JPH06250184A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH06250184A
JPH06250184A JP7596093A JP7596093A JPH06250184A JP H06250184 A JPH06250184 A JP H06250184A JP 7596093 A JP7596093 A JP 7596093A JP 7596093 A JP7596093 A JP 7596093A JP H06250184 A JPH06250184 A JP H06250184A
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Kazuki Karasawa
和貴 唐澤
Osamu Okumura
治 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶表示装置の表示品質を向上させる。 【構成】 液晶との間に比較的小さいアンカリング・エ
ネルギーを持つ配向層を配設し、配向層近傍に位置する
液晶分子を可動にすることで駆動電圧ON状態とOFF
状態での液晶分子層のリターデーション差をより大きく
して液晶表示の明るさ及びコントラストを向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の非メモリー性液晶表示装置では、
その配向膜は主に基板の内側表面に塗布したポリイミド
を加熱成膜させレーヨン等の繊維でラビングしたもので
あり、その液晶に対するアンカリング・エネルギーはお
よそ10-3J/m2であった。尚、ここから述べられる
アンカリング・エネルギーとは基板の法線方向に存在す
る配向膜と液晶との間の束縛力(ティルトアンカリング
・エネルギー)を意味する。 また、例えば特公平4−
15926号「液晶表示セル」のようにポリイミドより
アンカリング・エネルギーが小さい配向膜を使用するの
は、主に液晶表示にメモリー性を持たせる場合であっ
た。従来の液晶表示装置の断面図を図8に示す。従来の
液晶表示装置は、上側偏光板1、液晶セル2、下側偏光
板3、液晶セルの上基板4、下基板5、透明電極6、配
向膜7及び液晶8から構成される。また、位相差フィル
ムが上偏光板1と上基板4の間及び下偏光板3と下基板
5の間に配設されることもあり、そのどちらかの間のみ
に配設される場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の非メ
モリー性液晶表示装置は配向膜であるポリイミドと液晶
との間のアンカリング・エネルギーが10-3J/m2
比較的大きいため、駆動電圧が液晶に印加されても配向
膜近傍の液晶分子は動くことが出来なかった。駆動電圧
印加状態にある従来の非メモリー性液晶表示装置の断面
図を図9に示す。従来の非メモリー性液晶表示装置は、
上側偏光板1、液晶セル2、下側偏光板3、液晶セルの
上基板4、下基板5、透明電極6、配向膜7及び液晶8
から構成され、電源10により液晶8に駆動電圧が印加
されると配向膜近傍以外に位置する液晶分子のみが動
く。このため、(I)駆動電圧ON状態とOFF状態で
の液晶分子層のリターデーション差が小さくなり液晶表
示の明るさ及びコントラストが向上せず、液晶表示を明
るくするために液晶層のリターデーションを大きくする
と視角が狭くなり表示の着色が大きくなる、(II)液晶
の閾電圧が上がり液晶表示装置の消費電力が大きくなる
及び(III)駆動電圧印加による液晶の透過率変化の急
峻性が悪く高マルチプレックス駆動化が難しいという課
題を有していた。そこで、本発明は従来のこのような課
題を解決するため、液晶との間に比較的小さいアンカリ
ング・エネルギーを持つ有機または無機物質配向層を配
設したことにより非メモリー性液晶表示装置の表示品質
を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、各々の内側表面に透明電極及び少なくとも一層の配
向層を配設した向かい合う一対の透明基板と、前記一対
の透明基板間で捻れをもって挟持されている液晶と、前
記一対の透明基板の外側に配設された偏光板とを備えた
液晶表示装置において、前記液晶の伸び弾性定数K
11(N)、前記透明基板間の距離d(m)、及び前記配
向層と前記液晶との間のアンカリング・エネルギーC
(J/m2)から定義されるλ≡(π・K11)/(d・
C)が、0.04≦λ≦0.5の範囲にあることを特徴
