JPH08136687A - 原子炉容器の容器壁冷却構造 - Google Patents

原子炉容器の容器壁冷却構造

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JPH08136687A
JPH08136687A JP6270823A JP27082394A JPH08136687A JP H08136687 A JPH08136687 A JP H08136687A JP 6270823 A JP6270823 A JP 6270823A JP 27082394 A JP27082394 A JP 27082394A JP H08136687 A JPH08136687 A JP H08136687A
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JP
Japan
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reactor
channel
vessel
wall
coolant
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Application number
JP6270823A
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Kenji Ozaki
健司 尾崎
Toru Iijima
亨 飯島
Kensho Hirata
憲昭 平田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】炉壁ライナの溢流落下部におけるガスのナトリ
ウムへの巻き込みを防止し、炉壁ライナの振動を抑制し
て原子炉の安全性を高める。 【構成】原子炉容器2の内壁側を外側アニュラス部27と
内側アニュラス部28とからなる二重のアニュラス構造と
する。原子炉容器2の中心に面した前記炉壁ライナ21の
壁にチャンネル30を設け、このチャンネル30の下部から
内側アニュラス部28へガス巻き込みがないように冷却材
を導く連結流路29を設ける。この連結流路29の下端の位
置は通常運転時における内側アニュラス部28の液位変動
を考慮した最低液位よりも下方に位置する。これによ
り、低圧プレナム10から低温一次冷却材を外側アニュラ
ス部27を上昇するように導き、炉壁ライナ21で構成され
るせきを乗り越えて下降し、上部プレナム4の冷却材と
合流する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ループ型高速炉におい
て冷却流路を形成する炉壁ライナの溢流落下部でのガス
巻き込みを防止し、炉壁ライナの振動を抑制した原子炉
容器の容器壁冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ループ型高速炉は、一次および
二次の冷却材として液体金属ナトリウムが用いられ、炉
心部で加熱された一次ナトリウムを原子炉容器外に設置
された中間熱交換器(IHX)に導いて、二次ナトリウ
ムと熱交換させる。そして、冷却された一次ナトリウム
を再び炉心部に送り込むようにしている。
【0003】図7は、従来のループ型高速炉を示すもの
で、符号1は原子炉容器2内に設置された炉心で、この
炉心1の下部には、下部プレナム3と上部にホットプレ
ナムと称する上部プレナム4が設けられている。一次冷
却材のナトリウム5を収容する原子炉容器2内部には、
隔壁6によって上部プレナム4と中間プレナム7とに仕
切られており、この隔壁6の中央部を貫通して炉心1が
炉心支持構造8上に設置されている。
【0004】また、炉心支持構造8には炉心1に冷却材
のナトリウム5を流すための高圧プレナム9と低圧プレ
ナム10が設けられ、炉心内の各燃料集合体(図示せず)
への冷却材配分を行なっている。原子炉容器2の上端開
口部を閉鎖する遮蔽プラグ11には炉心上部機構12が配置
されている。
【0005】原子炉容器2の側面には出口配管13が接続
し、この出口配管13から原子炉容器2内のナトリウム5
は流出して中間熱交換器(図示せず)に至り、二次ナト
リウムと熱交換した後、ポンプ(図示せず)を経由して
原子炉容器2の下部側面に接続した入口配管14から原子
炉容器2に流入する。
【0006】原子炉容器2内のナトリウム5液位を起動
時、停止時の過渡時を含め、一定にするためにオーバー
フロー汲上系15を設けている。このオーバーフロー汲上
系15は原子炉容器2内を貫通して設けられたオーバーフ
ロー配管16からナトリウム5を流出する。
【0007】この流出したナトリウム5をオーバーフロ
ータンク17に貯溜し、汲上用の電磁ポンプ18により汲み
上げ配管19を経由して、ナトリウム5を原子炉容器2に
