JPH06251633A - 電気機器ならびに運輸装置の圧接端子用電線およびその導体の製造方法 - Google Patents

電気機器ならびに運輸装置の圧接端子用電線およびその導体の製造方法

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JPH06251633A
JPH06251633A JP3566093A JP3566093A JPH06251633A JP H06251633 A JPH06251633 A JP H06251633A JP 3566093 A JP3566093 A JP 3566093A JP 3566093 A JP3566093 A JP 3566093A JP H06251633 A JPH06251633 A JP H06251633A
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conductor
twisted
cross
pressure contact
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JP3566093A
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Toshihiro Fujino
年弘 藤野
Tamotsu Nishijima
保 西島
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/02Stranding-up
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/0006Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables for reducing the size of conductors or cables

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、可撓性が高く、圧接時における接
続部の信頼性の高い圧接端子用電線およびその導体の製
造方法を提供するものである。 【構成】 撚線導体A1 ′及びそれを被覆する絶縁体7
からなる電線A1 ″において、該撚線導体A1 ′の構成
素線がa1 ,a2 ,a3 が同方向に同じピッチで多層同
心撚りされ、かつ撚線導体断面の占積率が99%以上に
円形圧縮されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気機器内および一般運
輸装置内部において配線される所謂ワイヤハーネス用の
電線に関し、特に端子金具の接続部と圧接接続する場合
において好適な低圧の圧接端子用電線に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に電気機器内部および自動車等運輸
装置においては、装置組立の都合上、電気機器または装
置内の電気部品の配置に合わせて、所定の電線を必要な
長さだけプリアッセンブリした所謂ワイヤハーネスと称
される配線用電線束が使用される。これらハーネス電線
においては、特に低圧仕様では、電線の絶縁被覆材料を
いちいち剥ぐこと無く接続の完了する圧接接続がしばし
ば行われる。この圧接接続は、図7に示すように圧接端
子tのスロット部t1 にハーネス電線wを圧入すること
によりスロット部t1 のエッジにより被覆材料w1 が裂
け、内部の導体w 2 とスロット部t1 のエッジとの電気
接続が完了するというものである(特公平4−1259
3号参照)。
【0003】また電気機器内部および自動車等運輸装置
において従来使われてきた電線導体として図8,図9,
図10のものがある。図8の集合撚り線A3 は、多数の
構成要素aを一括して撚り上げたものであるが、各構成
素線aの相互の位置関係が一定せず不安定である。例え
ば長さ方向にその位置関係を調べてみると最初中心近傍
にあった素線が別の場所では外層側に来ていたりするも
のである。
【0004】図9は最も一般的な7芯撚線A4 であり、
中心線aを中心として6本の素線aを撚り合わせたもの
である。図10は多層の同心撚り線A5 であり、中心線
aを中心として6本の第1層L 1 の素線aを撚り合わ
せ、次いでこれを中心として更に第2層L2 の素線a、
第3層L3 の素線aを順次撚り合わせていったものであ
る。この場合第1層L1 、第2層L2 、第3層L3 ・・
・と各層構成素線の撚り方向は交互に逆方向となり、ま
た撚りピッチも各層で異なっている。
【0005】これら従来例の電線を圧接したときの様子
を図11に示す。ハーネス用電線w′が圧接端子t′の
スロット部t1 ′のエッジt2 ′で絶縁体w1 ′が切断
されながら更に押し込まれると(図11(A)参照)、
