JPH06248013A - 塩素化ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

塩素化ポリオレフィンの製造方法

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JPH06248013A
JPH06248013A JP3312393A JP3312393A JPH06248013A JP H06248013 A JPH06248013 A JP H06248013A JP 3312393 A JP3312393 A JP 3312393A JP 3312393 A JP3312393 A JP 3312393A JP H06248013 A JPH06248013 A JP H06248013A
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polyolefin
reaction
chlorinated
chlorination
water
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JP3312393A
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English (en)
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Hidefumi Morita
英文 森田
Kazuhiro Morita
和弘 森田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
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    • C08F8/20Halogenation

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Abstract

(57)【要約】 【目的】四塩化炭素等の有機溶剤を全く使用することな
く、ポリオレフィンの分子量の大小や、融点の高低に影
響されず、安全かつ確実に、均一な塩素化が可能な塩素
化ポリオレフィンの製造方法。 【構成】ポリオレフィンを水中で融点以上に昇温して溶
融状態となし、塩素を反応させてポリオレフィンを塩素
化した後冷却する際に、分散剤としてスルホン酸基を含
有するビニル単量体を主成分とする水溶性の重合体ある
いはその塩を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩素化ポリオレフィン
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩素化ポリエチレン及び塩素化ポリプロ
ピレンに代表される塩素化ポリオレフィンは、塗料、イ
ンキ等の広く用いられている。このような用途では、塩
素化ポリオレフィンは、一般に、トルエン、キシレン等
の有機溶剤に溶解して用いられるため、原料のポリオレ
フィンは低分子量のものが使用され、しかも均一に塩素
化されたものが要求される。
【0003】このような塩素化ポリオレフィンを得る方
法として、例えば、特開昭47−8643号公報には、
ポリオレフィンを四塩化炭素等の有機溶剤中に溶解させ
て塩素化する溶液塩素化法が開示されている。
【0004】しかしながら、上記溶液塩素化法では、反
応終了後有機溶剤を除去するのに多大な熱量を要し、さ
らに有機溶剤がポリマー中に残留した場合、得られたポ
リマーの性能に悪影響を及ぼすという問題点があった。
また、四塩化炭素等の塩素系有機溶剤は人体に非常に有
害であるという問題点があった。
【0005】このような問題点から、四塩化炭素等の有
機溶剤を用いずに均一な塩素化を行う方法が検討されて
おり、例えば、特開平3−199206号公報には、融
点以上の溶融状態のポリオレフィンに、直接塩素を接触
させて塩素化する方法が開示されている。
【0006】しかしながら、上記直接塩素化する方法で
は、溶融状態の高粘度のポリオレフィンを攪拌するた
め、均一に塩素化することが困難であり、さらに反応熱
の除去が困難なため反応温度の制御が難しいという問題
点があった。また、塩素化に際して発生する塩化水素ガ
スは、ポリオレフィン内に取りこまれ易く、一旦取りこ
まれると除去が難しく、得られたポリマーの熱安定性を