汲上げてナトリウム5の液位を一定に保っている。な
お、汲み上げ配管19には、電磁流量計20が設けられ、流
量測定を行なっている。
【0008】以上の構成のループ型高速炉においては、
炉心1の出口部にある上部プレナム(ホットプレナム)
4の冷却材ナトリウム5の温度は、約 500〜 550℃の高
温に達する。このため原子炉容器2の容器壁保護の観点
から原子炉容器2の容器壁を低温(約 425℃以下)に保
つことが有効である。
【0009】このため、原子炉容器2の内側に炉壁ライ
ナ21を設けて原子炉容器2との間にアニュラス流路22を
形成し、上部プレナム4からの熱を遮蔽して原子炉容器
2の容器壁を保護する構造を採用している。
【0010】また、この原子炉容器2の容器壁の冷却効
果を高めるためにアニュラス流路22に炉心部入口の低温
ナトリウムを低圧プレナム10,連通孔23,中間プレナム
7,フローホール24を経て流し、炉壁ライナ21の上端、
つまり溢流落下部25から上部プレナム4に溢流させてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のループ型高
速炉においては、オーバーフロー汲上系15により原子炉
容器2のナトリウム5の液位を一定にしているため、炉
壁ライナ21から上部プレナム4へ溢流するナトリウム5
の液落差を小さくすることができる。このため、溢流落
下部25におけるガスのナトリウム5への巻き込みが顕材
化しなかった。
【0012】一方、系統の簡素化,物流の削減のため、
オーバーフロー汲上系15を削除したループ型高速炉、た
とえばトップエントリ型高速炉においては原子炉容器2
のナトリウム5液位が起動時,停止時,原子炉トリップ
時等の過渡時に大きく変動する。
【0013】このため、炉壁ライナ21から上部プレナム
4へ溢流するナトリウム5の液落差は大きくなり、溢流
落下部25でガスのナトリウム5への巻き込みが顕著にな
る。ナトリウム5へガスが巻き込まれると、ガスがナト
リウム5に同伴されて、中間熱交換器とポンプを通過し
て炉心1へ導かれ、炉心1の発熱によりガスが膨脹して
炉心1に正の反応度を与える可能性がある。
【0014】また、液落差が大きくなると薄肉構造の炉
壁ライナ21が振動を起こし、原子炉容器2と炉壁ライナ
21より構成されるアニュラス流路22部の液面が周方向に
揺動し、これらの振動とアニュラス流路22部の液面揺動
が悪循環を繰り返して成長する可能性がある。その結
果、炉壁ライナ21が疲労を受け、原子炉の長期間運転
(約40年間)の構造健全性を損ねかねない課題がある。
【0015】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、炉壁ライナの溢流落下部におけるガスのナ
トリウムへの巻き込みを防止し、炉壁ライナの振動を抑
制して原子炉の健全性を高めた、オーバーフロー汲上系
を削除したループ型高速炉の原子炉容器の容器壁冷却構
造を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、原子炉容器の
内壁側を外側アニュラスと内側アニュラスとからなる二
重のアニュラス構造とし、低圧プレナムから低温一次冷
却材を前記外側アニュラス部を上昇するように導き、炉
壁ライナで構成されるせきを乗り越えて下降し、ホット
プレナムの冷却材と合流するように炉壁冷却構造を構成
してなり、前記容器の中心に面した前記炉壁ライナの壁
にチャンネルとこのチャンネルの下部から前記内側アニ
ュラス部へガス巻き込みがないように冷却材を導く連結
流路を設けてなることを特徴とする。
【0017】また、連結流路の下端の高さが通常運転時
における内側アニュラス部の液位変動を考慮した最低液
位よりも下方に位置するか、または、流量が増加し冷却
材がチャンネルをオーバーフローした場合でも、オーバ
ーフローした冷却材がチャンネル内側壁に沿って内側ア
ニュラス部に落下するように、チャンネルの下端が定格
運転時における内側アニュラス部の液位よりも下方に位
置していることを特徴とする。
【0018】さらに、前記チャンネルの内側壁の上端
を、チャンネルをオーバーフローした流れが剥離しにく
いように流線形状とすることを特徴とし、前記炉壁冷却
構造において、炉壁ライナの上部に原子炉容器の中心方
向に傾斜した部分を設け、その傾斜部分に前記連結流路
が固定されていることを特徴とする。
【0019】また、前記連結流路の固定および前記炉壁
ライナの振動防止のため、前記連結流路と炉壁ライナを
プレートで接続してなることを特徴とし、前記連結流路
において、流路入口からガスを巻き込まないようにする
ために障害物を設けてなることを特徴とする。
【0020】また、前記チャンネル内での冷却材液位を
調節するためのオリフィスを前記連結流路下端に設ける
ことを特徴とし、前記チャンネル内での冷却材液位を調
