JPH06243806A - 画像変換管及び該管における迷薄光を除去する方法 - Google Patents
画像変換管及び該管における迷薄光を除去する方法Info
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- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
視像に変換する画像変換管の内部の絶縁体で発生する可
能性のある迷薄光を除去する装置と方法とを提供する。 【構成】 絶縁性楔12が、電極72、73の様な2個
の金属部分の間に配置され、いわゆる薄層技術で付着さ
れる、低二次放出速度と低導電度とを持つ物質の層14
で被覆されている。絶縁性楔12と比較すると、層14
は、二次電子放出による絶縁体12の帯電から入射電子
を防止する外装のように機能する。
Description
し、この改良は、これら管内部の絶縁体で発生の可能性
のある漂遊薄光(stray glimmer)即ちグ
ロー(glow)の除去を可能にする。
薄光の除去を実行するための方法に関する。
明を、本発明に課せられた問題の性質及び、それにより
提案される解決策の性質の理解を容易にするために行
う。これら説明及び、本発明に関連する説明は、例えば
放射線像増幅管の非制限的実施例に基づくものである。
管の前部に置かれた入力変換器と、電子光学システム
と、同管の出力ウインドウ側の、同管の後部に置かれた
可視像観測用スクリーンとを備えている。
おいて、入力変換器は、入射X光子を可視光子に変換す
るシンチレータースクリーンを備えている。
幅管の略図を示す。
1を備え、その一端は同管の前部に入力スクリーン2を
有する。この端部はX光子照射に暴露される入力ウイン
ドウ3で閉じられている。
は、光透過性の出力ウインドウ4で閉じられている。
に変換される。この光線が光電陰極6を励起し、同陰極
が呼応して電子を発生する。
7と、同管の長手方向軸に沿って配置され、かつ電子光
学システムを形成する陽極8とにより出力ウインドウ4
に向けて加速される。
され、これは、示された例では、陰極発光管即ち、発光
体で形成された出力スクリーン9を備えている。
衝突により、光電陰極6の表面にまず形成された画像の
復元(輝度が増幅されている)が可能になる。
出力ウインドウ4を構成するガラス素子を通して見え
る。一般に、光学センサーデバイス(図示されていな
い)は、管の外の出力ウインドウ4近くに配置されて、
出力ウインドウ4を通してこの画像を捕らえ、その観測
を可能にしている。
ときに初めて効率的であり得る。ところで、第1には製
造方法、そして第2には電子光学素子の高電圧の1つの
結果として、電極を支持する絶縁部分の表面に薄光が出
現する。この薄光が、観測される放射線像の品質を、特
にコントラストに関して、低下させることは容易に想像
できるであろう。
極に付着し、電界効果により、絶縁体に荷電する電子の
放出を促進するアルカリ金属の存在下で低下するという
事実から発生する。
荷を制限することを提案することにより、従来技術の欠
点に対する解決策を提供するものである。この目的は、
漏洩電流を制限する極めて低い導電度を有し、とりわけ
二次電子放出率が低い製品の薄層で絶縁体表面を被覆す
ることで達成される。ダイアモンド状カーボンが、これ
らの条件に適した物質の好例である。
(RII)管に関し、同管は、真空室内に、シンチレー
ターを伴う少なくも1個の出力スクリーンと、シンチレ
ーターへ入射するX線を、複数の絶縁部分により固定さ
れた複数の電極により形成される電子光学ユニットによ
り出力スクリーン上に集束される電子に変換する光電陰
極とを備え、このRII管は、動作中に絶縁体に発生す
る迷薄光を除去するために、これら絶縁体が、低二次電
子放出率と極めて低い電導度とを持ち、薄層化学的蒸着
という物理的ないし化学的方法で付着できる物質の薄層
で被覆されているものである。
的態様に関する記載からより明らかに理解されるであろ
う。
管の動作の概略を示す図である。図2は、より詳細に内
部電気絶縁を示している。
このRII管はアルカリ金属アンチモン化合物製の光電
陰極であり、3個のゲート71、72、73と1個の陽
極8を備えている四極管タイプであると仮定する。
ート73に対しては約20kVとなり得る電圧とする。
電極71、71は、一般には1500Vを越えることの
ない電圧とする。光電陰極6を有する一次スクリーン2
は、X線を電子線に変換し、次いで、これを電極セット
により二次スクリーン4上に集束させ、同スクリーンに
よりそれを光画像に変換する。一般に、陽極8は不変電
圧、例えば、30kVに等しくし、一方、他の電極、特
に、ゲート73は可変電圧として入力画像を出力スクリ
ーン上へ拡大し、ズーム効果を作り出す。このズーム動
作モードにより、電極73に対する動作電圧が20kV
