JPH06239261A - パワーステアリング制御装置 - Google Patents

パワーステアリング制御装置

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JPH06239261A
JPH06239261A JP5025191A JP2519193A JPH06239261A JP H06239261 A JPH06239261 A JP H06239261A JP 5025191 A JP5025191 A JP 5025191A JP 2519193 A JP2519193 A JP 2519193A JP H06239261 A JPH06239261 A JP H06239261A
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drive
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Shunichi Wada
俊一 和田
Kazuhisa Nishino
一寿 西野
Hirohisa Anami
弘久 阿波
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 性能の異なる2台の演算ユニットを用いて操
舵力制御用モータの駆動制御を行なっても信頼性を損な
うことなく操舵力制御を行なう。 【構成】 ハンドルの操舵力を制御するモータ4の駆動
制御情報をそれぞれ演算して出力すると共に、演算結果
より相互の故障診断及び装置の故障診断を行うメインC
PU100及びサブCPU101と、メインCPU10
0及びサブCPU101より出力された駆動制御情報に
もとづいてモータ4へ駆動信号を出力するモータ駆動回
路107とを備え、メインCPU100及びサブCPU
101のそれぞれは、故障診断結果を示す信号を相互に
送受信する送受信手段と、受信した故障診断結果より相
手側演算部の異常が判明された時に、相手側演算部が出
力している駆動制御情報を遮断する信号遮断手段とを有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の舵取り装置を
電動機の回転力で補助付勢するパワーステアリング制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として例えば「特開
平1ー267674号公報」及び「特開平2ー2497
62号公報」に示されたものがある。これら従来技術に
よると、従来の電動パワーステアリングシステムは操舵
系に入力される操舵トルクないし操舵トルクの位相補償
後の信号に基づいて操舵力を制御する電動機(以下、モ
ータと記載する)の駆動方向及び出力トルクを、システ
ムを構成するマイクロコンピュータを用いた演算ユニッ
トで演算して決定するものである。
【0003】しかしながら、演算ユニットにマイクロコ
ンピュータを用いたシステムであっても、演算ユニット
の出力部の故障、演算用ソフトウェアの暴走、演算出力
に定常的な故障等が発生すると、演算ユニット内に設け
られた単一のマイクロコピュータにおける故障検出機能
ではソフトウェア上の負担からして確実な故障検出が困
難であり、システムの安全性を確保するに困難性があっ
た。
【0004】そのため従来のシステムは、操舵トルク信
号ないしは操舵トルク信号の位相補償後の信号によって
モータ駆動方向を演算する第1の演算ユニットと、この
第1の演算ユニットと同様の演算を行なってモータ駆動
方向を求める第2の演算ユニットとを設けて、これら第
1、第2の演算ユニットによって求められたモータ駆動
方向が一致した時に、演算された駆動方向へモータの駆
動を許可するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動パワーステ
アリングシステムは以上のように、各演算ユニットよっ
て演算されたモータの駆動方向が一致した時に、モータ
をその駆動方向へ駆動することを許可していた。しか
し、各演算ユニット間において演算時間に差があるとモ
ータの駆動制御における応答性に支障を来たした。それ
は、例えば車両の切り替えし操舵時にモータの駆動方向
を切り替える際、モータ出力の欠損となり操舵フィーリ
ングに悪影響を及ぼすことなる。
【0006】そのため上述した悪影響を排除するため
に、モータ駆動方向を演算する各演算ユニットの性能、
演算スピード、演算結果の出力周期を同等にする必要が
ある。しかしながら演算ユニットを2台使用する必要が
ある場合に、演算ユニットの性能維持等のために高価な
演算ユニットを使用すると、2台とも高価な演算ユニッ
トを使用せざる得ないことからシステム全体が高価なも
のになるという問題点があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、性能の異なる2台の演算ユニッ
トを用いて操舵力制御用モータの駆動制御を行なっても
信頼性を落とすことなく操舵力制御が行え、且つ安価な
パワーステアリング制御装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るパワース
テアリング制御装置は、ハンドルの操舵力を制御する電
動機の駆動制御情報を、外部より入力した車両の駆動情
報を基にそれぞれ演算して出力すると共に、演算結果よ
り自己の故障診断及び装置の故障診断を行う主演算部及
び副演算部と、これら主演算部及び副演算部より出力さ
れた駆動制御情報にもとづいて前記電動機へ駆動信号を
出力する電動機駆動部とを備え、前記主演算部及び前記
副演算部のそれぞれは、故障診断結果を示す信号を相互
に送受信する送受信手段と、受信した故障診断結果より
相手側演算部の異常が判明された時に、相手側演算部が
前記電動機駆動部へ出力している駆動制御情報を遮断す
る信号遮断手段とを有したものである。
【0009】