節するため、前記連結流路内に流体の圧力損失を増加さ
せる流体摩擦構造を有することを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明は、通常運転時に原子炉容器内のナトリ
ウムの液位が大幅に変化する原子炉の容器壁の冷却構造
において、炉壁ライナの内側の壁にチャンネルとこのチ
ャンネル下部から内側アニュラスへナトリウムを導く連
結流路を設けてあり、この連結流路の下端の高さは通常
運転時における内側アニュラス部の最低液位よりも下に
位置している。
【0022】これにより、ナトリウムが炉壁ライナを越
えて内側アニュラス部のナトリウムに流れ込むときに、
ガスに接触することなく流れ込むことができるため、ガ
スの巻き込みを防止することができる。
【0023】また、チャンネルの下端の高さが、定格運
転時における内側アニュラス部の液位よりも下方に位置
し、冷却材流量が増加しチャンネルからオーバーフロー
した場合でも、冷却材がチャンネルの内側壁に沿って内
側アニュラスに流れ込むためガスの巻き込みを防止する
ことができる。
【0024】また、肉薄構造の炉壁ライナ内側にチャン
ネルを固定することあるいは炉壁ライナ上部を内側に傾
斜させることにより、炉壁ライナの剛性を高め、炉壁ラ
イナの振動を防止し、原子炉の長期間運転(40年間)中
の構造健全性を向上させることができる。さらに、原子
炉運転中の安全性も向上させることができる。
【0025】連結流路を固定するため、プレートで、連
結流路と炉壁ライナを接続している。このことは、同時
に炉壁ライナの剛性を高めることにもなり、炉壁ライナ
の振動防止を図ることもできる。
【0026】チャンネル下部の連結流路入口に、多孔板
等の障害物を設けることで、連結流路入口での冷却材の
流速を遅くすることができ、連結流路入口からのガス巻
き込みを防止できる。
【0027】連結流路下端にオリフィスを設けることあ
るいは連結流路内流体の圧力損失を増加させる流体摩擦
構造を有することにより、チャンネル内での冷却材の高
さを調整している。このことにより、上記と同様に連結
流路入口でのガス巻き込みを防止できる。さらに、連結
流路内を落下する冷却材の流速を低減できるため、冷却
材の落下により内側アニュラス部の冷却材へ与える運動
量を低減でき、炉壁ライナの振動を抑制できる。
【0028】
【実施例】本発明に係る原子炉容器の容器壁冷却構造の
第1から第6までの各実施例を図1から図6までに各々
対応させて説明する。なお、各々の図において図7と同
一部には同一符号を付して重複する部分の説明は省略す
る。
【0029】この第1の実施例が従来例と異なる点は、
図1に示したように原子炉容器2の容器壁を炉壁ライナ
17と内側ライナ26により外側アニュラス部27と内側アニ
ュラス部28とからなる二重のアニュラス構造を形成する
とともに、炉壁ライナ21の内側上部にチャンネル30を設
置し、そのチャンネル30の下部より内側アニュラス部28
へ冷却材5を導く連結流路29を設けてなることにある。
【0030】図1(a)は、この第1の実施例を示す縦
断面図、(b)は(a)におけるA部を拡大した内側ア
ニュラス部28まわりの縦断面図を示している、図1
(b)中のL1は原子炉運転時における内側アニュラス
部28の冷却材の最低液位を示し、L2は定格運転時の液
位を示している。
【0031】ここで、連結流路29の下端が運転時におけ
る最低液位L1よりも低く位置していることを示してい
る。また、チャンネル30の下端が定格運転時の液位L2
よりも低く位置していることを示している。
【0032】また、本実施例では図6に示したオーバー
フロー汲上系15を削除したループ型高速炉となるもの
で、図1(a)に示すような原子炉容器2の容器壁に図
6に示す出口配管13および入口配管14等のノズルを設け
ず、出口配管13および入口配管14はともに遮蔽プラグ11
を貫通して配置される。
【0033】外側アニュラス部27を上昇してきた冷却材
は炉壁ライナ21を乗り越えてチャンネル30に流れ込み、
さらに連結流路29内に降下し内側アニュラス部28に流入
し、ホットプレナム4へ流出する。連結流路28はプレー
ト31により炉壁ライナ21と固定されている。
【0034】本実施例では、内側アニュラス部28に流入
する冷却材が、連絡流路29によりガスに接触せずに流入
するため内側アニュラス部28へのガスの巻き込みが防止
される。また、冷却材流量が定格運転時よも増加しチャ
ンネル30からオーバーフローした場合、オーバーフロー
した冷却材はチャンネル30の内側壁に沿って落下し、内
側アニュラス部28に流れ込む。
【0035】このとき、冷却材の落下する距離が小さく
流量が少ないためガス巻き込みが発生しない。また、炉
壁ライナ21の内壁にチャンネル30およびプレート31を設