を越えることが可能になる。
インドウ4とのセットが、第1に、例えば、ゲート7
1、72、73の間のアルミナ製楔11、12により;
第2に、管のケーシング1と電極8、73との間のガラ
ス/金属シール13により;リジッドに組み立てられて
いる構造アセンブリを形成する。
み、管の残りの部分からそれらを電気的に絶縁するとい
う困難な問題が引き起される。構成素子を連続蒸着する
ことにより真空管1の内部からなされる光電陰極の製造
方法では、電圧印加時の特性が低下することがある。管
の軸中に挿入された坩堝を使用してのジュール効果によ
るアンチモン(Sb)蒸着は、直接的プロセスであり、
管残部における高度汚染の防止は可能であり、この状況
は、カリウム(K)、セシウム(Cs)或いはナトリウ
ム等のアルカリ金属の化学蒸着とは全く異なる。アルカ
リ金属の蒸着は、例えば、クロメート等のこれら金属の
化合物の、アルカリ金属発生器のジュール効果による加
熱による加熱分解の結果である。分解反応を最適化する
ためのクロメートの閉じ込めに必要であるこれら発生器
の閉鎖構造と、管軸に対するそれらの偏心位置とのため
に、蒸着は方向性が極めて低い。アルカリ物質の蒸着は
管の外側でもなし得る;それらは次いで、ステムを通じ
て管内に注入される。いずれの場合も、この蒸着によ
り、管内部の至る所に付着されるミストが発生する。
73等、RII管の金属部分に付着し、アルカリ金属の
別の部分は絶縁部分に付着する。図3aが絶縁体におけ
る薄光の出現理解、従って本発明により提供される解決
策の理解を可能とする。
2個のゲート72、73を支持、接合するアルミナ製の
絶縁部分12を仮定する。この場合には、ゲート73は
約20kV、ゲート72は約1.5kVとし、アルミナ
製楔12は、金属素子にも起り得ることであるが、アル
カリ金属であらかじめ汚染されているとする。
リ金属は、金属の電子仕事関数をかなり低下させる。こ
の事実が、電界が強い場所での電界効果による電子の漂
遊放出を促進する。特に、絶縁体及び低電圧電極の近傍
では、絶縁体電荷と電子電位源とが接近しているために
電界が極めて強いことがある。
ニズムにおいて、アルミナ製楔12に衝突する入射電子
は増倍効果を促進し、少なくも2個の二次電子をこの楔
から放出し、その結果、楔2は少なくも1つの正電荷に
帯電する。この正電荷が、例えば、絶縁体/電極近くの
電界効果で金属部分から飛び出している電子を、図3b
に示される第2のメカニズムで吸引する。このようにし
て捕捉された電子は、以前の状態へ戻り、増倍効果で二
次電子を作り出す。このように、極めて急速ななだれ効
果が存在し、電界効果による電子放出により、陰極発光
性タイプのメカニズムによる被衝撃絶縁体表面での薄光
が出現する。この薄光は、典型的には、ガラスでは青、
アルミナAl2 O3 では赤である。薄光フラッシュは一
般に、経時的には安定であるが、位置的にはわずかに変
動することがある。
に、或いは、電極又は管の金属壁での反射により見るこ
とができ、二次スクリーン4に再送され、増幅される。
このようにして発生した漂遊イルミネーションがRII
管の効率的動作を乱し、有用信号がないときの薄光と、
動作中のコントラストの劣化とを引き起こす。薄光の存
在と関連付けることができるかなりの漏洩電流が、解像
度損失を伴う画像品質の低下となるRII管の供給の不
安定源となる。
体表面での薄光の出現を制限するために、様々な方法が
知られているが、これらの方法は動作特性の点で制限さ
れるか、依然として極めて高価である。
される。この方法は、部品の構造とそれらの表面状態に
対する処理を要求する。電界効果による電子の漂遊放出
は、2つのパラメーター、即ち、電子仕事関数と放出部
位表面の極微界とにより支配される。仕事関数はアルカ
リ金属の不可避の存在により左右されるが、極微界は表
面条件の改良と、放出の可能性のある部位での曲率半径
の増大とにより低減し、ポイント即ち先端効果を減じる
ことができる。電子の漂遊放出、従って、絶縁体での薄
光は、例えば、絶縁体/金属接合部に、研摩され丸みを
帯びた部品を導入することで低下できる。これら部品は
一般に高価であり、注意して取り扱う必要がある。
付着で保護する。かかる方法は、例えば、酸化クロム粉
末と水と、場合によっては結合剤との混合物を使用して
形成される酸化クロム付着層に依存する。この付着層は
ブラシかパッドで塗布され、低粘着性の厚い付着層を与
える。この方法では、ブラシ塗布された絶縁体表面での
薄光の除去が可能であるが、それは管における汚染源と
なり、従って、出力スクリーンでの発現という欠陥の要
因源となる。
用により絶縁体の形態の最適化が可能である。これは高
価な方法であり、管内でのアルカリ物質の存在の故に効
率が制限される。
の電荷が、以下の主要な特徴を持つ材料の絶縁体への付
