JPH06244602A - マイクロ波集積回路およびそのパッケージ - Google Patents
マイクロ波集積回路およびそのパッケージInfo
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- JPH06244602A JPH06244602A JP5025180A JP2518093A JPH06244602A JP H06244602 A JPH06244602 A JP H06244602A JP 5025180 A JP5025180 A JP 5025180A JP 2518093 A JP2518093 A JP 2518093A JP H06244602 A JPH06244602 A JP H06244602A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 マイクロ波集積回路の小型化を図る。また、
ワイヤリング不要なパッケージを得る。 【構成】 半導体の基板厚を所望とする周波数(特にミ
リ波)の1/4波長とし、1/4波長線路を貫通孔で形
成し、それに接続される扇型先端開放スタブ8,電源給
電用パッド9,電源線路10を半導体基板の裏面に形成
する。パッケージは基板裏面より給電される形をとり、
裏面に形成された素子が接着用半田に触れないように半
田流れ込み用の溝を形成した。
ワイヤリング不要なパッケージを得る。 【構成】 半導体の基板厚を所望とする周波数(特にミ
リ波)の1/4波長とし、1/4波長線路を貫通孔で形
成し、それに接続される扇型先端開放スタブ8,電源給
電用パッド9,電源線路10を半導体基板の裏面に形成
する。パッケージは基板裏面より給電される形をとり、
裏面に形成された素子が接着用半田に触れないように半
田流れ込み用の溝を形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、1/4波長線路を利
用したマイクロ波集積回路およびそのパッケージに関す
るものである。
用したマイクロ波集積回路およびそのパッケージに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のマイクロ波集積回路の一例
を示すものである。図中、1はマイクロストリップ線路
で形成された主線路、19はスタブ線路で、このマイク
ロ波集積回路では、給電用バイアス回路を兼ね、図中の
b,e間で所望の周波数の1/4波長に等しい長さを有
する。8はその根本がスタブ線路19のb点に接続され
た扇型の先端開放スタブ、21は外部回路と接続するた
めのワイヤを打つためのパッドで、20はその外部回路
との接続のためのワイヤ、4は以上の主線路1,スタブ
線路19,扇型の先端開放スタブ8およびパッド21が
その表面に形成されたGaAs等の半導体基板、5は半
導体基板4の裏面に形成された金等からなる地導体であ
る。
を示すものである。図中、1はマイクロストリップ線路
で形成された主線路、19はスタブ線路で、このマイク
ロ波集積回路では、給電用バイアス回路を兼ね、図中の
b,e間で所望の周波数の1/4波長に等しい長さを有
する。8はその根本がスタブ線路19のb点に接続され
た扇型の先端開放スタブ、21は外部回路と接続するた
めのワイヤを打つためのパッドで、20はその外部回路
との接続のためのワイヤ、4は以上の主線路1,スタブ
線路19,扇型の先端開放スタブ8およびパッド21が
その表面に形成されたGaAs等の半導体基板、5は半
導体基板4の裏面に形成された金等からなる地導体であ
る。
【0003】次に動作について説明する。主線路1は何
らかの負荷に接続されている。ワイヤ20,ボンディン
グ用のバッド21,スタブ線路19,扇型の先端開放ス
タブ8はその負荷への給電を行うバイアス回路を構成す
る要素であり、これらは例えば金で構成されている。主
線路にはマイクロ波等の高周波が伝播している。ワイヤ
20,ボンディング用のバッド21,スタブ線路19,
扇型の先端開放スタブ8で構成されるバイアス回路30
はミリ波帯(30GHz帯以上)では、その主線路1を
伝播する高周波に影響を与えないことが要求される。こ
のため、バイアス線路は所望周波数で1/4波長とする
必要があり、図4中のb,e間がそれにあたる。この
時、e点では高周波的に開放であり、インピーダンスが
無限大となる。また、b点では高周波的にこれを接地す
る必要がある。しかしながら、b点より先にバイアス用