【作用】この発明におけるパワーステアリング制御装置
は、主演算部及び副演算部がお互いにハンドルの操舵力
を制御する電動機の駆動制御情報を演算すると共に、相
手演算部の動作を監視し、相手演算部の動作に異常が検
出された場合に相手演算部による操舵制御を自己演算部
においても停止することができるため制御動作の信頼性
が向上する
【0010】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は本実施例におけるパワーステアリング制御
装置の全体構成を示すブロック図である。図において、
1はCPUとその周辺回路から構成されるコントロール
ユニットであり、このコントロールユニット1は車両に
設置されたトルクセンサ2より後述する回路インタフェ
ースを通して入力した操舵トルク信号ST、車速センサ
3より後述する回路インタフェースを通して入力した車
速信号SVを処理して図示しないハンドルの操舵力を制
御するモータ4の駆動電流及び駆動方向(右回転或いは
左回転)を制御する。
【0011】コントロールユニット1は、操舵トルク信
号ST及び車速信号SVに基づいてモータ4の電源をON
/OFF指令する電源指令信号SC、モータ4の駆動方
向および駆動電流値を演算して右駆動方向信号SR,左
駆動方向信号SL、パルス幅変調信号による右駆動電流
信号SIR,左駆動電流信号SILを出力する主演算ユニッ
トとしてのメインCPU100と、メインCUP100
より出力された右駆動方向信号SR、左駆動方向信号SL
及び電源指令信号SCがデータバス104Aを介して入
力され、右駆動開始信号SKR,左駆動開始信号SKL,電
源制御信号SSに変換して出力する副演算ユニットとし
てのサブCPU101と、トルクセンサ2より入力され
たセンサ出力を操舵トルク信号STに変換し、データバ
ス104を通してメインCPU100とサブCPU10
1へ出力するインターフェース回路102と、車速セン
サ3より入力されたセンサ出力を車速信号SVに変換
し、データバス104を通してメインCPU100とサ
ブCPU101出力するインターフェース回路103
と、図示しないバッテリからヒューズを介して供給され
た直流電圧を一定電圧に安定化した後に各CPU10
0,101へ供給する定電圧回路105とを備える。
尚、サブCPU101はメインCUP100より出力さ
れた右駆動方向信号SR、左駆動方向信号SL及び電源指
令信号SCがデータバス104Aを介して入力され、右
駆動開始信号SKR,左駆動開始信号SKL,電源制御信号
Sに変換するため、メインCPU100より処理性能
が劣ったものを使用しても差し支えない。
【0012】更に、コントロールユニット1は、後述す
るH型ブリッジ回路を通してモータ4へ電源を供給する
モータ電源供給回路105と、モータ電源供給回路10
5の電源電圧出力端子に各ドレインが共通接続されたF
ET(Q1)、(Q2)と各FET(Q1)、(Q2)
のソースにドレインがそれぞれ接続され、また各ソース
を接地したFET(Q3)、(Q4)から構成されるH
型ブリッジ回路106とを備える。尚、FET(Q1)
のソースとFET(Q3)のドレインの接続部分とFE
T(Q2)のソースとFET(Q4)のドレインの接続
部分間にモータ4の各電機子端子(図示しない)が接続
されている。更に、またコントロールユニット1はFE
T(Q1),(Q2)の各ゲートのそれぞれにメインC
PU100より後述するアンド回路を通して出力された
右駆動電流信号SIR,左駆動電流信号SILを出力し、且
つFET(Q3),(Q4)の各ゲートにそれぞれメイ
ンCPU100から出力された右駆動方向信号SR,左
駆動方向信号SLを出力するモータ駆動回路107と、
メインCPU100から出力された右駆動電流信号SIR
が一方の入力端子に入力され、他方の入力端子にサブC
PU101よりハイレベルの右駆動開始信号SKRが入力
された時にモータ駆動回路107へ右駆動電流信号SIR
を出力するアンド回路108と、メインCPU100か
ら出力された左駆動電流信号SILが一方の入力端子に入
力され、他方の入力端子にサブCPU101よりハイレ
ベルの左駆動開始信号SKLが入力された時にモータ駆動
回路107へ左駆動電流信号SILを出力するアンド回路
109と、メインCPU100よりハイレベルの電源指
令信号SCとサブCPU101からハイレベルの電源制
御信号SSが入力された時にモータ電源供給回路105
に電源供給信号SDを出力するアンド回路110とを備
えている。ここで、モータ駆動回路107、アンド回路
108,109,110、FET(Q1)〜(Q4)は
電動機駆動部を構成すると共に、周辺回路の一部を構成
する。
【0013】尚、メインCPU100とサブCPU10
1は、演算処理を通して自己の故障診断、インターフェ
ース回路102,103を通して入力した操舵トルク信
号ST、車速信号SVを処理してトルクセンサ2,車速セ
ンサ3の故障診断等を行う。ここで述べるサブCPU1
01の自己診断とは、サブCPU101自身が演算した
モータ4の駆動方向信号とメインCPU100より出力
されて来た駆動方向信号を比較し、双方の駆動信号の相
違が0.1秒以上継続した場合に自己の故障を判定す
る。
【0014】そしてメインCPU100は故障診断の結
果、異常が認められなかった場合は、送信トリガ信号T
をデータ送信の合図としてサブCPU101へ出力し、
その後に電源指令信号SC、及び右駆動方向信号SR或い
は左駆動方向信号SLをモータ出力データとしてデータ
バス104Aを通してサブCPU101へ送信する。だ
が、故障診断結果に異常が認められた場合はモータ出力
データの送信を停止し、異常発生をサブCPU101に
認識させると共に、電源指令信号SCをローレベルに
し、且つモータ駆動回路107に対する右駆動電流信号
IR或いは左駆動電流信号SIL、右駆動方向信号SR
いは左駆動方向信号SLの出力を停止する。