低下させるという問題点があった。
【0007】本発明者は、以上の問題点を解決し、四塩
化炭素等の有機溶剤を用いずに、またポリオレフィンの
分子量の大きさ、融点の高低によらず、安全かつ確実
に、均一な塩素化ポリオレフィンを製造する方法を検討
した結果、水中でポリオレフィンの溶融状態で塩素化反
応を行うことを見いだした。
【0008】しかし、水中で溶融状態での反応は均一な
塩素化が可能である反面、反応器内への樹脂の付着量が
多いという問題点があった。また、反応器からの取り出
し時に溶融温度から冷却する際、樹脂が固化して塊状と
なるため、媒体である水と同時に反応器から取り出すこ
とが困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであり、その目的は、四
塩化炭素等の有機溶剤を全く使用することなく、ポリオ
レフィンの分子量の大小や、融点の高低に影響されず、
安全かつ確実に、均一な塩素化が可能な塩素化ポリオレ
フィンの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の塩素化ポリオレ
フィンの製造方法は、ポリオレフィンを水中で融点以上
に昇温して溶融状態となし、塩素を反応させてポリオレ
フィンを塩素化した後冷却する際に分散剤を添加する。
【0011】上記ポリオレフィンは、α−オレフィンの
単独重合体又は共重合体、及びこれらの単量体成分を主
体とする共重合体又は変性体である。
【0012】上記α−オレフィンの単独重合体又は共重
合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリヘキセン、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−メチ
ルペンテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共
重合体、プロピレン−ブテン共重合体等が挙げられる。
【0013】上記単量体成分を主体とする共重合体とし
ては、例えば、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体等が挙げられる。
【0014】上記単量体成分を主体とする変性体として
は、例えば、上述のポリオレフィンを酸化処理したも
の、無水マレイン酸処理したもの及び重合性単量体成分
をグラフトしたもの等が挙げられる。
【0015】上記ポリオレフィンの分子量は、特に限定
されないが、重量平均分子量500〜20,000の低
分子量のものが好ましい。
【0016】上記溶融状態とは、ポリオレフィンが高温
下で液体状の流動を示す状態をいい、ポリオレフィンを
その融点より高温に加熱することによって溶融状態にす
ることができる。
【0017】本発明において、塩素化の反応温度は、ポ
リオレフィンの融点より高ければよいが、余りに高くな
り過ぎるとポリオレフィンが劣化又は熱分解する恐れが
あるので、ポリオレフィンの融点より5〜30℃高い温
度が好ましい。
【0018】また、反応温度が水の沸点を超えるので、
密閉された耐圧構造の反応容器中で加圧しながら反応を
行う。
【0019】上記塩素化反応は水中で行われるが、水の
量は少なくなると攪拌効率が悪くなり反応熱の吸収量や
発生する塩化水素の溶解量が低下し、多くなると反応速
度や生産性が低下するので、ポリオレフィン100重量
部に対して200重量部以上が好ましく、より好ましく
は400〜5,000重量部である。
【0020】本発明で使用される分散剤は、スルホン酸
基をもったビニル単量体を主成分とする水溶性の重合体
あるいはその塩であり、分散剤中におけるスルホン酸基
をもった単量体が50モル%以上のものをいう。
【0021】上記スルホン酸基をもったビニル単量体と
しては、例えば、スチレンスルホン酸、メタクリルアミ
ドベンゼンスルホン酸、4−メタクリルオキシベンゼン
スルホン酸、エチレンスルホン酸、アリルノニルフェノ
キシポリオキシエチレンスルホン酸、3−スルホプロピ
ルメタクリレート、2−スルホエチルメタクリレート、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等
が挙げられ、これらのナトリウム、カリウム、リチウム
等の金属塩やアンモニウム塩であってもよい。
【0022】上記重合体の好ましい例としては、例え
