JPH06240598A - 製紙用表面サイズ剤組成物および塗工紙の製造方法 - Google Patents

製紙用表面サイズ剤組成物および塗工紙の製造方法

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JPH06240598A
JPH06240598A JP4742393A JP4742393A JPH06240598A JP H06240598 A JPH06240598 A JP H06240598A JP 4742393 A JP4742393 A JP 4742393A JP 4742393 A JP4742393 A JP 4742393A JP H06240598 A JPH06240598 A JP H06240598A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1)カルボキシル基もしくはその塩、3級
アミノ基または4級アンモニウム塩基を有するビニル単
量体のいずれか少なくともおよび前記ビニル単量体と共
重合可能なα,β−エチレン性単量体からなる共重合体
の水溶液または水分散液、ならびに水溶性ジルコニウム
化合物を含有してなる製紙用表面サイズ剤組成物、
(2)置換コハク酸および/または置換コハク酸誘導体
の水溶液または水分散液、ならびに水溶性ジルコニウム
化合物を含有してなる製紙用表面サイズ剤組成物を用い
て塗工紙を製造する。 【効果】 サイズ効果に優れた塗工紙を提供できる。各
種の塗工方法に適用でき、ゲートロールコーターに適用
した場合にも所望のサイズ性が得られ、印刷適性等の紙
質を改善しうる。経時変化による粘度変化も少なく、安
定である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙、板紙等の表面サイ
ジングに有効な製紙用表面サイズ剤組成物、および該製
紙用表面サイズ剤組成物を用いた塗工紙の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙の表面サイジング方法は酸化澱
粉等の低濃度の塗工液に、スチレン・(メタ)アクリル
酸共重合体、スチレン・マレイン酸(エステル)共重合
体塩水溶液、スチレン・(メタ)アクリル酸共重合体塩
水溶液、オレフィン・マレイン酸(エステル)共重合体
塩水溶液等の表面サイズ剤を添加してサイズプレスで塗
工する方法が一般的であった。しかし、サイズプレス塗
工は塗工濃度が低いために、塗工液の液跳ねによる塗工
紙の品質低下や、湿潤状態での断紙が発生しやすく、高
速抄紙機では使用できないことが多かった。さらには塗
工後の乾燥負荷が高いため、省エネルギー化が困難であ
り製造コストの低減の面からも好ましくなかった。
【0003】近年、紙に対する品質要求が高まるなか、
表面加工剤の塗工機として高濃度の塗工液を塗工できる
ゲートロールコーターを用いた塗工方式が普及してい
る。かかるゲートロールコーターの特徴としては、高速
塗工ができ紙の印刷適性、筆記適性等の表面紙質を改善
できること、乾燥負荷を低減できること等があげられ
る。また、サイズプレス塗工と異なり、コーティングカ
ラーの軽量塗工ができるため、微塗工紙の製造も可能で
ある。たとえば、印刷用紙ではゲートロールコーターに
より両面で10g/m2 以下の塗料を塗工し微塗工紙と
することにより、非塗工紙に比べ白色度、不透明度、イ
ンキ受理性等の品質の向上が図られている。しかし、ゲ
ートロール塗工紙は印刷適性等の表面紙質を改善できる
反面、公知の表面サイズ剤を適用してもサイズ効果は発
現しない問題点がある。すなわち、従来の表面サイズ剤
は、サイズプレスのように低濃度の塗工液で塗工され、
紙に浸透したのち乾燥によりパルプ繊維と結合してサイ
ズ効果を発現するように設計されているため、ゲートロ
ールコーターでの塗工のような高濃度塗工液による被膜
形成転写方式の塗工では塗工液の紙層への浸透が少ない
ためパルプ繊維との結合が弱くなるためである。このた
め、ゲートロールコーターを用いて表面加工を行ってい
る紙にサイズ性を付与するには内添サイズ剤が使用され
ているが、所望するサイズ性(特に高サイズ性)を得る
ことは極めて困難である。すなわち、酸性抄紙で通常使
用されるロジンエマルションサイズ剤等は本来水溶性の
ないマレイン化(またはフマル化)ロジンを界面活性剤
により水に分散させているため、本質的に泡立ちやすい
性質を有し、高速抄紙機や高添加で使用すると白水系で
泡立ちが起こり、操業性の低下とともに、泡により製品
の品質低下を招くこともある。また、中性抄紙で用いら
れるアルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸
等はともに製品もしくは乳化液の安定性に問題があるた
め分解物による抄紙機の汚れを引き起こす。さらにはア
ルキルケテンダイマーはサイズの立ち上がりや、紙の滑
りの問題等もある。
【0004】また、環境問題への意識が高まる中で製紙
業界においても資源の再利用として新聞用紙に古紙原料
の増配が進められている。しかし、古紙原料には多量の
微細繊維が含まれているため、新聞印刷時に微細繊維が
紙粉となって印刷機のブランケットを汚すといった問題
