JPH06249298A - 遊星歯車減速装置 - Google Patents

遊星歯車減速装置

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JPH06249298A
JPH06249298A JP6471493A JP6471493A JPH06249298A JP H06249298 A JPH06249298 A JP H06249298A JP 6471493 A JP6471493 A JP 6471493A JP 6471493 A JP6471493 A JP 6471493A JP H06249298 A JPH06249298 A JP H06249298A
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JP6471493A
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Inventor
Yuji Igawa
裕二 井川
Nobuo Uzawa
信夫 鵜沢
Akihiro Tanaka
章弘 田中
Shinobu Yamamoto
忍 山本
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遊星歯車減速装置おいて、最終段のキャリア
と支持部材との固定を簡単な構造で行なうと共に、軸受
の軸方向の位置決めを行なうナットの廻止めを確実に行
なう。 【構成】 最終段の遊星歯車44を支持するピン46を
長尺にして、キャリア47の当接面47Aから支持部材
41に向けて突出させる。そして、このピン46の突出
部を支持部材41の係合凹部41Cおよびナット48の
係合部49に形成された係合溝49Bに係合させる。こ
れにより、キャリア47の回転方向の位置決めおよびナ
ット48の廻止めを容易に行ない、ナット48により軸
受8に適度な予圧を与え、軸受8の寿命を延ばす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル、
油圧クレーン等の履帯駆動装置、油圧クレーン用ロープ
ウィンチ等に用いられる遊星歯車減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで、図12ないし図14により、従
来技術による遊星歯車減速装置として、油圧ショベルや
油圧クレーン等の履帯駆動装置を例に挙げて説明する。
【0003】図中、1は車体の機枠等に固着される円筒
状の支持部材を示し、該支持部材1は一端側はモータ取
付部、他端側は筒状のキャリア固定部1Aとなり、その
内周側には雌スプライン1Bが形成されると共に、外周
側には雄ねじ1Cが形成されている。また、前記モータ
取付部には回転源としての油圧モータ2が固着されてい
る。
【0004】3は回転体となる有底筒状のハウジングを
示し、該ハウジング3は支持部材1の外周側に位置する
ドラム4と、内周側に内歯車5Aが設けられたリングギ
ア5と、同じく内歯車6Aが設けられた他のリングギア
6と、該リングギア6を施蓋する底蓋7とから大略構成
されている。そして、前記ドラム4は一対の円錐ころ軸
受からなる軸受8を介して支持部材1に回転自在に支持
されると共に、その外周側にスプロケット9が取付けら
れ、リングギア5,6はボルト10を介してドラム4に
固着され、底蓋7はボルト11を介して他のリングギア
6に固着されている。また、前記底蓋7にはボルト11
を岩石等から保護するためのガード7Aが形成されてい
ると共に、内面側の軸中心位置には位置決め突起7Bが
設けられている。なお、軸受8には円錐ころ軸受を用い
ているから、適度の予圧を後述するナット31により与
えるようになっている。
【0005】12は油圧モータ2の出力回転を導出する
回転軸を示し、該回転軸12は一端は油圧モータ2と連
結され、その他端は底蓋7側まで延在し、後述する太陽
歯車14が形成されていると共に、該太陽歯車14は位
置決め突起7Bに当接され軸方向の位置決めがなされて
いる。
【0006】13は1段目の減速歯車機構を示し、該減
速歯車機構13は回転軸12の先端に一体形成された太
陽歯車14と、該太陽歯車14とリングギア6の内歯車
6Aとに噛合するように該太陽歯車14の周囲に(例え
ば3個)配設された遊星歯車15(1個のみ図示)と、
該遊星歯車15を軸受16を介して回転自在に支持する
ピン17と、該ピン17が固着され、遊星歯車15と一
