JPH06250399A - 焦電性を有する物質の熱処理方法及び装置 - Google Patents
焦電性を有する物質の熱処理方法及び装置Info
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- JPH06250399A JPH06250399A JP5797693A JP5797693A JPH06250399A JP H06250399 A JPH06250399 A JP H06250399A JP 5797693 A JP5797693 A JP 5797693A JP 5797693 A JP5797693 A JP 5797693A JP H06250399 A JPH06250399 A JP H06250399A
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- Japan
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- pyroelectric
- heat treatment
- substance
- temperature
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温度での熱処理を行いつつ、焦電効果によ
る表面電荷の発生等を抑制することのできる焦電性を有
する物質の熱処理装置を提供すること 【構成】 密閉可能な筐体1内の底部に配置されたスペ
ーサ2上に、表面にフォトレジスト3が塗布された焦電
材料基板4が配置可能となり、また筐体内の上方所定位
置に、イオン照射装置5が配置される。イオン照射装置
は、図(B)に示すように、ファン5aの送風方向に正
並びに負の放電電極5bを配置し、その電極間に所定の
高電圧を印加してコロナ放電を生じさせ、電極間に存在
するガス(空気,N2 等)をイオン化する。そして、こ
のイオン化ガス6がファンからの送風力により下方に向
けて噴射され、アルミ電極5c内を通過後、焦電材料基
板等に照射され、温度変化に伴う焦電効果により電荷が
生じようとしてもそのイオン化ガスにより中和される。
る表面電荷の発生等を抑制することのできる焦電性を有
する物質の熱処理装置を提供すること 【構成】 密閉可能な筐体1内の底部に配置されたスペ
ーサ2上に、表面にフォトレジスト3が塗布された焦電
材料基板4が配置可能となり、また筐体内の上方所定位
置に、イオン照射装置5が配置される。イオン照射装置
は、図(B)に示すように、ファン5aの送風方向に正
並びに負の放電電極5bを配置し、その電極間に所定の
高電圧を印加してコロナ放電を生じさせ、電極間に存在
するガス(空気,N2 等)をイオン化する。そして、こ
のイオン化ガス6がファンからの送風力により下方に向
けて噴射され、アルミ電極5c内を通過後、焦電材料基
板等に照射され、温度変化に伴う焦電効果により電荷が
生じようとしてもそのイオン化ガスにより中和される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焦電性を有する物質の
熱処理方法及び装置に関し、より具体的には、その物質
に備えらたれフォトレジストに対してべーキングを行う
際の改良に関する。
熱処理方法及び装置に関し、より具体的には、その物質
に備えらたれフォトレジストに対してべーキングを行う
際の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高集積度の光導波路デバイス,表
面弾性波デバイス等を製造するに際し、その製造プロセ
スの途中で焦電性を有する物質であるLiNbO3 単結
晶基板の表面にパターン形成用のレジストを塗布し、次
いで、ベーキング(熱処理)することによりそのレジス
トを硬化させ、レジストの基板に対する密着性等を向上
させるものがある。
面弾性波デバイス等を製造するに際し、その製造プロセ
スの途中で焦電性を有する物質であるLiNbO3 単結
晶基板の表面にパターン形成用のレジストを塗布し、次
いで、ベーキング(熱処理)することによりそのレジス
トを硬化させ、レジストの基板に対する密着性等を向上
させるものがある。
【0003】また、焦電性を有する物質であるLiNi
O3 単結晶基板の表面にTi膜を蒸着し、次いで、エッ
チングにより光導波路パターンを形成後、係る基板を加
熱(熱処理)してTiを熱拡散させることにより光導波