や、印刷面の品質を低下させるといった問題がある。こ
うした問題の対策としてゲートロールコーターで酸化澱
粉等の表面加工剤を塗工する手段が採用されている。ま
た、新聞印刷はオフセット印刷への切り替えが進んでお
り、印刷時に湿し水が使用されている。このため、これ
までは新聞用紙には要求されなかったサイズ性が新たに
必要な紙質として重要となっている。しかし、前述のと
おりゲートロールコーターには従来の表面サイズ剤は使
用し難い。また、新聞用紙の抄造マシンは高速マシンで
あり、内添サイズ剤の添加は泡立ちが多く操業上に問題
があり、またサイズプレス等の塗工機ではマシンの速度
に対応できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、いかなる塗
工機に適用した場合にも所望のサイズ性が得られ、さら
には印刷適性等の紙質を改善しうる製紙用表面サイズ剤
組成物、および該製紙用表面サイズ剤組成物を用いるこ
とによる塗工紙の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記した従
来技術の課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、
以下に示す特定の製紙用表面サイズ剤組成物によれば、
前記従来技術の課題を解決しうることを見出し本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)カルボキシル
基もしくはその塩、3級アミノ基または4級アンモニウ
ム塩基を有するビニル単量体の少なくとも1種5〜70
重量%および前記ビニル単量体と共重合可能なα,β−
エチレン性単量体30〜95重量%からなる共重合体の
水溶液または水分散液、ならびに水溶性ジルコニウム化
合物を含有してなる製紙用表面サイズ剤組成物、(2)
置換コハク酸および/または置換コハク酸誘導体の水溶
液または水分散液、ならびに水溶性ジルコニウム化合物
を含有してなる製紙用表面サイズ剤組成物、(3)前記
製紙用表面サイズ剤組成物を含有してなる塗工液、また
は前記製紙用表面サイズ剤組成物ならびに紙表面加工剤
を含有してなる塗工液を、紙に塗工することを特徴とす
る塗工紙の製造方法に関する。
【0008】本発明では上記のとおり、2種類の製紙用
表面サイズ剤組成物が開示されるが以下に、それぞれに
ついて説明する。
【0009】本発明の製紙用表面サイズ剤組成物に使用
される共重合体は、その構成成分としてカルボキシル基
もしくはその塩、3級アミノ基または4級アンモニウム
塩基を有するビニル単量体(以下、特定ビニル単量体と
いう)のいずれか少なくとも1種を用いていることが必
須とされる。すなわち、特定ビニル単量体の反応基(カ
ルボキシル基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基)
と、パルプ(セルロース)の水酸基や表面加工剤である
変性澱粉、ポリビニルアルコール等の水酸基、またはポ
リアクリルアミドのアミノ基との間で水溶性ジルコニウ
ム化合物が架橋反応し、紙層及び表面加工層を疎水化し
てサイズ効果を発現させるためである。
【0010】ここでカルボキシ基を有するビニル単量体
としては、ビニル基を有するモノカルボン酸およびジカ
ルボン酸であれば特に制限されない。例えば、(メタ)
アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)
イタコン酸等があげられる。また、カルボキシル基塩を
有するビニル単量体としては、前記ビニル単量体のカル
ボキシル基塩があげられる。具体的にはアンモニアとの
アンモニウ塩、モルホリン、メチルアミン、エチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリエチルアミン等とのアルキル
アミン塩、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩または
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等とのアルカリ金属
塩等があげられる。また、ジカルボン酸の場合には炭素
数24以下のアルコールとのジカルボン酸モノエステ
ル、ジカルボン酸モノエステル塩等であってもよい。炭
素数24以下のアルコールとしては、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノ
ール、シクロヘキサノール、オクタノール、2−エチル
ヘキサノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコ
ール等の脂肪族一価アルコール、ベンジルアルコール等
の芳香族一価アルコール、エチレングリコール、プロパ
ンジオール、グリセリン等の多価アルコール、アリルア
ルコール、オレイルアルコール等の不飽和アルコール等
があげられる。
【0011】また、3級アミノ基を有するビニル単量体
としては、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノ
エチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド等があげられる。また、4級アンモニウム塩基を
有するビニル単量体としては、前記3級アミノ基を有す
るビニル単量体のメチルクロライド、メチルブロマイ
ド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸
による4級化塩およびエチレンオキサイド、エピクロル
ヒルリンによる4級化物等があげられる。
【0012】また、前記特定ビニル単量体と共重合可能
なα,β−エチレン性単量体としては、(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニト
リル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸アリル、スチレン、α−メチルスチ
レン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸、酢酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、アリ
ルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エス
テル、マレイン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステ
ル、α−オレフィン類等があげられる。
【0013】前記特定ビニル単量体および該ビニル単量
体と共重合可能なα,β−エチレン性単量体は、いずれ
も1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使
用してもよい。ただし、特定ビニル単量体と共重合可能
なα,β−エチレン性単量体として親水性のα,β−エ
チレン性単量体を使用する場合は、塗工後のサイズ性を
考慮すれば疎水性のα,β−エチレン性単量体と組み合
わせて用いるのがよい。
【0014】本発明の共重合体を得るにあたり、特定ビ
ニル単量体と、該ビニル単量体と共重合可能なα,β−
エチレン性単量体の使用割合は、特定ビニル単量体5〜
70重量%に対し、該ビニル単量体と共重合可能なα,
β−エチレン性単量体30〜95重量%である。好まし
くは特定ビニル単量体10〜60重量%に対し、ビニル
単量体と共重合可能なα,β−エチレン性単量体40〜
90重量%である。特定ビニル単量体が5重量%に満た
ない場合は水溶性ジルコニウム化合物との架橋反応が不
十分となり、乾燥後の疎水性が不足して十分なサイズ効
果を示さない。また、70重量%を越える場合は特定ビ
ニル単量体は本質的には親水性であるため水溶性ジルコ
ニウム化合物との架橋反応を起こすものの、疎水性が弱
くなるため表面サイズ剤としての効果が低くなり好まし
くない。
【0015】該共重合体の製造方法は、従来公知の方法
によればよい。たとえば、該共重合体の水溶液を製造す
るには、特定ビニル単量体および該ビニル単量体と共重
合可能なα,β−エチレン性単量体の混合物と、重合開
始剤溶液をそれぞれ滴下して重合させる方法、その他分
割仕込み、同時仕込みにより重合させる方法等があげら
れる。重合溶媒としては水、有機溶剤、水・有機溶剤混
合液で製造することができ、有機溶媒を使用した場合は
水蒸気蒸留または減圧蒸留により有機溶媒を留去した後
に水に溶解し水溶液とすることができる。また、該共重
合体の水分散液を製造するには、乳化重合法を採用すれ
ばよい。反応温度は通常40〜150℃程度、反応時間
は通常1〜6時間程度とするのがよい。また重合時の単
量体濃度は10〜50重量%程度、好ましくは15〜4
0重量%とするのがよい。なお、得られる共重合体中に
カルボキシル基が存在する場合には、共重合体を製造し
た後に、該カルボキシル基をカルボキシル基塩としても
よく、また特定ビニル単量体としてジカルボン酸無水物
を使用していた場合は該ジカルボン酸無水物をジカルボ
ン酸モノエステル、ジカルボン酸モノエステル塩等とし
てもよい。また、共重合体中に3級アミノ基が存在する
場合には酸による中和のほか3級アミノ基を4級アンモ
ニウム塩としてもよい。
【0016】前記重合開始剤としては特に制限されず過
酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無
機過酸化物、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ
ベンゾネイト等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソ
ブチレイト等のアゾ系化合物等の公知のものを適宜選択
して使用することができ、その使用量は本発明に用いら
れる全単量体100重量部に対して、通常0.01〜5
重量部程度である。なお、ラジカル重合開始剤の場合は
還元剤を併用して反応系をレドックス系としてもよく、
また重合度を調節して所望の粘度とするためにメルカプ
タン類のような連鎖移動剤を用いることもできる。
【0017】乳化重合をさせる場合には界面活性剤を使
用する他に、ポリビニルアルコ−ル等を保護コロイドと
して用いることができる。界面活性剤としては、アニオ
ン性またはカチオン性、両性、ノニオン性の各種公知の