のパッド21があり、それと接続する線路があるため、
実際にはこのb点を接地とすることができない。そこ
で、扇形の先端開放スタブ8をb点に接続する。この先
端開放スタブ8を接続することによりその扇型の先端の
a点では所望の周波数で開放であり、扇型の根本のb点
では所望の周波数で接地される。よって、b点での所望
の周波数の接地性が確保され、e点では所望の周波数で
開放状態となり、バイアス回路は主線路1を伝播する高
周波に影響を与えることはない。
らかの負荷に接続されている。ワイヤ20,ボンディン
グ用のバッド21,スタブ線路19,扇型の先端開放ス
タブ8はその負荷への給電を行うバイアス回路を構成す
る要素であり、これらは例えば金で構成されている。主
線路にはマイクロ波等の高周波が伝播している。ワイヤ
20,ボンディング用のバッド21,スタブ線路19,
扇型の先端開放スタブ8で構成されるバイアス回路30
はミリ波帯(30GHz帯以上)では、その主線路1を
伝播する高周波に影響を与えないことが要求される。こ
のため、バイアス線路は所望周波数で1/4波長とする
必要があり、図4中のb,e間がそれにあたる。この
時、e点では高周波的に開放であり、インピーダンスが
無限大となる。また、b点では高周波的にこれを接地す
る必要がある。しかしながら、b点より先にバイアス用
のパッド21があり、それと接続する線路があるため、
実際にはこのb点を接地とすることができない。そこ
で、扇形の先端開放スタブ8をb点に接続する。この先
端開放スタブ8を接続することによりその扇型の先端の
a点では所望の周波数で開放であり、扇型の根本のb点
では所望の周波数で接地される。よって、b点での所望
の周波数の接地性が確保され、e点では所望の周波数で
開放状態となり、バイアス回路は主線路1を伝播する高
周波に影響を与えることはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のマイクロ波集積
回路のバイアス回路は以上のように構成されているた
め、半導体基板上に構成する際にはその構成要素の物理
的な大きさから多大な大きさを占めており、これがチッ
プサイズの増大を招いていた。また、バイアスを給電す
るためのワイヤを張る工程が必要であった。
回路のバイアス回路は以上のように構成されているた
め、半導体基板上に構成する際にはその構成要素の物理
的な大きさから多大な大きさを占めており、これがチッ
プサイズの増大を招いていた。また、バイアスを給電す
るためのワイヤを張る工程が必要であった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、特に90GHz以上のミリ波に
おけるチップサイズの小さいマイクロ波集積回路を得る
ことを目的としており、さらにバイアスを給電するワイ
ヤを不要とすることができるパッケージを提供すること
を目的とするものである。
ためになされたもので、特に90GHz以上のミリ波に
おけるチップサイズの小さいマイクロ波集積回路を得る
ことを目的としており、さらにバイアスを給電するワイ
ヤを不要とすることができるパッケージを提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るマイクロ
波集積回路は、基板に所望の周波数の1/4波長に等し
い深さを有しその内壁面に導電性物質が形成された貫通
孔を作製するようにしたものである。
波集積回路は、基板に所望の周波数の1/4波長に等し
い深さを有しその内壁面に導電性物質が形成された貫通
孔を作製するようにしたものである。
【0007】また、この発明に係るマイクロ波集積回路
は、半導体基板に所望の周波数の1/4波長に等しい深
さを有しその内壁面に導電性物質が形成された貫通孔を
作製するとともに、通常は地導体のみを形成していた半
導体基板裏面に高周波的な接地面を形成するためにその
先端が開放となり根本が短絡となる先端開放スタブを設
け、さらに負荷に電源を供給するために用いるパッドも
この裏面に設けるようにしたものである。
は、半導体基板に所望の周波数の1/4波長に等しい深
さを有しその内壁面に導電性物質が形成された貫通孔を
作製するとともに、通常は地導体のみを形成していた半
導体基板裏面に高周波的な接地面を形成するためにその
先端が開放となり根本が短絡となる先端開放スタブを設
け、さらに負荷に電源を供給するために用いるパッドも
この裏面に設けるようにしたものである。
【0008】また、この発明に係るマイクロ波集積回路