路等を形成するものもある。このように、焦電性を有す
る物質は、種々の熱処理を受けることになる。
O3 単結晶基板の表面にTi膜を蒸着し、次いで、エッ
チングにより光導波路パターンを形成後、係る基板を加
熱(熱処理)してTiを熱拡散させることにより光導波
路等を形成するものもある。このように、焦電性を有す
る物質は、種々の熱処理を受けることになる。
【0004】ところで、公知のごとく上記した各熱処理
の際に焦電材料(基板)が加熱されることにより温度変
化が生じ、それとにもない発生する焦電効果により焦電
材料が電気的に分極され、僅かな衝撃を受けただけで割
れや破損を生じたり、スパークの発生、フォトレジスト
の変質等の問題を生じる。
の際に焦電材料(基板)が加熱されることにより温度変
化が生じ、それとにもない発生する焦電効果により焦電
材料が電気的に分極され、僅かな衝撃を受けただけで割
れや破損を生じたり、スパークの発生、フォトレジスト
の変質等の問題を生じる。
【0005】そこで、係る問題を解決するために、従来
特開平1−140161号公報に示されるように、加熱
装置内に水冷式の冷却板を設け、焦電材料からなる基板
をその冷却板上に載置した状態でフォトレジストに対す
る加熱処理を行うようにしたものがある。そしてその冷
却板により、焦電材料の温度上昇が抑制され焦電効果の
発生等が抑制されるようになっている。
特開平1−140161号公報に示されるように、加熱
装置内に水冷式の冷却板を設け、焦電材料からなる基板
をその冷却板上に載置した状態でフォトレジストに対す
る加熱処理を行うようにしたものがある。そしてその冷
却板により、焦電材料の温度上昇が抑制され焦電効果の
発生等が抑制されるようになっている。
【0006】また、特開平4−240200号公報に示
されるように、焦電材料からなる基板の両面に接触する
ようにコ字状のアースプレートを装着し、その基板の両
面を同電位にするとともにアースに落とし、分極の発生
を抑制するようにしたものもある。
されるように、焦電材料からなる基板の両面に接触する
ようにコ字状のアースプレートを装着し、その基板の両
面を同電位にするとともにアースに落とし、分極の発生
を抑制するようにしたものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のものでは、以下に示す種々の問題を有し、やは
り、焦電効果の発生等の問題を十分に解決することはで
きなかった。すなわち、特開平1−140161号のも
のでは、たとえ冷却板上に載置したとしてもフォトレジ
ストと焦電材料基板は一体となっているため係るフォト
レジストへの加熱が熱伝導により焦電材料基板にまで伝
わり、やはり焦電効果等の問題を生じてしまう。また、
仮に焦電効果等の発生を抑制できる程焦電材料基板を冷
却したならば、上記とは逆にその低温度がフォトレジス
ト側に伝わりフォトレジストの温度を高温度にすること
ができないという新たな問題を生じる。
た従来のものでは、以下に示す種々の問題を有し、やは
り、焦電効果の発生等の問題を十分に解決することはで
きなかった。すなわち、特開平1−140161号のも
のでは、たとえ冷却板上に載置したとしてもフォトレジ
ストと焦電材料基板は一体となっているため係るフォト
レジストへの加熱が熱伝導により焦電材料基板にまで伝
わり、やはり焦電効果等の問題を生じてしまう。また、
仮に焦電効果等の発生を抑制できる程焦電材料基板を冷
却したならば、上記とは逆にその低温度がフォトレジス
ト側に伝わりフォトレジストの温度を高温度にすること
ができないという新たな問題を生じる。
【0008】一方、特開平4−240200号のもので
は、焦電材料基板にアースプレートを着脱する手間を要
するばかりでなく、焦電効果やスパークの発生などを抑
制するためには基板とアースプレートの接触面積を大き
くする必要があり(小さいと十分な効果が得られず、上
記した従来の問題が解決されない)、そうするとパター
ンを形成するための領域が小さくなってしまうという新
たな問題を生じる。
は、焦電材料基板にアースプレートを着脱する手間を要
するばかりでなく、焦電効果やスパークの発生などを抑
制するためには基板とアースプレートの接触面積を大き
くする必要があり(小さいと十分な効果が得られず、上
記した従来の問題が解決されない)、そうするとパター
ンを形成するための領域が小さくなってしまうという新
たな問題を生じる。