ば、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸
アンモニウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポ
リエチレンスルホン酸、ポリエチレンスルホン酸ナトリ
ウム、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体(スルホ
ン酸基含有量25重量%)等が挙げられる。
【0023】上記ビニル単量体同士の重合体の塩として
は、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
塩が好適であり、例えば、ポリスチレンスルホン酸ナト
リウム、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げら
れる。
【0024】また、上記分散剤として(共)重合後にス
ルホン酸基を導入した(共)重合体の場合も、十分な水
溶性をもっていれば使用可能である。
【0025】上記分散剤の重合度は、小さくなると水溶
性が大きくなって、安定に樹脂油滴表面を保護できなく
なるため効果が発現ぜず、大きくなると水溶性が小さく
なって、媒体である水の粘度が高くなるので、10〜
1,000が好ましく、より好ましくは20〜200で
ある。
【0026】上記分散剤は、溶融状態にある樹脂が形成
する油滴の径を小さく保持し、水中に安定に分散させる
ため、得られる塩素化樹脂の均一性を高めると共に、反
応機壁、攪拌軸等への樹脂の付着(スケール)を防止す
る効果がある。
【0027】上記分散剤の添加量は、少なくなると分散
剤が樹脂表面を十分に保護できなくなるので効果の発現
が難しくなり、多くなると反応後の塩素化樹脂に多く残
留して、物性を損ねたり溶剤への溶解性を損ねる恐れが
あるので、ポリポレフィン100重量部に対して0.2
〜10重量部が好ましい。
【0028】本発明において、上記分散剤はポリオレフ
ィンの溶融温度以上で塩素化反応を行った後、冷却する
際に添加される。即ち、分散剤は、冷却中に塩素化ポリ
オレフィンが固化する際に、粒子径が大きくなるのを防
止する効果があるので、少なくとも塩素化ポリオレフィ
ンが固化する過程では添加されている必要がある。
【0029】例えば、ポリプロピレンの塩素化反応にお
いて塩素化度35重量%で冷却する場合、140〜15
0℃の溶融温度から冷却を始めると110〜70℃の温
度領域で徐々に固化するが、少なくとも110℃に冷却
される時点までに、分散剤を添加するのが好ましい。ま
た、分散剤の添加は10重量%の水溶液で行うのが好ま
しい。
【0030】本発明において、塩素化反応は熱のみで開
始、進行させることができるが、紫外線や過酸化物等の
ラジカル発生剤を併用することにより、一層速やかに反
応を進めることができる。
【0031】塩素化反応を行う装置としては、例えば、
20kg/cm2 Gの耐圧を有する攪拌装置、塩素吹き
込み口、加熱装置、内温検知装置、添加剤添加装置、廃
ガス除外処理装置を備えた耐圧反応器が使用でき、反応
器の内面は塩素や塩酸に接するので、グラスライニング
等の耐食性のある材料を施したものが好ましい。
【0032】ポリオレフィンと塩素を接触させることに
より塩素化反応を行うが、反応系内に塩素を導入する場
合、導入口は反応器内であればどこでもよく、例えば、
反応器内の気相中又は液相中のいずれへ導入してもよ
い。
【0033】本発明で使用される塩素は、気体状又は液
体状のいずれもが使用可能であり、気体状の場合窒素等
の不活性ガスにより希釈して使用してもよい。
【0034】上記反応の攪拌には、均一な塩素化反応を
行うために、回転軸に種々の形状の羽根が装着された攪
拌装置を使用するのが好ましく、攪拌効率を高めるため
には、羽根の形状として、平板のパドル型、アンカー
型、タービン型のものを用いてもよいが、平板のものよ
り、プロペラ状の角度をもったものがより効果的であ
る。また、櫛型や鎧型のような複数の羽根のもったもの
も有効である。
【0035】上記の攪拌方法以外に、気体状塩素又は窒
素等の不活性ガスを反応液内に直接吹き込んだり、反応
液自体を管状の反応槽内で高速で流動させることにより
攪拌と同様の効果を得ることができる。また、ホジナイ
ザーボールミル等を用いて、機械的剪断力を利用して攪
拌することも可能である。
【0036】次に、本発明の2について説明する。本発