置することにより、炉壁ライナ21の剛性を高め、振動を
抑制する効果がある。
【0036】つぎに、図2により本発明の第2の実施例
を説明する。図2は本実施例の要部を示す縦断面図であ
る。なお、本実施例の要部のみを図1(b)と対比して
おり、他の部分は図1(a)と同様なので重複する部分
の説明は省略する。
【0037】本実施例は図2に示したようにチャンネル
30の内側壁上端が流線形状に30aに形成されており、こ
の流線形状30aによりチャンネル30をオーバーフローし
た冷却材が剥離しにくい構造になっている。したがっ
て、本実施例によれば、内側アニュラス部28に落下する
際のガスの巻き込みを抑制することができる。同時に、
第1の実施例での効果も含んでいる。
【0038】つぎに、図3により本発明の第3の実施例
を説明する。図3は本実施例の要部を示す縦断面図であ
る。なお、本実施例の要部のみを図1(b)と対比して
おり、他の部分は図1(a)と同様なので重複する部分
の説明は省略する。
【0039】炉壁ライナ21の上部が内側へ傾斜した傾斜
面の21aが形成されており、その傾斜した傾斜面21aに
連結流路29が接続されている。また、連結流路29はその
外側面でプレート31により炉壁ライナ21と固定されてい
る。
【0040】本実施例によれば第1の実施例と同様に、
内側アニュラス部28に流入する冷却材が連結流路29によ
りガスに接触せずに流入するため、内側アニュラス部28
へのガス巻き込みが防止される。また、炉壁ライナ21の
上部を内側へ傾斜させることおよび炉壁ライナ21の内側
にプレート31を設置することにより、炉壁ライナ21の剛
性を高め、振動を抑制する効果がある。
【0041】つぎに、図4により本発明の第4の実施例
を説明する。図4は本実施例の要部を示す縦断面図であ
る。本実施例はチャンネル30内の下端面に接続した連結
流路29の入口に障害物となる多孔板32を設置したことに
ある。なお、その他の部分は、第1の実施例と同様のた
め省略する。
【0042】本実施例によれば多孔板32を設けること
で、連結流路29へ流入する速度を低減でき、連結流路29
の入口からガスを巻き込むことを抑制することができる
と同時に、第1の実施例での効果も含んでいる。
【0043】つぎに、図5により本発明の第5の実施例
を説明する。本実施例は図5に示したように連結流路29
の下端にオリフィス33を設置したことにあり、その他の
部分は、第1の実施例と同様のため省略する。
【0044】本実施例によればオリフィス33を設置する
ことにより、チャンネル30内の液位を調節し、チャンネ
ル30内からのガス巻き込みを抑制することができる。ま
た、連結流路29内を下降する冷却材の流速を低減し、内
側アニュラス部28に与える運動量を低減でき、炉壁ライ
ナの振動を抑えることができる。また、本実施例では、
第1の実施例および第2の実施例での効果も含んでい
る。
【0045】つぎに、図6により本発明の第6の実施例
を説明する。図6(a)は本実施例における連結流路29
内に流体摩擦構造34を設置した場合を示した縦断面図で
ある。他の部分は、第1の実施例と同様のため省略す
る。図6(b)は図6(a)C−C矢視方向から見た平
面図である。図6においてたとえばスリットまたはアミ
状体の多層構造からなる流体摩擦構造34を設置すること
で、第5の実施例と同様の効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、原子炉容器の中心に面
した炉壁ライナの壁にチャンネルとこのチャンネルの下
部から内側アニュラス部へ連結流路を設けることによ
り、内側アニュラス部へのガス巻き込みを抑制すること
ができる。また、炉壁ライナの振動を抑制することおよ
びつぎに述べる効果もある。
【0047】(1)チャンネルの下端の高さを定格運転
時の内側アニュラス部液位よりも下方にい位置すること
により、冷却材がチャンネルからオーバーフローした場
合でもチャンネルの内側壁に沿って内側アニュラス部に
落下するためガスの巻き込みを抑制することができる。
【0048】(2)チャンネルの内側壁上端を流線形状
とすることにより、チャンネルからオーバーフローした
流れが剥離しにくくすることにより、内側アニュラス部
に落下する際のガスの巻き込みを抑制することができ
る。
【0049】(3)炉壁ライナの上部に原子炉容器の中
心方向に傾斜した部分を設け、その傾斜部分に連結流路
が固定されていることにより、蒸気と同様に内側アニュ
ラス部へのガス巻き込みの抑制,炉壁ライナの振動の抑
制を図ることができる。
【0050】(4)連結流路と炉壁ライナをプレートで
固定することにより、炉壁ライナの剛性を上げ、炉壁ラ
イナの振動を抑制に効果がある。連結流路入口に障害物
を設けたことにより、連結流路への流入速度を低減し、
