JPH0515668B2 - - Google Patents

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JPH0515668B2
JPH0515668B2 JP63119236A JP11923688A JPH0515668B2 JP H0515668 B2 JPH0515668 B2 JP H0515668B2 JP 63119236 A JP63119236 A JP 63119236A JP 11923688 A JP11923688 A JP 11923688A JP H0515668 B2 JPH0515668 B2 JP H0515668B2
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Hiroshi Tanemoto
Hiroshi Kubo
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は複合セラミツクス焼結体およびその製
造方法に関する。詳しくは、電気的には絶縁性で
あり、高熱伝導率で比較的熱膨張係数が小さく、
低誘電率で、かつ機械加工性が容易な特性を有す
る六方晶窒化ほう素、窒化アルミニウムを主成分
とした複合セラミツクス焼結体に関する。さらに
詳しく述べると、ICパツケージ材料、IC基板用
材料、室温から高温にいたる電気絶縁性放熱材料
として利用可能な複合セラミツクス焼結体に関す
る。 従来の技術 近年、電子機器の小型化や機能向上に対する要
求に伴なつて半導体の集積密度の増加、多機能
化、高速化、高出力化、高信頼性化が急速に進展
しつつあり、この結果として半導体から発生する
熱量はますます増加する傾向にある。 このため、従来のアルミナ基板にかわる放熱能
力の大きい基板が要求され、高熱伝導率の窒化ア
ルミニウム焼結体(例えば、特開昭61−270264、
特開昭62−36069、特開昭62−41766など)、BeO
添加のSiC焼結体(例えば、特開昭61−261267)
などが実用化されつつある。室温における熱伝導
率は、窒化アルミニウムが110〜195W/m・K程
度、SiC−BeO系で300W/m・K程度まで向上
しており、アルミナの数倍〜数十倍前後の高い値
となつている。 また高熱伝導率を維持しつつ、主として焼結体
の機械加工性を向上させるため、窒化アルミニウ
ムに六方晶の窒化ほう素を最大40重量%まで含有
する焼結体に関する特許も出願されている(例え
ば、特開昭58−32073、特開昭60−195060、特開
昭62−56377など)。さらに高温における放熱材料
などとして六方晶の窒化ほう素単味の焼結体もす
でに実用化されている。 しかしながら、これらの材質をICパツケージ
材料、IC基板用材料、電気絶縁性放熱材料とし
て利用する場合、いくつかの問題点があげられ
る。まず窒化アルミニウム、SiC−BeO系の場
合、アルミナと比較して熱伝導率が高く、放熱能
力の問題は解決できるものの、室温、1MHzにお
ける誘電率が窒化アルミニウムで9〜10、SiC−
BeO系では40〜100と大きいため、形成された配
線パターン内の信号の遅延時間が長くなり、高速
化の障害となりうる。また窒化アルミニウムは、
熱膨張係数がSi単結晶より大きいため高密度実装
が困難となる。さらにBeO粉末は毒性を持つた
め国内では生産されず海外からの輸入に依存する
ため、供給が不安定となるおそれがある。 またすでに実用化されつつある窒化アルミニウ
ム成分を60%以上含有する窒化アルミニウム−窒
化ほう素複合焼結体の場合、主として機械加工性
能の向上を狙つたものであり、高熱伝導率の維
持、および焼結性向上の観点などから、窒化アル
ミニウム成分を窒化ほう素成分よりかなり高い組
成としているため、得られる特性としては、熱伝
導率は最高で80W/m・K程度あるものの、0〜
800℃の平均の熱膨張係数が5×10-6/K程度と
窒化アルミニウムの特性に近いものとなつている
(特開昭60−195060)。 窒化ほう素単味の焼結体の場合、窒化アルミニ