のパッケージは、マイクロ波集積回路の基板裏面からこ
れに給電する給電回路部を設けるようにしたものであ
る。
のパッケージは、マイクロ波集積回路の基板裏面からこ
れに給電する給電回路部を設けるようにしたものであ
る。
【0009】さらに、この発明に係るマイクロ波集積回
路のパッケージは、マイクロ波集積回路をパッケージに
実装する際の接着用半田が不要箇所に接触しないように
溝を設けるようにしたものである。
路のパッケージは、マイクロ波集積回路をパッケージに
実装する際の接着用半田が不要箇所に接触しないように
溝を設けるようにしたものである。
【0010】
【作用】この発明においては、その内壁面に導電性物質
が形成された貫通孔が所望の周波数で1/4波長に等し
くなるように作られているため、基板裏面に接地面を作
ることができる。
が形成された貫通孔が所望の周波数で1/4波長に等し
くなるように作られているため、基板裏面に接地面を作
ることができる。
【0011】また、この発明においては、基板裏面に接
地面を作れるため、基板裏面に扇形スタブ等をその面積
を有効に活用して作製できる。
地面を作れるため、基板裏面に扇形スタブ等をその面積
を有効に活用して作製できる。
【0012】また、この発明においては、マイクロ波集
積回路の基板裏面からこれに給電するパッケージを用い
たので、ワイヤを張る工程が不要となった。
積回路の基板裏面からこれに給電するパッケージを用い
たので、ワイヤを張る工程が不要となった。
【0013】さらに、この発明においては、マイクロ波
集積回路のパッケージにマイクロ波集積回路との接着用
の半田がその回路素子に接触しないように溝を設けるよ
うにしたので、パッケージとマイクロ波集積回路とを接
着する際に余分となった半田が不必要な箇所に流れ込ん
で短絡させるのを防止できる。
集積回路のパッケージにマイクロ波集積回路との接着用
の半田がその回路素子に接触しないように溝を設けるよ
うにしたので、パッケージとマイクロ波集積回路とを接
着する際に余分となった半田が不必要な箇所に流れ込ん
で短絡させるのを防止できる。
【0014】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図に
ついて説明する。図1はこの発明の一実施例によるマイ
クロ波集積回路を示す。図1(a) はその断面を示し、図
において、1はマイクロストリップ線路で作製された主
線路、2は半導体基板4の表面から裏面に貫通する貫通
孔であり、その深さLが所望の周波数の波長の1/4に
等しくなるように形成されている。3はこの貫通孔2の
内壁面にメタライズされた導電性金属であり、金等をメ
ッキすることにより形成されている。4はこのマイクロ
波集積回路を搭載する半導体基板、5は前記半導体基板
4の裏面(回路素子を形成している方を表面とした時)
に形成された接地面を呈する地導体である。
ついて説明する。図1はこの発明の一実施例によるマイ
クロ波集積回路を示す。図1(a) はその断面を示し、図
において、1はマイクロストリップ線路で作製された主
線路、2は半導体基板4の表面から裏面に貫通する貫通
孔であり、その深さLが所望の周波数の波長の1/4に
等しくなるように形成されている。3はこの貫通孔2の
内壁面にメタライズされた導電性金属であり、金等をメ
ッキすることにより形成されている。4はこのマイクロ
波集積回路を搭載する半導体基板、5は前記半導体基板
4の裏面(回路素子を形成している方を表面とした時)
に形成された接地面を呈する地導体である。
【0015】図1(b) は図1(a) の等価回路を示したも
ので、6a,6bは高周波信号が伝播する主線路、7は
この主線路6a,6b同士の接続点を接地する先端短絡
スタブである。
ので、6a,6bは高周波信号が伝播する主線路、7は
この主線路6a,6b同士の接続点を接地する先端短絡
スタブである。
【0016】次に動作について図1(b) の等価回路を用
いて説明する。主線路6a,6bには高周波が伝播して
おり、図示しない負荷へ吸収される。先端短絡スタブ7
はこれから負荷を見た時のインピーダンスを変換する役
割を持っている。この先端短絡スタブ7はその長さLが
主線路6a,6bを伝播する高周波の波長の1/4であ
る時、先端短絡スタブ7の接地面では高周波的にも接地
されていることは言うまでもないが、主線路6a,6b
との接続部は高周波的に開放状態であり、インピーダン
スが無限大となる。このため、主線路6a,6b側から
このスタブ7を見た時には何も接続していないことと等
