JPH06248722A - プレキャスト鉄筋コンクリート耐震壁と鉄骨梁の接合方法 - Google Patents
プレキャスト鉄筋コンクリート耐震壁と鉄骨梁の接合方法Info
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- JPH06248722A JPH06248722A JP6106193A JP6106193A JPH06248722A JP H06248722 A JPH06248722 A JP H06248722A JP 6106193 A JP6106193 A JP 6106193A JP 6106193 A JP6106193 A JP 6106193A JP H06248722 A JPH06248722 A JP H06248722A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 プレキャスト鉄筋コンクリート（以下ＰＣと
云う）耐震壁と鉄骨梁の接合を簡素化し省力化して、建
方や接合に要する施工費用を低減し、施工日程を短縮す
るとともに、信頼性の高い高耐力の接合を可能としたＰ
Ｃ耐震壁と鉄骨梁の接合方法を提供する。 【構成】 ＰＣ製の壁板２の上下面四隅に鉄骨梁フラン
ジ接合用のカバープレート３を取付けるとともに、壁板
２の複数本の鉛直筋４の両端部４ａを突出させて構成し
ておき、壁板２の鉛直筋４の両端部４ａを、上下階の鉄
骨梁７やＰＣ柱に付設した鉄骨梁ブラケットのフランジ
に設けた貫通孔に挿通して固定することにより、壁板と
鉄骨梁を接合する。
云う）耐震壁と鉄骨梁の接合を簡素化し省力化して、建
方や接合に要する施工費用を低減し、施工日程を短縮す
るとともに、信頼性の高い高耐力の接合を可能としたＰ
Ｃ耐震壁と鉄骨梁の接合方法を提供する。 【構成】 ＰＣ製の壁板２の上下面四隅に鉄骨梁フラン
ジ接合用のカバープレート３を取付けるとともに、壁板
２の複数本の鉛直筋４の両端部４ａを突出させて構成し
ておき、壁板２の鉛直筋４の両端部４ａを、上下階の鉄
骨梁７やＰＣ柱に付設した鉄骨梁ブラケットのフランジ
に設けた貫通孔に挿通して固定することにより、壁板と
鉄骨梁を接合する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、梁が鉄骨造からなるラ
ーメン構造建物におけるプレキャスト鉄筋コンクリート
（以下ＰＣと云う）耐震壁と鉄骨梁の接合方法に関す
る。
ーメン構造建物におけるプレキャスト鉄筋コンクリート
（以下ＰＣと云う）耐震壁と鉄骨梁の接合方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、ＰＣ耐震壁１’と鉄骨梁７の接合
方法は、図５に示すように、鉄骨梁７側面にフランジに
溶着したアンカー筋１４を介して鉄筋コンクリート増梁
１５を添設し、前記増梁１５に設けたシャーコッター１
６に露出した挿筋１７と、ＰＣ耐震壁１’の上下面に設
けたシャーコッター１６に露出した鉛直筋４を溶着し、
前記両シャーコッター１６内にモルタルを充填して接合
し、鉄骨梁７からの水平力をＰＣ耐震壁１’に伝達させ
ている。また、図６に示すように、鉄骨梁７の上下フラ
ンジ表面にスタットボルト１８を植設しておき、スタッ
トボルト１８とＰＣ耐震壁１’の上下面に設けたシャー
コッター１６に露出した鉛直筋４を溶着し、前記シャー
コッター１６内にコンクリートを充填して接合し、鉄骨
梁７からの水平力をＰＣ耐震壁１’に伝達させている。
方法は、図５に示すように、鉄骨梁７側面にフランジに
溶着したアンカー筋１４を介して鉄筋コンクリート増梁
１５を添設し、前記増梁１５に設けたシャーコッター１
６に露出した挿筋１７と、ＰＣ耐震壁１’の上下面に設
けたシャーコッター１６に露出した鉛直筋４を溶着し、
前記両シャーコッター１６内にモルタルを充填して接合
し、鉄骨梁７からの水平力をＰＣ耐震壁１’に伝達させ