【0015】また、 サブCPU101は故障診断の結
果、異常が認められなかった場合は1演算周期に渡り例
えばハイレベルの周期信号PをメインCPU100へ送
信し、電源制御信号SSをアンド回路110の入力端子
に、また右駆動開始信号SKR或いは左駆動開始信号SKL
の一方をアンド回路108或いはアンド回路109の入
力端子に出力する。更に、故障診断の結果、異常が認め
られた場合はメインCPU100への周期信号Pの送信
を停止し、メインCPU100に異常発生を認識させ
る。メインCPU100とサブCPUはそれぞれ送受信
手段と信号遮断手段を有する。
【0016】次に、本実施例の動作を図2のフローチャ
ートに従って説明する。先ず、メインCPU100、サ
ブCPU101は何等故障も異常も検出していないと想
定する。メインCPU100はインターフェース回路1
02,103を通して入力手段としてのトルクセンサ2
より操舵トルク信号STを、また車速センサ3より車速
信号SVを入力する(ステップS200,S201)。
【0017】入力した操舵トルク信号STおよび車速信
号SVに基づきパルス幅変調信号でなる例えば右駆動電
流信号SIRL(信号の電流値はパルス列信号のデュティ
ー比によって決まる)とモータ4の右駆動方向信号SR
をモータ出力値として演算する(ステップS202)。
次に、サブCPU101より故障の有り無しを示す演算
周期信号Pを図示しない記憶部より読み出し(ステップ
S203)、故障診断処理を行う(ステップS20
4)。この時、メインCPU100は信号演算処理結果
より自己の故障診断も行う。そして、故障診断の結果を
判定しサブCPU101が何等かの故障が発生したか否
かを判定する(S205)。故障診断の結果より故障無
しと判定されたならば、サブCPU101へ送信トリガ
信号Tを送信した後にデータバス104Aを通して電源
指令信号SC、駆動方向演算結果に基づく右駆動方向信
号SRでなるモータ出力データを、サブCPU101の
演算周期に合わせて送信する(ステップS206)。
【0018】モータ出力データを送信した後に、メイン
CPU100はモータ電源供給許可の判定の基にアンド
回路110の一方の入力端子にハイレベルの電源指令信
号SCを出力し(ステップS207)、更に右駆動電流
信号SIRおよび駆動方向信号SRからなるモータ駆動信
号を出力する(ステップS208)。この時、モータ4
を右方向に回転制御するためにFET(Q1),(Q
4)をON動作必要がある。そこで、右駆動電流信号S
IRをアンド回路108の一方の入力端子へ出力し、更
に、右駆動方向信号SRをモータ駆動回路107へ出力
する(ステップS208)。
【0019】一方、サブCPU101もメインCPU1
00の処理と平行してトルクセンサ2より回路インタフ
ェース102を通して操舵トルク信号STを、また車速
センサ3よりインターフェース回路103を通して車速
信号SVを入力する(ステップS300,S301)。
【0020】入力した操舵トルク信号STおよび車速信
号SVに基づきモータの駆動方向を演算する(ステップ
S302)。次に、メイCPU100より送信されてき
た故障の有り無しを示すモータ出力データを図示しない
記憶部より読み出し(ステップS303)。この受信し
たモータ出力データの送信周期、即ち自己の演算周期に
合わせて送信されたデータかをチェックしてメインCP
U100に故障がないか否かを診断すると共に、送信さ
れて来た右駆動信号SRと自己で演算した右駆動信号と
を比較して自己の故障診断も行う(ステップS30
4)。この故障診断の結果より異常が発生したか否かを
判定する(ステップS305)。この時、正常が判定さ
れたならば、メインCPU100へ演算周期信号Pを示
すハイレベルの信号を自己の次の演算周期に至るまで送
信する(ステップS306)。
【0021】演算周期信号Pが送信されたならば、モー
タ電源供給回路105によるモータへの電源供給を許可
するためにハイレベルの電源制御信号SSを、電源指令
信号SCが一方の入力端子に入力されているアンド回路
110の他方の入力端子に出力する(ステップS30
7)。アンド回路110は電源制御信号SSが入力され
たことでハイレベルの電源供給信号SDをモータ電源供
給回路105に出力し、その動作を開始させる。更に、
サブCPU101はメインCPU100によるモータ駆
動電流出力を許可するために、ステップS302の演算
結果に基づき、モータを右方向に回転させるため右駆動
開始信号SKRを一方の入力端子に右駆動電流SIRが入力
されているアンド回路108の他方の入力端子へ出力す
る(ステップS308)。
【0022】この結果、モータ駆動回路107はアンド
回路108から出力された所定のデュティ比を有する右
駆動電流信号SIRをFET(Q1)のゲートへ出力し、
またメインCPU100から出力された右駆動方向信号
RをFET(Q4)のゲートへ出力する。FET(Q
1)は右駆動電流信号SIRのデュティ比に応じた周期で
ON,OFF動作を繰り返す。更にFET(Q4)は右
駆動方向信号SRが入力されている間ON状態を保って
いる。従って、モータ電源供給回路105より電流がF
ET(Q1)のドレインよりソースを通してモータ4の
一方の電機子端子より他方の電機子端子に流れ、更に、
FET(Q4)のドレインよりソースを通して接地側に
流れる。
【0023】FET(Q1)のゲートに入力される右駆
動電流信号SIRのデュティ比が大きい程、パルス信号の
ON周期が長くなる。そのためFET(Q1)の動作時
間が長くなって多くの電流がモータ4に流れ込む。この
ように右駆動電流信号SIRのデュティ比を可変すること
でモータのトルクを制御することができる。以上の動作
から明らかなように、メインCPU100及びサブCP
U101による故障診断の結果何等故障が判定されなか
った時に、双方のCPU100,101によりモータ4
の稼働が許可されるため操舵力制御の信頼性が向上す
る。