ほぼ円形に撚られていた導体撚線w2 ′はその形が崩れ
てしまう(図11(B)参照)。したがって導体撚線w
2 ′とエッジ部t2 ′との電気的接続は不安定なものと
なってしまう。
【0006】このような不安定な電気的接続を解消する
ために、最近では撚線を一括メッキして固めたものや、
または図12に示す圧縮導体等を用いて圧接における信
頼性を向上させている。図12は概ね93%の圧縮導体
6 ′を示す。ここでの圧縮比率は占積率のことであ
り、撚線導体の断面の外接円の面積に対する撚線導体の
実断面積の割合である。これらはいずれも断面の維持性
に重きを置いてその分撚線本来の可撓性を犠牲にしてい
るものである。また、構成素線a′間には隙間sが構成
されるので細径化もまだ十分とはいいがたい。
【0007】もっと広く電線一般に視野を広げてみる
と、圧縮の施された多芯電線として例えば図13および
図14に示すものがある。図13は図10に示されるよ
うな各層交互撚りの多芯撚線において、一括して圧縮さ
れた撚線導体A7 ′における構成素線a′の圧縮状態を
示しており、各層毎に撚り方向が異なっていて構成素線
a′は常に上下の層の線と交差しているので、圧縮度に
は自ずと限界がある。
【0008】また図14は各層ごとに圧縮成形して製造
した圧縮導体A8 ′を示し、この場合は相当な圧縮が可
能である。ただしこれらは高圧用電線に使用が限定さ
れ、しかも圧縮の目的は細径化のためというよりは、電
気特性向上のためのものである。しかも各層L1 ′,L
2 ′を形成する構成素線a′の撚り方向は隣の層と逆に
なっており、ピッチも各層で異なるものである。
【0009】従来におけるこれらの電線の製造方法は、
まず占積率の大きくない(高圧縮を受けていない)撚線
については、従来より多種類の撚線機があり、それらの
どれを用いても製造可能である。その場合に、予め異形
状の成形した構成素線を撚り合わせるものと、撚り合わ
せた後にダイス等を通過させて圧縮するものとがある。
【0010】占積率の比較的大きな、各層で円圧縮を施
した電線(図14参照)においては、中心線aを中心と
して第1層の素線L1 ′を撚りながら圧縮し更にこれら
成形された撚線L1 ′を中心として第2層の素線L2
を撚り込みながら更に圧縮して製造するというものであ
る。したがってこのような構造の圧縮導体A8 ′を製造
するためには、圧縮を加える装置が撚線の層の数だけ必
要となるので、装置全体は大型で複雑なものとならざる
を得ない。
【0011】またもっと占積率の高い撚線を製造する別
の方法としては、例えば特開平1−95420号に開示
される撚線用伸線機を用いるものがあるが、これは通常
の構成の電線を母線とする限りにおいて、第1層までの
撚線を高圧縮できるに過ぎなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように電気機器な
らびに運輸装置の圧接端子用電線においては、圧接接続
の信頼性を向上させるために導体断面形状の維持性に重
きを置いて個々の工夫がなされてきたのであるが、断面
形状の維持性の向上により可撓性が犠牲になってきてお
り、そのためワイヤリングに際して作業性の悪化、
使用時の振動に対する耐疲労特性の劣化等の問題が出て
きた。また各種装置の小型化の要請からハーネス用電
線自体も細径化が必要になってきている。
【0013】したがって電気機器内および一般運輸装置
内の圧接端子用電線として必要な条件は、(A)充分な
可撓性を持つこと、(B)充分な断面形状の維持性を持
つこと、(C)充分に細径化されていること、というこ
とができる。しかしながら、このいずれをも充分に満た
す従来例は存在しなかった。
【0014】例えば、一括メッキ撚線では明らかにメッ
キ工程分だけコスト高となる。また集合撚線や丸線の同
心撚線では断面形状の維持性が無いばかりか細径化にも
対応できない。また7芯の圧縮撚線導体においては可撓
性、断面形状の維持性及び細径化についてかなり対応し
ているがまだ充分でない。
【0015】更には視野を広げて電力用の電線まで眺め
ると、圧縮可能な形状のものもあるがそれらをそのまま
サイズダウンして電気機器ならびに運輸装置の圧接端子
用電線に応用しようとしても、十分な圧縮は期待できな
いか、または製造方法が複雑で大型にならざるを得ずコ
スト高のものとなってしまう。
【0016】またこれら従来例の電線を製造する装置は
多々有ったが、電気機器ならびに運輸装置の圧接端子用
電線として必要な条件を満たす電線導体を製造する方法
もなかった。そこで、本願発明者は上記の課題のすべて
を同時に解決するために鋭意検討を加えた結果、電気機
器ならびに運輸装置の圧接端子用電線が可撓性を持つた
めには多層の撚線構造であること、細径化するために
は充分圧縮されていること、圧接における信頼性を持
つためには各構成素線が密着し動けないこと、しかも