ている。また、図６に示すように、鉄骨梁７の上下フラ
ンジ表面にスタットボルト１８を植設しておき、スタッ
トボルト１８とＰＣ耐震壁１’の上下面に設けたシャー
コッター１６に露出した鉛直筋４を溶着し、前記シャー
コッター１６内にコンクリートを充填して接合し、鉄骨
梁７からの水平力をＰＣ耐震壁１’に伝達させている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のＰＣ耐震壁
と鉄筋コンクリート増梁を介在させた鉄骨梁の接合方法
では、ＰＣ耐震壁が鉄骨梁に偏芯して接合されるので、
偏芯させない場合に比べて耐力が低下することが予想さ
れ、鉄骨梁側面に鉄筋コンクリート増梁を設けるのに多
大の労力と費用が掛かり、シャーコッター内のコンクリ
ート充填が面倒で接合が不確実となり鉄骨梁からの水平
力をＰＣ耐震壁に十分に伝達できないという問題があっ
た。また、ＰＣ耐震壁とスタットボルトを介在させた鉄
骨梁の接合方法では、スタットボルトの植設や鉄骨梁と
ＰＣ耐震壁の建方や接合が面倒で多大の労力と費用が掛
かり、シャーコッター内のコンクリート充填が面倒で接
合が不確実となり鉄骨梁からの水平力を耐震壁に十分に
伝達できないという問題があった。本発明は、前記従来
技術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目
的とする処は、ＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合を簡素化し省
力化して、建方や接合に要する施工費用を低減し、施工
日程を短縮するとともに、信頼性の高い高耐力の接合を
可能としたＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合方法を提供するも
のである。
と鉄筋コンクリート増梁を介在させた鉄骨梁の接合方法
では、ＰＣ耐震壁が鉄骨梁に偏芯して接合されるので、
偏芯させない場合に比べて耐力が低下することが予想さ
れ、鉄骨梁側面に鉄筋コンクリート増梁を設けるのに多
大の労力と費用が掛かり、シャーコッター内のコンクリ
ート充填が面倒で接合が不確実となり鉄骨梁からの水平
力をＰＣ耐震壁に十分に伝達できないという問題があっ
た。また、ＰＣ耐震壁とスタットボルトを介在させた鉄
骨梁の接合方法では、スタットボルトの植設や鉄骨梁と
ＰＣ耐震壁の建方や接合が面倒で多大の労力と費用が掛
かり、シャーコッター内のコンクリート充填が面倒で接
合が不確実となり鉄骨梁からの水平力を耐震壁に十分に
伝達できないという問題があった。本発明は、前記従来
技術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目
的とする処は、ＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合を簡素化し省
力化して、建方や接合に要する施工費用を低減し、施工
日程を短縮するとともに、信頼性の高い高耐力の接合を
可能としたＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合方法を提供するも
のである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、梁が鉄骨造か
らなるラーメン構造建物におけるＰＣ耐震壁と鉄骨梁の
接合方法において、上記目的を達成したものである。そ
のため、プレキャスト鉄筋コンクリート製の壁板は、そ
の上下面四隅に鉄骨梁フランジ接合用のカバープレート
を取付けておくとともに、壁板の複数本の鉛直筋の両端
部を突出させて構成する。そして、壁板の鉛直筋の両端
部を、上下階の鉄骨梁やＰＣ柱に付設した鉄骨梁ブラケ
ットのフランジに設けた貫通孔に挿通して固定すること
により、プレキャスト鉄筋コンクリート製壁板と鉄骨梁
を接合する。またプレキャスト鉄筋コンクリート製壁板
