JPH06251327A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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Publication number
JPH06251327A
JPH06251327A JP6334693A JP6334693A JPH06251327A JP H06251327 A JPH06251327 A JP H06251327A JP 6334693 A JP6334693 A JP 6334693A JP 6334693 A JP6334693 A JP 6334693A JP H06251327 A JPH06251327 A JP H06251327A
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JP
Japan
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depth
marker
thin film
magnetic head
film magnetic
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Withdrawn
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JP6334693A
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Inventor
Kazunori Onuma
一紀 大沼
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄膜磁気ヘッドのデプス長を精度良く検出
し、デプス長を容易に制御し、デプス精度を向上させ
る。 【構成】 基板1上に磁気回路2の形成される薄膜素子
基板3に保護板5がガラス接合された薄膜磁気ヘッドに
おいて、磁気回路2を下部及び上部磁性体間に少なくと
も導体と絶縁層を積層して形成し、導体形成面にデプス
測定用マーカー6を媒体対向面に露出するように設け、
上記デプス測定用マーカー6のデプス零の位置と絶縁層
形成時に決定される実際のデプス零の位置のズレを検出
する補助マーカー4を設ける。この際、それぞれ異なっ
た間隔で導体形成時,絶縁層形成時に設けられる複数の
マーカー,開口部によって補助マーカーを形成しても良
い。また、デプス測定用マーカーを電気抵抗素子によっ
て形成しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばヘッドを搭載す
る下部磁性体、コイル導体及び上部磁性体等がスパッタ
リング等の真空薄膜形成技術で形成される薄膜磁気ヘッ
ドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜磁気ヘッドは、ヘッドを搭
載する下部磁性体、コイル導体及び上部磁性体等がスパ
ッタリング等の真空薄膜形成技術で形成されるため、量
産性に優れ、且つ特性の均一なヘッドが得られるととも
に、フォトリソグラフィ技術でパターンニングを行って
いるため、狭トラック、狭ギャップ等の微小寸法化が容
易である。
【0003】このため、上記薄膜磁気ヘッドは、記録に
関与するヘッド磁界が急峻となり、高密度記録の記録が
可能となるとともに、高分解能の記録ができ、さらに小
型化が可能である。ところが、上記薄膜磁気ヘッドは、
その構造上コイル導体の巻回数を増やすことが困難であ
り、従ってヘッドの記録効率等を上げるためにデプス長
を10μm程度の極めて小さな値にせざるを得なくなっ
ている。従って、この種の薄膜磁気ヘッドにおいては、
デプス長を的確に判断することが重要な課題となってい
る。
【0004】このような薄膜磁気ヘッドは、一般に下
部,上部磁性体や導体コイルといった薄膜素子の形成さ
れた薄膜素子基板と保護板がガラス接合されたものであ
り、例えば図9に示すように、フェライト等よりなり下
部磁性体にあたる基板21の一主面21aにコイル導体
及び上部磁性体等よりなる磁気回路22が形成される薄
膜素子基板23に、保護板25を上記磁気回路22を覆
うようにガラス接合した後、薄膜素子基板23と保護板
25の媒体との摺動面23a,25aに円筒研磨を施し
て形成する。
【0005】すなわち、上記薄膜磁気ヘッドのデプス長
は、摺動面23a,25aの円筒研磨によって決定され
ることとなる。そこで、薄膜磁気ヘッド製造の際には、