ウム焼結体やSiC−BeO系焼結体と比較して熱伝
導率がやや低いこと、また熱膨張係数が小さ過ぎ
るため実装する半導体素子であるSiとの整合性が
とれないなどの問題点があるためICパツケージ
用、あるいはIC基板用材料としての利用はほと
んどされておらず、高温における電気絶縁性放熱
材料、あるいは溶融金属に濡れにくいという性質
をいかして金属溶解用ルツボ、スライデイングノ
ズル、ロングノズル等の内張、溶融金属用の熱電
対保護管等として利用されているのが現状であ
る。 発明が解決しようとする課題 本発明はこれら問題点に鑑み、高熱伝導率、電
気的絶縁性を維持しつつ、熱膨張係数が比較的低
く、低誘電率でかつ機械加工性に優れるなどの特
性を有する複合セラミツクス焼結体、およびその
製造方法を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段・作用 すなわち本発明は、六方晶窒化ほう素40超〜95
重量部と窒化アルミニウムと酸窒化アルミニウム
の合計量5〜60未満重量部とを併せて100重量部、
並びにアルミン酸カルシウムを主体とするカルシ
ウム化合物及びアルミン酸イツトリウムを主体と
するイツトリウム化合物のうちの1種または2種
以上の0.01〜5重量部よりなる複合セラミツクス
焼結体及びその製造方法である。又室温における
熱伝導率40W/m・K以上であり、かつ0〜800
℃における平均の熱膨張係数が2.0〜4.5×10-6
Kの範囲内に制御されており、さらに室温、1M
Hzにおける誘電率が7.5以下である複合セラミツ
クス焼結体である。 さらに本焼結体は気孔率が15%以下であり、か
つ室温における曲げ強さが40MPa以上であるこ
とを特徴とする。 また六方晶窒化ほう素粉末40超〜95重量部と窒
化アルミニウム粉末5〜60未満重量部とからなる
粉末100重量部に対し、カウシウム化合物、イツ
トリウム化合物のうちいずれか1種、または2種
以上を5重量部を超えない範囲で添加し、不活性
ガス気流中、1500〜2000℃、5〜100MPaの条件
下でホツトプレスすることを特徴とする複合セラ
ミツクス焼結体の製造方法に関する。 カルシウム化合物としては、酸化カルシウム、
炭化カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カルシウ
ム、フツ化カルシウム、水酸化カルシウム、シア
ン化カルシウム、カルシウムシアナミド、イツト
リウム化合物としては、酸化イツトリウム、炭化
イツトリウム、フツ化イツトリウム、硝酸イツト
リウムなどが用いられる。 さらに六方晶窒化ほう素粉末40超〜95重量部と
窒化アルミニウム粉末5〜60未満重量部とからな
る粉末100重量部に対し、カルシウム化合物、イ
ツトリウム化合物のうちのいずれか1種、または
2種以上を5重量部を越えない範囲で添加し、不
活性ガス気流中、1500〜2000℃、5〜100MPaの
条件下で加圧加熱して焼成した後、還元雰囲気、
または不活性ガス気流中、1300〜1500℃、または
1800〜2000℃の温度範囲で熱処理することを特徴
とする複合セラミツクス焼結体の製造方法であ
る。 以下本発明の焼結体について詳述する。 本発明の焼結体は六方晶窒化ほう素40超〜95重
量%、窒化アルミニウムと酸窒化アルミニウムの
合計量5〜60未満重量%とを合せて、100重量部、
およびアルミン酸カルシウムを主体とするカルシ
ウム化合物、アルミン酸イツトリウムを主体とす
るイツトリウム化合物のうちの1種、または2種
以上の0.01〜5重量部よりなる複合セラミツクス
焼結体である。 六方晶の窒化ほう素は出来るだけ純度の高い六
方晶の窒化ほう素粉末を用いることにより得られ
る。窒化ほう素は六方晶と立方晶があるが、六方
晶の窒化ほう素を用いる理由は機械的な被加工性
が向上するためである。 窒化ほう素40重量部近くの組成においては、熱
伝導率が高く、比較的強度が強く、かつ、熱膨張
係数、誘電率が比較的大きな焼結体を得ることが