ものを制限なく使用することができる。アニオン性界面
活性剤としては、例えばアルキル硫酸ソーダ、アルキル
ベンゼンスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル硫酸ソーダ、アルキルスルホン酸ソー
ダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク
酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
エステルなどが挙げられる。カチオン性界面活性剤とし
ては、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン等があげられ
る。両性界面活性剤しては、例えばラウリルアミノプロ
ピオン酸ナトリウム、ステアリルジメチルベタイン、ラ
ウリルジヒドロキシエチルベタイン等があげられる。ノ
ニオン性界面活性剤としては、例えばポリエチレングリ
コール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテルなどを例示しう
る。これらはいずれも単独でまたは2種以上組み合わせ
て使用することができる。該界面活性剤の使用量は、乳
化重合時の安定性、得られる共重合体の水分散液の安定
性、該水性分散液を用いて得られる塗工紙のサイズ性な
どを考慮して決定されるが、通常は仕込み全単量体に対
して0.2〜10重量%程度、好ましくは0.5〜5重
量%とされる。0.2重量%未満の場合には乳化重合時
に凝集物が発生したり、得られる共重合体水分散液の安
定性が低下するため好ましくない。また10重量%を越
える場合には得られる塗工紙のサイズ性の低下や発泡な
どの不利を生じるため好ましくない。
【0018】かくして得られた本発明の共重合体の水溶
液または水分散液は通常pHが3〜12程度、不揮発分
10〜40重量%程度で、粘度5000cps以下(2
5℃)程度であるのがよい。
【0019】本発明の製紙用表面サイズ剤組成物は、前
記共重合体等の水溶液または水分散液と水溶性ジルコニ
ウム化合物から構成される。水溶性ジルコニウム化合物
としては、水溶性である他、前記共重合体等の水溶液ま
たは水分散液と混合したときに、水溶液の状態では長期
保存安定性に優れる特性を有する一方で、紙に塗布し乾
燥して塗工層を形成するときには常温下でも架橋反応が
進み、高温では短時間で架橋反応が完結する特性を有す
るものがよい。こうした特性を有するジルコニウム化合
物としては、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジ
ルコニウム・カリウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸
化ジルコニウム、リン酸ジルコニウム、リン酸ナトリウ
ム・ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウ
ム、硫酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、ヒド
ロキシ塩化ジルコニウム等があげられる。
【0020】共重合体等の水溶液または水分散液と水溶
性ジルコニウム化合物の組成比は、共重合体の水溶液ま
たは水分散液100重量部(固形分換算)に対し、水溶
性ジルコニウム化合物が通常1〜200重量部程度、好
ましくは5〜150重量部である。水溶性ジルコニウム
化合物が1重量部に満たない場合は共重合体等との架橋
反応点が少なく疎水化が不十分であり、200重量部を
越える場合には共重合体等の架橋反応に関与しない過剰
量を使用することになり経済的でなく、また製品中の共
重合体等の比率が下がりサイズ効果が低下し好ましくな
い。
【0021】また、得られた前記共重合体の水溶液また
は水分散液と水溶性ジルコニウム化合物を含有してなる
本発明の製紙用表面サイズ剤組成物は、通常pHが3〜
12程度、不揮発分10〜50重量%程度で、粘度10
000cps以下(25℃)程度に調製するのがよい。
【0022】また、本発明では置換コハク酸および/ま
たは置換コハク酸誘導体の水溶液もしくは水分散液と、
水溶性ジルコニウム化合物を含有してなる製紙用表面サ
イズ剤組成物も使用することができる。置換コハク酸と
しては、α−オレフィン、内部オレフィンまたはプロピ
レンやブテン等のオリゴマーとマレイン酸との付加反応
によって得られるアルケニルコハク酸、該アルケニルコ
ハク酸を水素化して得られるアルキルコハク酸、芳香環
を有するオレフィン化合物から誘導されるアラルキルコ
ハク酸またはアラルケニルコハク酸があげられる。具体
的にはオクテニルコハク酸、ノネニルコハク酸、ドデシ
ルコハク酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハ
ク酸、ペンタデシルコハク酸、ヘキサデセニルコハク
酸、オクタデセニルコハク酸、(1−オクチル−2−デ
セニル)−コハク酸、(1−ヘキシル−2−オクテニ
ル)−コハク酸、ブテンオリゴマーとマレイン酸との付
加反応物、プロピレンオリゴマーとマレイン酸との付加
反応物、ブタジエンオリゴマーまたはその部分水素化物