【0009】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、高温度での熱処理を
行いつつ、焦電効果による表面電荷の発生等を抑制する
ことのできる焦電性を有する物質の熱処理方法及び装置
を提供することにある。
もので、その目的とするところは、高温度での熱処理を
行いつつ、焦電効果による表面電荷の発生等を抑制する
ことのできる焦電性を有する物質の熱処理方法及び装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る焦電性を有する物質の熱処理方法で
は、少なくとも焦電材料基板と、その焦電材料基板に塗
布されたフォトレジストとを備えた焦電性を有する物質
に対して行う熱処理、すなわち、前記フォトレジストの
べーキング中の少なくとも温度変動時に、前記物質に向
けてイオン化ガスを照射するようにした。
ため、本発明に係る焦電性を有する物質の熱処理方法で
は、少なくとも焦電材料基板と、その焦電材料基板に塗
布されたフォトレジストとを備えた焦電性を有する物質
に対して行う熱処理、すなわち、前記フォトレジストの
べーキング中の少なくとも温度変動時に、前記物質に向
けてイオン化ガスを照射するようにした。
【0011】また、上記方法を実施するための熱処理装
置としては、焦電性を有する物質を収納可能な装置本体
と、その装置本体内の温度を制御する手段と、前記物質
に照射するイオン化ガスを生成する手段とを備えた。
置としては、焦電性を有する物質を収納可能な装置本体
と、その装置本体内の温度を制御する手段と、前記物質
に照射するイオン化ガスを生成する手段とを備えた。
【0012】
【作用】焦電性を有する物質を熱処理装置内に配置した
状態で、温度を制御する手段を稼働させて、その物質を
加熱する。すると、その温度上昇時に焦電効果により物
質表面に電荷が生じようとする。しかしそれと同時にイ
オン化ガスを生成する手段を作動させて、イオン化ガス
を物質に照射させる。すると、そのイオン化ガスにより
電荷は中和される。そして、熱処理温度を所望の高温度
にしてもその中和作用により表面上には電荷が生じな
い。また、降温時の温度変化による分極に対しても上記
と同様の作用により中和される。
状態で、温度を制御する手段を稼働させて、その物質を
加熱する。すると、その温度上昇時に焦電効果により物
質表面に電荷が生じようとする。しかしそれと同時にイ
オン化ガスを生成する手段を作動させて、イオン化ガス
を物質に照射させる。すると、そのイオン化ガスにより
電荷は中和される。そして、熱処理温度を所望の高温度
にしてもその中和作用により表面上には電荷が生じな
い。また、降温時の温度変化による分極に対しても上記
と同様の作用により中和される。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る焦電性を有する物質の熱
処理方法及び装置の好適な実施例を添付図面を参照にし
て詳述する。図1は本発明の一実施例を示している。同
図(A)に示すように、本例における熱処理装置は、強
制熱風循環式恒温装置を基本とし、図示省略するが公知
のごとくヒーター等の加熱手段を有し、所定温度に加熱
したガスを循環させることにより装置本体の一部を構成
する筐体1内部の温度を昇降させるとともに、所定温度
で一定に保つことができるようになっている。
処理方法及び装置の好適な実施例を添付図面を参照にし
て詳述する。図1は本発明の一実施例を示している。同
図(A)に示すように、本例における熱処理装置は、強
制熱風循環式恒温装置を基本とし、図示省略するが公知
のごとくヒーター等の加熱手段を有し、所定温度に加熱
したガスを循環させることにより装置本体の一部を構成
する筐体1内部の温度を昇降させるとともに、所定温度
で一定に保つことができるようになっている。
【0014】ここで本発明では、密閉可能な筐体1内の
底部に配置されたスペーサ2等の載置台上に、表面にフ
ォトレジスト3が塗布された焦電材料基板4を配置でき
るようになっている。そして、この載置状態では、焦電
材料基板4の下方(フォトレジスト3の未塗布側)に所
定の空間が形成される。なお、本例では、このフォトレ
ジスト3と、焦電材料基板4とから焦電性を有する物質
が構成されているが、本発明における処理対象の物質は
焦電材料のみで構成したり、或いは他のものを一体化し
たものでもよく、その構成は任意である。