価である。即ち、負荷へはゼロバイアスが供給される。
いて説明する。主線路6a,6bには高周波が伝播して
おり、図示しない負荷へ吸収される。先端短絡スタブ7
はこれから負荷を見た時のインピーダンスを変換する役
割を持っている。この先端短絡スタブ7はその長さLが
主線路6a,6bを伝播する高周波の波長の1/4であ
る時、先端短絡スタブ7の接地面では高周波的にも接地
されていることは言うまでもないが、主線路6a,6b
との接続部は高周波的に開放状態であり、インピーダン
スが無限大となる。このため、主線路6a,6b側から
このスタブ7を見た時には何も接続していないことと等
価である。即ち、負荷へはゼロバイアスが供給される。
【0017】ミリ波帯(特に90GHz以上)では、そ
の波長が数百μm〜数mmとなり、その1/4波長は数
百μmとなり、これは現在マイクロ波集積回路に用いら
れている半導体基板4の厚みと同等になる。そこで、図
1中、(a) の断面図に示すように基板厚Lを所望となる
周波数の1/4波長となるように設定すれば、図1(b)
の等価回路と同等になり、同様の動作をする。
の波長が数百μm〜数mmとなり、その1/4波長は数
百μmとなり、これは現在マイクロ波集積回路に用いら
れている半導体基板4の厚みと同等になる。そこで、図
1中、(a) の断面図に示すように基板厚Lを所望となる
周波数の1/4波長となるように設定すれば、図1(b)
の等価回路と同等になり、同様の動作をする。
【0018】このように、上記実施例では、半導体基板
の表面から裏面に貫通しその深さが所望の周波数の1/
4波長に等しい貫通孔を形成し、その内壁面に導電性物
質を形成して半導体基板表面の主線路と半導体基板裏面
の地導体とを電気的に接続するようにしたので、半導体
基板表面の主線路にゼロバイアスを供給する回路を基板
表面に配線することなく形成でき、これによりそのチッ
プサイズの増大を防止することができる。
の表面から裏面に貫通しその深さが所望の周波数の1/
4波長に等しい貫通孔を形成し、その内壁面に導電性物
質を形成して半導体基板表面の主線路と半導体基板裏面
の地導体とを電気的に接続するようにしたので、半導体
基板表面の主線路にゼロバイアスを供給する回路を基板
表面に配線することなく形成でき、これによりそのチッ
プサイズの増大を防止することができる。
【0019】実施例2.図2は本発明の第2の実施例を
示した図である。この実施例2は図1の実施例がゼロバ
イアスを供給する回路であったのに対し、所要の電圧値
のバイアスを供給する回路を提供しようというものであ
る。
示した図である。この実施例2は図1の実施例がゼロバ
イアスを供給する回路であったのに対し、所要の電圧値
のバイアスを供給する回路を提供しようというものであ
る。
【0020】図2(a) は本実施例の半導体基板裏面を示
した図であり、図2(b) は半導体基板表面も含めた等価
回路である。図において、8は扇形先端開放スタブであ
り、これは電源給電用のパッド9および電源線路10を
設けることにより、b点を接地状態にできなくなるのを
防止する役割を持つ。9は外部から電源を供給するため
のパッド、10はこのパッド9から供給するバイアス電
源を先端短絡スタブに導く電源線路、22は図1(a) の
その内壁面に導電性物質3がメタライズされた貫通孔2
の底面に形成された蓋状の導体パターンである。なお、
先端開放スタブ8は図2(b) の等価回路中では11に相
当し、電源線路10は12に相当し、パッド9は13に
相当する。なお、この実施例においても半導体基板の厚
さは所望とする周波数の1/4波長である。また、基板
裏面への地導体5や先端短絡スタブ8,パッド9,電源
線路10,導体パターン22のパターン形成は、スパッ
タや電解メッキよりに基板裏面に全面に形成した金等の
金属膜を写真製版することにより得られる。
した図であり、図2(b) は半導体基板表面も含めた等価
回路である。図において、8は扇形先端開放スタブであ
り、これは電源給電用のパッド9および電源線路10を
設けることにより、b点を接地状態にできなくなるのを
防止する役割を持つ。9は外部から電源を供給するため
のパッド、10はこのパッド9から供給するバイアス電
源を先端短絡スタブに導く電源線路、22は図1(a) の
その内壁面に導電性物質3がメタライズされた貫通孔2
の底面に形成された蓋状の導体パターンである。なお、
先端開放スタブ8は図2(b) の等価回路中では11に相