とマレイン酸との付加反応物等があげられる。また、置
換コハク酸の誘導体としては、置換コハク酸の無水物、
アンモニウム塩、アミン塩、金属塩、さらに炭素数24
以下のアルコールとの置換コハク酸モノエステル、置換
コハク酸モノエステル塩、置換コハク酸ジエステル等が
あげられる。なお、アミン塩、金属塩、エステルとして
は前記共重合体で示したものと同様のものを例示でき
る。さらには、モノ(またはジ)ドコシルアミン、モノ
(またはジ)エイコシルアミン、モノ(またはジ)ステ
アリルアミン、モノ(またはジ)パルミチルアミン、モ
ノ(またはジ)ミリスチルアミン、モノ(またはジ)ド
デシルアミン、モノ(またはジ)デシルアミン、モノ
(またはジ)ヘキシルアミン、モノ(またはジ)ドコセ
ニルアミン、モノ(またはジ)エイコセニルアミン、モ
ノ(またはジ)オレイルアミン、モノ(またはジ)ヘキ
セデセニルアミン、モノ(またはジ)テトラデセニルア
ミン、モノ(またはジ)ドデセニルアミン、モノ(また
はジ)デセニルアミン、モノ(またはジ)オクテニルア
ミン、モノ(またはジ)ヘキセニルアミン等の炭素数6
〜12のアルキルもしくはアルケニル基を有する1級ま
たは2級アミンとのアミド化物およびイミド化物、さら
にはエピクロルヒドリンとの反応物等があげられる。
【0023】前記置換コハク酸および置換コハク酸誘導
体は、これらの1種を単独でまたは2種以上を組み合わ
せて水溶液として使用することができる。また、前記置
換コハク酸および置換コハク酸誘導体のなかで、親水性
の低いものは、必要により適当な界面活性剤により水分
散液にすることもできる。界面活性剤は前記共重合体の
製造に使用したものと同様のものを使用できる。
【0024】また、置換コハク酸および/または置換コ
ハク酸誘導体の水溶液もしくは水分散液に混合される水
溶性ジルコニウム化合物としては、共重合体の水溶液ま
たは水分散液に混合された水溶性ジルコニウム化合物と
同様のものが使用でき、使用量も同様でよく、得られる
置換コハク酸および/または置換コハク酸誘導体の水溶
液もしくは水分散液と水溶性ジルコニウム化合物を含有
してなる製紙用表面サイズ剤組成物のpH、濃度、粘度
も前記共重合体の場合と同様でよい。
【0025】本発明では、前記2種類の製紙用表面サイ
ズ剤組成物の1種を単独でもしくは2種以上を組み合わ
せて、または紙表面加工剤と前記製紙用表面サイズ剤組
成物を併用して塗工液を調製し、該塗工液を紙に塗工す
ることにより塗工紙を製造し、紙にサイズ性を付与す
る。
【0026】紙表面加工剤としては、通常の紙表面加工
に使用されている、各種公知のものがあげられる。たと
えば、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉、リン酸澱粉、カチ
オン化澱粉などの澱粉類、完全ケン化ポリビニルアルコ
ール、部分ケン化ポリビニルアルコール等のポリビニル
アルコール類、カルボキシメチルセルロース類、アニオ
ン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミ
ド、両性ポリアクリルアミド等のポリアクリルアミド類
等の各種の天然又は合成高分子物質があげられ、これら
の1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用でき
る。
【0027】製紙用表面サイズ剤組成物と紙表面加工剤
を併用する場合の製紙用表面サイズ剤組成物の使用量
は、澱粉類等の紙表面加工剤に対して、固形分換算で、
通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量
%である。0.1重量%未満では十分なサイス効果がな
く、また50重量%を越え使用した場合は塗工液中の表
面加工剤の量が相対的に低下し、所望する紙表面の強度
を得るには紙への塗工量を増加する必要が生じコストの
上昇を招くため好ましくない。
【0028】塗工液を、紙に塗工する方法は特に制限は
されず、たとえばサイズプレス、タブサイズ、カレンダ
ーサイズ、ワイヤーバー、エアナイフコーター、ロール
コーター(ゲートロールコーター)、ブレードコーター
(ビルブレードコーター)、スプレー等の方法を採用で
きる。これらのなかでも、紙表面加工剤を高速、高濃度
で塗工でき紙層表面への歩留まりが高く、乾燥熱量が少
なくてすむことから、ブレードコーター、ロールコータ
ーを使用するのが好ましい。また、ロールコーターのな
かでもゲートロールコーターが、異種類の紙表面加工剤
を用いて両面同時塗工が可能なこと、平滑度、白色度、
光沢、インキ受理性等の印刷適性の改善ができること、
更には高濃度塗工が可能なため紙層中への水分移動が少
なく塗工中の紙切れ、シワの発生が少ないこと等の点か
ら好ましい。
【0029】塗工液を、紙表面に塗工する際の濃度およ
び粘度は特に制限はされないが、通常は不揮発分0.5
〜20重量%程度、好ましくは1〜15重量%で、粘度
1000cps以下(25℃)程度、好ましくは200
cps以下(25℃)とされる。
【0030】また、塗工液の塗布量は、紙の種類により
異なるが、紙に塗布された紙表面加工剤と前記製紙用表
面サイズ剤の固形分付着量が、通常0.005〜10.