体に公転してこの公転のみを次段の太陽歯車20に伝達
するキャリア18とから構成されている。なお、前記太
陽歯車14は回転軸12と別部材とし、これに取付けて
もよい。
【0007】一方、19は中間段の減速段となる2段目
の減速歯車機構を示し、該減速歯車機構19は回転軸1
2に遊嵌され、1段目のキャリア18と噛合して公転の
みが伝達される太陽歯車20と、該太陽歯車20とリン
グギア6の内歯車6Aとに噛合するように該太陽歯車2
0の周囲に(例えば3個)配設された遊星歯車21(1
個のみ図示)と、該遊星歯車21を軸受22を介して回
転自在に支持するピン23と、該ピン23が固着され、
遊星歯車21と一体に公転してこの公転のみを次段の太
陽歯車26に伝達するキャリア24とから構成されてい
る。
【0008】そして、25は最終段の遊星歯車減速段と
なる3段目の減速歯車機構を示し、該減速歯車機構25
は回転軸12に遊嵌され、2段目のキャリア24と噛合
して該キャリア24の公転のみが伝達される太陽歯車2
6と、該太陽歯車26とリングギア5の内歯車5Aとに
噛合するように該太陽歯車26の周囲に(例えば3個)
配設された遊星歯車27(1個のみ図示)と、該遊星歯
車27を軸受28を介して回転自在に支持するピン29
と、該ピン29を支持すると共に、左端側が支持部材1
の雌スプライン1Bと噛合する雄スプライン30Aとな
って回転方向に位置決めがなされ、支持部材1のキャリ
ア固定部1Aに固定されたキャリア30とから構成され
ている。
【0009】ここで、前記キャリア30は前記ピン29
を支持している両側の側板30B,30Cと、該側板3
0B,30C間に延設され、これらを連結しているリブ
30Dとからなり、前記側板30Bは前記雄スプライン
30Aに隣接して径方向に突設され、側板30Cと共に
板状に形成されており、該側板30Bは前記支持部材1
のキャリア固定部1Aの端面に当接されるようになって
いる。これにより、格段の減速歯車機構13,19,2
5は、底蓋7の位置決め突起7Bと支持部材1のキャリ
ア固定部1Aとの間で、軸方向の位置決めがなされてい
る。
【0010】さらに、31は支持部材1のキャリア固定
部1Aの外周に設けられた雄ねじ1Cに螺着され、軸受
8を軸方向に位置決めする大径筒状のナットを示し、該
ナット31はキープレート32とボルト33,33とに
よって廻止めされている。即ち、キープレート32は円
弧状の板体により形成され、該キープレート32には図
13,図14に示す如く、径方向内側に向けて爪部32
Aが突設され、該爪部32Aを支持部材1のキャリア固
定部1Aに形成した切欠部34に係合させた状態で、各
ボルト33により該キープレート32をナット31に固
定している。
【0011】このように構成される従来技術の遊星歯車
減速装置では、油圧モータ2を回転駆動すると、その回
転は太陽歯車14,遊星歯車15,キャリア18等から
なる1段目の減速歯車機構13によって所定の減速比で
減速され、遊星歯車15の公転のみがキャリア18から
出力される。そして、該キャリア18は太陽歯車20と
噛合しているから、該キャリア18の公転は太陽歯車2
0,遊星歯車21,キャリア24等からなる2段目の減
速歯車機構19によって所定の減速比で減速され、遊星
歯車21の公転のみがキャリア24から出力される。さ
らに、該キャリア24の公転は太陽歯車26,遊星歯車
27,キャリア30等からなる3段目、即ち、最終段の
減速歯車機構25によってさらに所定の減速比で減速さ
れる。ここで、該最終段のキャリア30は各スプライン
1B,30Aを介して支持部材1の回転方向に位置決め
されているから、ドラム4,リングギア5,6等からな
るハウジング3は最終段の遊星歯車27の周囲を公転す
るようになり、油圧モータ2の回転出力は各減速歯車機
構13,19,25で順次減速され、大きなトルクとな
ってハウジング3に伝達され、スプロケット9に巻回さ
れた履帯を駆動するようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、最終段のキャリア30には雄スプライン3
0Aを形成し、支持部材1のキャリア固定部1Aには雌
スプライン1Bを形成し、スプライン1B,30Aを噛
合することにより、支持部材1に対してキャリア30の
廻止めを行なうようにしている。このため、スプライン
1B,30Aの製造と加工が複雑になるという問題があ
る。
【0013】また、前記ナット31の廻止めは、キープ
レート32,ボルト33により行なっているから、部品
