラジン12.0gを得た。
5−(4−ドデシルオキシフェニル)−2−シアノピラ
ジンの調製 上記のクロロピラジン12.0g(32ミリモル)、シ
アン化カリ3.12g(48.1ミリモル)、テトラキ
ス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム1.85
g(1.6ミリモル)をジメチルホルムアミド100m1
中に加え、150℃で6時間加熱還流を行なった。放冷
後、100m1の水を加え、500m1のエーテルを用いて
抽出操作を行なった。
抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、シリカゲル
100gを詰めたカラムを用いて(溶媒:ベンゼン)精
製して5−(4−ドデシルオキシフェニル)−2−シア
ノピラジン7.73gを得た。
5−(4−ドデシルオキシフェニル)ピラジン−2−カ
ルボン酸の調製 上記の5−(4−ドデシルオキシフェニル)−2−シア
ノピラジン7.73g(21.2ミリモル)をエチルグ
リソルブ175m1に溶解し、これに水酸化カリウム4.
33gの70m1水溶液を加え、5時間半加熱還流した。
還流後、塩酸13m1を加え、氷冷し、析出物を濾別し、
水で洗浄し、次いでエタノールで洗浄後、乾燥して5−
(4−ドデシルオキシフェニル)ピラジン−2−カルボ
ン酸7.98gを得た。
(S)2−メチルブチル=5−(4−ドデシルオキシフ
ェニル)ピラジン−2−カルボキシラートの調製 実施例1の方法に準じ、5−(4−ドデシルオキシフェ
ニル)ピラジン−2−カルボン酸3.0g(7.8ミリ
モル)と(S)2−メチルブタノール0.69g(7.
8ミリモル)とを反応させて(S)2−メチルブチル=
5−(4−ドデシルオキシフェニル)ピラジン−2−カ
ルボキシラート1400mgを得た。
この化合物(C2842として)元素分析値
は計算値とよく一致した。
得られた(S)2−メチルブチル=5−(4−ドデシル
オキシフェニル)ピラジン−2−カルボキシラートの相
転移温度を第1表に示す。
[実施例4] (S)2−メチルブチル=5−(4−オクチルオキシフ
ェニル)ピラジン−2−カルボキシラート[j=1,k
=0,l=0,m=0,n=1]の製造 実施例3において、5=(4−ドデシルオキシフェニ
ル)−2−ピラジノール29.7g(83.4ミリモ
ル)に代えて、5−(4−オクチルオキシフェニル)−
2−ピラジノール40.0g(133.3ミリモル)を
使用した以外は同様の操作を行なって、5−(4−オク
チルオキシフェニル)ピラジン−2−カルボン酸12.
5g(38.1ミリモル)を得た。次に5−(4−オク
チルオキシフェニル)ピラジン−2−カルボン酸1.1
1g(3.4ミリモル)と(S)2−メチルブタノール
0.30g(3.4ミリモル)を反応させて、(S)2
−メチルブチル=5−(4−オクチルオキシフェニル)
ピラジン−2−カルボキシラート550mgを得た。
得られた化合物の融点は79.5℃で、液晶性を示し
た。
[実施例5] (S)2−メチルブトキシフェニル=5−(4−オクチ
ルオキシフェニル)ピラジン−2−カルボキシラート
[j=1,k=0,l=1,m=0,n=1]の製造 5−(4−オクチルオキシフェニル)ピラジン−2−カ
ルボン酸1.0g(3.0ミリモル)を使用し、(S)
2−メチルブタノールに代えてp−(2−メチルブトキ
シ)フェノール0.55g(3.06ミリモル)を使用
した以外は実施例4と同様にして(S)2−メチルブト
キシフェニル=5−(4−オクチルオキシフェニル)ピ
ラジン−2−カルボキシラート520mgを得た。
得られた化合物の相転移温度を第1表に示す。
[実施例6] (S)2−メチルブトキシフェニル=5−(4−ドデキ
ルオキシフェニル)ピラジン−2−カルボキシラート
[j=1,k=0,l=1,m=0,n=1]の製造 実施例3において、(S)2−メチルブタノール0.6
9g(7.8ミリモル)に代えてp−(2−メチルブト
キシ)フェノール1.41g(7.8ミリモル)を使用
した以外は同様にして(S)2−メチルブトキシフェニ
ル=5−(4−ドデキルオキシフェニル)ピラジン−2
−カルボキシラート1320mgを得た。
[実施例7] (S)2−メチルブチル=4−(5−ドデシルオキシピ
ラジン−2−イル)ベンゾアート[j=0,k=1,l
=0,m=0,n=1]の製造 4−(5−ドデシルオキシプラジン−2−イル)安息香
酸の調製 ラウリルアルコール12g(64ミリモル)に金属ナト
リウム0.43g(18.6ミリモル)を加え加熱して