【0024】次に、メインCPU100側で何等かの故
障が判定された場合におけるサブCPU101の対処に
ついてその処理方法を説明する。今、メインCPU10
0がステップS205の故障判定処理において、例えば
自己診断の結果より故障を判定し異常発生を認めたなら
ば、ステップS202で演算したモータ出力データをサ
ブCPU101へ送信するのを停止する(ステップS2
09)。メインCPU100はモータ出力データの送信
をサブCPU101の1演算周期の間継続させて停止さ
せてサブCPU101に故障発生を伝える。
【0025】データ送信停止処理の後に、メインCPU
100は操舵力制御の信頼性を維持するためにアンド回
路110に出力していた電源指令信号SCを停止し、モ
ータ4への電源供給を停止する(ステップS210)。
更に、メインCPU100はアンド回路108へ出力し
ていた右駆動電流信号SIRの停止に続きモータ駆動回路
107へ出力していた右駆動方向信号SRを停止し、モ
ータ4への駆動電流の出力停止する(ステップS21
1)。
【0026】一方、サブCPU101はステップS30
3のモータ出力データ受信処理において、モータ出力デ
ータの内容を確認するためにモータ出力データを図示し
ない記憶部より読みだし(ステップS303)、故障診
断処理に回す(ステップS304)。この故障診断の結
果、モータ出力データが送信されていないことを検知し
たならば、故障発生を判定しメインCPU100側で何
等かの異常が起きたことを判断する(ステップS30
5)。
【0027】次に、サブCPU101は自己でも操舵力
制御を停止することをメインCPU100に伝えるため
に演算周期信号Pのレベルを次の演算周期に至るまでの
一定時間ローレベルにしてメインCPU100へ送信す
る。その後、メインCPU100によるモータ電源供給
停止及びモータ駆動出力停止処理をより確実なものとす
るために、アンド回路110に出力していた電源制御信
号SSを停止してモータ電源供給停止処理を行い(ステ
ップS310)、且つアンド回路108に出力していた
右駆動開始信号SKRを停止してモータ4への駆動電流の
出力を禁止する(ステップS311)。
【0028】次に、サブCPU101側で何等かの故障
が判定された場合におけるメインCPU100の対処に
ついてその処理方法を説明する。今、サブCPU101
がステップS305の故障判定処理において何等かの故
障を判定し異常発生を認めたならば、演算周期信号Pを
次の演算周期に至るまでの一定時間メインCPU100
へ送信するのを停止する(ステップS309)。この演
算周期信号Pの送信停止によりメインCPU101へサ
ブCPU101側で故障が起きた事を伝えることにな
る。
【0029】演算周期信号Pの送信停止処理の後に、サ
ブCPU101は操舵力制御の信頼性を維持するために
アンド回路110に出力していた電源制御信号SSを停
止し、モータ4への電源供給を停止する(ステップS3
10)。更に、サブCPU101はアンド回路108へ
出力していた右駆動開始信号SKRを停止し、メインCP
U100によるモータ駆動出力を禁止する(ステップS
311)。
【0030】一方、メインCPU100はステップS2
03の演算周期信号P受信処理において、演算周期信号
Pの内容を確認するために演算周期信号Pを図示しない
記憶部より読みだし(ステップS203)、故障診断処
理に回す(ステップS204)。この故障診断の結果、
演算周期信号Pが送信されていないことを検知したなら
ば、故障発生を判定しサブCPU101側で何等かの異
常が起きたことを判断する(ステップS205)。
【0031】次に、メインCPU100は自己でも操舵
力制御を停止することをサブCPU101に伝えるため
にモータ出力データの送信を停止する(ステップS20
9)。その後、サブCPU101によるモータ電源供給
停止及びモータ駆動出力停止処理をより確実なものとす
るために、アンド回路100に出力していた電源指令信
号SCを停止してモータ4への電源供給を停止する(ス
テップS210)。更に、メインCPU100はアンド
回路108へ出力していた右駆動電流信号SIRの停止に
続きモータ駆動回路107へ出力していた右駆動方向信
号SRを停止し、モータ4への駆動電流の出力停止する
(ステップS211)。
【0032】以上の説明から明らかなように、例えばメ
インCPU100が自己診断の結果何等かの故障を検出
して操舵力制御を停止した場合であっても、その故障検
出を伝えられたサブCPU側101でも操舵力制御停止
処理を行うことで、故障を起こしたメインCPU100
による操舵力制御停止処理が不完全であってもそれを補
い停止処理を完全なもにすることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ハンド
ルの操舵力を制御する電動機の駆動制御情報を、外部よ
り入力した車両の駆動情報を基にそれぞれ演算して出力
すると共に、演算結果より自己の故障診断及び装置の故
障診断を行う主演算部及び副演算部と、これら主演算部
及び副演算部より出力された駆動制御情報にもとづいて
前記電動機へ駆動信号を出力する電動機駆動部とを備
え、前記主演算部及び前記副演算部のそれぞれは、故障
診断結果を示す信号を相互に送受信する送受信手段と、
受信した故障診断結果より相手側演算部の異常が判明さ
れた時に、相手側演算部が前記電動機駆動部へ出力して
いる駆動制御情報を遮断する信号遮断手段とを有したの
で、双方の演算部がお互いに相手演算部の動作を監視
し、相手演算部の動作に異常が検出された場合に相手演
算部による操舵制御を自己演算部においても停止するこ
とできるため制御動作の信頼性が向上するという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるパワーステアリング制御装置の