とする。λ<0.04であると表示品質改善の効果が無
くなり、λ>0.5であると液晶表示装置の電圧−透過
率曲線にヒステリシスが現れる。
【0005】また、前記配向層と前記液晶との間に化学
物質層を配設したことを特徴とする。 また、前記液晶
の伸び弾性定数K11が、1.05×10-11Nあるいは
それより小さい値を有することを特徴とする。弾性定数
11が1.05×10-11Nより大きいと、電圧−透過
率曲線の急峻性が悪くなり高マルチプレックス駆動が不
可能となる。
【0006】また、前記液晶の曲げ弾性定数K33が、
1.25×10-11Nあるいはそれより小さい値を有す
ることを特徴とする。弾性定数K33が1.25×10
-11Nより大きいと、液晶表示装置の電圧−透過率曲線
にヒステリシスが現れる。
【0007】また、本発明の液晶表示装置は、一対の基
板間にネマチック液晶を挟持してなる液晶セルを備えた
液晶表示装置において、前記液晶セルの少なくとも一方
の基板と液晶とのアンカリング・エネルギーが、1×1
-4J/m2以下であることを特徴とする。アンカリン
グ・エネルギーが1×10-4J/m2より大きくなる
と、表示品質改善の効果が無くなる。
【0008】また、前記ネマチック液晶の複屈折率Δn
と液晶セルのセル厚dとの積Δn×dが0.6μm以下
であることを特徴とする。Δn×dが0.6μmより大
きくなると、視角が狭くなり表示の着色が大きくなる。
【0009】
【作用】以上のように構成された液晶表示装置は、配向
層または配向層と液晶との間に配設された化学物質層が
液晶分子に対して比較的低いアンカリング・エネルギー
を持つため、より低い駆動電圧で液晶層中央部の液晶分
子だけでなく配向膜近傍に位置する液晶分子も動かすこ
とができる。このため、駆動電圧ON状態とOFF状態
での液晶分子層のリターデーション差がより大きくなり
液晶表示装置の明るさ及びコントラストを向上させるだ
けでなく、視角を広げ表示の着色を抑えるために電圧無
印加時の液晶分子層のリターデーションをある程度小さ
くすることもできる。また、液晶の閾電圧が下がり液晶
表示装置の消費電力を小さくすることができる。さら
に、駆動電圧印加による液晶の透過率変化の急峻性が良
くなり高マルチプレックス駆動化が可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0011】(実施例1)図1は本発明の実施例1を示
す図であり、液晶表示装置の断面図を示す。この液晶表
示装置は、上側偏光板1、液晶セル2、下側偏光板3、
液晶セルの上基板4、下基板5、透明電極6、SiO斜
方蒸着膜7及び液晶8から構成される。液晶8は、ME
RCK社製のZLI−2081でK11=1.01×10
-11N、K3 3=1.16×10-11Nであり、下基板5側
から見て左に270゜捻れている。図2は電源10によ
って駆動電圧印加状態にあるこの液晶表示装置の断面図
である。SiO斜方蒸着膜7は、液晶分子に対して10
-4J/m2以下の比較的低いアンカリング・エネルギー
を持っており、より低い駆動電圧で配向膜近傍に位置す
る液晶分子も動かすことができる。したがって、λ≡
(π・K11)/(d・C)としたとき0.04≦λ≦
0.5となるように上基板4と下基板5との間の距離d
を調節すれば、明るく高コントラストで低電力消費な液
晶表示装置となる。図4にこの液晶表示装置の電圧−透
過率曲線51を示す。
【0012】(実施例2)図3は本発明の実施例2を示
す図であり、液晶表示装置の断面図を示す。この液晶表
示装置は、上側偏光板1、液晶セル2、下側偏光板3、
液晶セルの上基板4、下基板5、透明電極6、SiO斜
方蒸着膜7、ヘキサメチルジシラザン膜(以下HMDS
膜と略記)9及び液晶8から構成される。液晶8は、M
ERCK社製のZLI−1557でK11=9.50×1
-12N、K33=1.15×10-11Nであり、下基板5
側から見て左に270゜捻れている。SiO斜方蒸着膜
7は、液晶分子に対して10-4J/m2以下の比較的低
いアンカリング・エネルギーを持っており、またその液
晶側表面に存在するHMDS膜9はSiO斜方蒸着膜7
の液晶分子に対するアンカリング・エネルギーを10-6
〜10-5J/m2程度低下させる。したがって、実施例
1の図2に示したようにより低い駆動電圧で配向膜近傍
に位置する液晶分子も動かすことができ、λ≡(π・K
11)/(d・C)としたとき0.04≦λ≦0.5とな
るように上基板4と下基板5との間の距離dを調節すれ