デプス長を検出できるようなデプス測定用マーカーを予
め形成しておき、該デプス測定用マーカーによってデプ
ス長を判断しながら加工を行うようにしている。上記デ
プス測定用マーカーとしては、媒体摺動面に現れるマー
カーの長さ等によってデプス長を判断するもの、媒体摺
動面に現れるデプス測定用マーカーの数や形状によって
デプス長を判断するもの、デプス測定用マーカーの抵抗
値の変化によってデプス長を判断するもの等が挙げられ
る。
【0006】先ず第1のデプス測定用マーカーとして
は、図10に示すような、逆三角形のものが挙げられ、
例えば図9中に示すように基板21の一主面21aに設
けられる。図10Aに示されるデプス測定用マーカー2
6は、デプス零の位置に該測定用マーカー26の90°
の頂点があたるように形成される直角二等辺三角形であ
り、薄膜基板23の摺動面23aに現れる一辺W1 の長
さはデプス長の2倍となる。一方、図10Bに示される
デプス測定用マーカー26は、デプス零の位置に該測定
用マーカー26の45°の頂点があたるように形成され
る直角二等辺三角形であり、摺動面に現れる一辺W2
長さがデプス長となる。すなわち、これらのデプス測定
用マーカーの形成された薄膜磁気ヘッドにおいては、円
筒研磨時に摺動面に現れる一辺の長さによってそのデプ
ス長を判断しながら加工を行う。
【0007】次いで、第2のデプス測定用マーカーとし
ては、図11に示すような長さの異なる複数の板状のデ
プス測定用マーカー27(本図中には4個のデプス測定
用マーカー27a,27b,27c,27dが設けられ
た例を示す。)が、その一端がデプス零の位置にあたる
ように基板21の一主面21aに設けられたものが挙げ
られる。該デプス測定用マーカー27において、各デプ
ス測定用マーカー27a,27b,27c,27dの長
さを所定のデプス長とすることにより、薄膜素子基板2
3の摺動面23a及び図示しない保護板の摺動面を円筒
研磨する際に摺動面に現れるデプス測定用マーカー27
の数によってデプス長を判断することができる。すなわ
ち、上記デプス測定用マーカーの形成された薄膜磁気ヘ
ッドにおいては、円筒研磨時に摺動面に現れるデプス測
定用マーカーの数によってそのデプス長を判断しながら
加工を行う。
【0008】さらに、第3のデプス測定用マーカーとし
ては、図12に示すような長さの異なる複数の板状の電
気抵抗素子よりなるデプス測定用マーカー28(本図中
には3個のデプス測定用マーカー28a,28b,28
cが設けられた例を示す。)が、その一端がデプス零の
位置にあたるように基板21の一主面21aに設けら
れ、且つ他端が隣接するデプス測定用マーカー28と接
続部28d,28eにて接続されたものが挙げられる。
該デプス測定用マーカー28において、各デプス測定用
マーカー28a,28b,28cの長さを所定のデプス
長としておき、これらデプス測定用マーカー28a,2
8b,28cに通電しながら薄膜素子基板23の摺動面
23a及び図示しない保護板の摺動面を円筒研磨する
と、デプス測定用マーカー28a,28b,28c及び
接続部28d,28eが研削されてこれらデプス測定用
マーカー28a,28b,28cの抵抗値が変化する。
従って、該デプス測定用マーカー28の抵抗値の変化に
よってデプス長を判断することができる。すなわち、こ
れらのデプス測定用マーカーの形成された薄膜磁気ヘッ
ドにおいては、円筒研磨時のデプス測定用マーカーの抵
抗値の変化によってそのデプス長を判断しながら加工を
行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なデプス測定用マーカーの形成された薄膜磁気ヘッドに
おいては、デプス測定用マーカーによって検出されるデ
プス長と実際のデプス長が必ずしも一致せず、加工精度
を損なっている。このように加工精度が良好でない場
合、薄膜磁気ヘッドの理論上の製品寿命と実際の製品寿
命に差が生じ、特に実際の製品寿命が理論上の製品寿命
よりも短い場合には、製品の信頼性を著しく損なうこと
になる。
【0010】上記のようなデプス測定用マーカーによっ
て検出されるデプス長と実際のデプス長の差は、デプス
測定用マーカーのデプス零位置と実際のデプス零位置の
ズレによって生じる。
【0011】例えば、円筒研磨時に摺動面に現れる一辺
の長さによってそのデプス長を判断するデプス測定用マ
ーカーの形成される薄膜磁気ヘッドを製造する場合、次
のような製造工程に従って製造する。先ず、図13に示