の下面中央部から突出している鉛直筋に、鉄骨中央梁の
上部フランジの貫通孔を挿通させて固定し、前記鉄骨中
央梁の下部フランジの貫通孔に、プレキャスト鉄筋コン
クリート製壁板の上側から突出している鉛直筋を挿通し
て固定するとともに、鉄骨梁中央部分の両端をＰＣ柱に
付設した鉄骨梁ブラケットにプレートで連結するように
した。
らなるラーメン構造建物におけるＰＣ耐震壁と鉄骨梁の
接合方法において、上記目的を達成したものである。そ
のため、プレキャスト鉄筋コンクリート製の壁板は、そ
の上下面四隅に鉄骨梁フランジ接合用のカバープレート
を取付けておくとともに、壁板の複数本の鉛直筋の両端
部を突出させて構成する。そして、壁板の鉛直筋の両端
部を、上下階の鉄骨梁やＰＣ柱に付設した鉄骨梁ブラケ
ットのフランジに設けた貫通孔に挿通して固定すること
により、プレキャスト鉄筋コンクリート製壁板と鉄骨梁
を接合する。またプレキャスト鉄筋コンクリート製壁板
の下面中央部から突出している鉛直筋に、鉄骨中央梁の
上部フランジの貫通孔を挿通させて固定し、前記鉄骨中
央梁の下部フランジの貫通孔に、プレキャスト鉄筋コン
クリート製壁板の上側から突出している鉛直筋を挿通し
て固定するとともに、鉄骨梁中央部分の両端をＰＣ柱に
付設した鉄骨梁ブラケットにプレートで連結するように
した。
【０００５】
【作用】本発明によれば、ＰＣ耐震壁における鉛直筋の
両端部を上下階の鉄骨梁フランジに設けた貫通孔に挿通
して、前記鉛直筋の両端部にナットを螺着して鉄骨梁と
ＰＣ耐震壁を接合することにより、鉄骨梁中央部分と柱
付き鉄骨梁ブラケットのフランジ部分の継手はＰＣ耐震
壁の上下面四隅に設けた鉄骨梁フランジ接合用のカバー
プレートを介して接合され一体化して鉄骨梁が構成さ
れ、ＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合は鉛直筋とナットにより
ボルト接合される。また、ＰＣ耐震壁の上下面四隅にカ
バープレートを設けたので、鉄骨梁の継手接合及びＰＣ
耐震壁と鉄骨梁の接合を同時に行うことができる。さら
に、ＰＣ耐震壁の下面中央部に予め鉄骨梁中央部分を接
合しておき、前記ＰＣ耐震壁を建方し、接合するように
すると建方及び接合作業が容易となり安全と能率が一層
向上する。
両端部を上下階の鉄骨梁フランジに設けた貫通孔に挿通
して、前記鉛直筋の両端部にナットを螺着して鉄骨梁と
ＰＣ耐震壁を接合することにより、鉄骨梁中央部分と柱
付き鉄骨梁ブラケットのフランジ部分の継手はＰＣ耐震
壁の上下面四隅に設けた鉄骨梁フランジ接合用のカバー
プレートを介して接合され一体化して鉄骨梁が構成さ
れ、ＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合は鉛直筋とナットにより
ボルト接合される。また、ＰＣ耐震壁の上下面四隅にカ
バープレートを設けたので、鉄骨梁の継手接合及びＰＣ
耐震壁と鉄骨梁の接合を同時に行うことができる。さら
に、ＰＣ耐震壁の下面中央部に予め鉄骨梁中央部分を接
合しておき、前記ＰＣ耐震壁を建方し、接合するように
すると建方及び接合作業が容易となり安全と能率が一層
向上する。
【０００６】
【実施例】本発明に供するＰＣ耐震壁１を、図１乃至図
３により説明する。ＰＣ耐震壁１の上下面を鉄骨梁７に
接合するタイプのＰＣ製の壁板２は、壁縦筋１ａ、壁横
筋１ｂと鉛直筋４により補強され、壁板２の上下面四隅
に鉄骨梁フランジ接合用のカバープレート３が固定され
ている。なおカバープレート３は表面を除してコンクリ
ート内に埋設され、溶接により壁縦筋１ａと鉛直筋４に
固定され、一部の鉛直筋４はカバープレート３に設けた
貫通孔を貫通している。鉛直筋４は、壁板２に長さ方向
に亙って水平力を伝達する太径ネジ節鉄筋からなり、複
数本の鉛直筋４をダブル配筋又はシングル配筋で埋設し
て構成している。なお、前記鉛直筋４の両端部４ａは壁
板２の上下面よりナット４ｂの締付け長さ分突出させて