当し、電源線路10は12に相当し、パッド9は13に
相当する。なお、この実施例においても半導体基板の厚
さは所望とする周波数の1/4波長である。また、基板
裏面への地導体5や先端短絡スタブ8,パッド9,電源
線路10,導体パターン22のパターン形成は、スパッ
タや電解メッキよりに基板裏面に全面に形成した金等の
金属膜を写真製版することにより得られる。
【0021】次に、本実施例の動作について説明する。
この実施例の高周波的な動作に関しては従来のものと同
様である。即ち、半導体基板の表面に形成された主線路
にはマイクロ波等の高周波が伝播している。電源給電用
のパッド9,電源線路10,導体パターン22,扇型の
先端開放スタブ8で構成されるバイアス回路40はミリ
波帯(30GHz帯以上)では、前記主線路1を伝播す
る高周波に影響を与えないことが要求される。この時に
は、バイアス線路は所望周波数で1/4波長であり、導
体パターン22をその底面とし紙面に垂直な方向に形成
された貫通孔の深さがそれにあたる。この時、その貫通
孔の入口では高周波的に開放であり、インピーダンスが
無限大となる。このため、b点では高周波的に接地する
必要がある。しかし、b点にはその先にバイアス用のパ
ッド9があり、それと接続する線路10があるため、実
際にはこれを接地とすることができない。そこで、扇形
の先端開放スタブ8をb点に接続する。この先端開放ス
タブ8を接続することによりその扇型の先端のa点では
所望の周波数で開放であり、その扇型の根本のb点では
所望の周波数で接地される。よって、b点での所望の周
波数の接地性が確保され、貫通孔の入口で所望の周波数
で開放状態となり、従ってこのバイアス回路は主線路を
伝播する高周波に影響を与えることがない。
この実施例の高周波的な動作に関しては従来のものと同
様である。即ち、半導体基板の表面に形成された主線路
にはマイクロ波等の高周波が伝播している。電源給電用
のパッド9,電源線路10,導体パターン22,扇型の
先端開放スタブ8で構成されるバイアス回路40はミリ
波帯(30GHz帯以上)では、前記主線路1を伝播す
る高周波に影響を与えないことが要求される。この時に
は、バイアス線路は所望周波数で1/4波長であり、導
体パターン22をその底面とし紙面に垂直な方向に形成
された貫通孔の深さがそれにあたる。この時、その貫通
孔の入口では高周波的に開放であり、インピーダンスが
無限大となる。このため、b点では高周波的に接地する
必要がある。しかし、b点にはその先にバイアス用のパ
ッド9があり、それと接続する線路10があるため、実
際にはこれを接地とすることができない。そこで、扇形
の先端開放スタブ8をb点に接続する。この先端開放ス
タブ8を接続することによりその扇型の先端のa点では
所望の周波数で開放であり、その扇型の根本のb点では
所望の周波数で接地される。よって、b点での所望の周
波数の接地性が確保され、貫通孔の入口で所望の周波数
で開放状態となり、従ってこのバイアス回路は主線路を
伝播する高周波に影響を与えることがない。
【0022】そして本実施例では、従来半導体基板表面
に形成されていた先端開放スタブ8,電源供給パッド
9,電源線路10を基板裏面に形成するようにしてお
り、これらを基板裏面の領域に形成することにより、半
導体基板表面の主線路に所要の電位のバイアスを供給す
る回路を基板表面の領域を占有することなく形成でき、
これによりチップサイズの増大を防止することができ
る。
に形成されていた先端開放スタブ8,電源供給パッド
9,電源線路10を基板裏面に形成するようにしてお
り、これらを基板裏面の領域に形成することにより、半
導体基板表面の主線路に所要の電位のバイアスを供給す
る回路を基板表面の領域を占有することなく形成でき、
これによりチップサイズの増大を防止することができ
る。
【0023】実施例3.図3は本発明の第3の実施例に
よるマイクロ波集積回路のパッケージを示すものであ
る。このパッケージはマイクロ波集積回路をそのキャビ
ティ(凹部)に収容し、このキャビティ内に真空あるい
は所定のガスを充填して蓋をするタイプのものであり、
図3(a) はその内部に収容される実施例2の半導体基板
をその裏面から見た図である。また、図3(b) は実施例
2の半導体基板およびこれを収容するそのパッケージの
断面を示したものである。図中、14は導電性の物質か
らなりパッケージのキャビティ表面に露出したその端面
とマイクロ波集積回路のパッド9が互いに接触するパッ