着層14(図2、4)により制限される。
ことなくそれを吸収して増倍するように、低二次電子放
出速度を持ち;均質であり、即ち非粉末性であり、即
ち、製品と絶縁体との間に高接着性をもたらすいわゆる
「薄層」法で付着され;画像増幅管での漏洩電流を制限
する極めて低い導電度を持つ。
タリングにより、或いは、プラズマ励起化学的気相蒸着
(PECVD)により付着されるアモルファスカーボン
層で構成される。このPECVD技術では、複雑な形状
を持つ部分への均質であり、薄く、絶縁性であり、高接
着性の付着物を得ることが可能である。この付着は、低
圧(10-1〜10-3トル)水素存在下での、基板表面で
のアセチレン分解操作からなる。反応を活性化するため
に、基板を100℃に加熱し、13.5MHzの高周波
プラズマにさらす。このタイプの薄層はアモルファスダ
イアモンド状カーボン即ちADLCとしても知られてい
る。
その低二次放出係数が知られている物質である。この係
数は電子の入射エネルギーには関係なく1より低い。こ
の物質は、電子衝撃条件如何に係わらず帯電されない。
当ではない。カーボンブラックは真空管技術で使用され
ているが、このタイプの付着物は、厚く、接着性が悪い
という酸化クロムペイントの欠点の全てを有しており、
従って、管内に粒子が発生する可能性がある。
着アモルファスダイアモンド状カーボンは完全に均質で
あり、その基板に接着する。酸化クロムペイントの様に
微粉を発生することはない。
に多数の部分の加工が可能である。1000オングスト
ローム(0.1μm)の厚さがあれば、最高40kVに
達する電圧で動作するアルミナ製絶縁体の表面での薄光
の出現閾値に関して1.5〜2倍を獲得するのに充分で
ある。これは、ダイアモンド状カーボンは低導電度を有
し、極めて高い電圧をとるからである。
電極72と73との間の絶縁体11、12の様なアルミ
ナ製部品或いは、ゲート73と陽極8との間の絶縁を可
能にするガラス球13に対してなすことができる。アル
ミナ製楔の先端の様な隣接金属部分や、ガラス球内に成
形された金属部分も被覆でき、得られる被覆物は金属基
板に接着可能であり、その厚さが小さいので付着中に粒
子が発生することはない。
が、電極72、73の様な2個の金属部分の間に配置さ
れ、いわゆる薄層技術で付着される、低二次放出速度と
低導電度とを持つ物質の層14で被覆されている。
次電子放出による絶縁体12の帯電から入射電子を防止
する外装のように機能する。
低二次電子放出速度の特徴を有する他のいかなるタイプ
の絶縁性物質にも応用できる。かかる物質の例は、薄層
のチタン、タングステン、バナジウム、モリブデン、
銀、銅の酸化物であり、或いは、酸化クロムでもよい。
この場合、酸化クロムは、付着物を均質にするための試
料回転装置を用いた陰極スパッタリングで付着し、次い
で、付着物を酸化する。
で、画像変換管の内部の絶縁体で発生の可能性のある迷
薄光を除去できるという効果を有する。
II管の断面図を示す。
図である。
図である。
図である。
す。
Claims (5)
- 【請求項1】 画像変換管において、真空室内に、シン
チレーターを伴う少なくも1個の出力スクリーン;と、
シンチレーターへ入射するX線を、複数の絶縁部分によ
り固定された複数の電極により形成される電子光学ユニ
ットにより出力スクリーン上に集束される電子に変換す
る光電陰極;とを備え、動作中に絶縁体に発生する迷薄
光を除去するために、これら絶縁体が、低二次電子放出
率と極めて低い電導度とを持ち、薄層化学的蒸着という
物理的ないし化学的方法で付着できる物質の薄層で被覆
されているものであることを特徴とする画像変換管。 - 【請求項2】 低二次電子放出率を有する物質を次の物
質から選択する、請求項1に記載の管。ダイアモンド状
カーボン又は、チタン、タングステン、モリブデン、銀
又は、銅の酸化物。 - 【請求項3】 物質が、約1000オングストローム
(0.1ミクロメートル)の厚さの接着層の形態で付着
している請求項1に記載の管。 - 【請求項4】 請求項1に記載の画像変換管における迷
薄光の除去方法であって、 ダイアモンド状カーボンの層を、10-1〜10-3トルの
圧力の水素の存在下、13.5MHzの存在下でアセチ
レンを分解することにより、100℃に加熱された絶縁
体の表面に付着させる漂遊薄光の除去方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の画像変換管における迷
薄光の除去方法であって、 チタン、タングステン、バナジウム、モリブデン、銀、
銅又はクロムから選択される金属の酸化物の層を、陰極
スパッタリングにより絶縁体表面に付着させ、次いで酸
化させる漂遊薄光の除去方法。
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