いる。また壁板２の鉛直筋４の下端には、スリーブジョ
イント６が埋設されている。下面を鉄骨梁７の上に接合
するタイプのＰＣ製壁板２は、その下面中央部に鉄骨中
央梁８が取付けられ、その鉄骨中央梁８は鉄骨梁７を構
成する部材となる。なお鉄骨中央梁８の上下フランジ、
及びＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の上下フ
ランジには、長さ方向に亙って壁板２の鉛直筋４と対応
する位置に鉛直筋４を挿通する貫通孔を設けてある。そ
して、壁板２の下面から突出している鉛直筋４の端部４
ａを、鉄骨中央梁８の上部フランジの貫通孔に挿通して
ナット等で固定するようになっている。
３により説明する。ＰＣ耐震壁１の上下面を鉄骨梁７に
接合するタイプのＰＣ製の壁板２は、壁縦筋１ａ、壁横
筋１ｂと鉛直筋４により補強され、壁板２の上下面四隅
に鉄骨梁フランジ接合用のカバープレート３が固定され
ている。なおカバープレート３は表面を除してコンクリ
ート内に埋設され、溶接により壁縦筋１ａと鉛直筋４に
固定され、一部の鉛直筋４はカバープレート３に設けた
貫通孔を貫通している。鉛直筋４は、壁板２に長さ方向
に亙って水平力を伝達する太径ネジ節鉄筋からなり、複
数本の鉛直筋４をダブル配筋又はシングル配筋で埋設し
て構成している。なお、前記鉛直筋４の両端部４ａは壁
板２の上下面よりナット４ｂの締付け長さ分突出させて
いる。また壁板２の鉛直筋４の下端には、スリーブジョ
イント６が埋設されている。下面を鉄骨梁７の上に接合
するタイプのＰＣ製壁板２は、その下面中央部に鉄骨中
央梁８が取付けられ、その鉄骨中央梁８は鉄骨梁７を構
成する部材となる。なお鉄骨中央梁８の上下フランジ、
及びＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の上下フ
ランジには、長さ方向に亙って壁板２の鉛直筋４と対応
する位置に鉛直筋４を挿通する貫通孔を設けてある。そ
して、壁板２の下面から突出している鉛直筋４の端部４
ａを、鉄骨中央梁８の上部フランジの貫通孔に挿通して
ナット等で固定するようになっている。
【０００７】本発明の一実施例を図４に示す建方工程説
明図により説明する。なお、本実施例は、梁が鉄骨造で
柱が鉄骨梁ブラケット付のＰＣ柱９からなるラーメン構
造建物に適用した場合である。一階の建方工程及びＰＣ
耐震壁１と鉄骨梁７の接合方法は、一階の鉄筋コンクリ
ート梁５に設けた水平力伝達用の挿筋に一階の壁板２の
下部に設けたスリーブジョイント６を嵌挿させて建方
し、床上からサポート（図示せず）等で支え垂直性を保
持しておく（Ａ）。つぎに前記壁板２の両側面に付着さ
せて一階のＰＣ柱９の脚部に設けたスリーブジョイント
６に、下階の柱主筋１１の突出部分を挿入させ、かつＰ
Ｃ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の下部フランジ
の貫通孔に前記壁板２の上面の鉛直筋４の端部４ａを挿
通させて建方し、ＰＣ柱９を床上からサポート（図示せ
ず）等で支えて垂直性を保持しておく（Ｂ）。そして前
記壁板２の下部と前記柱９の脚部に設けたスリーブジョ
イント６内及び接合部にモルタルをグラウトして、一階
の壁板２の下面と鉄筋コンクリート梁５とを、及びＰＣ
柱９脚部と下階柱とを接合する。ついで一階の壁板２の
上面端部と一階用のＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケッ
ト１０の下部フランジを前記鉛直筋４の端部４ａにナッ
ト４ｂを螺着して接合しておく（Ｃ）。
明図により説明する。なお、本実施例は、梁が鉄骨造で
柱が鉄骨梁ブラケット付のＰＣ柱９からなるラーメン構
造建物に適用した場合である。一階の建方工程及びＰＣ
耐震壁１と鉄骨梁７の接合方法は、一階の鉄筋コンクリ
ート梁５に設けた水平力伝達用の挿筋に一階の壁板２の
下部に設けたスリーブジョイント６を嵌挿させて建方