ケージ内バイアス線路、15はパッケージのキャビティ
表面に露出したその端面がパッド9および地導体5と互
いに接触する絶縁物である。16はパッケージの導電性
部であり、これが地導体となる。また、17はこのパッ
ケージとマイクロ波集積回路とを接着する接着用半田で
ある。18は図3(a) 中のC,Dで表される部分で形成
された溝であり、パッケージとマイクロ波集積回路とを
接着する際に余分になった半田を流し込むことにより、
パッケージとマイクロ波集積回路との隙間に半田が流れ
込み、不必要な箇所を短絡してしまうのを防止する。
よるマイクロ波集積回路のパッケージを示すものであ
る。このパッケージはマイクロ波集積回路をそのキャビ
ティ(凹部)に収容し、このキャビティ内に真空あるい
は所定のガスを充填して蓋をするタイプのものであり、
図3(a) はその内部に収容される実施例2の半導体基板
をその裏面から見た図である。また、図3(b) は実施例
2の半導体基板およびこれを収容するそのパッケージの
断面を示したものである。図中、14は導電性の物質か
らなりパッケージのキャビティ表面に露出したその端面
とマイクロ波集積回路のパッド9が互いに接触するパッ
ケージ内バイアス線路、15はパッケージのキャビティ
表面に露出したその端面がパッド9および地導体5と互
いに接触する絶縁物である。16はパッケージの導電性
部であり、これが地導体となる。また、17はこのパッ
ケージとマイクロ波集積回路とを接着する接着用半田で
ある。18は図3(a) 中のC,Dで表される部分で形成
された溝であり、パッケージとマイクロ波集積回路とを
接着する際に余分になった半田を流し込むことにより、
パッケージとマイクロ波集積回路との隙間に半田が流れ
込み、不必要な箇所を短絡してしまうのを防止する。
【0024】この図3(b) に示すように、マイクロ波集
積回路をパッケージに実装する時は、パッド9をバイア
ス線路14に接触するようにアセンブリする。この時、
接着用に使用される半田17を溝18に流れ込むように
して、余分な半田が短絡を生じてはならない箇所に流れ
込むのを防止する。また、図中M−M’のラインはN−
N’のラインよりも半田17の厚みだけ高くして、パッ
ド9のバイアス線路14との接触性をよくしている。
積回路をパッケージに実装する時は、パッド9をバイア
ス線路14に接触するようにアセンブリする。この時、
接着用に使用される半田17を溝18に流れ込むように
して、余分な半田が短絡を生じてはならない箇所に流れ
込むのを防止する。また、図中M−M’のラインはN−
N’のラインよりも半田17の厚みだけ高くして、パッ
ド9のバイアス線路14との接触性をよくしている。
【0025】このように、上記実施例によれば、基板裏
面から給電するパッケージを用いるようにしたので、給
電用のワイヤを張る工程が不要となり、その生産性が向
上する。また、このパッケージに溝を設けるようにした
ので、パッケージとマイクロ波集積回路との接着の際に
余分になった半田がパッケージとマイクロ波集積回路と
の隙間に流れ込み、不必要な箇所を短絡させてしまうと
いう問題をなくすることができる。さらに、給電用パッ
ドとパッケージ内バイアス線路とが接触する箇所ではこ
れを半田で接着する箇所より半田の厚み分だけ高くする
ようにしたので、給電用パッドとパッケージ内バイアス
線路との接触性を向上できる。
面から給電するパッケージを用いるようにしたので、給
電用のワイヤを張る工程が不要となり、その生産性が向
上する。また、このパッケージに溝を設けるようにした
ので、パッケージとマイクロ波集積回路との接着の際に
余分になった半田がパッケージとマイクロ波集積回路と
の隙間に流れ込み、不必要な箇所を短絡させてしまうと
いう問題をなくすることができる。さらに、給電用パッ
ドとパッケージ内バイアス線路とが接触する箇所ではこ
れを半田で接着する箇所より半田の厚み分だけ高くする
ようにしたので、給電用パッドとパッケージ内バイアス
線路との接触性を向上できる。
【0026】なお、この実施例3では実施例1のマイク
ロ波集積回路を搭載してもよい。この場合、基板裏面の
パターンは地導体と蓋型の導体パターンのみとなり、ま
たパッケージ内バイアス線路はこの蓋型の導体パターン
と接触してこれに接地電位を供給するように構成するこ
とは言うまでもない。
ロ波集積回路を搭載してもよい。この場合、基板裏面の
パターンは地導体と蓋型の導体パターンのみとなり、ま
たパッケージ内バイアス線路はこの蓋型の導体パターン