底部に配置されたスペーサ2等の載置台上に、表面にフ
ォトレジスト3が塗布された焦電材料基板4を配置でき
るようになっている。そして、この載置状態では、焦電
材料基板4の下方(フォトレジスト3の未塗布側)に所
定の空間が形成される。なお、本例では、このフォトレ
ジスト3と、焦電材料基板4とから焦電性を有する物質
が構成されているが、本発明における処理対象の物質は
焦電材料のみで構成したり、或いは他のものを一体化し
たものでもよく、その構成は任意である。
【0015】さらに、筐体1内の上方所定位置に、イオ
ン照射装置5が配置されている。このイオン照射装置5
は、同図(B)に示すように、ファン5aの送風方向
(本例では下方(矢印方向))に正並びに負の放電電極
5bを配置し、この放電電極5b間に所定の高電圧を印
加することにより電極間にコロナ放電を生じさせ、電極
5b間に存在するガスに対しプラス,マイナスのイオン
化を行うようになっている。そして、このイオン化ガス
6がファン5aからの送風力により下方に向けて噴射さ
れ、アルミ電極5c内を通過後、フォトレジスタ3,焦
電材料基板4に照射される。なお、上記イオン化される
ガス6すなわち筐体1内の雰囲気としては、空気,N2
ガスの他種々のガスを用いることができる。
ン照射装置5が配置されている。このイオン照射装置5
は、同図(B)に示すように、ファン5aの送風方向
(本例では下方(矢印方向))に正並びに負の放電電極
5bを配置し、この放電電極5b間に所定の高電圧を印
加することにより電極間にコロナ放電を生じさせ、電極
5b間に存在するガスに対しプラス,マイナスのイオン
化を行うようになっている。そして、このイオン化ガス
6がファン5aからの送風力により下方に向けて噴射さ
れ、アルミ電極5c内を通過後、フォトレジスタ3,焦
電材料基板4に照射される。なお、上記イオン化される
ガス6すなわち筐体1内の雰囲気としては、空気,N2
ガスの他種々のガスを用いることができる。
【0016】次に、上記した実施例の装置を用いて本発
明に係る熱処理方法の一実施例について説明する。焦電
材料基板4等をスペーサ2上に配置した状態で、フォト
レジストをべーキングして熱硬化させるために熱処理装
置を作動させ筐体1内部を昇温し、所望の高温度状態で
一定に保たせた後、降温させる。すると、その昇温或い
は降温時における温度変化により焦電効果を生じ、焦電
材料基板4の表面に電荷が発生しようとする。しかし本
例では、その温度変化を生じている時にイオン照射装置
5により生成されるイオン化ガス6が上記焦電材料基板
4等に照射されるため、フォトレジスト3,焦電材料基
板4の表面が電気的に中和される。これにより、電荷の
発生が抑制され、それに伴い生じていた基板の劣化(割
れ,破損),レジストの変質,ダストの付着並びにスパ
ークの発生等が未然に抑制される。
明に係る熱処理方法の一実施例について説明する。焦電
材料基板4等をスペーサ2上に配置した状態で、フォト
レジストをべーキングして熱硬化させるために熱処理装
置を作動させ筐体1内部を昇温し、所望の高温度状態で
一定に保たせた後、降温させる。すると、その昇温或い
は降温時における温度変化により焦電効果を生じ、焦電
材料基板4の表面に電荷が発生しようとする。しかし本
例では、その温度変化を生じている時にイオン照射装置
5により生成されるイオン化ガス6が上記焦電材料基板
4等に照射されるため、フォトレジスト3,焦電材料基
板4の表面が電気的に中和される。これにより、電荷の
発生が抑制され、それに伴い生じていた基板の劣化(割
れ,破損),レジストの変質,ダストの付着並びにスパ
ークの発生等が未然に抑制される。
【0017】*実験結果 上記した効果を立証するために、LiNbO3 (焦電材
料基板4)の表面に厚さが6000オングストロームの
ポジ型レジスト3を塗布したものを上記装置内に配置
し、図2に示すように室温(25℃)から10分間でプ
レベークの処理温度である95℃まで昇温し、その後3
0分間95℃を保ちプレベークを行った後、20分間か
けて室温まで降温した。そして、その昇温開始から降温
終了までイオン照射装置5を稼働し続けた。なお、筐体
1内のガスは空気とした。
料基板4)の表面に厚さが6000オングストロームの
ポジ型レジスト3を塗布したものを上記装置内に配置
し、図2に示すように室温(25℃)から10分間でプ
レベークの処理温度である95℃まで昇温し、その後3