でき、逆に窒化ほう素95重量部付近の組成におい
ては、熱伝導率、強度はそれほど大きくないが、
比較的低熱膨張で低誘電率の焼結体を得ることが
できる。組成がこれらの範囲を越えて、窒化ほう
素が40重量部以下の焼結体では熱膨張係数、誘電
率が高くなる。また窒化ほう素が95重量部より多
い焼結体では、熱伝導率が低く、強度が不十分な
材料となる。 焼結体中には、アルミン酸カルシウムを主体と
するカルシウム化合物、アルミン酸イツトリウム
を主体とするイツトリウム化合物のうちの1種、
または2種以上を0.01〜5重量部含有する。これ
は、焼結の際に助剤として添加するカルシウム化
合物あるいはイツトリウム化合物と、主として窒
化アルミニウム粉末の表面に生成している酸化ア
ルミニウムあるいは他成分との反応生成物であ
る。 これらは、焼成温度によつては液相を生成させ
るなどの理由によつて緻密化を促進し、また窒化
アルミニウム粒子中の酸素量低減、ひいては高熱
伝導率化に寄与するため0.01重量部は必要であ
り、好ましくは0.3重量部以上である。またこれ
らの化合物を5重量部を越える範囲で含有するこ
とは熱伝導率の低下をもたらすため好ましくな
く、より好ましくは2.5重量部以下である。 ここでアルミン酸カルシウム、アルミン酸イツ
トリウムとはそれぞれ酸化カルシウムと酸化アル
ミニウム、酸化イツトリウムと酸化アルミニウム
の化合物であり、両者の量比によつていくつかの
化合物が形成されることが知られている(R.W.
Nurse et.al.、Trans.Brit.Ceram.Soc.、64[9]
416、(1965)、T.Noguchi et.al.、Kogyo
Kagaku Zasshi、70[6]、839(1967))。 本発明によるアルミン酸カルシウム、アルミン
酸イツトリウムはそれらのうちのいずれであつて
もよく、特に限定されるものではない。またその
他のカルシウム化合物、イツトリウム化合物とし
ては焼結体を製造する際に添加するカルシウム化
合物、イツトリウム化合物がそのまま残留してい
るものがまず第一にあげられる。その他の化合物
としてはほう化カルシウム、ほう酸カルシウム、
ほう酸イツトリウムなどがあげられるが、ほう酸
カルシウム、ほう酸イツトリウムはほとんど生成
する可能性がない。 また酸窒化アルミニウムとは、焼成中に窒化ア
ルミニウムと酸化物成分、主として酸化アルミニ
ウムとの反応によつて生成する化合物であり(酒
井利和、 窯協会誌、86[3]125(1978)、J.W.
Mccauley et.al.、Progress in Nitrogen
Ceramics p.111(1983))、いくつかの化合物相が
存在することが知られている。これらは主として
焼結体を製造する際の温度に依存するが、本発明
の焼結体についてはこれらのうちのいずれであつ
ても特に支障はない。 また焼結体を構成する窒化ほう素は、低圧相の
六方晶窒化ほう素であり、このため機械加工性が
容易な焼結体を得ることができる。 室温における熱伝導率は、ICパツケージ用、
IC基板用材料、電気絶縁性放熱材料としての利
用を考えた場合、40W/m・K以上が好ましい。
この値は複合焼結体中のカルシウム化合物、イツ
トリウム化合物が緻密化を促進し、窒化物粒子が
含有する酸素量を低減させることなどによつて達
成される。 0〜800℃の平均の熱膨張係数はカルシウム化
合物、イツトリウム化合物の種類、量、存在状態
によつても左右されるが、おおむね窒化ほう素の
含有量で定まる値である。すなわち窒化ほう素40
重量部含有のもので4.5×10-6/K、95重量部含
有のもので、2.0×10-6/K程度である。また窒
化ほう素−窒化アルミニウムの含有比、焼結条件
を制御することによつてSiの熱膨張係数3.6×
10-6/Kに近づけることが可能であり、本発明の
組成を持つ焼結体の熱膨張係数は2.0〜4.5×
10-6/Kの範囲である。 また誘電率は高周波特性を考慮した場合、室温
1MHzで7.5以下が好ましく、さらに気孔率15%
超、強度40MPa未満では材料としての基本的な