それらを同時に達成するためには、各層の撚り方向が
異なっているのでは完全に稠密にならないこと、また
同ピッチの同心撚りでなければならないことを知見し
た。更にはこれらを実施する方法として特開平1−95
420号記載の装置に特殊な母線を投入して製造するこ
とが合理的であることを見い出し本発明をなすに到った
ものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の圧接端子用電線においては、撚線導体及び
それを被覆する絶縁体からなる電線において、該撚線導
体の構成素線が同方向に同じピッチで多層同心撚りさ
れ、かつ撚線導体断面の占積率が99%以上に円形圧縮
されていることを特徴とし、また、本発明の製造方法に
おいては、母撚線をその断面積よりも小さい断面積のオ
リフィスを通過させることにより該母撚線を細径化する
細径化機構と該母撚線に捻りを付加する撚線機構を同時
に備える捻回伸線装置に、構成素線が同方向に同じピッ
チで同心撚りされた多層母撚線を供給することを特徴と
する。
【0018】
【作用】圧接端子用電線導体は、各構成素線が互いに密
着し、小さな曲げ力で曲がる。
【0019】
【実施例】本発明においては、図1,図2に示される如
くに、各素線aの径が等しく各層L1 ,L2 ,L3 の構
成素線aが同方向に同じピッチで多層同心撚りされた母
撚線A1 を図3に示される撚線製造装置B(特開平1−
95420号参照)により圧縮加工し、図4に示される
多層圧縮同心撚線導体A1 ′を有する圧接端子用電線A
1 ″を得る。
【0020】母撚線A1 において、中心を除く第1層L
1 に6本、第2層L2 に12本、第3層L3 に18本の
合計37本の素線aを同心状に、かつ第2層L2 と第3
層L 3 の隣接する各素線aを結んだ形状が連結線Pで示
される如くに6角形になるように最稠密に配し、これら
を同方向に同ピッチで撚り上げたものである。
【0021】図3において、撚線製造装置Bは、母撚線
供給装置B1 と、捻回伸線機B2 と、回転型巻取機B3
とからなる。母撚線供給装置B1 は、サプライスタンド
で構成されており、母撚線A1 を一定の速度で供給する
ものである。捻回伸線機B2 は、入り口に伸線ダイス1
aが設けられている。この伸線ダイス1aの後方には、
捻回伸線機B2 の床面に固定された支柱2aが固着され
ている。この支柱2aに片支持で回転自在にアーム3a
が取り付けられている。このアーム3aに回転自在にキ
ャプスタン4aが設けられている。また、この支柱2a
の背面には、伸線中の撚線を伸線する伸線ダイス1bが
設けられている。また、このアーム3aの内部には、図
示されていないが、駆動機構が内蔵されており、アーム
3aを回転できるように構成されている。したがって、
アーム3aを回転するとキャプスタン4aが、アーム3
aの支持軸を中心に回転することとなる。このキャプス
タン4aの後方に、キャプスタン4bと同様にキャプス
タン4c,・・・4nが設けられている。
【0022】このキャプスタン4a,4b,4c,・・
・4nは、それぞれ公転速度が異なっている。これは伸
線するオリフィスの位置によって、撚線の伸線による撚
りピッチの伸びが異なり、撚りむらを生じさせずに均一
性を保って撚るのに最も良い状態で撚れるようにするた
めである。このキャプスタン4a,4b,4c,・・・
4nには、それぞれ、伸線ダイス1a,1b,1c,・
・・1nを通った撚線が懸架されており、このキャプス
タン4a,4b,4c,・・・4nによって推進力が付
加される。なお、このキャプスタン4a,4b,4c,
・・・4nを支える支柱2a,2b,2c,・・・2n
の各支柱間には、回転軸5a,5b,5c,・・・5n
が設けられている。この回転軸5a,5b,5c,・・
・5nは、それぞれ所定の撚りピッチを得るための伸線
に応じた速度の回転力を支柱2a,2b,2c,・・・
2n内に内蔵された駆動機構に伝達するためのものであ
る。したがって図示されていない駆動手段によって回転
軸5a,5b,5c,・・・5nが回転され、この回転
軸5a,5b,5c,・・・5nによってアーム3a,
3b,3c,・・・3nが回転し、キャプスタン4a,
4b,4c,・・・4nが公転する。
【0023】この捻回伸線機B2 は母撚線供給装置B1
から供給される母撚線A1 を伸線ダイス1a,1b,1
c,・・・1nによって伸線しながら、キャプスタン4
a,4b,4c,・・・4nによって撚っていく。すな
わち、母撚線A1 を伸線しながら撚りを加えるものであ
る。
【0024】この捻回伸線機B2 によって所望の細径に
伸線された圧縮撚線A1 ′は、回転型巻取機B3 によっ
て所定の撚りピッチに撚られ巻取ドラム6に巻き取られ
る。更に、より大きな減面加工をして撚りピッチが伸び
ても撚りの不均一な部分が生ずることがないように、最
初の伸線ダイス1aを除いて1b,1c,・・・1nを