すようにフェライト等の下部磁性体である基板21上に
第1の絶縁膜24を形成し、その上にコイル導体29を
形成する。この際、図14に示すようにコイル導体29
を形成すると同時に、デプス測定用マーカー26をその
デプス零の位置が図中Q2 で示される設計上デプス零と
なる位置と一致するように形成する。このようなコイル
導体29,デプス測定用マーカー26はメッキ若しくは
エッチング等のフォトリソグラフィ技術によって形成さ
れるため、その位置精度はフォトマスクによって決定さ
れ、数百nm以下の高精度が保証される。
【0012】次いで、図15に示すようにコイル導体2
9及びデプス測定用マーカー26上に第2の絶縁膜30
を形成する。そして、図16に示すようにコイル導体2
9の前後にエッチングを施し、フロントギャップ31及
びバックギャップ32を形成する。すなわち、この工程
により図中P2 で示されるフロントギャップ31のデプ
ス零の位置P2 が決定され、実際のデプス零の位置P2
が決定される。上記第2の絶縁膜30もエッチング等の
フォトリソグラフィ技術によって形成されるため、その
位置精度はフォトマスクによって決定される。
【0013】次に、図17に示すように第2の絶縁膜3
0上にギャップ膜33を形成し、バックギャップ32に
は磁気抵抗を減少させるために再度エッチングを施す。
そして、図18に示すように上部磁性体34を形成して
薄膜磁気ヘッドを得る。
【0014】すなわち、上記薄膜磁気ヘッドにおいて
は、図19に示されるように、デプス測定用マーカー2
6はコイル導体29の形成時に形成されてそのデプス零
の位置は設計上求められたQ2 点に決定されるが、実際
のデプス零の位置は後に形成される第2の絶縁膜30の
形成時、フロントギャップ31の図中P2 で示されるデ
プス零の位置によって決定される。従って、フォトマス
クの重ね合わせのずれ,基板の反り等によってQ2 点,
2 点間にズレが発生し、デプス測定用マーカー26に
よって検出されるデプス長と実際のデプス長が必ずしも
一致せず、加工精度を損なってしまう。
【0015】そこで、デプス測定用マーカーを実際のデ
プス零の位置を決定する第2の絶縁膜形成時において形
成することが提案されているが、絶縁膜は透明又は半透
明物質であるため光学的な測定や画像処理が困難であ
り、研磨時の測定が困難となる。また、コイル導体上に
形成される第2の絶縁膜は薄膜磁気ヘッドの特性上、図
16に示すようなテーパー状に加工する必要があり、デ
プス測定用マーカーを該絶縁膜によって形成した場合、
そのエッジは不鮮明であり、デプス測定用マーカーの幅
等の測定も困難である。従って、デプス測定用マーカー
を第2の絶縁膜によって形成することは好ましくない。
【0016】また、第2の絶縁膜上にフォトレジストの
ような有機物によるデプス測定用マーカーを設けること
も考えられるが、薄膜磁気ヘッドの使用時に摺動面にフ
ォトレジストが出現することとなり、フォトレジストと
他の材料との硬度の差より偏摩耗が発生してしまい、好
ましくない。
【0017】さらには、デプス測定用マーカーと実際の
デプス零の位置のズレをマイクロメーター等により測定
した後に円筒研磨を行う、或いはダミーヘッドを設けて
該ダミーヘッドに円筒研磨を施した後に切断等してデプ
ス測定用マーカーと実際のデプス零の位置のズレを測定
する等の手段が提案されているが、いずれも製造工程を
著しく増加させるものであり、好ましくない。
【0018】そこで、本発明は従来の実情を鑑みて提案
されたものであり、精度良くデプス長を検出することが
でき、かつデプス長の制御が容易な薄膜磁気ヘッドを提
供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、下部及び上部磁性体間に少なくとも導体
と絶縁層が積層され、媒体摺動面に露出するようなデプ
ス測定用マーカーが導体形成面に設けられた薄膜磁気ヘ
ッドにおいて、上記デプス測定用マーカーのデプス零位
置と絶縁層の形成時に決定されるデプス零位置のずれを
検出する補助マーカーが設けられたことを特徴とするも
のである。
【0020】また、本発明は上記のような薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、導体形成面に一定間隔でデプス方向に近接
して形成される複数のマーカーと絶縁層形成面に一定間
隔でデプス方向に近接して形成される複数の開口部によ
って構成され、上記マーカーと開口部の形成間隔が異な
っている、電気抵抗素子によって形成されていることを