点数が多くなるという問題がある。
【0014】一方、軸受8には円錐ころ軸受を使用して
いるから、ナット31を一定のトルクで締込むことによ
り、適度の予圧を与える構造になっている。ここで、一
定のトルクでナット31が締込まれたときに支持部材1
の切欠部34とキープレート32の爪部32Aとの相対
位置が必ず一致するものではなく、キープレート32が
ナット31に固着できる位置にするためには、ナット3
1を一定のトルク以上の力で、キープレート32が固着
できる位置まで締込む。このため、軸受8に余分な負荷
がかかり、該軸受8の寿命を著しく低下させるという問
題がある。
【0015】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は最終段のキャリアの支持部材に
対する軸方向,回転方向の位置決めおよびハウジングを
回転自在に支持する軸受の位置決めを行なうナットの廻
止めを簡単な構造で行なうことのできる遊星歯車減速装
置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、最終段となる減
速歯車機構のキャリアに設けたピンを該キャリアから支
持部材に向けて突出させ、該支持部材の外周側には前記
ピンの突出端側を係合させることによって前記最終段の
キャリアを該支持部材に対して回転方向に位置決めする
凹部を設け、ナットの端面には前記ピンの突出端側を係
合させることによって前記ナットの支持部材に対する廻
止めを行なう係合部を形成したことにある。
【0017】また、前記ナットの係合部は周方向に複数
個の係合溝を形成することにより構成することが望まし
い。
【0018】
【作用】上記構成により、支持部材に形成した凹部に該
キャリアから前記支持部材に向けて突出させたピンを係
合することにより、回転方向の位置決めを行ない、前記
ピンの突出部分をナットに形成した係合部に係合させる
ことで、該ナットの廻止めを行なうことができる。
【0019】また、前記ピンの突出部分が係合するナッ
トの係合部を周方向に複数個の係合溝から構成すること
で、ピンと係合溝との係合位置を種々設定でき、軸受に
適度の予圧を与えた状態で、該軸受の軸方向の位置決め
を行なうことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図11に
基づき説明する。
【0021】まず、図1ないし図3に第1の実施例を示
す。なお、実施例では前述した従来技術と同一の構成要
素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0022】図中、41は従来技術による支持部材1に
代わる本実施例による支持部材を示し、該支持部材41
は従来技術の支持部材1とほぼ同様に、車体の機枠等に
固着される円筒状に形成され、一端側には油圧モータ2
が取付けられるモータ取付部が、他端側には筒状のキャ
リア固定部41Aが形成されているものの、本実施例の
支持部材41はキャリア固定部41Aの端面を後述する
キャリア47の軸方向の位置決めを行なう平坦な当接面
41Bとし、前記支持部材41の外周側で該当接面41
B寄り位置には半円状の係合凹部41C,41C,41
Cが均等距離をもって(120°毎に)離間するように
3個形成され、該各係合凹部41Cの奥部側外周面には
後述のナット48が螺合される雄ねじ41Dが形成され
る。
【0023】42は従来技術による最終段の減速歯車機
構25に代わる減速歯車機構を示し、該減速歯車機構4
2は従来技術の減速歯車機構25とほぼ同様に、2段目
のキャリア24の公転のみが伝達される太陽歯車43
と、該太陽歯車43の周囲に(例えば3個)配設された
遊星歯車44(1個のみ図示)と、該遊星歯車44を軸
受45を介して回転自在に支持する長尺なピン46と、
該ピン46を支持すると共に、左端側が支持部材41の
当接面41Bに当接する平坦な当接面47Aとなって軸
方向に位置決めがなされた固定のキャリア47とから構
成されている。また、該キャリア47は前記ピン46を
支持している両側の側板47B,47Cと、該側板47
B,47C間に延設され、これらを連結しているリブ4
7Dとからなっている。
【0024】ここで、本実施例によるピン46は従来技
術のピン29と比較して長尺に形成され、キャリア47
の当接面47Aから支持部材41に向けて突出するよう
に該キャリア47に支持され、該キャリア47の当接面
47Aを支持部材41の当接面41Bに当接したとき