し、床上からサポート（図示せず）等で支え垂直性を保
持しておく（Ａ）。つぎに前記壁板２の両側面に付着さ
せて一階のＰＣ柱９の脚部に設けたスリーブジョイント
６に、下階の柱主筋１１の突出部分を挿入させ、かつＰ
Ｃ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の下部フランジ
の貫通孔に前記壁板２の上面の鉛直筋４の端部４ａを挿
通させて建方し、ＰＣ柱９を床上からサポート（図示せ
ず）等で支えて垂直性を保持しておく（Ｂ）。そして前
記壁板２の下部と前記柱９の脚部に設けたスリーブジョ
イント６内及び接合部にモルタルをグラウトして、一階
の壁板２の下面と鉄筋コンクリート梁５とを、及びＰＣ
柱９脚部と下階柱とを接合する。ついで一階の壁板２の
上面端部と一階用のＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケッ
ト１０の下部フランジを前記鉛直筋４の端部４ａにナッ
ト４ｂを螺着して接合しておく（Ｃ）。
【０００８】二階の建方工程及びＰＣ耐震壁１と鉄骨梁
７の接合方法は、地上置場または工場で、壁板２の下面
中央部に突出した鉛直筋４の端部４ａを鉄骨中央梁８の
上部フランジの貫通孔に挿通し、ナット４ｂを螺着して
鉄骨中央梁８を接合した二階のＰＣ耐震壁１を、建方の
完了した一階の壁板２上にクレーン等で吊り揚げる
（Ｄ）。そして、二階の壁板２の下部に接合した二階用
の鉄骨中央梁８の下部フランジの貫通孔に一階の壁板２
の上面に突出した鉛直筋４の端部４ａを、また一階のＰ
Ｃ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の上部フランジ
の貫通孔に二階の壁板２の下面両端に突出した鉛直筋４
の端部４ａを夫々挿通して建方をする（Ｅ）。ついで、
前記二階の鉄骨中央梁８の下部フランジの貫通孔を挿通
した一階の壁板２の上面に突出した鉛直筋４の端部４ａ
と、一階のＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の
上部フランジの貫通孔を挿通した二階の壁板２の下面両
端に突出した鉛直筋４の端部４ａの夫々にナット４ｂを
螺着する。また、二階の鉄骨中央梁８のウェブと鉄骨梁
ブラケット１０のウェブを接合プレート１２を介して高
張力ボルト１３で接合して一体化し二階の鉄骨梁７を構
成するとともに、前記鉄骨梁７と一階の壁板２の上面及
び二階の壁板２の下面両端を接合する（Ｆ）。そして、
二階床を従来工法により構築した後、ＰＣ柱９に付設し
た三階の鉄骨梁ブラケット１０の下部フランジの貫通孔
に二階のＰＣ耐震壁１の上面両端の鉛直筋４の端部４ａ
を挿通させて建方し、前記鉛直筋４の端部４ａにナット
４ｂを螺着して接合しておく（Ｇ）。なお二階のＰＣ柱
９を二階床からサポート（図示せず）等で支えて垂直性
を保持する。
７の接合方法は、地上置場または工場で、壁板２の下面
中央部に突出した鉛直筋４の端部４ａを鉄骨中央梁８の
上部フランジの貫通孔に挿通し、ナット４ｂを螺着して
鉄骨中央梁８を接合した二階のＰＣ耐震壁１を、建方の
完了した一階の壁板２上にクレーン等で吊り揚げる
（Ｄ）。そして、二階の壁板２の下部に接合した二階用
の鉄骨中央梁８の下部フランジの貫通孔に一階の壁板２
の上面に突出した鉛直筋４の端部４ａを、また一階のＰ
Ｃ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の上部フランジ
の貫通孔に二階の壁板２の下面両端に突出した鉛直筋４
の端部４ａを夫々挿通して建方をする（Ｅ）。ついで、
前記二階の鉄骨中央梁８の下部フランジの貫通孔を挿通
した一階の壁板２の上面に突出した鉛直筋４の端部４ａ
と、一階のＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケット１０の