と接触してこれに接地電位を供給するように構成するこ
とは言うまでもない。
【0027】また、上記各実施例では、先端開放スタブ
として広帯域にわたって使用できる扇型のものを用いる
ようにしたが、帯域上の制約がなければ直線状のものを
用いることもできる。
として広帯域にわたって使用できる扇型のものを用いる
ようにしたが、帯域上の制約がなければ直線状のものを
用いることもできる。
【0028】さらに、上記各実施例では、GaAs等の
半導体基板上に形成されたマイクロ波集積回路を示した
が、アルミナ等の高誘電体基板上に形成されたマイクロ
波集積回路であってもよく、上記各実施例と同様の効果
を奏する。
半導体基板上に形成されたマイクロ波集積回路を示した
が、アルミナ等の高誘電体基板上に形成されたマイクロ
波集積回路であってもよく、上記各実施例と同様の効果
を奏する。
【0029】
【発明の効果】以上のように、この発明に係るマイクロ
波集積回路によれば、基板表面から裏面に達しその内壁
面に導電性物質が形成された貫通孔を設け、この貫通孔
の深さが所望の周波数の1/4波長と等しくするように
したので、半導体基板表面で1/4波長線路を配線する
必要がなくなり、そのチップサイズを縮小できるという
効果がある。
波集積回路によれば、基板表面から裏面に達しその内壁
面に導電性物質が形成された貫通孔を設け、この貫通孔
の深さが所望の周波数の1/4波長と等しくするように
したので、半導体基板表面で1/4波長線路を配線する
必要がなくなり、そのチップサイズを縮小できるという
効果がある。
【0030】また、この発明に係るマイクロ波集積回路
によれば、基板表面から裏面に達しその内壁面に導電性
物質が形成された貫通孔を設けるとともに、先端開放ス
タブやパッドも基板裏面に形成するようにしたので、半
導体基板の面積を有効に活用でき、チップサイズを縮小
して安価なチップが提供できるという効果がある。
によれば、基板表面から裏面に達しその内壁面に導電性
物質が形成された貫通孔を設けるとともに、先端開放ス
タブやパッドも基板裏面に形成するようにしたので、半
導体基板の面積を有効に活用でき、チップサイズを縮小
して安価なチップが提供できるという効果がある。
【0031】また、この発明に係るマイクロ波集積回路
のパッケージによれば、マイクロ波集積回路への給電を
当該マイクロ波集積回路の裏面から行なうようにしたの
で、給電用のワイヤを張る工程を省略できるという効果
がある。
のパッケージによれば、マイクロ波集積回路への給電を
当該マイクロ波集積回路の裏面から行なうようにしたの
で、給電用のワイヤを張る工程を省略できるという効果
がある。
【0032】さらに、この発明に係るマイクロ波集積回
路のパッケージによれば、半導体基板への給電回路部と
接地面を有する地導体との間に溝を設けるようにしたの
で、マイクロ波集積回路をパッケージに実装する際に、
不要箇所に半田が流れ込むのを防止できるという効果が
ある。
路のパッケージによれば、半導体基板への給電回路部と
接地面を有する地導体との間に溝を設けるようにしたの
で、マイクロ波集積回路をパッケージに実装する際に、
不要箇所に半田が流れ込むのを防止できるという効果が
ある。
【図1】本発明の実施例1を示す断面図およびこれと等
価な回路を示す図である。
価な回路を示す図である。
【図2】本発明の実施例2を示す断面図およびこれと等
価な回路を示す図である。
価な回路を示す図である。
【図3】本発明の実施例3を示す基板裏面図およびその
実装断面図である。
実装断面図である。
【図4】従来のマイクロ波集積回路の一例を示す図であ
る。
る。
1 マイクロストリップで形成される主線路 2 貫通孔 3 貫通孔内にメタライズされた導電性物質 4 半導体基板 5 地導体 6 等価回路で表された主線路 7 先端短絡スタブ 8 扇形先端開放スタブ 9 電源供給用パッド 10 電源線路 11 等価回路で表された扇形先端開放スタブ 12 等価回路で表された電源線路 13 等価回路で表されたパッド 14 パッケージ内バイアス線路 15 絶縁物 16 パッケージ導電性部 17 接着用半田 18 溝(半田流れ込み用) 19 スタブ線路 20 ワイヤ 21 ボンディング用パッド
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上に形成されるマイクロ波集積回路
において、 基板表面から裏面に達しその内壁面に導電性物質が形成
された貫通孔を備え、 前記貫通孔の深さを所望とする周波数の波長の1/4に