に、各係合凹部41Cに各ピン46の突出端側を係合さ
せ、キャリア47の支持部材41に対する回転方向の位
置決めを行なうようになっている。
【0025】48は支持部材41のキャリア固定部41
Aの外周に設けられた雄ねじ41Dに螺着され、軸受8
の軸方向の位置決めを行なう本実施例のナットを示し、
該ナット48の端面には後述する係合部49が一体形成
されている。
【0026】49は前記ナット48の端面に形成された
係合部を示し、該係合部49は前記キャリア47側に向
け、径方向に突出形成された突起部49A,49Aと、
該各突起部49Aの間に形成され、溝幅が前記ピン46
の直径と同じ寸法になる係合溝49Bとからなる。そし
て、該係合部49の係合溝49Bにピン46の突出部分
を係合させることにより、ナット48の廻止めを行なう
ようになっている。
【0027】本実施例による遊星歯車減速装置は、上述
の如く構成されるが、その基本的作動については従来技
術によるものと格別差異はない。
【0028】然るに、本実施例によれば、最終段の減速
歯車機構42のキャリア47と支持部材41のキャリア
固定部41Aとの軸方向の固定を、該キャリア固定部4
1Aの当接面41Bとキャリア47の当接面47Aとを
当接することにより行ない、該キャリア47の回転方向
の廻止めは、減速歯車機構42の各ピン46を長尺に形
成し、キャリア47の当接面47Aから突出させ、この
突出部分を支持部材41のキャリア固定部41に形成し
た各係合凹部41Cに係合させることにより行なってい
る。
【0029】また、支持部材41に所定のトルクでナッ
ト48を締込んだ後に、図2に示すように、係合凹部4
1Cと係合溝49Bとが合わさった位置でピン46を係
合させることにより、支持部材41に対する該ナット4
8の廻止めを行なうことができる。
【0030】従って、本実施例においては、支持部材4
1へのキャリア47の固定およびナット48の廻止め
を、簡単な構造で確実に行なうことができ、従来技術の
ようなスプライン加工およびキープレート32,ボルト
33等を省略でき部品点数を低減することができる。
【0031】さらに、本実施例では、図2に示すよう
に、ナット48には係合溝49Bを有する係合部49を
形成し、前記係合溝49Bと前記支持部材41の外周側
に形成された3個の係合凹部41Cのうち、1個の係合
凹部41Cの位置を選んで、ピン46を前記係合溝49
Bおよび係合凹部41Cに係合させることでナット48
の廻止めを行なうように構成している。これにより、従
来技術ではキープレート32の爪部32Aと切欠部34
との係合は1箇所のみしか行なうことができなかったも
のが、3箇所の係合凹部41Cのうち、1箇所を選択し
て係合部49の係合溝49Bにピン46を係合させるこ
とができ、前記ナット48を所定のトルクで締込んだ後
の、該ナット48の廻止めを従来技術に比べて容易に行
なうことができる。そして、軸受8に余分な負荷が加わ
るのを防止し、該軸受8の寿命を効果的に延ばすことが
できる。
【0032】次に、第2の実施例を図4ないし図7に示
し説明する。なお、本実施例においては前述した第1の
実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。
【0033】本実施例の特徴は、前述した第1の実施例
によるナット48に代えて、ナット51を用いたことに
ある。該ナット51の端面には前記ピン46に係合する
ことにより該ナット51の廻止めを行なう係合部52が
形成されている。該係合部52は前記キャリア47側に
向けて径方向に突出形成された4個の突起部52A,5
2A,…と、該各突起部52Aの間に形成された溝幅が
前記ピン46の直径と同じ寸法になる3個の係合溝52
B,52B,52Bとから構成されている。
【0034】ここで、前記各突起部52Aおよび各係合
溝52Bの関係は、図4および図6に示す如く、係合溝
52Bの中心部と隣り合った係合溝52Bの中心部との
角度θ1 は30°となり、図6に示す如く、各突起部5
2Aのうち、それぞれ外側に位置する各突起部52Aに
各ピン46が係合するために、該各突起部52Aと各ピ
ン46の中心部とのなす角度θ2 は120°となってい
る。なお、図6は図4の状態よりもナット51を60°
締込んだ状態を示している。
【0035】本実施例においても、前述した第1の実施
例と同様の作用効果を得ることができるが、特に本実施
例では、前記ナット51を30°づつ締込んだ位置で係