一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例におけるメインCPUの動作を説明す
るフローチャートである。
【図3】本実施例におけるサブCPUの動作を説明する
フロチャートである。
【符号の説明】
1 コントロールユニット 2 トルクセンサ 3 車速センサ 4 モータ 100 メインCPU 101 サブCPU 108〜109 アンド回路 105 モータ電源供給回路 Q1〜Q4 FET
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 パワーステアリング制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の舵取り装置を
電動機の回転力で補助付勢するパワーステアリング制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として例えば「特開
平1ー267674号公報」及び「特開平2ー2497
62号公報」に示されたものがある。これら従来技術に
よると、従来の電動パワーステアリングシステムは操舵
系に入力される操舵トルクないし操舵トルクの位相補償
後の信号に基づいて操舵力を制御する電動機(以下、モ
ータと記載する)の駆動方向及び出力トルクを、システ
ムを構成するマイクロコンピュータを用いた演算ユニッ
トで演算して決定するものである。
【0003】しかしながら、演算ユニットにマイクロコ
ンピュータを用いたシステムであっても、演算ユニット
の出力部の故障、演算用ソフトウェアの暴走、演算出力
に定常的な故障等が発生すると、演算ユニット内に設け
られた単一のマイクロコピュータにおける故障検出機能
ではソフトウェア上の負担からして確実な故障検出が困
難であり、システムの安全性を確保するに困難性があっ
た。
【0004】そのため従来のシステムは、操舵トルク信
号ないしは操舵トルク信号の位相補償後の信号によって
モータ駆動方向を演算する第1の演算ユニットと、この
第1の演算ユニットと同様の演算を行なってモータ駆動
方向を求める第2の演算ユニットとを設けて、これら第
1、第2の演算ユニットによって求められたモータ駆動
方向が一致した時に、演算された駆動方向へモータの駆
動を許可するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動パワーステ
アリングシステムは以上のように、各演算ユニットよっ
て演算されたモータの駆動方向が一致した時に、モータ
をその駆動方向へ駆動することを許可していた。しか
し、各演算ユニット間において演算時間に差があるとモ
ータの駆動制御における応答性に支障を来たした。それ
は、例えば車両の切り替えし操舵時にモータの駆動方向
を切り替える際、モータ出力の欠損となり操舵フィーリ
ングに悪影響を及ぼすことなる。
【0006】そのため上述した悪影響を排除するため
に、モータ駆動方向を演算する各演算ユニットの性能、
演算スピード、演算結果の出力周期を同等にする必要が
ある。しかしながら演算ユニットを2台使用する必要が
ある場合に、演算ユニットの性能維持等のために高価な
演算ユニットを使用すると、2台とも高価な演算ユニッ
トを使用せざる得ないことからシステム全体が高価なも
のになるという問題点があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、性能の異なる2台の演算ユニッ
トを用いて操舵力制御用モータの駆動制御を行なっても
信頼性を落とすことなく操舵力制御が行え、且つ安価な
パワーステアリング制御装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るパワース
テアリング制御装置は、ハンドルの操舵力を制御する電
動機の駆動制御情報を、外部より入力した車両の駆動情
報を基にそれぞれ演算して出力すると共に、演算結果よ
相互の故障診断及び装置の故障診断を行う主演算部及
び副演算部と、これら主演算部及び副演算部より出力さ
れた駆動制御情報にもとづいて前記電動機へ駆動信号を
出力する電動機駆動部とを備え、前記主演算部及び前記
副演算部のそれぞれは、故障診断結果を示す信号を相互
に送受信する送受信手段と、受信した故障診断結果より
相手側演算部の異常が判明された時に、相手側演算部が
前記電動機駆動部へ出力している駆動制御情報を遮断す
る信号遮断手段とを有したものである。
【0009】
【作用】この発明におけるパワーステアリング制御装置
は、主演算部及び副演算部がお互いにハンドルの操舵力
を制御する電動機の駆動制御情報を演算すると共に、相
手演算部の動作を監視し、相手演算部の動作に異常が検
出された場合に相手演算部による操舵制御を自己演算部
よって停止することができるため制御動作の信頼性が
向上する
【0010】
【実施例】 実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は本実施例におけるパワーステアリング制御
装置の全体構成を示すブロック図である。図において、
1はCPUとその周辺回路から構成されるコントロール
ユニットであり、このコントロールユニット1は車両に
設置されたトルクセンサ2より後述するインタフェース
回路を通して入力した操舵トルク信号ST、車速センサ
3より後述するインタフェース回路を通して入力した車
速信号SVを処理して図示しないハンドルの操舵力を制
御するモータ4の駆動電流及び駆動方向(右回転或いは
左回転)を制御する。
【0011】コントロールユニット1は、操舵トルク信
号ST及び車速信号SVに基づいてモータ4の電源をON
/OFF指令する電源指令信号SC、モータ4の駆動方
向および駆動電流値を演算して右駆動方向信号SR,左
駆動方向信号SL、パルス幅変調信号による右駆動電流
信号SIR,左駆動電流信号SILを出力する主演算ユニッ
トとしてのメインCPU100と、メインCUP100
より出力された右駆動方向信号SR、左駆動方向信号SL
