JPH06239847A - プロピレンオキシドの製造方法 - Google Patents

プロピレンオキシドの製造方法

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JPH06239847A
JPH06239847A JP5158093A JP5158093A JPH06239847A JP H06239847 A JPH06239847 A JP H06239847A JP 5158093 A JP5158093 A JP 5158093A JP 5158093 A JP5158093 A JP 5158093A JP H06239847 A JPH06239847 A JP H06239847A
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JP
Japan
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steam
propylene oxide
amount
pch
propylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP5158093A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Hoshi
徹 星
Toru Ueno
徹 上野
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プロピレンクロルヒドリンよりプロピレンオキ
シドを製造する。 【構成】α−プロピレンクロルヒドリン及びβ−プロピ
レンクロルヒドリンを水酸化カルシウム水溶液中に20
wt%になるように混合し、100℃で脱塩化水素反応
を行った後、スチームによりストリッピングしてプロピ
レンオキシドを得た。 【効果】スチームの消費量が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロピレンクロルヒドリ
ン(以下PCHとする)をアルカリにより脱塩化水素し
てプロピレンオキシドを製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プロピレンオキシドはプロピレン
のクロルヒドリン化によって得られるα−PCH及びβ
−PCHの異性体混合物水溶液を水酸化カルシウム懸濁
液と混合し、棚段式蒸留塔でスチームによりストリッピ
ングしながらケン化反応させ、塔頂より生成したプロピ
レンオキシドを抜き出すことにより製造されている。
【0003】しかしクロルヒドリン化で得られるPCH
の異性体混合物水溶液は4〜5wt%程度の低濃度溶液
であるため、ケン化反応によって生成するプロピレンオ
キシドの選択率を上げるには多量のスチームを用いてス
トリッピングを行う必要がある。スチーム量を減らす
と、副生物のプロピレングリコールが増加してしまう。
したがって通常PCHに対し3〜5倍量のスチームを用
いているが、この場合でも選択率は96%程度である。
またPCHの水溶液を反応温度まで上げるためにもスチ
ームを用いるので、全体としてスチームの使用量は非常
に多くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術が
有する前述の欠点を解消しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、α−プロピレンクロル
ヒドリン及び/又はβ−プロピレンクロルヒドリンをア
ルカリ水溶液又はアルカリ懸濁液中に6wt%〜50w
t%になるように混合し30℃〜110℃の温度で脱塩
化水素して得られるプロピレンオキシドを、スチームに
よりストリッピングさせることを特徴とするプロピレン
オキシドの製造方法である。
【0006】本発明の方法で使用するα−PCH、β−
PCHは単独で使用してもよく、また混合して使用して
もよいが、アルカリ水溶液又はアルカリ懸濁液と混合し
た後の全PCH濃度が6wt%〜50wt%になるよう
にする。
【0007】ケン化に使用するアルカリは通常用いられ
ているアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又
は塩基性塩であり、例えばNaOH、Ca(OH)2
KOH、Na2 CO3 、NaHCO3 、CaCO3 など
がある。工業的にはそれらのうちでより安価なCa(O
H)2 やCaCO3 の使用が好ましい。またその使用量
についてはα−PCH及び/又はβ−PCHに対して当
量もしくは過剰量、すなわち1.0〜1.5倍当量、好
ましくは1.01〜1.4倍当量である。なお、α−P
CH及び/又はβ−PCHの転化率を100%以下にす
るときには、アルカリの量は当然1以下でよい。
【0008】本発明の方法で、ケン化反応により生成す
るプロピレンオキシドをストリッピングするのに用いる
スチームの使用量が多い程プロピレンオキシドの選択率
は向上するが、多すぎるとコスト的に不利であるので、
実際の使用量には限界がある。またスチーム量が少なす
ぎるとプロピレンオキシドの選択率が低下する。したが
って実際のスチーム量としてはスチーム/プロピレンオ
キシド(H2 O/PO)重量比で0.5〜3.5、特に
は0.8〜2.5の範囲にするのがよい。反応温度は低
い方がプロピレンオキシドの選択率は高くなるが、反応
速度は逆に小さくなるので反応時間が長くなる。反応温
度は30〜110℃、好ましくは40〜110℃であ
る。
【0009】
【実施例】
<反応装置> ケン化反応装置としては内径50mmΦ、高さ1400
mmのガラス管を用い、内部に磁製ラヒシリングを充填
した。管上部より原料のPCHとアルカリ溶液を連続的
に注入し、下部よりスチームを連続的に注入した。
【0010】実施例1 α−PCHとβ−PCHの混合液(混合比α/β=3/
1)を80g/hr、12wt%Ca(OH)2 スラリ
ー水溶液を320g/hrで連続的に供給しながら、同
時にスチームを吹き込んだ。塔底から廃液を抜き出しな
がら約3時間運転し、系を安定させた。なお反応温度は
100℃で行った。この1時間後に塔頂留出液と塔底液
をサンプリングし、ガスクロマトグラフで組成を分析し
た。分析結果を表1に示す。
【0011】実施例2 12wt%Ca(OH)2 スラリー水溶液を187g/
hr、スチーム吹き込み量を減らしたこと以外は実施例
1と同様に行った。分析結果を表1に示す。
【0012】実施例3 12wt%Ca(OH)2 スラリー水溶液を240g/
hr、スチーム吹き込み量を減らしたこと以外は実施例
1と同様に行った。分析結果を表1に示す。
【0013】実施例4 12wt%Ca(OH)2 スラリー水溶液を453g/
hr、スチーム吹き込み量を増やしたこと以外は実施例
1と同様に行った。分析結果を表1に示す。
【0014】実施例5 17.6%NaOH水溶液240g/hr、スチーム吹
き込み量を減らしたこと以外は実施例1と同様に行っ
た。分析結果を表1に示す。
【0015】比較例1 α−PCHとβ−PCHの混合液(混合比α/β=3/
1)を16g/hr、2wt%Ca(OH)2 スラリー
水溶液を384g/hrで供給した以外は実施例1と同
様に行った。分析結果を表1に示す。
【0016】比較例2 スチーム吹き込み量を増やしたこと以外は比較例1と同
様に行った。分析結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明の方法によりプロピレンオキシド
の選択率を向上させるとともにスチームの消費量を大幅
に減少させることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−プロピレンクロルヒドリン及び/又は
    β−プロピレンクロルヒドリンをアルカリ水溶液又はア
    ルカリ懸濁液中に6wt%〜50wt%になるように混
    合した後、30℃〜110℃の温度で脱塩化水素して得
    られるプロピレンオキシドをスチームによりストリッピ
    ングさせることを特徴とするプロピレンオキシドの製造
    方法。
JP5158093A 1993-02-17 1993-02-17 プロピレンオキシドの製造方法 Pending JPH06239847A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113620910A (zh) * 2020-05-07 2021-11-09 北京诺维新材科技有限公司 一种皂化方法
CN113620909A (zh) * 2020-05-07 2021-11-09 北京诺维新材科技有限公司 一种皂化方法及皂化装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113620910A (zh) * 2020-05-07 2021-11-09 北京诺维新材科技有限公司 一种皂化方法
CN113620909A (zh) * 2020-05-07 2021-11-09 北京诺维新材科技有限公司 一种皂化方法及皂化装置
CN113620909B (zh) * 2020-05-07 2023-06-16 北京诺维新材科技有限公司 一种皂化方法及皂化装置

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