0g/m2 程度、好ましくは0.01/5.0g/m2
の範囲となるよう調節するのがよい。
【0031】また、本発明の製紙用表面サイズ剤が適用
される紙の種類も特に限定されず、フォーム用紙、PP
C用紙、ノート用紙、書籍用紙、新聞用紙、感熱紙、感
圧紙等の各種の紙に使用できる。
【0032】
【発明の効果】本発明の製紙用表面サイズ剤組成物を使
用すれば、サイズ効果に優れた塗工紙を提供できる。ま
た、本発明の製紙用表面サイズ剤組成物は各種の塗工方
法に適用でき、ゲートロールコーターに適用した場合に
も所望のサイズ性が得られ、印刷適性等の紙質を改善し
うる。また、オフセット印刷機を使用して印刷する場合
にも、耐水性を付与することにより、ブランケットへの
張り付き等を防止や、断紙による印刷の中断を未然に防
ぐことができ、作業能率を向上させることができるとい
った顕著な効果がある。また、製紙用表面サイズ剤の経
時変化による粘度変化も少なく、安定である。
【0033】
【実施例】以下に、実施例および比較例をあげて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。なお、各例中の部は、特に断り
がない場合、重量部を表す。
【0034】実施例1 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、水100部、イソ
プロピルアルコール75部を加え、撹拌しながら加熱し
温度を85℃まで上昇させた。これにメタクリル酸55
部、アクリル酸イソプロピル15部、スチレン30部を
混合した単量体混合液と、過硫酸カリウム5部を水12
0部に溶解した開始剤水溶液を3時間で全量滴下させた
後に2時間熟成させて反応を完結させた。その後、イソ
プロピルアルコールを留去し、冷却後28重量%アンモ
ニア水溶液27部を加え水で希釈し共重合体の濃度が2
0重量%になるように調製し、25℃の粘度が1200
cpsである共重合体水溶液(1A)を得た。この共重
合体水溶液(1A)70部に20重量%の炭酸ジルコニ
ウム・アンモニウム水溶液30部を加え25℃の粘度が
250cpsである製紙用表面サイズ剤組成物(1B)
を得た。
【0035】実施例2 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、無水マレイン酸1
00部、トルエン部10を加え、撹拌しながら加熱し温
度を110℃まで上昇させた。これにn−ブタノール2
6.4部を2時間で全量滴下させた後に2時間熟成させ
て反応を完結させた。これにより濃度が92.7重量%
のマレイン酸n−ブタノールエステルを得た。さらに撹
拌器、還流冷却管付きの反応器に、トルエン80.3部
を加え、撹拌しながら加熱し温度を110℃まで上昇さ
せた。これに92.7重量%のマレイン酸n−ブタノー
ルエステル58.7部、スチレン45.6部、トルエン
95.7部を混合した単量体混合液と、t−ブチルパー
オキシベンゾネイト3部、トルエン50部を混合した重
合開始剤液を3時間で全量滴下させた後に2時間熟成さ
せて反応を完結させた。その後、トルエンを留去し、冷
却後48重量%水酸化カリウム水溶液21.6部を加え
水で希釈し共重合体の濃度が25重量%になるように調
製し、25℃の粘度が2500cpsである共重合体水
溶液(2A)を得た。この共重合体水溶液(2A)90
部に25重量%の炭酸ジルコニウム・カリウム水溶液1
0部を加え25℃の粘度が1100cpsである製紙用
表面サイズ剤組成物(2B)を得た。
【0036】実施例3 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、メタクリル酸30
部、アクリロニトリル25部、アクリル酸ブチル45
部、水290部を加え、撹拌しながら加熱し温度を45
℃まで上昇させた。これに過硫酸アンモニウム0.5部
を水9.5部に溶解した水溶液を添加した。発熱により
温度が80℃まで上昇し、その後80℃で3時間熟成さ
せて反応を完結させた。冷却後モノエタノールアミン1
0部を加え水で希釈し共重合体の濃度が20重量%にな
るように調製し、25℃の粘度が750cpsである共
重合体水溶液(3A)を得た。この共重合体水溶液(3
A)80部に20重量%のリン酸ナトリウム・ジルコニ
ウム水溶液20部を加え25℃の粘度が220cpsで
ある製紙用表面サイズ剤組成物(3B)を得た。
【0037】実施例4 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、マレイン酸30.
4部、トルエン100部を加え、撹拌しながら加熱し温
度105℃まで上昇させた。これに1−ヘキサデセン6
9.6部と、t−ブチルパーオキシベンゾネイト2.5
部とトルエン47.5部を混合した重合開始剤液を2時
間で全量滴下させた後に4時間熟成させて反応を完結さ
せた。その後、トルエンを留去し、冷却後28重量%ア
ンモニア水溶液52部を加え水に溶解し共重合体の濃度
が20重量%になるように調製し、25℃の粘度が15
00cpsである共重合体水溶液(4A)を得た。この
共重合体水溶液(4A)70部に20重量%の炭酸ジル
コニウム・アンモニウム水溶液30部を加え25℃の粘
度が270cpsである製紙用表面サイズ剤組成物(4
B)を得た。
【0038】実施例5 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、N,N−ジメチル
アミノプロピルアクリルアミド25部、スチレン75
部、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレイト1.