及び電源指令信号SC データバス104Aを介して入
し、右駆動開始信号SKR,左駆動開始信号SKL,電源
制御信号SSに変換して出力する副演算ユニットとして
のサブCPU101と、トルクセンサ2より入力された
センサ出力を操舵トルク信号STに変換し、データバス
104を通してメインCPU100とサブCPU101
へ出力するインターフェース回路102と、車速センサ
3より入力されたセンサ出力を車速信号SVに変換し、
データバス104を通してメインCPU100とサブC
PU101出力するインターフェース回路103と、図
示しないバッテリからヒューズを介して供給された直流
電圧を一定電圧に安定化した後に各CPU100,10
1へ供給する定電圧回路105とを備える。尚、サブC
PU101はメインCUP100より出力された右駆動
方向信号SR、左駆動方向信号SL及び電源指令信号SC
がデータバス104Aを介して入力され、右駆動開始信
号SKR,左駆動開始信号SKL,電源制御信号SSに変換
するため、メインCPU100より処理性能が劣ったも
のを使用しても差し支えない。
【0012】更に、コントロールユニット1は、後述す
るH型ブリッジ回路を通してモータ4へ電源を供給する
モータ電源供給回路105と、モータ電源供給回路10
5の電源電圧出力端子に各ドレインが共通接続されたF
ET(Q1)、(Q2)と各FET(Q1)、(Q2)
のソースにドレインがそれぞれ接続され、また各ソース
を接地したFET(Q3)、(Q4)から構成されるH
型ブリッジ回路106とを備える。尚、FET(Q1)
のソースとFET(Q3)のドレインの接続部分とFE
T(Q2)のソースとFET(Q4)のドレインの接続
部分間にモータ4の各電機子端子(図示しない)が接続
されている。更に、またコントロールユニット1はFE
T(Q1),(Q2)の各ゲートのそれぞれにメインC
PU100より後述するアンド回路を通して出力された
右駆動電流信号SIR,左駆動電流信号SILを出力し、且
つFET(Q3),(Q4)の各ゲートにそれぞれメイ
ンCPU100から出力された右駆動方向信号SR,左
駆動方向信号SLを出力するモータ駆動回路107と、
メインCPU100から出力された右駆動電流信号SIR
が一方の入力端子に入力され、他方の入力端子にサブC
PU101よりハイレベルの右駆動開始信号SKRが入力
された時にモータ駆動回路107へ右駆動電流信号SIR
を出力するアンド回路108と、メインCPU100か
ら出力された左駆動電流信号SILが一方の入力端子に入
力され、他方の入力端子にサブCPU101よりハイレ
ベルの左駆動開始信号SKLが入力された時にモータ駆動
回路107へ左駆動電流信号SILを出力するアンド回路
109と、メインCPU100よりハイレベルの電源指
令信号SCとサブCPU101からハイレベルの電源制
御信号SSが入力された時にモータ電源供給回路105
に電源供給信号SDを出力するアンド回路110とを備
えている。ここで、モータ駆動回路107、アンド回路
108,109,110、FET(Q1)〜(Q4)は
電動機駆動部を構成すると共に、周辺回路の一部を構成
する。
【0013】尚、メインCPU100とサブCPU10
1は、演算処理を通して相互の故障診断、インターフェ
ース回路102,103を通して入力した操舵トルク信
号ST、車速信号SVを処理してトルクセンサ2,車速セ
ンサ3の故障診断等を行う。ここで述べるサブCPU1
01の相互診断とは、サブCPU101自身が演算した
モータ4の駆動方向信号とメインCPU100より出力
されて来た駆動方向信号を比較し、双方の駆動信号の相
違が0.1秒以上継続した場合にメインCPU100
故障を判定する。
【0014】そしてメインCPU100は故障診断の結
果、異常が認められなかった場合は、送信トリガ信号T
をデータ送信の合図としてサブCPU101へ出力し、
その後に電源指令信号SC、及び右駆動方向信号SR或い
は左駆動方向信号SLをモータ出力データとしてデータ
バス104Aを通してサブCPU101へ送信する。だ
が、故障診断結果に異常が認められた場合はモータ出力
データの送信を停止し、異常発生をサブCPU101に
認識させると共に、電源指令信号SCをローレベルに
し、且つモータ駆動回路107に対する右駆動電流信号
IR或いは左駆動電流信号SIL、右駆動方向信号SR
いは左駆動方向信号SLの出力を停止する。
【0015】また、 サブCPU101は故障診断の結
果、異常が認められなかった場合は例えば1演算周期
ハイレベルとローレベルを繰り返す周期信号Pをメイ
ンCPU100へ送信し、電源制御信号SSをアンド回
路110の入力端子に、また右駆動開始信号SKR或いは
左駆動開始信号SKLの一方をアンド回路108或いはア
ンド回路109の入力端子に出力する。更に、故障診断
の結果、異常が認められた場合はメインCPU100へ
の周期信号Pの送信を停止し、メインCPU100に異
常発生を認識させる。メインCPU100とサブCPU
はそれぞれ送受信手段と信号遮断手段を有する。
【0016】次に、本実施例の動作を図2及び図3のフ
ローチャートに従って説明する。先ず、メインCPU1
00、サブCPU101は何等故障も異常も検出してい
ないと想定する。メインCPU100はインターフェー
ス回路102,103を通して入力手段としてのトルク
センサ2より操舵トルク信号STを、また車速センサ3
より車速信号SVを入力する(ステップS200,S2
01)。
【0017】入力した操舵トルク信号STおよび車速信
号SVに基づきパルス幅変調信号でなる例えば右駆動電
流信号SIRL(信号の電流値はパルス列信号のデュティ
ー比によって決まる)とモータ4の右駆動方向信号SR
をモータ出力値として演算する(ステップS202)。
次に、サブCPU101より故障の有り無しを示す演算
周期信号Pを図示しない記憶部より読み出し(ステップ
