JPH06247772A - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体の製造方法

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JPH06247772A
JPH06247772A JP50A JP5519793A JPH06247772A JP H06247772 A JPH06247772 A JP H06247772A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 5519793 A JP5519793 A JP 5519793A JP H06247772 A JPH06247772 A JP H06247772A
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JP
Japan
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aluminum nitride
sintered compact
sintering
time
thermal conductivity
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Withdrawn
Application number
JP50A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Hayashi
俊明 林
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 添加剤を少なくしてかつ窒化アルミニウム粉
末の粒成長を防止し、高純度で高熱伝導率を有するとと
もに、鏡面性を持つ焼結体とする。 【構成】 不純物酸素量が1.0wt%、平均粒子径
0.8μmのAlN粉末に、添加助剤として純度99.
9%、平均粒子径0.2μmのY2 O3 を3.5wt%
添加して、ボールミルで5時間混合する。この粉末にア
クリル系バインダーを4wt%を添加した後、型に流し
込み、所定圧力の一軸加圧下で成形する。この成形体を
500℃で2時間加熱し、アクリル系バインダーを除去
した。その後、成形体を型にセットした状態で高周波誘
導加熱炉内にセットし、窒素ガスを導入して不活性雰囲
気にした後、加熱し、所定時間後に冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化アルミニウム焼結
体の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは鏡面
性が得られる窒化アルミニウム焼結体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、窒化アルミニウムは、半導体装
置の高速化、高密度化に伴って高放熱基板材料として注
目されている。また、構造材として溶融金属との濡れ性
が悪く、柑堝材としての応用も考えられている。このよ
うな窒化アルミニウムは、使用する際、研削、研磨等に
より表面を加工して使用する。しかし、窒化アルミニウ
ムは、焼結する際に微小粉末を用いるが、焼成すると、
粒子が成長するために研削、研磨加工を施しても表面粗
さが向上しにくい。実際、平均粒径1μmの窒化アルミ
ニウム粉末を焼結すると、焼結体の粒子は約5〜6μm
となる。この焼結体を研磨しても、表面粗さはRmax
1.5μmであった。そのため、従来、特開昭63−2
74669号公報に開示されるように、助剤を添加し、
粒成長を防止する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の特
開昭63−274669号公報による方法では、窒化ア
ルミニウム層と添加剤の割合がそれぞれ55:45〜9
4:6である。55:45付近の窒化アルミニウムは、
窒化アルミニウム粉末が少ないために、熱伝導率は低く
なり、かつ周期律表のIVa,Va族等の窒化物や炭化
物等の添加剤は、大気中での耐熱性が低いため、耐熱性
が低くなる問題が生じた。また、94:6付近の窒化ア
ルミニウムは、窒化アルミニウム粉末は多くなるため
に、熱伝導率は低くなりにくいが、添加剤が少ないた
め、窒化アルミニウム粉末の粒成長が生じ、研磨加工時
間が多くかかる問題が生じた。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであり、添加剤を少なくしてかつ窒化アルミ
ニウム粉末の粒成長を防止し、高純度で高熱伝導率を有
するとともに、鏡面性が得られる窒化アルミニウム焼結
体の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、窒化アルミニウム焼結体の製造方法にお
いて、焼成を高周波誘導加熱により短時間で昇温および
温度保持を行うことにより、昇温時間および焼成保持時
間を少なくとも2時間以内で焼結させることが可能とな
るため、粒子が成長する前に焼結を完了させることがで
き、よって研磨の際の粒子脱落を防止し、従来の窒化ア
ルミニウムと同じ特性をもった窒化アルミニウム焼結す
ることが可能となる。
【0006】
【作用】窒化アルミニウムは、セラミックスのなかでは
熱伝導率が極めて高い特性を有する材料である。しか
し、その高熱伝導率を得るためには、焼結助剤が重要な
役割となる。例えば窒化アルミニウムは、助剤Y2 3
を3〜4wt%添加して焼結させると、熱伝導率は約1
00〜140W/mKとなる。また、YF3 を2〜3w
t%含有させた窒化アルミニウムでは、220W/mK
の熱伝導率が得られる。このような高熱伝導率が得られ
るのは、焼結する際、窒化アルミニウム粒子の表面に生
成している酸化物が助剤と反応し、酸化物を形成して窒
化アルミニウム表面の酸化物の生成を抑制するためと考
えられる。
【0007】しかし、反応の際、酸化物の形成と同時に
粒子の表面エネルギ−が安定になるため、気孔を埋めよ
うとして粒子が成長する。さらに、微小な粒子の場合
は、粒子同士が反応して1つの粒子となる2次成長が生
じる。これは、反応温度に長時間保持するためであり、
加熱時間が短ければ粒子の成長は生じない。ところが、
従来の抵抗加熱方法では、昇温に時間がかかり且つ間接
的な輻射熱によるため、焼成に時間がかかる。これに対
し、本発明で用いる高周波加熱法では、型を導電性の材
料にすることにより、高周波によって型自身が発熱し、
内部の窒化アルミニウムを直接的に加熱できる。そのた
め、昇温時間が早く、かつ熱交換率が良いため、焼成時
間が短くなる。
【0008】また、従来では粒成長による気孔減少によ
り緻密な焼結体が得られていたが、本発明では、急速加
熱の際の体積が収縮し、内部に溜っていた気孔が減少す
るため、緻密な焼結体が得られる。実験結果では、直径
40mm×高さ80mmの円柱状サンプルの焼結におい
ては、従来の方法では焼結保持時間が3時間必要であっ
