JPH0625160U

JPH0625160U - 紙製容器

Info

Publication number: JPH0625160U
Application number: JP1168592U
Authority: JP
Inventors: 定司福永
Original assignee: トライウォール株式会社
Priority date: 1992-03-10
Filing date: 1992-03-10
Publication date: 1994-04-05

Abstract

(57)【要約】【目的】薬品、食品等の輸送にも好適で安価でありド
ラム缶に変えることができる紙製容器を提供する。【構成】段ボール紙製の角筒状の本体と、本体内に密
接して収められる段ボール紙製の８角筒と、８角筒内に
収められる合成樹脂シート製の内袋とから構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は紙製容器に関し、特に液体等の輸送に好適な段ボール紙製の紙製容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、液体等の輸送には、ドラム缶が使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、ドラム缶は鋼板で高価であり重い。また、薬品、食品等を輸送して使い捨てにするには不適であり、更に、保管や回収にスペースと経費とを要する。

【０００４】本考案は、薬品、食品等の輸送にも好適で安価でありドラム缶に変えることができる紙製容器を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、段ボール紙製の本体と、該本体内に収められる段ボール紙製の８角筒と、該８角筒内に収められる合成樹脂シート製の内袋とからなり、前記本体は４角筒と、該４角筒の両端開口の一方に対向する縁部に連続し両側にロックフラップを備えた外側フラップと、前記両端開口の他方の対向する縁部に連続し前記ロックフラップの差し込み孔を備えた内側フラップとからなり、前記８角筒は対向する外面が前記本体の４角筒の内面に当接するように形成され、前記内袋は液体等を充填したときに外面が前記８角筒の内面に密着するように形成されている。

【０００６】また、内袋には、アルミ蒸着フィルムあるいはポリエチレン等の合成樹脂製の袋を用いるのが好ましい。

【０００７】また、内袋は、閉鎖状に形成し、頂部にキャップ付き充填口を設けるのが好ましい。また、上方開口に形成し、開口縁部を本体の外側にかぶせるように拡げて液体等を充填し、充填後に開口縁部をバンドで結束するようにしてもよい。

【０００８】また、バンドによる結束は、本体の８角筒に当接部分を縦方向に２条のバンドで結束するのが好ましい。

【０００９】

【作用】

上記のように構成された紙製容器においては、畳まれた本体を角筒状に拡げ、下側の内外フラップを閉じてパレット上に載置し、畳まれた８角筒を拡げて本体内に収めたのち、８角筒に内袋を収め、内袋の充填口のキャップを取って液体等を充填し、キャップを閉じて本体上側の内外フラップを閉じ、本体をバンドで結束する。

【００１０】

【実施例】

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

【００１１】図１において、全体を符号Ａで示す紙製容器は、段ボール紙製の本体１と、その本体１の内部に収められる段ボール紙製の８角筒１０と、この８角筒１０の内部に収められる合成樹脂シート製の内袋１１とからなっている。なお、図中の符号１３は紙製容器を載置する木製ウイングパレットである。

【００１２】前記本体１は、４角筒２と、その４角筒２の両端開口の一方の対向する縁部に連続する１対の内フラップ３と、他方の対向する縁部に連続する外フラップ５とからなっている。

【００１３】図２ないし図３には本体１を展開した状態が示されている。この厚紙Ｐには、段ボール紙が用いられ、その厚紙Ｐには、４角筒２を形成する４つの部分２ａ〜２ｄと合せ代２ｅとが折り曲げ線Ｌ〜Ｌにより画成されている。これらの部分の長手方向の縁部には、交互に内フラップ３と外フラップ５とが折り曲げ線Ｌ１により画成されている。その外フラップ５の両側には、一対のロックフラップ６が形成され、内フラップ３には、ロックフラップ６を差し込む一対の差し込み孔４が形成されている。そして、合せ代２ｅと部分２ａの端縁とを接合して固着し、常時は平板状に折り畳まれている。