回転させることができる。
【0025】次にこの動作について説明する。同方向同
ピッチに撚られた多層同心母撚線A 1 (図1参照)は母
撚線供給装置B1 から送り出される。そしてまず捻回伸
線機B2 の伸線ダイス1aを通り、キャプスタン4aに
懸架された後、伸線ダイス1bを通り、順次キャプスタ
ン4b、伸線ダイス1c・・・と通り、所望線径の圧縮
撚線A1 ′となって回転型巻取機B2 に供給される。こ
の捻回伸線機B2 内での撚線の推進力はキャプスタン4
a,4b,4c,・・・4nによって付与される。この
キャプスタン4a,4b,4c,・・・4nは撚線が通
過中公転するため、伸線によって撚線の撚りピッチを締
め上げる方向に撚りが付加される。このようにして撚り
ピッチの伸びは、次の伸線ダイス通過時までに、所謂
「笑い」を生じない程度に吸収されていく。こうして最
初に供給された同方向同ピッチに撚られた多層同心母撚
線A1 は次第に圧縮されながら99%以上の占積率とな
るまで加工が施されることにより本発明の電気機器なら
びに運輸装置の圧接端子用電気導体A1 ′が形成され
る。
【0026】図4においては、本発明の電気機器ならび
に運輸装置の圧接端子用電線A1 ″は電気導体A1 ′お
よび絶縁体7とよりなる。このうち電気導体A1 ′は3
7芯の多層同心撚り線となっており、中心並びに第1層
1 ′、第2層L2 ′は概ね六角形の素線断面a1 を組
み合わせてなり、最外層である第3層L3 ′は概ね四角
形a2 と五角形a3 が組み合わさったものとなってい
る。
【0027】図5に示される母撚線A2 において、中心
を除く第1層L1 に6本、第2層L 2 に12本の合計1
9本の素線aを同心状に、かつ第2層の隣接する各素線
aを結んだ形状が連結線pで示される如くに6角形にな
るように最稠密に配し、これらを同方向に同ピッチで撚
り上げたものであり、これを前記同様に図3の撚線製造
装置Bに供給することにより、中心並びに第1層L1
は概ね六角形の素線断面a1 を組み合わせてなり、最外
層である第2層L2 ′は概ね四角形a2 と五角形a3
交互に組み合わさった電気導体A2 ′が形成され、これ
に絶縁被覆7を設けて電気機器ならびに運輸装置の圧接
端子用電線A2 ″を得る(図6)。
【0028】図から判るように、上記実施例の電気機器
ならびに運輸装置の圧接端子用電線においては、その導
体は占積率が99%以上に円形圧縮されているとととも
に、中心線を除いた第n層目の構成素線数が6×nとな
っているので最外層以外の構成素線断面が概ね六角形を
なし、構成素線全てが稠密に組み合わされることを特徴
としている。このほか製造方法による必要性、即ち全て
の素線を同じ速度で同じ方向に回転させるという方法に
由来して、構成素線が同方向に同じピッチで同心撚りさ
れている。
【0029】こうして得られた上記実施例に示される圧
縮導体は多層多芯の撚線であるので、図9、図12の7
芯の実施例に比較して高い可撓性を有する。また図8の
多芯の集合撚りまたは図13の多層交互撚りの圧縮撚線
に比べて占積率が圧倒的に高いので細径化に対応でき
る。
【0030】更に図14の各層圧縮の各層交互撚線に比
べて、各構成素線が他の素線と接触する面の数(従来例
で4面、実施例で6面)が多いため、互いに移動するの
を係止する作用が多く働き、ブリッジ効果が高く断面形
状維持性が強くなっている。次に占積率限定の妥当性を
探るため、呼び14mm2 の7芯の同芯撚り圧縮導体(純
銅)を圧縮加工した結果、その試料の外径と占積率は表
1に示す通りである。ここでの占積率は重量から換算さ
れる実断面積の外径から計算される外接円断面積に対す
る割合で表した。
【0031】
【表1】これらの試料の断面形状は図15の様に変化し
ていった。ここで図15(A)(B)(C)(D)は各
圧縮加工段階における試料の断面の顕微鏡写真を画像処
理したものである。
【0032】この図15の例は本発明の前記実施例に相
当する多芯撚線ではないが、各種撚線において少なくと
も占積率で99%以上でほぼ完全な円形断面となること
が判る。前記実施例では各素線の断面積を同等にし稠密
構造の断面を得るために、中心以外の各層の構成素線本
数を6の倍数に取ったが、素線径を変えることによって
他の本数にすることは任意に可能であり、本発明の製造
方法で製造可能である。またそのことにより本実施例で
は素線の圧縮形状を概ね四、五、六角形で構成したが、
この形のみに限定されるものではない。
【0033】更に本実施例では中心線を存在させたが、
中心線のない多層同心撚線も本発明に含まれ、また本発
明の製造方法で製造可能である。以上の本発明の電気機
器ならびに運輸装置の圧接端子用電線導体によれば、圧
縮されているとはいえ、多芯撚線であることから、小さ
な曲げ力で電線を曲げることが可能となる。即ち大きな