特徴とするものである。
【0021】
【作用】本発明は、下部及び上部磁性体間に少なくとも
導体と絶縁層が積層され、媒体摺動面に露出するような
デプス測定用マーカーが導体形成面に設けられた薄膜磁
気ヘッドにおいて、上記デプス測定用マーカーのデプス
零位置と絶縁層の形成時に決定されるデプス零位置のず
れを検出する補助マーカーが設けられているため、デプ
ス測定用マーカーによって検出されるデプス長と実際の
デプス長との差を的確に把握することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら説明する。本実施例の薄膜磁気
ヘッドは、図1に示すように、フェライト等よりなり下
部磁性体である基板1の一主面1aに導体コイル,絶縁
膜,上部磁性体等よりなる磁気回路2の形成される薄膜
素子基板3と、上記磁気回路2を覆うように一主面1a
にガラス接合される保護板5より構成される。また、本
実施例の薄膜磁気ヘッドにおいては、基板1の一主面1
aに例えば図10に示したような逆三角形のデプス測定
用マーカー6及び補助マーカー4が設けられている。上
記デプス測定用マーカーは従来の薄膜磁気ヘッドと同様
にデプス長を検出するために設けられるものであり、図
2に示すように、デプス測定用マーカー6の90°の頂
点が設計上デプス零の位置Q1 に位置し、磁気回路2の
上部磁性体17のデプス零の位置、すなわち実際のデプ
ス零の位置P1 と略同じ位置となるように形成されてい
る。一方の補助マーカーは上記デプス測定用マーカーの
デプス長と実際のデプス長のズレを検出するためのもの
である。
【0023】このような薄膜磁気ヘッドは次のような製
造工程を経て製造される。先ず、従来の薄膜磁気ヘッド
と同様に下部磁性体にあたるフェライト等よりなる基板
上に第1の絶縁膜を形成し、その上にコイル導体を形成
する。この時、図3に示すように、第1の絶縁膜4上に
コイル導体9を形成すると同時に、デプス測定用マーカ
ー6をそのデプス零の位置が図中Q1 で示される設計上
デプス零となる位置と一致するように形成し、後工程に
てガラス接合される保護板と重ならない位置に等間隔に
設けられる複数のマーカー10と目盛り11をコイル導
体9材料にて形成する。本実施例の薄膜磁気ヘッドにお
いては、マーカー10の形状を直角三角形とし、その一
辺が基板の媒体摺動面と平行になるように、目盛り0の
位置に相当するマーカー10aを中心に上下に2個ずつ
設け、それぞれの目盛りを±1,±2とした。なお、こ
れらコイル導体9及びマーカー10はメッキ若しくはエ
ッチング等のフォトリソグラフィ技術によって形成され
るため、その位置精度はフォトマスクにより決定され
る。
【0024】そして、コイル導体9,デプス測定用マー
カー6,マーカー10,目盛り11上に第2の絶縁膜を
設け、図4に示すようにコイル導体9の前後の第2の絶
縁膜12にエッチングを施し、フロントギャップ14及
びバックギャップ15を形成する。すなわち、この工程
によりフロントギャップ14のデプス零の位置P1 が決
定され、実際のデプス零の位置P1 が決定される。ま
た、本実施例の薄膜磁気ヘッドにおいては、図5に示さ
れるように、第2の絶縁膜にエッチングを施して先に設
けたマーカー10よりも狭い間隔の等間隔で複数の開口
部13を設ける。この際、該開口部13は、先に設けた
複数のマーカー10の目盛り0の位置に設けられるマー
カー10aの一辺A1 と目盛り0の位置に設けられる開
口部13aの一辺A2 が重なるようにして、目盛り0の
位置に相当する開口部13aを中心にマーカー10の設
置間隔よりも1μm小さい間隔の等間隔で上下に2個ず
つ設ける。上記フロントギャップ14,バックギャップ
15,開口部13はいずれもエッチングによって形成さ
れるため、その位置精度はフォトマスクにより決定され
る。
【0025】次に、図6に示すように第2の絶縁膜12
上にギャップ膜16を形成し、バックギャップ15には
磁気抵抗を減少させるために再度エッチングを施す。そ
して、上部磁性体17を形成し、媒体摺動面に円筒研磨
を施して薄膜磁気ヘッドを得る。
【0026】上記のように、媒体摺動面に円筒研磨を施
す際には、デプス測定用マーカーによるデプス長と実際
のデプス長のズレを考慮した上で円筒研磨を行う。本実
施例の薄膜磁気ヘッドにおいては、補助マーカーが保護
板と重ならない部分に設けられていることから研磨工程
においてデプス長のズレを確認することが可能である。
本実施例の薄膜磁気ヘッドにおいては、図5に示すよう