ば、明るく高コントラストで低電力消費な液晶表示装置
となる。図4にこの液晶表示装置の電圧−透過率曲線5
2を示す。
【0013】(実施例3)図1のSiO斜方蒸着膜7を
ポリパラフェニレン膜に替えた液晶表示装置が本発明の
実施例3である。この液晶表示装置は、上側偏光板1、
液晶セル2、下側偏光板3、液晶セルの上基板4、下基
板5、透明電極6、ポリパラフェニレン膜7及び液晶8
から構成される。液晶8は、MERCK社製のZLI−
2081でK11=1.01×10-11N、K33=1.1
6×10-11Nであり、下基板5側から見て左に270
゜捻れている。ポリパラフェニレン膜7は、液晶分子に
対して10-4J/m2以下の比較的低いアンカリング・
エネルギーを持っており、実施例1の図2に示したよう
により低い駆動電圧で配向膜近傍に位置する液晶分子も
動かすことができる。したがって、λ≡(π・K11)/
(d・C)としたとき0.04≦λ≦0.5となるよう
に上基板4と下基板5との間の距離dを調節すれば、明
るく高コントラストで低電力消費な液晶表示装置とな
る。図4にこの液晶表示装置の電圧−透過率曲線53を
示す。
【0014】(比較例1)実施例1、2及び3におい
て、λ≡(π・K11)/(d・C)としたときλ<0.
04となるように伸び弾性定数K11の異なる液晶を使用
するかまたは上基板4と下基板5との間の距離dを調節
した。図4にこの液晶表示装置の電圧−透過率曲線54
を示す。この場合、液晶表示のコントラスト及び駆動電
圧印加による液晶の透過率変化の急峻性が向上せず液晶
の閾電圧も低下しない。このように、λ<0.04とな
るように伸び弾性定数K11の異なる液晶を使用すること
または上下基板間の距離dを調節することは、液晶表示
装置の表示品質改善の効果がなくなり望ましくない。
【0015】(比較例2)実施例1、2及び3におい
て、λ≡(π・K11)/(d・C)としたときλ>0.
5となるように伸び弾性定数K11の異なる液晶を使用す
るかまたは上基板4と下基板5との間の距離dを調節し
た。図4にこの液晶表示装置の電圧−透過率曲線55を
示す。この場合、液晶表示装置の透過率−電圧曲線にヒ
ステリシスが現れ表示特性の制御及び駆動回路の開発が
困難となる。このように、λ>0.5となるように伸び
弾性定数K11の異なる液晶を使用することまたは上下基
板間の距離dを調節することは、液晶表示装置の表示品
質改善による利益よりも表示装置開発に伴う不利益の方
が大きくなり望ましくない。
【0016】(比較例3)実施例1、2及び3におい
て、伸び弾性定数K11が1.05×10-11Nより大き
い液晶を用いた。図4にこの液晶表示装置の電圧−透過
率曲線56を示す。この場合、駆動電圧印加による液晶
の透過率変化の急峻性が向上せず高マルチプレックス駆
動できない。このように、伸び弾性定数K11が1.05
×10-11Nより大きい液晶を使用することは、液晶表
示装置の大容量表示化が不可能となり望ましくない。
【0017】(比較例4)実施例1、2及び3におい
て、曲げ弾性定数K33が1.25×10-11Nより大き
い液晶を用いた。図4にこの液晶表示装置の電圧−透過
率曲線57を示す。この場合、液晶表示装置の透過率−
電圧曲線にヒステリシスが現れ表示特性の制御及び駆動
回路の開発が困難となる。このように曲げ弾性定数K33
が1.25×10-11Nより大きい液晶を用いること
は、液晶表示装置の開発に伴う不利益が大きくなり望ま
しくない。
【0018】(実施例4)本発明の実施例4における液
晶表示装置は、図1に示すように、上側偏光板1、液晶
セル2、下側偏光板3、液晶セルの上基板4、下基板
5、透明電極6、配向膜7、ネマチック液晶8で構成さ
れる。ネマチック液晶8には、メルク社製の液晶ZLI
−2293に同じくメルク社製のカイラルドーパントS
−811を1.3wt%添加して用いた。ZLI−22
93の複屈折△nは0.1322、セルギャップdは
4.4μmであるので、△n×dは0.58μmにな
る。また配向膜7にはSiOの斜方蒸着膜を用いた。こ
れは、基板法線からの角度θを60度にしてSiOを約
250Å蒸着した後、蒸着ビームの方向を90度変えて
角度θを85度にして再びSiOを約10Å蒸着するこ
とにより設け、プレチルト角5度、上記液晶とのアンカ
リング・エネルギー2×10-5J/m2を得た。尚、λ
≡(π・K11)/(d・C)としたとき、λ=0.44
62となった。
【0019】また各軸の関係は、図5に示すように上側