合部52の係合溝52Bと支持部材41の係合凹部41
Cとを合わせることができ、合計12箇所の位置から選
ぶことにより、ピン46を各突起部52Aに係合させる
ことができ、係合箇所の選択の自由度を高めることがで
きる。従って、ナット51の締込みを適確に調整するこ
とができ、軸受8に適度な予圧を与えることができる。
【0036】次に、第3の実施例を図8ないし図10に
示し説明する。なお、本実施例においては前述した第1
の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。
【0037】本実施例の特徴は、前述した第1の実施例
によるナット48に代えて、ナット61を用いたことに
ある。該ナット61の端面には前記ピンに係合すること
により該ナット61の廻止めを行なう係合部62が形成
されている。該係合部62は前記キャリア47側に向け
てナット61の外周面に沿って形成された大径円弧状の
突起部62Aと、該突起部62Aの周方向内周面に9個
形成された小径円弧状の係合溝62B,62B,…とか
らなる。
【0038】ここで、前記突起部62Aおよび各係合溝
62Bの関係は、図8および図10に示す如く、係合溝
62Bの中心部と隣り合った係合溝62Bの中心部との
角度θ3 は15°となり、大径円弧状をなす突起部62
Aのなす角度θ4 は120°となっている。なお、図1
0はナット61を図8の状態よりも60°締込んだ状態
を示している。
【0039】上述の如く構成される本実施例において
も、前述した第1の実施例と同様の作用効果を得ること
ができるが、特に本実施例においては、前記ナット61
を15°づつ締込んだ位置で係合部62の係合溝62B
と支持部材41の係合凹部41Cとを合わせることがで
き、合計24箇所の位置から選ぶことで、ピン46を係
合溝62Bに係合させることができる。従って、ナット
61の締込みを前述した第1,2の実施例よりも適確に
調整することができ、軸受8により適度な予圧を与える
ことができる。
【0040】次に、図11に第4の実施例を示す。な
お、前述した第3の実施例と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0041】本実施例の特徴は、前述した第3の実施例
による支持部材41のキャリア固定部41Aの外周に1
20°毎に形成した各係合凹部41Cに加えて、該各係
合凹部41Cに対して角度θ5 (θ5 =52.5°)ず
らして係合凹部41C′を形成したものである。
【0042】上述の如く構成される本実施例において
も、前述した第1の実施例と同様の作用効果を得ること
ができるが、特に本実施例においては、前記ナット61
の各係合溝62Bと各係合凹部41C,41C′とをナ
ット61の締込んだ状態により最適な位置を選択するこ
とで、該ナット61を7.5°づつ締込んだ位置で係合
溝62Bと各係合凹部41C,41C′とを合わせるこ
とができ、合計48箇所の位置から選ぶことで、ピン4
6を係合溝62Bに係合させることができる。かくし
て、ナット61の締込みを前述した第1,2,3の実施
例よりも適確に調整することができ、軸受8により適度
な予圧を与えることができる。
【0043】なお、前記各実施例では、最終段の減速歯
車機構42のキャリア47の当接面47Aを支持部材4
1の当接面41Bに当接させることによって、減速歯車
機構13,19,42の軸方向への位置決めを行なうよ
うにしたが、本発明はこれに限らず、ピン46の突出部
分先端面をナット48(51,61)に当接させること
により、前記減速歯車機構13,19,42を軸方向へ
位置決めするようにしてもよい。
【0044】また、前記各実施例では、油圧ショベルや
油圧クレーン等の履帯駆動装置として用いられる場合を
例に挙げたが、本発明はこれに限らず、油圧クレーン用
ロープウィンチ等、種々の用途の遊星歯車減速装置にも
適用できるものである。
【0045】さらに、前記実施例では、3段の減速歯車
機構を有する遊星歯車減速装置について述べたが、1
段,2段または4段以上の減速歯車機構を有する遊星歯
車減速装置に用いてもよいことは勿論である。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、最
終段となる減速歯車機構キャリアから前記支持部材に向
けてピンを突出させ、該支持部材に前記ピンの突出端側
が係合する凹部を設けると共に、軸受を位置決めするナ
ットに前記ピンの突出端側が係合する係合部を形成する