な補助マーカーによってデプス測定用マーカーによるデ
プス零の位置と実際のデプス零の位置のズレを検出する
ことにより、デプス長のズレを検出することが可能であ
る。すなわち、コイル導体とマーカー、フロントギャッ
プと開口部が同時に形成されていることから、デプス測
定用マーカーのデプス零の位置と実際のデプス零の位置
にズレが無ければ、図5に示すように目盛り0の位置に
設けられるマーカー10aの一辺A1 と目盛り0の位置
に設けられる開口部13aの一辺A2 が重なり、例えば
実際のデプス零の位置がデプス測定用マーカーのデプス
零の位置よりも2μm上方にずれていると、図7に示す
ように目盛り−2の位置に設けられるマーカー10cの
一辺A3 と目盛り−2の位置に設けられる開口部13c
の一辺A4 が重なる。これは、マーカー10の設置間隔
よりも開口部13の設置間隔が1μm小さく設定されて
いるためである。また、実際のデプス零の位置がデプス
測定用マーカーのデプス零の位置よりも1μm下方にず
れていれば、目盛り+1の位置に設けられるマーカー1
0dと開口部13dの一辺が重なる。そして、デプス測
定用マーカーにて検出されるデプスに上記のようなデプ
ス測定用マーカーによるデプス零の位置と実際のデプス
零の位置のズレを加算して媒体摺動面に円筒研磨を行っ
て薄膜磁気ヘッドを得る。
【0027】従って、本実施例の薄膜磁気ヘッドにおい
ては、下部及び上部磁性体間に少なくとも導体と絶縁層
が積層され、媒体摺動面に露出するようなデプス測定用
マーカーが導体形成面に設けられた薄膜磁気ヘッドにお
いて、導体形成面に形成されるマーカーと絶縁層形成面
に形成される開口部によって構成される補助マーカーが
形成されているため、上記デプス測定用マーカーのデプ
ス零位置と絶縁層の形成時に決定される実際のデプス零
位置のずれを検出した上で、薄膜磁気ヘッドの媒体摺動
面の円筒研磨を行うことができ、精度良くデプス長を検
出し、デプス長を容易に制御することが可能である。
【0028】なお、本実施例の薄膜磁気ヘッドにおいて
は、デプス測定用マーカーとして逆三角形のものを使用
したが、本発明はこれに限られるものではなく、デプス
測定用マーカーとしては前述したものであれば、何れで
も良く、これらのデプス測定用マーカーを用いた薄膜磁
気ヘッド等に適用可能である。
【0029】また、補助マーカーとしては、実施例中で
述べたような複数のマーカーと複数の開口部によって構
成され、そのズレを直接的に観察できるものの他に、図
8に示されるようなコイル導体と同時にマーカー18を
形成し、また第2の絶縁膜形成時に開口部19を形成
し、これらの設計上の間隔と実際の間隔のズレをレーザ
測定又は画像処理等によって求めるようなものも挙げら
れる。
【0030】さらに本発明は、磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ド等の磁気ヘッドにも適用可能である。また、本発明
は、ブロック単位で製造される磁気ヘッドにも適用可能
であり、ブロック中に複数の補助マーカーを設けること
によりブロック単位でのデプス測定用マーカーによって
検出されるデプス長と実際のデプス長を検出することも
可能である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、下部及び上部磁性体間に少なくとも導体と絶縁層
が積層され、媒体摺動面に露出するようなデプス測定用
マーカーが導体形成面に設けられた薄膜磁気ヘッドにお
いて、上記デプス測定用マーカーのデプス零位置と絶縁
層の形成時に決定されるデプス零位置のずれを検出する
補助マーカーが設けられているため、デプス測定用マー
カーによって検出されるデプス長と実際のデプス長との
差を的確に把握することができ、デプス長を容易に制御
することが可能であり、デプス精度を向上した薄膜磁気
ヘッドを得ることができる。
【0032】また、本発明は上記のような薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、補助マーカーが、導体形成面に一定間隔で
デプス方向に近接して形成される複数のマーカーと絶縁
層形成面に一定間隔でデプス方向に近接して形成される
複数の開口部によって構成され、上記マーカーと開口部
の形成間隔が異なっているため、より確実にデプス測定
用マーカーによって検出されるデプス長と実際のデプス
長との差を検出することができ、デプス長を更に容易に
制御することができる。
【0033】さらに、本発明は上記のような薄膜磁気ヘ