上部フランジの貫通孔を挿通した二階の壁板２の下面両
端に突出した鉛直筋４の端部４ａの夫々にナット４ｂを
螺着する。また、二階の鉄骨中央梁８のウェブと鉄骨梁
ブラケット１０のウェブを接合プレート１２を介して高
張力ボルト１３で接合して一体化し二階の鉄骨梁７を構
成するとともに、前記鉄骨梁７と一階の壁板２の上面及
び二階の壁板２の下面両端を接合する（Ｆ）。そして、
二階床を従来工法により構築した後、ＰＣ柱９に付設し
た三階の鉄骨梁ブラケット１０の下部フランジの貫通孔
に二階のＰＣ耐震壁１の上面両端の鉛直筋４の端部４ａ
を挿通させて建方し、前記鉛直筋４の端部４ａにナット
４ｂを螺着して接合しておく（Ｇ）。なお二階のＰＣ柱
９を二階床からサポート（図示せず）等で支えて垂直性
を保持する。
【０００９】基準階の建方工程及びＰＣ耐震壁１と鉄骨
梁７の接合方法は、前記二階の壁板２の建方及び接合と
同一工程を順次繰り返して施工すればよい。なお壁板２
の鉛直筋４がシングル配筋の場合（図３）には、鉄骨中
央梁８のフランジとＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケッ
ト１０のフランジ相互を連結するカバープレート３を接
合するＰＣ耐震壁１の鉛直筋４が片側フランジのみとな
るので、反対側のフランジは高張力ボルト１３で接合す
ればよい。またフランジの継手強度が不足する場合は、
夫々のフランジ間を溶着すればよい。
梁７の接合方法は、前記二階の壁板２の建方及び接合と
同一工程を順次繰り返して施工すればよい。なお壁板２
の鉛直筋４がシングル配筋の場合（図３）には、鉄骨中
央梁８のフランジとＰＣ柱９に付設した鉄骨梁ブラケッ
ト１０のフランジ相互を連結するカバープレート３を接
合するＰＣ耐震壁１の鉛直筋４が片側フランジのみとな
るので、反対側のフランジは高張力ボルト１３で接合す
ればよい。またフランジの継手強度が不足する場合は、
夫々のフランジ間を溶着すればよい。
【００１０】本実施例によれば、壁板２における鉛直筋
４の両端部４ａを上下階の鉄骨梁７のフランジの貫通孔
に挿通して、前記鉛直筋４の両端部４ａにナット４ｂを
螺着して壁板２と上下階の鉄骨梁７を接合することによ
り、鉄骨中央梁８のフランジとＰＣ柱９に付設した鉄骨
梁ブラケット１０のフランジの継手は壁板２の上下面四
隅に設けた鉄骨梁フランジ接合用のカバープレート３を
介して接合されるとともに、プレート１２で接合されて
一体化した鉄骨梁７となり、壁板２と上下階の鉄骨梁７
の接合は鉛直筋４とナット４ｂによりボルト接合され
る。また、壁板２の上下面四隅にカバープレート３を設
けたので、鉄骨梁７の継手接合及び壁板２と鉄骨梁７の
接合を同時に行うことができる。さらに、壁板２の下面
中央部に鉄骨中央梁８を鉛直筋４を介して接合してお
き、前記壁板２を建方し、接合するようにすると建方及
び接合作業が容易となり安全と能率が一層向上する。
４の両端部４ａを上下階の鉄骨梁７のフランジの貫通孔
に挿通して、前記鉛直筋４の両端部４ａにナット４ｂを
螺着して壁板２と上下階の鉄骨梁７を接合することによ
り、鉄骨中央梁８のフランジとＰＣ柱９に付設した鉄骨
梁ブラケット１０のフランジの継手は壁板２の上下面四
隅に設けた鉄骨梁フランジ接合用のカバープレート３を
介して接合されるとともに、プレート１２で接合されて
一体化した鉄骨梁７となり、壁板２と上下階の鉄骨梁７
の接合は鉛直筋４とナット４ｂによりボルト接合され
る。また、壁板２の上下面四隅にカバープレート３を設
けたので、鉄骨梁７の継手接合及び壁板２と鉄骨梁７の
接合を同時に行うことができる。さらに、壁板２の下面
中央部に鉄骨中央梁８を鉛直筋４を介して接合してお
き、前記壁板２を建方し、接合するようにすると建方及
び接合作業が容易となり安全と能率が一層向上する。
【００１１】
【発明の効果】本発明によれば、ＰＣ製壁板と上下階の
鉄骨梁を接合することにより、鉄骨中央梁と柱付き鉄骨
梁ブラケットのフランジ部分の継手は壁板に設けたカバ