構成としたから、前記キャリアと支持部材の回転方向の
位置決めおよびナットの廻止めを簡単な構造で確実に行
なうことができ、部品点数を削減することができる。
【0047】さらに、前記ナットの係合部は周方向に複
数の係合溝を形成する構成とすることにより、前記ピン
と係合溝との係合位置を種々設定でき、その中の一を選
択することにより、ナットの締込みを一定のトルクで行
なった状態で該ナットの廻止めを行なうことができる。
これにより、軸受に余分な負荷を加えずに適度な予圧を
与え、該軸受の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による遊星歯車減速装置を示す縦
断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた要部横断面図
である。
【図3】図2中の矢示III −III 方向からみた外観図で
ある。
【図4】第2の実施例による遊星歯車減速装置の要部を
示す図2と同位置の横断面図である。
【図5】図4中の矢示V−V方向からみた外観図であ
る。
【図6】図4と異なる状態を表す図2と同位置の横断面
図である。
【図7】図6中の矢示VII −VII 方向からみた外観図で
ある。
【図8】第3の実施例による遊星歯車減速装置の要部を
示す図2と同位置の横断面図である。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向からみた外観図であ
る。
【図10】図8と異なる状態を表す図2と同位置の横断
面図である。
【図11】第4の実施例による遊星歯車減速装置の要部
を示す図2と同位置の横断面図である。
【図12】従来技術による遊星歯車減速装置を示す縦断
面図である。
【図13】図12中の要部を拡大して示す図14中の矢
示XIII−XIII方向からみた断面図である。
【図14】図13中のキープレートをボルトで固定した
状態を示す右外観図ある。
【符号の説明】
2 油圧モータ(回転源) 3 ハウジング 5,6 リングギア 5A,6A 内歯車 8 軸受 12 回転軸 13,19,42 減速歯車機構 14,20,43 太陽歯車 15,21,44 遊星歯車 18,24,47 キャリア 41 支持部材 41B,47A 当接面 41C,41C′ 係合凹部(凹部) 46 ピン 48,51,61 ナット 49,52,62 係合部 49A,52A,62A 突起部 49B,52B,62B 係合溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 忍 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転源が設けられた支持部材と、該支持
    部材に軸受を介して回転自在に支持され、内周側に内歯
    車が設けられた有底筒状のハウジングと、前記回転源の
    回転出力を導出すべく、一端側が前記回転源に連結さ
    れ、他端側が該ハウジングの底部側に延在する回転軸
    と、該回転軸の回転を減速して前記ハウジングに伝達す
    るため、太陽歯車、該太陽歯車と前記内歯車とに噛合す
    る遊星歯車、該遊星歯車をピンを介して支持するキャリ
    アからなる一段または複数段の減速歯車機構と、前記支
    持部材とハウジングとの間に設けられた前記軸受を軸方
    向に位置決めすべく、前記支持部材の外周側に螺合する
    ナットとを備えてなる遊星歯車減速装置において、最終
    段となる減速歯車機構のキャリアに設けたピンを該キャ
    リアから前記支持部材に向けて突出させ、該支持部材の
    外周側には前記ピンの突出端側を係合させることによっ
    て前記最終段のキャリアを該支持部材に対して回転方向
    に位置決めする凹部を設け、前記ナットの端面には前記
    ピンの突出端側を係合させることによって前記ナットの
    支持部材に対する廻止めを行なう係合部を形成したこと
    を特徴とする遊星歯車減速装置。
  2. 【請求項2】 前記ナットの係合部は周方向に複数個の
    係合溝を形成することにより構成してなる請求項1記載
    の遊星歯車減速装置。
JP6471493A 1993-03-01 1993-03-01 遊星歯車減速装置 Pending JPH06249298A (ja)

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