可撓性が得られるので配索性が向上する。また疲労特性
にも優れ、繰り返し曲げに対する破壊強度も向上する。
【0034】また撚線導体断面の占積率が99%以上に
円形圧縮されることにより、見掛け上ほぼ完全な円形断
面を有するのでほぼ単線と同じ外径で同じ断面積を有す
る導体が得られるので細径化に対応できる。また占積率
で99%以上に円形圧縮される結果として各構成素線が
互いに密着して組み合わされるので、断面の円形状態が
崩れにくくなっており、圧接部の信頼性が向上する。
【0035】更には、母撚線の断面積よりも小さい断面
積のオリフィスを形成して該オリフィスを通過せしめる
ことにより前記母撚線を細径化する細径化機構と母撚線
に捻りを付加する撚線機構を同時に備える捻回伸線装置
に、構成素線が同方向に同じピッチで同心撚りされた中
心線を持った多層撚線または中心線を持たない多層撚線
を供給することにより、本発明の電気機器ならびに運輸
装置の圧接端子用電線導体を製造可能としている。
【0036】
【発明の効果】本発明の電気機器ならびに運輸装置の圧
接端子用電線は、可撓性が高く充分な配索性を持つので
ハーネス電線の組み付け作業性が向上し、断面形状の維
持性が非常に高いので圧接時の接続部の信頼性が高く、
不具合が発生しにくい。
【0037】また見掛け上ほぼ完全な円形断面を有する
のでほぼ単線と同じ外径で同じ断面積を有する導体が得
られるので細径化に対応できる。更には本発明の製造方
法を用いることにより一工程で多層の完全圧縮導体が得
られるので、製造コストも従来の非完全圧縮導体と同等
に抑えることができる。
【0038】ここで本発明の電気機器ならびに運輸装置
の圧接端子用電線が同方向に同じピッチで同心撚りされ
る旨を規定した理由は、もしそうでない場合には撚線を
構成する素線間の位置関係が常に一定とならず、安定し
た稠密構造になれないからである。
【0039】また占積率を99%以上と限定した理由
は、それ以下の圧縮では稠密性がうすれ、圧接時に円形
断面形状が崩れ易くなるので不具合が生じ易くなるのを
防ぐためと充分な細径化を達成するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の母撚線の一例を示す斜視図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】本発明の製造方法に用いる装置の全体図であ
る。
【図4】図1、2の母撚線を圧縮して製造した圧接端子
用電線の断面図である。
【図5】本発明の母撚線の他例を示す断面図である。
【図6】図5の母撚線を圧縮して製造した圧接端子用電
線の断面図である。
【図7】圧接接続を示す斜視図である。
【図8】集合撚線の断面図である。
【図9】非圧縮撚線導体の断面図である。
【図10】各層交互撚り多層撚線の斜視図である。
【図11】(A)は圧接接続開始時、(B)は圧接接続
状態の断面図である。
【図12】7芯圧縮導体の断面図である。
【図13】圧縮撚線の断面図である。
【図14】各層圧縮撚線の断面図である。
【図15】(A)(B)(C)(D)は撚線を圧縮して
いった場合の断面の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 ,A2 多層撚線導体 A1 ′,A2 ′ 多層圧縮撚線導体 A1 ″,A2 ″ 圧接端子用電線
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【表1】 これらの試料の断面形状は図15の様に変化していっ
た。ここで図15(A)(B)(C)(D)は各圧縮加
工段階における試料の断面の顕微鏡写真を画象処理した
ものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撚線導体及びそれを被覆する絶縁体から
    なる電線において、該撚線導体の構成素線が同方向に同
    じピッチで多層同心撚りされ、かつ撚線導体断面の占積
    率が99%以上に円形圧縮されていることを特徴とする
    電気機器ならびに運輸装置の圧接端子用電線。
  2. 【請求項2】 母撚線をその断面積よりも小さい断面積
    のオリフィスを通過させることにより該母撚線を細径化
    する細径化機構と該母撚線に捻りを付加する撚線機構を
    同時に備える捻回伸線装置に、構成素線が同方向に同じ
    ピッチで同心撚りされた多層母撚線を供給することを特
    徴とする電気機器ならびに運輸装置の圧接端子用電線導
    体の製造方法。
JP3566093A 1993-02-24 1993-02-24 電気機器ならびに運輸装置の圧接端子用電線およびその導体の製造方法 Pending JPH06251633A (ja)

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