ープレートを介して鉛直筋とナットによりボルト接合さ
れ、壁板と鉄骨梁の接合は鉛直筋とナットによりボルト
接合されるので、接合部の信頼性が高く、接合作業が簡
素化し省力化するので施工費用が低減する。また、鉄骨
梁の継手接合及び壁板と鉄骨梁の接合を同時に行うこと
ができるので、建方及び接合工程が簡略化され施工日程
が短縮する。さらに、壁板の下面中央部に鉄骨中央梁を
接合して建方するようにしたので、建方及び接合作業の
安全と能率が一層向上する。
鉄骨梁を接合することにより、鉄骨中央梁と柱付き鉄骨
梁ブラケットのフランジ部分の継手は壁板に設けたカバ
ープレートを介して鉛直筋とナットによりボルト接合さ
れ、壁板と鉄骨梁の接合は鉛直筋とナットによりボルト
接合されるので、接合部の信頼性が高く、接合作業が簡
素化し省力化するので施工費用が低減する。また、鉄骨
梁の継手接合及び壁板と鉄骨梁の接合を同時に行うこと
ができるので、建方及び接合工程が簡略化され施工日程
が短縮する。さらに、壁板の下面中央部に鉄骨中央梁を
接合して建方するようにしたので、建方及び接合作業の
安全と能率が一層向上する。
【図１】本発明に供するＰＣ耐震壁の一実施例で配筋状
態を表示した正面図である。
態を表示した正面図である。
【図２】図１の断面で、（Ａ）はＡ−Ａ’矢視図、
（Ｂ）はＢ−Ｂ’矢視図である。
（Ｂ）はＢ−Ｂ’矢視図である。
【図３】ＰＣ耐震壁のシングル配筋の一実施例を示す側
部の断面図である。
部の断面図である。
【図４】本発明の一実施例を示す建方工程説明図であ
る。
る。
【図５】従来のＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合方法で、鉄筋
コンクリート増梁の場合を示す、（Ａ）は正面図、
（Ｂ）は断面図である。
コンクリート増梁の場合を示す、（Ａ）は正面図、
（Ｂ）は断面図である。
【図６】従来のＰＣ耐震壁と鉄骨梁の接合方法で、スタ
ットボルトの場合を示す、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は断
面図である。
ットボルトの場合を示す、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は断
面図である。
１ ＰＣ耐震壁 ２ 壁板 ３ カバープレート ４ 鉛直筋 ７ 鉄骨梁 ８ 鉄骨中央梁 ９ ＰＣ柱 １０ 鉄骨梁ブラケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松戸 正士 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目６番15号株式 会社フジタ内
Claims (2)
- 【請求項１】 梁が鉄骨造からなるラーメン構造建物に
おけるプレキャスト鉄筋コンクリート耐震壁と鉄骨梁の
接合方法であって、プレキャスト鉄筋コンクリート製の
壁板は、その上下面四隅に鉄骨梁フランジ接合用のカバ
ープレートを取付けておくとともに、壁板の複数本の鉛
直筋の両端部を突出させて構成し、壁板の鉛直筋の両端
部を、上下階の鉄骨梁やＰＣ柱に付設した鉄骨梁ブラケ
ットのフランジに設けた貫通孔に挿通して固定すること
により、プレキャスト鉄筋コンクリート製壁板と鉄骨梁
を接合することを特徴とするプレキャスト鉄筋コンクリ
ート耐震壁と鉄骨梁の接合方法。 - 【請求項２】 プレキャスト鉄筋コンクリート製壁板の
下面中央部から突出している鉛直筋に、鉄骨中央梁の上
部フランジの貫通孔を挿通させて固定し、前記鉄骨中央
梁の下部フランジの貫通孔に、プレキャスト鉄筋コンク
リート製壁板から上側に突出している鉛直筋を挿通して
固定するとともに、鉄骨中央梁の両端をＰＣ柱に付設し
た鉄骨梁ブラケットにプレートで連結するようにしたこ
とを特徴とする請求項１記載のプレキャスト鉄筋コンク