5部、イソプロピルアルコール25部を加え、撹拌しな
がら加熱し温度を70℃まで上昇させた。その後、イソ
プロピルアルコールを留去し、冷却後、酢酸9.2部を
加え水で希釈し共重合体の濃度が20重量%になるよう
に調製し、25℃の粘度が30cpsである共重合体水
溶液(5A)を得た。この共重合体水溶液(5A)50
部に25重量%の硝酸ジルコニウム水溶液50部を加え
25℃の粘度が15cpsである製紙用表面サイズ剤組
成物(5B)を得た。
【0039】実施例6 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、アクリル酸ジエチ
ルアミノエチル30部、メタクリル酸2−ヒドキシプロ
ピル20部、スチレン50部、ジメチル−2,2’−ア
ゾビスイソブチレイト2部、イソプロピルアルコール2
0部を加え、撹拌しながら加熱し温度を70℃まで上昇
させた。その後温度85℃となるように冷却、保温を3
時間行い、70℃まで冷却し酢酸10部、水200部を
加え、エピクロルヒドリン16.2部を加え温度55℃
で3時間熟成させて反応を完結させた。水で希釈し共重
合体の濃度が25重量%になるように調製し、25℃の
粘度が40cpsである共重合体水溶液(6A)を得
た。この共重合体水溶液(6A)60部に25重量%の
酢酸ジルコニウム水溶液40部を加え25℃の粘度が2
0cpsである製紙用表面サイズ剤組成物(6B)を得
た。
【0040】実施例7 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、n−デセニルコハ
ク酸無水物100部、48重量%水酸化カリウム88.
4部、水95部を加え、撹拌しながら加熱し温度を85
℃まで上昇させた。その後2時間保温し反応を完結させ
た。これを水で希釈し濃度が40重量%なるように調製
し、25℃の粘度が25cpsであるn−デセニルコハ
ク酸カリウム塩水溶液(7A)を得た。この水溶液(7
A)40部に40重量%の炭酸ジルコニウム・カリウム
の水溶液60部を加え25℃での粘度が10cpsであ
る製紙用表面サイズ剤組成物(7B)を得た。
【0041】実施例8 撹拌器、還流冷却管付きの反応器に、n−デセニルコハ
ク酸無水物86.5部、トルエン150部を加え、撹拌
しながら加熱し温度を105℃まで上昇させた。これに
イソブチルアルコール13.5部を3時間で全量滴下さ
せた後に2時間熟成させて反応を完結させた。温度を6
0℃まで冷却し48重量%の水酸化ナトリウム水溶液
7.3部、水100部を加え、加熱しながら水蒸気を吹
き込み温度を100℃まで上昇させ1時間保温しトルエ
ンを留去した。冷却後28重量%アンモニア水溶液20
部を加え水で希釈し濃度が30重量%になるように調製
し、25℃の粘度が55cpsであるn−デセニルコハ
ク酸イソブチル水溶液(8A)を得た。この水溶液(8
A)60部に30重量%の塩基性炭酸ジルコニウム水溶
液40部を加え25℃の粘度が20cpsである製紙用
表面サイズ剤組成物(8B)を得た。
【0042】実施例9 10重量%酸化澱粉(王子ナショナル株式会社製、王子
エースA)水溶液50部、水47.5部、実施例1で得
た製紙用表面サイズ剤組成物(1B)20重量%水溶液
2.5部を混合し、(酸化澱粉5重量%、共重合体(1
B)0.5重量%)の塗工液を調製した。該塗工液をサ
イズプレスにて、中性上質紙(坪量70g/m2 )に塗
工した。なお、吸液量は表1に示す。ついで、塗工済み
の中性上質紙を、回転ドライヤーを用いて、105℃で
1分間乾燥させ、さらに恒温恒湿(25℃、60%)で
1日調湿し、サイズ性および表面強度の紙質評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0043】実施例10〜16 実施例9において、実施例1で得た製紙用表面サイズ剤
組成物(1B)の代わりに表1に示すように実施例2〜
8で得られた製紙用表面サイズ剤組成物(2B〜8B)
を使用した以外は実施例9と同様の操作を行った。得ら
れた紙質評価の結果を表1に示す。
【0044】比較例1〜8 実施例9において、実施例1で得た製紙用表面サイズ剤
組成物(1B)の代わりに表1に示すように実施例1〜
8で得られた共重合体またはアルケニルコハク酸誘導体
(1A〜8A)を使用した以外は実施例9と同様の操作
を行った。得られた紙質評価の結果を表1に示す。
【0045】比較例9 実施例9において塗工液を酸化澱粉5重量%水溶液に代
えた以外は実施例9と同様の操作を行った。得られた紙
質評価の結果を表1に示す。
【0046】実施例17 10重量%酸化澱粉(王子ナショナル株式会社製、王子
エースA)水溶液80部、水15部、実施例1で得た製