アルコラートを調製した。このアルコラートに2−クロ
ロ−5−(4−シアノフェニル)ピラジン2.0g
(9.28ミリモル)のTHF50m1溶液を加え50℃
で1時間加熱した。
これに水6m1を加え、過剰のラウリルアルコールを減圧
下に留去した。
残留物にエタノール20m1、水酸化カリウム6g、水4
0m1を加えて1時間加熱還流し、生成した固体を濾取
し、水およびアセトンを用いて洗浄した。
この固体に塩酸25m1、水15m1、酢酸15m1を加え、
11時間加熱還流した。固体を濾取し、水とエタノール
とで洗浄後、乾燥して、4−(5−ドデシルオキシピラ
ジン−2−イル)安息香酸2.33gを得た。
(S)2−メチルブチル=4−(5−ドデシルオキシピ
ラジン−2−イル)ベンゾアートの調製 実施例6において、5−(4−ドデシルオキシフェニ
ル)ピラジン−2−カルボン酸3.0g(7.8ミリモ
ル)に代えて、4−(5−ドデシルオキシピラジン−2
−イル)安息香酸2.33g(6.07ミリモル)を用
い、同様に操作して(S)2−メチルブチル=4−(5
−ドデシルオキシピラジン−2−イル)ベンゾアート1
280mgを得た。
この化合物(C2842として)の元素分析
値は計算値とよく一致した。
得られた(S)2−メチルブチル=4−(5−ドデシル
オキシピラジン−2−イル)ベンゾアートの相転移温度
を第1表に示す。
[実施例8] (S)2−メチルブチル=4−(5−ドデシルオキシピ
ラジン−2−イル)ベンゾアート[j=0,k=1,l
=0,m=0,n=1]の製造 実施例7において、ラウリルアルコール12g(64ミ
リモル)に代えて、1−デカノール12.8g(80ミ
リモル)を用いた以外は同様な操作により上記化合物を
製造した。
得られた化合物の融点は61.9℃で、液晶性を示し
た。
[実施例9] (S)4−(2−メチルブトキシ)フェニル=4−(5
−ドデシルオキシピラジン−2−イル)ベンゾアート
[j=0,k=1,l=1,m=0,n=1]の製造 実施例1において、5−オクチルオキシピラジン−2−
カルボン酸1.39g(5.52ミリモル)に代えて4
−(5−ドデシルオキシピラジン−2−イル)安息香酸
2.69g(7.0ミリモル)を使用し、これとp−
(2−メチルブトキシ)フェノール1.26g(7.0
モル)とを反応させ(S)4−(2−メチルブトキシ)
フェニル=4−(5−ドデシルオキシピラジン−2−イ
ル)ベンゾアート850mgを得た。
得られた化合物の相転移温度を第1表に示す。
[実施例10] 実施例7で得た(S)2−メチルブチル=4−(5−ド
デシルオキシピラジン−2−イル)ベンゾアート20重
量部と実施例8で得た(S)2−メチルブチル=4−
(5−デシルオキシピラジン−2−イル)ベンゾアート
13重量部とを通常の方法に従って混合して得られた液
晶性組成物を、表面にラビング処理を施した透明電極を
有する二枚の基板に加熱封入し、セル厚が1.4μmと
なるように組立てた電気光学素子を、互いに直交する二
枚の偏光板の間に挟持させた。
電極に±3V、0.5Hzの交流電界を印加すると、電界
の位相の反転に対応して液晶の表示状態が変化すること
が確認された。
なお、38℃にて±13Vの交流電界を印加したときの
応答時間は、約200μsであり、マルチプレックス駆
動におけるON状態とOFF状態とのコントラスト比は
1:10であった。
なお、上記混合物の相転移温度は以下の通りであった。
mp(C→I):48.6℃ I→SmA:46.3℃ SmA→SmC*:39.8℃ f(→C):34.0℃ [実施例11] 以下に記載する化合物(a)および(b)を混合溶解して液晶
組成物を得た。配合重量比は(a):(b)=25:75であ
る。
この液晶組成物は36℃以下の温度でSmC*相を示し
た。
この液晶組成物を表面にラビング処理を施した透明電極
を有する二枚の基板に加熱封入してセル厚が2.0μm
となるように組立てた電気光学素子を、互いに直交する
二枚の偏光板の間に挟持させた。
電極に±13V、0.5Hzの交流電界を印加すると、電
界の位相の反転に対応して液晶の表示状態が変化するこ
とが確認された。
しかしながら、30℃におけるパルス幅1msの交流マ
ルチプレックス駆動においては、しきい値特性およびメ
モリー性が不良であり、ONの状態とOFFの状態との
コントラストの比は1:1.5に過ぎなかった。
そこで、上記の液晶組成物90重量部に対して実施例6
で得られたピラジン誘導体10重量部を混合溶解して液
晶組成物を調製した。この液晶組成物は47℃以下の温
度でSmC*相を示した。