S203)、故障診断処理を行う(ステップS20
4)。そして、故障診断の結果を判定しサブCPU10
が何等かの故障が発生したか否かを判定する(S2
05)。故障診断の結果より故障無しと判定されたなら
ば、サブCPU101へ送信トリガ信号Tを送信した後
にデータバス104Aを通して電源指令信号SC、駆動
方向演算結果に基づく右駆動方向信号SRでなるモータ
出力データを、サブCPU101へ送信する(ステップ
S206)。
【0018】モータ出力データを送信した後に、メイン
CPU100は故障無しの判定の基にアンド回路110
の一方の入力端子にハイレベルの電源指令信号SCを出
力し(ステップS207)、更に右駆動電流信号SIR
よび駆動方向信号SRからなるモータ駆動信号を出力す
る(ステップS208)。この時、モータ4を右方向に
回転制御するためにFET(Q1),(Q4)をON動
する必要がある。そこで、右駆動電流信号SIRをアン
ド回路108の一方の入力端子へ出力し、更に、右駆動
方向信号SRをモータ駆動回路107へ出力する(ステ
ップS208)。
【0019】一方、サブCPU101もメインCPU1
00の処理と平行してトルクセンサ2よりインタフェー
ス回路102を通して操舵トルク信号STを、また車速
センサ3よりインターフェース回路103を通して車速
信号SVを入力する(ステップS300,S301)。
【0020】入力した操舵トルク信号STおよび車速信
号SVに基づきモータの駆動方向を演算する(ステップ
S302)。次に、メイCPU100より送信されてき
たモータ出力データを図示しない記憶部より読み出し
(ステップS303)。この受信したモータ出力データ
の送信周期、即ちメインCPU100の演算周期に合わ
せて送信されたデータかをチェックしてメインCPU1
00に故障がないか否かを診断すると共に、送信されて
来た右駆動信号SRと自己で演算した右駆動信号とを比
較して双方の演算処理の故障診断も行う(ステップS3
04)。この故障診断の結果より異常が発生したか否か
を判定する(ステップS305)。この時、正常が判定
されたならば、メインCPU100へ演算周期信号P
出力レベルを反転し(例えばハイレベルのときローレベ
ルとする)自己の次の演算周期に至るまで継続する(ス
テップS306)。
【0021】演算周期信号Pが送信されたならば、モー
タ電源供給回路105によるモータへの電源供給を許可
するためにハイレベルの電源制御信号SSを、電源指令
信号SCが一方の入力端子に入力されているアンド回路
110の他方の入力端子に出力する(ステップS30
7)。アンド回路110は電源制御信号SSが入力され
たことでハイレベルの電源供給信号SDをモータ電源供
給回路105に出力し、その動作を開始させる。更に、
サブCPU101はメインCPU100によるモータ駆
動電流出力を許可するために、メインCPU100から
受信したモータ出力データに基づき、モータを右方向に
回転させるため右駆動開始信号SKRを一方の入力端子に
右駆動電流SIRが入力されているアンド回路108の他
方の入力端子へ出力する(ステップS308)。
【0022】この結果、モータ駆動回路107はアンド
回路108から出力された所定のデュティ比を有する右
駆動電流信号SIRをFET(Q1)のゲートへ出力し、
またメインCPU100から出力された右駆動方向信号
RをFET(Q4)のゲートへ出力する。FET(Q
1)は右駆動電流信号SIRのデュティ比に応じた周期で
ON,OFF動作を繰り返す。更にFET(Q4)は右
駆動方向信号SRが入力されている間ON状態を保って
いる。従って、モータ電源供給回路105より電流がF
ET(Q1)のドレインよりソースを通してモータ4の
一方の電機子端子より他方の電機子端子に流れ、更に、
FET(Q4)のドレインよりソースを通して接地側に
流れる。
【0023】FET(Q1)のゲートに入力される右駆
動電流信号SIRのデュティ比が大きい程、パルス信号の
ON周期が長くなる。そのためFET(Q1)の動作時
間が長くなって多くの電流がモータ4に流れ込む。この
ように右駆動電流信号SIRのデュティ比を可変すること
でモータのトルクを制御することができる。以上の動作
から明らかなように、メインCPU100及びサブCP
U101による故障診断の結果何等故障が判定されなか
った時に、双方のCPU100,101によりモータ4
の稼働が許可されるため操舵力制御の信頼性が向上す
る。
【0024】次に、メインCPU100側で何等かの故
障が判定された場合におけるサブCPU101の対処に
ついてその処理方法を説明する。今、メインCPU10
0がステップS205の故障判定処理において、例えば
故障診断S204の結果より故障を判定し異常発生を認
めたならば、ステップS202で演算したモータ出力デ
ータをサブCPU101へ送信するのを停止する(ステ
ップS209)。メインCPU100はモータ出力デー
タの送信を自己の1演算周期以上の間継続させて停止さ
せてサブCPU101に故障発生を伝える。
【0025】データ送信停止処理の後に、メインCPU
100は操舵力制御の信頼性を維持するためにアンド回
路110に出力していた電源指令信号SCを停止し、モ
ータ4への電源供給を停止する(ステップS210)。
更に、メインCPU100はアンド回路108へ出力し
ていた右駆動電流信号SIRの停止に続きモータ駆動回路
107へ出力していた右駆動方向信号SRを停止し、モ
ータ4への駆動電流の出力停止する(ステップS21
1)。
【0026】一方、サブCPU101はステップS30
3のモータ出力データ受信処理において、モータ出力デ
ータの内容を確認するためにモータ出力データを図示し
ない記憶部より読みだし(ステップS303)、故障診
断処理に回す(ステップS304)。この故障診断の結
果、モータ出力データが送信されていないことを検知し
たならば、故障発生を判定しメインCPU100側で何
