JPH0623927U - ベルトコンベヤライン用物品移乗用ローラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のベルトコンベヤを列設し、各ベルトコ
ンベヤ間にて物品の移送を行う折、各ベルトコンベヤの
接続部毎に、回転自在に介在せしめて、材質，形状，形
態と種々異なる各種物品の移送に円滑かつ迅速に対応で
きるベルトコンベヤライン用物品移乗用ローラーを提供
することにある。 【構成】 回転自在な柱状ローラー芯体（２）の外周面
には略等間隔をもって、ローラー芯体の軸方向にのびる
スティック（３）（３）を固着せしめ、該スティック群
付きローラー芯体の外周面には、円周方向にエラストマ
ー帯状体（４）が所定の間隔をもって巻着されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は軽量物品の搬送を目的に組立てられたベルトコンベヤラインを構成 する各ベルトコンベヤ接続部間に配される物品移乗用ローラーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

組立てられたベルトコンベヤラインを構成する各ベルトコンベヤの接続部に介 在される物品移乗用ローラーは、回転自在なドラムローラー，多角ローラー，こ れらドラムあるいは多角ローラーの表面にエラストマーをライニングしたもの、 あるいはエンボスエラストマーライニングローラーなど、さらにローラーの回転 動も自由回転方式、あるいはローラーの片側にスプロケットやフランジを取付け 、コンベヤラインの一構成部材たる駆動ローラーとチェーンやウレタン丸ベルト をその間に介在せしめて強制駆動回転する方式のローラーなど種々提案され、そ れぞれ搬送物品に適合したローラーが適宜採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記回転方式を採用した物品移乗用ローラーも目的とする搬送物の種類に応じ て、その適、不適があり、特に最近にあってはその搬送目的物も多種多様で、例 えばプリント基盤など摩擦係数の小さい平板状の搬送物や、平板状基盤の下面に 下向きの複数本の突起物を突設せしめたような特異な形状のものもあり、実際の 搬送作業時、搬送物の速度が変わったり、突起物の当りが不規則であるような場 合、各ベルトコンベヤ間での円滑な移乗が期待できず、物品が重なったり、方向 が変化したりして、延いてはスムーズな作業の流れを乱す結果となる。

【０００４】 この考案は搬送物の種類、搬送速度変化にも幅広く対応して、円滑な搬送物の 移送を実現せしめうる、一対のベルトコンベヤの接続部間に配され、その主流は 金属プレート方式，ナイフエッジ方式など各種の物品移乗方式中、ローラー方式 を採用してなる物品移乗用ローラーを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案に係るベルトコンベヤライン用物品移乗 用ローラーは以下のような構成を採用している。 一対のベルトコンベヤの接続部間に配される物品移乗用ローラーであって、回 転自在な柱状ローラー芯体の外周面には略等間隔をもって、芯体の軸方向にのび る複数本のスティックが熔接などの適宜手段をもって固着されており、さらにこ のスティック群を周面に固着せしめた柱状ローラー芯体の外周面の円周方向には 、エラストマー帯状体が所定の間隔を保って、スパイラル状に、あるいはリング 体の環着手段をもって全周面に亘って巻着されていることを特徴とする。

【０００６】

【作用】

この考案に係る物品移乗用ローラーはスティック群によりローラー面に一段深 い嵌部が、またスティック群と交叉して巻着されたエラストマー帯状体によって 一段浅い嵌部がローラー全面に亘って形成され、かつローラーの表面に巻装され たエラストマー帯状体は自体が保有する弾力性によって、搬送物品に対する移送 時の衝撃を吸収緩和し、嵌合，係合，擦合など多種多様な手段を用いて、各種物 品の搬送に幅広く対応することができる。

【０００７】

【実施例】

つぎにこの考案に係るベルトコンベヤライン用物品移乗用ローラーの具体的実 施例を図面を用いて説明する。 図１はこの考案を実施したベルトコンベヤライン用物品移乗用ローラーの一部 分の斜視図で、図２は同ローラーの使用態様を示す説明図である。 このローラー（１）の構成は、両端部分をローラーベアリングなどにてその回 転を円滑かつ自在に支承された金属製円筒状ローラー芯体（２）を中心部に配し 、その外周面には、略等間隔をもって、図面上は９０°の等角度をもって四本の 金属製スティック（３）（３）が、ローラー芯体（２）の軸方向に平行状態をも って伸び、スティック（３）（３）とローラー芯体（２）とは熔接，接着剤など 適宜の手段をもって固着されている。

【０００８】 以上の構成からなるスティック（３）群付きローラー芯体（２）の外周面には 、用途に応じて、耐摩耗，耐油，耐寒などそれぞれ特性を異にする熱可塑性エラ ストマー，ゴムあるいは熱硬化性エラストマーなどからなるエラストマー帯状体 （４）が所定の間隔を選択して、スパイラル状に、あるいは独立リングの嵌着手 段をもってローラー芯体（２）の全長に亘って巻着されている。

【０００９】 以上の構成よりなるローラー（１）はプーリ（１１）およびコンベヤベルト（ １２）をもって構成される一対のベルトコンベヤ（１３Ａ）（１３Ｂ）の両端接 続部間にて、コンベヤベルト（１２）の搬送面とローラー（１）のエラストマー 帯状体（４）をもって構成されるローラー頂面部を略同一水平面上に配設位置せ しめ、後方ベルトコンベヤ（１３Ｂ）側より物品（イ）はローラー（１）を介し て前方ベルトコンベヤ（１３Ａ）へと移送される（図２参照）。

【００１０】 なお、参考までに金属製ローラー芯体（２）の径は１０〜１００ｍｍ、金属製 スティックの径は５〜２０ｍｍ、エラストマー帯状体（４）の径は２〜３ｍｍで ある。

【００１１】

【考案の効果】

この考案に係るベルトコンベヤライン用物品移乗用ローラーは、柱状ローラー 芯体の外周面にて、その軸方向にのびるスティック群の存在により、ローラー芯 体部分に深い嵌部を、またこのスティック群とは交叉する方向性をもって巻着さ れたエラストマー帯状体によってローラーの表面側には一段浅い嵌部を、それぞ れ二段階に亘って形成でき、これにより搬送を目的とする物品の形状変化にも多 様に対応でき、またローラー最表面に配したエラストマー帯状体の存在は、ロー ラーと物品との衝撃を緩和すると同時に、輸送物の平面部分をスリップなく輸送 し、かつ搬送物品の保護に役立ち、またエラストマー帯状体のスパイラル幅ある いはリング間隔を適宜種々変化せしめることにより、搬送を目的とする物品の搬 送形態に幅広く対応・対処することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を実施したベルトコンベヤライン用物
品移乗用ローラーの一部の斜視図である。

【図２】一対のベルトコンベヤ間に配された同ローラー
の使用態様を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 物品移乗用ローラー ２ ローラー芯体 ３，３ スティック ４ エラストマー帯状体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転自在な柱状ローラー芯体の外周面に
   は略等間隔を保ってローラー芯体の軸方向に伸びる複数
   本のスティックが固着され、該スティック群付きローラ
   ー芯体の外周面には、円周方向にエラストマー帯状体が
   所定の間隔を保って巻着されているベルトコンベヤライ
   ン用物品移乗用ローラー。
2. 【請求項２】 一本のエラストマー帯状体はローラー芯
   体に対してスパイラル状に巻着されている請求項１のベ
   ルトコンベヤライン用物品移乗用ローラー。
3. 【請求項３】 エラストマー製帯状リング体はローラー
   芯体に対して所定の間隔を保って環着されている請求項
   １のベルトコンベヤライン用物品移乗用ローラー。