偏光板1の偏光軸(吸収軸)方向を11、液晶セルの上
基板4の液晶配向方向を12、液晶セルの下基板5の液
晶配向方向を13、下側偏光板3の偏光軸方向を14、
11が12となす角度を21、12と13から決まるネ
マチック液晶8のねじれ角を22、14が13となす角
度を23として、角度21と角度23をそれぞれ左45
度に、また角度22を左270度に設定した。
【0020】以上のようにして作成した本発明の実施例
4における液晶表示装置の電圧透過率特性を図6の33
に示す。1/240デューテイのマルチプレックス駆動
を行ったとき、透過率75%でコントラスト比1:20
を取ることができた。また表示色は、オフ時が若干空色
に色付いた白色、オン時が黒色であった。なおここでい
う透過率とは、偏光板の透過率を100%として規格化
した値である。
【0021】図7は実施例4における液晶表示装置の視
角特性を示す図である。ここで図の中心が基板法線方
向、それをとりまく6つの同心円は内から順に、基板法
線からの傾き角10度、20度、30度、40度、50
度、60度の方向を示している。また41、42、4
3、44は、それぞれコントラスト比1:1、1:3、
1:10、1:30の等コントラスト曲線である。この
視角特性は、コントラスト比が1:1を切る、いわゆる
反転表示となる領域が極めて狭い点に特徴がある。従
来、例えば位相差フィルムにより色補償を行ったSTN
型液晶表示装置の場合には、中心からの傾き角が35度
程度で表示が反転するが、本発明の実施例4における液
晶表示装置では55度まで反転が起こらない。
【0022】(比較例5)実施例4において、配向膜7
にポリイミド膜を用い、ラビングによる配向処理を施し
た以外は、全て実施例4と同様にした。プレチルト角は
5度、アンカリング・エネルギーは3×10-3J/m2
であった。また、λ≡(π・K11)/(d・C)とした
とき、λ=0.0030となった。
【0023】このように作成した液晶表示装置の電圧透
過率特性を図6の31に示す。1/240デューテイの
マルチプレックス駆動を行ったとき、透過率64%でコ
ントラスト比1:4しか取れない。これは高電圧を印加
しなければ暗くならない上に、急峻性も悪いからであ
る。
【0024】(実施例5)実施例4において、配向膜7
にポリピロール膜を用い、ラビングによる配向処理を施
した以外は、全て実施例4と同様にした。プレチルト角
は5度、アンカリング・エネルギーは9×10-5J/m
2であった。また、λ≡(π・K11)/(d・C)とし
たとき、λ=0.0992となった。
【0025】このように作成した液晶表示装置の電圧透
過率特性を図6の32に示す。1/240デューテイの
マルチプレックス駆動を行ったとき、透過率67%でコ
ントラスト比1:7が取れた。これは比較例5に比べれ
ば良い特性である。
【0026】(実施例6)実施例5はコントラスト面で
必ずしも満足のいく特性ではなかった。そこで液晶セル
のΔn×dを大きくして、コントラスト比の向上を図っ
た。実施例5において、S−811の添加量を1.2w
t%にして、セルギャップ4.9μmのセルに封入した
以外は、全て実施例5と同様にした。△n×dは0.6
5μmになる。プレチルト角は5度、アンカリング・エ
ネルギーは9×10-5J/m2であった。また、λ≡
(π・K11)/(d・C)としたとき、λ=0.089
0となった。
【0027】このように作成した液晶表示装置は、1/
240デューテイのマルチプレックス駆動を行ったと
き、透過率81%でコントラスト比1:12が取れた。
【0028】(実施例7)実施例4において、配向膜7
にフォトリソグラフィ技術によって形成した微細なグル
ーブを用い、メルク社製の液晶ZLI−4427にS−
811を1.9wt%添加して、セルギャップ3.1μ
mのセルに封入した以外は、全て実施例4と同様にし
た。ZLI−4427の複屈折△nは0.1127であ
るから、△n×dは0.35μmになる。なおこの微細
グルーブの形状は、幅1μm、高さ0.5μmであり、
2μmピッチで配列した。このときプレチルト角は1度
未満、アンカリング・エネルギーは8×10-6J/m2
であった。
【0029】このようにアンカリング・エネルギーが小
さい場合は、Δn×dを小さくしても、1/240デュ
ーテイのマルチプレックス駆動で、透過率61%でコン
トラスト比1:18と、良い特性が得られる。
【0030】(実施例8)実施例7において、S−81