等しくしたことを特徴とするマイクロ波集積回路。 - 【請求項2】 請求項1記載のマイクロ波集積回路にお
いて、 前記基板裏面上に1/4波長の先端開放スタブを有し、 かつ当該裏面より給電用のパッドを引き出したことを特
徴とするマイクロ波集積回路。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のマイクロ波集積
回路を実装するマイクロ波集積回路のパッケージにおい
て、 前記マイクロ波集積回路への給電を当該マイクロ波集積
回路の裏面から行なう給電回路部を備えたことを特徴と
するマイクロ波集積回路のパッケージ。 - 【請求項4】 請求項3記載のマイクロ波集積回路のパ
ッケージにおいて、 前記マイクロ波集積回路への給電回路部と接地面を有す
る地導体との間に溝を有することを特徴とするマイクロ
波集積回路のパッケージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5025180A JPH06244602A (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | マイクロ波集積回路およびそのパッケージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5025180A JPH06244602A (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | マイクロ波集積回路およびそのパッケージ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06244602A true JPH06244602A (ja) | 1994-09-02 |
Family
ID=12158808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5025180A Pending JPH06244602A (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | マイクロ波集積回路およびそのパッケージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06244602A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004289590A (ja) * | 2003-03-24 | 2004-10-14 | Kyocera Corp | 高周波用伝送線路 |
JP2009152860A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Mitsubishi Electric Corp | 高周波スイッチ |
JP2010171650A (ja) * | 2009-01-21 | 2010-08-05 | Fujitsu Ltd | バイアス回路 |
JP2014160750A (ja) * | 2013-02-20 | 2014-09-04 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 高周波rf回路 |
-
1993
- 1993-02-15 JP JP5025180A patent/JPH06244602A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004289590A (ja) * | 2003-03-24 | 2004-10-14 | Kyocera Corp | 高周波用伝送線路 |
JP2009152860A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Mitsubishi Electric Corp | 高周波スイッチ |
JP2010171650A (ja) * | 2009-01-21 | 2010-08-05 | Fujitsu Ltd | バイアス回路 |
JP2014160750A (ja) * | 2013-02-20 | 2014-09-04 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 高周波rf回路 |
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