等かの異常が起きたことを判断する(ステップS30
5)。
【0027】次に、サブCPU101は自己でも操舵力
制御を停止することをメインCPU100に伝えるため
に演算周期信号Pのレベルをローレベル或いはハイレベ
ルに固定してメインCPU100へ送信する。その後、
メインCPU100によるモータ電源供給停止及びモー
タ駆動出力停止処理をより確実なものとするために、ア
ンド回路110に出力していた電源制御信号SSを停止
してモータ電源供給停止処理を行い(ステップS31
0)、且つアンド回路108に出力していた右駆動開始
信号SKRを停止してモータ4への駆動電流の出力を禁止
する(ステップS311)。
【0028】次に、サブCPU101側で何等かの故障
が判定された場合におけるメインCPU100の対処に
ついてその処理方法を説明する。今、サブCPU101
がステップS305の故障判定処理において何等かの故
障を判定し異常発生を認めたならば、演算周期信号Pを
ローレベル或いはハイレベルに固定してメインCPU1
00へ送信するのを停止する(ステップS309)。こ
の演算周期信号Pの送信停止によりメインCPU101
へサブCPU101側で故障が起きた事を伝えることに
なる。
【0029】演算周期信号Pの送信停止処理の後に、サ
ブCPU101は操舵力制御の信頼性を維持するために
アンド回路110に出力していた電源制御信号SSを停
止し、モータ4への電源供給を停止する(ステップS3
10)。更に、サブCPU101はアンド回路108へ
出力していた右駆動開始信号SKRを停止し、メインCP
U100によるモータ駆動出力を禁止する(ステップS
311)。
【0030】一方、メインCPU100はステップS2
03の演算周期信号P受信処理において、演算周期信号
Pの内容を確認するために演算周期信号Pを図示しない
記憶部より読みだし(ステップS203)、故障診断処
理に回す(ステップS204)。この故障診断の結果、
演算周期信号Pが送信されていないことを検知したなら
ば、故障発生を判定しサブCPU101側で何等かの異
常が起きたことを判断する(ステップS205)。
【0031】次に、メインCPU100は自己でも操舵
力制御を停止することをサブCPU101に伝えるため
にモータ出力データの送信を停止する(ステップS20
9)。その後、サブCPU101によるモータ電源供給
停止及びモータ駆動出力停止処理をより確実なものとす
るために、アンド回路110に出力していた電源指令信
号SCを停止してモータ4への電源供給を停止する(ス
テップS210)。更に、メインCPU100はアンド
回路108へ出力していた右駆動電流信号SIRの停止に
続きモータ駆動回路107へ出力していた右駆動方向信
号SRを停止し、モータ4への駆動電流の出力停止する
(ステップS211)。
【0032】以上の説明から明らかなように、例えばメ
インCPU100が相互診断の結果何等かの故障を検出
して操舵力制御を停止した場合であっても、その故障検
出を伝えられたサブCPU側101でも操舵力制御停止
処理を行うことで、故障を起こしたメインCPU100
による操舵力制御停止処理が不完全であってもそれを補
い停止処理を完全なもにすることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ハンド
ルの操舵力を制御する電動機の駆動制御情報を、外部よ
り入力した車両の駆動情報を基にそれぞれ演算して出力
すると共に、演算結果より相互の故障診断及び装置の故
障診断を行う主演算部及び副演算部と、これら主演算部
及び副演算部より出力された駆動制御情報にもとづいて
前記電動機へ駆動信号を出力する電動機駆動部とを備
え、前記主演算部及び前記副演算部のそれぞれは、故障
診断結果を示す信号を相互に送受信する送受信手段と、
受信した故障診断結果より相手側演算部の異常が判明さ
れた時に、相手側演算部が前記電動機駆動部へ出力して
いる駆動制御情報を遮断する信号遮断手段とを有したの
で、双方の演算部がお互いに相手演算部の動作を監視
し、相手演算部の動作に異常が検出された場合に相手演
算部による操舵制御を自己演算部においても停止するこ
とできるため制御動作の信頼性が向上するという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるパワーステアリング制御装置の
一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例におけるメインCPUの動作を説明す
るフローチャートである。
【図3】本実施例におけるサブCPUの動作を説明する
フロチャートである。
【符号の説明】 1 コントロールユニット 2 トルクセンサ 3 車速センサ 4 モータ 100 メインCPU 101 サブCPU 108〜109 アンド回路 105 モータ電源供給回路 Q1〜Q4 FET
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルの操舵力を制御する電動機の駆
    動制御情報を、外部より入力した車両の駆動情報を基に
    それぞれ演算して出力すると共に、演算結果より自己の
    故障診断及び装置の故障診断を行う主演算部及び副演算
    部と、これら主演算部及び副演算部より出力された駆動
    制御情報にもとづいて前記電動機へ駆動信号を出力する
    電動機駆動部とを備え、前記主演算部及び前記副演算部
    のそれぞれは、故障診断結果を示す信号を相互に送受信
    する送受信手段と、受信した故障診断結果より相手側演
    算部の異常が判明された時に、相手側演算部が前記電動
    機駆動部へ出力している駆動制御情報を遮断する信号遮
    断手段とを有したことを特徴とするパワーステアリング
    制御装置。
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