【００１４】前記８角筒１０は、本体１と同様な段ボール紙を折り曲げて４角筒２の内面に内接するように形成され、常時は平板状に折り畳まれている。

【００１５】前記内袋１１は、合成樹脂、例えばポリエチレンシートで形成され、その頂部には、キャップ付きの充填口１２（図１）が設けられているが、図１０に示す内袋１１Ａのように、上方開口に形成してもよい。

【００１６】次に、紙製容器Ａの組立て及び液体等の充填の態様を説明する。

【００１７】先ず本体２を角筒状に拡げ、図５及び図６に示すように、４角筒２の一方の開口の内フラップ３、３を折り曲げ線Ｌ１から内方へ直角に折り曲げる。次いで、外フラップ５、５を折り曲げ線Ｌ１から内方へ直角に折り曲げ、同時にロックフラップ６を折り曲げ線Ｌ２から内方に折り曲げて差し込み孔４に挿入し、両フラップ３、５を結合する。

【００１８】次いで、図７及び図８に示すように、パレット１３上に載置する。次いで、８角筒１０を内部に収め、その８角筒１０の内部に内袋１１を収める。次いで、充填口１２のキャップを外し、矢印で示すように液体等を内袋１１の内部に注入充填する。そして図９に示すように、内袋１１内に液体等Ｂが充填されたらキャップで充填口１２を閉じ、上側の内外フラップ３、５を前記と同様に折り曲げて閉じる。

【００１９】図１０は本考案の別の実施例を示し、内袋１１Ａを上方開口に形成し、内袋１１Ａの開口を内外フラップ３、５側に拡げ、矢印のように液体等Ｂを充填したのち、開口を図示しないバンドで結束して閉じるようにした例である。

【００２０】図１１は本考案の使用例を示し、４つの紙製容器Ａをまとめて木製両面パレット１４上に載置し、これらの４つの容器Ａを１つの共通のカバー１５で覆ってまとめた例である。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００２２】（１）遮水性、耐水性、防水性が優れている。

【００２３】（２）耐摩擦性が優れている。

【００２４】（３）折り曲げ強さが優れている。

【００２５】（４）衝撃強度、耐圧縮強度が優れている。

【００２６】（５）外観性、美粧性が優れている。

【００２７】（６）価格的に他素材に比べ、安価である。

【００２８】（７）保管、輸送に省スペースが図れる。

【００２９】（８）したがって、ドラム缶に変えることができ、特に薬品、食品等に用い、用済後に使い捨てするのに有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す分解斜視図。

【図２】本体の展開図。

【図３】外フラップの平面図。

【図４】内フラップの平面図。

【図５】内フラップを閉じた状態を示す図面。

【図６】外フラップを閉じた状態を内方から見た図面。

【図７】充填時の状態を示す側断面図。

【図８】図７の上面図。

【図９】充填が終了しフラップを閉じた状態を示す側断
面図。

【図１０】本考案の別の実施例を示す図７に相当する図
面。

【図１１】本考案の使用例を示す斜視図。

【符号の説明】

Ａ・・・紙製容器Ｂ・・・液体など１・・・本体２・・・４角筒２ａ〜２ｄ・・・部分２ｅ・・・合せ代３・・・内フラップ４・・・差し込み孔５・・・外フラップ６・・・ロックフラップ１０・・・８角筒１１、１１Ａ・・・内袋１２・・・充填孔１３・・・木製ウインドパレット１４・・・木製両面パレット１５・・・カバー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】段ボール紙製の本体と、該本体内に収め
られる段ボール紙製の８角筒と、該８角筒内に収められ
る合成樹脂シート製の内袋とからなり、前記本体は４角
筒と、該４角筒の両端開口の一方に対向する縁部に連続
し両側にロックフラップを備えた外側フラップと、前記
両端開口の他方の対向する縁部に連続し前記ロックフラ
ップの差し込み孔を備えた内側フラップとからなり、前
記８角筒は対向する外面が前記本体の４角筒の内面に当
接するように形成され、前記内袋は液体等を充填したと
きに外面が前記８角筒の内面に密着するように形成され
ていることを特徴とする紙製容器。