明の2では、ポリオレフィンを水中で融点以上に昇温し
て溶融状態となし、塩素を反応させてポリオレフィンを
塩素化する際に、分散剤を共存させるので、分散剤を添
加する時期のみが本発明と異なる。上記分散剤は、反応
中に共存しておればよく、反応開始前又は反応中のいず
れの時点で添加されてもよい。
【0037】反応中に添加する場合は、上記分散剤の効
果を効率よく得るために反応前の一括添加より、反応開
始後一定時間毎に数回に分けて添加するのが好ましい。
【0038】分散剤を反応中に添加すると、溶融状態に
ある樹脂の形成する油滴の径を小さく保持し、水中で安
定に分散させることができるため、得られる塩素化樹脂
の均一性を高めると共に、反応機壁、攪拌軸への樹脂の
付着(スケール)を防止する効果がある。
【0039】分散性をさらに向上させたり、樹脂の物
性、耐久性を向上させるために、上記以外の分散剤を併
用してもよい。
【0040】上記分散剤の反応中の添加は、特に塩素化
によって樹脂の溶融粘度が顕著に高くなる場合に有効で
あり、例えば、分子量10,000程度の低密度ポリエ
チレンを塩素化する場合、塩素化度40重量%付近から
樹脂の粘度が急激に上昇するが、分散剤の使用により、
油滴径を小さく保持し、均一な塩素化物を得ることがで
きる。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)耐圧反応器に、重量平均分子量13,00
0、融点120℃、平均粒径0.3mmのパウダー状低
密度ポリエチレン100重量部、蒸留水1,000重量
部及び重合度100のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(重合度100)2重量部を仕込み、気密系において
130℃に加熱し、反応器上部より気相中に気体状塩素
を吹き込み反応させた。反応器内の塩素の分圧を2.5
kg/cm2 Gに保ち、反応器の圧力を5.0〜5.2
kg/cm2 Gに保った。反応中は、ファウドラー型の
攪拌羽根をもつ回転攪拌装置を用いて、500rpmの
回転数で攪拌した。7.5時間反応を継続して、最後の
分散剤添加を行った後、塩素の供給を停止して攪拌を継
続したまま反応器内を冷却した。反応器内の温度が95
℃となった時点から、窒素を反応器内に導入して反応器
内をパージし、30℃となった時点で攪拌を停止して、
反応器内の塩素化ポリエチレンを底部の弁を開放して媒
体の水と一緒に流し出した。取り出した塩素化ポリエチ
レンは、純水により十分洗浄して後乾燥して水分を除去
した。フラスコ燃焼法により最終塩素化度の測定を行っ
た結果、65.5重量%であった。
【0042】(実施例2)ポリエチレン100重量部に
対して、重合度40のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム4重量部を仕込んだこと以外は、実施例1と同様にし
て8.5時間の塩素化反応を行い、最終塩素化度66.
5重量%の塩素化ポリエチレンを得た。
【0043】(実施例3)ポリエチレンに代えて、粘度
平均分子量7,000、融点145℃のパウダー状ポリ
プロピレン200重量部を用いて、反応温度150℃で
反応時間40分間としたこと以外は、実施例1と同様に
して塩素化反応を行い、最終塩素化度35.3重量%の
塩素化ポリプロピレンを得た。
【0044】(実施例4)実施例3で用いたパウダー状
ポリプロピレン100重量部に対して、分散剤を反応前
及び反応中に添加せず、塩素の供給を停止して冷却過程
に入る前に2重量部添加したこと以外は、実施例3と同
様にして塩素化反応を行い、最終塩素化度36.3重量
%の塩素化ポリプロピレンを得た。
【0045】(比較例1)反応温度をポリエチレンが完
全に溶融しない105℃としたこと以外は、実施例1と
同様にして塩素化反応を行った。反応初期よりポリエチ
レンが塊状になって、反応の進行が極めて遅くなり、3
時間の反応で最終塩素化度は5.3重量%にしかならな
かった。
【0046】(比較例2)実施例1で用いたポリエチレ
ンを水中に固体微粉状に分散させて、反応温度55℃
で、ガラスの反応壁を通して10W/m2 の紫外線を照
射しながら反応したこと以外は、実施例1と同様にして
塩素化反応を行い、7.3時間の反応時間で最終塩素化
度36.0重量%の塩素化ポリエチレンを得た。
【0047】(比較例3)実施例1で用いたポリエチレ
ンを水を用いずに反応器に仕込み、130℃でファウド