0分間95℃を保ちプレベークを行った後、20分間か
けて室温まで降温した。そして、その昇温開始から降温
終了までイオン照射装置5を稼働し続けた。なお、筐体
1内のガスは空気とした。
【0018】そして、降温終了後すぐに取り出して表面
の状態を観察したところ、ひび割れ等なく、また、スパ
ーク等も生じなかった。さらに、95℃(30分)とい
う高温でべーキングを行った結果、レジスト中の溶剤は
十分除去され、露光感度も高く再現性,均質性も良好と
なった。
の状態を観察したところ、ひび割れ等なく、また、スパ
ーク等も生じなかった。さらに、95℃(30分)とい
う高温でべーキングを行った結果、レジスト中の溶剤は
十分除去され、露光感度も高く再現性,均質性も良好と
なった。
【0019】なお、上記した実施例では、筐体1内を密
閉し、その筐体1内部に存在する雰囲気を用いてイオン
照射装置5によりイオン化ガスを生成したが、本発明は
これに限ることはなく、例えば図3に示すように、外部
から導入管7を介してイオン照射装置5にイオン化され
ていない空気,N2 ガスその他の所定のガスを供給する
ようにしてもよく、要は、温度変化にともない焦電材料
の表面に電荷を生じようとしている時にイオン化ガスを
照射できる要になっていればよい。
閉し、その筐体1内部に存在する雰囲気を用いてイオン
照射装置5によりイオン化ガスを生成したが、本発明は
これに限ることはなく、例えば図3に示すように、外部
から導入管7を介してイオン照射装置5にイオン化され
ていない空気,N2 ガスその他の所定のガスを供給する
ようにしてもよく、要は、温度変化にともない焦電材料
の表面に電荷を生じようとしている時にイオン化ガスを
照射できる要になっていればよい。
【0020】さらに、上記した例ではイオン照射装置5
を昇温開始から降温終了までの間連続して稼働し続けた
が、本発明はこれに限ることはなく、断続的に運転する
ようにしてもよく、特に恒温状態では原則(正確に一定
温度に保つことができれば)として分極の変化が生じな
いため係る期間は運転を停止するなど種々の方式を採る
ことができる。
を昇温開始から降温終了までの間連続して稼働し続けた
が、本発明はこれに限ることはなく、断続的に運転する
ようにしてもよく、特に恒温状態では原則(正確に一定
温度に保つことができれば)として分極の変化が生じな
いため係る期間は運転を停止するなど種々の方式を採る
ことができる。
【0021】なお、本発明に係る熱処理装置の使用の態
様としては、上記した実施例のように、焦電材料基板の
表面に直接フォトレジストを塗布したものにプレベーク
するものに限ることなく、基板とフォトレジストとの間
に他の物質を介在させてもよく(例えば特開平1−14
0161号に示されたもの等)、或いは、特開平4−2
40200号のように、焦電材料基板の表面に蒸着した
金属を熱拡散するために行う熱処理の他、種々の態様に
利用できる。
様としては、上記した実施例のように、焦電材料基板の
表面に直接フォトレジストを塗布したものにプレベーク
するものに限ることなく、基板とフォトレジストとの間
に他の物質を介在させてもよく(例えば特開平1−14
0161号に示されたもの等)、或いは、特開平4−2
40200号のように、焦電材料基板の表面に蒸着した
金属を熱拡散するために行う熱処理の他、種々の態様に
利用できる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る焦電性を有
する物質の熱処理方法及び装置では、焦電性を有する物
質が熱処理されて温度変化を生じている環境下におか
れ、焦電効果による分極を生じようとしても、イオン化
ガスにより中和されるため分極による電荷の発生が抑制
され、従来問題であった分極にともない生じる種々の問
題が解消される。しかも、焦電性を有する物質は装置内
に載置するだけでよいため、処理が簡単となる。さら
に、イオン化ガスにより中和するため、熱処理温度を所
望の高温度にすることができ、その結果、良質な物質を
製造することができるとともに、短時間で熱処理が可能
となる。
する物質の熱処理方法及び装置では、焦電性を有する物
質が熱処理されて温度変化を生じている環境下におか
れ、焦電効果による分極を生じようとしても、イオン化
ガスにより中和されるため分極による電荷の発生が抑制
され、従来問題であった分極にともない生じる種々の問
題が解消される。しかも、焦電性を有する物質は装置内