1の添加量を2.7wt%にして、セルギャップ2.2
μmのセルに封入した以外は、全て実施例7と同様にし
た。△n×dは0.25μmになる。このときプレチル
ト角は1度未満、アンカリング・エネルギーは8×10
-6J/m2であった。
【0031】このように作成した液晶表示装置は、1/
240デューテイのマルチプレックス駆動を行ったと
き、透過率48%でコントラスト比1:21を取ること
ができる。視角特性はΔn×dが小さい分、上記いずれ
の実施例よりも広くなった。
【0032】(実施例9)実施例4において、角度21
を左30度に、角度22を左240度に、角度23を左
60度に設定し、S−811の添加量を1.2wt%に
して、セルギャップを4.4μm、Δn×dを0.58
μmにした以外は、全て実施例4と同様にした。プレチ
ルト角は5度、アンカリング・エネルギーは2×10-5
J/m2であった。また、λ≡(π・K11)/(d・
C)としたとき、λ=0.4462となった。
【0033】このように作成した液晶表示装置は、1/
120デューテイのマルチプレックス駆動を行ったと
き、透過率82%でコントラスト比1:17が取れた。
また実施例4よりも表示の着色が小さくなり、より白/
黒に近づいた。
【0034】(実施例10)実施例4において、角度2
1を左15度に、角度22を左210度に、角度23を
左75度に設定し、S−811の添加量を1.1wt%
にして、セルギャップを4.0μm、Δn×dを0.5
3μmにした以外は、全て実施例4と同様にした。プレ
チルト角は5度、アンカリング・エネルギーは2×10
-5J/m2であった。また、λ≡(π・K11)/(d・
C)としたとき、λ=0.4908となった。
【0035】このように作成した液晶表示装置は、1/
120デューテイのマルチプレックス駆動を行ったと
き、透過率77%でコントラスト比1:11が取れた。
また実施例9よりもさらに表示の着色が小さくなった。
【0036】(実施例11)実施例4において、配向膜
7として基板4及び5の表面に塗布したエポキシ樹脂に
印刷法によって形成した微細なグルーブを用いた以外
は、全て実施例4と同様にした。図8は実施例11にお
ける配向膜表面の微細グルーブを示す図である。この微
細グルーブの形状は、高さ0.8μmで約3゜傾斜して
おり、0.6μmピッチで配列した。このときプレチル
ト角は4度、アンカリング・エネルギーは7×10-5
/m2であった。また、λ≡(π・K11)/(d・C)
としたとき、λ=0.1275となった。
【0037】このように作成した液晶表示装置は、1/
240デューテイのマルチプレックス駆動を行ったと
き、透過率73%でコントラスト比1:12が取れた。
【0038】以上の実施例においては、表示は全てモノ
クロームであったが、本発明においてはほぼ白/黒の表
示が実現したので、各画素ごとにマイクロカラーフィル
タを設けることによって容易にカラー表示を行うことも
できる。また液晶のねじれ角についても、いわゆるスー
パーツイストのみならず、90度ツイストのTNモード
に応用することもでき、その際には飽和電圧が著しく低
下するという効果がある。また2色性色素を添加したG
Hモードに適用した際も、従来10V以上であった飽和
電圧が5V程度に低下するという顕著な効果がある。ま
た位相差フィルムを併用して、表示の着色をより小さく
したり、視角を改善することもできる。
【0039】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置は、液晶の伸び弾
性定数K11(N)、透明基板間の距離d(m)、及び配
向層と液晶との間のアンカリング・エネルギーC(J/
2)から定義されるλ≡(π・K11)/(d・C)を
0.04≦λ≦0.5となるように調節したことによ
り、液晶表示の明るさ及びコントラストを向上させ液晶
表示装置を低電力消費化及び高マルチプレックス駆動化
させる効果がある。
【0040】また、配向層と液晶との間のアンカリング
・エネルギー及び液晶の複屈折率Δnと液晶セルのセル
厚dとの積で定義されるリターデーションΔn×dを小
さくしたことにより、明るく、高コントラストで、表示
の着色が少なく、しかも視角特性に優れた液晶表示装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における液晶表示装置の断面
図。
【図2】本発明の実施例1における駆動電圧印加状態下
の液晶表示装置の断面図。
【図3】本発明の実施例2における液晶表示装置の断面
