JPH062512B2 - タンク - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はタンクの温度と異なる温度を有する流体が急激
に流入するタンクに係るものである。

（従来の技術）及び（発明が解決しようとする問題点） 第５図及び第６図は従来の横置タンクを示し、タンク本
体(1)にこのタンクと異なる温度の流体が流入管(2)を介
して流入するようになっている。図中(3)は流入管(2)の
下部に配設された衝撃防止板である。

このようなタンクに例えばタンク本体(1)より高温の液
体が急激に流入する場合、第７図に示すようにタンク本
体(1)が熱膨脹して弓なりに反ることになり、タンク本
体(1)の支脚(4)の付け根部分(a)に大きな応力が生起す
る。

高温液体(b)の流入が緩徐な場合にはタンク全体が同じ
温度になり、支脚(4)の支持部(5)が水平にスライドして
熱応力を緩衝するが、前記したように高温液体(b)が急
激に流入する場合、タンクの温度が均一になる前にタン
ク内に温度分布が生起して、従来のような支脚(4)のス
ライド支持構造では対応できなくなる。

（問題点を解決するための手段） 本発明はこのような問題点を解決するために提案された
もので、タンクの液体流入管の直下に位置して、タンク
内壁面との間にタンク内流入液体通路を形成するように
外周面に縦横の凹状溝を形成した拡散板を配設したこと
を特徴とするタンクに係るものである。

（作用） 本発明においては前記したように、タンク内壁面に沿っ
て、同タンク内壁面との間にタンク内流入液体通路を形
成する拡散板が配設されているので、タンク内に流入し
た同タンクと異なる温度を有する液体は従来のように直
接タンク内底部に落下することなく、前記拡散板とタン
ク内壁面との間に形成された通路内をタンク内壁面に沿
って流れる。従ってタンク壁の温度が流入液体温度に近
ずき、タンク全体が均一な温度となってタンク内に温度
分布が生じなくなる。

（発明の効果） このように本発明によるときはタンクの液体流入管の直
下に位置して、タンク内壁面との間にタンク内流入液体
通路を形成するように外周面に縦横の凹条溝を形成した
拡散板を配設したものであるから液体流入管からタンク
内に流入される液体は拡散板の外周面の縦横の凹条溝に
沿って均一に流れて流入液の飛散を防止すると共にタン
ク壁の温度を流入液体温度に近づけて、タンクの温度が
流入液体の温度と均一温度となってタンク内に温度分布
が生じなくなる等の効果を有する。

（実施例） 以下本発明を図示の実施例について説明する。

(11)は支脚(12)によって支持されたタンク本体、(13)は
液体流入管である。

前記タンク本体(11)の内壁面に沿って、同内壁面との間
に前記液体流入管(13)と連通するタンク流入液体通路を
形成する拡散板(14)が配設されている。

なお図示の実施例においては、前記拡散板(14)にはタン
ク内流入液体が均一に流れるように縦横に凹条溝(14a)
が設けられている。

図示の実施例は前記したように構成されているので、液
体流入管(13)よりタンク本体(11)内に流入したタンク温
度と異なる温度を有する液体(b)は、前記タンク本体(1
1)内壁面と拡散板(14)との間に形成されたタンク流入液
体通路内をタンク本体(11)内壁面に沿って流れ、タンク
壁の温度は流入液体(b)の温度に近づき、タンク本体(1
1)の温度が流入液体(b)の温度と均一になり、タンク全
体が均一な温度となってタンク内に温度分布が生起しな
い。

従ってタンクの反りがなくなり、従来通りの支脚(12)の
水平方向スライド支持構造によってタンクの温度応力に
対応しうるものである。

以上本発明を実施例について説明したが、本発明は勿論
このような実施例にだけ局限されるものではなく、本発
明の精神を逸脱しない範囲内で種々の設計の改変を施し
うるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るタンクの一実施例を示す縦断面
図、第２図は拡散板の斜視図、第３図はその平面図、第
４図はその縦断面図、第５図は従来のタンクの縦断側面
図、第６図はその縦断面図、第７図は同タンクに急激に
高温液体が流入したときの状態を示す縦断面図である。 (11)…タンク本体、(14)…拡散板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】タンクの液体流入管の直下に位置して、タ
   ンク内壁面との間にタンク内流入液体通路を形成するよ
   うに外周面に縦横の凹条溝を形成した拡散板を配設した
   ことを特徴とするタンク。