に載置するだけでよいため、処理が簡単となる。さら
に、イオン化ガスにより中和するため、熱処理温度を所
望の高温度にすることができ、その結果、良質な物質を
製造することができるとともに、短時間で熱処理が可能
となる。
【図1】本発明に係る焦電性を有する物質の熱処理装置
の好適な一実施例を示す図である。
の好適な一実施例を示す図である。
【図2】熱処理装置内の温度の変化の一例を示す図であ
る。
る。
【図3】熱処理装置の他の例を示す図である。
3 フォトレジスト 4 焦電材料基板 5 イオン照射装置
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも焦電材料基板と、その焦電材
料基板に塗布されたフォトレジストとを備えた焦電性を
有する物質に対し熱処理をする方法において、前記フォ
トレジストをべーキングするための熱処理中の少なくと
も温度変動時に前記物質に向けてイオン化ガスを照射す
るようにしたことを特徴とする焦電性を有する物質の熱
処理方法。 - 【請求項2】 焦電性を有する物質を収納可能な装置本
体と、その装置本体内の温度を制御する手段と、前記物
質に照射するイオン化ガスを生成する手段とを備えた焦
電性を有する物質の熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5797693A JPH06250399A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 焦電性を有する物質の熱処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5797693A JPH06250399A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 焦電性を有する物質の熱処理方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06250399A true JPH06250399A (ja) | 1994-09-09 |
Family
ID=13071040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5797693A Withdrawn JPH06250399A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 焦電性を有する物質の熱処理方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06250399A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0893515A1 (en) * | 1997-07-25 | 1999-01-27 | Crystal Technology, Inc. | Preconditioned crystals of lithium niobate and lithium tantalate and methods of preparing the same |
WO2004059835A3 (en) * | 2002-12-24 | 2004-08-26 | Fond Cafi | Ion beam doped lithium tantalate or similar compounds |
KR100496527B1 (ko) * | 2002-09-25 | 2005-06-22 | 일진디스플레이(주) | 표면 탄성파 소자용 탄탈산 리튬 단결정 기판의 제조방법 |
KR100496526B1 (ko) * | 2002-09-25 | 2005-06-22 | 일진디스플레이(주) | 표면 탄성파 소자용 탄탈산 리튬 단결정 기판의 제조방법 |
US7801400B2 (en) | 2008-06-30 | 2010-09-21 | Fujitsu Limited | Manufacturing method of optical device and optical device |
-
1993
- 1993-02-24 JP JP5797693A patent/JPH06250399A/ja not_active Withdrawn
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