リート耐震壁と鉄骨梁の接合方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6106193A JPH06248722A (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | プレキャスト鉄筋コンクリート耐震壁と鉄骨梁の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6106193A JPH06248722A (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | プレキャスト鉄筋コンクリート耐震壁と鉄骨梁の接合方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06248722A true JPH06248722A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=13160281
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6106193A Pending JPH06248722A (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | プレキャスト鉄筋コンクリート耐震壁と鉄骨梁の接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06248722A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102828568A (zh) * | 2012-08-31 | 2012-12-19 | 清华大学 | 一种带竖缝混凝土剪力墙 |
| CN105908868A (zh) * | 2016-06-22 | 2016-08-31 | 北京工业大学 | 一种轻钢边框-主筋型单排配筋再生混凝土剪力墙及作法 |
| CN108678223A (zh) * | 2018-06-29 | 2018-10-19 | 北京工业大学 | 一种可恢复的钢管混凝土边框组合剪力墙及作法 |
| CN109916617A (zh) * | 2019-04-22 | 2019-06-21 | 河南工业大学 | 一种反力墙制作方法及加载孔单元调整装置 |
| CN111502078A (zh) * | 2020-04-22 | 2020-08-07 | 任士猛 | 一种装配式混凝土复合墙及其构建方法 |
-
1993
- 1993-02-25 JP JP6106193A patent/JPH06248722A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102828568A (zh) * | 2012-08-31 | 2012-12-19 | 清华大学 | 一种带竖缝混凝土剪力墙 |
| CN105908868A (zh) * | 2016-06-22 | 2016-08-31 | 北京工业大学 | 一种轻钢边框-主筋型单排配筋再生混凝土剪力墙及作法 |
| CN105908868B (zh) * | 2016-06-22 | 2018-02-02 | 北京工业大学 | 一种轻钢边框‑主筋型单排配筋再生混凝土剪力墙的作法 |
| CN108678223A (zh) * | 2018-06-29 | 2018-10-19 | 北京工业大学 | 一种可恢复的钢管混凝土边框组合剪力墙及作法 |
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| CN111502078A (zh) * | 2020-04-22 | 2020-08-07 | 任士猛 | 一种装配式混凝土复合墙及其构建方法 |
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