ッドにおいて、補助マーカーを電気抵抗素子によって形
成すれば、自動研磨に適した薄膜磁気ヘッドを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した薄膜磁気ヘッドの実施例を示
す斜視図である。
【図2】本発明を適用した薄膜磁気ヘッドのデプス測定
用マーカー周辺の要部拡大模式図である。
【図3】本発明を適用した薄膜磁気ヘッドの実施例の製
造工程を工程順に示すものであり、導体コイル,デプス
測定用マーカー,マーカー,目盛りを形成する工程を示
す模式図である。
【図4】第2の絶縁膜,フロントギャップ,バックギャ
ップ,開口部を形成する工程を示す模式図である。
【図5】補助マーカーを示す拡大模式図である。
【図6】ギャップ膜,上部磁性体を形成する工程を示す
断面図である。
【図7】実際のデプス零の位置がデプス測定用マーカー
のデプス零の位置よりも2μm上方にずれている場合の
補助マーカーを示す拡大模式図である。
【図8】補助マーカーの他の例を示す模式図である。
【図9】従来の薄膜磁気ヘッドを示す斜視図である。
【図10】デプス測定用マーカーの一例を示す模式図で
ある。
【図11】デプス測定用マーカーの他の例を示す模式図
である。
【図12】デプス測定用マーカーのさらに他の例を示す
模式図である。
【図13】従来の薄膜磁気ヘッドの製造工程を工程順に
示すものであり、基板上に第1の絶縁膜,コイル導体を
形成する工程を示す断面図である。
【図14】基板上に第1の絶縁膜,コイル導体,デプス
測定用マーカーを形成する工程を示す模式図である。
【図15】第2の絶縁膜を形成する工程を示す断面図で
ある。
【図16】第2の絶縁膜にエッチングを施し、フロント
ギャップ,バックギャプを形成する工程を示す断面図で
ある。
【図17】ギャップ膜を形成する工程を示す断面図であ
る。
【図18】上部磁性体を形成する工程を示す断面図であ
る。
【図19】第2の絶縁膜にエッチングを施し、フロント
ギャップ,バックギャプを形成した状態を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1・・・・・基板 2・・・・・磁気回路 3・・・・・薄膜素子基板 4・・・・・補助マーカー 5・・・・・保護板 6・・・・・デプス測定用マーカー 9・・・・・コイル導体 10,18・マーカー 11・・・・目盛り 12・・・・第2の絶縁膜 13,19・開口部 14・・・・フロントギャップ 15・・・・バックギャップ 17・・・・上部磁性体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部及び上部磁性体間に少なくとも導体
    と絶縁層が積層され、媒体摺動面に露出するようなデプ
    ス測定用マーカーが導体形成面に設けられた薄膜磁気ヘ
    ッドにおいて、 上記デプス測定用マーカーのデプス零位置と絶縁層の形
    成時に決定されるデプス零位置のずれを検出する補助マ
    ーカーが設けられたことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 補助マーカーが、導体形成面に一定間隔
    でデプス方向に近接して形成される複数のマーカーと絶
    縁層形成面に一定間隔でデプス方向に近接して形成され
    る複数の開口部によって構成され、上記マーカーと開口
    部の形成間隔が異なっていることを特徴とする請求項1
    記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 デプス測定用マーカーが、電気抵抗素子
    によって形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の薄膜磁気ヘッド。
JP6334693A 1993-02-27 1993-02-27 薄膜磁気ヘッド Withdrawn JPH06251327A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009237326A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Furukawa Electric Co Ltd:The 光集積回路モジュール、このモジュールに用いる光学ベンチ、及び光集積回路モジュールの作製方法

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