紙用表面サイズ剤組成物(1B)20重量%水溶液5部
を混合し、(酸化澱粉8重量%、共重合体(1B)1重
量%)の塗工液を調製した。該塗工液をブレードコータ
ーにて、酸性中質紙(坪量65g/m2)に塗工した。
なお、吸液量は表2に示す。ついで、塗工済みの酸性中
質紙を、回転ドライヤーを用いて、105℃で1分間乾
燥させ、さらに恒温恒湿(25℃、60%)で1日調湿
し、サイズ性および表面強度の紙質評価を行った。その
結果を表2に示す。
【0047】実施例18〜24 実施例17において、実施例1で得た製紙用表面サイズ
剤組成物(1B)の代わりに表2に示すように実施例2
〜8で得られた製紙用表面サイズ剤組成物(2B〜8
B)を使用した以外は実施例17と同様の操作を行っ
た。得られた紙質評価の結果を表2に示す。
【0048】比較例10〜17 実施例17において、実施例1で得た製紙用表面サイズ
剤組成物(1B)の代わりに表2に示すように実施例1
〜8で得られた共重合体またはアルケニルコハク酸誘導
体(1A〜8A)を使用した以外は実施例17と同様の
操作を行った。得られた紙質評価の結果を表2に示す。
【0049】比較例18 実施例17において塗工液を酸化澱粉8重量%水溶液に
代えた以外は実施例17と同様の操作を行った。得られ
た紙質評価の結果を表2に示す。
【0050】実施例25 15重量%酸化澱粉(王子ナショナル株式会社製、王子
エースA)水溶液80部、水10部、実施例1で得た製
紙用表面サイズ剤組成物(1B)20重量%水溶液10
部を混合し、(酸化澱粉12重量%、共重合体(1B)
2重量%)の塗工液を調製した。該塗工液をゲートロー
ルコーターにて、新聞原紙(坪量43g/m2 )に塗工
した。なお、吸液量は表3に示す。ついで、塗工済みの
新聞原紙を、回転ドライヤーを用いて、105℃で1分
間乾燥させ、さらに恒温恒湿(25℃、60%)で1日
調湿し、サイズ性および表面強度の紙質評価を行った。
その結果を表3に示す。
【0051】実施例26〜32 実施例25において、実施例1で得た製紙用表面サイズ
剤組成物(1B)の代わりに表3に示すように実施例2
〜8で得られた製紙用表面サイズ剤組成物(2B〜8
B)を使用した以外は実施例25と同様の操作を行っ
た。得られた紙質評価の結果を表3に示す。
【0052】比較例19〜26 実施例25において、実施例1で得た製紙用表面サイズ
剤組成物(1B)の代わりに表3に示すように実施例1
〜8で得られた共重合体またはアルケニルコハク酸誘導
体(1A〜8A)を使用した以外は実施例17と同様の
操作を行った。得られた紙質評価の結果を表3に示す。
【0053】比較例27 実施例25において塗工液を酸化澱粉12重量%水溶液
に代えた以外は実施例25と同様の操作を行った。得ら
れた紙質評価の結果を表3に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】実施例33 実施例1〜8で得られた製紙用表面サイズ剤組成物(1
B〜8B)の温度5℃、20℃および40℃で1ヶ月間
保存したときの粘度変化を表4に示す。粘度測定条件:
B型回転粘度計、測定温度:25℃。
【0058】
【表4】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基もしくはその塩、3級ア
    ミノ基または4級アンモニウム塩基を有するビニル単量
    体のいずれか少なくとも1種5〜70重量%および前記
    ビニル単量体と共重合可能なα,β−エチレン性単量体
    30〜95重量%からなる共重合体の水溶液または水分
    散液、ならびに水溶性ジルコニウム化合物を含有してな
    る製紙用表面サイズ剤組成物。
  2. 【請求項2】 置換コハク酸および/または置換コハク
    酸誘導体の水溶液または水分散液、ならびに水溶性ジル
    コニウム化合物を含有してなる製紙用表面サイズ剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1および/もしくは2記載の製紙
    用表面サイズ剤組成物を含有してなる塗工液、または請
    求項1および/もしくは2記載の製紙用表面サイズ剤組
    成物ならびに紙表面加工剤を含有してなる塗工液を、紙
    に塗工することを特徴とする塗工紙の製造方法。
  4. 【請求項4】 塗工液を、ブレードコーターまたはロー
    ルコーターにより紙に塗工することを特徴とする請求項
    3記載の塗工紙の製造方法。
  5. 【請求項5】 ロールコーターがゲートロールコーター
    である請求項4記載の塗工紙の製造方法。
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