機械的性質が劣るので実用化が困難である。 本発明の複合セラミツクス焼結体は次に説明す
る製造方法によりこれら特性値をいずれも達成す
ることができる。 本発明の複合セラミツクス焼結体は、例えば次
に述べる方法によつて製造することができるが、
これは製造方法の好ましい一例であつて、必ずし
も以下の方法に限定されるわけではない。 六方晶窒化ほう素粉末40超〜95重量部と窒化ア
ルミニウム粉末5〜60未満重量部とからなる粉末
100重量部に対し、カルシウム化合物、イツトリ
ウム化合物のうちのいずれか1種、または2種以
上を5重量部を超えない範囲で添加し、不活性ガ
ス気流中、1500〜2000℃、5〜100MPaの条件下
でホツトプレスすることによつて得られる。 カルシウム化合物は特に限定されるものではな
く、酸化カルシウム、炭化カルシウム、炭酸カル
シウム、硝酸カルシウム、フツ化カルシウム、水
酸化カルシウム、シアン化カルシウム、カルシウ
ムシアナミド等が利用可能であるが、特に酸化カ
ルシウム、炭化カルシウムが好ましい。 イツトリウム化合物も特に限定されるものでは
なく、酸化イツトリウム、炭化イツトリウム、フ
ツ化イツトリウム、硝酸イツトリウム等が利用可
能であるが、特に酸化イツトリウム、炭化イツト
リウムが好ましい。 また、上記の化合物とともに無水の酸化ほう素
を5重量部以下の範囲内で添加することにより、
緻密化が著しく促進される場合があり、このよう
な場合には酸化ほう素を添加するのが好ましい。
酸化ほう素は数百℃の低温で液相を生成し、1500
℃以下でその大部分が揮発する。残留した酸化ほ
う素も窒素中での加熱により大部分が窒化ほう素
となる。したがつて酸化ほう素を併用する場合に
おいては、窒素ガス気流中で加熱することが好ま
しく、窒素ガス気流中での加熱により窒化ほう
素、窒化アルミニウム、アルミネート相以外の結
晶相は焼結体中にはほとんど残留しない。 ホツトプレス温度を1500〜2000℃としたのは、
1500℃未満の温度では上記カルシウム化合物、イ
ツトリウム化合物を添加した場合においてさえ、
所望の気孔率、熱伝導率などを有する焼結体が得
られないためであり、2000℃超では経済的ではな
い。また圧力を5〜100MPaとしたのは、5MPa
未満ではやはり所望の気孔率の焼結体が得られな
いためであり、100MPa超では使用する成形型が
限定されるからである。 焼結方法は、系内に残存するカルシウム化合
物、イツトリウム化合物の揮散をできるだけ抑制
するために、ホツトプレス法を用いることが最も
望ましい。 加圧加熱は0.5〜4時間が好ましく、より好ま
しくは1〜2時間である。加圧加熱が0.5時間未
満の場合、焼結体の緻密化が十分に起こらず満足
する特性値が得られない場合がある。また4時間
超の加圧加熱は特性値に悪影響は及ぼさないもの
の経済的でない。 また加圧加熱は窒化物粒子の酸化を防ぐため、
例えば窒素、アルゴン等の不活性ガス気流中で行
なうことが望ましい。 六方晶窒化ほう素粉末40超〜95重量部と窒化ア
ルミニウム粉末5〜60未満重量部とからなる粉末
100重量部に対し、カルシウム化合物、イツトリ
ウム化合物のうちのいずれか1種、または2種以
上を5重量部を超えない範囲で添加し、不活性ガ
ス気流中、1500〜2000℃、5〜100MPaの条件下
で加圧加熱して焼成した後、還元雰囲気、または
不活性ガス気流中、1300〜1500℃、または1800〜
2000℃の温度範囲で熱処理することにより、主と
して熱伝導率が向上する。 この熱処理による効果は、1300〜1500℃の場
合、主に粒界に存在する液相固化物を粒界3重点
等に移動させることによるものであり、また1800
〜2000℃の場合は窒化物粒子に含まれる酸素不純
物の低減と粒子成長による粒界数を減少させるこ
とによるものである。温度範囲を上記の値に限定
したのは、1300℃未満では温度が低すぎて効果が
認められず、1500超〜1800℃未満では液相の一部
が揮散することにより嵩密度の低下がおこり、か
つ酸素不純物の低減と、粒子成長による粒界数の