この液晶組成物を上記と同様に表面にラビング処理を施
した透明電極を有する二枚の基板に加熱封入してセル厚
が1.0μmとなるように組立てた電気光学素子を、互
いに直交する二枚の偏光板の間に挟持させた。
電極に±13V、0.5Hzの交流電界を印加すると、電
界の位相の反転に対応して液晶の表示状態が変化するこ
とが確認された。そして、電界を切っても表示状態は変
化せず、電界を切る直前の表示状態が保持された。
また、30℃において±13Vの交流電界を印加したと
きの応答時間は800μsであり、交流マルチプレック
ス駆動においては、しきい値特性およびメモリー性が大
幅に改善された。さらに、ON状態とOFF状態とのコ
ントラストの比は1:10となり、これも大幅に改善さ
れた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G02F 1/13 500 (72)発明者 吉本 旗秋 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉研究所内 (72)発明者 青木 和雄 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 株式会 社諏訪精工舎内 (72)発明者 笠原 房子 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 株式会 社諏訪精工舎内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式で表わされるピラジン誘導体: [ただし、 RおよびRは、互いに独立で、炭素数1〜18のア
    ルキル基を表わし、 A、D、EおよびGは、互いに独立で、フッ素原子、塩
    素原子、メチル基およびシアノ基からなる群より選ばれ
    る置換基を二個以下有することもある1,4−フェニレ
    ン基を表わし、 Xはフッ素原子、塩素原子、メチル基およびシアノ基か
    らなる群より選ばれる置換基を表わすが、XはRと同
    一となることはない、 j、k、lおよびmは、j+k+l+m≧1を満足する
    条件のもとで、互いに独立に0もしくは1であり、 そして、 nは0〜5の整数である]。
  2. 【請求項2】下記式で表わされる特許請求の範囲第1項
    記載のピラジン誘導体: [ただし、 Rは炭素数4〜18のアルキル基を表わし、 Rは炭素数1〜6のアルキル基を表わし、 そして A、E、Xおよびnは前記と同一の意味を表わす、ただ
    しXはRと同一となることはない]。
  3. 【請求項3】上記のnが0〜3のいずれかの整数である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項もしくは第2項
    記載のピラジン誘導体。
  4. 【請求項4】下記式で表わされるピラジン誘導体を少な
    くとも一種類含有するカイラルスメクチック液晶性組成
    物: [ただし、 RおよびRは、互いに独立で、炭素数1〜18のア
    ルキル基を表わし、 A、D、EおよびGは、互いに独立で、フッ素原子、塩
    素原子、メチル基およびシアノ基からなる群より選ばれ
    る置換基を二個以下有することもある1,4−フェニレ
    ン基を表わし、 Xはフッ素原子、塩素原子、メチル基およびシアノ基か
    らなる群より選ばれる置換基を表わすが、XはRと同
    一となることはない、 j、k、lおよびmは、j+k+l+m≧1を満足する
    条件のもとで、互いに独立に0もしくは1であり、 そして、 nは0〜5の整数である]。
  5. 【請求項5】上記ピラジン誘導体が下記式で表わされる
    化合物であることを特徴とする特許請求の範囲第4項記
    載の液晶性組成物: [ただし、 Rは炭素数4〜18のアルキル基を表わし、 Rは炭素数1〜6のアルキル基を表わし、 そして A、E、Xおよびnは前記と同一の意味を表わす、ただ
    しXはRと同一となることはない]。
  6. 【請求項6】上記ピラジン誘導体の式におけるnが0〜
    3のいずれかの整数であることを特徴とする特許請求の
    範囲第4項もしくは第5項記載の液晶性組成物。
  7. 【請求項7】上記式で表わされるピラジン誘導体の含有
    率が1重量%以上であることを特徴とする特許請求の範
    囲第4項もしくは第5項記載の液晶性組成物。
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