ラーの攪拌羽根のついた回転式の攪拌装置で攪拌しなが
ら、樹脂の溶融を確認後反応器の底部から気体状の塩素
を吹き込んだ塩素化した。反応中、発生した塩化水素と
未反応塩素は逐次系内から取除き、系内を常圧に保持し
た。3.2時間の反応時間で最終塩素化度35.2重量
%の塩素化ポリエチレンを得た。
【0048】(比較例4)分散剤を全く用いなかったこ
と以外は、実施例1と同様にして塩素化反応を行い、最
終塩素化度37.2重量%の塩素化ポリエエチレンを得
た。
【0049】上記実施例及び比較例で得られた塩素化ポ
リオレフィンにつき、下記の評価を行い、その結果を表
1に示した。
【0050】(1)溶解性 トルエン及びキシレンに、塩素化ポリオレフィンの固形
分濃度が20重量%となるように加え、室温で攪拌しな
がら溶解状態を肉眼で観察し、次の基準に従って溶解性
を評価した。 ○:完全に溶解した、△:部分的に溶解した、×:殆ど
溶解しなかった。
【0051】(2)熱安定性 塩素化ポリオレフィンのトルエン可溶分から、厚さ10
0μmのキャストフィルムを作製した後、200℃のギ
ヤオーブン中に入れて、キャストフィルムが着色するま
での時間を測定し熱安定性とした。
【0052】(3)樹脂付着量 反応器に付着した樹脂分の乾燥重量を樹脂仕込み量に対
する百分率で示した。
【0053】(4)取り出し性状 反応後に室温まで冷却した際の樹脂分の性状を示した。
粒状の場合は平均粒径のみを記載し、粒状以外のものは
性状を示した。
【0054】
【表1】
【0055】尚、比較例1については、反応自体が十分
に進行せず、所定の塩素化度をもつものが得られなかっ
ため、上記(1)〜(3)の評価を実施しなかった。ま
た、比較例3については、媒体がなく樹脂付着量の判定
が難しいため、樹脂付着量の評価を実施しなかった。
【0056】
【発明の効果】本発明の塩素化ポリオレフィンの製造方
法は、上述した通りであり、スルホン酸系の分散剤の使
用により、人体及び環境に有害な有機溶剤を使用せず
に、ポリオレフィンを安全かつ均一に塩素化することが
でき、従来、有機溶剤を用いた溶液塩素化法により塩素
化されていた低分子量の、融点の低いポリオレフィンの
塩素化に特に有効である。得られた塩素化ポリオレフィ
ンは、有機溶剤に対する溶解性が優れていると共に、熱
安定性が優れているので、塗料、印刷インキ等に好適に
使用される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィンを水中で融点以上に昇温し
    て溶融状態となし、塩素を反応させてポリオレフィンを
    塩素化した後冷却する際に、分散剤としてスルホン酸基
    を含有するビニル単量体を主成分とする水溶性の重合体
    あるいはその塩を添加することを特徴とする塩素化ポリ
    オレフィンの製造方法。
  2. 【請求項2】ポリオレフィンを水中で融点以上に昇温し
    て溶融状態となし、塩素を反応させてポリオレフィンを
    塩素化する際に、請求項1記載の分散剤を共存させるこ
    とを特徴とする塩素化ポリオレフィンの製造方法。
JP3312393A 1993-02-23 1993-02-23 塩素化ポリオレフィンの製造方法 Pending JPH06248013A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6346574B1 (en) 2000-06-28 2002-02-12 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Fire retardance-imparting additive
JP2014008459A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Mitsubishi Heavy Industries Environmental & Chemical Engineering Co Ltd 触媒担持バグフィルタの製造方法
WO2021145253A1 (ja) * 2020-01-17 2021-07-22 日本製紙株式会社 塩素化ポリオレフィン樹脂及び、それを用いたプライマー、バインダー、接着剤、積層体、食品包装材と、その製造方法

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