減少は温度が低すぎて起こらないため熱伝導率も
低下する。2000℃超では過加熱となり経済的でな
いばかりか焼結温度を越えるため焼結体そのもの
が変化する可能性がある。 熱処理は1300〜1500℃の場合、0.5〜2時間が
好ましい。0.5時間未満では十分な効果が得られ
ず、2時間超は経済的でない。また1800〜2000℃
の場合、短時間では必要とする効果が得られない
ため最低2時間は必要である。 熱処理は窒化物粒子の酸化を防ぐため、例えば
窒素、アルゴン等の不活性ガス気流中、または還
元雰囲気で行なうことが好ましく、特に1800〜
2000℃の熱処理は還元雰囲気にすることによりよ
り大きな効果が得られる。還元雰囲気は、例えば
水素ガスの導入、黒鉛粉末の充填、黒鉛容器への
封入等によつて得られる。 以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本
発明は実施例に限定されるものではない。 実施例 1 六方晶の窒化ほう素粉末(電気化学工業社製;
GPグレード、粒径1〜5μm以下)と窒化アルミ
ニウム粉末(徳山曹達製;Fグレード、平均粒径
1.8μm以下)を第1表の配合量にしたがつて秤量
し、さらに種々の焼結助剤を添加し、ボールミル
中でアセトンを溶媒として24時間湿式混合を行な
つた。 得られた粉末を乾燥した後、内径90mmφの黒鉛
製容器を用いて2/minの窒素気流下、1800℃
で2時間、40MPaの圧力でホツトプレス焼結を
行なつた。得られた焼結体の結晶相の定量、室温
における熱伝導率、0〜800℃の平均の熱膨張係
数、室温における電気抵抗率、室温、1MHzにお
ける誘電率、気孔率、室温における曲げ強さの測
定を行なつた。第1表にそれらの結果を示す。 焼結体の結晶相の定量は、酸化アルミニウム
(コランダム)を標準物質として用い、X線回折
の内部標準法によつて算出した。また熱伝導率は
レーザーフラツシユ法により、熱膨張係数は酸化
アルミニウムをスタンダードとした示差方式によ
り、それぞれホツトプレスの圧力軸と垂直方向の
値を測定し、曲げ強さはスパンをホツトプレス圧
力軸に垂直にとつた場合のJIS規格に準じた3点
曲げ強さである。 これらの結果、窒化ほう素が一番多いNo.1から
一番少ないNo.13のいずれの組成においても室温に
おける熱伝導率が40W/m・K以上、0〜800℃
における平均の熱膨張係数が2.0〜4.5×10-6/K、
室温、1MHzにおける誘電率が7.5以下、気孔率15
%以下および室温における曲げ強さが40MPa以
上の値を達成している。 比較例 1 実施例1で用いた粉末を窒化ほう素99重量部、
窒化アルミニウム1重量部となるように秤量し、
焼結助剤として酸化ほう素1重量部、酸化カルシ
ウム1重量部を添加し、実施例1と同様の条件で
混合、ホツトプレス焼結を行なつた。得られた焼
結体の熱伝導率は15W/m・Kと低く、また曲げ
強さも20MPaと極めて低い値であつた。 比較例 2 実施例1に記載した窒化アルミニウム粉末100
重量部に5重量部の酸化イツトリウムを添加して
混合し、1900℃で2時間、40MPaの圧力でホツ
トプレス焼結を行なつた。得られた焼結体の熱伝
導率は150W/m・Kと高かつたが、熱膨張係数
は5.10×10-6/Kと大きく、また誘電率も8.91と
大きかつた。 実施例 2 実施例1で作製した炭化カルシウムを0.5重量
部添加した窒化ほう素75重量部−窒化アルミニウ
ム25重量部の焼結体(No.5)を、窒素気流下、
1480℃で1時間熱処理を行なつた。得られた焼結
体は、結晶相、誘電率、気孔率、曲げ強さがもと
の焼結体とほぼ同じであつたが、熱伝導率が
95W/m・Kと増加し、熱膨張係数が3.81×
10-6/Kと若干小さな値を示した。
【表】
【表】 発明の効果 以上述べた如く、本発明の複合セラミツクス焼
結体は電気絶縁性が良好で高熱伝導率、低誘電率
でかつ熱膨張係数がSiの3.6×10-6/K付近に制
御可能であり、加えて機械加工性が良好であるた