たが、本発明による高周波誘導加熱法では、昇温時間か
ら焼成保持時間をふくめて2時間で焼結できた。さら
に、従来の方法では初期粒径1μmが焼結後6μmまで
成長したが、本発明では焼結後1.3μm程度の成長で
あった。そのため、表面を研磨した結果、表面粗さはR
max0.1μm以下が得られた。
【0009】
【実施例1】 (1)焼結方法 本発明の方法によりAlN構造材を焼結した実施例を示
す。不純物酸素量が1.0wt%、平均粒子径0.8μ
mのAlN粉末に、添加助剤として純度99.9%、平
均粒子径0.2μmのY2 3 を3.5wt%添加し
て、ボールミルで5時間混合した。この粉末にアクリル
系バインダーを4wt%を添加した後、直径40mm、
高さ40mmの型に流し込み、450kgf/cm2
一軸加圧下で成形した。型はカーボンを使用した。この
成形体を500℃で2時間加熱し、アクリル系バインダ
ーを除去した。その後、成形体を型にセットした状態で
高周波誘導加熱炉内にセットし、窒素ガスを導入して不
活性雰囲気にした後、発信周波数4MHz、出力7kW
にて加熱した。加熱パターンは、成形体温度が15mi
nで1850℃に達し、1850℃に40min保持し
た後、炉冷した。
【0010】(効果)上記方法にて焼結した焼結体を、
10μmおよび3μmのダイヤモンドパウダーで荒削り
した後、0.5μmのダイヤモンドパウダーで研磨し
た。表面粗さを測定した結果、Rmax0.08μmが
得られた。また、研磨面をSEMにて観察したところ、
AlN粒子径は平均1.1μmであり、粒成長はほとん
ど生じなかった。
【0011】これに対し、従来の方法のように抵抗加熱
炉にて約3時間焼結したところ、AlN粒子径は平均
4.6μmであった。また、そのAlNを研磨加工した
ところ、表面粗さRmax0.5μmであり、鏡面性が
得られなかった。本実施例では、熱伝導率は160w/
mKが得られ、従来の方法と同レベルの熱伝導率が得ら
れた。
【0012】なお、本実施例に示した助剤以外に、Ca
O,MgO等のアルカリ土類金属、もしくはその化合
物、またはTi,Zr等のIVa族酸化物でも同様に粒
子成長を防止することが可能となるため、研磨加工によ
る表面粗さはRmax0.1μm以下が得られた。
【0013】
【実施例2】本発明によりAlN基板を焼結した実施例
を示す。 (1)焼結方法 不純物酸素量が1.0wt%、平均粒子径0.8μmの
AlN粉末に、添加助剤として純度99.9%、平均粒
子径0.2μmのY2 3 を2.5wt%添加して、ボ
ールミルで3時間混合した。この粉末にアクリル系バイ
ンダーを3.5wt%を添加した後、40mm×40m
m×厚さ1mmの型に流し込み、450kgf/cm2
の一軸加圧下で成形した。型はカーボンを使用した。こ
の成形体を500℃で1時間加熱し、アクリル系バイン
ダーを除去した。その後、成形体を多孔質のカーボン型
にはさみ、高周波誘導加熱炉内にセットした。炉内に窒
素ガスを導入して不活性雰囲気にした後、発信周波数4
MHz、出力7kWにて加熱した。加熱パターンは、成
形体温度が15minで1800℃に達し、1800℃
に20min保持した後、炉冷した。冷却速度は25℃
/minとした。
【0014】(2)効果 上記方法にて焼結した焼結体を、10μmおよび3μm
のダイヤモンドパウダーで荒削りした後、0.5μmの
ダイヤモンドパウダーで研磨した。表面粗さを測定した
結果、Rmax0.08μmが得られた。また、研磨面
をSEMにて観察したところ、AlN粒子径は平均1.
1μmであり、粒成長はほとんど生じなかった。
【0015】これに対し、従来の方法のように抵抗加熱
炉にて約3時間焼結したところ、AlN粒子径は平均
4.6μmであった。また、そのAlNを研磨加工した
ところ表面粗さRmax0.5μmであり、鏡面性が得
られなかった。本実施例では、熱伝導率は160w/m
Kが得られ且つ面精度も良いため、電子基板のヒートシ
ンクとして従来のAlN基板より放熱効果が高かった。
【0016】なお、本実施例に示した助剤以外に、Ca
O,MgO等のアルカリ土類金属、もしくはその化合
物、またはTi,Zr等のIVa族酸化物でも同様に粒
子成長を防止することが可能となるため、研磨加工によ
る表面粗さはRmax0.1μm以下が得られた。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高純度
の窒化アルミニウムで、且つ焼結での粒成長を抑制する
ことにより、高熱伝導率で、研磨加工により表面粗さR
max0.1μm以下が得られるようになり、また焼成
時間も従来の方法より大幅な短縮可能となって製造コス
トを下げることも可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウム焼結体の製造方法にお
    いて、加熱手段として高周波誘導加熱を用いることを特
    徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記高周波誘導加熱による昇温時間およ
    び焼成保持時間を、少なくとも2時間以内としたことを
    特徴とする請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体の製
    造方法。
JP50A 1993-02-19 1993-02-19 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 Withdrawn JPH06247772A (ja)

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JP50A JPH06247772A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 窒化アルミニウム焼結体の製造方法

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JPH06247772A true JPH06247772A (ja) 1994-09-06

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007254190A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Ngk Insulators Ltd 窒化アルミニウム焼結体、窒化アルミニウム焼結体の製造方法、及び部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007254190A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Ngk Insulators Ltd 窒化アルミニウム焼結体、窒化アルミニウム焼結体の製造方法、及び部材

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