流路入口からのガス巻き込みを抑制できる。
【0051】(5)連結流路下端にオリフィスを設置す
ることにより、チャンネル内での冷却材液位を調節しチ
ャンネル内でのガス巻き込みを抑制できる。また、連結
流路内を下降する冷却材の流速を低減し、内側アニュラ
ス部に与える運動量を低減でき、炉壁ライナの振動を抑
えることができる。
【0052】(6)連結流路内に流体の圧力損失を増加
させる流体摩擦構造を設置することにより、上記同様、
チャンネル内でのガス巻き込みの抑制,炉壁ライナの振
動抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る原子炉容器の容器壁冷却
構造の第1の実施例を示す縦断面図、(b)は(a)に
おけるA部を拡大して示す縦断面図、(c)は(b)に
おけるB−B矢視断面図。
【図2】本発明に係る第2の実施例の要部を示す縦断面
図。
【図3】本発明に係る第3の実施例の要部を示す縦断面
図。
【図4】本発明に係る第4の実施例の要部を示す縦断面
図。
【図5】本発明に係る第5の実施例の要部を示す縦断面
図。
【図6】(a)は本発明に係る第6の実施例の要部を示
す縦断面図。(b)は(a)におけるC−C矢視拡大断
面図。
【図7】従来のループ型高速炉の構成を一部ブロックで
示す縦断面図。
【符号の説明】
1…炉心、2…原子炉容器、3…下部プレナム、4…上
部プレナム(ホットプレナム)、5…ナトリウム、6…
隔壁、7…中間プレナム、8…炉心支持構造、9…高圧
プレナム、10…低圧プレナム、11…遮蔽プラグ、12…炉
心上部機構、13…出口配管、14…入口配管、15…オーバ
ーフロー汲上系、16…オーバーフロー配管、17…オーバ
ーフロータンク、18…電磁ポンプ、19…汲み上げ配管、
20…電磁流量計、21…炉壁ライナ、22…アニュラス流
路、23…連通孔、24…フローホール、25…溢流落下部、
26…内側ライナ、27…外側アニュラス部、28…内側アニ
ュラス部、29…連結流路、30…チャンネル、31…プレー
ト、32…多孔板、33…オリフィス、34…流体摩擦構造。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉容器の内壁側を炉壁ライナと内側
    ライナとにより外側アニュラス部と内側アニュラス部と
    からなる二重のアニュラス構造を形成し、前記炉壁ライ
    ナにチャンネルを設け、このチャンネルの下部から前記
    内側アニュラス部へガスの巻き込みがないように冷却材
    を導く連結流路を設けてなることを特徴とする原子炉容
    器の容器壁冷却構造。
  2. 【請求項2】 前記連結流路の下端の位置は原子炉の通
    常運転時における前記内側アニュラス部の液位変動を考
    慮した最低液位よりも下方に位置しているか、または前
    記チャンネルの下端の位置は原子炉定格運転時における
    前記内側アニュラス部の液位よりも下方に位置している
    ことを特徴とする請求項1記載の原子炉容器の容器壁冷
    却構造。
  3. 【請求項3】 前記チャンネルの内側壁の上端を流線形
    状に形成してなるか、または前記炉壁ライナの上部に原
    子炉容器の中心方向に傾斜した傾斜部を設け、この傾斜
    部に前記連結流路が固定されてなることを特徴とする請
    求項1記載の原子炉容器の容器壁冷却構造。
  4. 【請求項4】 前記連結流路と前記炉壁ライナとをプレ
    ートで接続してなるか、または前記連結流路に障害物の
    多孔板を設けてなることを特徴とする請求項1記載の原
    子炉容器の容器壁冷却構造。
  5. 【請求項5】 前記チャンネル内での冷却材液位を調節
    するためのオリフィスを前記連結流路下端に設けるか、
    または前記連結流路内に流体の圧力損失を増加させる流
    体摩擦構造を有することを特徴とする請求項1記載の原
    子炉容器の容器壁冷却構造。
JP6270823A 1994-11-04 1994-11-04 原子炉容器の容器壁冷却構造 Pending JPH08136687A (ja)

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Cited By (3)

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FR2762436A1 (fr) * 1997-04-17 1998-10-23 Doryokuro Kakunenryo Systeme de refroidissement de cuve de reacteur pour reacteurs rapides
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