め幅広い応用が考えられ、特にICパツケージ材
料、IC基板材料、電気絶縁性放熱材料として好
適な材料であり、産業上きわめて有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 六方晶窒化ほう素40超〜95重量部と窒化アル
    ミニウムと酸窒化アルミニウムの合計量5〜60未
    満重量部とを併せて100重量部、並びにアルミン
    酸カルシウムを主体とするカルシウム化合物及び
    アルミン酸イツトリウムを主体とするイツトリウ
    ム化合物のうちの1種または2種以上の0.01〜5
    重量部よりなることを特徴とする複合セラミツク
    ス焼結体。 2 室温における熱伝導率が40W/m.K以上で
    あり、0〜800℃における平均の熱膨張係数が2.0
    〜4.5×10-6/Kであり、室温、1MHzにおける誘
    電率が7.5以下であり、気孔率が15%以下であり、
    かつ室温における曲げ強さが40MPa以上である
    特許請求の範囲第1項記載の複合セラミツクス焼
    結体。 3 六方晶窒化ほう素粉末40超〜95重量部と窒化
    アルミニウム粉末5〜60未満重量部とからなる粉
    末100重量部に対し、カルシウム化合物及びイツ
    トリウム化合物のうちのいずれか1種または2種
    以上を5重量部を越えない範囲で添加し、不活性
    ガス気流中、1500〜2000℃、5〜100MPaの条件
    下でホツトプレスすることを特徴とする複合セラ
    ミツクス焼結体の製造方法。 4 六方晶窒化ほう素粉末40超〜95重量部と窒化
    アルミニウム粉末5〜60未満重量部とからなる粉
    末100重量部に対し、カウシウム化合物及びイツ
    トリウム化合物のうちのいずれか1種または2種
    以上を5重量部を越えない範囲で添加し、不活性
    ガス気流中、1500〜2000℃、5〜100MPaの条件
    下で加圧加熱して焼成した後、還元雰囲気または
    不活性ガス気流中、1300〜1500℃または1800〜
    2000℃の温度範囲で熱処理することを特徴とする
    複合セラミツクス焼結体の製造方法。 5 カルシウム化合物が、酸化カルシウム、炭化
    カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、
    フツ化カルシウム、水酸化カルシウム、シアン化
    カルシウム、カルシウムシアナミドである特許請
    求の範囲第3項記載の複合セラミツクス焼結体の
    製造方法。 6 イツトリウム化合物が、酸化イツトリウム、
    炭化イツトリウム、フツ化イツトリウム、硝酸イ
    ツトリウムである特許請求の範囲第3項記載の複
    合セラミツクス焼結体の製造方法。 7 カルシウム化合物が、酸化カルシウム、炭化
    カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、
    フツ化カルシウム、水酸化カルシウム、シアン化
    カルシウム、カルシウムシアナミドである特許請
    求の範囲第4項記載の複合セラミツクス焼結体の
    製造方法。 8 イツトリウム化合物が、酸化イツトリウム、
    炭化イツトリウム、フツ化イツトリウム、硝酸イ
    ツトリウムである特許請求の範囲第4項記載の複
    合セラミツクス焼結体の製造方法。
JP63119236A 1987-09-22 1988-05-18 複合セラミックス焼結体およびその製造方法 Granted JPH01252584A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63119236A JPH01252584A (ja) 1987-09-22 1988-05-18 複合セラミックス焼結体およびその製造方法
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