図。
【図4】本発明の実施例1〜3、および比較例1〜4に
おける液晶表示装置の電圧−透過率曲線図。
【図5】本発明の実施例4〜10、および比較例5にお
ける液晶表示装置の各軸の関係図。
【図6】本発明の実施例4、5、および比較例5におけ
る液晶表示装置の電圧透過率特性を示す図。
【図7】本発明の実施例4における液晶表示装置の視角
特性を示す図。
【図8】本発明の実施例11における液晶表示装置に用
いられている配向膜の表面状態を示す図。
【図9】従来の液晶表示装置の断面図。
【図10】駆動電圧印加状態にある従来の液晶表示装置
の断面図。
【符号の説明】
1…上側偏光板 2…液晶セル 3…下側偏光板 4…液晶セル2の上基板 5…液晶セル2の下基板 6…透明電極 7…配向膜 8…液晶 9…化学物質層 10…電源 11…上側偏光板1の偏光軸方向 12…液晶セルの上基板4の液晶配向方向 13…液晶セルの下基板5の液晶配向方向 14…下側偏光板5の偏光軸方向 21…11が12となす角度 22…液晶8のねじれ角 23…14が13となす角度 31…比較例4における液晶表示装置の電圧透過率曲
線、アンカリング・エネルギーが3×10-3J/m2
場合 32…実施例5における液晶表示装置の電圧透過率曲
線、アンカリング・エネルギーが9×10-5J/m2
場合 33…実施例4における液晶表示装置の電圧透過率曲
線、アンカリング・エネルギーが2×10-5J/m2
場合 41…コントラスト比1:1の等コントラスト曲線 42…コントラスト比1:3の等コントラスト曲線 43…コントラスト比1:10の等コントラスト曲線 44…コントラスト比1:30の等コントラスト曲線 51…本発明の実施例1における液晶表示装置の電圧−
透過率曲線 52…本発明の実施例2における液晶表示装置の電圧−
透過率曲線 53…本発明の実施例3における液晶表示装置の電圧−
透過率曲線 54…本発明の比較例1における液晶表示装置の電圧−
透過率曲線 55…本発明の比較例2における液晶表示装置の電圧−
透過率曲線 56…本発明の比較例3における液晶表示装置の電圧−
透過率曲線 57…本発明の比較例4における液晶表示装置の電圧−
透過率曲線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々の内側表面に透明電極及び少なくと
    も一層の配向層を配設した向かい合う一対の透明基板
    と、前記一対の透明基板間で捻れをもって挟持されてい
    る液晶と、前記一対の透明基板の外側に配設された偏光
    板とを備えた液晶表示装置において、前記液晶の伸び弾
    性定数K11(N)、前記透明基板間の距離d(m)、及
    び前記配向層と前記液晶との間のアンカリング・エネル
    ギーC(J/m2)から定義されるλ≡(π・K11)/
    (d・C)が、0.04≦λ≦0.5の範囲にあること
    を特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記配向層と前記液晶との間に化学物質
    層を配設したことを特徴とする請求項1記載の液晶表示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶の伸び弾性定数K11が、1.0
    5×10-11Nあるいはそれより小さい値を有すること
    を特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶の曲げ弾性定数K33が、1.2
    5×10-11Nあるいはそれより小さい値を有すること
    を特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 一対の基板間にネマチック液晶を挟持し
    てなる液晶セルを備えた液晶表示装置において、前記液
    晶セルの少なくとも一方の基板と液晶とのアンカリング
    ・エネルギーが、1×10-4J/m2以下であることを
    特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記ネマチック液晶の複屈折率Δnと液
    晶セルのセル厚dとの積Δn×dが0.6μm以下であ
    ることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
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